JP4216567B2 - 真空蒸着方法および蒸着装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空蒸着方法および真空蒸着装置にかかり、特に、薄いフィルム状支持体への蒸着方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
真空装置内に蒸発源と、半導体ウェハなどの支持基板を設置し、前記蒸発源を加熱することにより、金属材料などを真空中で蒸発させ、支持基板に所望の金属を堆積させるようにした真空蒸着装置が知られている。
【0003】
この真空蒸着装置は、例えば図5に示すように、長尺状を有し堆積物を蒸着させるフィルム状支持体101と、このフィルム状支持体101を供給するための供給ロール102Aと、フィルム状支持体101を円滑に駆動・搬送する中間ロール103と、このフィルム状支持体101を巻き取る巻取りロール102Bと、これら供給ロール102Aと巻取りロール102Bとの間に設けられたドラム状の冷却ロール104とを具備し、蒸着源106に、電子銃108から電子を打ち込むことにより蒸着金属Kを溶融せしめ、蒸発された金属を前記フィルム状支持体101表面に堆積するように構成されている。ここで冷却ロール104とフィルム状支持体101との密着性を向上するために蒸着源よりも上流側にフィルム状支持体101を帯電させるための帯電用電子銃105が設けられており、静電誘導によりフィルム状支持体101が帯電せしめられ、冷却ロールに密着するように構成されている。ここで108Aおよび108Bは蒸発金属を遮断するシャッタである。またこれらの手段を収容する真空チャンバは隔壁111によって成膜室109と収納室110とに分離されており、収納室に蒸発金属などの粒子が入るのを阻止するように構成されている。
【0004】
このような真空蒸着装置では、供給ロール102Aから送出されてきたフィルム状支持体101が、中間ロール103を介して冷却ロール104の外周面に沿って移動する。このとき、冷却ロール104上のシャッタ108A,108Bまでフィルム状支持体101が移動する際に、帯電用電子銃105から発せられた電子がフィルム状支持体101に打ち込まれることにより、フィルム状支持体101は静電気を帯びて、その静電気力で冷却ロール104と密着する。この状態で、電子銃107で発生せしめられた電子ビームにより溶融せしめられた蒸着金属kが坩堝106から飛び出し、冷却ロール上のシャッタ108A,108Bの開いた部分を走行するフィルム状支持体101に付着せしめられる。このようにして、蒸着金属kが付着せしめられたフィルム状支持体101を、中間ロール103を介して巻取りロール102Bに巻き取る。
【0005】
ところでこのとき千数百度に溶融した蒸着金属kが、ガラス転移点80数℃、融点百数十℃の高分子材料で構成される支持体101に付着するわけであるから、支持体101は大きな熱エネルギーを受けることになる。このため良好な蒸着を目的として、冷却ロール104は−数十℃に冷やされ、フィルム状支持体101との接触を良くするために冷却ロール104の表面は一般に鏡面状態に仕上げられている。また真空中での熱伝導の改善を目的として帯電用電子銃105により発生せしめられた電子をフィルム状支持体101に打ち込むことにより、フィルム状支持体101を負の電荷で帯電させ、その帯電力で冷却ロール104との真の実接触面積を向上させるようにしている。このようにして、フィルム状支持体101と冷却ロール104との密着力を大きくすることにより、蒸着金属の熱エネルギーを瞬時に冷却ロール104に伝え、これにより、フィルム状支持体101の温度上昇を、このフィルム状支持体を構成する高分子材料のガラス転移点以下に保ち、良好な蒸着を行う事を可能にしている。
【0006】
このようにフィルム状支持体が誘電体である場合には、特に熱による損傷が問題となることが多々ある。例えばその一例として、絶縁性の物質からなる蒸発材料から放出される二次電子の絶縁体フィルムへの入射を減少させ、二次電子による絶縁体フィルムの帯電に起因するコーティングドラムとの剥離放電を抑止してクラックなどの損傷・破壊のない蒸着膜を形成するようにした技術も提案されている(例えば特開平5−86470号公報)。
