JP2015021160A - スパッタ装置および薄膜付長尺フィルム基材の製造方法 - Google Patents

スパッタ装置および薄膜付長尺フィルム基材の製造方法 Download PDF

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智剛 梨木
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Abstract

【課題】絶縁性の高分子材料からなる長尺フィルム基材を供給ロールから繰り出すとき、長尺フィルム基材に静電気が帯電する。ガイドロールが真空チャンバーと導通していると、長尺フィルム基材がガイドロールに触れた瞬間、長尺フィルム基材に帯電していた静電気がガイドロールに放電して長尺フィルム基材に傷がつく。
【解決手段】ガイドロール軸24とガイドロール軸24を軸支するベアリング25との間がドーナツ形の絶縁体26により絶縁され、絶縁性の長尺フィルム基材17との接触面28が浮遊電位にある絶縁ガイドロール14aを用いる。または、絶縁性の長尺フィルム基材17との接触面33が絶縁体32により被覆されて浮遊電位にある絶縁ガイドロール14bを用いる。
【選択図】図2

Description

本発明は長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置、および薄膜付長尺フィルム基材の製造方法に関する。
真空中で行う薄膜形成方法としてスパッタ法が広く用いられている。スパッタ法では、低圧アルゴンガスなどのスパッタガス中で、基材をアノード電位とし、ターゲットをカソード電位として、基材とターゲットの間に電圧を印加して、基材とターゲットの間にスパッタガスのプラズマを生成させる。プラズマ中のスパッタガスイオンがターゲットに衝突し、ターゲットの構成物質が叩き出される。叩き出されたターゲットの構成物質が基材上に堆積し薄膜となる。
透明導電膜として、インジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)の薄膜が広く使用されている。インジウム−スズ酸化物(ITO)のような酸化物薄膜を形成する場合は反応性スパッタ法が用いられる。反応性スパッタ法では、アルゴンなどのスパッタガスに加えて、酸素などの反応性ガスも同時に供給される。反応性スパッタ法では、叩き出されたターゲットの構成物質(例えばインジウム原子、スズ原子)がプラズマ中あるいは基材上で酸素などの反応性ガスと反応し、ターゲットの構成物質の酸化物(例えばインジウム−スズ酸化物)などが基材上に堆積する。
スパッタ装置においては、通常、ターゲットがカソード上にネジ止めされており、ターゲットとカソードが機械的および電気的に一体化している。基材とターゲットは所定の間隔を隔てて対向する。スパッタガスは、通常、基材とターゲットの間に供給される。反応性ガスもスパッタガスと同様、通常、基材とターゲットの間に供給される。スパッタガスと反応性ガスは別々に供給されることもあるし、混合して供給されることもある。
基材がシリコンウエハやガラス板であるスパッタ装置では、スパッタ装置での基材の移送は、ロボットアームあるいはローラコンベアなどにより行なわれる。シリコンウエハやガラス板が帯電している場合、シリコンウエハやガラス板が、ロボットアームあるいはローラコンベアとの間で放電して傷が発生しないように、ロボットアームあるいはローラコンベアと接触する前に、除電装置(イオン発生装置)によってシリコンウエハやガラス板に溜まっていた電荷は中和される。
しかし、基材が例えば幅1.6m、長さ5000mというような長尺フィルム基材の場合は、シリコンウエハやガラス板と取扱いが異なる。長尺フィルム基材のスパッタ装置およびスパッタ方法については、例えば特許文献1(特開2009−19246)に述べられている。長尺フィルム基材の場合、長尺フィルム基材全体に一度にスパッタ膜を成膜することは不可能である。そのため、供給ロールから繰り出された長尺フィルム基材を、繰り出し側のガイドロールにより案内しながら、成膜ロール(キャンロール)に導く。長尺フィルム基材を成膜ロールに半周ほど巻き付け、成膜ロールを一定速度で回転させて長尺フィルム基材を定速走行させながら、長尺フィルム基材の、ターゲットと対向する部分に成膜を行なう。成膜の終わった長尺フィルム基材は収納側のガイドロールにより案内されながら、収納ロールに巻き取られる。成膜ロールは、品質の良好な膜を得るため、例えば20℃〜250℃の範囲内の温度で一定温度に制御される。
長尺フィルム基材として、一般に、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどの単独フィルムまたは積層フィルムが用いられる。このような絶縁性の高分子材料からなる長尺フィルム基材を供給ロールから繰り出すと、長尺フィルム基材に静電気が帯電することが多い。長尺フィルム基材の帯電電圧は数万ボルトに達する。
特許文献1においては、長尺フィルム基材に積層された導電性薄膜と接触するガイドロールは真空槽と絶縁され、浮遊電位に置かれる。もし導電性薄膜と接触するガイドロールが接地されていると、導電性薄膜はそのガイドロールを介して接地電位に接続される。スパッタ法では導電性薄膜にプラズマ中の荷電粒子が入射するため、導電性薄膜が帯電する。帯電した導電性薄膜が接地電位に接続されると、導電性薄膜中に電流が流れ、ジュール熱が発生し、成膜フィルムが熱伸びする。ジュール熱の発生を防ぐため、導電性薄膜と接触するガイドロールは真空槽と絶縁され、浮遊電位に置かれる。特許文献1においては、導電性薄膜と接触しないガイドロールは浮遊電位に置く必要がないとされる。すなわち、導電性薄膜を有しない長尺フィルム基材を案内するガイドロールや、片面だけ導電性薄膜を有する長尺フィルム基材の、導電性薄膜のない側の面を案内するガイドロールは、ジュール熱が発生する可能性がないため、浮遊電位に保持する必要がないとされる。
特開2009−19246号公報
長尺フィルム基材にスパッタ膜を積層する場合、供給ロールから繰り出された長尺フィルム基材を、繰り出し側のガイドロールにより案内しながら、成膜ロール(キャンロール)に導く。長尺フィルム基材を成膜ロールに半周ほど巻き付け、成膜ロールを一定速度で回転させて長尺フィルム基材を定速走行させながら、長尺フィルム基材の、ターゲットと対向する部分に成膜を行なう。成膜の終わった長尺フィルム基材は収納側のガイドロールにより案内されながら、収納ロールに巻き取られる。
このような絶縁性の高分子材料からなる長尺フィルム基材を供給ロールから繰り出すと、長尺フィルム基材に静電気が帯電することが多い。長尺フィルム基材の帯電電圧は数万ボルトに達する。繰り出し側のガイドロールが真空チャンバーと導通していると、供給ロールから繰り出された長尺フィルム基材が繰り出し側のガイドロールに触れた瞬間、長尺フィルム基材に帯電していた静電気がガイドロールに火花放電して長尺フィルム基材に傷がつく可能性がある。
このような場合、通常、放電を防止するため、供給ロールとガイドロールの間に在る長尺フィルム基材に、除電装置(イオン発生装置)によってイオンを供給し、長尺フィルム基材に溜まっている電荷を中和する。しかし長尺フィルム基材の搬送速度が速いときは除電が不完全になる可能性がある。
長尺フィルム基材が帯電する可能性があるのは供給ロールから繰り出すときに限らない。静電気の放電は、特許文献1で問題としているジュール熱と異なり、長尺フィルム基材に導電性薄膜がなくても発生する。そのため全てのガイドロールで長尺フィルム基材に放電による傷がつく可能性がある。通常のイオン除電装置を用いると、全てのガイドロールの近傍に除電装置を設置しなければならない。大型のスパッタ装置の場合、ガイドロールが100本を超えるため、全てのガイドロールの近傍に除電装置を設置すると、除電装置の数が多くなってコストが高くなる上に、除電装置を設置するスペースを確保しなければならない。
本発明の目的は、絶縁性の高分子材料からなる長尺フィルム基材をガイドロールにより案内しながら搬送するとき、長尺フィルム基材に帯電していた静電気がガイドロールに放電して長尺フィルム基材に傷がつくことを防止することである。
(1)本発明のスパッタ装置は成膜ロールの表面に沿って搬送される絶縁性の長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置である。本発明のスパッタ装置は真空チャンバーと真空チャンバーを排気する真空ポンプを備える。真空チャンバー内には、成膜ロールと、成膜ロールに対向するターゲット材と、真空チャンバー内にガスを供給するガス配管と、絶縁性の長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、長尺フィルム基材を収納する収納ロールを備える。本発明のスパッタ装置に用いられる長尺フィルム基材の搬送を案内するガイドロールは、ガイドロール軸とガイドロール軸を軸支するベアリングとの間が絶縁体により絶縁され、長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にある。
(2)本発明のスパッタ装置は成膜ロールの表面に沿って搬送される絶縁性の長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置である。本発明のスパッタ装置は真空チャンバーと真空チャンバーを排気する真空ポンプを備える。真空チャンバー内には、成膜ロールと、成膜ロールに対向するターゲット材と、真空チャンバー内にガスを供給するガス配管と、絶縁性の長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、長尺フィルム基材を収納する収納ロールを備える。本発明のスパッタ装置に用いられる長尺フィルム基材の搬送を案内するガイドロールは、長尺フィルム基材との接触面が絶縁体により被覆されて浮遊電位にある。
(3)本発明の、絶縁性の長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成する薄膜付長尺フィルム基材の製造方法は、真空チャンバー内にて、長尺フィルム基材を、浮遊電位にあるガイドロールで案内しつつ搬送する工程を含む。
(4)本発明の、絶縁性の長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成する薄膜付長尺フィルム基材の製造方法において、ガイドロールは、ガイドロール軸とガイドロール軸を軸支するベアリングとの間が絶縁体により絶縁され、長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にある。
(5)本発明の、絶縁性の長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成する薄膜付長尺フィルム基材の製造方法において、ガイドロールは、長尺フィルム基材との接触面が絶縁体により被覆されて浮遊電位にある。
本発明のスパッタ装置においては、絶縁性の長尺フィルム基材の搬送を案内するためのガイドロールは、ガイドロール軸とガイドロール軸を軸支するベアリングとの間が絶縁体により絶縁されており、長尺フィルム基材とガイドロールの接触面が浮遊電位にある。あるいは、絶縁性の長尺フィルム基材の搬送を案内するためのガイドロールは、長尺フィルム基材との接触面が絶縁体により被覆されていて浮遊電位にある。そのため、長尺フィルム基材に静電気が帯電していても、長尺フィルム基材がガイドロールと接触したとき、長尺フィルム基材からガイドロールに放電することはない。これにより、長尺フィルム基材に放電による傷が発生することが防止される。
本発明の薄膜付長尺フィルム基材の製造方法においては、絶縁性の長尺フィルム基材を、浮遊電位にあるガイドロールで案内しつつ搬送するため、長尺フィルム基材に静電気が帯電していても、長尺フィルム基材がガイドロールと接触したとき、長尺フィルム基材からガイドロールに放電することがない。これにより、長尺フィルム基材に放電による傷が発生することが防止される。長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にあるガイドロールを以下「絶縁ガイドロール」と呼ぶこととする。なお、長尺フィルム基材の片面あるいは両面に導電膜が形成されると、長尺フィルム基材の導電膜形成面は絶縁性でなくなる。この場合、絶縁ガイドロールにより絶縁性の無い(導電性の)長尺フィルム基材を案内しても何ら問題はない。
本発明のスパッタ装置の全体の斜視図 (a)本発明に用いられる絶縁ガイドロールの第一例の斜視図、(b)本発明に用いられる絶縁ガイドロールの第二例の斜視図
図1は本発明のスパッタ装置10の一例の全体の斜視図である。本発明のスパッタ装置10は、真空チャンバー11と真空チャンバー11を排気する真空ポンプ12を備える。真空チャンバー11内には長尺フィルム基材17の供給ロール13、絶縁ガイドロール14、成膜ロール15、長尺フィルム基材17の収納ロール16が備えられる。長尺フィルム基材17は、供給ロール13から繰り出され、絶縁ガイドロール14により案内され、成膜ロール15に約半周巻き付けられ、再び絶縁ガイドロール14により案内され、収納ロール16に収納される。ターゲット18は所定距離を隔てて成膜ロール15に対向している。成膜ロール15上を連続的に走行する長尺フィルム基材17には、ターゲット18と対向する位置で、スパッタ膜が付着する。図1にはターゲット18が二個図示されているが、ターゲット18の個数は限られない。ターゲット18の近くには、スパッタガス(例えばアルゴンガス)および反応性ガス(例えば酸素ガス)を、ターゲット18と成膜ロール15の間に供給するガス配管21が設けられる。
本発明のスパッタ装置10では、低圧アルゴンガスなどのスパッタガス中で、成膜ロール15をアノード電位としターゲット18をカソード電位として、成膜ロール15とターゲット18の間に電圧を印加して、長尺フィルム基材17とターゲット18の間にスパッタガスのプラズマを生成させる。プラズマ中のスパッタガスイオンがターゲット18に衝突し、ターゲット18の構成物質が叩き出される。叩き出されたターゲット18の構成物質が長尺フィルム基材17上に堆積し薄膜となる。
透明導電膜として、インジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)の薄膜が広く使用されている。インジウム−スズ酸化物(ITO)のような酸化物薄膜を形成する場合は反応性スパッタ法が用いられる。反応性スパッタ法では、アルゴンなどのスパッタガスに加えて、酸素などの反応性ガスも同時に供給される。反応性スパッタ法では、叩き出されたターゲット18の構成物質(例えばインジウム原子、スズ原子)がプラズマ中あるいは長尺フィルム基材17上で酸素などの反応性ガスと反応し、ターゲット18の構成物質の酸化物(例えばインジウム−スズ酸化物)などが長尺フィルム基材17上に堆積する。
本発明のスパッタ装置10においては、ターゲット18がカソード19にネジ止めされており、ターゲット18とカソード19が機械的および電気的に一体化している。長尺フィルム基材17とターゲット18は所定の間隔を隔てて対向する。スパッタガスは、長尺フィルム基材17とターゲット18の間に供給される。反応性ガスもスパッタガスと同様、長尺フィルム基材17とターゲット18の間に供給される。スパッタガスと反応性ガスは別々に供給されることもあるし、混合して供給されることもある。
図2(a)は本発明のスパッタ装置10に用いられる絶縁ガイドロール14aの第一例の斜視図である。図2(b)は本発明のスパッタ装置10に用いられる絶縁ガイドロール14bの第二例の斜視図である。図2(a)の絶縁ガイドロール14aは、ガイドロール軸24と、ガイドロール軸24を軸支するベアリング25との間がドーナツ形の絶縁体26により絶縁され、長尺フィルム基材17との接触面28が浮遊電位にある。(ベアリング25は真空チャンバー11と同電位にある。)絶縁ガイドロール14aの本体27およびガイドロール軸24は金属(例えばアルミニウム円柱の表面を硬質クロムめっきしたもの)であるから、長尺フィルム基材17との接触面28は金属(例えば硬質クロムめっき面)である。しかし絶縁ガイドロール14aの本体27およびガイドロール軸24が浮遊電位であるから、長尺フィルム基材17との接触面28も浮遊電位である。そのため、帯電した長尺フィルム基材17が絶縁ガイドロール14aと接触しても、長尺フィルム基材17から絶縁ガイドロール14aに放電することがない。そのため、長尺フィルム基材17に放電による傷がつくことはない。ガイドロール軸24とベアリング25との間に挿入されるドーナツ形の絶縁体26の材料としては、絶縁耐圧と機械的強度を考慮するとエンジニアリングプラスチックであるポリエーテルエーテルケトン材(PEEK(登録商標))が適している。
図2(b)の絶縁ガイドロール14bは、本体31の表面が絶縁体32により覆われ、長尺フィルム基材17との接触面33が浮遊電位にある。絶縁ガイドロール14bの本体31およびガイドロール軸34は金属(例えばアルミニウム円柱)であるから、真空チャンバー11と同電位にある。しかし、長尺フィルム基材17との接触面33は絶縁体32により覆われているため、帯電した長尺フィルム基材17が絶縁ガイドロール14bと接触しても、長尺フィルム基材17から絶縁ガイドロール14bに放電することがない。そのため、長尺フィルム基材17に放電による傷がつくことはない。絶縁ガイドロール14bの本体31の表面を覆う絶縁体32の材料としては、絶縁耐圧と膜形成の容易さを考慮すると、アルミナあるいは窒化ケイ素などのセラミック溶射膜が適している。
長尺フィルム基材17を供給ロール13から繰り出すとき、ほとんど常に長尺フィルム基材17が帯電するが、繰り出し時に限らず、長尺フィルム基材17の搬送経路のどこででも長尺フィルム基材17は帯電する可能性がある。大型のスパッタ装置ではガイドロールが100本以上用いられるが、どのガイドロールで放電が発生しても長尺フィルム基材17に傷がつくため、確実に放電傷を防止するため、全てのガイドロールに、絶縁ガイドロール14a、14bを用いることが望ましい。
本発明の薄膜付長尺フィルム基材の製造方法を説明する。真空チャンバー11内にて、絶縁性の長尺フィルム基材17を供給ロール13から繰り出し、絶縁ガイドロール14で案内して、成膜ロール15に半周ほど巻き付ける。成膜ロール15を一定速度で回転させて長尺フィルム基材17を定速走行させながら、長尺フィルム基材17の、ターゲット18と対向する部分に、例えば透明導電膜のスパッタ成膜を行なう。スパッタ成膜の終わった長尺フィルム基材17は収納側の絶縁ガイドロール14により案内されながら、収納ロール16に巻き取られる。成膜ロール15は品質の良好な膜を得るため、例えば20℃〜250℃の範囲内の温度で一定温度に制御される。
