JP4211496B2 - 吸音材構成部材および吸音材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路、鉄道、工場、家電製品、建築等の騒音源から発生する騒音を低減するために用いられる吸音材構成部材および吸音材に関し、特に繊維で構成された多孔質繊維シートからなる吸音材構成部材およびそれを用いた吸音材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
グラスウールや有機化合物由来繊維からなる多孔質吸音材は、安価で、様々な形状のものを比較的容易に製造することができるために多く用いられている。
【0003】
多孔質吸音材は一般に細孔中で周壁との摩擦・粘性抵抗、繊維の振動によって音のエネルギーを熱に変換して音のエネルギーを減衰させるものである。そのため、吸音効果を大きくするためには音波の粒子速度が大きくなる位置に吸音材を置く必要がある。例えば、500Hz以下の周波数領域に対して十分な吸音性能を発揮するためには、15cmを超える厚みが必要となる。
【0004】
繊維径の整った均一材料による均一品質の防音性能を有する吸音材を提供することを目的として、4.4dtex以下のポリエステル繊維からなり、5mm以上の厚さを有する繊維集合体で構成された吸音材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、これは天然繊維と比較すると均一な構造であるが、十分な吸音率が得られていない。
【0005】
さらに繊維径が小さい1.0dtex以下のメルトブロー極細繊維不織布を積層した吸音材も知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、メルトブロー法で得られた繊維シートは、優れた吸音性能を示すものの、形態安定性、耐摩耗性が低く、取扱いが困難であるという欠点を有する。
【0006】
一方、形態安定性を良くする手段としてバインダー繊維を混合する方法が開示されている(例えば、特許文献3,4参照)。しかし、バインダー繊維を混合すると吸音性能が低下し易くなるのであった。
【0007】
【特許文献1】
特開平7−97754号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2003−49351号公報
【0009】
【特許文献3】
特開昭62−223357号公報
【0010】
【特許文献4】
特表平11−508328号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、軽くて、厚みが薄いといった繊維シートの特徴を損なうことなく、500Hz以下の周波数領域までを含む音のエネルギーを吸収する多孔質吸音材を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる課題を解決するために、次の構成を有する。
【0013】
すなわち、単繊維繊度0.0001〜1.0dtexの延伸された繊維を含む、目付10〜500g/m2、厚み0.1〜2.0mmのニードルパンチ処理または水流交絡処理された繊維シートからなり、通気量1〜50cc/cm2/sec、引張強力測定における最大荷重10〜300N/cm、最大荷重点伸度10〜200%、引裂強力1.50〜30.0Nであることを特徴とする吸音材構成部材である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の吸音材構成部材に含まれる繊維は、特に限定されるものではないが、合成繊維を主体とすることが、価格、耐候性の点から好ましい。かかる合成繊維としては、溶融紡糸可能な熱可塑性樹脂からなることが形状を制御し易いので好ましい。このような熱可塑性樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン6、ナイロン66などのポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンのホモポリマーおよび/またはコポリマーが価格の点から好ましい。中でも、ポリエチレンテレフタレート、ナイロンは、耐熱性に優れるために適用範囲が広いので、好ましい。
【0015】
本発明に用いられる繊維の断面形状はいずれでもよく、通常の丸断面、中空断面、扁平や星形のいわゆる異形断面でもよい。本発明の繊維の単繊維繊度は、0.0001〜1.0dtexの範囲が好ましい。繊度が0.0001dtex未満の繊維は製造することが困難であり、1.0dtexを超える繊維では吸音率を向上する効果が小さくなるためである。また、0.01〜0.5dtexの範囲は比較的製造が容易で吸音率を向上する効果が大きい点から特に好ましい。かかる繊維を製造する手段としては特に制限するものでは無いが、複合繊維を用いる方法が繊維形状の制御が容易なので好ましい。例えば、溶解性の異なる2成分以上の樹脂を用いて複合繊維とした後に溶解成分の樹脂を除去する方法、相溶性の低い2成分以上の樹脂を用いて複合繊維とした後に収縮、水流等の物理的な力によって分割する方法が挙げられる。複合繊維を得る方法としては、特に限定するものではないが熱溶融したポリマーを例えば特公昭39−29636号公報、特公昭42−11695号公報、特公昭43−7411号公報等に記載されている口金を用いて吐出し、巻き取ることによって得られる。
