JP4421225B2 - 金属ガスケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンを構成するシリンダブロックとシリンダヘッドとの間に介挿される金属製のシリンダヘッドガスケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジンその他のエンジンの構成部品である、シリンダブロックとこの上に取り付けられるシリンダヘッドとの接合面間には、この接合面からの燃焼ガス、冷却水、潤滑油等の漏洩を防止するために、種々のシリンダヘッドガスケットが介装される。
【0003】
金属製のガスケットとしては、従来、剛性及び弾力性のある薄肉金属板に凹凸状のビードを形成し、且つ基板の両面に耐熱性あるシール材の皮膜を20〜30ミクロンの膜厚で塗布したガスケットが知られている。そして、例えば特許文献1に記載されている金属ガスケットは、ステンレス鋼板などの剛性ある薄板金属から基板を形成し、その基板に対し燃焼室孔、ボルト孔、オイル孔等の各種の孔を開口すると共に、シールが必要な孔の周囲などをフルビードからなる金属ビードで囲繞してシールしている。また、エンジンの運転で発生する振動振幅による繰り返し応力が金属ガスケットに入力されるが、当該繰り返し応力によるビードの疲労破壊を防止するために、ビードの板厚方向の変形量を抑える増厚部(ストッパ)が設けられている。
【0004】
ところで、近年、内燃機関の急速な技術革新により、エンジンの小型軽量化、高出力、省燃費化などの開発が進んでおり、例えば、バルブ数を一気筒当たり従来の2個に対して4〜5個に増加し、さらに、このバルブを作動させるカム軸を従来の1本に対して2本と増加し、このカム軸を高速度で回転させることにより、吸入効率及び排気効率を向上させることが可能となっている。カム軸を回転駆動する方式としては、従来は一般に、駆動時の騒音が小さく且つ給油作業が不要であるベルト駆動方式が採用されていたが、ベルト駆動方式に用いるタイミングベルトは、高負荷に対する耐久性に乏しく、また、チェーンの改良によって駆動軸の騒音が低減していることから、近年、チェーン駆動方式によるエンジンが採用される傾向にある。
【0005】
チェーン駆動方式は、良好な駆動を持続するため、チェーンに適宜給油を行う必要がある。このようなことから、チェーン駆動方式のエンジンでは、オイルの飛散を防ぎ駆動時の騒音を極力低減するために、シリンダブロック50及びシリンダヘツド40と、チェンケースカバー60とを別体に製作する場合がある(図1参照)。
【0006】
このとき、通常、シリンダブロック50は、鋳鉄を素材として鋳造により成形したものや、シリンダボア周囲のみ鋳鉄スリーブでシリンダブロック本体をアルミニウムで鋳ぐるむ方式のものがある。そして、シリンダブロック50の上にガスケット1を挟んでシリンダヘッド40が積層され、さらに、シリンダヘッドから上方に突出しているカムシャフトを駆動するチェーンをカバーする、断面コの字型のチェンケースカバー60が、組み付けられたシリンダブロック50及びシリンダヘッド40の側面に当接して取り付けられる。なお、それぞれの部品は締め付けボルトで締結されることで相互に接合している。
【0007】
【特許文献1】
実開昭63−180769号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、チエーンケースカバー60はアルミニウム製である。また、鋳鉄製のシリンダブロック50よりも熱膨張係数が大きいアルミニウム製でシリンダヘッド40が構成される場合には、この熱膨張変形量の違いを考慮して、金属ガスケット1を、熱膨張の小さいシリンダブロックの寸法と同等か同等以下の外径寸法に設定している。すなわち、金属ガスケットの外周端面位置は、シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面位置よりも若干内側に位置する配置構成が多い。したがって、シリンダヘッドガスケットを挟持したシリンダブロックとシリンダヘッド、及びチェーンケースカバーの3面接合部70に、ガスケットの寸法マイナス部による隙間が生じると共に、当該3部品の3面接合部70には、運転時に起こる各部品の熱膨張差で隙間が発生、また、その隙間はエンジンの運転、停止の度に変化する。
【0009】
これに対し従来にあっては、この3面接合部70の隙間に対し、組立て時に液状のシール材を塗布しているが、このシール材は体積変化への追随性が悪い。つまり、その隙間はエンジンの運転・停止の熱変化で常に変化し、特に当該隙間は高温時に最大空間体積となるのに対し、エンジン冷間時に塗布された上記シール材は体積変化に追随性が乏しいことから、上記3面接合部70からオイル漏れが発生する場合がある。
本発明は、上記のような問題点を考慮してなされたもので、上記シリンダブロックとシリンダヘッド、及びチェーンケースカバーの3面接合部からの液漏れを簡易な構成で防止可能な金属ガスケットを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、シリンダブロックとシリンダヘッドが金属ガスケットを介して接合されると共に、該シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面にチェーンケースカバーが組付けられて当該シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面とチェーンケースカバー内面とでチェーンチャンバが形成される構成のエンジンに使用される上記金属ガスケットであって、
薄肉金属板を基板とし、その基板の上記チェーンケースカバー側の縁部には、上記チェーンチャンバに沿ってビードが延在し、そのビードの延在方向端部が、上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面と接合するチェーンケースカバー接合面に向けて延びている金属ガスケットにおいて、
上記ビードの延在方向端部に対し、上記シリンダブロックとシリンダヘッドとの対向する接合面で圧縮されることで、少なくとも上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面よりも外方に張り出して上記チェーンケースカバー接合面に当接し3面接合部の隙間に圧縮される弾性シール材からなる張出用弾性体を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
更に請求項1に記載した発明は、上記ビードは、基板を板厚方向に屈曲して凸状に成形してなる金属ビードと、その金属ビードの凸部側表面に固着すると共に凸部裏側の凹部に充填されて金属ビードの変形と共に板厚方向に圧縮変形する弾性シール材からなるゴムビードと、から構成され、さらに、上記張出用弾性体とゴムビードとが一体に成形されている。
【0012】
更にまた請求項1に記載した発明は、上記金属ビードは、上記張出用弾性体の配置位置まで延びて当該張出用弾性体内に埋設されると共に、当該金属ビードの上記埋設部分に、上記チェーンケースカバー接合面側に開口する切欠きを有する。
次に、請求項2に記載した発明は、請求項1に記載した構成に対し、上記金属ビードは、上記張出用弾性体に埋設される位置でのビード幅がその他の部分に比べて広く設定されていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
本金属ガスケット1が採用されるエンジンは、図1に示すように、シリンダブロック50の上に当該金属ガスケット1を介してシリンダヘッド40が積層配設されると共に、そのシリンダブロック50及びシリンダヘッド40の側面50a、40aに対して、横断面コ字状のチェーンケースカバー60が組み付けられて、当該シリンダブロック50及びシリンダヘッド40の側面50a、40aとチェーンケースカバー60の内面とでチェーンチャンバ61が形成される構成のものを対象とする。なお、各部品同士は締付けボルトで固定される。
【0014】
上記シリンダヘッドガスケットを構成する金属ガスケット1は、1枚の薄肉金属板を基板2として、その基板2に、燃焼室孔20、水孔、オイル孔、ボルト孔21等の開口が形成されると共に、各開口のうちシールを必要とする開口の周囲に沿ってビードが形成されて当該開口の外周部をシールしている。
また、上記基板2の外周部のうち上記チェーンケースカバー60側の縁部2aには、図2に示すように、チェーンを配置するチェーンチャンバ61の外周をシールするため、当該チェーンチャンバ61に沿ってビード5が延在しており、そのビード5の延在方向両端部3は、図2及び図3に示すように、シリンダブロック50及びシリンダヘッド40の側面に当接するチェーンケースカバー60の接合面60aに向けて延びている。図3における破線10aは、金属ビード10のビード幅方向の境界部位置を示すものである。また、符号BDはビードラインを示す。
【0015】
本実施形態では、上記ビード5は、図4及び図5に示すように、基板2を板厚方向に屈曲して凸状に成形してなる金属ビード10と、その金属ビード10の凸部側表面に固着すると共に凸部裏側の凹部に充填されて金属ビード10の変形と共に板厚方向に圧縮変形する弾性シール材11b、11aからなるゴムビード11と、から構成される。本実施形態では、凹部に充填される弾性シール材11aの表面は、基板2下面と面一に設定され、凸部側に固着した弾性シール材11bは、上記金属ビード10の突出高さと同等の高さであり、且つ金属ビード10のビード幅よりも若干幅広に設定されている。
【0016】
そして、上記金属ビード10及びゴムビード11からなるビード5は、上記チェーンケースカバー接合面60aに対向する基板2の2b端面位置まで形成されている。そのビード5の延在方向端部3では、ゴムビード11の高さをその他の部分よりも高くなるように設定することで、張出用弾性体12を構成している。
【0017】
ここで、張出用弾性体12を構成するゴムビード部分は他の部分よりもビード高さを高く、つまり肉厚に設定しているが、他の部分に比べ、圧縮時に外方に逃げることが可能であるため圧縮破壊は防止される。また、張出用弾性体12に埋設される金属ビード10部分の高さを相対的に低くして、上側の弾性シール材11bの量を稼ぐようにしても良い。また、上記弾性シール材11a、11bは、耐熱及び弾力性を有るシール材が構成される。例えばフッ素ゴム、NBR、シリコンゴム等のゴム材料や樹脂材料等から構成すれば良い。
【0018】
また、上記基板2には、上記ビード5の延在方向端部3の近傍に増厚部9が設けられて、ビード5の圧縮変形量を規制するようにしている。本実施形態の増厚部9は、図4のように、基板2の端部を上側の折り曲げ加工して形成したものを例示しているが、グロメットを取り付ける等の公知の手段で実現すればよい。
なお、燃焼室孔20などのシールが必要な開口の外周についてもビードによってシールされている。
【0019】
次に、上記構成の金属ガスケット1の作用・効果などについて説明する。
シリンダブロック50とシリンダヘッド40の対向する接合面60a間に上記金属ガスケット1を介挿して、シリンダブロック50及びシリンダヘッド40を締付けボルトで締め付けることで、上記ビード5が圧縮変形することで所要のシール圧を発生して、チェーンチャンバ61に沿ってシールが実現されて、チェーンチャンバ61内からシリンダブロック50及びシリンダヘッド40側に油などが浸入することが防止される。また、反対側への液体などの浸入も防止される。
【0020】
ここで、本実施形態のビード5は、圧縮変形した金属ビード10とゴムビード11による合成バネによって所要のシール圧を発生する構造であるので、金属ビード10を構成する基板2の硬度をその分、下げることが可能となっている。また、上下両接合面(シール面)と接触するビード5の部分は、圧縮変形した軟質の弾性シール材11a、11bの平坦面部分となり、その軟質な弾性シール材11a、11bが、当接した接合面部分にあるエンジンの加工ツールマークを埋める。このために、例えば、エンジン稼働による脈動加圧であっても弾性シール材11a、11bが追従して完全にシールすることができる。
【0021】
また、ビード5の延在方向端部3にあっては、その他の部分よりも弾性シール材11a、11bの肉厚を厚くすることで、ボルト締付けによって当該弾性シール材11a、11bからなる張出用弾性体12が、図6(a)→(b)のように、圧縮変形して少なくともチェーンケースカバー接合面60aに向けて張り出して当該接合面60aに当接する。これによって、シリンダブロック50、シリンダヘッド40、及びチェーンケースカバー60の3部品による3面接合部70の隙間が、上記張出用弾性体12の変形による張出部によって充填されてシールされた状態となって、当該3面接合部70からの油の漏れ出しを防止できる。
【0022】
さらに、エンジン運転による熱によってシリンダブロック50及びシリンダヘッド40が熱膨張する際に両者の熱膨張率の違いによる変形量が異なることから、上記3面接合部70の隙間が増大・収縮するように変化するが、上記張出用弾性体12はその変化に追従して上記隙間を常に充填した状態となってシールする。すなわち、上記張出用弾性体12の張出部分は、シリンダブロック50及びシリンダヘッド40の熱膨張量の差によって上記3面接合部70の隙間が上下方向に一時的に形成されても、その上下方向の隙間の形成に追従して上下に変形して圧縮状態で充填され、その隙間が小さくなる方向に変化することに追従して上記張出用弾性体12の張出部は復元する。
【0023】
ここで、上記実施形態では、ビード5を金属ビード10とゴムビード11との合成ビード5の場合を例示しているが、これに限定されない。ビード5を金属ビード10だけから構成して、ビード5の延在方向端部3にだけ張出用弾性体12としての弾性シール材11a、11bを設けるようにしても良い。但し、この場合には、確実なシールを確保するために締付け荷重を大きくしたり、基板2の剛性を上記実施形態の基板2に比べて高く設定する必要がある。さらに、張出用弾性体12としての弾性シール材11a、11bが、圧縮変形する際にチェーンケースカバー接合面60a側とは反対側(基板2内側方向)にも逃げるように変形するため、チェーンケースカバー接合面60a側に張り出す変形量が少なくなってしまい、その分、上記実施形態に比べて不利な構造となる。
【0024】
また、上記実施形態では、ゴムビード11の上側(凸部側)部分を増厚して張出用弾性体12を構成する場合を例示しているが、ゴムビード11の下側(凹部内側)を増厚して、若しくは上下両側の弾性シール材をそれぞれ増厚して張出用弾性体12としても良い。
また、上記実施形態では増厚部9を設ける場合を例示しているが、締付け荷重を小さく設定可能な場合には、増厚部9を省略しても良い。
【0025】
次に、第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。上記第1実施形態と同様な部材などについては同一の符号を付して説明する。
本第2実施形態の基本構成は上記第1実施形態と同様であり、ビード5の延在方向端部3の構成、つまり張出用弾性体12の構造が異なるだけである。
すなわち、本実施形態では、図7〜図9に示すように、ビード5の延在方向端部3に位置し、上記張出用弾性体12内に埋設される金属ビード10部分について、チェーンケースカバー60側に開口した切欠き15を設け、これによって、基板2を挟んだ上下の弾性シール材11a、11b(張出用弾性体12)を一体にしたものである。
【0026】
このようにすることで、張出用弾性体12の肉厚が稼ぐことができて、当該張出用弾性体12の変形を容易且つ変形量を増加させることが出来る。この結果、より上記3面接合部70の隙間の変化に追従可能となる。
その他の構成や作用・効果は上記第1実施形態と同様である。
ここで、上記切欠き15の形状は、どのような輪郭形状となっていても構わない。要は、チェーンケースカバー60側に開口した切欠き15となっていればよい。また、切欠き15は1個に限定されず、2個以上に分けて形成しても良い。
【0027】
また、上記実施形態では、切欠き15を形成した部分の金属ビード10のビード5幅をその他の部分と同じ幅と説明しているが、これに限定されない。図10及び図11に示すように、その他の部分の比べて切欠き15の位置での金属ビード10の幅を広くしても良い。広くした場合には、上記切欠き15を、その分だけ大きく形成できることから、より張出用弾性体12の変形量及び変形追従性を稼ぐことが可能となる。また、切欠き15を大きくしない場合には、張出用弾性体12と金属ビード10との接合部分が広くなり、その分、張出用弾性体12が金属ビード10つまり基板2に接合して離脱しがたくなる。さらに、締付けボルトの締付けの際に、金属ビード10も変形することによっても張出用弾性体12が弾性変形するが、上記接合部を増やすことで、より張出用弾性体12の形状変化が容易となる。特に、脈動などでシリンダブロック50とシリンダヘッド40の間隔が変化する際の追従性が向上する。
【0028】
ここで、上記全実施形態において、金属ビード10としてフルビード5を例に挙げて説明しているが、図12〜14,または図15〜図17に示すようにハーフ状のステップビード5であっても良い。
また、上記実施形態では、張出用弾性体12の位置まで金属ビード10を延在した例で説明しているが、張出用弾性体12の位置に金属ビード10が必ずしも必要がない。すなわち、図18〜図20に示すように、張出用弾性体12内に金属ビード10を埋設させなくても良い。但し、金属ビード10を張出用弾性体12の位置まで設けた方が、基板2に対する張出用弾性体12の支持が強固に設定できて剥離がより確実に防止できる。図18〜図20に示す例では、張出用弾性体12の両側を基板2に固着させるようにしている。また、ビード5が金属ビードだけから構成される場合には、金属ビードの端部に張出用弾性体12の一部を固着させておくことが好ましい。
【0029】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明を採用すれば、簡易な構造によって、シリンダブロック、シリンダヘッド、及びチェーンケースカバーの3面接合部に形成される隙間をシールできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく第1実施形態に係るエンジンの部品配置を示す概略図である。
【図2】本発明に基づく第1実施形態に係る基板を示す部分平面図である。
【図3】本発明に基づく第1実施形態に係るビードの端部構造を示す平面図である。
【図4】図3をチェーンケースカバーから見た図である。
【図5】図3を矢印A側から見た図である。
【図6】本発明に基づく実施形態に係る張出用弾性体の変形を示す図であり、(a)は無負荷の状態を、(b)はボルト締付け後の状態を示す。
【図7】本発明に基づく第2実施形態に係るビードの端部構造を示す平面図である。
【図8】図7をチェーンケースカバーから見た図である。
【図9】図7を矢印A側から見た図である。
【図10】本発明に基づく第2実施形態に係るビードの端部構造の変形例を示す平面図である。
【図11】図11をチェーンケースカバーから見た図である。
【図12】本発明に基づく第2実施形態に係るビードの端部構造の変形例を示す平面図である。
【図13】図11をチェーンケースカバーから見た図である。
【図14】図11を矢印Aから見た図である。
【図15】本発明に基づく第2実施形態に係るビードの端部構造の変形例を示す平面図である。
【図16】図15をチェーンケースカバーから見た図である。
【図17】図15を矢印Aから見た図である。
【図18】本発明に基づく第2実施形態に係るビードの端部構造の変形例を示す平面図である。
【図19】図18をチェーンケースカバーから見た図である。
【図20】図18のX−X断面図である。
【符号の説明】
1 金属ガスケット
2 基板
3 ビード延在方向端部
5 ビード
9 増厚部
10 金属ビード
11(11a、11b) ゴムビード
12 張出増厚部
15 切欠き
40 シリンダヘッド
50 シリンダブロック
60 チェーンケースカバー
60a チェーンケースカバー接合面
61 チェーンチャンバ
70 3面接合部
Claims (2)
- シリンダブロックとシリンダヘッドが金属ガスケットを介して接合されると共に、該シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面にチェーンケースカバーが組付けられて当該シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面とチェーンケースカバー内面とでチェーンチャンバが形成される構成のエンジンに使用される上記金属ガスケットであって、
薄肉金属板を基板とし、その基板の上記チェーンケースカバー側の縁部には、上記チェーンチャンバに沿ってビードが延在し、そのビードの延在方向端部が、上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面と接合するチェーンケースカバー接合面に向けて延びている金属ガスケットにおいて、
上記ビードの延在方向端部に対し、上記シリンダブロックとシリンダヘッドとの対向する接合面で圧縮されることで、少なくとも上記シリンダブロック及びシリンダヘッドの側面よりも外方に張り出して上記チェーンケースカバー接合面に当接可能な弾性シール材からなる張出用弾性体を設け、
上記ビードは、基板を板厚方向に屈曲して凸状に成形してなる金属ビードと、その金属ビードの凸部側表面に固着すると共に凸部裏側の凹部に充填されて金属ビードの変形と共に板厚方向に圧縮変形する弾性シール材からなるゴムビードと、から構成され、さらに、上記張出用弾性体とゴムビードとが一体に成形され、
上記金属ビードは、上記張出用弾性体の配置位置まで延びて当該張出用弾性体内に埋設されると共に、当該金属ビードの上記埋設部分に、上記チェーンケースカバー接合面側に開口する切欠きを有することを特徴とする金属ガスケット。 - 上記金属ビードは、上記張出用弾性体に埋設される位置でのビード幅がその他の部分に比べて広く設定されていることを特徴とする請求項1に記載した金属ガスケット。
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