JP4214141B2 - エネルギー線硬化型インク組成物 - Google Patents
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Description
最近では、インクジェット記録方式の画像形成法は、銀塩写真方式と同品質の画質を得ることが可能でかつ非常に安価で済むため、大きな画像面積を必要とする大型の宣伝広告等のように頻繁に取り替える利用者にとって経済的に大きなメリットがある。
しかし、この紫外線硬化型インク組成物の粘度は、通常25℃で35mPa・sを超えている。現行のインクジェット記録方式に採用するには、インクの粘度は35mPa・s以下でなければならず、20mPa・s以下が好ましいとされている。
光重合開始剤の量を増やすと、硬化性は向上するが、光重合開始剤のモノマーに対する溶解度に限界があり、十分な硬化性を得るには不十分であり、また未反応の光重合開始剤が残存して、硬化膜物性に悪影響を及ぼしやすい。
本発明において、このアクリルアミド誘導体の使用量は、インク組成物全体中、10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%とするのがよい。10重量%未満では、インク組成物の粘度を十分に低下させにくく、90重量%を超えると、その分、他の配合成分が少なくなり、却って硬化性等の低下を引き起こしやすい。
3官能以上の多官能アクリレートモノマーの使用量が上記よりも少なかったり、3官能以上の多官能アクリレートモノマーに代えて、2官能の多官能アクリレートモノマーを用いたのでは、インク組成物の硬化性が損なわれて、積算光量が150mJ/cm2 以下の低エネルギーでは十分な硬化性が得られないこともある。
これらの多官能アクリレートモノマーの中から、その1種を単独で使用するか、2種以上を混合して使用する。中でも、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヒドロキシペンタアクリレートが、特に好ましく用いられる。
例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1,2−オクタンジオン−〔4−(フェニルチオ)−2−(o−ベンゾイルオキシム)〕、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フォスフィンオキサイド、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン等がある。
本発明において、このような光重合開始剤の使用量は、インク組成物全体中、1〜20重量%、好ましくは2〜15重量%とするのがよい。1重量%未満となると、紫外線等のエネルギー線の照射による硬化性を満足させにくく、また20重量%を超えると、未反応成分が残存して印刷品質を損ないやすい。
これらの顔料は、インク組成物全体中、通常1〜10重量%、好ましくは2〜7重量%、より好ましくは3〜6重量%の割合で用いられる。過少では着色力に欠け、過多となると粘度が上昇し、インクの流動性が損なわれやすい。
また、顔料の分散性を向上させるため、適宜の顔料誘導体を併用してもよい。例えば、ジアルキルアミノアルキル基を有する顔料誘導体、ジアルキルアミノアルキルスルホン酸アミド基を有する顔料誘導体等が、好ましく用いられる。
有機顔料には、アゾ系、アゾメチン系、ポリアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、インジゴ系、チオインジゴ系、キノフタロン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリン系の顔料等が用いられる。また、酸性、中性または塩基性カーボンからなるカーボンブラックも用いられる。さらに、架橋したアクリル樹脂の中空粒子等も顔料として使用することができる。
マゼンタインク組成物における顔料としては、C.I.ピグメントレッド5、7、12、48(Ca)、48(Mn)、57(Ca)、57:1、112、122、123、168、184、202、209、254、C.I.ピグメントバイオレット19等が挙げられる。これらの中でも、耐候性、着色力等の点より、特に、C.I.ピグメントレッド122、202、209、254、C.I.ピグメントバイオレット19から選択される1種または2種以上の混合物が好ましい。
ここで、希釈溶剤を実質的に含まないとは、希釈溶剤を全く含まないか、揮発性の有機溶剤が不純物として含まれることがあっても、その揮発が作業環境や自然環境を悪化させることのない、極微量に抑えられていることを意味する。
希釈溶剤とは、沸点が通常50〜200℃の範囲にある有機溶剤を意味する。例えば、乳酸エステル類、酢酸エステル類、プロピオン酸エステル類、酪酸エステル類、(ポリ)エチレングリコールエーテル類・エステル類、(ポリ)プロピレングリコールエーテル類・エステル類等であり、その他、メチルエチルケトン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン等の公知の各種の有機溶剤が含まれる。
まず、無機顔料または/および有機顔料と、希釈性モノマーとしてのアクリルアミド誘導体の一部とをプレミックスし、ボールミル、遠心ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミル、サンドミル等の高速回転ミル、攪拌槽型ミル等の媒体攪拌ミル、ディスパー等の簡単な分散機により、撹拌混合して分散させ、一次分散体とする。
つぎに、この一次分散体に、残りのアクリルアミド誘導体と、高架橋性モノマーである3官能以上の多官能モノマーと、光重合開始剤とを添加し、スリーワンモーター、マグネチックスターラー、ディスパー、ホモジナイザー等の簡単な攪拌機を用いて、均一に混合する。ラインミキサー等の混合機を用いて、混合してもよい。また、析出粒子をより微細化する目的でビーズミルや高圧噴射ミル等の分散機を用いて、混合してもよい。
顔料分散剤には、イオン性または非イオン性の界面活性剤や、アニオン性、カチオン性またはノニオン性の高分子化合物が用いられる。分散安定性の面で、高分子化合物、特にカチオン性基またはアニオン性基を含む高分子化合物が好ましい。すなわち、顔料分散剤は、顔料と分散剤との酸塩基相互作用にて分散安定化するため、顔料吸着サイトであるカチオン性基かアニオン性基の少なくとも一方を含むのが望ましく、顔料の種類等により分散剤中のカチオン性基やアニオン性基の種類と量を調整するのが望ましい。
