JPWO2010046968A1 - コンクリート構造物の診断装置および診断方法 - Google Patents

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Abstract

屋外のコンクリート構造物の表面成分濃度を、実用上、正確に、非接触かつ非破壊にて、計測できるようにするためのコンクリート構造物の診断装置および診断方法である。コンクリート構造物の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素を有した基準体を、診断対象のコンクリート構造物の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物の表面および基準体の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する。つぎに撮像結果に基づき、基準体の各構成要素で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算し、演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する。撮像結果に基づき、コンクリート構造物の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算し、演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物の表面成分濃度を関数値として求める。

Description

本発明は、道路高架橋、トンネル、堤防、建築物などのコンクリート構造物の表面成分濃度、特に表面の塩化物イオンの濃度を求めることにより、コンクリート構造物の健全性の程度を診断する装置または方法に関するものである。
コンクリート構造物の劣化の主たる原因の一つとして、塩害が挙げられる。
塩害は、海に面するコンクリート構造物に限られない。寒冷地で使用される凍結防止剤に含まれる塩分が、コンクリート構造物に浸透することで、塩害劣化を引き起こす場合も少なくない。
コンクリート構造物が塩害を蒙ると、塩化物イオンの作用によりコンクリート構造物中の鉄筋の保護被膜が破壊され、鉄筋の腐食が進行する。塩害による劣化は、コンクリートの中性化などに比較して劣化進行が早い。しかも劣化が進むと、コンクリート構造物表面に存在する塩化物イオン成分の除去が困難となる。よって、コンクリート構造物の健全性を維持するためには、コンクリート構造物表面の塩化物イオン濃度の面的な分布を捉え、早期に対策を図ることが非常に重要となる。
従来より、コンクリート構造物を診断する方法として、つぎに掲げるものがあった。
(現物採取による診断方法)
すなわち、まず、現地でコンクリート構造物のコア抜きを行い、コアを試験片として採取するか、ドリルなどによってコンクリート構造物を部分的に破壊し、破壊されたコンクリート粉末を試験片として採取する。そして、採取した試験片を分析室に持ち帰り、塩化物イオンの濃度を分析する。
(近赤外線分光法による診断方法)
近赤外線分光法とは、近赤外線領域における分光法である。この診断方法では、診断対象となるコンクリート構造物に、近赤外線を含む人口光を多量に照射する。つまり例えばハロゲンランプなどの人工光光源をコンクリート構造物に近接させて、光を照射する。そして、コンクリート構造物から反射した光(散乱光)を近赤外線の波長域で分光して、各波長毎の反射率から各波長毎の吸光度を計算する。反射光は特定の波長域で表面成分(塩化物イオン)の濃度に依存して変化するという考えに基づき、計算した各波長毎の吸光度の大きさから表面成分(塩化物イオン)の濃度を算出する。
この種の近赤外線分光法による診断方法は、下記特許文献1、非特許文献1などに開示されている。
特開2005−291881号公報(発明の名称「コンクリート構造物の劣化検出装置及びコンクリート構造物の劣化検出方法」) 「近赤外分光法を用いたコンクリート中の塩化物イオン濃度の推定手法に関する検討」、群政人ら、コンクリート工学年次論文集、vol.30、No.2、2008
上述の「現物採取による診断方法」では、診断対象のコンクリート構造物を一部とはいえ、破壊等する必要があり、診断対象のコンクリート構造物に損傷を与えることになる。しかも、遠方かつ高所にあるコンクリート構造物に接近して破壊等する作業が必要であり、作業が面倒で時間を要する。さらにコンクリート構造物から試験片を採取した部分一点の塩化物イオン濃度がわかるのみであり、コンクリート構造物の表面全体の塩化物イオン濃度分布を面的に捉えることができない。
上述の「近赤外線分光法による診断方法」によれば、「現物採取による診断方法」と比較すると、非接触、非破壊で塩化物イオン濃度を面的に捉えることは可能であり、「現物採取による診断方法」の実施に伴い生じる問題点はないと言える。
しかし、従来の「近赤外線分光法による診断方法」は、現段階では実験室レベルに留まる。すなわち、この診断方法では、診断対象となるコンクリート構造物に対して、近赤外線を含む人口光を多量に照射して安定した反射光を得なければならない。そうしないとすると近赤外線の照度不足を招き、コンクリート構造物から常に同一のスペクトル成分の近赤外線の反射光を捕らえることができず、安定した正確なデータが得られないからである。実験室レベルではなく、実際の屋外のコンクリート構造物に、この診断方法を適用しようとすると、巨大なハロゲンランプをコンクリート構造物に近接させて光を照射しなければならない。しかしながら、屋外のとりわけ高所に位置する道路高架橋などに巨大なハロゲンランプを近接させて光を照射することは、現実的には極めて困難か不可能である。しかも巨大な近赤外線照射装置を用意することは装置のコストを上昇させることになる。よって、実用上、屋外のコンクリート構造物の診断に、この方法を適用することはできない。
本発明はこうした実情に鑑みてなされたものであり、屋外のコンクリート構造物の表面成分濃度を、実用上、正確に、非接触かつ非破壊にて、計測できるようにすることを解決課題とするものである。
そこで、第1発明は、
コンクリート構造物の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物表面の成分の濃度を求めて、コンクリート構造物を診断するコンクリート構造物の診断装置において、
コンクリート構造物の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素を有し、診断対象のコンクリート構造物の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置された基準体と、
コンクリート構造物の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物の表面および基準体の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する撮像手段と、
撮像手段の撮像結果に基づき、基準体の各構成要素で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算する基準体吸光度演算手段と、
基準体吸光度演算手段により演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する関数演算手段と、
撮像手段の撮像結果に基づき、コンクリート構造物の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算するコンクリート構造物吸光度演算手段と、
コンクリート構造物吸光度演算手段により演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物の表面成分濃度を関数値として求めるコンクリート構造物表面成分濃度演算手段と
を備えたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
基準体をコンクリート構造物の近傍に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面を同時に若しくは略同時に撮像することにより、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物の表面および基準体の表面を撮像すること
を特徴とする。
第3発明は、第1発明において、
各波長毎の吸光度を演算する波長領域は、可視光線領域を含むこと
を特徴とする。
第4発明は、第1発明において、
コンクリート構造物表面の成分濃度は、塩化物イオンあるいは塩化物の濃度または水セメント比W/Cまたは中性化の度合いであること
を特徴とする。
第5発明は、第1発明において、
撮像画像の1画素毎に成分濃度を求め、表面の成分濃度分布を求めること
を特徴とする。
第6発明は、第1発明において、
各波長毎の吸光度を入力信号とし、表面成分濃度を出力信号とするニューラルネットワークを用いて、前記関数を演算すること
を特徴とする。
第7発明は、第6発明において、
基準体の各構成要素の既知の各成分濃度を教師信号として、出力信号と教師信号との誤差がなくなるように、ニューラルネットワークの結合荷重を更新することにより、前記関数を演算すること
を特徴とする。
第8発明は、第1発明において、
水または/および二酸化炭素が光を吸収する波長領域を除外した波長領域で、各波長毎の吸光度を演算すること
を特徴とする。
第9発明は、
コンクリート構造物の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物表面の成分の濃度を求めて、コンクリート構造物を診断するコンクリート構造物の診断方法において、
コンクリート構造物の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素を有した基準体を、診断対象のコンクリート構造物の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物の表面および基準体の表面を撮像するステップと、
撮像結果に基づき、基準体の各構成要素で反射した光を各波長に分光して、各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算し、演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算するステップと、
撮像結果に基づき、コンクリート構造物の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を演算し、演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物の表面成分濃度を関数値として求めるステップと
を含むことを特徴とする。
第10発明は、第9発明において、
基準体をコンクリート構造物の近傍に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面を同時に若しくは略同時に撮像することにより、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物の表面および基準体の表面を撮像すること
を特徴とする。
第1発明のコンクリート構造物の診断装置は、図1に示すように、コンクリート構造物1の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物たる高架橋1の表面の成分の濃度(たとえば塩化物イオン濃度)を求めて、コンクリート構造物1を診断するものである。ただし、使用する光は、自然光であり、特別なあるいは専用の光源を用意するに及ばない。
コンクリート構造物1および基準体100は、屋外の自然光が照射される環境下に配置される。
基準体100は、図2に示すように、コンクリート構造物1の表面に存在する成分の濃度(塩化物イオン濃度)を各レベルに異ならせた各構成要素101、102、103、104、105…を有し、診断対象のコンクリート構造物1の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置される。たとえば基準体100はコンクリート構造物1の近傍に配置される(第2発明)。ただし、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下であれば、基準体100をコンクリート構造物1から空間的に遠い場所に配置する実施も可能である。
撮像手段10は、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する。
たとえば分光カメラ10によってコンクリート構造物1の表面および基準体100の表面が同時に若しくは略同時に撮像される(第2発明)。ただし、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物1の表面および基準体100の表面を撮像することができるのであれば、基準体100の撮像時期とコンクリート構造物1の撮像時期を時間的に大幅にずらす実施も可能である。
図4に示す基準体吸光度演算手段21は、撮像手段10の撮像結果に基づき、基準体100の各構成要素101、102…で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算する。
関数演算手段22は、基準体吸光度演算手段21により演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体100の各構成要素101、102…の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する。
コンクリート構造物吸光度演算手段23は、撮像手段10の撮像結果に基づき、コンクリート構造物1の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算する。
コンクリート構造物表面成分濃度演算手段24は、コンクリート構造物吸光度演算手段23により演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物1の表面成分濃度を関数値として求める。
また、第1発明において、各波長毎の吸光度を演算する波長領域は、可視光線領域を含ませることができる(第3発明)。
また、第1発明におけるコンクリート構造物表面の成分濃度とは、塩化物イオンあるいは塩化物の濃度または水セメント比W/Cまたは中性化の度合いのことである(第4発明)。
また、第1発明において、撮像画像の1画素毎に成分濃度を求め、表面の成分濃度分布を求めることができる(第5発明)。
また、第1発明において、各波長毎の吸光度を入力信号とし、表面成分濃度を出力信号とするニューラルネットワークを用いて、関数を演算することができる(第6発明)。この際に、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度を教師信号として、出力信号と教師信号との誤差がなくなるように、ニューラルネットワークの結合荷重を更新することにより、関数を演算することができる(第7発明)。
また、第1発明において、水または/および二酸化炭素が光を吸収する波長領域を除外した波長領域で、各波長毎の吸光度を演算することができる(第8発明)。
第9発明のコンクリート構造物の診断方法では、図5に示す下記に示す各ステップを含んで構成される。
(撮像ステップ)
コンクリート構造物1の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素101、102、103、104、105…を有した基準体100を、診断対象のコンクリート構造物1の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置し、コンクリート構造物1の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する(ステップ201)。
(関数演算ステップ)
撮像結果に基づき、基準体100の各構成要素101、102…で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算し、演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体100の各構成要素101、102…の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する(ステップ202)。
(関数値演算ステップ)
撮像結果に基づき、コンクリート構造物1の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算し、演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物1の表面成分濃度を関数値として求める(ステップ203)。
上記(撮像ステップ)において、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面を撮像する時間的順序は、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下に置かれているのであれば、任意である。たとえば基準体100をコンクリート構造物1の近傍に配置し、コンクリート構造物1の表面を撮像する直前に基準体100の表面を撮像してもよく、コンクリート構造物1の表面を撮像した直後に基準体100の表面を撮像してもよい(第10発明)。
以下、図面を参照して本発明に係るコンクリート構造物の診断装置および診断方法の実施の形態について説明する。
ここで、本明細書全体を通して用いる用語について特別な定義を与える。
本明細書において、「コンクリート構造物」は、骨材として砂利を含むコンクリートはもちろんのこと、砂利を含まないモルタルによる構造物を含む概念とする。また、本明細書において、計測すべきコンクリート構造物の表面における「成分濃度」とは、塩化物イオンの濃度、塩化物の濃度はもちろんのこと、水セメント比(W/C)、中性化の度合いを含む概念とする。
以下では、コンクリート構造物としての高架橋の表面を診断する場合を例にとり説明する。
図1は、実施形態のコンクリート構造物診断装置の全体構成を示している。
同図1に示すように、本実施形態の装置は、大きくは、診断対象であるコンクリート構造物1(高架橋)の近傍に配置された基準体100と、分光カメラ10と、記録解析用パーソナルコンピュータ20とからなる。この診断装置は、従来の診断装置と同様に、コンクリート構造物たる高架橋1の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物たる高架橋1の表面の成分の濃度(塩化物イオン濃度)を求めて、コンクリート構造物たる高架橋1を診断するものである。ただし、使用する光は、自然光であり、特別なあるいは専用の光源を用意するに及ばない。
なお、コンクリート構造物1および基準体100は、屋外の自然光が照射される環境下に配置されていることを前提とする。
基準体100は、コンクリート構造物1の表面に存在する成分の濃度(塩化物イオン濃度)を各レベルに異ならせた各構成要素を有し、診断対象のコンクリート構造物1の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置される。本実施例の場合には、基準体100をコンクリート構造物1の近傍に配置しているが、これはあくまでも一例であり、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下であれば、基準体100をコンクリート構造物1から空間的に遠い場所に配置する実施も可能である。
図2は、基準体100の具体的構成例を示す。
基準体100は、塩化物イオン濃度が異なる複数の構成要素101、102、103、104、105…からなる。構成要素101、102、103、104、105…の表面の塩化物イオン濃度は、それぞれ0kg/m3、1kg/m3、2kg/m3、5kg/m3、10kg/m3である。実験では、つぎの試験体を用いた。
・試験体種類:モルタル
・ 形状:8×8×4cm
・水セメント比:図2の図中上段の構成要素101、102、103、104、105が45%、中段の構成要素が50%、下段の構成要素が60%
・ 塩化物イオン濃度:図2の図中左から第1列目の構成要素101…が0kg/m3、図中左から第2列目の構成要素102…が1kg/m3、図中左から第3列目の構成要素103…が2kg/m3、図中左から第4列目の構成要素104…が5kg/m3、図中左から第5列目の構成要素105…が10kg/m3
分光カメラ10は、分光器を備えたハイパースペクトルカメラを使用することができる。撮像手段としての分光カメラ10は、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面で反射した光を各波長に分光して撮像するものである。
具体的には、分光カメラ10の内部では、対象物からの反射光が取り込まれ、分光器のミラー機構によりスリット状の線スペクトルに分割され、対物レンズを経由して回折格子に送られる。光は回折格子によって各波長ごとに分光され、受光部のCCDに送られる。
なお、分光カメラ10に採用される分光方式は、回折現象を用いた分光や、分光フィルタを用いた分光など任意の方式の採用が可能である。
CCDでは、対象物の1画素毎に受光され、1画素毎に、波長の大きさに対応づけられた反射強度のデータが記録される。
図3は、分光カメラ10で得られるスペクトルデータを概念的に示す図である。すなわち、分光カメラ10では、測定対象物の1画素毎に分光が分光器で行われ、その画素の位置情報に対応づけて各波長毎の反射強度のデータが記録される。ここで、測定対象物が基準体100である場合、各構成要素101、102…毎に成分濃度が異なる。よって、画素の位置情報に、成分濃度の情報および各波長毎の反射強度の大きさが対応づけられたデータが記録されることになる。
本実施例の場合には、分光カメラ10によってコンクリート構造物1の表面および基準体100の表面が同時に若しくは略同時に撮像される。しかし、これはあくまでも一例であり、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物1の表面および基準体100の表面を撮像することができるのであれば、基準体100の撮像時期とコンクリート構造物1の撮像時期を時間的に大幅にずらす実施も可能である。たとえば気象条件等を事前に観測して、気象条件等が一致する異なる別の時期にそれぞれコンクリート構造物1、基準体100を撮像するような実施も可能である。
図4は、記録解析用パーソナルコンピュータ20の機能ブロック図である。
記録解析用パーソナルコンピュータ20は、基準体吸光度演算手段21と、関数演算手段22と、コンクリート構造物吸光度演算手段23と、コンクリート構造物表面成分濃度演算手段24と、表示部25とを含んで構成されている。
基準体吸光度演算手段21は、分光カメラ10の撮像結果に基づき、基準体100の各構成要素101、102…で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算する。
関数演算手段22は、基準体吸光度演算手段21により演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体100の各構成要素101、102…の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する。
コンクリート構造物吸光度演算手段23は、分光カメラ10の撮像結果に基づき、コンクリート構造物1の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算する。
コンクリート構造物表面成分濃度演算手段24は、コンクリート構造物吸光度演算手段23により演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物1の表面成分濃度を関数値として求める。
表示部25は、演算処理結果を画像表示する。
図5は、実施形態のコンクリート構造物診断方法の手順をフローチャートにて示している。
同図5に示すように、実施形態の方法は、大きくは、つぎのステップを含んで構成される。
(撮像ステップ)
コンクリート構造物1の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素101、102、103、104、105…を有した基準体100を、診断対象のコンクリート構造物1の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置し、コンクリート構造物1の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する(ステップ201)。
(関数演算ステップ)
撮像結果に基づき、基準体100の各構成要素101、102…で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算し、演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体100の各構成要素101、102…の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する(ステップ202)。
(関数値演算ステップ)
撮像結果に基づき、コンクリート構造物1の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算し、演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物1の表面成分濃度を関数値として求める(ステップ203)。
上記(撮像ステップ)において、コンクリート構造物1の表面および基準体100の表面を撮像する時間的順序は、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下に置かれているのであれば、任意である。たとえば基準体100をコンクリート構造物1の近傍に配置し、コンクリート構造物1の表面を撮像する直前に基準体100の表面を撮像してもよく、コンクリート構造物1の表面を撮像した直後に基準体100の表面を撮像してもよい。
図6は、対象物たるコンクリート構造物1の表面を撮像する直前に基準体100の表面を撮像するとともに、関数を多変量解析の一手法であるニューラルネットワークを用いて演算する処理内容の処理の手順をフローチャートにて示している。
図6におけるステップ303、304、305の解析処理は、更に図7のフローチャートで示される処理手順にて行われる。
以下、図6、図7を併せ参照して説明する。
(現場測定 基準体100の測定;ステップ301)
作業者は、現場で基準体100をコンクリート構造物1の近傍に配置し、分光カメラ10にて基準体100の表面を撮像する。これにより、画素の位置情報に、成分濃度の情報および各波長毎の反射強度の大きさが対応づけられたデータが取得される(ステップ301)。
(現場測定 対象物(コンクリート構造物1)の測定;ステップ302)
ついでコンクリート構造物1の表面を、分光カメラ10にて撮像する。これにより、画素の位置情報に、各波長毎の反射強度の大きさが対応づけられたデータが取得される(ステップ302)。
なお、上記ステップ301、302の処理は、図5のステップ201の処理に対応している。
(解析処理 教師データ抽出;ステップ303)
つぎに、基準体100を撮像したデータに基づき、教師データが抽出される。この教師データ抽出処理は、記録解析用パーソナルコンピュータ20の基準体吸光度演算手段21で行われる(ステップ303)。
このステップ303の教師データの抽出処理は、図7のステップ401、402、403に具体的に示される。
まず、分光カメラ10の基準体100に関するデータが記録解析用パーソナルコンピュータ20の基準体吸光度演算手段21に送出され、各波長λ毎に基準体100の反射強度Ic(λ)が算出される。解析対象の波長域は、たとえば900nm〜2400nmである。この波長域は、近赤外線領域を含む波長域である(ステップ401 基準体反射強度算出)。
つぎに、基準体100の各波長λ毎の反射強度I(λ)に基づいて、下記(1)式のごとく基準体100の各波長λ毎の反射率R(λ)(単位 %)が求められる。
R(λ)=(Ic(λ)−Id(λ))/(Iw(λ)−Id(λ)) …(1)
ただし、分光カメラ10の光度なしのときの初期感度である暗電流をId(λ)とし、白板基準と呼ばれる全反射状態のときの反射強度をIw(λ)とする。
つぎに、この基準体100の各波長λ毎の反射率R(λ)に基づいて、下記(2)式のごとく、基準体100の各波長λ毎の吸光度A(λ)が求められる。なお、吸光度とは、物質が光を吸収する度合いのことである。
A(λ)=log(1/R(λ)) …(2)
上記処理は、1画素毎に行われる。各画素には、成分濃度情報が対応づけられているため、吸光度A(λ)は、成分濃度毎に求められることになる(ステップ402 基準体吸光度計算)。
つぎに、上記のごとく求められた基準体100の各波長λ毎の吸光度A(λ)を標準化若しくは正規化する処理が行われる。測定状況および使用する分光カメラ10の種類によっては、標準化若しくは正規化のどちらを行ってもよい。標準化および正規化の一般的な算出式をそれぞれ下記(3)、(4)式に示す。
標準化の式 (A(λ)−mean)/S …(3)
正規化の式 (A(λ)−min)/(max−min) …(4)
ここに、mean 吸光度の平均値
S 吸光度の標準偏差
max 吸光度の最大値
min 吸光度の最小値
である。標準化若しくは正規化された吸光度をA(λ)iと表記する。これは複数(たとえば253個)の波長のうちi番目(たとえばi=1〜253)の波長の吸光度のことである(ステップ403 吸光度の標準化(正規化))
(解析処理 多変量解析;ステップ304)
つぎに、ステップ303で得られた教師データに基づいて、多変量解析の一手法としてのニューラルネットワークを用いた解析が行われ、測定対象の各波長λ毎の吸光度A(λ)iから成分濃度(塩化物イオン濃度)yを推定演算するための関数を求める。すなわち本実施例では、各波長λ毎の吸光度A(λ)iを入力信号とし、表面成分濃度yを出力信号とするニューラルネットワークを用いて、関数が演算される。この際に、基準体100の各構成要素101、102…の既知の各成分濃度yd(0kg/m3、1kg/m3、2kg/m3、5kg/m3、10kg/m3)を教師信号として、出力信号yと教師信号ydとの誤差がなくなるように、ニューラルネットワークの結合荷重(重み)wijを更新することにより、関数が演算される。この演算処理は、記録解析用パーソナルコンピュータ20の関数演算手段22で行われる。
このステップ304の多変量解析処理は、図7のステップ404(多変量解析による解析式の作成)に具体的に示される。
図8にニューラルネットワークのモデルを示す。
同図8に示すように、成分の濃度(出力信号)をyとし、複数(たとえば253個)の波長のうちi番目(たとえばi=1〜253)の波長の吸光度を入力信号A(λ)iとする。このニューラルネットワークによる手法では、出力信号と入力信号との間に潜在変数と呼ばれる隠れ層Sjを置き、各入力信号の重要度を示す結合荷重(重み)wijを変化させ、下記式(5)、(6)、(7)、(8)、(9)の計算を繰り返し行なうことにより、各入力信号における最適な結合荷重(重み)wijを求める。
まず、各入力信号A(λ)iと結合荷重(重み)wijとの積の和として、潜在変数Sjを下記(5)式のごとく求める。
n
Sj=ΣA(λ)iwij (5)
i=1

つぎに下記(6)式のごとく、上記(5)式で求められた値からしきい値θを引いて、潜在変数Sjを求める。

n
Sj=ΣA(λ)iwij −θ (6)
i=1

つぎに下記(7)式のごとく、上記(6)式で求めた潜在変数Sjを変数とする出力関数(伝達関数)を用いて演算処理を行い、出力信号(成分濃度)yを求める。出力関数(伝達関数)は双曲タンジェント曲線である。
y=tanh(Sj) (7)
つぎに下記(8)式のごとく、上記(7)式で求めた出力信号である成分濃度yと教師信号である既知の濃度yd(0kg/m3、1kg/m3、2kg/m3、5kg/m3、10kg/m3)を比較して、結合荷重(重み)wijの変化量Δwijを求める。
Δwij=ε(yd−y)A(λ)i (8)
ここで、εは微小な定数である。
つぎに下記(9)式のごとく、上記(8)式から求められる結合荷重(重み)wijの変化量Δwijを、現在の結合荷重(重み)wijに加算して、結合荷重(重み)wijを更新する。
wij=wij+Δwij (9)
以下、上記(5)式に戻り同様の計算を(6)、(7)、(8)、(9)式の順序で順次行う。以下同様にして、結合荷重(重み)wijの変化量Δwijが十分に小さくなるまで、計算を繰り返し行なう。計算は、1画素のデータ毎に順次行われ、基準体100の全画像、全成分濃度レベル(0kg/m3〜10kg/m3)について演算処理が行われる。この結果、各波長λ毎の吸光度A(λ)iを変数とし、表面成分濃度を関数値yとする関数Fが、下記(10)式のごとく求められる。
y=F(A(λ)i) (10)
なお、上記ステップ303、304の処理は、図5のステップ202の処理に対応している。
(解析処理 対象物(コンクリート構造物1)の解析;ステップ305)
つぎに、対象物たるコンクリート構造物1を撮像したデータに基づいて吸光度が演算される。この演算処理は、記録解析用パーソナルコンピュータ20のコンクリート構造物吸光度演算手段23で行われる。つぎに、求められた吸光度と、(10)式で求められた関数Fを用いて、対象物たるコンクリート構造物1の表面の成分濃度(塩化物イオン濃度)が推定演算される。この演算処理は、記録解析用パーソナルコンピュータ20のコンクリート構造物表面成分濃度演算手段24で行われる。
このステップ305の対象物の解析処理は、図7のステップ405、406、407、408に具体的に示される。
まず、分光カメラ10のコンクリート構造物1に関するデータが記録解析用パーソナルコンピュータ20のコンクリート構造物吸光度演算手段23に送出され、基準体100と同様にして、各波長λ毎に測定対象物たるコンクリート構造物1の反射強度Ic(λ)が算出される(ステップ405 測定対象反射強度算出)。
つぎに、測定対象物たるコンクリート構造物1の各波長λ毎の反射強度I(λ)に基づいて、上記(1)式にしたがい、基準体100と同様にして、各波長λ毎の反射率R(λ)(単位 %)が求められる。
つぎに、この測定対象物たるコンクリート構造物1の各波長λ毎の反射率R(λ)に基づいて、上記(2)式にしたがい、基準体100と同様にして、各波長λ毎の吸光度A(λ)が求められる(ステップ406 測定対象吸光度計算)
つぎに、上記のごとく求められた測定対象物たるコンクリート構造物1の各波長λ毎の吸光度A(λ)を標準化若しくは正規化する処理が、上記(3)、(4)式にしたがい基準体100と同様にして行われる(ステップ407 吸光度の標準化(正規化))。
つぎに、求められた測定対象物たるコンクリート構造物1の各波長λ毎の吸光度A(λ)iを、上記(10)式の関数Fの変数に代入して、表面成分濃度を関数値yとして求める(ステップ408 解析式による測定対象の濃度の算出)。
なお、上記ステップ305の処理は、図5のステップ203の処理に対応している。
(成分濃度画像;ステップ306)
つぎに、求められたコンクリート構造物1の表面成分濃度yの大きさが、記録解析用パーソナルコンピュータ20の表示画面に表示される。具体的には、表面成分濃度yの大きさに応じて色相あるいは明度が変化する測定対象物の画像が画面上に表示される。この画面表示処理は、記録解析用パーソナルコンピュータ20の表示部25で行われる。なお、上述した一連の演算処理は、撮像画像の1画素毎に行われていることから、1画素の分解能で表面成分濃度の分布が表示される。このように本実施形態によれば、撮像画像の1画素毎に成分濃度が求められ、測定対象物の表面全体の成分濃度分布を求めることができる。
図9(a)は、実験結果を示す写真であり、基準体100そのものを測定対象としてみなして、基準体100の各波長λ毎の吸光度A(λ)iを、上記(10)式の関数Fの変数に代入して、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)yの大きさを、画像表示したものを示す。画像表示された表面成分濃度yの大きさと、既知の表面成分濃度ydの大きさ(図2の各構成要素101、102…の各塩化物イオン濃度)とを対比すると、非常に精度よく一致しているのがわかる。
また、図10は、横軸に、既知の表面成分濃度ydの大きさ(図2の各構成要素101、102…の各塩化物イオン濃度)を取り、縦軸に、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)yの大きさをとった両者の対応関係のグラフを示している。1プロット点は、20画素×20画素の平均値である。関係式は、
y=0.9537yd−0.2538
で表され、寄与率R2は、0.9979となった。このように両者は非常に高い相関を示していることがわかる。
以上は、解析対象の波長域を900nm〜2400nmという近赤外線領域を含む波長域とする場合を例にとり説明した。しかし、これはあくまでも一例であり、自然光の波長域であれば任意の波長域を解析対象とする実施が可能である。
たとえば、可視光線領域を解析対象の波長領域とする実施も可能である。
図11は、400nm〜800nmという可視光線領域を解析対象の波長領域として、図10と同様に既知の表面成分濃度ydの大きさ(図2の各構成要素101、102…の各塩化物イオン濃度)と、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)yの大きさとの対応関係を示している。寄与率R2は、0.963となり、両者は非常に高い相関を示していることがわかる。
つぎに、同じく400nm〜800nmという可視光線領域を解析対象の波長領域として、波長と重要度の関係を求めた結果を図12に示す。
図12は、横軸を波長(nm)とし、縦軸に、吸光度A(λ)iと結合荷重(重み)wijとの積の絶対値の累積値を重要度とする両者の対応関係を示している。この図12から、可視光線領域の中でも特に500nm以下の波長領域の重要度が高いことがわかる。
自然光における反射強度のピークは、560nm程度である。このことから可視光線領域の中でも560nm以下の波長域に限って解析を行い、図10と同様に既知の表面成分濃度ydの大きさ(図2の各構成要素101、102…の各塩化物イオン濃度)と、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)yの大きさとの対応関係を示したのが図13に示すグラフである。若干のばらつきはあるものの寄与率R2は、0.963であり、両者は非常に高い相関を示していることがわかる。
図14は、横軸を波長(nm)とし、縦軸に、潜在変数の重さ(結合荷重wij)を示した両者の対応関係を示している。これは、潜在変数が1個のニューラルネットワークモデルに基づき得られた計算結果である。
同図14に示すように、波長480nm付近と、510nm付近で潜在変数の重さ(結合荷重wij)が飛び抜けて高くなっており、高い重要性がみられる。
そこで、重要度が高い波長480nmとその波長前後の波長470nm、490nmそれぞれにおける正規化された反射強度を計算し、波長と正規化反射強度との対応関係を、各表面成分濃度の大きさ(0kg/m3、1kg/m3、2kg/m3、5kg/m3、10kg/m3、これらを図中、「0」、「1」、「2」、「5」、「10」にて示す)毎に求めた。これを図15に示す。
同図15から、波長480nm付近前後における正規化反射強度が、塩化物イオン濃度が「0」、「1」、「2」、「5」、「10」と増大するに伴い大きくなっていく傾向が明確にわかる。
そこで、波長480nm付近前後における正規化吸光度Aを求め、図16に示すように、横軸に塩化物イオン濃度を取り、縦軸に正規化吸光度Aを取って、両者の対応関係を求めた。
両者の関係式は、
A=0.0364yd−0.2636
で表され、寄与率R2は、0.9774となった。このように両者は非常に高い相関を示していることがわかる。
以上のことから、自然光の波長領域のうち、可視光線領域を含む波長領域、望ましくは波長560nm以下の波長領域、更に望ましくは波長480nm付近前後の波長領域について、各波長毎の吸光度を演算し、ニューラルネットワークによる解析を行うことで、精度よく関数Fが求められ、正確に対象物の表面成分濃度を求めることができる。
つぎに、この本実施形態による効果について説明を加える。
図17は、晴天下の同一測定日の午前の自然光の正規化反射強度のスペクトルと午後の自然光の正規化反射強度のスペクトルを対比したグラフである。図17の横軸は、波長(nm)であり、900nmから2400nmまでの波長領域を示している。図17の縦軸の左側は、コンクリート構造物1の正規化反射強度を示し、同右側は、午前の自然光の正規化反射強度(図中、「午前自然光成分」)と午後の自然光の正規化反射強度(図中、「午後自然光成分」)との差(図中、「午前午後の差」)を示している。
図17からわかるように自然光を用いる場合には、時間がずれただけで、コンクリート構造物1の表面に照射される光の成分が若干ながら異なってしまう。このため、従来技術の手法のように、常時、特定波長域による同一の指標によっては、コンクリート構造物1の表面に存在する成分の濃度を正確に求めることはできない。
しかしながら、本実施形態によれば、測定環境が変わっても基準体100の教師データをその都度測定して、ニューラルネットワークにより解析を行うようにしたので、対象物の表面成分濃度(塩化物イオン濃度)の推定を常時精度よく行うことができる。
図18は、図17と同じく900nmから2400nmまでの波長を横軸とするグラフである。図18は、自然光の反射強度のスペクトル(図中、「自然光成分」)と、自然光の正規化吸光度のスペクトル(図中、「正規化吸光度1」、「正規化吸光度2」)を対比して示している。
ここで、自然光を用いる場合には、自然光に含まれる特定の波長成分が水H2Oや二酸化炭素CO2に吸収され、この特定の波長体の光量が非常に少なくなる。このため吸光度の測定結果のばらつきが大きくなる。図18の図中、「正規化吸光度1」、「正規化吸光度2」は、隣り合う画素についてそれぞれ求めた正規化吸光度である。このように隣合う画素同士を比較しても、水H2Oや二酸化炭素CO2の吸収領域で光量が不足する結果、吸光度のばらつきが大きくなる。
しかしながら、本実施形態によれば、たとえ吸光度の測定結果にばらつきが大きくなろうとも、基準体100の教師データを測定して、ニューラルネットワークにより解析を行うようにしたので、学習によって、ばらつきが大きいデータは重要度が小さいと判断されて、対象物の表面成分濃度(塩化物イオン濃度)の推定を精度よく行うことができる。
このことは前述の図9(a)の実験結果からも明らかである。図9(a)は、上述の水H2Oや二酸化炭素CO2の吸収領域を含んだ波長領域(900nmから2400nm)について解析した結果であったが、たとえ、水H2Oや二酸化炭素CO2の吸収領域を含んでいたとしても非常に精度よく表面成分濃度を推定できているのがわかる。
図9(b)は、図9(a)と同様の画像であり、900nmから2400nmの波長領域から上述の水H2Oや二酸化炭素CO2の吸収領域を除外した波長領域について解析した結果を示す。図9(b)の画像をみると、図9(a)に示す解析結果以上に精度よく表面成分濃度を推定できているのがわかる。とりわけ1画素毎のばらつきが小さくなり塩化物イオン濃度の分布を示す画像が鮮明になっているのがわかる。
よって、本実施形態の変形例として、水または/および二酸化炭素が光を吸収する波長領域を除外した波長領域で、各波長毎の吸光度を演算する実施も可能である。
ここで、自然光の波長領域のうち、可視光線領域を含む波長領域、望ましくは波長560nm以下の波長領域、更に望ましくは波長480nm付近前後の波長領域について、各波長毎の吸光度を演算し、ニューラルネットワークによる解析を行うようにすれば、当初から、上述の水H2Oや二酸化炭素CO2の吸収領域が解析対象波長領域から控除されているため、その分、より正確に対象物の表面成分濃度を求めることができる。
図19は、図17、図18と同じく900nmから2400nmまでの波長を横軸とするグラフである。図19は、隣り合う画素について計測した自然光の反射強度のスペクトルをそれぞれ対比して示している。図中の実線、破線は、それぞれ隣り合う各画素のスペクトルに対応している。図19は、特定の波長で反射強度の異常値が生じた場合を示している。このような異常はCCDの画素の機器的な誤差によるものと推定される。よって、隣り合う画素について計測した自然光の反射強度のスペクトルをそれぞれ対比することで、異常値を自動的に抽出し、異常値を取り除く補正を行う実施も可能である。たとえばCCD画素列情報による時系列分析を用いて補正を行うことで推定精度を高めることができる。
上述した実施形態では、多変量解析の一手法であるニューラルネットワークによる解析手法を適用しているが、他の多変量解析の一手法であるPLS解析の手法を適用する実施も可能である。
図1は、実施形態のコンクリート構造物診断装置の全体構成を示す図である。 図2は、基準体の具体的構成例を示す図である。 図3は、分光カメラで得られるスペクトルデータを概念的に示す図である。 図4は、記録解析用パーソナルコンピュータの機能ブロック図である。 図5は、実施形態のコンクリート構造物診断方法の手順を示すフローチャートである。 図6は、コンクリート構造物の表面を撮像する直前に基準体の表面を撮像するとともに、関数を多変量解析の一手法であるニューラルネットワークを用いて演算する処理手順を示すフローチャートである。 図7は、図6における解析処理の処理手順を具体的に示すフローチャートである。 図8は、ニューラルネットワークのモデルを示す図である。 図9(a)、(b)は、実験結果を示す写真であり、基準体そのものを測定対象としてみなして、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)の大きさを、画像表示したものである。 図10は、既知の表面成分濃度の大きさと、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)の大きさとの対応関係を示すグラフである。 図11は、400nm〜800nmという可視光線領域を解析対象の波長領域として、既知の表面成分濃度の大きさとと、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)の大きさとの対応関係を示すグラフである。 図12は、400nm〜800nmという可視光線領域を解析対象の波長領域として、波長と重要度の対応関係を示すグラフである。 図13は、可視光線領域の中でも560nm以下の波長域に限って解析を行い、既知の表面成分濃度の大きさと、解析結果として得られた表面成分濃度(関数値)の大きさとの対応関係を示すグラフである。 図14は、可視光線領域の中でも560nm以下の波長域に限って解析を行い、波長と潜在変数の重さとの対応関係を示すグラフである。 図15は、波長480nmとその波長前後の波長470nm、490nmそれぞれにおける正規化された反射強度を計算し、波長と正規化反射強度との対応関係を、各表面成分濃度の大きさ毎に求めたグラフである。 図16は、波長480nm付近前後における正規化吸光度を求め、塩化物イオン濃度と正規化吸光度との対応関係を示したグラフである。 図17は、900nmから2400nmまでの波長域において、晴天下の同一測定日の午前の自然光の正規化反射強度のスペクトルと午後の自然光の正規化反射強度のスペクトルを対比したグラフである 図18は、900nmから2400nmまでの波長域において、自然光の反射強度のスペクトルと、自然光の正規化吸光度のスペクトルを対比して示したグラフである。 図19は、900nmから2400nmまでの波長域において、隣り合う画素について計測した自然光の反射強度のスペクトルをそれぞれ対比して示したグラフであり、特定の波長で反射強度の異常値が生じたことを示したグラフである。

Claims (10)

  1. コンクリート構造物の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物表面の成分の濃度を求めて、コンクリート構造物を診断するコンクリート構造物の診断装置において、
    コンクリート構造物の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素を有し、診断対象のコンクリート構造物の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置された基準体と、
    コンクリート構造物の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物の表面および基準体の表面で反射した光を各波長に分光して撮像する撮像手段と、
    撮像手段の撮像結果に基づき、基準体の各構成要素で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算する基準体吸光度演算手段と、
    基準体吸光度演算手段により演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算する関数演算手段と、
    撮像手段の撮像結果に基づき、コンクリート構造物の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算するコンクリート構造物吸光度演算手段と、
    コンクリート構造物吸光度演算手段により演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物の表面成分濃度を関数値として求めるコンクリート構造物表面成分濃度演算手段と
    を備えたことを特徴とするコンクリート構造物の診断装置。
  2. 基準体をコンクリート構造物の近傍に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面を同時に若しくは略同時に撮像することにより、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物の表面および基準体の表面を撮像すること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  3. 各波長毎の吸光度を演算する波長領域は、可視光線領域を含むこと
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  4. コンクリート構造物表面の成分濃度は、塩化物イオンあるいは塩化物の濃度または水セメント比W/Cまたは中性化の度合いであること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  5. 撮像画像の1画素毎に成分濃度を求め、表面の成分濃度分布を求めること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  6. 各波長毎の吸光度を入力信号とし、表面成分濃度を出力信号とするニューラルネットワークを用いて、前記関数を演算すること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  7. 基準体の各構成要素の既知の各成分濃度を教師信号として、出力信号と教師信号との誤差がなくなるように、ニューラルネットワークの結合荷重を更新することにより、前記関数を演算すること
    を特徴とする請求項6記載のコンクリート構造物の診断装置。
  8. 水または/および二酸化炭素が光を吸収する波長領域を除外した波長領域で、各波長毎の吸光度を演算すること
    を特徴とする請求項1記載のコンクリート構造物の診断装置。
  9. コンクリート構造物の表面で反射した光を各波長に分光して、各波長毎の吸光度を求め、これら各波長毎の吸光度に基づいて、コンクリート構造物表面の成分の濃度を求めて、コンクリート構造物を診断するコンクリート構造物の診断方法において、
    コンクリート構造物の表面に存在する成分の濃度を各レベルに異ならせた各構成要素を有した基準体を、診断対象のコンクリート構造物の表面に照射される自然光と同一若しくは略同一のスペクトルの自然光がその表面に照射される環境下に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面に同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下で、コンクリート構造物の表面および基準体の表面で反射した光を各波長に分光して撮像するステップと、
    撮像結果に基づき、基準体の各構成要素で反射した光の各成分濃度毎および各波長毎の吸光度を演算し、演算された各成分濃度毎および各波長毎の吸光度と、基準体の各構成要素の既知の各成分濃度とに基づいて、各波長毎の吸光度を変数とし、表面成分濃度を関数値とする関数を演算するステップと、
    撮像結果に基づき、コンクリート構造物の表面で反射した光の各波長毎の吸光度を演算し、演算された各波長毎の吸光度を、関数の変数として、コンクリート構造物の表面成分濃度を関数値として求めるステップと
    を含むことを特徴とするコンクリート構造物の診断方法。
  10. 基準体をコンクリート構造物の近傍に配置し、コンクリート構造物の表面および基準体の表面を同時に若しくは略同時に撮像することにより、同一若しくは略同一のスペクトルの自然光が照射される環境下でコンクリート構造物の表面および基準体の表面を撮像すること
    を特徴とする請求項9記載のコンクリート構造物の診断方法。
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