JP5451716B2 - 構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 - Google Patents
構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5451716B2 JP5451716B2 JP2011237250A JP2011237250A JP5451716B2 JP 5451716 B2 JP5451716 B2 JP 5451716B2 JP 2011237250 A JP2011237250 A JP 2011237250A JP 2011237250 A JP2011237250 A JP 2011237250A JP 5451716 B2 JP5451716 B2 JP 5451716B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- probability
- defect
- abnormal
- infrared
- thermal image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Investigating Or Analyzing Materials Using Thermal Means (AREA)
Description
赤外線カメラで撮影した構造物の熱画像から異常部を抽出することによって構造物の不具合を見付ける構造物の赤外線調査方法において、
熱画像に影響を及ぼす因子と、当該因子の情報を用いて熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める多変量解析の関係式と、を特定し、
赤外線カメラで構造物を撮影して熱画像を取得し、
取得した熱画像を用いて周囲と温度が異なる異常部を抽出し、
抽出した異常部における前記因子の情報を判別し、
判別した前記因子の情報を数値化し、その数値を前記多変量解析の関係式に当てはめて、抽出した異常部に不具合が含まれている確率を求めること
を特徴とする。
赤外線カメラで撮影した構造物の熱画像から異常部を抽出することによって構造物の不具合を見付ける構造物の赤外線調査で使用される赤外線調査用演算装置であって、
熱画像に影響を及ぼす因子と、当該因子の情報を用いて熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める多変量解析の関係式と、を記憶する記憶部と、
前記因子の情報を入力する入力部と、
前記入力部から前記因子の情報を取得し、前記記憶部から前記多変量解析の関係式を取得して、熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める演算部と、
前記演算部で求めた確率を報知する報知部と
を備えたことを特徴とする。
図1は本発明に係る赤外線調査システムの構成を示す。赤外線調査システム1は、構造物3から放出される赤外線を検出して熱画像データを生成する赤外線カメラ10と、赤外線カメラ10で生成された熱画像データを用いて構造物3の熱画像を出力する熱画像出力装置20と、構造物3を撮影して外観画像データを生成するカメラ30と、カメラ30で生成された外観画像データを用いて構造物3の外観画像を出力する外観画像出力装置40と、外部から入力される因子の情報に基づき熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率(以下、「不具合確率」という)を求める演算装置50と、を備える。
本発明者らは不具合確率を求める際に使用する因子を次のようにして特定した。
熱画像から抽出した異常部の総数は663箇所であった(ノード0)。打音検査の結果、補修不要と判定された異常部は490箇所であり、補修必要と判定された異常部は173箇所であった。ノード0をルートノードとし、下位のノードに順次分類し、さらに各ノードを補修必要性の有無で分類していく。
本発明は多変量解析によって不具合確率を求めるものである。本発明者らは多変量解析としてロジスティック回帰分析を用いることとした。そして前述の決定木分析で特定した「ひび割れの有無」、「表面状態」、「供用年数」という3つの因子についてロジスティック回帰分析を行い、下記(1)式で示されるロジスティック回帰式を作成し、又、下記表1、表2で示される数値を求めた。
α:定数(1.911777049)
β1X1:「ひび割れの有無」の情報に応じて決定される項
β2X2:「表面状態」の情報に応じて決定される項
β3X3:「供用年数」の情報に応じて決定される項。
ひび割れの有無…無、
表面状態…健全、
供用区分…〜12年、の場合
α=1.911777049
β1X1=−2.657737762
β2X2=0.16584942
β3X3=−3.35658201
α+β1X1+β2X2+β3X3=−3.936693304
Prob(event)=0.019139175
演算の結果、不具合確率は0.019139175となる。
ひび割れの有無…有、
表面状態…補修跡、
供用区分…20年以上、の場合
α=1.911777049
β1X1=0
β2X2=0
β3X3=0
α+β1X1+β2X2+β3X3=1.911777049
Prob(event)=0.871218658
演算の結果、不具合確率は0.871218658となる。
前述の[3.不具合確率の演算例]で求める不具合確率についての検証結果を説明する。図3は補修不要の異常部と補修必要の異常部のそれぞれの不具合確率の平均値を示す。
図4は不具合確率毎の度数を示す。
本発明者らは、前述の[2.因子の特定]で説明した663箇所の異常部、すなわち実際の赤外線調査で熱画像から抽出した663箇所の異常部を打音検査して補修必要性の有無で分類し、それぞれの異常部に関して不具合確率を求め、不具合確率の度数を調べた。その結果を図4で示す。さらに異常部に不具合が含まれるか否かを判定するための閾値として0.3と0.65の2値を想定した。つまり不具合確率が0.3以上の異常部に不具合が含まれると判定するケースと不具合確率が0.65以上の異常部に不具合が含まれると判定するケースの2通りを想定した。