スパッタ成膜の際は、成膜ロール15とターゲット18の間に直流電圧(あるいは交流電圧)を印加し、スパッタガス(例えばアルゴンガス)のプラズマを発生させる。直流電圧は、例えば、成膜ロール15が0V(アース電位)、ターゲット18が−400V〜−100Vである。スパッタガスイオンをターゲット18に衝突させ、ターゲット18から飛散したターゲット18の材料(例えばインジウム原子、スズ原子)を長尺フィルム基材17表面に付着させる。
絶縁性の長尺フィルム基材17を供給ロール13から繰り出すとき、長尺フィルム基材17は静電気を帯電することが多い。繰り出し側のガイドロールが真空チャンバー11と導通している(アース電位)と、供給ロールから繰り出された長尺フィルム基材が繰り出し側のガイドロールに触れた瞬間、長尺フィルム基材に帯電していた静電気がガイドロールに火花放電して長尺フィルム基材に傷がつく可能性がある。
しかし本発明の薄膜付長尺フィルム基材の製造方法においては、長尺フィルム基材17との接触面が浮遊電位である絶縁ガイドロール14によって長尺フィルム基材17を案内しているため、長尺フィルム基材17が帯電していても、その電荷が絶縁ガイドロール14に放電するおそれはない。そのため放電により長尺フィルム基材17に傷がつくことが避けられる。
収納側の絶縁ガイドロール14に長尺フィルム基材17が接触するときは、長尺フィルム基材17の表面に透明導電膜が形成されているため、透明導電膜側の面は帯電していない。従ってガイドロールがアース電位であっても放電することは無い。しかし収納側のガイドロールが絶縁ガイドロール14であっても特に不都合はない。
本発明のスパッタ装置およびスパッタ方法は、長尺フィルム基材の表面に薄膜、特にインジウム−スズ酸化物(Indium-Tin-Oxide : ITO)などの透明導電膜を形成するのに有用である。
10 スパッタ装置
11 真空チャンバー
12 真空ポンプ
13 供給ロール
14 絶縁ガイドロール
14a 絶縁ガイドロール
14b 絶縁ガイドロール
15 成膜ロール
16 収納ロール
17 長尺フィルム基材
18 ターゲット
19 カソード
21 ガス配管
24 ガイドロール軸
25 ベアリング
26 絶縁体
27 本体
28 接触面
31 本体
32 絶縁体
33 接触面
34 ガイドロール軸

Claims (5)

  1. 真空チャンバーと、
    前記真空チャンバーを排気する真空ポンプと、
    前記真空チャンバー内に設けられた成膜ロールと、
    前記成膜ロールに対向するターゲット材と、
    前記真空チャンバー内にガスを供給するガス配管と、
    絶縁性の長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、
    前記長尺フィルム基材を収納する収納ロールと、
    ガイドロール軸と前記ガイドロール軸を軸支するベアリングとの間が絶縁体により絶縁され、前記長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にある、前記長尺フィルム基材の搬送を案内するガイドロールを備え、
    前記成膜ロールの表面に沿って搬送される前記長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置。
  2. 真空チャンバーと、
    前記真空チャンバーを排気する真空ポンプと、
    前記真空チャンバー内に設けられた成膜ロールと、
    前記成膜ロールに対向するターゲット材と、
    前記真空チャンバー内にガスを供給するガス配管と、
    絶縁性の長尺フィルム基材を供給する供給ロールと、
    前記長尺フィルム基材を収納する収納ロールと、
    前記長尺フィルム基材との接触面が絶縁体により被覆されて浮遊電位にある、前記長尺フィルム基材の搬送を案内するガイドロールを備え、
    前記成膜ロールの表面に沿って搬送される前記長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成するスパッタ装置。
  3. 真空チャンバー内にて、絶縁性の長尺フィルム基材を、前記長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にあるガイドロールで案内しつつ搬送する工程を含む、前記長尺フィルム基材の表面に薄膜を形成する薄膜付長尺フィルム基材の製造方法。
  4. 前記ガイドロールは、ガイドロール軸と前記ガイドロール軸を軸支するベアリングとの間が絶縁体により絶縁され、前記長尺フィルム基材との接触面が浮遊電位にある請求項3に記載の薄膜付長尺フィルム基材の製造方法。
  5. 前記ガイドロールは、前記長尺フィルム基材との接触面が絶縁体により被覆されて浮遊電位にある請求項3に記載の薄膜付長尺フィルム基材の製造方法。
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