JP4211274B2 - 5−アミノ−4−ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩の製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬・農薬等の中間原料として有用な、5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩の製法に関する。5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体は、毛髪染料や、抗腫瘍剤の中間体として有用な4,5-ジアミノピラゾール誘導体の合成原料として利用出来る(例えば、特開昭60-56981号公報、特開昭62-273979号公報、特表平7-502542号公報)。
【0002】
【従来の技術】
従来、5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩の製法としては、例えば、特開昭62-273979号公報に、塩化水素の存在下、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-ピラゾールに亜硝酸イソアミルを反応させて、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩を得る方法が開示されている。しかしながら、この方法では、反応操作が繁雑である上に、目的物の収率が低いという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、即ち、簡便な方法によって、入手が容易な原料より、高収率で目的とする5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩を製造する方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の課題は、酸の存在下、一般式(1)
【0005】
【化4】
【0006】
(式中、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基を示す。)
で示される、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルに、一般式(2)
【0007】
【化5】
【0008】
(式中、R3は、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又はアリール基を示す。)
で示されるヒドラジン化合物を反応させることを特徴とする、一般式(3)
【0009】
【化6】
【0010】
(式中、R3は前記と同義である。)
で示される5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩の製法によって解決される。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の反応において使用される3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルは、前記の一般式(1)で示される。その一般式(1)において、R1及びR2は、同一又は異なっていても良く、炭素数1〜8のアルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が挙げられるが、好ましくはメチル基、ブチル基である。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
【0012】
なお、前記の3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルは、例えば、一般式(4)
【0013】
【化7】
【0014】
(式中、R1及びR2は、前記と同義であり、Xは、ハロゲン原子を示す。)
で示されるように、アルコールの存在下、エノールエーテル化合物にニトロシルハライドを反応させることによって、容易に合成することが出来る。また、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルは、オキシム基を有するために、E体やZ体等、幾つかの異性体が存在するが、いかなる異性体も含まれる。
【0015】
本発明の反応において使用されるヒドラジン化合物は、前記の一般式(2)で示される。その一般式(2)において、R3は、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又はアリール基を示す。前記のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基等が挙げられ、前記のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、キノリル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。また、前記の置換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基(これらの基は、各種異性体を含む。);メトキシル基、エトキシル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコキシル基(これらの基は、各種異性体を含む。);フェニル基、チエニル基、フリル基、ピリジル基、ピリミジル基等のアリール基;フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子;ニトロ基が挙げられる。なお、置換基の位置や数は特に限定されない。
【0016】
前記ヒドラジン化合物の使用量は、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル1molに対して、好ましくは0.5〜2.0mol、更に好ましくは0.7〜1.5molである。
【0017】
本発明の反応において使用される酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸等の鉱酸類;酢酸、プロピオン酸等の有機カルボン酸類;メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸類;塩化アルミニウム、塩化亜鉛、四塩化チタン、三フッ化ホウ素等のルイス酸類が挙げられるが、好ましくは鉱酸類、更に好ましくは塩酸、硫酸が使用される。なお、これらの酸は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0018】
前記酸の使用量は、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル1molに対して、好ましくは0.1〜20mol、更に好ましくは0.8〜5molである。
【0019】
本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在下で行われ、溶媒を使用する場合には、反応を阻害しないものならば特に限定されず、例えば、水;メタノール、エタノール、n-プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n-ブチルアルコール、t-ブチルアルコール等のアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類;酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル等のエステル類が挙げられるが、好ましくはアルコール類、更に好ましくはメタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが使用される。なお、これらの溶媒は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0020】
前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪拌性により適宜調節するが、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル1gに対して、好ましくは0〜100g、更に好ましくは0〜30gである。
【0021】
本発明の反応は、例えば、酸、3,3-ジアルコキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル、ヒドラジン化合物及び溶媒を混合し、攪拌させる等の方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは-20〜150℃、更に好ましくは0〜90℃であり、反応圧力は特に制限されない。
【0022】
本発明の反応によって5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体の酸塩が得られるが、これは塩基で中和することによって遊離の5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体として取得することが出来る。なお、5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩は、晶析、再結晶、濃縮、カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単離・精製することも出来る。
【0023】
【実施例】
次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
【0024】
参考例1(3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルの合成)
攪拌装置、温度計、冷却器及びガス導入管を備えた内容積300mlのフラスコに、純度97質量%の3-メトキシアクリロニトリル42.83g(0.5mol)及びメタノール125mlを加え、攪拌しながら-10℃まで冷却した。次いで、反応液を-10〜0℃に維持し、別容器にて41質量%亜硝酸ナトリウム水溶液170.5g(1.0mol)と濃塩酸320ml(3.5mol)を反応させて発生させたニトロシルクロライドを反応液に供給しながら、-10〜0℃で3時間、室温で2時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物をn-ヘキサン、トルエンの順で洗浄し、減圧下40℃で乾燥させ、淡黄色固体として純度93.7質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル61.6gを得た(単離収率:80.1%)。
【0025】
実施例1(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積100mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度94.0質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル8.43g(55mmol)、純度95質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン4.01g(50mmol)、エタノール50ml及び濃塩酸7.60g(75mmol)を加え、還流下(76〜79℃)で1時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物にトルエン20ml及びイソプロピルアルコール20mlを加え、室温で1時間攪拌させた。次いで、この溶液を濾過し、濾過物を減圧下40℃で乾燥させ、黄色固体として純度94.8質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩6.85gを得た(単離収率:67.4%)。
なお、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩の物性値は以下の通りであった。
【0026】
融点;164.8〜166.6℃(dec.)
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.65〜4.13(4H,m)、6.80〜10.40(5H,m)IR(KBr法、cm-1);3290、3063、2635、1670、1623、1208、1099、1063、1002、716
【0027】
実施例2(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度98.1質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル1.47g(10.0mmol)、純度95質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン0.84g(10.5mmol)、メタノール10ml及び濃塩酸1.5ml(18.0mmol)、を加え、還流下(67℃)で1.5時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対検量線法)したところ、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩が1.81g生成していた(反応収率:93.8%)。
【0028】
実施例3(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール硫酸水素塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度98.1質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル1.47g(10.0mmol)、純度95質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン0.84g(10.5mmol)、水0.54ml、メタノール10ml及び濃硫酸1.18g(12.0mmol)、を加え、還流下(66〜67℃)で3時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対検量線法)したところ、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール硫酸水素塩が2.24g生成していた(反応収率:88.2%)。
【0029】
実施例4(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積200mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度94.0質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル16.86g(110mmol)、純度95質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン8.02g(100mmol)、エタノール100ml及び濃塩酸10ml(120mmol)を加え、還流下(76〜77℃)で1時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対検量線法)したところ、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩が17.62g生成していた(反応収率:91.5%)。
【0030】
実施例5(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩の合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度94.0質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル3.37g(22mmol)、純度95質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン1.60g(20mmol)、イソプロピルアルコール9.6ml及び濃塩酸2ml(24mmol)を加え、還流下(79〜80℃)で1時間反応させた。反応終了後、反応液を高速液体クロマトグラフィーにより分析(絶対検量線法)したところ、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩が3.35g生成していた(反応収率:86.9%)。
【0031】
実施例6(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置及び温度計を備えた内容積25mlのフラスコに、実施例1と同様な方法で合成した純度91.6質量%の5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール塩酸塩2.10g(10mmol)、水3.5ml及びイソプロピルアルコール0.5mlを加えた。次いで、28%アンモニア水1ml(16mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間反応させた。反応終了後、析出した結晶を濾過した。次いで、この結晶を冷水1ml及び冷却したイソプロピルアルコール1mlで洗浄した後に、減圧下40℃で乾燥させて、赤橙色結晶として純度99.7質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール1.13gを得た(単離収率:72.0%)。
なお、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0032】
融点;170.2〜171.8℃(dec.)
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.60〜4.03(4H,m)、4.75〜5.03(1H,br)、7.06(0.16H,s)、7.76〜8.29(2H,br)、8.53(0.84H,s)
IR(KBr法、cm-1);3346、3168、2960、1658、1529、1497、1243、1072、1016、913、624
【0033】
実施例7(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積50mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度94.3質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル4.59g(30mmol)、純度80.5質量%の2-ヒドロキシエチルヒドラジン2.98g(31.5mmol)、メタノール7.8ml及び濃塩酸4.5ml(54mmol)を加え、50〜52℃で3時間反応させた。反応終了後、水7mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水3.5ml(58mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水2.5ml及び冷却したメタノール2.5mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、赤橙色結晶として純度96.0質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラゾール3.40gを得た(単離収率:69.7%)。
【0034】
実施例8(5-アミノ-1-メチル-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度97質量%のメチルヒドラジン1.01g(21mmol)、メタノール6ml及び濃塩酸3.0ml(36mmol)を加え、50〜52℃で4時間反応させた。反応終了後、水5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水1.2ml及び冷却したメタノール1.2mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、濃紫色固体として純度98.8質量%(高速液体クロマトグラフィーによえう絶対検量線法)の5-アミノ-1-メチル-4-ニトロソピラゾール1.91gを得た(単離収率:74.8%)。
なお、5-アミノ-1-メチル-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0035】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.51(2.4H,s)、3.58(0.6H,s)、7.02(0.2H,s)、7.85〜8.20(2H,br)、8.51(0.8H,s)
IR(KBr法、cm-1);3369、3173、1648、1524、1424、1296、1187、1007、937、830、562
【0036】
実施例9(5-アミノ-1-t-ブチル-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度97質量%のt-ブチルヒドラジン塩酸塩2.70g(21mmol)、水1.4ml、メタノール6ml及び濃塩酸1.3ml(15mmol)を加え、60〜62℃で3時間反応させた。反応終了後、水5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水1.2ml及び冷却したメタノール1.2mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、赤橙色固体として純度96.2質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-t-ブチル-4-ニトロソピラゾール1.93gを得た(単離収率:55.2%)。
なお、5-アミノ-1-t-ブチル-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0037】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));1.53(7.2H,s)、1.58(1.8H,s)、6.99(0.2H,s)、7.80〜8.30(2H,br)、8.48(0.8H,s)
IR(KBr法、cm-1);3345、3160、2983、1632、1524、1478、1238、1079、835、607
【0038】
実施例10(5-アミノ-1-ベンジル-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度97質量%のベンジルヒドラジン塩酸塩4.22g(21mmol)、水1.4ml、メタノール6ml及び濃塩酸1.3ml(15mmol)を加え、50〜52℃で3時間反応させた。反応終了後、水5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水5mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、茶色固体として純度86.1質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-ベンジル-4-ニトロソピラゾール3.89gを得た(単離収率:82.8%)。
なお、5-アミノ-1-ベンジル-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0039】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));5.16(1.5H,s)、5.23(0.5H,s)、7.04〜7.53(5.25H,m)、8.25〜8.50(2H,br)、8.59(0.75H,s)
IR(KBr法、cm-1);3354、3160、3033、1647、1523、1488、1453、1254、1219、1055、957、836、699
【0040】
実施例11(5-アミノ-4-ニトロソ-1-フェニルピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度98質量%のフェニルヒドラジン2.32g(21mmol)、メタノール10ml及び濃塩酸3.0ml(36mmol)を加え、50〜52℃で1時間反応させた。反応終了後、水10mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水5mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、黄土色固体として純度74.9質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-4-ニトロソ-1-フェニルピラゾール3.19gを得た(単離収率:63.4%)。
なお、5-アミノ-4-ニトロソ-1-フェニルピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0041】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));6.83〜7.31(5H,m)、7.69(0.5H,d)、8.00(0.5H,d)、11.00(0.5H,s)、11.29(0.5H,s)、12.80〜13.75(1H,br)
IR(KBr法、cm-1);3279、2255、1605、1559、1495、1262、1170、1002、876、754、689、621、504
【0042】
実施例12(5-アミノ-1-(4-メチルフェニル)-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度98質量%の4-メチルフェニルヒドラジン塩酸塩3.40g(21mmol)、水1.4ml、メタノール10ml及び濃塩酸1.3ml(15mmol)を加え、50〜52℃で1時間反応させた。反応終了後、水15mlとメタノール5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水15mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、黄色固体として純度83.5質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-(4-メチルフェニル)-4-ニトロソピラゾール3.26gを得た(単離収率:67.3%)。
なお、5-アミノ-1-(4-メチルフェニル)-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0043】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));2.22(1.35H,s)、2.24(1.65H,s)、6.93〜7.13(4H,m)、7.66(0.45H,s)、7.96(0.55H,d)、10.91(0.45H,s)、11.22(0.55H,s)、12.70〜13.70(1H,br)
IR(KBr法、cm-1);3281、3255、2258、1616、1550、1507、1258、1177、1025、872、811、506
【0044】
実施例13(5-アミノ-1-(4-クロロフェニル)-4-ニトロソピラゾールの合成)
攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度95質量%の4-クロロフェニルヒドラジン塩酸塩3.96g(21mmol)、水1.4ml、メタノール10ml及び濃塩酸1.3ml(15mmol)を加え、50〜52℃で2時間反応させた。反応終了後、水25mlとメタノール5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水10mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、黄色固体として純度88.7質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-(4-クロロフェニル)-4-ニトロソピラゾール3.73gを得た(単離収率:74.3%)。
なお、5-アミノ-1-(4-クロロフェニル)-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0045】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));7.02〜7.38(4H,m)、7.70(0.45H,s)、8.01(0.55H,s)、11.10(0.45H,s)、11.38(0.55H,s)、12.90〜13.80(1H,br)
IR(KBr法、cm-1);3267、2254、1604、1550、1489、1255、1171、1090、1007、875、825、507
【0046】
実施例14(5-アミノ-1-(4-メトキシフェニル)-4-ニトロソピラゾールの合成)攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlのフラスコに、参考例1と同様な方法で合成した純度96.9質量%の3,3-ジメトキシ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル2.97g(20mmol)、純度98質量%の4-メトキシフェニルヒドラジン塩酸塩3.74g(21mmol)、水1.4ml、メタノール10ml及び濃塩酸1.3ml(15mmol)を加え、50〜52℃で1時間反応させた。反応終了後、水25mlとメタノール5mlを加えて10℃まで冷却した後、28質量%アンモニア水2.3ml(37.9mmol)をゆるやかに滴下し、液温を5℃以下に保ちながら30分間攪拌させた。析出した結晶を濾過し、次いで、この結晶を冷水10mlで洗浄した後に、減圧下で乾燥させて、黄色固体として純度78.6質量%(高速液体クロマトグラフィーによる絶対検量線法)の5-アミノ-1-(4-メトキシフェニル)-4-ニトロソピラゾール3.07gを得た(単離収率:55.3%)。
なお、5-アミノ-1-(4-メトキシフェニル)-4-ニトロソピラゾールの物性値は以下の通りであった。
【0047】
1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.70(1.35H,s)、3.71(1.65H,s)、6.86〜7.07(4H,m)、7.63(0.45H,d)、7.93(0.55H,d)、10.87(0.45H,s)、11.19(0.55H,s)、12.70〜13.50(1H,br)
IR(KBr法、cm-1);3305、3013、2264、1552、1515、1465、1227、1174、1008、832、571、525
【0048】
【発明の効果】
本発明により、簡便な方法によって、入手が容易な原料より、高収率で目的とする5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体又はその酸塩を製造する方法を提供することが出来る。
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