JP4214577B2 - 半導体圧力センサ - Google Patents
半導体圧力センサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP4214577B2 JP4214577B2 JP29872998A JP29872998A JP4214577B2 JP 4214577 B2 JP4214577 B2 JP 4214577B2 JP 29872998 A JP29872998 A JP 29872998A JP 29872998 A JP29872998 A JP 29872998A JP 4214577 B2 JP4214577 B2 JP 4214577B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pressure sensor
- semiconductor pressure
- hole
- pedestal
- metal pipe
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Measuring Fluid Pressure (AREA)
- Pressure Sensors (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイアフラムの形成された半導体圧力センサチップとパッケージの金属パイプとを台座を介して接合してなる半導体圧力センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体圧力センサはエアコンや空調機等の微圧領域の圧力の測定を行うものであり、図2に示すように、凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラム1aを有する半導体圧力センサチップ1がガラス台座2に陽極接合等により接合され、中心にコバール製又は42アロイ等の金属パイプ4が配置されたPPSやPBT等のプラスチックパッケージ3内に設置される。半導体圧力センサチップ1表面のアルミパッドとリード5とは金又はアルミ製のワイヤ6で接続されている。なお、7はプラスチックパッケージ3の蓋であり、1bは半導体圧力センサチップ1に形成された歪みゲージ抵抗であり、1cは半導体圧力センサチップ1の表面を保護するオーバーコートである。ガラス台座2の材料としては、例えばパイレックスガラス(コーニング社製、品番♯7740等)が用いられる。
【0003】
ガラス台座2の中心部には、半導体圧力センサチップ1のダイアフラム1aに圧力を印加するための貫通孔2aが形成され、ガラス台座2はこの貫通孔2aと金属パイプ4の貫通孔4aとが対向するような配置で、金属パイプ4に接合される。ガラス台座2と金属パイプ4とは半田9で接合される。この場合、半田9で接合するために、ガラス台座2の半導体圧力センサチップ1と接合しない側の面にはメタライズ層8が形成される。メタライズ層8の例としては、Cr(最下層)/Pt/Au(最上層)、Ti(最下層)/Ni/Au(最上層)、Ti(最下層)/Pt/Au(最上層)等が挙げられる。半田9としては、錫、錫−アンチモン合金、鉛、錫−鉛合金、金−シリコン合金、錫−銀合金等がある。
【0004】
また、図3は、パッケージとして、金属ステムのパッケージ30を使用したものを示している。31はキャップであり、金属ステムとは溶接で接続される。
【0005】
金属パイプ4とガラス台座2とがメタライズ層8を介して半田9により接合される。メタライズ層8の最上層のAuの表面には半田9が塗れるのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような半導体圧力センサにあっては、ガラス台座2と金属パイプ4との半田9によるダイボンド接合時に、図4に示すように、ガラス台座2の貫通孔2aと金属パイプ4の貫通孔4aとの接合位置ずれが発生した場合や、図5に示すように、金属パイプ4の貫通孔4aの孔径よりガラス台座2の貫通孔2aの孔径が小さくて、金属パイプ4の貫通孔4aの上方にガラス台座2の貫通孔2aの周囲部が配置された場合には、ガラス台座2の貫通孔2aのエッジ部分に半田9が溜まってしまう。
【0007】
この場合には、図6に示すように、半田9が固化する時に、温度の低い金属パイプ4の貫通孔4aの周辺から固化していく。従って、半田9が固化する時には、引っ張り応力が加わり、ガラス台座2の貫通孔2aの開口部周辺にクラック10が入るため、半導体圧力センサチップ1が破壊されてしまうという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなしたものであり、その目的とするところは、金属パイプと台座の接合に際し、台座にクラックが発生することのない半導体圧力センサを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体圧力センサチップと前記ダイアフラムに圧力を導入するための貫通孔が形成された台座とを接合し、該台座の前記半導体圧力センサチップとの接合面と反対側の面にはメタライズ層を形成し、該メタライズ層を介してパッケージの金属パイプと半田接合してなる半導体圧力センサにおいて、前記台座の貫通孔の金属パイプ側の開口部の角部に、前記メタライズ層の上から前記台座の材料と同種の材料からなる薄膜により被覆を施し、該被覆は前記貫通孔の内壁であって、前記台座と前記半導体圧力センサチップとの接合面に達しない深さまで形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の一例を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態の半導体圧力センサに係る半導体圧力センサチップとガラス台座と金属パイプの接合状態を示す断面図である。本実施形態においては、半導体圧力センサの基本的構成は従来例で説明したもの同等であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0011】
本実施形態の特徴は、ガラス台座2の貫通孔2aの金属パイプ4側の開口部の角部に、メタライズ層8の上からガラス台座2の材料と同種の材料からなるガラス薄膜により被覆11を施し、被覆11は貫通孔2aの内壁の所定深さまで達するようにした点である。
【0012】
ここで、被覆11はガラス台座2の材料と同種のガラス材料を、ガラス台座2の貫通孔2aの金属パイプ4側の開口部の角部に、メタライズ層8の上からスパッタすることにより形成する。
【0013】
ガラス台座2の貫通孔2aの内壁の所定の深さとは、例えば、数10μm〜100μm程度の深さである。つまり、被覆11をガラス台座2の貫通孔2aの内壁全面に形成してしまうと、ガラス台座2と半導体圧力センサチップ1との陽極接合に際し、両者の接合部と被覆11間で放電する恐れがあり、この放電を防止するために、前記所定の深さに止めるのである。また、被覆11の厚さは約数μm〜数10μmとする。
【0014】
なお、メタライズ層8の形成されたガラス台座2は、反対側の面が半導体圧力センサウエハに陽極接合により接合される。陽極接合の条件としては、真空雰囲気中で約400℃に加熱し、約500V〜800Vの直流電圧を半導体圧力センサウエハ側が正極になるように印加すると、静電引力により原子的に接合されるのである。
【0015】
ガラス台座2に接合された半導体圧力センサウエハをダイシングして、個々の半導体圧力センサチップ1(約2〜3mm角)にし、これをパッケージの金属パイプ4上に半田9によりダイボンド接合して、図1のような構造のものになるのである。半田9の厚みは厚い部分で30〜100μmであり、ガラス台座2の貫通孔2aの半導体圧力センサチップ1側の大きさは、約φ0.6〜1.3mmである。
【0016】
本実施形態によれば、ガラス台座2の貫通孔2aの開口部の角部には、ガラス製の被覆11が施されており、半田9が濡れないため、半田9の固化時の応力がかからない。従来、ガラス台座2の貫通孔2aの開口部エッジのメタライズ層8とガラス台座2との接合界面端部(貫通孔2a内壁側)付近を起点として、クラックがガラス台座2の内部方向へ広がる場合が多かった。従って、本実施形態では、クラック発生の起点となる部分に半田9が濡れないので、クラックの発生を抑えることができるのである。
【0017】
従って、半田9として、融点が280℃と高く、また、ヤング率も約6000kg/cm2 と大きく硬く、従来、クラックが発生しやすかった金−錫20%半田を使用した場合でも、クラックの発生を防止できる。
【0018】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明によれば、凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体圧力センサチップと前記ダイアフラムに圧力を導入するための貫通孔が形成された台座とを接合し、該台座の前記半導体圧力センサチップとの接合面と反対側の面にはメタライズ層を形成し、該メタライズ層を介してパッケージの金属パイプと半田接合してなる半導体圧力センサにおいて、前記台座の貫通孔の金属パイプ側の開口部の角部に、前記メタライズ層の上から前記台座の材料と同種の材料からなる薄膜により被覆を施し、該被覆は前記貫通孔の内壁であって、前記台座と前記半導体圧力センサチップとの接合面に達しない深さまで形成されているので、台座の貫通孔の開口部の角部には前記被覆が施されており、半田が濡れないため、半田の固化時の応力がかからず、金属パイプと台座の接合に際し、台座にクラックが発生することのない半導体圧力センサが提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の半導体圧力センサに係る半導体圧力センサチップとガラス台座と金属パイプの接合状態を示す断面図である。
【図2】従来例に係る半導体圧力センサの概略構成を示す断面図である。
【図3】他の従来例に係る半導体圧力センサの概略構成を示す断面図である。
【図4】従来例に係る半導体圧力センサの問題点の一例を示す説明図である。
【図5】従来例に係る半導体圧力センサの問題点のタイミングの例を示す説明図である。
【図6】従来の半導体圧力センサに係る半田固化時の状態変化の説明図である。
【符号の説明】
1 半導体圧力センサチップ
1a ダイアフラム
1b 歪みゲージ抵抗
1c オーバーコート
2 ガラス台座
2a 貫通孔
3 プラスチックパッケージ
4 金属パイプ
4a 貫通孔
5 リード
6 ワイヤ
7 蓋
8 メタライズ層
9 半田
10 クラック
11 被覆
Claims (1)
- 凹部を形成することにより薄肉状に形成されたダイアフラムを有する半導体圧力センサチップと前記ダイアフラムに圧力を導入するための貫通孔が形成された台座とを接合し、該台座の前記半導体圧力センサチップとの接合面と反対側の面にはメタライズ層を形成し、該メタライズ層を介してパッケージの金属パイプと半田接合してなる半導体圧力センサにおいて、前記台座の貫通孔の金属パイプ側の開口部の角部に、前記メタライズ層の上から前記台座の材料と同種の材料からなる薄膜により被覆を施し、該被覆は前記貫通孔の内壁であって、前記台座と前記半導体圧力センサチップとの接合面に達しない深さまで形成されていることを特徴とする半導体圧力センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29872998A JP4214577B2 (ja) | 1998-10-20 | 1998-10-20 | 半導体圧力センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29872998A JP4214577B2 (ja) | 1998-10-20 | 1998-10-20 | 半導体圧力センサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000131166A JP2000131166A (ja) | 2000-05-12 |
JP4214577B2 true JP4214577B2 (ja) | 2009-01-28 |
Family
ID=17863524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29872998A Expired - Fee Related JP4214577B2 (ja) | 1998-10-20 | 1998-10-20 | 半導体圧力センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4214577B2 (ja) |
-
1998
- 1998-10-20 JP JP29872998A patent/JP4214577B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000131166A (ja) | 2000-05-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5394751A (en) | Method of producing semiconductor pressure sensor | |
JPH03136355A (ja) | ヒートシンク付半導体装置 | |
US4558346A (en) | Highly reliable hermetically sealed package for a semiconductor device | |
JPH03127843A (ja) | 半導体集積回路装置 | |
JP2008124161A (ja) | 電子装置収納パッケージ、および電子装置収納パッケージの製造方法 | |
JP4214577B2 (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP3449268B2 (ja) | 半導体圧力センサ | |
JPH04267544A (ja) | 半導体装置 | |
JP4123596B2 (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP4123607B2 (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP3972488B2 (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP3562390B2 (ja) | 半導体圧力センサ及びその製造方法 | |
JP2000162076A (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP2000105160A (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP2000105157A (ja) | 半導体圧力センサ | |
JP2000131167A (ja) | 半導体圧力センサ | |
JPS59208767A (ja) | 半導体装置 | |
JP2000131168A (ja) | 半導体圧力センサ用台座の接合方法 | |
JPH0228351A (ja) | 半導体装置 | |
JPS615561A (ja) | 半導体装置 | |
JPH0566979B2 (ja) | ||
JP2582534B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
JPH0712939U (ja) | 半導体圧力変換器 | |
JPS6197842A (ja) | 半導体装置 | |
JPH04107931A (ja) | 半導体装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050512 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070515 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080415 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080610 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081014 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081027 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |