JP5129166B2 - 単一光軸マルチ検出器スライドガラススキャンシステム及び方法 - Google Patents

単一光軸マルチ検出器スライドガラススキャンシステム及び方法 Download PDF

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Description

(関連発明)
本発明は2006年2月27日付け米国特許仮出願第60/777531号の優先権を主張し、2005年7月1日付け米国特許出願第11/173818号の継続出願であり、それぞれ参照により全体を本願明細書に取り入れるものとする。
(技術分野)
本発明は一般的に仮想的な顕微法に関し、より具体的には単一光軸を用いるマルチ検出器スライドガラス(microscope slide)スキャンシステム及び方法に関する。
従来の画像タイリング型スライドガラススキャナは、2次元センサアレイ上にスライドガラス試料の小領域の拡大画像を投影する単一光軸を利用する。試料全体を十分に画像化するためには、一般的に「タイル」と呼ばれる2次元センサアレイにより取り込まれる数百又は数千の個々の画像が必要である。試料の画像化に要する全時間は各タイルの大きさ及びそれぞれの露光期間の結果による。画像タイリング法の一例としては、米国特許第6272235号が挙げられる。
図1に、単一光軸2次元センサアレイシステム(従来の画像タイリングシステム)の構成を示す。拡大光学系の視野は円形であり、通常は2次元センサアレイの縦横の次元に合わせている。アレイは各行に「n」個の規則配置された「画素」を有し、全体として「m」行「n」列を含む。一回の露光では試料の小部分のみの画像を取り込む。次いで、試料を新たな領域に移動して次の露光を実施し、これにより数百又は数千タイルの複合画像を構築する。より多くのセンサが適切なデータ処理と共に並列利用可能であれば、画像収集時間は劇的に短縮されるであろう。残念ながら、センサ追加が可能なほど光学系の視野の大きさは十分ではないため、画像収集速度は取り込みデバイス速度により制約される。タイリングシステムにおける収集時間は、典型的には数十分又は数時間の場合もある。
他のスキャンシステム(例えば並列光学経路スキャンシステム)では、試料を横切る平行経路を移動する複数の対物レンズを用いる。この複数光軸システムでは、独立した数十個の小型化した顕微鏡対物レンズ(すなわち、平行光学経路)が必要であり、対物レンズが試料を横切って移動するに従い、各経路は大きな2次元センサアレイの異なる領域を露光し、これにより画像獲得速度を大きく向上する。光学エレメントに互い違いの2次元パターンを用い、試料移動中に複数露光することにより、試料の全体領域が2−Dセンサアレイの種々の区画に露光される。この種のシステムには特注製作の2次元センサアレイが必要である。引用した画像獲得時間はこの種のシステムにおいては1分のオーダーである。多軸並列光学経路スキャン法の一例は、米国特許第6842290号に見られる。
スキャンシステムの第3のタイプにはラインスキャンシステムが挙げられ、これは直線状のセンサアレイを利用する。リニアアレイによるラインスキャンの技法及び利点は米国特許第6711283号に記載があり、参照により全体を本願明細書に取り入れるものとする。図2に、スライドガラスの拡大画像が上に投影される、幅「n」画素の単一リニアアレイを示す。試料が一定速度「v」で移動するにつれ、一連の露光が連続して取り込まれ(S1、S2...Sm)、長い縦方向のストライプ画素は幅「n」、高さ「m」の形状となり、「m」は試料の高さ全体のみで(又はこのリニアアレイにより移動した距離であり試料の高さ以上であってもよい)制約される。必要な速度は、各ラインの露光時間「t」の間に試料移動(1画素高さ「h」)に要する距離を計算することにより単純に決定する。
Figure 0005129166
必要な解像度及び利用可能なカメラに基づく典型的な値は、h=0.5マイクロメータ(ミクロン)、t=109ミリ秒、及びセンサ幅n=2000画素である。この結果としてスキャン速度は4.59mm/秒、及び幅1.0mmである。典型的試料サイズ15×15mmに対して、全体の画像はそれぞれが高さ15mmの15個のストライプからなる。試料は4.59mm/秒で連続移動しているため、各ストライプは約3.26秒でスキャンされ、全画像獲得時間は49秒である。特に、全画像獲得時間は、コンピュータバス上で大量のデータ転送に制約があることから、最良フォーカスの計算及び種々の他のデータ処理ステップの実施に要する時間と共に、増大する。データ処理を行うコンピュータの速度によるが、処理全体の代表的な時間は3分である。
本願明細書に記載のある実施形態は、単一光軸(すなわち単一対物レンズ)に沿った画像データを受ける複数センサアレイを備え、スキャン性能を大きく向上する。従って、単一、高品質、容易入手の顕微鏡対物レンズを、2以上のセンサアレイ上に画像を投影するために用いる。センサアレイはリニアでも2次元でもよく、単一光軸に沿って画像データを受け取る。同時センサ取り込み及び並列データ処理により画像獲得時間は「n」倍短縮し、ここに「n」は用いるセンサ数を表す。当業者であれば、他の特徴及び利点は、以下の詳細な記載及び添付図面を概観して直ちに明白となるであろう。
本願明細書に開示のある実施形態は、スキャニングの問題解決に全く異なるアプローチをとり、速度、画像品質及びデザインの簡潔さに種々の利点を有する、単一光軸スライドガラススキャンシステム及び方法を記載する。本願明細書に開示の実施形態は、マルチセンサアレイがもつ速度と共に、単一光軸の簡潔性と光学的利点とを結合する。
本記載の読了後は、当業者であれば本発明に種々の代替実施形態及び代替応用を実装する方法は明白になるであろう。しかしながら、本発明の種々の実施形態は本願明細書に記載されるものではあるが、これらの実施形態は例示のみにより提供されるもので制約ではないことを理解されたい。このように、種々の代替実施形態の詳細な記載は、添付の特許請求の範囲が設定する本発明の範囲又は技術的広さを制限するものと解釈してはならない。
単一光軸には次の利点が挙げられる。(1)単一、高品質、市販入手可能な顕微鏡対物レンズは、複数平行光路(すなわちマルチ対物レンズ)法に要する小型化モールドプラスチックマイクロレンズアレイよりも優れた性能を示す。(2)異なるタイプの試料に対してスキャン解像度の切り替えが必要なときには適切な顕微鏡対物レンズに入れ替える単純な手法となる。(3)複雑で製造困難なマイクロレンズアレイ及び特注の検出器デザインによらず、一般に入手可能でより安価なカメラ及び光学機器を用いうる。(4)センサ追加のみによりスキャン速度を向上可能。
図2に、単一視野内における単一リニアアレイが追加アレイ(図示せず)用のスペースを設けることを示す。中央アレイの上方又は下方に多くのリニアアレイを配置することもでき、これは光学歪みが最も少なくなる対物レンズの中心位置にまだ十分に入る。どの期間においてもスキャン領域の全体はセンサの線速度に制限され、より高速なカメラであれば1秒あたりにより多くのラインをスキャンできる。あるいは、線速度の等しい複数のセンサで同時サンプリングすれば、システムの有効線速度は2倍又は3倍となる。従って、スキャンシステムは、複数センサの対応する位置で複数センサを動機するよう構成される。
図3に、奇数及び偶数として参照される2つのアレイを含む単純な場合を示す。図示の実施形態において、2つのアレイは互いに直接隣接する場所にある。これらが同時に露光されるときに、他の構成では1本のライン取り込みに要する時間の長さで、2つの隣接する走査線(O1及びE1)がシステムに取り込まれる。単一センサラインスキャンの実施形態において試料は実質的に一定速度vで移動するため、図3に示す二重センサラインスキャンの実施形態においては、取り込まれた走査線が重複しないようスキャン速度は2倍の2vでなければならない。加えて、各センサの露光時間は半分のt/2でなければならない。これにより、各センサは他のセンサによりスキャンされたラインを効率的に読み飛ばすこととなる。
図示の実施形態においては、奇数センサは全ての奇数ラインで露光し、偶数センサは全ての偶数ラインで露光して間隙を埋めることを示す。これは全てセンサの最大線速度において行われるので、操作時間は2分の1に減少する。さらに、適切なセンサ間隔及びタイミングにより、速度は数倍となりうるこれまでに議論された典型的な値を用いると、3個のリニアセンサアレイのシステムは同一の15×15mm領域を16秒をわずかに超える時間で操作するだろう。このような短い操作時間では、生体組織を含有するスライドのこうした領域のみを検出してスキャンする必要はなくなる。スライド全体をルーチン的にスキャンすることで、非常に小さいが潜在的に重要な試料断片を見失ういかなる可能性をも避けうる。
リニアアレイは一般的に高さ1画素、幅N画素であるが、一実施形態においては、電気的接続用にアレイ端部周辺に必要な領域のために、直接に隣り合わせてこれらを物理的に並べることは実用的ではない。非常に狭い寸法の特注(かつ高価な)センサを設計するよりも、むしろ通常の手頃なセンサを用い、単純な光学配置を用いて、論理的にはセンサが平行かつ連続的となるよう配向させる方がはるかに費用効率は高い。
従って、一実施形態において、スキャンシステムは、図4に示すような、単一光路がN個のセンサに向けられるような「N−方向」ビームスプリッタを用いる。これにおいては、各センサは平行で、正しい量(整数の画素数)だけ論理的な隣接からオフセットするようにマウントされなければならない。図4の2個のセンサの例では、偶数センサは1画素の寸法だけ下方に移動される。あるいは、センサは正確に同一直線状にマウントされ、露光タイミング回路により各センサ間での露光は交互に切り替えられる。
一実施形態において、重要ではない変更を伴い、図4に示したセンサ構成は複数焦点レベルにおける同時画像獲得のために用いる場合がある。例えば、画像化光学系の被写界深度を超える厚さを有するタイプの試料等である。これを取り扱うための一般的な技法は、種々の異なる焦点深度で試料をスキャンすることであり、ユーザはスキャンされた画像を眺めて最適焦点面を選択することができる。この技法の最も困難な点は、取り込み時間が増すこと以外に、試料移動を制御するステージポジショニングシステムが厳重でなければならないことにある。各焦点面の横位置がミクロン以下の精度まで同一でないと、ユーザが異なる面に移動するに従って画像は横に移動することになる。
好ましくは、ある正確な量だけ焦点深度を変化させるために、1以上の光学エレメントがスキャンシステムの1以上のセンサの光路に挿入される。代替の実施形態においては、試料からわずかに異なる縦方向の距離にセンサをマウントし、同一の効果となる。この単純な図式の利点は、いかなる横方向の位置決めエラーも全てのセンサに同時に影響することにより、全ての焦点面に一定の位置決めエラーを発生させることである。
説明を容易にするため、前述の記載ではセンサがグレースケールかカラーかは区別していない。カラーセンサにおいては概念はやや複雑化するが、適用する原理は同一である。100%充填率の画素を維持しながらカラーを実現するための最も一般的な2つの方法は、「ビームスプリッタカメラ」又は「トライリニアアレイ」センサである。グレースケール画素には実際にはカラー感度がないため、3つの画素のそれぞれに3色の一つ(典型的には赤、緑、又は青)を検出可能とするグループ化が用いられる。
ビームスプリッタカメラにおいては、主要な光路はカメラ内で3つの経路に分割され、各1経路は赤、緑、及び青用である。カメラ内のこれらの経路はそれぞれ単一のグレースケールリニア検出器を有する。画素を重複するこれら3つのラインを結合すると、結果はフルカラー(RGB)アレイと同一となる。この種のカメラは機械的及び光学的に複雑ではあるが、いかなる実用上の目的においてもカラー検出が可能な単純な単一リニアアレイであるため、使用においては理解しやすい。ビームスプリッタカメラはカラーラインスキャンカメラの最も一般的な形態である。一実施形態において、この種のマルチカラーカメラは、本願明細書に記載の単一光路、マルチセンサシステムでカラースキャンを提供するために用いうる。
カラーラインスキャンカメラの第2の形態は機械的にも光学的にもはるかに単純であり、このためより安価である。これはトライリニアアレイと呼ばれる。典型的には、3つの並列リニアセンサアレイを含む単一シリコン基板である。各リニアセンサアレイは、赤、緑、又は青のフィルタで覆われる。この種のカメラのデータ処理はより複雑である。いかなる瞬間においても、3つの行はわずかな量(リニアセンサアレイの間隔)だけ機械的にオフセットしているため、正確に同一領域を画像化しない。従って、画像処理ソフトウェア又はカメラアルゴリズムは、わずかに異なる時間でサンプリングされる行を正確に重複させる、いわゆる「空間補正」を実施しなければならない。
図5に、2つのトライリニアアレイがラインスペースを交互にサンプリングしてフルカラーRGBサンプルを生成するよう構成するための方法を示す。図5の左方に、光学的視野の拡大部分を示す。2つのトライリニアアレイは、図示のように物理的に位置決めされる。2方向ビームスプリッタを用いることで、「奇数」アレイのRGBライン間のブランクスペースには「偶数」アレイが光学的に位置決めされる。この例では、センサは両方とも同時に露光される。第1の露光期間において、試料は対物レンズの下方を通過してRGBライン3つの全てに露出し、図5の右方に示すように「ライン1」及び「ライン2」の取り込みが発生する。試料は一定速度2vで移動しているため、次の露光期間ではライン3及びライン4を取り込む。この過程を続ければ、単一センサに対して可能な速度の2倍で、全画素位置が3色全てにおいて取り込まれる。
いかなるスライドガラススキャンシステムにも最大速度を制限する要素がいくつかある。カメラの最大画素速度はセンサの設計、及び非常に短い露光時間に必要とされる十分に強い照明強度を利用可能であることにより決定する。高速カメラは典型的な高速PCIデータバスの最大データ速度かこれに近い速度で動作する。画像サイズが大きいためにほぼ必須とも言えるデータ圧縮はコンピュータの速度に依存する。最終的にはコンピュータメモリ量が最大画像バッファのサイズを制限となる。
好ましくは、マルチセンサスキャニングは、並列データ処理経路を許容することによりこれらの制約を解消する。最も簡単に言えば、各センサに専用「データチャネル」を割り当ててもよい。最大速度で所与のセンサから獲得された画素が、専用フレームグラバーを用いて専用コンピュータ(プロセッサ等)に転送される。空間補正及びデータ圧縮を含む画像処理は、全ての並列処理の完了後に生成される最終画像ファイルに対して、独立して実施してもよい。最近のコンピュータアーキテクチャにおいては、これらの利点は、複数プロセッサユニット、複数データバス、及びこれらをサポートするオペレーティングシステムを含む単一のコンピュータで実現される場合がある。
単一光軸、複数センサスキャニングの性能上の利点はリニアアレイに限定するものではない。最も一般的なタイリングカメラセンサ寸法は6.35〜12.7mm(1/4〜1/2インチ)の間である。良好な品質の完備鏡対物レンズは少なくとも直径25.4mm(1インチ)の画像を必要な解像度で投影可能であるため、図6に示唆するように、光学視野内に1以上の2次元センサアレイを構成可能である。
図7を参照し、一実施形態に係るリニアアレイ光学顕微鏡システム10を示す。システム10の心臓部は、標本又は試料12のスキャン及びデジタル化を務めるスライドガラススキャナ11である。試料12は、光学顕微鏡に供されてもよい任意のものでありうる。例えば、試料12は、光学顕微鏡に供されうるスライドガラス又は他のタイプの試料でもよい。スライドガラスは、組織及び細胞、細胞質、DNA、タンパク、血液、骨髄、尿、バクテリア、ビーズ、生検材料、又は死亡又は生存している、染色された又は未染色の、標識付きの又は標識なしの、任意の他のタイプの生体材料又は物質を含む標本のための観察基板として頻繁に用いられる。試料12は、任意のタイプのスライド又は他の基板上に沈殿する、任意のタイプのDNA又はcDNA又はRNA等のDNA関連材料、又はタンパクのアレイであり、マイクロアレイとして周知の任意の全ての試料を含む。試料12は、例えば96ウェルプレート等のマイクロタイタープレートでもよい。試料12の一例には、集積回路ボード、電気泳動記録、ペトリ皿、フィルム、半導体材料、法医学材料、又は機械加工部品が挙げられる。
スキャナ11は、モータ駆動ステージ14、顕微鏡対物レンズ16、ラインスキャンカメラ18及びデータプロセッサ20を備える。試料12はスキャンのためにモータ駆動ステージ14上に位置決めされる。モータ駆動ステージ14はステージコントローラ22に接続され、これはさらにデータプロセッサ20に接続される。データプロセッサ20は、ステージコントローラ22を介してモータ駆動ステージ14上の試料12の位置を決定する。一実施形態において、モータ駆動ステージ14は、試料12の面内の少なくとも2軸(x/y)内で試料12を移動する。例えば焦点制御等のスキャナ11のある応用に対しては光学的z軸に沿った試料12の微小移動も必要である。Z軸移動は、好適には、Polytec PI社製PIFOC又はPiezosystem Jena社製MIPOS 3等のピエゾポジショナ24により行われる。ピエゾポジショナ24は顕微鏡対物レンズ16に直接取り付けられ、ピエゾコントローラ26を介してデータプロセッサ20に接続されて管理される。粗動焦点調節を提供する手段もまた必要であり、モータ駆動ステージ14の一部としてのz軸移動により、又は手操作のラックピニオン粗銅焦点調節(図示せず)により提供可能である。
一実施形態において、モータ駆動ステージ14は、滑らかな動き、優れた直線性及び平坦度の精度を提供するボールベアリング直線路を有する高精度ポジショニングテーブルを備える。例えば、モータ駆動ステージ14は、一方を他方の上部に積んだ2つのDaedal社製106004型テーブルを備える。ボールベアリング以外の方法に基づく積み重ね1軸ステージ、中心が開口で試料下方からの照明通過に特に適する単一又は複数軸ポジショニングステージ、又は複数の試料を支持可能な大型ステージを含む、他のタイプのモータ駆動ステージ14もまたスキャナ11に適切である。一実施形態において、モータ駆動ステージ14は積み重ねられた2つの1軸ポジショニングテーブルを備え、それぞれは2ミリメートルのリードスクリュー及びNema−23ステッピングモータと結合する。毎秒25回転の最大リードスクリュー速度において、モータ駆動ステージ14上の試料12の最大速度は毎秒50ミリメートルである。例えば5ミリメートル等の、より直径の大きなリードスクリューを選択すれば、最大速度は毎秒100ミリメートルよりも大きくなりうる。モータ駆動ステージ14には機械的又は光学的位置エンコーダを装備可能であるが、システムに顕著な出費を追加するという欠点がある。従って、一実施形態には位置エンコーダを備えない。しかしながら、ステッピングモータに替えてサーボモータを使用するならば、適切な制御のためには位置フィードバックを用いなければならないだろう。
データプロセッサ20からの位置決めコマンドは、ステージコントローラ22においてモータ電流又は電圧コマンドに変換される。一実施形態において、ステージコントローラ22は2軸サーボ/ステッパモータコントローラ(Compumotor社製6K2)及び2つの4アンプマイクロステッピングドライバ(Compumotor社製OEMZL4)を備える。マイクロステッピングは、1.8°の比較的大きな単一のモータステップよりもはるかに小さい増分でステッパモータを制御する手段を提供する。例えば、100マイクロステップにおいて、試料12はわずか0.1マイクロメートルステップの移動を制御されうる。25000マイクロステップを、本発明の実施形態では用いる。より小さなステップサイズも可能である。モータ駆動ステージ14及びステージコントローラ22の最適な選択は、試料12の性質、試料デジタル化の所望の時間、得られる試料12のデジタル画像の所望の解像度を含む多くの要因によることは明白である。
顕微鏡対物レンズ16は一般に利用可能な任意の顕微鏡対物レンズでありうる。当業者であれば、いずれの対物レンズを使用すべきかという選択は特定の状況に依存することを理解するであろう。一実施形態において、顕微鏡対物レンズ16は無限遠補正型である。
試料12は、光源30及び照明光学系32を含む照明システム28により照明される。一実施形態における光源30には、光出力を最大化するための凹面鏡及び熱を抑えるためにKG−1フィルタを有する種々の強度のハロゲン光源が挙げられる。しかしながら、光源30は任意の他のタイプのアークランプ、レーザ、又は他の光源でもありうる。一実施形態における照明光学系32には、光軸に垂直な2つの共役面を有する標準的なケーラー照明システムが挙げられる。照明光学系32は、カールツァイス、ニコン、オリンパス、又はライカ等の会社が販売する最も市販入手可能な複合顕微鏡に見られる明視野照明の代表である。共役面の一つのセットは、(i)光源30により照明される視野開口絞り、(ii)試料12の焦点面により画定する対物面、及び(iii)ラインスキャンカメラ18の受光素子を含む面を含む。第2の共役面は、(i)光源30の一部である電球のフィラメント、(ii)照明光学系32の一部であるコンデンサ光学系の直前に置かれるコンデンサ絞りの開口、(iii)顕微鏡対物レンズ16の後焦点面を含む。一実施形態において、試料12は照明されて透化モードで画像化され、ラインスキャンカメラ18は試料12を通過する光エネルギー、逆に言えば試料12に吸収される光エネルギーを感知する。
一実施形態のスキャナ11は、試料12から反射される光エネルギーを検出するためにも同じく適切であり、この場合において光源30、照明光学系32、及び顕微鏡対物レンズ16は反射イメージングとの適合性に基づいて選択されなければならない。そのため、ひとつの可能な実施形態は、試料12の情報に位置決めされる光ファイバ束を通じる照明であろう。他の可能性としては、モノクロメータにより分光学的に条件付けられる励起を含む。顕微鏡対物レンズ16が位相コントラスト顕微鏡と適合するよう選択されるならば、照明光学系32の部分であるコンデンサ光学系内の少なくとも一つの位相絞りを組み入れることで、スキャナ11は位相コントラスト顕微鏡に用いられうる。当業の通常の技能者であれば、微分干渉コントラスト及び共焦点顕微鏡等の他の種類の顕微鏡に必要な変更は直ちに明らかになるであろう。全体を通じ、スキャナ11は、適当であるが公知の変更を行うことにより、いかなる光学顕微鏡の公知の様式においても顕微鏡試料への疑問点に適合可能である。
顕微鏡対物レンズ16とラインスキャンカメラ18との間には、顕微鏡対物レンズ16により取り込まれる光学的信号をラインスキャンカメラ18の光反応素子上に合焦する、ラインスキャンカメラ合焦光学系34が取り付けられる。現代の無限遠補正された顕微鏡においては、顕微鏡対物レンズとアイピース光学系との間、又は顕微鏡対物レンズと外部のイメージングポートとの間にある合焦光学系は、顕微鏡の観察鏡筒の一部であるチューブレンズとして知られる光学素子からなる。多くの場合、チューブレンズはコマ収差又は非点収差の導入を防ぐための複数の光学素子からなる。伝統的な有限のチューブ長の光学系から無限遠補正された光学系への比較的最近の変化における動機の一つは、試料12からの光学的エネルギーが平行である物理的空間を増加することにあり、この光学的エネルギーの焦点位置を無限遠にすることを意味していた。この場合には、光路倍率を変化させず、好ましくない光学アーティファクトを導入することなしに、ダイクロイックミラー又はフィルタ等のアクセサリ素子を無限遠スペースに挿入することができる。
無限遠補正された顕微鏡対物レンズには、通常は無限遠マークが記される。無限遠補正された顕微鏡対物レンズには、チューブレンズの焦点距離を対物レンズの焦点距離で割った比率が与えられる。例えば、焦点距離180ミリメートルのチューブレンズは、焦点距離9ミリメートルの対物レンズが用いられる場合に20xの倍率となる。異なる顕微鏡メーカにより製造される対物レンズに互換性がない理由の一つは、チューブレンズの焦点距離に標準化が欠けているためである。例えば、180ミリメートルのチューブレンズを用いる会社であるオリンパス製20x対物レンズは、焦点距離が200mmの異なるチューブ長に基づくニコン製顕微鏡では20xの倍率を得られない。その代わりに、20xと刻印され9ミリメートルの焦点距離を有するこのようなオリンパス製対物レンズは、200ミリメートルチューブレンズ焦点距離を対物レンズ焦点距離の9mmで割ることにより、22.2xの倍率となる。従来の顕微鏡においてチューブレンズの変さらには顕微鏡の分解なしには不可能に思われる。チューブレンズは顕微鏡の決定的な固定エレメントの一部である。異なるメーカにより製造された対物レンズと顕微鏡との間の非互換性に貢献する別の要因は、アイピース光学系、すなわちそれを通じて試料を観察する双眼鏡のデザインである。光学補正のほとんどが顕微鏡対物レンズ内に設計されている一方、ほとんどの顕微鏡ユーザは最良の視覚画像に到達するためには一つのメーカの双眼鏡光学系を同一メーカの顕微鏡対物レンズと整合することにいくらかの利益があるものと確信したままである。
ラインスキャンカメラ合焦光学系34はメカニカルチューブ内にマウントされるチューブレンズ光学系を備える。スキャナ11は、その好適な実施形態において、通常の視覚観察のための双眼鏡又はアイピースを欠いているので、通常の顕微鏡にある対物レンズと双眼鏡との間に潜在する非互換性の問題は直ちに除かれる。当業者であれば、同様に、顕微鏡アイピースとディスプレイモニタ上のデジタル画像との間を同焦点とする問題は、いかるアイピースも仮想的に有さないことにより除かれることを理解するであろう。スキャナ11は、実用上は試料12の物理的境界のみに制約される視野を提供することにより伝統的な顕微鏡の視野の制約も克服するので、本発明のスキャナ11により提供されるような全デジタル画像化顕微鏡における倍率の重要性は限られている。いったん試料12の一つがデジタル化されると、電子ズームとして知られることもあるように、直ちに倍率を増大するための電子的な拡大が試料12の画像に適用される。電子的に画像の倍率を増大することは画像表示に用いるモニタ上でその画像サイズを拡大する効果を有する。電子ズームを適用しすぎると、ディスプレイモニタは拡大された画像の一部のみを表しうるであろう。しかしながら、第1の場所においてデジタル化されたオリジナルの光学信号中に存在しない情報を表示するために電子的拡大を用いることはできない。スキャナ11の目的の一つは、顕微鏡のアイピースを通じる視覚観察の代わりに、高品質なデジタル画像を提供することであり、スキャナ11により得られる画像の内容が可能な限りの画像の詳細を含むことが重要である。解像度という用語は通常はこのような画像の詳細を既述するために用い、回折制限という用語は光学的信号において利用可能な空間的詳細の最大が波長制限されることを指す。スキャナ11は、ラインスキャンカメラ18等の光感受性カメラ内の個々の画素の寸法と顕微鏡対物レンズ16の絞り数字の両方に対して、周知のナイキストサンプリング規範に従って適合されるチューブレンズ焦点距離を選択することにより、回折制限されるデジタル画像を提供する。顕微鏡対物レンズ16の解像度を制約する属性は絞り数字であって倍率ではないことはよく知られている。
ラインスキャンカメラ合焦光学系34の一部であるチューブレンズ焦点距離の最適な選択の手助けを例示する。再び、前述の焦点距離9ミリメートルの20x顕微鏡対物レンズ16を考え、この対物レンズの絞り数字は0.50であるとする。コンデンサからの劣化が検知しえないとすると、この対物レンズの波長500ナノメートルにおける回折制限解像力はおよそ0.6マイクロメートルであることが、公知のアッベ関係式を用いて得られるさらに、ラインスキャンカメラ18は、その好適な実施形態において、複数の14マイクロメートルの正方画素を有し、試料12の一部を検出するために用いられる。サンプリング理論によれば、最小の解像可能な空間構造に対して少なくとも2つのセンサ画素が必要である。この場合には、チューブレンズは、2つの14マイクロメートル画素に対応する28マイクロメートルを、最小解像可能構造の寸法である0.6マイクロメートルで割って得られる、倍率46.7に達するよう選択されなければならない。そのため、最適なチューブレンズ光学焦点距離は、46.7を9倍して得られる約420ミリメートルである。そのため、焦点距離420ミリメートルを有するチューブレンズ光学系を伴うラインスキャン合焦光学系34は、同一の20x対物レンズを用いる顕微鏡かの試料を観察して得られるものと同様の、可能な最良の空間解像度を有する画像を獲得可能である。繰り返しになるが、スキャナ11は、回折制限デジタル画像を獲得するために、通常の20x顕微鏡対物レンズ16をより高倍率の光学構成において利用し、この例においては約47xである。より絞り数字の大きい、0.75等の通常の倍率20x対物レンズ16が用いられるとすると、回折制限画像化に必要なチューブレンズ光学系倍率は、全体の光学倍率が68xであることに対応して、約615ミリメートルとなる。同様に、20x対物レンズの絞り数字が0.3に過ぎないと、最適なチューブレンズ光学倍率は約28xにすぎず、これはおよそ252ミリメートルのチューブレンズ光学焦点距離に対応する。ラインスキャンカメラ合焦光学系34はスキャナ11のモジュール要素であり、光学デジタル画像化のために必要に応じ交換可能である。回折制限デジタル画像化の利点は、特にアプリケーションに対して顕著であり、例えば、明視野顕微鏡においては倍率増大に伴う信号輝度の低下を、適切に設計された照明システム28の強度を増すことにより直ちに補正する。
原理的には、本発明のスキャナ11のために記載してきたように、チューブレンズの倍率を効率的に増強して回折制限イメージングを達成するために通常の顕微鏡系デジタル画像システムに対して外付けの倍率拡大光学系を付加することが可能であるが、生じる視野の減少を容認できず、この手法が実用的でない場合がしばしばある。さらに顕微鏡ユーザの多くは、自己の顕微鏡において効率的にこの技法を利用するための回折制限イメージングの詳細については通常は十分に理解していない。実際には、アイピースを通じて眺めうるものといくらか同等に近づくよう視野の大きさを増加することを意図して、倍率減少光学カプラと共に顕微鏡ポートにデジタルカメラが取り付けられる。縮小光学系の追加を標準実施することは、回折制限デジタル画像を獲得することが目標であるならば悪い方向へのステップである。
従来の顕微鏡においては、異なる解像度及び倍率において試料を見るために、通常は異なる倍率の対物レンズが用いられる。標準的な顕微鏡は5個の対物レンズを保持する対物鏡ホルダを有する。本発明のスキャナ11等の全デジタルイメージングシステムにおいては、最も高い所望の空間解像度に対応する絞り数字を有する1個の対物レンズのみが必要である。スキャナ11の一実施形態は、1個の対物レンズ16のみに対して設けられる。この解像度で回折制限デジタル画像が取り込まれると、スキャナは直ちに標準的なデジタル画像処理技法を用い、任意に所望に減少させた解像度及び倍率において画像情報を提示する。
スキャナ11の一実施形態は、リニアアレイに配列される1024素子(画素)を有するDasla SPARKラインスキャンカメラ18に基づき、各画素は14×14マイクロメートルの寸法を有する。カメラの一部として組み込まれたものであれ、イメージングモジュールにカスタム統合されたものであれ、任意の他のタイプのリニアアレイも用いうる。一実施形態におけるリニアアレイは量子化8ビットを備えるが、より高水準又は低水準の量子化を備える他のアレイも用いてよい。3チャネルの赤・緑・青(RGB)色情報又は時間遅延統合(TDI)系の代替アレイも用いてよい。TDIアレイは、以前に画像化された試料領域からの強度データを合計することにより出力信号において実質的により良好な信号対雑音比(SNR)を提供するものであり、積算段数の平方根に比例してSNRの向上を得ている。TDIアレイは複数段のリニアアレイを含みうる。TDIアレイは、24、32、48、64、96又はこれ以上の段数が利用可能である。スキャナ11は、512画素を有する物、1024画素を有する物、あるいは4096もの画素を有する物を含む、種々のフォーマットで製作されるリニアアレイもサポートする。照明システム28及びラインスキャンカメラ合焦光学系32に対し、より大きなアレイに適応するために適切な、しかし周知の変更が必要な場合がある。種々の画素サイズを有するリニアアレイもまた、スキャナ11に用いうる。任意のタイプのラインスキャンカメラ18を選択するために特に必要なことは、高品質画像を獲得する目的で試料12をデジタル化する間に、試料12がラインスキャンカメラ18に対して移動している可能性があることであり、これは従来技術に知られる通常の画像化タイリング手法の静止状態の要求よりも厳しい。
ラインスキャンカメラ18の出力信号はデータプロセッサ20に接続される。一実施形態におけるデータプロセッサ20は、イメージングボード又はフレームグラバ等の少なくとも一つの信号デジタル化電子ボードをサポートするために、例えばマザーボード等の補助的な電子回路を有する中央演算ユニットを備える。一実施形態において、イメージングボードはEPIX PIXCID24 PCIバスイメージングボードであるが、EPIXボードの代わりに用いうるイメージングボード又はフレームグラバには種々の製造メーカ製の多くの種類がある。代替実施形態は、イメージングボードを全くバイパスしてハードディスク等のデータストレージ38に直接データを保存するための、Firewireとしても知られるIEEE1394等のインタフェースを用いるラインスキャンカメラでありうる。
データプロセッサ20は、短期間のデータ保存のためにランダムアクセスメモリ(RAM)等のメモリ36に、長期間のデータ保存のためにハードドライブ等のデータストレージ38にも接続される。さらに、データプロセッサ20は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、イントラネット、エクストラネット、又は地球規模のインターネット等のネットワーク42に接続される通信ポート40に接続される。メモリ36及びデータストレージ38は相互にも接続される。データプロセッサ20は、ソフトウェアの形式において、ラインスキャンカメラ18及びストレージコントローラ22等のスキャナ11の重要要素を制御するための、又は種々の画像処理機能、画像解析機能、又はネットワーキングのためのコンピュータプログラムを実行することも可能である。データプロセッサ20は、Windows(登録商標)、LinuxOS/2、Mac OS、及びUnix(登録商標)等のオペレーティングシステムを含む任意のオペレーティングシステムを基礎としうる。一実施形態において、データプロセッサ20はWindows(登録商標) NTオペレーティングシステムを基礎としうる。
データプロセッサ20、メモリ36、データストレージ38、及び通信ポート40は、従来のコンピュータに見られうる各構成要素である。一例としては、Pentium(登録商標) III 500MHzプロセッサ及び最大756メガバイト(MB)のRAMを特徴とするDell Dimension XPS T500等のパーソナルコンピュータであろう。一実施形態において、データプロセッサ20、メモリ36、データストレージ38、及び通信ポート40を備える構成要素であるコンピュータは、全体がスキャナ11に内蔵され、システム10の他の構成要素に対するスキャナ11の接続箇所は通信ポート40のみである。スキャナ11の代替実施形態において、コンピュータ構成要素とスキャナ11とを対応して接続させて、コンピュータ構成要素はスキャナ11の外部にある。
スキャナ11は、本発明の一実施形態において、光学顕微鏡、デジタルイメージング、モータ駆動試料ポジショニング、コンピューティング、及びネットワーク系通信を単一筐体ユニットに統合する。通信ポート40を主要なデータ入出力手段としてスキャナ11を単一筐体ユニットにまとめることには、複雑化を低減し、信頼性を向上する主な利点がある。スキャナ11の種々の構成要素は協動するよう最適化され、顕微鏡、光源、モータ駆動ステージ、カメラ及びコンピュータが典型的には異なるベンダにより提供されて統合化及びメンテナンスを必要とする伝統的な顕微鏡系イメージングシステムとは、際だって対照的である。
通信ポート40は、ネットワーク42を含むシステム10の他の構成要素との高速通信手段を提供する。本発明に好適な通信ポート40に対する通信プロトコルは、転送制御及びインターネットワーキングのためのTCP/IPプロトコルと組み合わせたEthernet等の、搬送波感知多重アクセス衝突回避プロトコルである。スキャナ11は、ブロードバンド、ベースバンド、同軸ケーブル、ツイストペア、光ファイバ、DSL又は無線を含む任意の種類の伝送媒体で動作することを意図している。
一実施形態において、スキャナ11の制御及びスキャナ11により取り込まれた画像データの参照は、ネットワーク42に接続されるコンピュータ44上で実施される。コンピュータ44は、本発明の好適な実施形態において、オペレータに画像情報を提供するためにディスプレイモニタ46に接続される。複数のコンピュータ44をネットワーク42に接続してもよい。一実施形態において、コンピュータ44はMicrosoft社製Internet Explorer又はAOL社製Netscape Communicator等のネットワークブラウザを用いてスキャナ11と通信する。画像は、ほとんどの市販ブラウザにすでに組み込まれている標準的な画像伸張方法であるJPEG等の汎用圧縮フォーマットで、スキャナ11に保存される。他の標準的、又は非標準的な、損失性又は非損失性の画像圧縮フォーマットも役立つ。一実施形態において、スキャナ11は、スキャナ11からコンピュータ44に送られるウェブページに基づくオペレータ・インタフェースを提供するウェブサーバである。画像データを動的に参照するためには、現時点でのスキャナ11の好適な実施形態は、コンピュータ44に接続されるディスプレイモニタ46上での点検のために、Microsoft社製Media−Player、Apple Computer社製Quicktime、又はReal Network社製RealPlayer等の標準的なマルチフレームブラウザ互換ソフトウェアパッケージを用いて画像データの複数のフレームをプレイバックすることに基づく。一実施形態において、コンピュータ44上のブラウザは、転送制御のためのTCPと共にハイパーテキスト転送プロトコル(http)を用いる。
スキャナ11がコンピュータ44又は複数のコンピュータと通信しうる手段及びプロトコルには多くの異なるものがあり、将来もあるだろう。一実施形態には標準的な手段及びプロトコルに基づく一方、アプレットとして知られる1以上の複数のカスタム化ソフトウェアモジュールを開発する手法が同等に実現可能であり、スキャナ11に選択される将来のアプリケーションに対して望ましい場合がある。さらに、コンピュータ44がパーソナルコンピュータ等の特定の種類であるとか、Dell社等の特定の会社により製造されるといった制約は全く存在しない。標準化された通信ポート40の利点の一つは、汎用のネットワークブラウザを動作させる任意の種類のコンピュータ44がスキャナ11と通信しうることである。
所望であれば、スキャナ11をいくらか変更しスペクトル分解画像を獲得することが可能である。スペクトル分解画像は画素毎に分光学的情報が測定される画像である。スペクトル分解画像はスキャナ11のラインスキャンカメラ18を光学スリット及びイメージング分光計に置き換えることにより得られる。イメージング分光計は2次元CCD検出器を用い、検出器の各行に沿って光学スリット上に合焦する光学信号を分散するためのプリズム又は回折格子を用い、画素の列に対して波長特異的な強度データを獲得する。
図8に戻り、一実施形態に従った光学顕微鏡システム10の第2の実施形態を示す。このシステム10においては、スキャナ11は図7に示した現状の好適な実施形態よりも複雑で高価である。図示のスキャナ11の追加属性は、正しく機能する任意の代替実施形態に対して全てが存在する必要はない。図8は、スキャナ11に取り込みうる追加の仕様及び特徴の例を提供することを意図している。
図8の代替実施形態は、図7の一実施形態よりもはるかに高レベルの自動化を提供する。データプロセッサ20及び照明システム28の光源30と照明光学系32との接続により、照明システム28の自動化はより完全なレベルで達成される。光源30の強度を制御するために、光源30への接続を開放又は閉ループ方式で電圧又は電流制御してもよい光源30は一実施形態のハロゲン電球であることを想起されたい。データプロセッサ20と照明光学系32とを接続することにより、最適なケーラー照明を確実に維持する手段を提供するための視野絞り及びコンデンサー絞りの閉ループ制御を提供しうる。
蛍光イメージングにスキャナ11を用いるには、光源30、照明光学系32、及び顕微鏡対物レンズ16に、容易に理解される変更が必要である。図8の第2の実施形態は、励起フィルタ、ダイクロイックフィルタ、及びバリアフィルタを含む蛍光フィルタキューブ50も提供する。蛍光フィルタキューブ50は、顕微鏡対物レンズ16とラインスキャンカメラ合焦光学系34との間に存在する、強度補正されたビーム経路に位置決めされる。蛍光イメージングのための一実施形態は、市販入手可能な種々の蛍光色素又はナノ結晶に対して適切な分光学的励起を提供するために、照明光学系32内にフィルタホイール又は回転式フィルタを追加することを含む。
イメージング経路に少なくとも一つのビームスプリッタ52を追加することにより、光学信号を少なくとも2つの経路に分割することが可能になる。主要経路は、ラインスキャンカメラ18により回折制限イメージングを可能にするために、前述のようにラインスキャンカメラ合焦光学系34を介する。エリアスキャンカメラ56によるイメージングのために、エリアスキャンカメラ合焦光学系54を介して第2の経路が提供される。これら2つの合焦光学系を適切に選択し、異なる画素サイズを有する2つのカメラセンサでイメージングすることにより、回折制限イメージングが確実になりうることは直ちに明らかである。エリアスキャンカメラ56は単純なカラービデオカメラ、高性能な冷却CCDカメラ、又は可変積分時間高速フレームカメラを含む、現状で利用可能な多くの種類の一つでありうる。エリアスキャンカメラ56は、スキャナ11に対して伝統的なイメージングシステム構成を提供する。エリアスキャンカメラ56はデータプロセッサ20に接続される。例えばラインスキャンカメラ18とエリアスキャンカメラ56の2つのカメラを用いるならば、単一の両目的イメージングボード、2つの異なるイメージングボード、又はIEEE1394 Firewireインタフェースを用いて両種類のカメラをデータプロセッサに接続可能であり、いずれの場合もイメージングボードの一方又は両方は必要とならない場合がある。イメージングセンサをデータプロセッサ20にインタフェースするための他の関連する方法も利用可能である。
コンピュータ44へのスキャナ11の主要なインタフェースはネットワーク42を介する一方、例えばネットワーク42の故障等の場合があると、スキャナ11をディスプレイモニタ58等のローカル出力デバイスに直接接続し、スキャナ11のデータプロセッサ20に直結しているキーボード及びマウス60等のローカル入力デバイスも提供できれば好都合である。この例においては、適切なドライバソフトウェア及びハードウェアも同様に提供されなければならない。
図8に示す第2の実施形態は、ずっと高度に自動化されたイメージング性能も備える。スキャナ11のイメージングの自動化を強化することは、周知のオートフォーカス方法を用いてピエゾポジショナ24、ピエゾコントローラ26、及びデータプロセッサ20を含む焦点制御を閉ループとすることにより達成可能である。当該第2の実施形態は、種々の対物レンズに適応するためのモータ駆動対物レンズホルダ62も提供する。モータ駆動対物レンズホルダ62は対物レンズホルダ62を通じてデータプロセッサ20に接続され、指示を受ける。
スキャナ11には他の特徴及び能力を取り込みうる。例えば、試料12のx/y平面内で実質的に静止している顕微鏡対物レンズ16に対して試料12をスキャンする過程は、静止した試料12に対する顕微鏡対物レンズ16のスキャンを含む変更が可能である。試料12のスキャン、又は顕微鏡対物レンズ16のスキャン、又は試料及び顕微鏡対物レンズ16の両者の同時スキャンは、前述したように、試料12の同一の大きな連続デジタル画像を提供可能なスキャナ11の可能な実施形態である。
スキャナ11は、多種の顕微分析を自動化するために一般目的のプラットフォームも提供する。照光システム28は、通常のハロゲンランプ又はアークランプからレーザ系照明システムに変更することも可能であり、レーザ励起を伴い試料12をスキャンできる。試料12とレーザ励起の相互作用から発生する光学信号の検出手段を提供するために、光電子増倍管又は他の非イメージング検出器の導入を含めて、スキャンカメラ18への追加又は代替の変更を用いることも可能である。
図9は、本願明細書に記載の種々の実施形態との接続に用いてもよい例示的なコンピュータシステム550を示すブロック図である。例えば、コンピュータシステム550は、上述の様々な種類のスキャンシステムの実施形態との接続に用いてもよい。しかしながら、当業者であれば明らかであるように、他のコンピュータシステム及び/又はアーキテクチャを用いてもよい。
好適にはコンピュータシステム550はプロセッサ552等の1以上のプロセッサを備える。入力/出力を管理するための外部プロセッサ、浮動小数点数学演算を実施するための外部プロセッサ、信号処理アルゴリズムの高速実行に適切なアーキテクチャを有する特定目的のマイクロプロセッサ(例えばデジタルシグナルプロセッサ)、メインプロセッサシステムに対して従属するスレーブプロセッサ(例えばバックエンドプロセッサ)、デュアル又は複数プロセッサシステムのためのコントローラもしくは追加マイクロプロセッサ、又はコプロセッサ等の追加プロセッサが提供されてもよい。このような外部プロセッサは独立したプロセッサでもよく、プロセッサ552と統合されていてもよい。
プロセッサ552は、好適には通信バス554に接続される。通信バス554は、コンピュータシステム550のストレージと他の周辺コンポーネントとの情報転送を容易にするためのデータチャネルを備える場合がある。通信バス554は、さらに、データバス、アドレスバス、及びコントロールバス(図示せず)を含むプロセッサ552との通信用の信号セットを提供してもよい。通信バス554は、例えば工業標準アーキテクチャ(“ISA”)、拡張工業標準アーキテクチャ(“EISA”)、マイクロチャネルアーキテクチャ(“MCA”)、周辺コンポーネント相互接続(“PCI”)ローカルバス、又は、IEEE488汎用インタフェースバス(“GPIB”)、IEEE696/S−100及び同様のものを含む電気電子学会(“IEEE”)公布標準に準拠したバスアーキテクチャ等の、標準又は非標準バスアーキテクチャを任意に含む場合がある。
コンピュータシステム550は、好適にはメインメモリ556を備えてもよく、同様に第2メモリ558を備えてもよい。メインメモリ556はプロセッサ552上でプログラムが実行する命令及びデータの記憶領域を提供する。メインメモリ556は、典型的にはダイナミックランダムアクセスメモリ(“DRAM”)及び/又はスタティックランダムアクセスメモリ(“SRAM”)等の半導体系メモリである。他の半導体メモリは、例えば、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(“SDRAM”)、ラムバス(Rambus)ダイナミックランダムアクセスメモリ(“RDRAM”)、強誘電性ランダムアクセスメモリ(“FRAM”)、及び同様のものを含み、読み出し専用メモリ(“ROM”)を含む。
第2メモリ558は、ハードディスクドライブ560及び/又はフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、磁気テープドライブ、コンパクトディスク(“CD”)、デジタル多目的ディスク(“DVD”)、他のリムーバブルストレージドライブ562を適宜含む場合がある。リムーバブルストレージドライブ562は、周知の方式によりリムーバブルストレージ媒体564からの読み込み及び/又はこれへの書き込みを行う。リムーバブルストレージ媒体564は、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、磁気テープ、CD、DVD、他でもよい。
リムーバブルストレージ媒体564は、好適には、これに保存されたコンピュータ実施可能コード(すなわちソフトウェア)及び/又はデータを有するコンピュータ可読媒体である。リムーバブルストレージ媒体564に保存されたコンピュータ実施可能コード及び/又はデータは、電気通信信号578としてコンピュータシステム550に読み込まれる。
代替の実施形態において、第2メモリ558は、コンピュータシステム550にコンピュータプログラム又はデータがロードできるための他の同様な手段を備えてもよい。このような手段には、例えば、外部ストレージ媒体572及びインタフェース570含む場合がある。外部ストレージ媒体572の例には、外部ハードディスクもしくは外部光学ドライブ、又は外部光磁気ディスクを含む場合がある。
第2メモリ558の他の例には、プログラム可能読み出し専用メモリ(“PROM”)、消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(“EPROM”)、電気的消去可能プログラム可能読み出し専用メモリ(“EEPROM”)、又はフラッシュメモリ(EEPROM類似のブロックオリエンテッドメモリ)等の半導体系メモリを含む場合がある。任意の他のリームーバブルストレージユニット572及びインタフェース570も含まれ、ソフトウェア及びデータはリームーバブルストレージユニット572からコンピュータシステム550に転送される。
コンピュータシステム550はまた通信インタフェース574を備える場合もある。通信インタフェース574は、コンピュータシステム550と外部機器(例えばプリンタ)、ネットワーク、又は情報源との間でソフトウェア及びデータの転送を可能にする。例えば、コンピュータソフトウェア又は実行可能コードは、通信インタフェース574を介してネットワークサーバからコンピュータシステム550に転送される場合がある。通信インタフェース574の例には、数個を列挙するとすれば、モデム、ネットワークインタフェースカード(“NIC”)、通信ポート、PCMCIAスロット及びカード、赤外線インタフェース、及びIEEE1394が挙げられる。
通信インタフェース574は、好適には、イーサネット(Ethernet)(登録商標)IEEE802標準、ファイバチャネル(Fiber Channel)、デジタル加入者線(“DSL”)、非対称デジタル加入者線(“ADSL”)、フレームリレー、非対称転送モード(“ATM”)、統合デジタルサービスネットワーク(“ISDN”)、パーソナル通信サービス(“PCS”)、転送制御プロトコル/インターネットプロトコル(“TCP/IP”)、シリアル回線インターネットプロトコル/ポイントトゥポイントプロトコル(“SLIP/PPP”)、等を実装するが、同様に特注又は非標準インタフェースプロトコルを実装する場合もある。
通信インタフェース574を介して転送されるソフトウェア及びデータは、一般的には電気通信信号578の形式である。これらの信号578は、好適には通信チャネル576を介して通信インタフェース574に提供される。通信チャネル576は信号578を転送し、数例を列挙するとすれば、配線又はケーブル、光ファイバ、通常電話回線、携帯電話リンク、無線データ通信リンク、ラジオ周波数(RF)リンク、又は赤外リンクを含む有線又は無線通信手段を用いて実装されうる。
コンピュータ実施可能コード(すなわちコンピュータプログラム又はソフトウェア)はメインメモリ556及び/又は第2メモリ558に保存される。コンピュータプログラムも同様に通信インタフェース574を介して受信され、メインメモリ556及び/又は第2メモリ558に保存されうる。このようなコンピュータプログラムは、実行時に、コンピュータシステム550による上記記載の実施形態の様々な機能の実施を可能にする。
本願明細書において、用語「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータ実施可能コード(すなわちソフトウェア及びコンピュータプログラム)をコンピュータシステム550に提供するために使用する任意の媒体を指すために用いる。これらの媒体の例には、メインメモリ558(ハードディスクドライブ560、リムーバブルストレージ媒体564、及び外部ストレージ媒体572を含む)、及び通信インタフェース574(ネットワーク情報サーバ又は他のネットワーク機器を含む)と通信上で結合した任意の周辺機器が挙げられる。これらのコンピュータ可読媒体は実行可能コード、プログラミング命令、及びソフトウェアをコンピュータシステム550に提供する手段である。
ソフトウェアを用いて実装される一実施形態において、該ソフトウェアはコンピュータ可読媒体に保存され、リムーバブルストレージドライブ562、インタフェース570、又は通信インタフェース574を経由してコンピュータシステム550にロードされる場合がある。このような実施形態において、該ソフトウェアは電気通信信号578の形式でコンピュータシステム550にロードされる。該ソフトウェアは、プロセッサ552による実行時に、好適には本願明細書に既述の特徴及び機能をプロセッサ552に実施させる。
例えば、特定アプリケーション統合回路(“ASIC”)、又は現場でプログラミング可能なゲートアレイ(“FPGA”)等の構成要素を用いて、様々な実施形態が主としてハードウェアに実装される場合もある。本願明細書に記載の機能を実施可能なハードウェア状態の機器の実装もまた、関連技術分野に技能を有する者には明らかであろう。ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせを用いて様々な実施形態が同様に実装される場合もある。
さらに、当業者であれば、上述に記載の図及び本願明細書に開示の実施形態に伴う様々な図示の論理ブロック、モジュール、回路、及び方法ステップは、電子的ハードウェア、コンピュータソフトウェア、又は両者の組み合わせとして実装可能な場合がしばしばあることを考慮するであろう。ハードウェア及びソフトウェアのこうした交換可能性を明瞭に示すために、種々の図示の構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、一般的にそれらの機能を示す用語で上記記載してきた。このような機能の実装がハードウェアであるかソフトウェアであるかは、特定のアプリケーション及びシステム全体に課せられる設計の制約に依存する。熟練者であればそれぞれの特定のアプリケーションに対して記載の機能を実装可能であるが、こうした実装の決定は本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈してはならない。加えて、モジュール、ブロック、回路、又はステップ内への機能のグループ化は記載を容易にするためである。本発明の範囲を逸脱することなく、特定の機能又はステップを一つのモジュール、ブロック又は回路から別のものに移動することができる。
さらに、本願明細書に開示の実施形態と組み合わせて記載の様々な図示の論理ブロック、モジュール、及び方法は、本願明細書に記載の機能を実施するために設計された汎用目的プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(“DSP”)、ASIC、FPGA又は他のプログラム可能ロジック素子、ディスクリートゲートもしくはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、又はこれらの任意の組み合わせにより実装又は実施されうる。汎用目的プロセッサはマイクロプロセッサでありうるが、代替としてこのプロセッサは任意のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又はステートマシンでありうる。同様にプロセッサは、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のこうした構成等のコンピューティング機器の組み合わせとして実装されうる。
加えて、本願明細書に開示の実施形態と組み合わせて記載の方法又はアルゴリズムのステップは、直接的にハードウェアにおいて、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールにおいて、又は二者の組み合わせにおいて具体化しうる。ソフトウェアモジュールはRAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、又はネットワーク媒体を含む任意の他の形式のストレージ媒体に記録されうる。例えばストレージ媒体は、プロセッサが該ストレージ媒体から情報を読み、及び情報を書き込みうるように、プロセッサと結合しうる。代替において、ストレージ媒体はプロセッサに統合しうる。プロセッサ及びストレージ媒体はASICにも記録されうる。
開示した実施形態の上記記載は、当技術分野の技能を有する者が本発明を製作又は利用しうるために提供するものである。当業者であればこれらの実施形態に対する種々の変形は直ちに明らかであり、本願明細書に記載の一般原理は本発明の範囲から離れることなく他の実施形態にも適用しうる。従って、本願明細書に提示される記載及び図面は本発明の現状の好適な実施形態であり、それゆえに本発明により広範に想定される主題を代表するものであると理解すべきである。さらに、本発明の範囲は当業者に自明となりうる他の実施形態を十分に想定するものであり、従って本発明の範囲は記載の実施形態に制約されないものと理解すべきである。
本発明の詳細は、構造及び動作の両者において、添付図面の熟読から部分的に徐々に明らかになり、図中で同様の参照番号は同様の部分を指すものとする。
従来の単一光軸、単一2次元センサアレイ画像タイリングスキャンシステムのブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、単一光軸単一リニアアレイラインスキャンシステムの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、単一光軸マルチリニアアレイラインスキャンシステムの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、ビームスプリッタ付き、単一光軸マルチリニアアレイラインスキャンシステムの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、カラー取り込みのためのトライリニアセンサを用いる単一光軸マルチリニアアレイラインスキャンシステムの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、単一光軸、複数2次元アレイ画像タイルスキャンシステムの例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、光学顕微鏡システム例のブロック図である。 本発明の一実施形態に係る、光学顕微鏡システム例のブロック図である。 本発明の種々の実施形態と接続して用いうるコンピュータシステムの例を示すブロック図である。

Claims (15)

  1. 顕微鏡試料を支持して前記顕微鏡試料をスキャン方向に実質的に一定速度で移動するためのモータ駆動ステージと;
    単一光軸を有する対物レンズであって、前記対物レンズは前記顕微鏡試料の照明された部分を観察するために位置決めされる前記対物レンズと;
    前記対物レンズと光学的に結合して前記対物レンズから受け取られた画像データを複数のセンサアレイに提供するために構成されるビームスプリッタと;
    前記ビームスプリッタを介して前記対物レンズと光学的に結合して前記顕微鏡試料の一部の画像を取り込むために構成される第1のセンサアレイと;
    前記ビームスプリッタを介して前記対物レンズと光学的に結合して前記第1のセンサアレイにより取り込まれる画像と実質的に同時に前記顕微鏡試料の画像を取り込むために構成される第2のセンサアレイであって、前記第1のセンサアレイにより取り込まれる第1の画像のエッジは前記第2のセンサアレイにより取り込まれる第2の画像のエッジと隣接し、それぞれの隣接するエッジは前記スキャン方向に直角であり、前記第1及び第2のセンサアレイのそれぞれは前記顕微鏡試料が前記スキャン方向に実質的に一定速度で移動している間に前記顕微鏡試料の複数の部分の複数の画像を取り込むために構成され、前記第1のセンサアレイ及び前記第2のセンサアレイそれぞれの露光時間は、重複したスキャンラインを取り込むことを避けるように構成される前記第2のセンサアレイと;
    前記第1のセンサアレイ及び第2のセンサアレイからの隣接する画像部分を前記顕微鏡試料の一部の連続するデジタル画像中に配列するために構成される画像編集部と、
    を含む、顕微鏡試料の一部の連続デジタル画像を生成するためのシステム。
  2. 前記第1及び第2のセンサアレイはリニアセンサアレイである、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記第1及び第2のリニアセンサアレイは複数の並列リニアセンサを含み、前記複数の並列リニアセンサは特定の色に関連付けられる画像データを取り込むために構成される、請求項2に記載のシステム。
  4. 第1のリニアセンサは赤色に関連付けられる画像データを取り込むために構成され、第2のリニアセンサは緑色に関連付けられる画像データを取り込むために構成され、第3のリニアセンサは青色に関連付けられる画像データを取り込むために構成される、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記第1及び第2のセンサアレイは時間遅延積分センサアレイである、請求項1に記載のシステム。
  6. 前記第1及び第2のセンサアレイは長方形センサアレイである、請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第1及び第2のセンサアレイは対物レンズの光軸に沿って設置され、前記対物レンズの前記光軸に沿って互いに隣接する、請求項1に記載のシステム。
  8. さらに前記ビームスプリッタに対して前記対物レンズと光学的に結合される第3のセンサアレイを含んでなる、請求項1に記載のシステム。
  9. 前記第3のセンサアレイは、前記第1及び第2のセンサアレイが画像を取り込むときに実質的に同一の時間において前記顕微鏡試料の一部の画像を取り込むために構成される、請求項に記載のシステム。
  10. 前記第3のセンサアレイにより取り込まれる第3の画像の第1のエッジは、前記第2のセンサアレイにより取り込まれる第2の画像のエッジに隣接し、前記第1のセンサアレイにより取り込まれる第1の画像のエッジに隣接し、前記隣接するエッジは互いにスキャン方向に垂直である、請求項9に記載のシステム。
  11. 単一の光軸を有する対物レンズに対して、第1の経路に沿って実質的に一定速度で顕微鏡試料を移動するステップと;
    前記顕微鏡試料が実質的に一定速度で移動している間に前記対物レンズを通じて画像データを受け取るステップと;
    複数の独立したセンサアレイ上へ前記画像データを複製するステップであって、前記複数の独立したセンサアレイは、前記対物レンズを通じて受け取られた実質的に隣接する画像データを読み取るために隣接するセンサアレイと離間しており、前記独立したセンサアレイそれぞれは、重複したスキャンラインを取り込むことを避けるステップと;
    前記顕微鏡試料が実質的に一定速度で移動する間に、複数の独立したセンサアレイのそれぞれにおいて実質的に同一の時間で実質的に隣接する画像データを取り込むステップと;
    前記複数の独立したセンサアレイのそれぞれにおいて取り込まれた前記実質的に隣接する画像データを保存するステップと;
    前記複数の独立したセンサアレイのそれぞれにおいて取り込まれた前記実質的に隣接する画像データを前記顕微鏡試料の一部の連続するデジタル画像に配列するステップと、
    を含む、顕微鏡試料の一部の連続するデジタル画像を生成する方法。
  12. 前記複数の独立したセンサアレイはリニアセンサアレイである、請求項11に記載の方法。
  13. 前記複数の独立したセンサアレイは長方形センサアレイである、請求項11に記載の方法。
  14. 前記複数の独立したセンサアレイは時間遅延積分センサアレイである、請求項11に記載の方法。
  15. 前記複製するステップはさらに、
    前記対物レンズの光軸からの前記画像データを再現するステップ;
    前記対物レンズの前記光軸に対して角度を有する光路を介してセンサアレイ上に前記再現した画像データを入射するステップと、
    を含む、請求項11に記載の方法。
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