図5は本発明に係る赤外線調査の処理手順を示す。ここでは図1で示す赤外線調査システムを用いた処理手順を説明する。
年数を経た構造物や広範囲にわたる構造物は複数の不具合を有することが多い。こうした構造物に対して赤外線調査を行うと、取得した熱画像からは複数の異常部が抽出される。このように複数の異常部が抽出される場合は、例えば、個々の異常部の不具合確率を求め、求めた不具合確率が高い異常部から順に打音検査や補修などを実施すれば良い。この際、図1に示す演算装置50又は演算装置50に付随する装置で不具合確率の高い異常部を特定し、不具合確率の高い異常部から順に位置情報や調査日時等を表示するようにしても良い。
10…赤外線カメラ
20…熱画像出力装置
30…カメラ
40…外観画像出力装置
50…演算装置
52…入力部
54…記憶部
56…演算部
58…出力部
Claims (10)
- 赤外線カメラで撮影した構造物の熱画像から異常部を抽出することによって構造物の不具合を見付ける構造物の赤外線調査方法において、
熱画像に影響を及ぼす因子と、当該因子の情報を用いて熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める多変量解析の関係式と、を特定し、
赤外線カメラで構造物を撮影して熱画像を取得し、
取得した熱画像を用いて周囲と温度が異なる異常部を抽出し、
抽出した異常部における前記因子の情報を判別し、
判別した前記因子の情報を数値化し、その数値を前記多変量解析の関係式に当てはめて、抽出した異常部に不具合が含まれている確率を求めること
を特徴とする構造物の赤外線調査方法。 - 前記多変量解析の関係式としてロジスティック回帰式を用いる請求項1に記載の構造物の赤外線調査方法。
- 前記因子として、構造物表面のひび割れの有無と、構造物の表面状態と、構造物の供用年数と、を用いる請求項1又は2に記載の構造物の赤外線調査方法。
- 求めた前記確率を用いて不具合対応の判断をする請求項1〜3のいずれかに記載の構造物の赤外線調査方法。
- 複数の異常部における前記確率をそれぞれ求め、前記確率が高い異常部から順に前記不具合対応をすると判断する請求項4に記載の構造物の赤外線調査方法。
- 前記確率が閾値以上である異常部に対して前記不具合対応をすると判断する請求項4又は5に記載の構造物の赤外線調査方法。
- 赤外線カメラで撮影した構造物の熱画像から異常部を抽出することによって構造物の不具合を見付ける構造物の赤外線調査で使用する赤外線調査用演算装置であって、
熱画像に影響を及ぼす因子と、当該因子の情報を用いて熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める多変量解析の関係式と、を記憶する記憶部と、
前記因子の情報を入力する入力部と、
前記入力部から前記因子の情報を取得し、前記記憶部から前記多変量解析の関係式を取得して、熱画像から抽出される異常部に不具合が含まれている確率を求める演算部と、
前記演算部で求めた確率を報知する報知部と
を備えたことを特徴とする赤外線調査用演算装置。 - 前記多変量解析の関係式としてロジスティック回帰式を用いる請求項7に記載の赤外線調査用演算装置。
- 前記因子として、構造物表面のひび割れの有無と、構造物の表面状態と、構造物の供用年数と、を用いる請求項7又は8に記載の赤外線調査用演算装置。
- 求めた前記確率を用いて不具合対応を要する異常部を特定する請求項7〜9のいずれかに記載の構造物の赤外線調査用演算装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011237250A JP5451716B2 (ja) | 2011-10-28 | 2011-10-28 | 構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011237250A JP5451716B2 (ja) | 2011-10-28 | 2011-10-28 | 構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013096741A JP2013096741A (ja) | 2013-05-20 |
JP5451716B2 true JP5451716B2 (ja) | 2014-03-26 |
Family
ID=48618844
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011237250A Active JP5451716B2 (ja) | 2011-10-28 | 2011-10-28 | 構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5451716B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108982573B (zh) * | 2018-05-24 | 2020-07-31 | 吉林省林业科学研究院 | 一种结合图像识别的树皮抗热辐射性能综合测定方法 |
US11703457B2 (en) * | 2020-12-29 | 2023-07-18 | Industrial Technology Research Institute | Structure diagnosis system and structure diagnosis method |
JPWO2022153852A1 (ja) | 2021-01-14 | 2022-07-21 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09145648A (ja) * | 1995-11-29 | 1997-06-06 | Nitto Chem Ind Co Ltd | 構造物の欠陥の検知方法 |
JP4113100B2 (ja) * | 2003-11-06 | 2008-07-02 | 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 | 赤外線カメラによる構造物の調査方法 |
JP2006200910A (ja) * | 2005-01-18 | 2006-08-03 | Koichi Hosaka | コンクリート構造物の劣化原因および劣化度の推定システム |
JP2006202235A (ja) * | 2005-01-24 | 2006-08-03 | Nara Institute Of Science & Technology | 経時的現象発生解析装置及び経時的現象発生解析方法 |
WO2010046968A1 (ja) * | 2008-10-21 | 2010-04-29 | 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 | コンクリート構造物の診断装置および診断方法 |
JP5028681B2 (ja) * | 2009-03-17 | 2012-09-19 | 西日本高速道路エンジニアリング四国株式会社 | 構造物の損傷深さ判定方法とその装置及び構造物の損傷処置判定方法とその装置 |
-
2011
- 2011-10-28 JP JP2011237250A patent/JP5451716B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2013096741A (ja) | 2013-05-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6192880B2 (ja) | 検出装置および検出方法 | |
US8761490B2 (en) | System and method for automated borescope inspection user interface | |
US10539380B2 (en) | Method and system for thermographic analysis | |
GB2554361A8 (en) | Automatic image based object damage assessment | |
JP6811018B2 (ja) | 品質評価システム、品質評価方法及びプログラム | |
KR20100087179A (ko) | 적외선 열화상 해석장치 | |
JP6287248B2 (ja) | 外観検査装置、外観検査方法、及び、プログラム | |
Guan et al. | Automatic fault diagnosis algorithm for hot water pipes based on infrared thermal images | |
JP5451716B2 (ja) | 構造物の赤外線調査方法及び赤外線調査用演算装置 | |
US20220205926A1 (en) | Structure diagnosis system and structure diagnosis method | |
CN102842131B (zh) | 一种监测目标物体缺陷的方法及设备 | |
JP5973214B2 (ja) | 構造物の不具合確率演算方法および不具合確率演算装置、構造物の不具合範囲判定方法および不具合範囲判定装置 | |
JP2021089116A (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び学習済みモデルの生成方法 | |
CN117783769A (zh) | 基于可视平台的配电网络故障定位方法、系统、设备及存储介质 | |
JP7194410B2 (ja) | 診断方法、プログラム、および診断装置 | |
JP6728830B2 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、及び、プログラム | |
JP5501908B2 (ja) | 要因分析方法、要因分析装置、及び記録媒体 | |
JP6847898B2 (ja) | 予防保全装置及び予防保全システム | |
JP6097755B2 (ja) | 自動分析適用範囲の検証(aacv) | |
JPH06201625A (ja) | 欠陥調査装置および欠陥調査方法 | |
JP6728089B2 (ja) | 位置決定装置、それを備えた位置決定システム、及び位置決定方法並びに位置決定プログラム | |
KR101053779B1 (ko) | 디스플레이 수단의 메탈 마스크 검사 방법 | |
WO2018003028A1 (ja) | ボイラーの故障判定装置、故障判定方法およびサービス方法 | |
JP2010164446A (ja) | 検査対象品の外観検査方法及びプログラム | |
JP7269607B2 (ja) | 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130829 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130910 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20131108 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131126 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5451716 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |