JP4211089B2 - 検鏡支援装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の被調整部を有する顕微鏡システムを備えた検鏡支援装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、撮像装置によって撮影した標本の顕微鏡画像を通信回線を介して伝送する顕微鏡画像伝送システムが提案されている。
このような顕微鏡画像伝送システムは、例えば、病理医のいない病院から大学の医学部の病理教室へ標本の顕微鏡画像を送信し、標本の病理診断を依頼する場合に用いられる。
【0003】
したがって、このような病理診断の対象になった標本は、病理診断の結果に基づき、再度検鏡される可能性がある。
そのため、同一標本を再度検鏡する場合、その標本が過去に撮影された際のステージの位置や対物レンズの倍率などを再現することが要望されている。
このような要望を実現するために、例えば、特開平9−120031号公報には、顕微鏡画像とステージの位置や対物レンズの倍率とを対応付けて記録する顕微鏡画像伝送システムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平9−120031号公報に開示された技術では、再現すべきステージの位置が顕微鏡画像に対応付けられているため、標本が複数存在する場合、各標本毎にステージの位置を示す情報と顕微鏡画像とを記録する必要があり、大容量の記録装置が必須であり低廉化に限界があった。
【0005】
また、特開平9−120031号公報に開示された技術では、同一の標本を再度検鏡する場合、複数の顕微鏡画像から再度検鏡したい画像を操作者が選択し、選択された顕微鏡画像に相当するステージの位置や対物レンズの倍率を再現していた。
【0006】
そのため、特開平9−120031号公報に開示された技術は、過去に撮影が行われた際の状況を連続して時系列的に再現することができず、用途が限られていた。
そこで、請求項1から請求項4に記載の発明は、同一の標本の検鏡が繰り返し行われる際の操作性を確実に向上することができる検鏡支援装置を提供することを目的とする。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、このような目的の他に、低廉化を容易に実現することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の検鏡支援装置は、複数の被調整部を有する顕微鏡システムと、顕微鏡システムによる検鏡対象である標本の識別情報を取得する識別情報取得手段と、前記標本が検鏡対象となっている間に顕微鏡システムの被調整部の状態を示す顕微鏡状態情報を検出する状態検出手段と、状態検出手段によって検出される顕微鏡状態情報を識別情報取得手段によって取得される識別情報に対応付けて記録する記録手段と、既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった際、識別情報取得手段によって再度取得される識別情報に対応する顕微鏡状態情報を記録手段から読み出し、顕微鏡システムの被調整部を該顕微鏡状態情報が示す状態に調整する顕微鏡調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
すなわち、本発明にかかわる第1の検鏡支援装置では、標本が検鏡対象となっている間に顕微鏡状態情報を検出し、検出した顕微鏡状態情報を標本の識別情報に対応付けて記録手段に記録する。また、既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった場合には、その識別情報に対応する顕微鏡状態情報を記録手段から読み出し、顕微鏡システムの被調整部を顕微鏡状態情報が示す状態に調整することができる。
【0010】
したがって、標本の識別情報に対応して顕微鏡状態情報のみを記録するため、顕微鏡画像を記録する必要があった特開平9−120031号公報に開示された技術と比べて、記録容量の小さい記録媒体を用いることができる。
本発明の第2の検鏡支援装置は、複数の被調整部をそれぞれ有する複数の顕微鏡システムと、複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、当該顕微鏡システムによる検鏡対象である標本の識別情報を取得する複数の識別情報取得手段と、複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、前記標本が検鏡対象となっている間に当該顕微鏡システムの被調整部の状態を示す顕微鏡状態情報を検出する複数の状態検出手段と、複数の状態検出手段によって個別に検出される顕微鏡状態情報を複数の識別情報取得手段によって個別に取得される識別情報に対応付けて記録する記録手段と、複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、同一の顕微鏡システムまたは異なる顕微鏡システムで既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった際、識別情報取得手段によって再度取得される識別情報に対応する顕微鏡状態情報を記録手段から読み出し、当該顕微鏡システムの被調整部を該顕微鏡状態情報が示す状態に調整する複数の顕微鏡調整手段とを備えたことを特徴とする。
【0011】
このように、本発明にかかわる第2の検鏡支援装置には、複数の顕微鏡システムが設けられている。また、識別情報取得手段および状態検出手段は、複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられているが、各顕微鏡システムによって検鏡が行われた際の標本の識別情報や顕微鏡状態情報は、単一の記録手段に記録される。
【0012】
すなわち、記録手段に記録された顕微鏡状態情報を複数の顕微鏡システムで共有される。
したがって、例えば、同一の標本が異なる顕微鏡システムで検鏡対象となった場合であっても、顕微鏡システムの被調整部を同一の状態に調整することができる。
【0013】
なお、状態検出手段は、同一の標本が検鏡対象となっている間に繰り返し顕微鏡情報を検出し、記録手段は、状態検出手段によって繰り返し検出される複数の顕微鏡状態情報を時系列の順に前記標本の識別情報に対応付けて記録し、顕微鏡調整手段は、記録手段によって同一の識別情報に対応して時系列の順の複数の顕微鏡状態情報が記録されている場合、前記被調整部を個々の顕微鏡状態情報が示す状態に順次調整しても良い。
【0014】
すなわち、同一の標本が検鏡対象となっている間に繰り返し顕微鏡情報を検出し、このように検出される複数の顕微鏡状態情報を時系列の順に同一の識別情報に対応付けて記録する。また、既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となり、その識別情報に対応して複数の顕微鏡状態情報が時系列の順に記録されている場合、被調整部を個々の顕微鏡状態情報が示す状態に順次調整することができる。
【0015】
そのため、同一の標本を再度検鏡する際、既に実施された検鏡における被調整部の変化を確実に再現することができる。
したがって、同一の標本を再度検鏡する場合、顕微鏡画像を動画として記録することなく、あたかも動画を観察するかのように検鏡を行うことができる。
【0016】
また、既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった際、記録手段に記録された該識別情報に対応する顕微鏡状態情報の更新を指示する外部操作を受け付ける更新指示手段を備え、記録手段は、更新指示手段によって顕微鏡状態情報の更新を指示する外部操作が受け付けられた場合、前記識別情報に対応する顕微鏡状態情報に代えて状態検出手段によって新たに検出される顕微鏡状態情報を記録しても良い。
【0017】
ところで、同一の標本が再度検鏡の対象となった際、顕微鏡システムの被調整部は、既に記録されている顕微鏡状態情報が示す状態に調整されるが、このような調整が完了した後に操作者が被調整部を再調整する場合がある。
なお、このような再調整がその後の検鏡において必須であるか否かの判断は、操作者によって行われる。
【0018】
このように再調整が行われた場合、更新指示手段を介して操作者が顕微鏡状態情報の更新を指示した場合に限り、再調整が行われた状況を顕微鏡状態情報として記録することができる。
したがって、例えば、大まかな検鏡を行った後に詳細な検鏡を病理医などに依頼する場合には、「大まかに検鏡が行われた際に記録された顕微鏡状態情報」を「詳細な検鏡が行われた際の顕微鏡状態情報」に更新することができる。
【0019】
そのため、このような更新が行われた後に検鏡が繰り返される場合には、詳細な検鏡が行われた際の状況のみを再現することができる。
また、状態検出手段は、対物レンズの種類、対物レンズの倍率、開口絞り値、視野絞り値、照明ランプの電圧、NDフィルタのND値、ステージの位置のうち、少なくとも1つを顕微鏡状態情報として検出しても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態について詳細を説明する。
図1は、第一の実施形態にかかわる検鏡支援装置の機能ブロック図である。
図1において、顕微鏡100は、対物レンズ101やスキャニングステージ102などを備えている。
【0021】
顕微鏡100の上部には、電子カメラ103が設置され、スキャニングステージ102は、水平移動や上下移動を制御するスキャニングステージコントローラ104に接続される。スキャニングステージ102の近傍には、バーコードリーダ105が設置されている。
制御部106は、顕微鏡100の被調整部(例えば、対物レンズ101の可動部など)、スキャニングステージコントローラ104、記録部107および操作部108に接続される。
【0022】
また、電子カメラ103は、モニタ109に接続される。
【0023】
図2は、第一の実施形態の動作フローチャートである。
図2において、(a)は、顕微鏡状態情報の記録にかかわる処理のフローチャートであり、(B)は、顕微鏡状態情報の再現にかかわる処理のフローチャートである。
以下、図1および図2を参照して第一の実施形態の動作を説明する。
図2のS1において、制御部106は、操作者が操作部108を介して顕微鏡状態情報(詳細は後述する)の記録の開始を指示するまで待機する。
【0024】
なお、図2のS1の処理の実行は、操作者によってスキャニングステージ102上に標本がセットされた後に行われることとする。
図2のS2において、制御部106は、標本の識別情報を検出する。
【0025】
ところで、標本を識別する方法として、標本の識別情報をバーコード化し、バーコードが印刷されたラベルを標本が載せられたスライドガラス上に貼る方法が普及している。そこで、本実施形態では、このような方法を採用し、バーコードリーダ105によって、標本の識別情報を読み取ることとする。
図2のS3において、制御部106は、顕微鏡状態情報を検出する。
【0026】
例えば、制御部106は、スキャニングステージコントローラ104を介して、スキャニングステージ102の位置を顕微鏡状態情報として取得する。また、制御部106は、対物レンズ101の種類(例えば、プラン、プランアポ、アポクロマートなど)や対物レンズ101の倍率(例えば、0.5,1,2,4,10,20,40,60,100など)を顕微鏡状態情報として取得する。
【0027】
なお、顕微鏡状態情報としては、これらのスキャニングステージ102の位置、対物レンズ101の種類や倍率以外にも、開口絞り値、視野絞り値、照明ランプの電圧およびNDフィルタのND値などを含めても良い。
図2のS4において、制御部106は、標本の識別情報に対応付けて顕微鏡状態情報を記録部107に記録する。
【0028】
例えば、制御部106は、スキャニングステージ102の位置、対物レンズ101の種類や倍率などに相当する複数のデータ項目から成るレコードを生成し、このようなレコードをファイル形式で記録する。また、ファイルのヘッダ部には、識別情報を格納する。
図2のS5において、制御部106は、操作者が操作部108を介して顕微鏡状態情報の記録の終了を指示したか否かを判定する。このような判定によって操作者が顕微鏡状態情報の記録の終了を指示したことを認識するまで、制御部106は、図2のS3〜S5の処理を繰り返し行う。
【0029】
すなわち、本実施形態では、繰り返し顕微鏡状態情報を取得し、取得した顕微鏡状態情報を時系列の順に記録することができる。
ところで、このような処理が行われる過程で、操作者の指示に基づいて顕微鏡100の被調整部の再調整やスキャニングステージ102の位置の変更が可能である。
【0030】
したがって、記録部107には、このような顕微鏡100の被調整部の再調整やスキャニングステージ102の位置の変更によって変化する顕微鏡状態情報が逐次記録されることになる。
なお、本実施形態では、顕微鏡状態情報の記録を一旦終了した後(操作者が操作部108を介して顕微鏡状態情報の記録の終了を指示した後)に、顕微鏡状態情報の記録を再開すること(図2S1〜S5の処理を繰り返すことに相当する)も可能である。すなわち、顕微鏡状態情報の記録を一旦終了した後であっても、顕微鏡状態情報の続きを記録することができる。
【0031】
一方、図2のS10において、制御部106は、操作者が操作部108を介して顕微鏡状態情報の再現(詳細は後述する)を指示するまで待機する。
なお、図2のS10の処理の実行は、操作者によってスキャニングステージ102上に標本がセットされた後に行われることとする。
図2のS11において、制御部106は、上述した図2のS2と同様に、標本の識別情報を検出する。
【0032】
図2のS12において、制御部106は、図2のS11において検出した標本の識別情報に対応する顕微鏡状態情報を読み出す。例えば、制御部106は、上述したように記録部107に記録された複数のファイルのうち、標本の識別情報に対応するファイルを開き、レコード単位で顕微鏡状態情報を読み出す。
図2のS13において、制御部106は、読み出した顕微鏡状態情報を再現する。すなわち、制御部106は、顕微鏡100の被調整部やスキャニングステージ102の位置などを顕微鏡状態情報が示す状態に調整する。
【0033】
図2のS14において、制御部106は、同一の識別情報に対応する全ての顕微鏡状態情報の再現が終了したか否かを判定する。このような判定によって全ての顕微鏡状態情報の再現が終了したことを認識するまで、制御部106は、図2のS12〜S14の処理を繰り返し行う。
すなわち、本実施形態では、同一の識別情報に対応する顕微鏡状態情報を順次読み出し、読み出した顕微鏡状態情報を逐次再現することができる。
【0034】
なお、電子カメラ103では、このように顕微鏡状態情報が再現される過程で撮像が行われて、被写体像がモニタ109に供給される。したがって、操作者は、モニタ109を介して顕微鏡画像を確認することができる。
以上説明したように、第一の実施形態では、顕微鏡状態情報のみを識別情報に対応付けて記録するため、特開平9−120031号公報に開示された技術において顕微鏡画像を記録するために必要であった大容量の記録装置を用いる必要がなく、低廉化を容易に実現することができる。
【0035】
また、第一の実施形態では、同一の識別情報に対応する複数の顕微鏡状態情報を時系列の順に記録するため、顕微鏡100の視野が変更された状態を時系列の順に再現することができ、同一の標本の検鏡を再度行う際、操作者は、あたかも動画を観察するかのように検鏡を行うことができる。
さらに、操作者は、最初の検鏡の際に標本全体を大まかに検鏡し、重要と思われる部分の顕微鏡状態情報の記録を指示するだけで、同一標本の検鏡を再度行う際の手間を軽減することができる。
【0036】
なお、本実施形態では、操作者によって顕微鏡状態情報の再現が指示されると、全ての顕微鏡状態情報を時系列の順に再現するが、ファイル内の複数のレコードを両方向のチェイン構造にすることにより、顕微鏡状態情報を再現している最中に、操作者の指示に応じて再現する順序を反転することも可能である。
また、本実施形態では、操作者の指示によって顕微鏡状態情報の再現が開始されるが、制御部106がバーコードリーダ105を介してスキャニングステージ102上の標本の識別情報を常時監視し、既に顕微鏡状態情報が記録されている標本がスキャニングステージ102にセットされた場合には、その顕微鏡状態情報を自動的に再現しても良い。
【0037】
図3は、第二の実施形態にかかわる検鏡支援装置の機能ブロック図である。
図3の施設Aおよび施設Bにおいて、機能が図1に示す検鏡支援装置と同じものについては同じ符号を付与し、ここでは構成の説明を省略する。
なお、図3に示す検鏡支援装置は、図1に示す検鏡支援装置の記録部107を除く構成が施設Aや施設Bにそれぞれ設けられ、各施設内の制御部106A,106Bが単一の記録部200に接続されたことに相当する(他の施設についても同様の構成である)。
【0038】
また、図3の施設Aおよび施設Bでは、動作の説明を簡単にするために、各機能ブロックの符号の後に施設の識別子(AやBに相当する)を付加している。
【0039】
図4は、第二の実施形態の動作フローチャートである。
図4において、(a)は、施設Aの処理のフローチャートであり、(B)は、施設Bの処理のフローチャートである。
【0040】
なお、第二の実施形態では、薄くスライスして生成された複数の標本が同一の標本として取り扱われる。また、このような標本が個別に載せられスライドガラス上には、同一の識別情報に相当するバーコードが印刷されたラベルが貼られ、このようなスライドガラスは、各施設に予め配布されていることとする。
また、第二の実施形態では、施設A(病理医のいない病院などに相当する)において、大まかな検鏡が完了した標本の病理診断を施設B(大学の医学部の病理教室などに相当する)に依頼する処理を想定している。
【0041】
以下、図3および図4を参照して第二の実施形態の動作を説明する。
図4のS1において、制御部106Aは、図2のS1〜S5の処理と同様にして、標本の識別情報に対応付けて顕微鏡状態情報を記録する。
すなわち、図4のS1では、繰り返し顕微鏡状態情報を取得し、取得した顕微鏡状態情報を時系列の順に記録部200に記録することができる。
【0042】
ところで、このような処理が行われる過程で、施設Aの操作者の指示に基づいて顕微鏡100Aの被調整部の再調整やスキャニングステージ102Aの位置の変更が可能である。
したがって、記録部200には、顕微鏡100Aの被調整部の再調整やスキャニングステージ102Aの位置の変更によって変化する顕微鏡状態情報を逐次記録することができる。
【0043】
なお、このようにして顕微鏡状態情報が記録されると、施設Aの操作者は、施設Bに対して標本の病理診断を依頼する。
図4のS2において、制御部106Bは、施設Aによって標本の病理診断が依頼されるまで待機する。
なお、施設Bの操作者は、予め配布された病理診断の対象となる標本をスキャニングステージ102B上にセットする。
【0044】
図4のS3において、制御部106Bは、図2のS11〜S14の処理と同様にして、識別情報に対応する顕微鏡状態情報を順次読み出し、読み出した顕微鏡状態情報を逐次再現する。すなわち、制御部106Bは、顕微鏡100Bの被調整部やスキャニングステージ102Bの位置などを施設Aによって記録部200に記録された顕微鏡状態情報が示す状態に調整する。
【0045】
したがって、施設Bの操作者は、病理診断の対象となる標本をスキャニングステージ102B上にセットするだけで、既に施設Aによって大まかに行われた検鏡を動画を観察するように確認することができる。
そのため、施設Bの操作者は、病巣部分などを速やかに検出することができる。
図4のS4において、制御部106Bは、操作者が操作部108Bを介して顕微鏡状態情報の更新の開始を指示するまで待機する。
【0046】
なお、施設Bの操作者は、標本内の病巣部分などを詳細に検鏡できるように、顕微鏡100Bの被調整部の再調整を行ったり、スキャニングステージ102Bの位置を変更した状態で、顕微鏡状態情報の更新の開始を指示する。
図4のS5において、制御部106Bは、図2のS3と同様に、顕微鏡状態情報を検出する。
【0047】
図4のS6において、制御部106Bは、標本の識別情報に対応付けて既に記録されている顕微鏡状態情報と同一の記録領域に、図4のS5で新たに検出した顕微鏡状態情報を記録する。すなわち、図4のS6において、記録部200内の顕微鏡状態情報が更新される。
図4のS7において、制御部106Bは、操作者が操作部108を介して顕微鏡状態情報の更新の終了を指示したか否かを判定する。このような判定によって操作者が顕微鏡状態情報の記録の終了を指示したことを認識するまで、制御部106Bは、図4のS5〜S7の処理を繰り返し行う。
【0048】
すなわち、施設Aによって記録された記録部200内の顕微鏡状態情報は、施設Bの操作者による顕微鏡100Bの被調整部の再調整やスキャニングステージ102Bの位置の変更によって変化した顕微鏡状態情報に更新される。
なお、更新される顕微鏡状態情報としては、スキャニングステージ102Bの位置、対物レンズ101Bの種類や倍率以外にも、開口絞り値、視野絞り値、照明ランプの電圧およびNDフィルタのND値などを含めても良い。
【0049】
また、このような顕微鏡状態情報の更新を行うタイミングは、施設Aによって記録された顕微鏡状態情報の再現が行われている過程であっても良い。例えば、施設Bの操作者は、病巣が検出された時点で顕微鏡状態情報の再現を中断し、病巣部分の倍率を高くした状態で、顕微鏡状態情報の更新の開始を指示しても良い。
図4のS8において、制御部106Aは、施設Bによる標本の病理診断が終了するまで待機する。
【0050】
図4のS9において、制御部106Aは、図2のS11〜S14の処理と同様にして、識別情報に対応する顕微鏡状態情報を順次読み出し、読み出した顕微鏡状態情報を逐次再現する。すなわち、制御部106Aは、顕微鏡100Aの被調整部やスキャニングステージ102Aの位置などを施設Bによって更新された顕微鏡状態情報が示す状態に調整する。
【0051】
したがって、施設Aの操作者は、病理診断の結果の確認を速やかに、かつ確実に行うことができる。
以上説明したように、第二の実施形態では、異なる施設で記録部200内の顕微鏡状態情報を共有するため、顕微鏡画像を記録することなく、遠隔地間における病理診断および病理診断の結果の確認を迅速に行うことができる。
【0052】
【発明の効果】
上述したように請求項1から請求項4に記載の発明では、同一の標本の検鏡が繰り返し行われる際の操作性を確実に向上することができる。
【0053】
特に、標本の識別情報に対応して顕微鏡状態情報のみを記録するため、顕微鏡画像を記録する必要があった従来の技術と比べて、記録容量の小さい記録媒体を用いることができるため、低廉化を容易に実現することができる。
また、請求項1に記載の発明では、記録手段に記録された顕微鏡状態情報を複数の顕微鏡システムで共有するため、例えば、同一の標本が異なる顕微鏡システムで検鏡対象となった場合であっても、顕微鏡システムの被調整部を同一の状態に調整することができる。
また、請求項2に記載の発明は、同一の標本を再度検鏡する場合、顕微鏡画像を動画として記録することなく、あたかも動画を観察するかのように検鏡を行うことができるため、記録容量の小さい記録媒体を用いることができ低廉化を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態にかかわる検鏡支援装置の機能ブロック図である。
【図2】第一の実施形態の動作フローチャートである。
【図3】第二の実施形態にかかわる検鏡支援装置の機能ブロック図である。
【図4】第二の実施形態の動作フローチャートである。
【符号の説明】
100 顕微鏡
101 対物レンズ
102 スキャニングステージ
103 電子カメラ
104 スキャニングステージコントローラ
105 バーコードリーダ
106 制御部
107、200 記録部
108 操作部
109 モニタ
Claims (4)
- 複数の被調整部をそれぞれ有する複数の顕微鏡システムと、
前記複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、当該顕微鏡システムによる検鏡対象である標本の識別情報を取得する複数の識別情報取得手段と、
前記複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、前記標本が検鏡対象となっている間に当該顕微鏡システムの被調整部の状態を示す顕微鏡状態情報を検出する複数の状態検出手段と、
前記複数の状態検出手段によって個別に検出される顕微鏡状態情報を前記複数の識別情報取得手段によって個別に取得される識別情報に対応付けて記録する記録手段と、
前記複数の顕微鏡システムの個々に対応して設けられ、同一の顕微鏡システムまたは異なる顕微鏡システムで既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった際、前記識別情報取得手段によって再度取得される識別情報に対応する顕微鏡状態情報を前記記録手段から読み出し、当該顕微鏡システムの被調整部を該顕微鏡状態情報が示す状態に調整する複数の顕微鏡調整手段と
を備えたことを特徴とする検鏡支援装置。 - 請求項1に記載の検鏡支援装置において、
前記状態検出手段は、
同一の標本が検鏡対象となっている間に繰り返し顕微鏡情報を検出し、
前記記録手段は、
前記状態検出手段によって繰り返し検出される複数の顕微鏡状態情報を時系列の順に前記標本の識別情報に対応付けて記録し、
前記顕微鏡調整手段は、
前記記録手段によって同一の識別情報に対応して時系列の順の複数の顕微鏡状態情報が記録されている場合、前記被調整部を個々の顕微鏡状態情報が示す状態に順次調整する
ことを特徴とする検鏡支援装置。 - 請求項1または請求項2に記載の検鏡支援装置において、
既に検鏡された標本と同一の識別情報を示す標本が検鏡対象となった際、前記記録手段に記録された該識別情報に対応する顕微鏡状態情報の更新を指示する外部操作を受け付ける更新指示手段を備え、
前記記録手段は、
前記更新指示手段によって顕微鏡状態情報の更新を指示する外部操作が受け付けられた場合、前記識別情報に対応する顕微鏡状態情報に代えて前記状態検出手段によって新たに検出される顕微鏡状態情報を記録する
ことを特徴とする検鏡支援装置。 - 請求項1から請求項3の何れか1項に記載の検鏡支援装置において、
前記状態検出手段は、
対物レンズの種類、対物レンズの倍率、開口絞り値、視野絞り値、照明ランプの電圧、NDフィルタのND値、ステージの位置のうち、少なくとも1つを顕微鏡状態情報として検出する
ことを特徴とする検鏡支援装置。
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