【特許文献1】
特開平5−86470号公報、図1、[0005][0006][0007][0008][0009]
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年フィルム状支持体の薄膜化は進む一方であり、最近では3μmに満たないものも提案されている。
ところで前述したような蒸着の過程において、帯電用電子銃105より発生した電子をフィルム状支持体101に打ち込んだ時の帯電量はフィルム状支持体の厚みで決まる。従って、薄いフィルム状支持体の場合、帯電用電子銃105のパワーをいくらあげても、フィルム状支持体101の帯電量は飽和するために、冷却ロール105とフィルム状支持体101との密着力は一定の値を超えることはできない。また蒸着後のフィルム状支持体101は冷却ロールを通過した後、フィルム状支持体101を、中間ロール103に接触することで、フィルム状支持体101の電子が中間ロール103を介して接地側に流れるために、更にフィルム状支持体101の帯電量はさらに少なくなる。加えて巻取りロールでも同様に巻取りロールを介してフィルム状支持体101の電子が接地側に流れることになる。
【0008】
そこで本発明は前記実情に鑑みてなされたもので、薄いフィルム状支持体に対しても、熱による溶融を生じることなく、高品質の蒸着膜を高速で成膜することのできる真空蒸着方法および真空蒸着装置を提供することを目的とする。
【0009】
そこで本発明では、供給ロ−ルによって誘電体のフィルム状支持体を蒸着源の近傍に供給しながら、中間ロールによって移動・搬送するとともに、前記フィルム状支持体に静電気を発生させ、蒸発源を加熱溶融し、フィルム状支持体にむけて蒸発させて、蒸着を行うとともに、蒸着のなされた前記フィルム状支持体を、静電気力により、冷却手段に張り付けて冷却しながら、巻取りロールによって巻き取るようにした真空蒸着方法において、前記中間ロール、前記巻取りロール及び前記供給ロールの表面は何れも絶縁体で形成されていることを特徴とする。
【0010】
かかる構成によれば、中間ロールおよび巻取りロールがフィルム状支持体に対して絶縁せしめられるため、薄くて飽和帯電量の小さいフィルム状支持体に対しても電子が中間ロールおよび巻取りロールに流れることなく、フィルム状支持体上に維持され、前記フィルム状支持体に生起せしめられた静電気力により冷却ロールとの密着性を良好に維持することができる。従って、フィルム状支持体を高速で走行させながら、高速で成膜させる場合にも、冷却ロールを介して良好に放熱が促進されるため、蒸着金属とフィルム状支持体との熱伝導のバランスも良好に維持され、蒸着金属の熱エネルギーを良好に放出しながら、フィルム状支持体の温度上昇を抑制することが可能となる。従ってフィルム状支持体の溶融を生じたりすることなく、高品質の蒸着を行うことが可能となる。
【0011】
また、供給ロールも、前記フィルム状支持体に対して絶縁せしめられている。特に高速駆動を行なう場合には、蒸着領域よりも下流側のみならず上流側でも冷却ロールとフィルム上支持体とは密着状態を維持できるように、電子の流れを阻止しておくことにより、フィルム状支持体の溶融を生じたりすることなく、高速で高品質の蒸着を行なうことが可能となる。
【0012】
さらに蒸着中においても、持続して前記中間ロールおよび前記巻取りロールが前記フィルム状支持体に対して絶縁せしめられるようにするのが望ましい。
【0013】
特に、フィルム状支持体が、厚さ3μm以下の誘電体フィルムである場合には帯電量が少なく、冷却ロールとの十分な密着性を得ることができないが、本発明の方法によれば、冷却ロールとの密着状態を維持することができ、高速で信頼性の高い成膜を行う事が可能となる。
【0014】
蒸発源と、前記蒸発源を加熱溶融し、誘電体のフィルム状支持体にむけて蒸発させる加熱手段と、前記フィルム状支持体に静電気を発生させる静電気発生手段と、前記静電気発生手段による静電気力により、前記フィルム状支持体を引き寄せて支持するとともに、前記蒸発源からの蒸発物が蒸着された前記フィルム状支持体を冷却する冷却手段と、前記フィルム状支持体を蒸着源の近傍に供給する供給ロールと、前記フィルム状支持体を移動・搬送する中間ロールと、前記フィルム状支持体を巻き取る巻取りロールとを具備した真空蒸着装置において、前記中間ロール、前記巻取りロール及び前記供給ロールの表面は何れも絶縁体で形成されていることを特徴とする。
【0015】
かかる構成によれば、フィルム状支持体を、中間ロールおよび巻取りロールに対して絶縁状態にして成膜することができ、電子が中間ロールや巻取りロールを介して接地側に流れることがないために電子銃等の静電気発生手段によって発生した電子により帯電したフィルム状支持体はある一定の静電力を保持することができる。従ってフィルム状支持体は、冷却ロールと一定の力で密着し、蒸発金属の熱エネルギーを瞬時に冷却ロールに伝えることができ、良好な蒸着を行うことができる。
また、必要に応じて絶縁可能に形成するようにし、例えば冷却ロールとの剥離が必要な領域では瞬時に通電するようにして剥離性を良くすることも可能である。
【0016】
また供給ロールについても、フィルム状支持体に対して絶縁可能に構成するのが望ましい。特に高速駆動を行う場合には、蒸着領域よりも下流側のみならず上流側でも冷却ロールとフィルム状支持体とは密着状態を維持できるように、電子の流れを阻止しておくことにより、フィルム状支持体の溶融を生じたりすることなく、高速で高品質の蒸着を行うことが可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態における蒸着方法を実施するコンデンサフィルムの製造装置を示す図である。
【0018】
このコンデンサフィルムの製造装置は、図1に示すように、供給ロール2A、中間ロール3および巻取りロール2Bが絶縁材料で形成され、200m/min程度の高速で走行せしめられるようにモータ21、および22で回転駆動せしめられるもので、他の部分についてはおおむね図5に示した従来の真空蒸着装置と同様に形成されている。
【0019】
この装置は、長尺状を有し堆積物を蒸着させるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムからなる厚さ1μm、幅500mmのフィルム状支持体1を供給するための供給ロール2Aと、フィルム状支持体1を円滑に駆動・搬送する中間ロール3と、このフィルム状支持体1を巻き取る巻取りロール2Bと、これら供給ロール2Aと巻取りロール2Bとの間に設けられたドラム状の冷却ロール4とを具備し、蒸着源6に、電子銃7から電子を打ち込むことにより蒸着金属であるアルミKを溶融せしめ、蒸発されたアルミをフィルム状支持体1表面に堆積するように構成されている。
【0020】
そして冷却ロール4とフィルム状支持体1との密着性を向上するために蒸着源よりも上流側にフィルム状支持体1を帯電させるための静電気発生手段としての帯電用電子銃5が設けられており、この帯電用電子銃5から打ち込まれた電子によって、フィルム状支持体1が帯電せしめられ、この静電気力により冷却ロール4に密着するように構成されている。そしてシャッタ8A、8Bで蒸発金属を遮断することにより蒸着領域が規定されている。またこれらの手段を収容する真空チャンバは隔壁11によって成膜室9と収納室10とに分離されており、成膜室で効率よく成膜がなされるように構成されている。
【0021】
ここで供給ロール2Aは、成膜室9内部に設けた坩堝6の近傍に形成される蒸着領域に向けてフィルム状支持体1を送出するために、蒸着領域に向けて支持体を送出するための装置であり、多数の支持体を巻装させており、モータ21によって回転駆動させるようになっている。
【0022】
また巻取りロール2Bは、蒸着領域で成膜のなされたフィルム状支持体1を巻き取っていくものであり、供給ロール2Aと同様にモータ21により供給ロール2Aと同期して強制回転させるようになっている。
【0023】
更に中間ロール3は、供給ロール2Aと、冷却ロール4との間および冷却ロール4と巻取りロール2Bとの間に、フィルム状支持体1を移動搬送するために装着されており、モータ22によって強制的に回転させるようになっている。この中間ロール3は、取付け部を図3に示すように予備室10に取付けられたハウジング31に回転軸31が装着され石英製の円柱状体から構成されている。また供給ロールおよび巻取りロールについても同様に石英製の円柱状体で構成され、フィルム状支持体に対して電気的に絶縁状態を維持するようになっている。
【0024】
また、冷却ロール4は、電子銃から発せられた電子ビームにより溶融されて蒸発せしめられた坩堝6内の蒸着金属が、供給ロール2Aおよび巻取りロール2B巻に設けられた蒸着領域にて積層・成膜された後にこれを冷却させるものである。この冷却ロールもまたモータ23によって強制回転せしめられるように構成されている。
【0025】
更に帯電用電子銃5は、冷却ロールの上方に配設されており、電子銃から発せられた電子により、フィルム状支持体1が任意の静電気量をもつように帯電させるように構成されている。
【0026】
また図2に要部拡大図を示すように、坩堝6は、フィルム状支持体1に蒸着させる蒸着物となる蒸着金属を収めており、冷却ロール4の下方に配設されており、電子銃7で照射される電子ビームにより領域Aで加熱溶融されて蒸発するようになっており、フィルム状支持体1の表面にコバルト薄膜12を形成する。
【0027】
またシャッタ8は、フィルム状支持体1への蒸着金属の入射角度を最適値に規制するものであり、冷却ロール4の外周面に沿って配設されており、蒸着領域となる開口部を形成する上部シャッタ8Aと下部シャッタ8Bとで構成され、このうち下部シャッタ8Bはフィルム状支持体1の外周面に沿って微動可能に配置されている。
【0028】
次にこの装置を用いた下部電極としてのアルミ薄膜の成膜方法について説明する。
供給ロール2Aにより送出されたフィルム状支持体1は中間ロール3を介して200m/minで冷却ロール4に供給される。このとき冷却ロール4の上方に配設された帯電用電子銃5より発せられる電子の量をフィルムの厚みに応じて変化させることにより、最適静電気量でフィルムを帯電させ、冷却ロール4に静電気力によって密着させる。
【0029】
そして冷却ロール4に密着せしめられたフィルム状支持体1は冷却ロール4の回転により、冷却ロール4の下方に形成される蒸着領域に移動する。この領域では、電子銃7で照射される電子ビームにより坩堝6に収納されている蒸着金属が加熱・溶融されて蒸発する。そして、シャッタ8により、フィルム状支持体1への入射角を最適値に規制しながら蒸着が進められる。
【0030】
この後、中間ロール3を介して巻取りロール2Bによりフィルム状支持体1が巻き取られていく。
【0031】
このとき、中間ロール、巻取りロール2B、供給ロール2Aがいずれも絶縁体で形成されているため、フィルム状支持体1で生起せしめられた静電気力は減少することなく、維持され冷却ロールへの密着状態を維持することができる。
【0032】
従ってフィルム状支持体1に発生した蒸着金属kの熱エネルギーはフィルム状支持体1が冷却ロールに密着しているために瞬時に伝達される。従ってフィルム状支持体1が熱溶融したりすることなく良好な蒸着処理を行うことができる。
【0033】
この後中間ロール3を介して巻取りロール2Bによりフィルム状支持体1は巻き取られていく。
【0034】
そして続いて、誘電体膜の成膜、更にこの上層に上部電極金属の成膜を行い、熱負けもなく信頼性の高いフィルムコンデンサを形成することができる。
【0035】
なお前記実施の形態では、フィルム状支持体として厚さ1μmのPETフィルムを用いたが、フィルムコンデンサの場合0.8から2.0μmのPETフィルムが用いられる。またフィルム状支持体としてはPETのほかポリエチレンナフタレート(PEN)など他の高分子材料も適用可能である。さらにまたDVCに用いる場合には4〜6μmとするのが望ましい。
【0037】
また前記実施の形態では、導電性膜であるアルミ薄膜の形成について説明した。導電性膜の成膜の場合、フィルム状支持体表面が導電性となるため電荷がより逃げやすく、帯電量が減少しやすいが、本発明によれば、帯電量を維持し、フィルム状支持体と冷却ロールとの密着性を良好に維持することができるため、放熱性が良好となり、信頼性の高い薄膜形成が可能となる。
成膜する導電性材料としてはアルミ薄膜の他、他の金属材料についても適用可能であるが、誘電体膜の成膜に際しても適用可能であることはいうまでもない。
【0038】
さらにまた、前記実施の形態では、中間ロール、巻取りロール2B、供給ロール2Aがいずれも絶縁体で形成し、フィルム状支持体に対して絶縁されるようにしたが、100m/min程度の低速駆動の場合は少なくとも、中間ロールと、巻取りロール2Bのみがフィルム状支持体に対して絶縁されるようにすればよい。
【0039】
また、前記実施の形態では、ハウジング31に対して中間ローラ3の回転軸32が直接装着されるようにしたが、図4に第2の実施の形態示すように絶縁部材33を介して中間ローラ3の回転軸32がハウジング31に装着されるようにしてもよい。
【0040】
この場合は、この絶縁部材33が着脱自在となるように装着しておくことにより、冷却ロールとの剥離に際してはこの絶縁部材33を脱離して中間ローラおよび巻取りローラを介して電荷が移動し、フィルム状支持体の静電気量が少なくなるようにすることにより、熱バランスが必要な工程では絶縁し、剥離が必要な工程では接地電位と導通するようにすることにより、剥離放電を防ぎ、より信頼性の高い蒸着を行うことができる。
【0041】
また、電気的にスイッチングを行い冷却ロールとフィルム状支持体との絶縁、導通を調整するようにし、成膜中は絶縁状態に維持し、成膜終了後、導通させ、冷却ロールと、フィルム状支持体との剥離性を向上するようにしても良いことはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、電荷を良好に保持し冷却ロールへの密着性を維持しつつ成膜を行うことができるため、高速での蒸着に際しても高品質の成膜を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の真空蒸着装置を示す図である。
【図2】同装置を用いた真空蒸着方法を示す要部説明図である。
【図3】同装置の中間ロールの要部説明図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の中間ロールの要部説明図である。
【図5】従来例の真空蒸着装置を示す図である。
【符号の説明】
1 フィルム状支持体
2A 供給ロール
2B 巻取りロール
3 中間ロール
4 冷却ロール
5 電子銃
6 坩堝
7 電子銃
8 シャッタ
Claims (4)
- 供給ロ−ルによって誘電体のフィルム状支持体を蒸着源の近傍に供給しながら、中間ロールによって移動・搬送するとともに、前記フィルム状支持体に静電気を発生させ、
蒸発源を加熱溶融し、フィルム状支持体にむけて蒸発させて、蒸着を行うとともに、蒸着のなされた前記フィルム状支持体を、静電気力により、冷却手段に張り付けて冷却しながら、巻取りロールによって巻き取るようにした真空蒸着方法において、
前記中間ロール、前記巻取りロール及び前記供給ロールの表面は何れも絶縁体で形成されていることを特徴とする真空蒸着方法。 - 前記フィルム状支持体は、厚さ3μm以下の誘電体フィルムであることを特徴とする請求項1に記載の真空蒸着方法。
- 蒸発源と、
前記蒸発源を加熱溶融し、誘電体のフィルム状支持体にむけて蒸発させる加熱手段と、
前記フィルム状支持体に静電気を発生させる静電気発生手段と、
前記静電気発生手段による静電気力により、前記フィルム状支持体を引き寄せて支持するとともに、前記蒸発源からの蒸発物が蒸着された前記フィルム状支持体を冷却する冷却手段と、
前記フィルム状支持体を蒸着源の近傍に供給する供給ロールと、
前記フィルム状支持体を移動・搬送する中間ロールと、
前記フィルム状支持体を巻き取る巻取りロールとを具備した真空蒸着装置において、
前記中間ロール、前記巻取りロール及び前記供給ロールの表面は何れも絶縁体で形成されていることを特徴とする真空蒸着装置。 - 前記フィルム状支持体は3μm以下の誘電体フィルムであることを特徴とする請求項3に記載の真空蒸着装置。
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