【0016】
繊維をシート化する手段は特に限定しないが、例えば抄造法、ニードルパンチ法、ホットメルト法、レジンボンド法、スパンボンド法、メルトブロー法が挙げられる。繊維長が5〜100mmの短繊維を用いる場合は、ニードルパンチ法が形態安定性、通気量の制御が容易という点で好ましい。ニードルパンチ法とは、ウェブを針で突き刺して絡合させる方法である。このウェブは5〜100mmの短繊維からなる原綿をシート状に並べたものであり、空気流またはコンベアーで原綿を積層したものである。繊維長が数mを超える長繊維を用いる場合は、スパンボンド法が形態安定性の点で好ましい。スパンボンド法とは、口金より吐出したポリマーをエジェクター等を用いて3000〜9000m/分の速度で延伸し、次いで得られた繊維を捕集コンベアー等に捕集して不織布とする方法である。また、本発明の効果を損なわない範囲で他の繊維や不織布を積層、混合することができ、熱処理を施すこともできる。
【0017】
本発明に用いられる繊維シートの目付は、10〜500g/m2である。10g/m2未満では形態安定性が小さくなりやすいため取扱いが困難であり、500g/m2を超えると価格、重量が大きくなるためである。特に、30〜250g/m2の範囲は低価格、軽量でかつ形態安定性に優れる点で好ましい。
【0018】
本発明に用いられる繊維シートの厚みは、0.1〜2mmである。0.1mm未満では形態安定性が小さくなりやすいために取扱が困難であり、2mmを超えると本発明の吸音材構成部材としての特徴である厚みが薄くて吸音効果が大きいという特徴が損なわれるためである。特に、0.2〜1.5mmの範囲は厚みが薄く、かつ形態安定性に優れる点で好ましい。
【0019】
本発明の吸音材構成部材は、通気量が1〜50cc/cm2/secである。ここでいう通気量とはJIS−L1096−8.27.2(1999)によって測定されるものをいう。通気量が1cc/cm2/sec未満では音のエネルギーを反射する効率が高すぎて吸音率が向上できず、一方50cc/cm2/secを超えると吸音率を向上する効果が小さくなるためである。このような繊維シートを得る方法としては、特に限定されるものではないが、例えば上記の方法で得た繊維シートを緻密化処理することによって得ることができる。具体的には、水流交絡処理、ニードルパンチ処理、熱処理、プレス処理が挙げられるが、物理分割型複合繊維を用いて繊維シートを得た場合は、緻密化処理と同時に分割処理が可能であるという点で水流交絡処理を行うことが好ましい。この水流交絡処理とは、コンベアー上を進行する繊維シートから5.0〜100mmの距離に繊維シートの進行方向と直交する方向に並んだ間隔0.2〜30mm、口径0.05〜3.00mmのノズルを配置し、ノズルから5〜25MPaに加圧された水を連続的に繊維シートに打ち付けるという方法である。水の圧力によって繊維シートの通気量を調節することができる。
【0020】
さらに、本発明の吸音材構成部材は、引張強力測定における最大荷重が10〜300N/cmである。ここでいう引張強力測定における最大荷重とは、JIS−L1906−5.3.1(1999)によって測定されるものをいう。この最大荷重が10N/cm未満では形態安定性が不安定となり、一方300N/cmを超えると加工が困難となる。最大荷重が20〜200N/cmの範囲は形態安定性と加工の容易さを両立できるので好ましい。また、このときの最大荷重点伸度は10〜200%であることが重要である。最大荷重点伸度が10%未満では曲げ伸ばしがほとんどできないために取付、施工の操作が困難となり、一方200%を超えると取扱時の形態安定性が不安定となる。最大荷重点伸度が30〜150%の範囲は形態安定性と取扱性を有するので好ましい。最大荷重が10〜300N/cm、最大荷重点伸度が10〜200%とするためには、例えばポリエチレンテレフタレートからなる繊維を用いた場合、ポリマーを配向させるために速度500〜3000m/分で紡糸した後、1.5〜5倍に延伸するか、または速度3000〜9000m/分で紡糸することによって得ることができる。このときの延伸方法としては、実質的に繊維を両端から引っ張った状態で加熱する手段が一般的である。加熱方法として、例えば、熱ロール、熱プレート、熱浴、熱風を用いることができる。
【0021】
さらにまた、本発明の吸音材構成部材は、引裂強力が1.50〜30.0Nである。ここでいう引裂強力とは、JIS−L1096−8.15.5(1999)によって測定される引裂強力をいう。方向を問わずに1.50〜30.0Nであることが好ましい。引裂強力が1.50N未満では吸音効果が得にくく、30.0Nを超えると吸音効果に劣るばかりでなく繊維がす抜けし易くなり、十分な形態安定性を得ることが困難になる。吸音効果が得られない理由は明らかではないが、例えば1.50N未満では繊維シート中の繊維が単独で振動し難いため、吸音率を向上することができず、30.0Nを超えると粘性抵抗が小さくなるためだと考えられる。中でも、引裂強力が2.00〜20.0Nの範囲であることは、吸音性と形態安定性を両立できるため好ましい。引裂強力を前記範囲とする手段としては、特に限定されないが、例えば繊維密度を調整する方法を挙げることができる。具体的には、ニードルパンチ法における針の打ち込み本数、水流交絡処理の条件、収縮加工、プレス処理を適宜調整して行うことができる。
【0022】
本発明の吸音材構成部材は、それを吸音材として単独で用いてもよいが、十分な吸音効果と形態安定性を得る点で、2層以上積層して用いることが好ましい。本発明の吸音材構成部材だけでなく、他の多孔体が含まれていてもよい。このような多孔体には、綿、スポンジ状物、織編物、不織布といった構造物が含まれる。他の多孔体としては、500Hzの垂直入射吸音率が95%未満であり、本発明の吸音材を積層することによって500Hzの垂直入射吸音率が5%以上向上するものが好ましい。このとき、本発明の吸音材構成部材は、音源側の好ましくは最表面に配するのがよい。なお、ここでいう多孔体とは、複数の孔を有する構造物全般である。
【0023】
本発明の吸音材は、厚みが3〜300mm、かつ500Hzの垂直入射吸音率が50〜100%である。厚みが3mm未満では吸音効果が得られにくく、一方300mmを超えると吸音材として取扱い性が悪くなる。500Hzの垂直入射吸音率が50%未満では、吸音効果が不十分となる。
【0024】
また、本発明の吸音材構成部材および吸音材には、プリーツ加工、難燃加工、意匠加工を適宜施すことができる。
【0025】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。
(1)単繊維繊度
光学顕微鏡を用いて、50点の直径を測定し、その平均値と密度から計算して単繊維繊度とした。
(2)目付
繊維シートから幅方向に均一な距離から採取した10cm四方の試料重量を計測し、その平均値を1m2あたりの重量に換算した値を目付とした。
(3)厚み
ダイヤルシックネスゲージH(株式会社 尾崎製作所製)を用いて、10点以上の箇所を測定した平均値を厚みとした。
(4)通気量
JIS−L1096−8.27.2(1999)に従って測定した。
(5)引張強力測定における最大荷重および最大荷重点伸度
JIS−L1906−5.3.1(1999)に従って測定した。
(6)引裂強力
JIS−L1096−8.15.5(1999)に従って測定した。
(7)吸音率
目付1500g/m2、厚み40mmのポリエステル綿の音源側に試料を載せた状態でJIS−A1405(1999)に従って測定した。
【0026】
実施例1
290℃に加熱した複合紡糸装置中において、ポリエチレンテレフタレートと、5−ソディウムスルホイソフタル酸を10モル%共重合したポリエチレンテレフタレートとを重量比50:50の割合で、ポリエチレンテレフタレートの島(32島)が5−ソディウムイソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレートの海に分散している状態、いわゆる海島繊維として口金より吐出させて1000m/分の速度で巻き取った。次いで、85℃の水中で3倍に延伸し、機械捲縮を付与した後、51mmにカットした。このとき得られた複合短繊維の単繊維繊度は、2.6dtexであった。
【0027】
得られた複合短繊維を用いてカード処理を行い、ウェブを作製した後、ニードルパンチ処理を行い、目付380g/m2のニードルパンチ不織布とした。この繊維シートを1%、95℃の水酸化ナトリウム水溶液中に30分間浸漬して、単繊維繊度が0.04dtexの極細繊維とした。この繊維シートを10m/分で移動するスクリーン上で20MPaに加圧した常温の水を0.8mm間隔に並んだ直径0.1mmのノズルから吹き出して打ち付けることによって、目付190g/m2、厚み0.62mm、通気量が10cc/cm2/sec、最大荷重がタテ106.8N/cm、ヨコ88.2N/cm、最大点伸度がタテ92%、ヨコ107%、引裂強力がタテ7.8N、ヨコ4.0Nの吸音材構成部材を得た。500Hzでの吸音率を測定した結果、目付1500g/m2のポリエステル綿のみと比べて、23%向上した。250〜1000Hzの吸音率は図1に示すとおりであった。
【0028】
比較例1
290℃に加熱した紡糸装置により、溶融したポリエチレンテレフタレートを口金より吐出させて1000m/分の速度で巻き取った。さらに、85℃の水中で3倍に延伸し、機械捲縮を付与した後、51mmにカットした。このとき得られた複合短繊維の単繊維繊度は、2.6dtexであった。
【0029】
得られた複合短繊維を用いてカード処理を行い、ウェブを作製した後、ニードルパンチ処理を行い、目付120g/m2、厚み1.33mm、通気量が277cc/cm2/sec、最大荷重がタテ3.9N/cm、ヨコ3.9N/cm、最大点伸度がタテ11%、ヨコ113%、引裂強力がタテ1.53N、ヨコ1.65Nの吸音材構成部材を得た。500Hzでの吸音率を測定した結果、目付1500g/m2のポリエステル綿のみと比べて、0.1%低下した。250〜1000Hzの吸音率は図1に示すとおりであった。
【0030】
実施例2
290℃に加熱した複合紡糸装置により、ポリエチレンテレフタレートとナイロン6を重量比50:50の割合で、丸型中空断面でポリエチレンテレフタレートとナイロン6が交互に放射状に配列され、且つそれぞれのポリマーが6本づつのフィラメントを形成する口金から押し出した。押し出した糸条を常温の空気を用いた冷却装置にて冷却し、次いで、紡糸口金下100cmの位置に配された常温の空気を利用するエジェクターにより、5000m/分の速度で引き取り、移動する金網製の堆積装置にフィラメントを積層させウェブを作製した。このとき得られた複合短繊維の単繊維繊度は、1.2dtexであり、図2に示すような繊維断面形状であった。
【0031】
得られたウェブを80℃に加熱したドット柄のエンボスロールを用いて加熱した。次に、速度10m/分で移動するスクリーン上で20MPaに加圧した常温の水を0.8mm間隔に並んだ直径0.1mmのノズルから吹き出して打ち付けることによって、複合繊維を単繊維繊度0.1dtexの極細繊維に分割し、目付100g/m2、厚み0.56mm、通気量が3cc/cm2/sec、最大荷重がタテ101.9N/cm、ヨコ39.2N/cm、最大点伸度がタテ40%、ヨコ68%、引裂強力がタテ4.1N、ヨコ1.8Nの吸音材構成部材を得た。500Hzでの吸音率を測定した結果、目付1500g/m2のポリエステル綿のみと比べて、38%向上した。250〜1000Hzの吸音率は図1に示すとおりであった。
【0032】
比較例2
290℃に加熱した紡糸装置により、溶融したポリエチレンテレフタレートを口金から押し出し、糸条を常温の空気を用いた冷却装置にて冷却し、次いで、紡糸口金下100cmの位置に配された常温の空気を利用するエジェクターにより、5000m/分の速度で引き取り、移動する金網製の堆積装置にフィラメントを積層させウェブを作製した。
【0033】
得られたウェブを80℃に加熱したドット柄のエンボスロールを用いて加熱し、単繊維繊度6dtex、目付100g/m2、厚み1.0mm、通気量が303cc/cm2/sec、最大荷重がタテ51.9N/cm、ヨコ15.7N/cm、最大点伸度がタテ68%、ヨコ92%、引裂強力がタテ36.0N以上(測定不能)、ヨコ21.7Nの吸音材構成部材を得た。500Hzでの吸音率を測定した結果、目付1500g/m2のポリエステル綿のみと比べて、0.8%低下した。250〜1000Hzの吸音率は図1に示すとおりであった。
【0034】
比較例3
290℃に加熱した紡糸装置により、溶融したポリエチレンテレフタレートを350℃、343kPaのスチームで吐出孔から噴射し、吐出孔から40cmの距離にある、移動する金網製の堆積装置に積層させ、単繊維繊度0.72dtex、目付88g/m2、厚み0.4mm、通気量が36.5cc/cm2/sec、最大荷重がタテ8.6N/cm、ヨコ6.0N/cm、最大点伸度がタテ5%、ヨコ43%、引裂強力がタテ1.4N、ヨコ4.0Nの吸音材構成部材を得た。 500Hzでの吸音率を測定した結果、目付1500g/m2のポリエステル綿のみと比べて、20.2%向上した。250〜1000Hzの吸音率は図1に示すとおりであった。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、目付が軽くて、厚みが薄いといった繊維シートの特徴を損なうことなく、500Hz以下の周波数領域までを含む音のエネルギーを吸収する多孔質繊維シートからなる吸音材構成部材およびこれを用いた吸音材を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】比較としてのポリエステル綿、実施例1および2、比較例1〜3の垂直入射吸音率測定結果
【図2】実施例2で用いた複合繊維の断面形状
【符号の説明】
1:ポリエチレンテレフタレート
2:ナイロン6
Claims (3)
- 単繊維繊度0.0001〜1.0dtexの延伸された繊維を含む、目付10〜500g/m2、厚み0.1〜2.0mmのニードルパンチ処理または水流交絡処理された繊維シートからなり、通気量1〜50cc/cm2/sec、引張強力測定における最大荷重10〜300N/cm、最大荷重点伸度10〜200%、引裂強力1.50〜30.0Nであることを特徴とする吸音材構成部材。
- 該繊維がナイロンまたはポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1に記載の吸音材構成部材。
- 請求項1または2に記載の吸音材構成部材と他の多孔体とを前記吸音材構成部材が音源側となるように積層してなり、厚みが3〜300mm、かつ500Hzの垂直入射吸音率が50〜100%であることを特徴とする吸音材。
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