JP4215885B2 - 金属ガスケット - Google Patents

金属ガスケット Download PDF

Info

Publication number
JP4215885B2
JP4215885B2 JP02323299A JP2323299A JP4215885B2 JP 4215885 B2 JP4215885 B2 JP 4215885B2 JP 02323299 A JP02323299 A JP 02323299A JP 2323299 A JP2323299 A JP 2323299A JP 4215885 B2 JP4215885 B2 JP 4215885B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chain case
case cover
hole
seal member
sub
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02323299A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000220743A (ja
Inventor
耕作 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Metal Gasket Co Ltd
Original Assignee
Japan Metal Gasket Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Metal Gasket Co Ltd filed Critical Japan Metal Gasket Co Ltd
Priority to JP02323299A priority Critical patent/JP4215885B2/ja
Publication of JP2000220743A publication Critical patent/JP2000220743A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4215885B2 publication Critical patent/JP4215885B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gasket Seals (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、金属ガスケットに係り、更に詳しくは、シリンダブロック及びチェーンケースカバーと、それらの上のシリンダヘッドとの間に介在してこれらを好適にシールし得る金属ガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジンその他の内燃機関を構成するシリンダブロックとこの上に取り付けられたシリンダヘッドとの接合面には、この接合面から燃焼ガス、冷却水、潤滑油等の流体の漏洩を防止するため、種々のガスケットを介装する。従来、このようなガスケットとしては、アスベスト材、化学繊維或いはカーボンシート材等から形成された所謂ソフトガスケットが提供されていたが、耐熱性、耐圧縮性、耐久性に富み、良好な復元性(バネ特性)及び熱伝導性を有する金属ガスケットが広く使用されるようになってきている。
【0003】
ところで、近年の内燃機関の急速な技術革新により、エンジンの小型軽量化、高出力化、省燃費化等の開発が進んでおり、例えば、バルブ数を一気筒当たり従来の2個に対して4〜5個に増加し、このバルブを作動させるカム軸を従来の1本に対して2本と増加し、このカム軸を高速度で回転させることにより、吸入効率及び排気効率を向上させることが可能となる。
【0004】
ここで、カム軸を回転駆動する方式としては、一般には駆動時の騒音が小さく、給油作業が不要であるベルト駆動方式が採用されていたが、ベルト駆動方式に用いるタイミングベルトは、高負荷に対する耐久性に乏しく、また、チェーンの改良によって駆動時の騒音が低減していることから、近年、チェーン駆動方式によるエンジンに転換する傾向がある。
【0005】
チェーン駆動方式は、良好な駆動を持続するため、チェーンに適宜給油を行う必要がある。そこで、チェーン駆動方式のエンジンは、オイルの飛散を防ぎ駆動時の騒音を極力低減するために、図7に示すように、燃焼室3を設けたシリンダブロック2と、カム軸駆動用チェーンを収納するチェーンケースカバー4とを別体に制作している。
【0006】
通常、チェーンケースカバー4は重量が軽減する横断面凹形状に形成され、このチェーンケースカバー4の側面をシリンダブロック2の側面の一部に当接することでチェーンケースカバー4の内壁とシリンダブロック2の側面とで囲まれた空間にチェーン走行用の空間8を形成し、エンジンの軽量化を図っている。
このような部品どうしの連結構造のため、シリンダブロック2の上面2aとチェーンケースカバー4の上面4aが平滑面に仕上げられていても、図8に示すように、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の接合部(側面どうしの当接部)10と、この接合部10から離間してチェーンケースカバー4の端面4bに向かう方向に段差12が発生しやすい。なお、図8の2点鎖線は、シリンダブロック2の上面2aからの仮想延長面であり、段差12は接合部10の近くでは最も大きく、接合部10から離間するに従い徐々に小さいながら連続している。また、エンジンの駆動によりシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4が高温状態となると、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の熱膨張変形差によって段差12の大きさも変化する。
【0007】
このように、接合部10及び接合部10から離間してチェーンケースカバー4の端面4bに向かう方向に段差12が存在すると、シリンダブロック2及びチェーンケースカバーと金属ガスケットとの間に僅かな隙間が生じ、チェーンケースカバー4内でカム軸駆動のためにチェーンが走行するに伴って潤滑油等の油が撥ね飛ばされると、その油が前記隙間からチェーンケースカバー4の外部に漏れ出るおそれがある。
【0008】
そこで、前記段差12を埋め込む金属ガスケットとして、図9及び図10に示す構造のものが知られている。
この金属ガスケット14は、3枚の金属製薄板(上部基板16及び下部基板18とこれらの間に配置した副板20)を積層した部材であり、チェーン走行用の空間8により大きな矩形状のチェーン開口孔22を設けている。また、上部基板16及び下部基板18のチェーン開口孔22側の端部には、矩形枠状の金属部材24が挟持されているとともに、金属部材24の内側端部の全周にゴム弾性体からなる線状のシール部材26が固定されている。
【0009】
この金属ガスケット14をシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の上面2a、4aとシリンダヘッド(図示せず)との間に介在すると、チェーン開口孔22に沿って全周に配設した線状のシール部材26が圧縮変形しながら段差12を埋め込み、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4と金属ガスケット14との間の隙間発生を防止するようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この金属ガスケット14は、金属部材24の内側端部だけでシール部材26を保持しているので、長期使用によってシール部材36の弾性力が低下したり膨潤すると、金属部材24の保持力の低下によってシール部材26がチェーン開口孔22側に外れてシール効果が十分に行われないおそれがある。
【0011】
また、エンジンの駆動によりシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4が高温状態となって段差12が略ゼロになると、シール部材26が過度の圧縮状態となって早期に劣化するおそれがある。
しかも、シール部材26は、段差が発生しやすい箇所に拘わらず、長尺な部材をチェーン開口孔22に沿って全周に配置しており、しかも、このシール部材26を保持した矩形枠状の金属部材24を上部基板16及び下部基板18のチェーン開口孔22側の端部で挟持する構造となっているので、製造コストを助長する上、製造工程が複雑となるおそれがある。
【0012】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、シリンダブロック及びチェーンケースカバーとの熱膨張変形の相違に追従し、シリンダブロック及びチェーンケースカバーとそれらの上のシリンダヘッドとの間のシール効果を長期間にわたって保証するとともに、製造コストが安価な金属ガスケットを提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するために、本発明の請求項1記載の金属ガスケットは、金属製の副板と、この副板より薄肉の弾性変形自在な金属板として前記副板の上部及び下部に積層した上部基板及び下部基板とで構成され、隣合うシリンダブロック及びチェーンケースカバーとそれらの上のシリンダヘッドとの間に介在して前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーと前記シリンダヘッド間をシールする金属ガスケットにおいて、前記副板及び前記下部基板の両者に、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぎ、且つ、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に延びる孔を形成し、弾性体からなるシール部材を、そのシール部材の上部が前記副板の孔内に位置し、該シール部材の下部が前記下部基板の孔を通過して前記接合部及び前記チェーンケースカバーの上面で圧縮変形するように装着し、前記上部基板の前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぐ位置であって、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に、前記シール部材に重なるビードを形成するとともに、前記下部基板の孔に、この孔空間を複数の空間に分割するブリッジ部材を一体に設けた。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、金属製の副板と、この副板より薄肉の弾性変形自在な金属板として前記副板の上部及び下部に積層した上部基板及び下部基板とで構成され、隣合うシリンダブロック及びチェーンケースカバーとそれらの上のシリンダヘッドとの間に介在して前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーと前記シリンダヘッド間をシールする金属ガスケットにおいて、前記副板及び前記下部基板の両者に、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部のシリンダブロックの接合面からチェーンケースカバー側に延びる孔を形成し、弾性体からなるシール部材を、そのシール部材の上部が前記副板の孔内に位置し、該シール部材の下部が前記下部基板の孔を通過して前記接合部及び前記チェーンケースカバーの上面で圧縮変形するように装着し、前記上部基板の前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぐ位置であって、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に、前記シール部材に重なるビードを形成するとともに、前記下部基板の孔に、この孔空間を複数の空間に分割するブリッジ部材を一体に設けた。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。なお、図7に示した構成と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
図1は、第1実施形態の金属ガスケット40の要部平面図、図2は図1のII−II線矢視図、図3は図1のIII −III 線矢視図、図4は金属ガスケットを構成する部材の展開斜視図である。
