JP4211673B2 - 物質比較装置及び物質比較方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する物質比較装置及び物質比較方法に関するものである。
工場などで生産された食品や薬品などについては、製品の安全性を確保するために、製品検査が一般に行われている。従来の製品検査は、製品からランダムにサンプルを抜き出し、各サンプルについて、製品中への異物の混入の有無を調べたり、サンプルと標本物質(参照物質)との差異を識別するというものであった。
サンプルと標本物質との差異の識別は、例えば、ある波長の光をサンプル及び標本物質に照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、ある波長の光の吸収が同じかどうかを判断するというものであった。この分光分析に用いる機器としては、フィルターを用いた小型の分光器、又は実験室用の大型の分光器が一般的に使用されていた。
ところで、フィルターを用いた小型の分光器は、安価であるものの、比較可能な波長の数が少なすぎるため、使用可能なサンプルに制限が生じてしまう。このため、フィルターを用いた小型の分光器は、物質比較装置としての実用性に乏しいという問題があった。
また、実験室用の大型の分光器は、スペクトルを採取することを目的としたものであるため、可搬性について考慮されていない。このため、この分光器は、製品の製造現場で使用することが困難であるという問題があった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、小型で、簡単に、様々なサンプルついて物質比較が可能な物質比較装置及び物質比較方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係る物質比較装置は、分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する装置において、
分析対象物及び参照物質に光を出射する光源と
分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光参照物質で反射された又は参照物質を透過したレファレンス光をそれぞれ分光する回折格子と、
回折格子で分光されたサンプル光所定の波長バンドごとに偏向して反射させるサンプル光用プログラマブル回折格子と、
サンプル光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたサンプル光を波長バンドごとに通過/遮断するサンプル光用アパチャと、
回折格子で分光されたレファレンス光を所定の波長バンドごとに偏向して反射させるレファレンス光用プログラマブル回折格子と、
レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光を波長バンドごとに通過/遮断するレファレンス光用アパチャと、
サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、サンプル光とレファレンス光のスペクトルの差を出力するアレイ検出素子と、
各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させる屈折手段と、
アレイ検出素子からの出力に基づいて物質比較の演算を行う演算手段とを備えたものである。
本発明に係る別の物質比較装置は、分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する装置において、
分析対象物に光を出射する光源と
分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光と光源から別経路でガイドされたレファレンス光をそれぞれ分光する回折格子と、
回折格子で分光されたサンプルを所定の波長バンドごとに偏向して反射させるサンプル光用プログラマブル回折格子と、
サンプル光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたサンプル光を波長バンドごとに通過/遮断するサンプル光用アパチャと、
回折格子で分光されたレファレンス光を所定の波長バンドごとに偏向して反射させるレファレンス光用プログラマブル回折格子と、
レファレンス光の波長バンドごとのスペクトルに、予め作製しておいた参照物質の光吸収スペクトルと同じ重み付けを行うべく、レファレンス光用プログラマブル回折格子での偏向量を調節する制御手段と、
レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光を波長バンドごとに通過/遮断するレファレンス光用アパチャと、
サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、サンプル光とレファレンス光のスペクトルの差を出力するアレイ検出素子と、
各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させる屈折手段と、
アレイ検出素子からの出力に基づいて物質比較の演算を行う演算手段とを備えたものである。
上記レファレンス光用アパチャを通過するレファレンス光の波長バンドごとの強度が、分析対象物に参照物質と同じ物質を用いたときのサンプル光の波長バンドごとの強度と等しくなるように、レファレンス光用プログラマブル回折格子でのレファレンス光の偏向量を調節してもよい。
また、上記サンプル光用プログラマブル回折格子での偏向量を調節することにより、サンプル光用アパチャを通過するサンプル光の波長バンドごとの強度を調整し、アレイ検出素子で検出するスペクトルの差を増幅させてもよい。
また、プログラマブル回折格子は、MEMSアクチュエータを有することが好ましい。
また、分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光を全て受光可能とすべく、第1光ガイド部材のサンプル光導入端に、第1光ガイド部材を走査させるスキャニング手段を設けてもよい。
一方、本発明に係る物質比較方法は、分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する方法において、
光源から出射された光を分析対象物に照射し、その光を反射又は透過させてサンプル光とすると共に、光の一部を参照物質に照射し、その光を反射又は透過させてレファレンス光とし、
サンプル光とレファレンス光を回折格子でそれぞれ分光し、
分光されたサンプル光をサンプル光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをサンプル光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断すると共に、
分光されたレファレンス光をレファレンス光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをレファレンス光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断し、
各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させると共に、
アレイ検出素子でサンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、
アレイ検出素子が出力したサンプル光とレファレンス光のスペクトルの差に基づいて演算手段で物質比較を行うものである。
本発明に係る別の物質比較方法は、分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する方法において、
光源から出射された光を分析対象物に照射し、その光を反射又は透過させてサンプル光とすると共に、光の一部を出射された状態のままのレファレンス光として取り出し、
サンプル光とレファレンス光を回折格子でそれぞれ分光し、
分光されたサンプル光をサンプル光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをサンプル光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断すると共に、
分光されたレファレンス光をレファレンス光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、レファレンス光の波長バンドごとのスペクトルに、予め作製しておいた参照物質の光吸収スペクトルと同じ重みの重み付けを行うべく、レファレンス光用プログラマブル回折格子での偏向量を制御手段で調節し、レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光をレファレンス光用アパチャで所定の波長ごとに通過/遮断し、
各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させると共に、
アレイ検出素子でサンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、
アレイ検出素子が出力したサンプル光とレファレンス光のスペクトルの差に基づいて演算手段で物質比較を行うものである。
ここで、サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルが交互にアレイ検出素子で検出されるように、各プログラマブル回折格子で各光を偏向、反射させる際、各プログラマブル回折格子の偏向制御を同期させて行うことが好ましい。
また、分析対象物で反射した又は分析対象物を透過したサンプル光の受光を2次元的に走査して行い、物質比較を2次元的に行うことが好ましい。
本発明によれば、様々なサンプルについての物質比較を、簡単、かつ、高速に行うことができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の好適一実施の形態に係る物質比較装置の平面概略図を図1に、側面概略図を図2に示す。
図1及び図2に示すように、本実施の形態に係る物質比較装置10は、サンプル(分析対象物)13及び参照物質(標本物質)14に光Lを照射し、それらの反射光(サンプル光L1、レファレンス光L2)を分光分析して、サンプル13と参照物質14が同じ物質かどうかを判断するものであり、光Lを出射する光源11と、第1及び第2光ガイド部材12a,12bと、マルチチャンネル分光器20とで主に構成される。
第1光ガイド部材12aは、光源11から出射した光Lをサンプル13に照射し、反射させてなるサンプル光L1を導入するものである。また、第2光ガイド部材12bは、光源11から出射された光Lの一部を参照物質14に照射し、反射させてなるレファレンス光L2を導入するものである。第1及び第2光ガイド部材12a,12bとしては、慣用の光ファイバ、導波路状のもの、又はミラー、レンズ、プリズムなどを組み合わせたもの等が適用される。また、第1及び第2光ガイド部材12a,12bは、同一のものであることが好ましい。
マルチチャンネル分光器20は、各光ガイド部材12a,12bの他端側に光学的に接続される。マルチチャンネル分光器20は、光の伝搬方向上流側から、回折格子21、光反射偏向手段(光反射手段)22、アパチャ23、屈折手段24、アレイ検出素子25の順に設けられる。
回折格子21には、第1光ガイド部材12aを経て出射されたサンプル光L1が照射され、反射される。また、回折格子21には、第2光ガイド部材12bを経て出射されたレファレンス光L2が照射され、反射される。反射された各光L1,L2は、それぞれ分光される。
光反射偏向手段22には、回折格子21で分光された各光L1,L2が照射され、反射、偏向される。この光反射偏向手段22は、分光された各光L1,L2を所定の波長バンドごとに偏向して反射するプログラマブル回折格子である。また、プログラマブル回折格子が、MEMSアクチュエータを有することがより好ましい。さらに、光反射偏向手段22は、サンプル光L1とレファレンス光L2を別々に反射、偏向させるべく、光ガイド部材12の経路数と同数(図1中ではサンプル光用プログラマブル回折格子22a,レファレンス光用プログラマブル回折格子22bの2つ)設ける。
アパチャ23は、偏向された各光L1,L2の通過/遮断を行う遮光絞りであり、偏向されたサンプル光を通過/遮断するサンプル光用アパチャと、偏向されたレファレンス光を通過/遮断するレファレンス光用アパチャとからなる。偏向された各光L1,L2が、遮断体23aに照射されると伝搬遮断となる。また、偏向された各光L1,L2が、隣接する遮断体23a間の開口部に向けて照射されると通過となる。遮断体23aの形状は、特に限定するものではなく、矩形状の他に、円形状であってもよい。開口部は、遮断体23a自体に設けた溝(スリット)であってもよい。
屈折手段24(例えば、プルーフプリズム)には、アパチャ23を通過した各光L1,L2が照射され、各光L1,L2の波長バンドごとのスペクトルが、アレイ検出素子25に達するように屈折させる。
アレイ検出素子25は、プリズム24によって屈折された各スペクトルを検出し、サンプル光L1とレファレンス光L2のスペクトルの差を出力する。アレイ検出素子25には、ACアンプ27を介して演算手段28が電気的に接続されており、アレイ検出素子25の出力に基づいて、演算手段28が物質比較の演算を行う。
光源11から出射される光Lとしては、特に限定するものではなく、紫外線、赤外線などが挙げられる。ここで、光源11としては、装置コストが安価なランプが好ましいが、レーザ発振手段を用いてもよい。
屈折手段24としては、アパチャ23を通過した各光L1,L2を、アレイ検出素子25の位置に屈折させることができるものであれば特に限定するものではなく、プリズムの他に、円筒レンズ(シリンドリカルレンズ)などが挙げられる。
図1,図2に示した本実施の形態に係る物質比較装置10においては、分析対象物が固体であるサンプル13に光Lを照射し、その反射光を利用する反射型を例に挙げて説明を行った。しかしながら、サンプル13の反射光を利用する反射型に特に限定するものではない。例えば、図3に示すように、透過型の物質比較装置30であってもよい。物質比較装置30は、分析対象物が液体、気体、又は流動体である場合に有効であり、これらの分析対象物がセル(又は配管)32a,32b内に注入、装填される。ランプ31から照射された光Lが、セル32a(サンプルセル)及びセル32b(レファレンスセル)を通過し、サンプル光L1、レファレンス光L2となる。また、図示しないが、物質比較装置30におけるセル32a,32bがない状態、つまりオープンパスの物質比較装置であってもよい。オープンパスの物質比較装置の場合も、反射型又は透過型のいずれであってもよい。
次に、本実施の形態に係る物質比較装置10を用いた物質比較方法を、添付図面に基づいて説明する。
サンプル13に光強度I0の光Lを照射し、反射させることで、光Lの一部の波長バンドが吸光され、光強度I1のサンプル光L1として反射される。
この時、入射光Lとサンプル光L1との間には、
L1(λ)=L(λ)×T(λ)
ここで、T(λ)は反射率
の関係が成り立つ。光強度が減衰された波長バンドから材質が、光強度の減衰程度からその濃度がわかる。
本実施の形態に係る物質比較装置10においては、サンプル光L1の参照対象として、光Lを参照物質14に照射し、反射又は透過させたレファレンス光L2を、常時測定する。そして、各光L1,L2のスペクトルの差が、全波長バンドでゼロになった場合(又は全波長バンドで一定値となった場合)、サンプル13と参照物質14とが同一の物質と判断される。
具体的には、先ず、光源11から出射されたある光強度の光(白色光)Lは、所定の位置(ターゲット位置)に配置されたサンプル13に照射され、反射光(又は透過光)がサンプル光L1となる。サンプル光L1は、ある波長バンドの光強度が減衰されており、第1光ガイド部材12aに導入され、固定された回折格子21で反射される。同様に、光Lの一部は、参照物質14に照射され、反射光(又は透過光)がレファレンス光L2となる。レファレンス光L2もまた、ある波長バンドの光強度が減衰されており、第2光ガイド部材12bに導入され、固定された回折格子21で反射される。この時、サンプル光L1とレファレンス光L2は、回折格子21の別々の位置(図2中では上段と下段)で反射されるので、互いに干渉されない。回折格子21によって、各光L1,L2はそれぞれ分光され、虹色光となる。
分光されたサンプル光L1とレファレンス光L2は、上下二段に配置された2つの光反射偏向手段(MEMS(Micro Electro Mechanical System)アクチュエータを有するプログラマブル回折格子(以下、MEMS型プログラマブル回折格子と記す))であるサンプル光用プログラマブル回折格子22a,レファレンス光用プログラマブル回折格子22bで反射、偏向される。MEMS型プログラマブル回折格子22a,22bにおける各MEMSアクチュエータ(以下、MEMS1、MEMS2と記す)に到達した各光L1,L2は、所定の角度範囲で高速で反射、偏向され、交互にアパチャ23(サンプル光用アパチャ、レファレンス光用アパチャ)へと向かう。MEMS1、MEMS2による反射、偏向の際、各光L1,L2の光強度が各波長バンドごとに調整される。各波長バンドごとの光強度の調整によって、各光L1,L2における光路の違いによるスペクトルの変化をも補正することができる。その結果、後述するように、光路の異なる各光L1,L2であっても、それらのスペクトル差を比較することが可能となる。
例えば、図4(a)に示すように、MEMS1(又はMEMS2)は、基板41上に静止電極42a…42n(図4(a)中では42aのみ図示)が設けられ、各静止電極42a…42nと離間して移動電極43a…43n(図4(a)中では43aのみ図示)を設けたものである。各移動電極43a…43nは、各静止電極42a…42nに対して当接、離間自在(図4(a)中では上下方向移動自在)に設けられる。また、各移動電極43a…43nは、基板41に設けられる脚部44a,44bと、電極本体部(ミラー部)45と、一端が脚部44a,44bに固定して設けられ、他端が電極本体部45を吊設するフレキシブル接続部46a,46bとを有している。フレキシブル接続部46a,46bの厚さD2は、電極本体部45の厚さD1よりも薄く(例えば、約1/3)形成しておくことで、フレキシブル接続部46a,46bは自在に屈曲される。電極本体部45は剛直で、屈曲しない。各静止電極42a…42nは、それぞれが制御手段(例えば、コンピュータ(図示せず))の各アドレスに独立して接続されている。
各静止電極42a…42nと各移動電極43a…43n間の電圧(電位差)を、制御手段によりそれぞれ制御することで、各移動電極43a…43nを独立させて駆動させることができる。その結果、各静止電極42a…42nと各移動電極43a…43n間の離間距離H1…Hn(図4(a)中ではH1のみ図示)を、それぞれ無段階に自在に調節することができる。電圧と離間距離H1…Hnとの関係は予め検量線を作成しておき、この検量線に基づいて、離間距離H1…Hnを調節する。このように、静止電極と移動電極の各離間距離H1…Hnを、それぞれ無段階に自在に調節することで、アパチャ23を通過する各光L1,L2の強度を波長バンドごとに調節することができる。また、MEMS1,MEMS2の各移動電極43a…43nの制御は、高速で、かつ、制御手段によって同期させて交互に行われる。
具体的には、図4(b)に示すように、全ての移動電極43a…43nを動かさず、静止電極42a…42nから離間させたままとすることで(全OFF時)、アパチャ23において、所定の波長バンドの光(図4(b)中では光49a〜49c)が全て遮断される。また、図4(c)に示すように、全ての移動電極43a…43nを静止電極42a…42nと当接させることで(全ON時)、所定の波長バンドの光(図4(c)中では光49a〜49c)がアパチャ23間を通過する。また、図4(d)に示すように、移動電極43a…43nの一部を静止電極42a…42nと当接又は近接させ、残部の移動電極43a…43nを動かさず、離間させたままとすることで(光強度調整時)、当接又は近接させる静止電極と対応したある波長バンドの光(図4(d)中では光49b,49c)だけが、光強度を調整されてアパチャ23間を通過する。離間させたままの静止電極と対応したある波長バンドの光(図4(d)中では光49a)は、アパチャ23で遮断される。
アパチャ23間を通過した各光L1,L2は、交互に屈折手段24に照射される。屈折手段24に入射した各光L1,L2は、それぞれ屈折させられ、波長バンドごとのスペクトルがアレイ検出素子25に達するように出射される。
屈折手段24を通過した各光L1,L2は、交互に検出器(アレイ検出素子25)で受光される。アレイ検出素子25は、水平に配列、配置された各検出部を有しており、各検出部で各波長バンドごとのスペクトルがそれぞれ受光される。各検出部で、プリズム24によって屈折された各光L1,L2の各スペクトルが交互に検出され、サンプル光L1とレファレンス光L2の各波長バンドごとのスペクトルの差がそれぞれAC出力される。このAC出力は、各波長バンドごとのスペクトルの吸収度合いに比例している。
各AC出力は、ACアンプ27を介して演算手段(例えば、データ演算装置)28に取り込まれ、ケモメトリックスなどの多変量解析手法を用いて波形処理が施されることで、物質比較がなされる。例えば、物質比較は、以下に示す手順でなされる。
先ず、参照物質14と同じ物質をターゲット位置に配置する。この状態で、光源11から光Lを出射し、サンプル光L1及びレファレンス光L2の各波長バンドごとのスペクトルの差をアレイ検出素子25からAC出力する。この時、AC出力がゼロとなるように、MEMS2(レファレンス光用プログラマブル回折格子22b)の各移動電極43a…43nを調節し、この状態をMEMSデータ1として記憶させておく。
その後、物質比較を行うサンプル13をターゲット位置に配置する。この状態で、光源11からある光強度の光Lを出射し、各波長バンドごとのスペクトルに分光された各光L1,L2を、MEMS1,MEMS2で反射、偏向させる。MEMS1,MEMS2は、各波長バンドごとのスペクトルに分光された各光L1,L2がアレイ検出素子25に達するように、各光L1,L2を反射、偏向させる。この時、MEMS1,MEMS2は、各光L1,L2の各スペクトルが交互にアレイ検出素子25で検出されるべく、それぞれ制御手段により同期させて制御される。また、光L2がアレイ検出素子25に達するようにレファレンス光L2をMEMS2で反射、偏向させる際、MEMS2は予め記憶しておいたMEMSデータ1の状態に制御される。
そして、アレイ検出素子25で検出された各光L1,L2のスペクトルの差がそれぞれAC出力され、スペクトル差が全波長バンドでゼロになった場合(又は全波長バンドで一定値となった場合)、演算手段28においてサンプル13と参照物質14とが同一の物質と判断される。
以上に述べたように、本実施の形態に係る物質比較装置10は、サンプル光L1とレファレンス光L2の各波長バンドごとのスペクトルの差を基に、物質比較を行っている。ここで、ある波長バンドのスペクトルの差が小さくても、言い換えるとサンプル13及び/又は参照物質14によるある波長バンドの光反射が小さくても、分割波長バンドの全域に亘って各波長バンドごとのスペクトルの差を光強度調整(光強度を増幅及び/又は減衰)することができる。例えば、サンプル13の大まかな種類(樹脂、紙、金属、ガスなど)がわかっていれば、各種類に応じて光強度調整を行う波長バンドを変えることができる。これによって、ある波長バンドのスペクトルの差を強調させる(増幅させる)ことができる。
例えば、図4(d)における光強度調整の一例を図5に示すように、波長範囲がλ4〜λ9、光強度がP4の入射光51は、図4(d)に示したMEMS1(又はMEMS2)により反射され、アパチャを通過することで通過光52となる。この通過光52は、λ6〜λ7、λ8〜λ9の波長バンドにおいて光強度がP5(<P4)に調整される。また、通過光52は、λ4〜λ5の波長バンドにおいて光強度がP6(<P5)に調整される。さらに、通過光52は、λ5〜λ6の波長バンドで、光強度がP6からP7(<P6)に連続的に減少するように調整される。また、通過光52は、λ7〜λ8の波長バンドにおいて光強度がP8(<P7)に調整される。このように、MEMS1(又はMEMS2)は、波長バンドごとに、入射光51を偏向させると共に、通過光52の光強度を自在に調整することができる。
その結果、本実施の形態に係る物質比較装置10は、各光L1,L2の各波長バンドごとのスペクトルの差が小さくても、常に精度良く検出でき、正確に物質比較を行うことができる。また、この物質比較処理は高速(例えば1msecというオーダー)であるため、短時間で物質比較を行うことができる。
また、物質比較処理が高速で(短時間で)可能であることを利用し、図6に示すように、第1光ガイド部材12aのサンプル光導入端(図6中では左端)に、スキャニング手段61を設けてもよい。このスキャニング手段61(例えば、ポリゴンミラーやガルバノミラーなど)は、サンプル13の反射面で反射したサンプル光L1を全て受光するためのものである。これによって、物質比較装置60は、サンプル13に照射され、反射したサンプル光L1を、第1光ガイド部材12aにおいて漏れなく受光可能となる。つまり、物質比較装置60は、サンプル13から反射したサンプル光L1の受光を2次元的に走査して行うことができ、サンプル13の面状の分光分析も高速で行うことができる。その結果、サンプル13の反射面における二次元分布の計測を、リアルタイム(又はほぼリアルタイム)に行うことができるため、サンプル13の反射面における異常(異物の付着など)を短時間で識別、判断することができる。また、二次元分布の計測結果は、マルチチャンネル分光器20に接続したモニタ62に、二次元画像63として表示することができる。
また、図7に示すように、透過型の物質比較装置70における第2光ガイド部材12bの中途に、複数の参照物質14の内の1つを選択可能なスイッチング手段71を設けてもよい。これによって、1つのサンプル13と複数の参照物質(141,142,…,14n)とを物質比較することも可能である。さらに、スイッチング手段71と共に、第1光ガイド部材12aの中途に、複数のサンプル13の内の1つを選択可能なスイッチング手段72を設けてもよい。これによって、複数のサンプル(131,132,…,13n)と複数の参照物質(141,142,…,14n)とをそれぞれ物質比較することも可能である。
例えば、1つのサンプル13と複数の参照物質(141,142,…,14n)とを物質比較する場合、先ず、スイッチング手段71を参照物質141に合わせる。次に、サンプル13のサンプル光L1及び参照物質141のレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。その後、スイッチング手段71を順次切り換えてゆき、最後に参照物質14nに合わせ、サンプル13のサンプル光L1及び参照物質14nのレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。これによって、1つのサンプル13と複数の参照物質(141,142,…,14n)との物質比較を、参照物質を取り替えることなく行うことができる。
また、複数のサンプル(131,132,…,13n)と複数の参照物質(141,142,…,14n)とを物質比較する場合、先ず、スイッチング手段71を参照物質141に、スイッチング手段72をサンプル131に合わせる。次に、サンプル131のサンプル光L1及び参照物質141のレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。その後、スイッチング手段71を順次切り換えてゆき、最後に参照物質14nに合わせ、サンプル131のサンプル光L1及び参照物質14nのレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。次に、スイッチング手段72をサンプル132に合わせ、同様にして、サンプル132のサンプル光L1及び参照物質14nのレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。その後、スイッチング手段72を順次切り換えてゆき、最後に参照物質13nに合わせ、同様にして、サンプル132のサンプル光L1及び参照物質14nのレファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトル差を求める。これによって、複数のサンプル(131,132,…,13n)と複数の参照物質(141,142,…,14n)との物質比較を、サンプル及び参照物質を取り替えることなく行うことができる。
本実施の形態に係る物質比較装置10は、以下に挙げるような場合に適用可能である。
A) 海外に技術移転を行った際、図8に示すように、海外現地において、本社生産品(参照物質)82と同じもの(現地生産品)81が生産されているかどうかを判断する。
B) 成分の配合割合を調整した製品(例えば、薬品や食品など)や、色調を調整した製品(例えば、プラスチック、紙など)を生産した場合、図9に示すように、その製品91を少なくとも2つに分割し、製品91の一方を鍵部品(サンプル)92a、残りを鍵穴部品(参照物質)92bとしておく。その後、図10に示すように、鍵部品92aと鍵穴部品92bとを比較、照合し、鍵部品92aを分光キー(又は分光タグ)として用いる。両者が同じ物質であった時、各光L1,L2のスペクトルの差が、全波長バンドでゼロになる(又は全波長バンドで一定値となる)ことを利用し、両者が同じ物質であるかどうかを識別、判断する。
C) 図11に示すように、ダクト111の中途に設けられた反応器112の上流側及び下流側からガスG1,G2を抜き出し、ガスG2を図3に示した物質比較装置30のガスセル32aに、ガスG1を物質比較装置30のガスセル32bに注入する。そして、各ガスG1,G2の比較を行い、反応器112において、正常な反応が起こっているかどうかを判断する。この場合、反応前のガス及び正常な反応によって生じた反応後のガスを、予め採取しておき、この両ガスの透過光のスペクトルの差が、全波長バンドでゼロになるように調整しておく。異常な反応が起こっている場合、スペクトル差が生じるので、スペクトル差に応じて制御手段113を用いて、反応器112内の反応を制御する。
D) 捜索している物質(例えば、自動車事故時に付着した塗料、化学薬品、重金属など)が、目的とする物質(サンプル)に付着しているかどうかを識別、判断する。
E) 検査対象物(サンプル)と、予め抽出しておいた正常な状態の検査対象物(参照物質)とを比較することで、検査対象物の損傷箇所(例えば、酸化部や腐食部など)を識別、判断する。
F) ある測定空間の現在の雰囲気ガス(サンプル)と、予め抽出しておいた測定空間の通常雰囲気ガスとを比較することで、ある測定空間におけるガスリークの監視、観測が可能となる。
次に、本発明の他の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本発明の他の好適一実施の形態に係る物質比較装置の平面概略図を図12に示す。尚、図1,図2,図7と同様の部材については同じ符号を付しており、これらの部材については説明を省略する。
本実施の形態に係る物質比較装置の基本的な構成は、図1に示した物質比較装置10と同じである。図12に示すように、本実施の形態に係る物質比較装置120が、前実施の形態に係る物質比較装置10と異なる点は、参照物質14を用いない点、少なくともMEMS型プログラマブル回折格子(光反射偏向手段)22bに制御手段121を接続した点にある。制御手段121は、少なくともMEMS型プログラマブル回折格子22bにおける光の反射率を、各波長バンドごとに制御するものである。
図12においては、透過型の物質比較装置を例に挙げて説明を行ったが、特に透過型に限定するものではなく、反射型の物質比較装置であってもよい。
次に、本実施の形態に係る物質比較装置120を用いた物質比較方法を、添付図面に基づいて説明する。
本実施の形態に係る物質比較装置120を用いた物質比較方法は、基本的に前実施の形態に係る物質比較装置10を用いた物質比較方法と同じであるが、MEMS型プログラマブル回折格子(レファレンス光用プログラマブル回折格子)22bによる反射、偏向の手法が異なる。
先ず、光源11から出射されたある光強度の光(白色光)Lは、所定の位置(ターゲット位置)に配置されたサンプル13に照射され、透過した(又は反射された)分がサンプル光L1となる。サンプル光L1は、ある波長バンドの光強度が減衰されており、固定された回折格子21で反射される。これに対して、光Lの一部は、直接、第2光ガイド部材12bに導入され、レファレンス光L2となる。レファレンス光L2もまた、固定された回折格子21で反射される。この時、サンプル光L1とレファレンス光L2は、回折格子21の別々の位置(図2参照)で反射されるので、互いに干渉されない。回折格子21によって、各光L1,L2はそれぞれ分光され、虹色光となる。
分光されたサンプル光L1とレファレンス光L2は、上下二段に配置された2つのMEMS型プログラマブル回折格子22a,22bで反射、偏向される。MEMS型プログラマブル回折格子22a,22bにおけるMEMS1,MEMS2に到達した各光L1,L2は、所定の角度範囲で高速で反射、偏向される。
この時、予め作製し、制御手段121のメモリに記憶、保存しておいた参照物質の光吸収スペクトルのデータと同じ割合となるように、MEMS2の各移動電極43a…43n(図4(d)参照)を調節してレファレンス光L2の反射率R(λ)を順次制御し、分光されたレファレンス光L2を、各波長バンドごとに反射率を変えて反射、偏向させる。言い換えると、MEMS2において、分光されたレファレンス光L2の偏向量の制御を波長バンドごとに行って、レファレンス光L2の波長バンドごとのスペクトルに、参照物質の光吸収スペクトルのデータと同じ重みの重み付けを行い、この状態で分光されたレファレンス光L2を反射、偏向させる。これによって、参照物質14がなくても、光Lが参照物質14で反射された状態をシミュレートすることができる。
MEMS1,MEMS2において、所定の角度範囲で高速で反射、偏向された各光L1,L2は、交互にアパチャ(図示せず)へと向かう。その後は、前実施の形態に係る物質比較装置10の物質比較方法と同様であり、アレイ検出素子25からサンプル光L1とレファレンス光L2の各波長バンドごとのスペクトルの差がそれぞれAC出力される。各AC出力は、ACアンプ27を介して演算手段28に取り込まれ、ケモメトリックスなどの多変量解析手法を用いて波形処理が施されることで、物質比較がなされる。
また、図7に示したスイッチング手段71の機能を、図12に示す制御手段121に持たせてもよい。具体的には、制御手段121のメモリに、複数の参照物質の光吸収スペクトルデータ(D1,D2,…,Dn)を記憶、保存させておき、必要に応じて各データにスイッチングするようにしてもよい。制御手段121のスイッチング手順は、図7に示したスイッチング手段71のスイッチング手順と同様とされる。制御手段121における反射率制御部とスイッチング手段としての機能部は、一体に設けてもよく、又はそれぞれ別体に設けてもよい。
さらに、図7に示したスイッチング手段71の機能を有する制御手段121と共に、第1光ガイド部材12aのサンプル光導入端(図12中では左端)に、複数のサンプルの内の1つを選択可能なスイッチング手段72を設けてもよい。これによって、複数のサンプル(131,132,…,13n)と複数の参照物質(141,142,…,14n)とをそれぞれ物質比較することも可能である。
本実施の形態に係る物質比較装置120においても、図1に示した物質比較装置10と同様の作用効果が期待できる。これに加えて、物質比較装置120は、実際に参照物質14を用いなくても、サンプル13と複数の参照物質14とを模擬的に物質比較することが可能となる。よって、物質比較装置120は、鮮度を保つことが困難な生鮮食品などを物質比較する際に特に有効である。生鮮食品は時間の経過と共に鮮度が落ちていくので、鮮度の経時変化を、それぞれ参照物質の光吸収スペクトルデータとして記憶、保存させておくことで、サンプル13における現在の鮮度がどの状態にあるのかを判断することができる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
本発明の好適一実施の形態に係る物質比較装置の平面概略図である。 図1の側面概略図である。 図1の物質比較装置の第1変形例を示す平面概略図である。 MEMSアクチュエータの概略図である。図4(a)は横断面図、図4(b)は全OFF時のモデル図、図4(c)は全ON時のモデル図、図4(d)は光強度調整時のモデル図である。 入射光及び通過光における波長と光強度との関係を示す図である。 図1の物質比較装置の第2変形例を示す平面概略図である。 図1の物質比較装置の第3変形例を示す平面概略図である。 図1の物質比較装置の適用例を示す平面概略図である。 生産品を分割する状態を示す図である。 図1の物質比較装置の適用例を示す平面概略図である。 図1の物質比較装置の適用例を示す平面概略図である。 本発明の他の好適一実施の形態に係る物質比較装置の平面概略図である。
符号の説明
10 物質比較装置
11 光源
12a 第1光ガイド部材
12b 第2光ガイド部材
13 サンプル(分析対象物)
14 参照物質
20 マルチチャンネル分光器
22 プログラマブル回折格子(光反射偏向手段)
22a サンプル光用プログラマブル回折格子
22b レファレンス光用プログラマブル回折格子
25 アレイ検出素子
L 光
L1 サンプル光
L2 レファレンス光

Claims (10)

  1. 分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する装置において、
    分析対象物及び参照物質に光を出射する光源と
    分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光参照物質で反射された又は参照物質を透過したレファレンス光をそれぞれ分光する回折格子と、
    回折格子で分光されたサンプル光所定の波長バンドごとに偏向して反射させるサンプル光用プログラマブル回折格子と、
    サンプル光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたサンプル光を波長バンドごとに通過/遮断するサンプル光用アパチャと、
    回折格子で分光されたレファレンス光を所定の波長バンドごとに偏向して反射させるレファレンス光用プログラマブル回折格子と、
    レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光を波長バンドごとに通過/遮断するレファレンス光用アパチャと、
    サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、サンプル光とレファレンス光のスペクトルの差を出力するアレイ検出素子と、
    各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させる屈折手段と、
    アレイ検出素子からの出力に基づいて物質比較の演算を行う演算手段とを備えたことを特徴とする物質比較装置。
  2. 分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する装置において、
    分析対象物に光を出射する光源と
    分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光と光源から別経路でガイドされたレファレンス光をそれぞれ分光する回折格子と、
    回折格子で分光されたサンプルを所定の波長バンドごとに偏向して反射させるサンプル光用プログラマブル回折格子と、
    サンプル光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたサンプル光を波長バンドごとに通過/遮断するサンプル光用アパチャと、
    回折格子で分光されたレファレンス光を所定の波長バンドごとに偏向して反射させるレファレンス光用プログラマブル回折格子と、
    レファレンス光の波長バンドごとのスペクトルに、予め作製しておいた参照物質の光吸収スペクトルと同じ重み付けを行うべく、レファレンス光用プログラマブル回折格子での偏向量を調節する制御手段と、
    レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光を波長バンドごとに通過/遮断するレファレンス光用アパチャと、
    サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、サンプル光とレファレンス光のスペクトルの差を出力するアレイ検出素子と、
    各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させる屈折手段と、
    アレイ検出素子からの出力に基づいて物質比較の演算を行う演算手段とを備えたことを特徴とする物質比較装置。
  3. 上記レファレンス光用アパチャを通過するレファレンス光の波長バンドごとの強度が、分析対象物に参照物質と同じ物質を用いたときのサンプル光の波長バンドごとの強度と等しくなるように、レファレンス光用プログラマブル回折格子でのレファレンス光の偏向量を調節する請求項1記載の物質比較装置。
  4. 上記サンプル光用プログラマブル回折格子での偏向量を調節することにより、サンプル光用アパチャを通過するサンプル光の波長バンドごとの強度を調整し、アレイ検出素子で検出するスペクトルの差を増幅させる請求項1から3いずれかに記載の物質比較装置。
  5. 上記プログラマブル回折格子が、MEMSアクチュエータを有する請求項1から4いずれかに記載の物質比較装置。
  6. 上記分析対象物で反射された又は分析対象物を透過したサンプル光を全て受光可能とするべく、サンプル光を回折格子にガイドする第1光ガイド部材を設けると共に、その第1光ガイド部材のサンプル光導入端に、第1光ガイド部材を走査させるスキャニング手段を設けた請求項1からいずれかに記載の物質比較装置。
  7. 分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する方法において、
    光源から出射された光を分析対象物に照射し、その光を反射又は透過させてサンプル光とすると共に、光の一部を参照物質に照射し、その光を反射又は透過させてレファレンス光とし、
    サンプル光とレファレンス光を回折格子でそれぞれ分光し、
    分光されたサンプル光をサンプル光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをサンプル光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断すると共に、
    分光されたレファレンス光をレファレンス光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをレファレンス光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断し、
    各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させると共に、
    アレイ検出素子でサンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、
    アレイ検出素子が出力したサンプル光とレファレンス光のスペクトルの差に基づいて演算手段で物質比較を行うことを特徴とする物質比較方法。
  8. 分析対象物及び参照物質に光を照射し、それらの反射光又は透過光を分光分析して、分析対象物と参照物質とが同じ物質であるかどうかを判断する方法において、
    光源から出射された光を分析対象物に照射し、その光を反射又は透過させてサンプル光とすると共に、光の一部を出射された状態のままのレファレンス光として取り出し、
    サンプル光とレファレンス光を回折格子でそれぞれ分光し、
    分光されたサンプル光をサンプル光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、これをサンプル光用アパチャで所定の波長バンドごとに通過/遮断すると共に、
    分光されたレファレンス光をレファレンス光用プログラマブル回折格子で所定の波長バンドごとに偏向、反射させ、レファレンス光の波長バンドごとのスペクトルに、予め作製しておいた参照物質の光吸収スペクトルと同じ重みの重み付けを行うべく、レファレンス光用プログラマブル回折格子での偏向量を制御手段で調節し、レファレンス光用プログラマブル回折格子で偏向、反射されたレファレンス光をレファレンス光用アパチャで所定の波長ごとに通過/遮断し、
    各アパチャを通過したサンプル光とレファレンス光を屈折させてアレイ検出素子に到達させると共に、
    アレイ検出素子でサンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルを交互に検出し、
    アレイ検出素子が出力したサンプル光とレファレンス光のスペクトルの差に基づいて演算手段で物質比較を行うことを特徴とする物質比較方法。
  9. サンプル光とレファレンス光の波長バンドごとのスペクトルが交互にアレイ検出素子で検出されるように、各プログラマブル回折格子で各光を偏向、反射させる際、各プログラマブル回折格子の偏向制御を同期させて行う請求項又は記載の物質比較方法。
  10. 分析対象物で反射した又は分析対象物を通過したサンプル光の受光を2次元的に走査して行い、物質比較を2次元的に行う請求項からいずれかに記載の物質比較方法。
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