なお、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン等の低沸点の有機溶剤が含まれた状態で市販されている顔料分散剤については、これをそのまま使用したときは、希釈溶剤がインク中に残存してしまう。このため、これらの顔料分散剤については、希釈溶剤をあらかじめ取り除く必要がある。希釈溶剤を取り除く方法には、減圧蒸留法、再沈法等が用いられる。
重合禁止剤には、様々な化合物が知られているが、一般的な重合性組成物に広く配合されているものをそのまま使用できる。例えば、フェノール系酸化防止剤、ヒンダード・アミン光安定剤、リン系酸化防止剤、(メタ)アクリルモノマーに広く用いられているハイドロキノンモノアルキルエーテル等を使用できる。
具体的には、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、Ciba社製の商品名として、TINUVIN111 FDL、TINUVIN123、TINUVIN144、TINUVIN292、TINUVIN XP40、TINUVIN XP60等が挙げられる。
これらの重合禁止剤は、過剰に用いると紫外線などのエネルギー線の照射による硬化性を阻害するため、この硬化性を阻害せずかつインク組成物の調製時や保存時の重合を防止できる適量とする必要がある。通常は200〜20,000ppmとするのが好ましく、500〜2,000ppmとするのがより好ましい。
また、このインク組成物の25℃における表面張力は、通常20〜40mN/mの範囲にあり、特に好ましくは25〜35mN/mの範囲にある。
さらに、色材が有機顔料または/および無機顔料からなる場合、顔料粒子の分散平均粒子径は20〜200nmの範囲、特に好ましくは50〜160nmの範囲にある。分散平均粒子径が20nm未満では粒子が細かいために印字物の耐光性に欠けるおそれがあり、200nmを超えると印字物の精細さに欠ける場合がある。
また、この印刷時に紫外線等のエネルギー線を照射することにより、特に365nmにおける紫外線の積算光量が150mJ/cm2 以下という低エネルギーの照射により、速やかに硬化させることができ、硬化性に各段にすぐれている。さらに、非吸収性の記録媒体に対しても良好な印刷品質が得られ、特に希釈溶剤を用いていないため、記録媒体基材への密着性にすぐれている。
活性エネルギー線は、記録媒体の基材上に吐出した直後から、1〜1,000msの間に照射するのが望ましい。1ms未満にするには、ヘッドと光源との距離が短かすぎて、ヘッドへのエネルギー照射による不測の事態を招きかねない。また、1,000msを超えると、多色におけるインク滲みにより画質が劣化する。
照射光源には、紫外線では、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、冷陰極管、ブラックライト、紫外線LED、紫外線レーザー、フラッシュ光等が用いられる。また、光源や照度の異なる2種の光源を用いて、硬化させることもできる。その際、紫外線の積算光量は、既述のとおり、150mJ/cm2 以下という低エネルキーでよい。
つぎに、本発明の実施例を記載して、さらに具体的に説明する。ただし、以下の紫外線硬化型インク組成物の組成は、あくまでも例示であり、本発明の範囲を制限するものではない。以下、部とあるのは重量部を意味する。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」(共栄社化学株式会社製、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、6官能モノマー)19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」{チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリホリノプロパン−1−オン}9.0部、「DET−X」(日本化薬株式会社製、2,4−ジエチルチオキサントン)1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Aを調製した。
このように分散して得られた分散体を使用し、以下、実施例1と同様にして、紫外線硬化型インク組成物Bを調製した。
このように分散して得られた分散体を使用し、以下、実施例1と同様にして、紫外線硬化型インク組成物Cを調製した。
このように分散して得られた分散体を使用し、以下、実施例1と同様にして、紫外線硬化型インク組成物Dを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「ACMO」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」9.0部、「DET−X」1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Eを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートPE−4A」(共栄社化学株式会社製、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、4官能モノマー)19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」9.0部、「DET−X」1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Fを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DEAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」9.0部、「DET−X」1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Gを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」10.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Hを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE819」〔チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド〕9.0部、「KAYACURE BMS」{日本化薬株式会社製、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン}1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Iを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」5.0部、「IRGACURE184」(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ株式会社製、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)3.0部、「KAYACURE BMS」2.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Jを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE819」10.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Kを調製した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE184」10.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Lを調製した。
100ccのプラスチック製ビンに、「HOSTAPERM BLUE P−BFS」(クラリアント社製、銅フタロシアニンブルー顔料)20.0部、顔料分散剤として「DISPERBYK168」33.3部、単官能モノマーとしてイソノニルアクリレート「AIN」(株式会社日本触媒製)46.7部、直径0.3mmのジルコニアビーズ100部を計り取り、ペイントコンディショナー(東洋精機社製)により、2時間分散した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、単官能モノマーとして「AIN」45.5部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」19.5部、光重合開始剤として「IRGACURE907」9.0部、「DET−X」1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Nを調製した。
100ccのプラスチック製ビンに、「HOSTAPERM BLUE P−BFS」(クラリアント社製、銅フタロシアニンブルー顔料)20.0部、顔料分散剤として「DISPERBYK168」33.3部、アクリルアミド誘導体として「DMAA」46.7部、直径0.3mmのジルコニアビーズ100部を計り取り、ペイントコンディショナー(東洋精機社製)により、2時間分散した。
このように分散して得られた分散体25.0部に、アクリルアミド誘導体として「DMAA」10.0部、多官能モノマーとして「ライトアクリレートDPE−6A」55.0部、光重合開始剤として「IRGACURE907」9.0部、「DET−X」1.0部を加え、マグネチックスターラーにより、30分撹拌後、グラスフィルター(桐山製作所製)を用いて、吸引ろ過を行い、紫外線硬化型インク組成物Oを調製した。
「BYK−168」:DISPERBYK168
「DMAA」 :ジメチルアクリルアミド
「ACMO」 :アクリロイルモルホリン
「DEAA」 :ジエチルアクリルアミド
「AIN」 :イソノニルアクリレート
「DPE−6A」 :ライトアクリレートDPE−6A
(ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
「PE−4A」 :ライトアクリレートPE−4A
(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)
「IRG.907」:IRGACURE907
{2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルホリノプロパン−1−オン}
「DET−X」 :DET−X
(2,4−ジエチルチオキサントン)
「IRG.184」:IRGACURE184
(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケト ン)
「IRG.819」:IRGACURE819
〔ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェ ニルホスフィンオキサイド〕
「BMS」 :KAYACURE BMS
{〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニル メタノン}
「CTX」 :CTX
(2−クロロチオキサントン)
┌───────────┬────┬────┬────┬────┐
│ │実施例1│実施例2│実施例3│実施例4│
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔 料 (部)│ 5.0│ 5.0│ 5.0│ 5.0│
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔料分散剤としての │ │ │ │ │
│高分子化合物 (部)│ 8.3│11.7│ 6.7│ 6.7│
│〔BYK−168〕 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│アクリルアミド誘導体 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DMAA (部)│57.2│53.8│58.8│58.8│
│ │ │ │ │ │
│ ACMO (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
│ DEAA (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│単官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ AIN (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│多官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DPE−6A (部)│19.5│19.5│19.5│19.5│
│ │ │ │ │ │
│ PE−4A (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│光重合開始剤 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ IRG.907(部)│ 9.0│ 9.0│ 9.0│ 9.0│
│ │ │ │ │ │
│ DET−X (部)│ 1.0│ 1.0│ 1.0│ 1.0│
│ │ │ │ │ │
└───────────┴────┴────┴────┴────┘
┌───────────┬────┬────┬────┬────┐
│ │実施例5│実施例6│実施例7│実施例8│
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔 料 (部)│ 5.0│ 5.0│ 5.0│ 5.0│
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔料分散剤としての │ │ │ │ │
│高分子化合物 (部)│ 8.3│ 8.3│ 8.3│ 8.3│
│〔BYK−168〕 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│アクリルアミド誘導体 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DMAA (部)│ − │57.2│ − │57.2│
│ │ │ │ │ │
│ ACMO (部)│57.2│ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
│ DEAA (部)│ − │ − │57.2│ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│単官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ AIN (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│多官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DPE−6A (部)│19.5│ − │19.5│19.5│
│ │ │ │ │ │
│ PE−4A (部)│ − │19.5│ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│光重合開始剤 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ IRG.907(部)│ 9.0│ 9.0│ 9.0│10.0│
│ │ │ │ │ │
│ DET−X (部)│ 1.0│ 1.0│ 1.0│ − │
│ │ │ │ │ │
└───────────┴────┴────┴────┴────┘
┌───────────┬────┬────┬────┬────┐
│ │実施例9│実施例10│実施例11│実施例12│
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔 料 (部)│ 5.0│ 5.0│ 5.0│ 5.0│
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│顔料分散剤としての │ │ │ │ │
│高分子化合物 (部)│ 8.3│ 8.3│ 8.3│ 8.3│
│〔BYK−168〕 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│アクリルアミド誘導体 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DMAA (部)│57.2│57.2│57.2│57.2│
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│単官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ AIN (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│多官能モノマー │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ DPE−6A (部)│19.5│19.5│19.5│19.5│
│ │ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │ │
│光重合開始剤 │ │ │ │ │
│ │ │ │ │ │
│ IRG.907(部)│ − │ 5.0│ − │ − │
│ │ │ │ │ │
│ DET−X (部)│ − │ − │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
│ IRG.184(部)│ − │ 3.0│ − │10.0│
│ │ │ │ │ │
│ IRG.819(部)│ 9.0│ − │10.0│ − │
│ │ │ │ │ │
│ BMS (部)│ 1.0│ 2.0│ − │ − │
│ │ │ │ │ │
└───────────┴────┴────┴────┴────┘
┌───────────┬────┬────┬────┐
│ │実施例13│比較例1│比較例2│
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│顔 料 (部)│ 5.0│ 5.0│ 5.0│
│ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│顔料分散剤としての │ │ │ │
│高分子化合物 (部)│ 8.3│ 8.3│ 8.3│
│〔BYK−168〕 │ │ │ │
│ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│アクリルアミド誘導体 │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ DMAA (部)│57.2│ − │21.7│
│ │ │ │ │
│ ACMO (部)│ − │ − │ − │
│ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│単官能モノマー │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ AIN (部)│ − │57.2│ − │
│ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│多官能モノマー │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ DPE−6A (部)│19.5│19.5│55.0│
│ │ │ │ │
│ PE−4A (部)│ − │ − │ − │
│ │ │ │ │
├───────────┼────┼────┼────┤
│ │ │ │ │
│光重合開始剤 │ │ │ │
│ │ │ │ │
│ IRG.907(部)│ 9.0│ 9.0│ 9.0│
│ │ │ │ │
│ DET−X (部)│ − │ 1.0│ 1.0│
│ │ │ │ │
│ CTX (部)│ 1.0│ − │ − │
│ │ │ │ │
└───────────┴────┴────┴────┘
R100型粘度計(東機産業社製)を用いて、25℃、コーンの回転数20rpmの条件下で、粘度を測定した。
粒度分布測定装置N4−PLUS(コールター社製のレーザードップラー方式の粒度分布計)を用いて、顔料粒子の分散平均粒子径を測定した。
全自動平衡式エレクトロ表面張力計ESB−V(協和科学社製)を用いて、インク組成物の温度を25℃にして、表面張力を測定した。
インク組成物を温度70℃の条件下に7日間保管し、このときの粘度変化を調べ、下記の基準で評価した。
○:粘度変化が10%未満である
×:粘度変化が10%以上である
表5
┌────┬───────┬───────┬──────┬─────┐
│ │粘度〔25℃〕│分散平均粒子径│ 表面張力 │保存安定性│
│ │(mPa・s)│ (nm) │(mN/m)│ │
├────┼───────┼───────┼──────┼─────┤
│ │ │ │ │ │
│実施例1│ 6.7 │ 110.0 │ 36.8 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例2│ 7.7 │ 150.0 │ 36.7 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例3│ 5.2 │ 150.0 │ 36.7 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例4│ 4.3 │ 105.0 │ 36.4 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例5│ 9.5 │ 110.0 │ 38.5 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例6│ 5.0 │ 110.0 │ 36.2 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例7│ 5.0 │ 110.0 │ 36.5 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例8│ 7.0 │ 110.0 │ 36.7 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例9│ 6.8 │ 110.0 │ 36.7 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例10│ 7.1 │ 110.0 │ 36.8 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例11│ 7.5 │ 110.0 │ 36.5 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例12│ 7.5 │ 110.0 │ 36.6 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例13│ 6.6 │ 110.0 │ 36.7 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
├────┼───────┼───────┼──────┼─────┤
│ │ │ │ │ │
│比較例1│ 10.0 │ 110.0 │ 29.0 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│比較例2│ 55.0 │ 110.0 │ 36.2 │ ○ │
│ │ │ │ │ │
└────┴───────┴───────┴──────┴─────┘
ピエゾ型インクジェットノズルを備えたインクジェット記録装置により、インク組成物を用いて記録媒体への記録を行い、下記の基準で評価した。
なお、インク供給系は、インクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク、ピエゾヘッドからなり、液滴サイズは約7plとし、600×600dpi(dpiとは2.54cmあたりのドットの数をいう)の解像度で射出できるよう、駆動周波数10KHzにて駆動した。
○:30分連続出射で吐出不良が全く生じない
△:30分連続出射でノズル欠が生じないが、サテライトが発生する
×:30分連続出射でノズル欠が生じる
ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムからなる記録媒体上に、インク組成物をバーコーター(#12)により印刷塗布して、10μmの印字膜を形成し、メタルハライドランプ(120W)を用いてトータル照射光量が150mJ/cm2 となるように照射して、硬化させた。
このように硬化させた印字物を指で触り、指へのインク付着の有無を目視で調べ、下記の基準で評価した。
○:指に付着しない
△:指に付着しないが、印字物表面に傷がつく
×:指に付着する
ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムからなる記録媒体上に、インク組成物をバーコーター(#12)により印刷塗布して、10μmの印字膜を形成し、メタルハライドランプ(120W)を用いてトータル照射光量が150mJ/cm2 となるように、照射して硬化させた。
このように硬化させた印字物を、JIS−K−5400に準じて、1mm角の100個の碁盤目試験を実施して、セロハンテープにより剥離状態を確認した。100個中の接着数(剥離されないで残った碁盤目の数)を調べ、下記の基準で評価した。
○:碁盤目試験にて剥離数が10個以下である
△:碁盤目試験にて剥離数が20個以下である
×:碁盤目試験にて剥離数が21個以上である
表6
┌────┬─────┬─────┬───────────┐
│ │連続吐出性│ 硬化性 │ 基材密着性 │
│ │ │ ├─────┬─────┤
│ │ │ │ PVC │ PET │
├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │ │ │ │ │
│実施例1│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例2│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例3│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例4│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例5│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例6│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例7│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例8│ ○ │ △ │ △ │ △ │
│ │ │ │ │ │
│実施例9│ ○ │ △ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例10│ ○ │ △ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
│実施例11│ ○ │ △ │ △ │ △ │
│ │ │ │ │ │
│実施例12│ ○ │ △ │ △ │ △ │
│ │ │ │ │ │
│実施例13│ ○ │ ○ │ ○ │ ○ │
│ │ │ │ │ │
├────┼─────┼─────┼─────┼─────┤
│ │ │ │ │ │
│比較例1│ ○ │ × │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
│比較例2│ × │ ○ │ − │ − │
│ │ │ │ │ │
└────┴─────┴─────┴─────┴─────┘
これに対して、本発明の構成を採らない比較例1,2の紫外線硬化型インク組成物N,Oは、連続吐出安定性、硬化性および基材密着性のいずれかに劣り、インクジェット記録方式により室温で安定な印字を行えないことがわかった。
なおまた、上記とは別の実験により、本発明の紫外線硬化型インク組成物において、3官能以上の多官能モノマーの使用量を減らしたり、3官能以上の多官能モノマーに代えて2官能モノマー(例えば、共栄社化学株式会社製の「ライトアクリレートNP−A」、ネオペンチルグリコールジアクリレート)を使用すると、硬化性や連続吐出安定性に劣る傾向がみられた。この結果からも、本発明の紫外線硬化型インク組成物では、3官能以上の多官能モノマーを適量使用することが望ましいことも確認された。
Claims (12)
- 色材、モノマーおよび光重合開始剤を含有し、希釈溶剤を含まないエネルギー線硬化型インク組成物であって、モノマーとしてアクリルアミド誘導体を含有し、このアクリルアミド誘導体の量が、インク組成物全体中、10〜90重量%であり、インク組成物全体の粘度が25℃で3〜35mPa・sであることを特徴とするエネルギー線硬化型インク組成物。
- インク組成物全体の粘度が25℃で3〜20mPa・sである請求項1に記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- モノマーとして3官能以上の多官能アクリレートモノマーを含有し、この多官能アクリレートモノマーの量が、インク組成物全体中、10〜50重量%である請求項1または2に記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 光重合開始剤が2種以上からなる請求項1〜3のいずれかに記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 光重合開始剤として、2−メチル−1〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モリホリノプロパン−1−オンと、チオキサントン類の中から選ばれる化合物とを少なくとも含む請求項4に記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 光重合開始剤の量が、インク組成物全体中、1〜20重量%である請求項1〜5のいずれかに記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 色材が有機顔料または/および無機顔料である請求項1〜6のいずれかに記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 有機顔料または/および無機顔料の量が、インク組成物全体中、1〜10重量%である請求項7に記載のエネルギー線硬化型インク組成物
- 顔料分散剤として高分子化合物を含有する請求項7または8に記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 高分子化合物の量が、有機顔料または/および無機顔料に対して、5〜150重量%である請求項9に記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- 積算光量が150mJ/cm2 以下で硬化する請求項1〜10のいずれかに記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
- インクジエット記録方式に用いられる請求項1〜11のいずれかに記載のエネルギー線硬化型インク組成物。
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