【0017】
すなわち、本実施形態の金属ガスケット40は、図1に示すように、シリンダブロック2のシリンダボア3に対応したシリンダボア42と、シリンダブロック2とシリンダヘッドとを結合する締結ボルトの配設位置に合わせたボルト孔44と、チェーン走行用の空間8の上部開口部に対応したチェーン開口孔46と、チェーンケースカバー4とシリンダヘッドとを結合する締結ボルトの配設位置に合わせたボルト孔48とを備えたガスケットである。
【0018】
そして、この金属ガスケット40は、図2に示すように、金属製薄板の上部基板50及び下部基板52と、これら上部基板50及び下部基板52の間に配置した金属製の副板54とからなる3層構造の板材を備えているとともに、図3に示すように、上部基板50にはチェーン開口孔46に沿って上部ビード56が形成され、下部基板52にもチェーン開口孔46に沿って下部ビード58が形成されている。
【0019】
副板54には、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の接合部10を跨ぎ、この接合部10からチェーン開口孔46に沿って上部ビード56が延在する方向に長軸方向を向けた長孔形状の第1打抜き孔60が形成されている。
また、下部基板52にも、第1打抜き孔60に対応した位置に長軸及び短軸を同一寸法に設定した長孔形状の第2打抜き孔62が形成されているが、この第2打抜き孔62は、孔空間を3分割するように2本のブリッジ62aが設けられている。
【0020】
そして、第1打抜き孔60内に装着したシール部材64が、副板54から下方に突出した状態で配設されている。
このシール部材64は、シリコーンゴム、フロロシリコンゴム、フッ素ゴム、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)等からなる弾性体であり、シール部材64の厚さは、副板54の厚さと下部基板52の厚さを合わせた寸法より0.4mm〜0.6mm程度大きな寸法に設定されており、厚さが厚く体積の大きなシール部材となっている。 そして、本実施形態の金属ガスケット40を組み立てる際には、シール部材64を副板54の第1打抜き孔60内に装着し、副板54の下部に下部基板52、副板54の上部に上部基板50を層状に固定する。
【0021】
このような構造の金属ガスケット40によると、シール部材64の固定作業が第1打抜き孔60内への装着だけとなり、短時間で簡単にシール部材64の固定作業が完了するとともに、シール部材64が従来のような長尺部材とならないので、金属ガスケット40の製造コストを大幅に低減することができる。
しかも、シール部材64の下面には、第2打抜き孔62の2本のブリッジ62aが当接しており、シリンダブロック2の上面2a及びチェーンケースカバー4の上面4aに配置する際にシール部材64の脱落を確実に防止するので、高品質の金属ガスケット40を提供することができる。
【0022】
次に、図5は、エンジン停止時におけるシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4とシリンダヘッド70との間に介装した金属ガスケット40の配置状態を示すものである。なお、この図の符号72は、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の接合端面の表面凹凸等による接合不良を防止する端面用ガスケットである。この端面用ガスケット72は、シリンダブロック2の上面2aとチェーンケースカバー4aの上面4aよりも上方に突出すると、隣合うシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の上にシリンダヘッド70を結合した際に、その突出した部分が折れ曲がって精密な接合状態が損なわれるので、上面2a、4aより下方となるように組付けられている。また、端面用ガスケット72上に配設されている符号74の部材は軟質シール剤である。
【0023】
図5では、チェーンケースカバー4が低温状態となっているので、シリンダブロック2及びチェーンケースカバー4の接合部10と、この接合部10から離間してチェーンケースカバー4の端面4bに向かう方向に大きな段差12が生じるが、接合部10を跨ぎ、この接合部10から離間してチェーンケースカバー4の端面4bに向かう方向に配設したシール部材64が、柔軟な弾性変形で段差12上に密接して全域を埋め込み隙間発生を防止するので、良好なシール状態を維持する
また、エンジン駆動時にシリンダブロック2及びチェーンケースカバー4が高温状態となって段差12が略ゼロになっても、体積の大きなシール部材64は固くならずに柔軟な弾性変形を維持するので、隙間発生を確実に防止する。
【0024】
したがって、本実施形態の金属ガスケット40は、接合部10と、この接合部10から離間してチェーンケースカバー4の端面4bに向かう方向に大きな段差12が生じていても、或いは段差12が無くなっても、シール部材64が大きな体積を保持して弾性圧縮した状態で隙間発生を防止するので、常に良好なシール状態を維持することができる。
【0025】
また、シール部材64は、周囲が副板54の第1打抜き孔60に囲まれ、上面が上部基板50に囲まれて保持されているので、常にシールすべき位置(段差12)から外れるおそれがない。さらに、若し、シール部材64の弾性圧縮率が低下しても、弾性変形状態で配設されている上部基板50の上部ビード56が、自身の弾性復元力によってシール部材64を押圧して最適な弾性圧縮率を付与するので、良好なシール状態を長期に渡って維持することができる。
【0026】
次に、図6に示すものは、第2実施形態の金属ガスケットを示すものである。なお、図1から図5に示した第1実施形態の金属ガスケット40と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態の金属ガスケット80は、上部基板82及び下部基板84と、これら上部基板82及び下部基板84の間に配置した金属製の副板86とからなる3層構造の板材を備えており、副板86には、接合部10のシリンダブロック2の接合面2bからチェーンケースカバー4の上面4aに向けて延在する長孔形状の第1打抜き孔88が形成されている。
【0027】
また、下部基板84にも、第1打抜き孔88に対応してシリンダブロック2の接合面2bからチェーンケースカバー4の上面4aに向けて延在する長孔形状の第2打抜き孔90が形成されているが、この第2打抜き孔90は、孔空間を3分割するように2本のブリッジ90aが設けられている。
そして、第1打抜き孔88内に装着した弾性体からなるシール部材92が、副板54から下方に突出した状態で配設されている。
【0028】
このような構造の金属ガスケット80によると、前述した金属ガスケット40と同様の効果を得ることができるとともに、副板86の第1打抜き孔88及び下部基板52の第2打抜き孔90を、シリンダブロック2の接合面2bからチェーンケースカバー4側に延在するように形成しているので、圧縮変形するシール部材92がシリンダブロック2のコーナ(図6で示す符号2c)に係合して劣化することが防止され、シール部材92は、温度変化による段差12の有無の変形に追従して何の抵抗もなくスムーズに変形するので、良好なシール状態を長期に渡って維持することができる。
【0029】
なお、第1及び第2実施形態の第2打抜き孔62、90は、孔空間を3分割するように2本のブリッジ62a、90aを短軸方向に形成したが、シール部材64、92の保持、シール部材64、92の弾性変形に支障がなければ、ブリッジ62a、90aを長軸方向に設けてもよく、さらにはブリッジの本数を増減して孔空間の分割数を変更してもよい。
【0030】
また、副板54、86に形成した第1打抜き孔60、88、下部基板52、84に形成した第2打抜き孔62、90を長孔形状としたが、本発明の要旨がこの形状に限定されるものではなく、例えば台形形状の孔等であっても同様の作用効果を得ることができる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の金属ガスケットによると、弾性体からなるシール部材の上部が副板の孔内に位置し、そのシール部材の下部が下部基板の長孔を通過して接合部及び前記チェーンケースカバーの上面に当接しするようにしたので、厚さ及び体積が大きなシール部材となる。このシール部材が、接合部を跨ぎ、且つ接合部から離間してチェーンケースカバーの上面に沿って圧縮変形し、しかも、温度変化による段差の有無の変形に追従してほとんど体積が変化せずに柔軟に弾性変形するので、接合部及び接合部から離間したチェーンケースカバーの上面に隙間が生じることがなく、常に良好なシール状態を維持することができる。また、本発明のシール部材は、接合部を跨ぎ、且つ、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に配設されており、すなわち、段差が発生しやすい箇所だけにシール部材を配設したので、従来のように長尺なシール部材を備えた金属ガスケットと比較して、製造工程が簡単となり、製造コストの低減化を図ることができる。
【0032】
また、請求項2記載の金属ガスケットによると、副板及び下部基板の孔を、シリンダブロックの接合面からチェーンケースカバーに延在するように形成したので、圧縮変形するシール部材がシリンダブロックのコーナに係合して劣化することが防止され、シール部材は、温度変化による段差の有無の変形に追従して何の抵抗もなくスムーズに変形するので、良好なシール状態を長期に渡って維持することができる。それとともに、請求項1と同様に製造工程が簡単となり、製造コストの低減化を図ることができる。
また、請求項1及び請求項2の発明によると、若し、シール部材の弾性圧縮率が低下していても、上部基板のシリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぐ位置に、シール部材に重なって設けたビードが、自身の弾性復元力によってシール部材を押圧して最適な弾性圧縮率を付与するので、良好なシール状態を長期に渡って維持することができる。
【0033】
また、請求項1及び2記載の発明によると、副板及び下部基板の孔を、シリンダブロックの接合面からチェーンケースカバーに延在するように形成したので、圧縮変形するシール部材がシリンダブロックのコーナに係合して劣化することが防止され、シール部材は、温度変化による段差の有無の変形に追従して何の抵抗もなくスムーズに変形するので、良好なシール状態を長期に渡って維持することができる。それとともに、請求項1と同様に製造工程が簡単となり、製造コストの低減化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の金属ガスケットを示す要部平面図である。
【図2】図1のII−II線矢視断面図である。
【図3】図1のIII −III 線矢視断面図である。
【図4】第1実施形態の金属ガスケットを構成する部材を示す展開斜視図である。
【図5】シリンダブロック及びチェーンケースカバーの接合部及びチェーンケースカバーの上面に段差が生じているときの第1実施形態の金属ガスケットのシール状態を示す図である。
【図6】シリンダブロック及びチェーンケースカバーの接合部及びチェーンケースカバーの上面に段差が生じているときの第2実施形態の金属ガスケットのシール状態を示す図である。
【図7】シリンダブロック及びチェーンケースカバーの接合状態を示す斜視図である。
【図8】シリンダブロック及びチェーンケースカバーの接合部に段差が生じている状態を示す図である。
【図9】従来の金属ガスケットを示す要部平面図である。
【図10】図9のIX−IX線矢視図である。
【符号の説明】
2 シリンダブロック
2a シリンダブロックの上面
2b シリンダブロックの接合面
4 チェーンケースカバー
4a チェーンケースカバーの上面
10 接合部
12 段差
40、80 金属ガスケット
46 チェーン開口孔
50、82 上部基板
52、84 下部基板
54、86 副板
56 上部ビード(ビード)
58 下部ビード(ビード)
60、88 第1打抜き孔(副板に形成した長孔)
62、90 第2打抜き孔(下部基板に形成した長孔)
62a、90a ブリッジ(ブリッジ部材)
64、92 シール部材
70 シリンダヘッド

Claims (2)

  1. 金属製の副板と、この副板より薄肉の弾性変形自在な金属板として前記副板の上部及び下部に積層した上部基板及び下部基板とで構成され、隣合うシリンダブロック及びチェーンケースカバーとそれらの上のシリンダヘッドとの間に介在して前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーと前記シリンダヘッド間をシールする金属ガスケットにおいて、
    前記副板及び前記下部基板の両者に、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぎ、且つ、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に延びる孔を形成し、弾性体からなるシール部材を、そのシール部材の上部が前記副板の孔内に位置し、該シール部材の下部が前記下部基板の孔を通過して前記接合部及び前記チェーンケースカバーの上面で圧縮変形するように装着し、前記上部基板の前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぐ位置であって、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に、前記シール部材に重なるビードを形成するとともに、前記下部基板の孔に、この孔空間を複数の空間に分割するブリッジ部材を一体に設けたことを特徴とする金属ガスケット。
  2. 金属製の副板と、この副板より薄肉の弾性変形自在な金属板として前記副板の上部及び下部に積層した上部基板及び下部基板とで構成され、隣合うシリンダブロック及びチェーンケースカバーとそれらの上のシリンダヘッドとの間に介在して前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーと前記シリンダヘッド間をシールする金属ガスケットにおいて、
    前記副板及び前記下部基板の両者に、前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部のシリンダブロックの接合面からチェーンケースカバー側に延びる孔を形成し、弾性体からなるシール部材を、そのシール部材の上部が前記副板の孔内に位置し、該シール部材の下部が前記下部基板の孔を通過して前記接合部及び前記チェーンケースカバーの上面で圧縮変形するように装着し、前記上部基板の前記シリンダブロック及び前記チェーンケースカバーの接合部を跨ぐ位置であって、当該接合部からチェーンケースカバーの上面に沿って離間する方向に、前記シール部材に重なるビードを形成するとともに、前記下部基板の孔に、この孔空間を複数の空間に分割するブリッジ部材を一体に設けたことを特徴とする金属ガスケット。
JP02323299A 1999-01-29 1999-01-29 金属ガスケット Expired - Fee Related JP4215885B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02323299A JP4215885B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 金属ガスケット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02323299A JP4215885B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 金属ガスケット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000220743A JP2000220743A (ja) 2000-08-08
JP4215885B2 true JP4215885B2 (ja) 2009-01-28

Family

ID=12104884

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02323299A Expired - Fee Related JP4215885B2 (ja) 1999-01-29 1999-01-29 金属ガスケット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4215885B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002071026A (ja) * 2000-08-31 2002-03-08 Taiho Kogyo Co Ltd シリンダヘッドガスケット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000220743A (ja) 2000-08-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100449410B1 (ko) 금속개스킷
EP0230804B2 (en) Metallic gasket
KR100795707B1 (ko) 금속 가스켓
EP0872671A2 (en) Metal gasket having seal structure for three-surface combining portion
EP1275889A2 (en) Cylinder head gasket
JP2007139177A (ja) ガスケット
US6736405B2 (en) Flat gasket for a reciprocating engine or a driven machine
US6168167B1 (en) Metal laminate gasket with common plate support area
KR0174743B1 (ko) 넓은 밀봉구역을 가진 강박판 적층 개스킷
JPH10259873A (ja) 金属製ガスケット
JP3709365B2 (ja) メタルガスケット
JP4127726B2 (ja) シリンダヘッドガスケット
JPS5838194Y2 (ja) ガスケツト
JP4215885B2 (ja) 金属ガスケット
JP4151770B2 (ja) 金属ガスケット
JP2003083165A (ja) シリンダヘッドガスケット
JP4421225B2 (ja) 金属ガスケット
JP2000230640A (ja) シリンダヘッドガスケット
JP2000220744A (ja) 金属ガスケット
JPH051727Y2 (ja)
JPH1047158A (ja) 内燃機関のチェーンカバー構造
JP3298692B2 (ja) 金属ガスケット
JPH06101761A (ja) シリンダーヘッドガスケット
JPH09280110A (ja) 金属製ガスケット
JP2002322945A (ja) シリンダヘッドガスケット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080226

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080710

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080819

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081014

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20081105

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees