JP4210553B2 - ひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムおよび測定モード判別方法 - Google Patents

ひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムおよび測定モード判別方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ひずみゲージまたはひずみゲージ式変換器を用いることを前提としたひずみゲージ式測定器におけるひずみゲージの結線方式等の測定モードを、接続端子の端子間抵抗等によって測定器側から判別し、それに応じて測定器の状態を適正に設定する技術に係り、特に、多チャンネルのひずみゲージ式測定器に好適な、測定モード自動設定システムおよび測定モード判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ひずみ測定において、ひずみゲージまたはひずみゲージ式変換器等を用いて測定する場合、この種のひずみゲージ式測定器には、ひずみゲージの結線方式の相違などによる複数の測定モードが存在する。具体的には、例えば単一のひずみゲージのみを用いる1ゲージ測定モード、2個のひずみゲージをハーフブリッジ接続して用いる2ゲージ測定モードおよび4個のひずみゲージをフルブリッジ接続して用いる4ゲージ測定モードなどが、代表的な測定モードである。一般に、ひずみゲージ式測定器の接続に用いる接続端子は、ある程度標準化されており、複数の端子からなる接続端子に対するひずみゲージ等の結線方式は、個々の測定モード毎に一義的に定まっていることが多い。また、測定器側では、これらの測定モードによって、給電方式、給電個所、計測情報、計測個所、および入出力抵抗等の少なくともいずれかが異なるため、ひずみゲージ等の結線に適用された測定モードに応じて測定器側においても個々に測定モードを設定しなければならない。すなわち、測定に先立って、接続されたひずみゲージ等の測定モードを確認し、測定チャンネル、測定個所、ひずみゲージ抵抗値等と共に測定モードを記録紙に記録しておき、それに合わせて測定器の測定モードを設定しなければならなかった。このように、測定器の測定モードを設定する作業は、煩雑で且つ間違え易い作業であり、測定に際し大きな負担となっている。
【0003】
一方、ひずみ測定は、測定器から離れた場所に設置したひずみゲージに接続ケーブルを介して測定器を接続し、遠隔地のひずみを測定しなければならないことも多い。また、接続ケーブルに接続されたひずみゲージ自体は、地中やコンクリート中に埋設されることもあり、接続状態を容易に視認することができない場合も少なくない。このため、従来は、接続ケーブルを介してひずみゲージ等を接続した際に、測定器側の測定モードの設定のために、上述したように、測定モードをメモ等に記録しておく必要があった。特に、ダム等のように大きな建造物や施設、あるいは工事現場等の多数の個所に、ひずみゲージおよびひずみゲージ式変換器等を含む種々のセンサを多数設置し、それぞれ複数の端子からなる各チャンネル毎の接続端子にケーブルを介して接続し、これら多チャンネルの接続端子を測定器にスキャナを使用して選択的に走査接続して測定を行なう多点観測システムにおいては、予め個々のチャンネル毎の接続モードを走査接続機能を有する多チャンネル測定器に設定しなければならない。従来、1ゲージ法、2ゲージ法、4ゲージ法のいずれの方法でもひずみの多点測定を行えるようにしたものとして、特許文献1(特開平2−122204号公報)に記載されたものがある。
即ち、この特許文献1に記載のひずみの多点測定回路は、主回路部にスイッチ群を介して結線された端子群にひずみゲージを接続することにより1ゲージ法及び2ゲージ法、4ゲージ法のいずれの方法でもひずみの多点測定を行うことができると共に、特に1ゲージ法によるひずみ測定においてホイートストンブリッジ回路のひずみゲージの両端位置に含まれるスイッチにおける電圧降下分を第1補償回路及び第2補償回路により補償することによってブリッジ回路の平衡条件を維持して精度よくひずみ測定を行おうとするものである。このような測定システムでは、保守または測定対象の変動によるセンサの除去や追加に伴うチャンネルの変更および増減、並びに多チャンネル測定器の交換の都度、各チャンネルの測定モードの変更設定を行なう必要がある。
【0004】
したがって、各チャンネルの接続モード等を記録したメモ等を長期間にわたって保管しておかなければならず、しかも各チャンネルの測定モードの変更設定作業も極めて煩雑である。
また、ひずみゲージ等と接続ケーブルを含んだ測定系の断線等の状態を測定器側からチェックすることが行なわれているが、断線の有無のような、測定系の正常/異常のみを判断するものであった。測定系の特定の端子間の正確な抵抗値を検知するためには、テスター等を用いて個々に抵抗値を測定する必要があり、このため、ダム等の建造物の観測システムの保守のために必要な測定系のひずみゲージ等の抵抗値および絶縁抵抗値の経時変化の測定は、個々にテスター等を用いて測定しなければならないが、この作業が煩雑で数百箇所に設定された各ひずみゲージをそれぞれ測定するには、膨大な時間を要するため、年間1〜2回程度しか行なわれておらず、経時変化を観測する上で、充分な測定は行なわれていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来は、ひずみゲージ等を接続した測定系の測定モードやひずみゲージの抵抗値等を、予めメモ等に記録しておくか、個々に確認するかして、測定器側に該当する測定モードを設定する必要があり、測定モードの設定作業が、煩雑であるばかりか、誤認等による誤設定も生じがちであった。しかも、このことは、多チャンネルの測定系を選択的に走査接続する測定システムにおいては、測定モードの設定作業を著しく煩雑化する原因にもなっていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器において、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定することを可能として、測定モードの自動設定をも可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムおよび測定モード判別方法を提供することを目的としている。
【0006】
本発明の請求項1の目的は、特に、所定の複数の端子に対するひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定して、測定モードを自動的に設定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、ひずみゲージ等の接続状態を的確に検知し、対応する測定モードをより正確に判定して、設定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項3の目的は、特に、比較的簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、前記複数の端子が、第1、第2、第3および第4の端子を含み、前記複数の測定モードが、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
【0007】
本発明の請求項5の目的は、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、前記複数の測定モードが、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
【0008】
本発明の請求項7の目的は、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項8の目的は、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
本発明の請求項9の目的は、特に、多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における各チャンネルの端子に対して、それぞれ、ひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定して、多チャンネルの測定モードを自動的に設定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを提供することにある。
【0009】
本発明の請求項10の目的は、特に、第1、第2、第3および第4の端子に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む複数の測定モードにより選択的に測定を行なう場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法を提供することにある。
【0010】
本発明の請求項11の目的は、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法を提供することにある。
本発明の請求項12の目的は、特に、前記複数の測定モードが、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法を提供することにある。
【0011】
本発明の請求項13の目的は、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法を提供することにある。
本発明の請求項14の目的は、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することを可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、上述した目的を達成するために、
所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
ひずみゲージが接続される所定の複数の端子の少なくとも一部に対し、給電路および検出端子を切り替えて給電するとともに端子間抵抗値を検出し、該端子間抵抗値に基づいて前記測定モードを判別するモード判別手段と、
前記モード判別手段による判別結果に基づいて計測系を切り替えて、測定モードに応じた計測を行なう計測手段と、
を具備することを特徴としている。
【0013】
請求項2に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項1のシステムであって、前記複数の端子に対する前記ひずみゲージの接続回路は、前記複数の測定モードの個々の測定モード毎に一義的に定められていることを特徴としている。
請求項3に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項1または請求項2のシステムであって、
前記モード判別手段は、
前記所定の複数の端子の端子間の抵抗値を選択的に計測する手段と、
前記抵抗値を選択的に計測する手段により計測された選択的な端子間の抵抗値に基づいて、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し該当する測定モードを推定する手段と
を含むことを特徴としている。
【0014】
請求項4に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項のシステムであって、
前記複数の端子は、第1、第2、第3および第4の端子を含み、
前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、さらに
前記モード判別手段は、前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とによって抵抗値を計測する抵抗値計測手段と、前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定手段とを含む
ことを特徴としている。
【0015】
請求項5に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項4のシステムであって、
前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定する手段をさらに含む
ことを特徴としている。
【0016】
請求項6に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項4または請求項5のシステムであって、
前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定する手段をさらに含む
ことを特徴としている。
請求項7に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項4〜請求項6のうちのいずれか1項のシステムであって、前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定する手段をさらに含むことを特徴としている。
【0017】
請求項8に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、請求項1〜請求項7のうちのいずれか1項のシステムであって、前記モード判別手段は、前記所定の複数の端子の少なくとも一部の端子の端子間について計測される計測抵抗値およびその端子に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定する手段をさらに含むことを特徴としている。
請求項9に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
各々所定の複数の端子を有する各チャンネルについて、順次、それぞれ請求項1〜請求項8の少なくともいずれか1項のモード判別手段および計測手段を、切り替え走査して接続する手段を含む
ことを特徴としている。
【0018】
請求項10に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、上述した目的を達成するために、
所定の第1、第2、第3および第4の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法において、
前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、そして
前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とを交互に選択的に切り替えてそれぞれ抵抗値を計測する抵抗値計測ステップと、
前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定ステップと
を有することを特徴としている。
【0019】
請求項11に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、請求項10の方法であって、
前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定するステップをさらに含む
ことを特徴としている。
【0020】
請求項12に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、請求項10または請求項11の方法であって、
前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定するステップをさらに含む
ことを特徴としている。
【0021】
請求項13に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、請求項10〜請求項12のうちのいずれか1項の方法であって、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定するステップをさらに含むことを特徴としている。
請求項14に記載した本発明に係るひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、請求項10〜請求項13のうちのいずれか1項の方法であって、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定するステップをさらに含むことを特徴としている。
【0022】
【作用】
すなわち、本発明の請求項1によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
ひずみゲージが接続される所定の複数の端子の少なくとも一部に対し、給電路および検出端子を切り替えて給電するとともに端子間抵抗値を検出し、該端子間抵抗値に基づいて前記測定モードを判別するモード判別手段と、
前記モード判別手段による判別結果に基づいて計測系を切り替えて、測定モードに応じた計測を行なう計測手段と、
を具備する。
このような構成により、所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器において、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定することが可能となり、測定モードの自動設定も可能となる。
【0023】
本発明の請求項2によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、前記複数の端子に対する前記ひずみゲージの接続回路が、前記複数の測定モードの個々の測定モード毎に一義的に定められている。
このような構成により、特に、ひずみゲージ等の接続状態を的確に検知し、対応する測定モードをより正確に判定して、設定することが可能となる。
本発明の請求項3によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
前記モード判別手段が、
前記所定の複数の端子の端子間の抵抗値を選択的に計測する手段と、
この手段により計測された選択的な端子間の抵抗値に基づいて、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し該当する測定モードを推定する手段と
を含む。
このような構成により、特に、比較的簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0024】
本発明の請求項4によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
前記複数の端子は、第1、第2、第3および第4の端子を含み、
前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、さらに
前記モード判別手段は、前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とによって抵抗値を計測する抵抗値計測手段と、前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定手段とを含む。
【0025】
このような構成により、特に、前記複数の端子が、第1、第2、第3および第4の端子を含み、前記複数の測定モードが、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0026】
本発明の請求項5によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定する手段をさらに含む。
このような構成により、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0027】
本発明の請求項6によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定する手段をさらに含む。
このような構成により、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0028】
本発明の請求項7によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定する手段をさらに含む。
このような構成により、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することが可能となる。
本発明の請求項8によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、前記モード判別手段は、前記所定の複数の端子の少なくとも一部の端子の端子間について計測される計測抵抗値およびその端子に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定する手段をさらに含む。
このような構成により、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することが可能となる。
【0029】
本発明の請求項9によるひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムは、
多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
各々所定の複数の端子を有する各チャンネルについて、順次、それぞれ請求項1〜請求項8の少なくともいずれか1項のモード判別手段および計測手段を、切り替え走査して接続する手段を含む。
このような構成により、特に、多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における各チャンネルの端子に対して、それぞれ、ひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定して、多チャンネルの測定モードを自動的に設定することが可能となる。
【0030】
本発明の請求項10によるひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、
所定の第1、第2、第3および第4の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法において、
前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、そして
前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とを交互に選択的に切り替えてそれぞれ抵抗値を計測する抵抗値計測ステップと、
前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定ステップと
を有する。
【0031】
このようにすることにより、特に、第1、第2、第3および第4の端子に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む複数の測定モードにより選択的に測定を行なう場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0032】
本発明の請求項11によるひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、請求項10の方法であって、
前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定するステップをさらに含む。
このようにすることにより、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0033】
本発明の請求項12によるひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、
前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定するステップをさらに含む。
このようにすることにより、特に、前記複数の測定モードが、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0034】
本発明の請求項13によるひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定するステップをさらに含む。
このようにすることにより、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することが可能となる。
本発明の請求項14によるひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法は、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定するステップをさらに含む。
このようにすることにより、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することが可能となる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態に基づき、図面を参照して本発明のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムを詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モードの自動判別に係る要部の回路構成を示している。
図1に示す回路は、測定器1、ケーブル2および変換器3を具備している。測定器1は、測定モードの自動判別のための構成が示されており、ケーブル2を介してセンサ等の変換器3が接続される。変換器3としては、基本的に、ひずみゲージがループ状に順次接続されてなるフルブリッジ型変換器またはセンサを用いることができ、各ひずみゲージの接続点をA、B、CおよびDとする。測定器1は、スイッチSW1〜SW9、定電流源CC、そして増幅器PA1およびPA2を有している。測定器1には、変換器3の各接続点A、B、CおよびDを接続するための対応する端子A′、B′、C′およびD′が設けられており、これら各端子A′、B′、C′およびD′はケーブル2を介して変換器3の各接続点A、B、CおよびDに接続され、A−A′、B−B′、C−C′およびD−D′間のケーブル2のケーブル抵抗を、それぞれr1、r3、r4およびr2とする。
【0036】
測定器1において、第1のスイッチSW1は、電流源CCに接続された可動端を介して電流源CCから供給される定電流を被選択端P1、P2およびP3に選択的に切り替えて供給する。被選択端P1は端子A′に接続され、被選択端P2は端子D′に接続され、被選択端P3は端子B′に接続される。第2のスイッチSW2は、固定端をアースに接続され可動端を被選択端P4およびP5に選択的に切り替えて接続し、アースする。被選択端P4は端子B′に接続され、被選択端P5は端子C′に接続される。第3のスイッチSW3は、一端が端子A′に接続され、他端が適宜なる抵抗を介して第8のスイッチSW8の一方の被選択端P6に接続される。第4のスイッチSW4は、一端が端子D′に接続され、他端が適宜なる抵抗を介して第8のスイッチSW8の他方の被選択端P7に接続される。第5のスイッチSW5は、一端が端子B′に接続され、一端が適宜なる抵抗を介して第8のスイッチSW8の一方の被選択端P7に接続された抵抗の他端に接続される。第6のスイッチSW6は、一端が端子B′に接続され、他端が適宜なる抵抗を介して第9のスイッチSW9の一方の被選択端P8に接続される。
【0037】
第7のスイッチSW7は、一端が端子C′に接続され、他端が適宜なる抵抗を介して第9のスイッチSW9の他方の被選択端P9に接続される。第8のスイッチSW8は、第1の増幅器PA1の非反転入力端に接続された可動端を介して第1の増幅器PA1に供給する信号を被選択端P6およびP7から選択的に切り替えて取り出す。第8のスイッチSW8の一方の被選択端P6は、抵抗および第3のスイッチSW3を順次介して端子A′に接続され、他方の被選択端P7は、抵抗および第4のスイッチSW4を順次介して端子D′に、あるいは抵抗および第5のスイッチSW5を順次介して端子B′に接続される。第9のスイッチSW9は、第2の増幅器PA2の非反転入力端に接続された可動端を介して第2の増幅器PA2に供給する信号を被選択端P8およびP9から選択的に切り替えて取り出す。第9のスイッチSW9の一方の被選択端P8は、抵抗および第6のスイッチSW6を順次介して端子B′に接続され、他方の被選択端P9は、抵抗および第7のスイッチSW7を順次介して端子C′に接続される。
【0038】
第1および第2の増幅器PA1およびPA2は、いずれも出力を反転入力端にフィードバックしている。
この実施の形態にて、判別すべき測定モードは、(1)測温機能付変換器が接続される測温機能付変換器測定モード、(2)ポテンショメータが接続されるポテンショメータ測定モード、(3)定格120Ωのひずみゲージを2個ハーフブリッジ接続する2ゲージ測定モード、(4)定格120Ωのひずみゲージを1個接続する120Ω1ゲージ測定モード、(5)定格240Ωのひずみゲージを1個接続する240Ω1ゲージ測定モード、(6)定格350Ωのひずみゲージを1個接続する350Ω1ゲージ測定モード、そして(7)定格120Ωまたは350Ωのひずみゲージを4個フルブリッジ接続する4ゲージ測定モード、あるいは他の一般の変換器を接続する一般変換器測定モード、さらには、(8)何も接続されていない状態、およびそれら以外の状態である。
【0039】
図1に示す回路は、接続されているひずみゲージ式センサ等の測定モードを判別するために、接続されたセンサの抵抗値を測定する機能と、測定された抵抗値によりセンサの測定モードを判別する機能とを有している。
すなわち、センサの接続状態および測定モードは、図1における変換器3のブリッジ抵抗R′と、ケーブル抵抗r1〜r4に基づいて判別する。そこで、端子A′〜D′の所定の端子間に定電流を流し、端子電圧を測定することによって、各部の抵抗値を求めて、測定モードを判別する。図2に示すようなブリッジ抵抗R′と2つのケーブル抵抗rの直列回路の端子a〜b間に電流Iが流れた時の端子電圧Vを測定することにより、ブリッジ抵抗R′とケーブル抵抗r×2の合計抵抗値を求めることができる。このような原理に基づいて、次表に示すような切り替えを行なって抵抗値を測定する。
【0040】
【表1】
Figure 0004210553
【0041】
すなわち、測定回路Xは、A′〜C′間の抵抗の測定であり、図1の測定器1において、各スイッチSW1〜SW9を表1に示す回路Xの状態に設定する。このとき、定電流源CCからの電流Iは、スイッチSW1の被選択端P1→A′→r1→R′→r4→C′→スイッチSW2の被選択端P5を経てアースされる。変換器3のブリッジには、A→D→CとA→B→Cとの並列回路として電流Iが流れる。このとき、スイッチSW8を被選択端P6、スイッチSW3をオン、スイッチSW7をオン、そしてスイッチSW9をP9にそれぞれ設定して、A′〜C′間の電圧Vを測定し、次式によりA′〜C′間の抵抗R′とr1とr2の和を求めることができる。
R′+r1+r4=V/I (1)
ここで、ブリッジの抵抗R′は、図3(a)に示すブリッジの等価回路より次式が得られる。
(1/R′)=(1/R1+R2)+(1/R4+R3)
この場合、R1=R2=R3=R4=Rとすれば、上式は、次式のようになる。
(1/R′)=(1/2R)+(1/2R)=1/R
また、測定回路Yは、D′〜B′間の抵抗の測定であり、図1の測定器1において、各スイッチSW1〜SW9を表1に示す回路Yの状態に設定する。このとき、定電流源CCからの電流Iは、スイッチSW1の被選択端P2→D′→r2→R′→r3→B′→スイッチSW2の被選択端P4を経てアースされる。変換器3のブリッジには、D→A→BとD→C→Bとの並列回路として電流Iが流れる。このとき、スイッチSW8を被選択端P7、スイッチSW4をオン、スイッチSW6をオン、そしてスイッチSW9を被選択端P8にそれぞれ設定して、D′〜B′間の電圧Vを測定し、次式によりD′〜B′間の抵抗R′とr2とr3の和を求めることができる。
【0042】
R′+r2+r3=V/I (2)
ここで、ブリッジの抵抗R′は、図3(b)に示すブリッジの等価回路より、次式が得られる。
(1/R′)=(1/R4+R1)+(1/R3+R2)
この場合、R1=R2=R3=R4=Rとすれば、上式は、次式のようになる。
(1/R′)=(1/2R)+(1/2R)=1/R
そして、測定回路Zは、B′〜C′間の抵抗の測定であり、図1の測定器1において、各スイッチSW1〜SW9を表1に示す回路Zの状態に設定する。このとき、定電流源CCからの電流Iは、スイッチSW1の被選択端P3→B′→r3→R′→r4→C′→スイッチSW2の被選択端P5を経てアースされる。変換器3のブリッジには、B→A→D→CとB→Cとの並列回路として電流Iが流れる。このとき、スイッチSW8を被選択端P7、スイッチSW5をオン、スイッチSW7をオン、そしてスイッチSW9を被選択端P9にそれぞれ設定して、B′〜C′間の電圧Vを測定する。したがって、次式によりB′〜C′間の抵抗R′とr2とr4の和を求めることができる。
R′+r3+r4=V/I (3)
ここで、ブリッジの抵抗R′は、図3(c)に示すブリッジの等価回路より、次式が得られる。
【0043】
(1/R′)=(1/R2)+{1/(R1+R4+R3)} (4)
この場合、R1=R2=R3=R4=Rとすれば、(4)式は、次式のようになる。
(1/R′)=(1/R)+{1/(R+R+R)}
=(4/3R) (5)
次に、測定モードの判別処理を、図4〜図6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0044】
まず、図4において、処理が開始されると、上述したようなA′〜C′間の抵抗値の測定を行なって、その抵抗値データをXとする(ステップS11)。
また、X=R′+r1+r4
上述したようなD′〜B′間の抵抗値の測定を行なって、その抵抗値データをYとする(ステップS12)。
Y=R′+r2+r3
さらに、上述したようなB′〜C′間の抵抗値の測定を行なって、その抵抗値データをZとする(ステップS13)。
Z=R′+r3+r4
そして、データXが、無限大とみなし得る程度に充分に大きいか否かを判定し(ステップS14)、充分に大きければ、処理は図6に移行し、データYおよびデータZも全て無限大とみなし得る程度に充分に大きいか否かを判定し(ステップS15)、データX〜データZの全てが充分に大きければ、図7の状態に該当するので、何も接続されていないと判断して(ステップS16)、処理を終了する。ステップS15において、データYとデータZの少なくともいずれかが充分に大きくない有限の値であれば、図8〜図10等の状態に該当し、ひずみゲージおよびポテンショメータ以外のセンサが接続されているか、または接続異常と判定して(ステップS17)、処理を終了する。
【0045】
図4に戻り、ステップS14で、データXが充分に大きくない有限の値であれば、データYがデータX+規格値DV1(但し、この場合、規格値DV1=80Ωとする)よりも大きいか否かを判定し(ステップS18)、大きいと判断すれば、図11の状態に該当するので、4ゲージフルブリッジにおける接続点Dと端子D′との間に、80Ω〜170Ωの間で抵抗値が変化する温度センサ(例えば、−50℃で約80Ωであり、200℃で170Ωとなる温度センサ)が挿入された測温機能付変換器が接続されていると判断して(ステップS19)、処理を終了する。
ステップS18において、データYがデータX+規格値DV1よりも大きくないと判断されたら、データYが無限大とみなし得る程度に充分に大きく且つデータXが規格値DV2(但し、DV2=1000Ω)よりも大きいか否かを判定し(ステップS20)、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV2よりも大きければ、図12の状態に該当するので、ポテンショメータ式センサが接続されていると判断して(ステップS21)、処理を終了する。ステップS20において、データYが充分に大きくないか、またはデータXが規格値DV2よりも小さい場合には、データYが充分に大きく且つデータZがデータXの約半分であるか否かを判定し(ステップS22)、データYが充分に大きく且つデータZがデータXの約半分であれば、図13の状態に該当し、2ゲージ法で接続されていると判断して(ステップS23)、処理を終了する。
【0046】
ステップS22において、データYが充分に大きくないかまたはデータZがデータXの約半分でないと判断した場合には、図5に移行し、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV3(但し、115<DV3<125)の範囲内であるか否かを判定し(ステップS24)、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV3の範囲内であると判断すれば、図14の状態に該当するので、定格120Ωのゲージが1ゲージ法で接続されていると判断して(ステップS25)、処理を終了する。ステップS24で、データYが充分に大きくないか、データXが規格値DV3の範囲内でないかのいずれかであると判断した場合には、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV4(但し、235<DV4<245)の範囲内であるか否かを判定し(ステップS26)、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV4の範囲内であると判断すれば、定格240Ωのゲージが1ゲージ法で接続されていると判断して(ステップS27)、処理を終了する。
【0047】
ステップS26で、データYが充分に大きくないか、データXが規格値DV4の範囲内でないかのいずれかであると判断した場合には、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV5(但し、345<DV5<355)の範囲内であるか否かを判定し(ステップS28)、データYが充分に大きく且つデータXが規格値DV5の範囲内であると判断すれば、定格350Ωのゲージが1ゲージ法で接続されていると判断して(ステップS29)、処理を終了する。ステップS28で、データYが充分に大きくないか、データXが規格値DV5の範囲内でないかのいずれかであると判断した場合には、データXとデータYがほぼ等しいか否かを判定し(ステップS30)、データXとデータYがほぼ等しいと判断すれば、図15の状態に該当するので、4ゲージ法で接続されていると判断して(ステップS31)、処理を終了する。ステップS30で、データXとデータYがほぼ等しくないと判断した場合には、接続異常または断線であると判断し(ステップS32)、所定の警報/警告メッセージを発し、処理を終了する。
【0048】
以上のようにして、センサ等の測定系の接続状態および測定モードを判別することができ、測定器における測定モードの自動設定をも実現することができる。なお、上述した実施の形態においては、単一のチャンネルにおいて、センサ等の測定系の接続状態および測定モードを判別する場合について説明したが、多点の観測にあたっては、各チャンネル毎に端子A′〜D′にセンサを接続した状態で、多チャンネルの測定系を用意しておき、測定器側でスキャナによりチャンネルの切り替え走査をすることにより、容易に多チャンネルの測定モードの自動設定を実現することができる。また、接続状態を実測して測定モードの判別を行なうので、メモ等を整理保管する必要もなく、断線等の状態の経時変化の観測も可能であり、断線等により一部が測定不能となった場合にも、測定可能な測定系を有効に用いて可能な範囲での測定をすることも可能である。また、表1に示したような各スイッチの切換えとその都度の増幅器PA1、PA2の出力値の記録とを、CPU等で順次自動的に行うように構成することで、数百におよぶひずみゲージ等の接続状態を瞬時にして判別でき、測定モード自動設定を実現することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器において、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定することを可能として、測定モードの自動設定をも可能とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムおよび測定モード判別方法を提供することができる。
すなわち本発明の請求項1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムにおいて、ひずみゲージが接続される所定の複数の端子の少なくとも一部に対し、給電路および検出端子を切り替えて給電するとともに端子間抵抗値を検出し、該端子間抵抗値に基づいて前記測定モードを判別するモード判別手段と、前記モード判別手段による判別結果に基づいて計測系を切り替えて、測定モードに応じた計測を行なう計測手段とを具備することにより、所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器において、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定することが可能となり、測定モードの自動設定も可能となる。
【0050】
本発明の請求項2のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項1のシステムであって、前記複数の端子に対する前記ひずみゲージの接続回路が、前記複数の測定モードの個々の測定モード毎に一義的に定められていることにより、特に、ひずみゲージ等の接続状態を的確に検知し、対応する測定モードをより正確に判定して、設定することが可能となる。
本発明の請求項3のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項1または請求項2のシステムであって、前記モード判別手段が、前記所定の複数の端子の端子間の抵抗値を選択的に計測する手段と、前記手段により計測された選択的な端子間の抵抗値に基づいて、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し該当する測定モードを推定する手段とを含むことにより、特に、比較的簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0051】
本発明の請求項4のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項のシステムであって、前記複数の端子は、第1、第2、第3および第4の端子を含み、前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、さらに前記モード判別手段は、前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とによって抵抗値を計測する抵抗値計測手段と、前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定手段とを含むことにより、特に、前記複数の端子が、第1、第2、第3および第4の端子を含み、前記複数の測定モードが、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0052】
本発明の請求項5のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項4のシステムであって、前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定する手段をさらに含むことにより、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0053】
本発明の請求項6のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項4または請求項5のシステムであって、前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定する手段をさらに含むことにより、特に、前記複数の測定モードが、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含む場合に、簡単な構成で、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0054】
本発明の請求項7のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項4〜請求項6のうちのいずれか1項のシステムであって、前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定する手段をさらに含むことにより、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することが可能となる。
本発明の請求項8のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、請求項1〜請求項7のうちのいずれか1項のシステムであって、前記モード判別手段は、前記所定の複数の端子の少なくとも一部の端子の端子間について計測される計測抵抗値およびその端子に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定する手段をさらに含むことにより、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することが可能となる。
【0055】
本発明の請求項9のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムによれば、多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における測定モード自動設定システムにおいて、各々所定の複数の端子を有する各チャンネルについて、順次、それぞれ請求項1〜請求項8の少なくともいずれか1項のモード判別手段および計測手段を、切り替え走査して接続する手段を含むことにより、特に、多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における各チャンネルの端子に対して、それぞれ、ひずみゲージ等の接続状態を測定器側から検知し、対応する測定モードを判定して、多チャンネルの測定モードを自動的に設定することが可能となる。
【0056】
本発明の請求項10のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法によれば、所定の第1、第2、第3および第4の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法において、前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、そして前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とを交互に選択的に切り替えてそれぞれ抵抗値を計測する抵抗値計測ステップと、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定ステップとを有することにより、特に、第1、第2、第3および第4の端子に対して、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含む複数の測定モードにより選択的に測定を行なう場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0057】
本発明の請求項11のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法によれば、請求項10の方法であって、前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定するステップをさらに含むことにより、特に、前記複数の測定モードが、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0058】
本発明の請求項12のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法によれば、請求項10または請求項11の方法であって、前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定するステップをさらに含むことにより、特に、前記複数の測定モードが、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含む場合に、容易に、ひずみゲージ等の接続状態を検知し、対応する測定モードを的確に判定することが可能となる。
【0059】
本発明の請求項13のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法によれば、請求項10〜請求項12のうちのいずれか1項の方法であって、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定するステップをさらに含むことにより、特に、前記1ゲージ測定モードのひずみゲージの規格抵抗値を推定することが可能となる。
本発明の請求項14のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法によれば、請求項10〜請求項13のうちのいずれか1項の方法であって、前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定するステップをさらに含むことにより、特に、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの要部の構成を模式的に示す回路構成図である。
【図2】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別の原理を説明するための模式的な等価回路図である。
【図3】この図の(a)、(b)、(c)は、図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別の原理を説明するための3種の模式的な等価回路図である。
【図4】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための第1のフローチャートである。
【図5】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理の図4に続く部分を説明するための第2のフローチャートである。
【図6】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理の図4に続く他の部分を説明するための第3のフローチャートである。
【図7】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(未接続)の模式的回路図である。
【図8】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(ひずみゲージ、ポテンショメータ以外のセンサー)の模式的回路図である。
【図9】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(接続異常)の模式的回路図である。
【図10】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(接続異常)の模式的回路図である。
【図11】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(測温機能付変換器測定モード)の模式的回路図である。
【図12】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(ポテンショメータ式センサ測定モード)の模式的回路図である。
【図13】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(2ゲージ測定モード)の模式的回路図である。
【図14】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(1ゲージ測定モード)の模式的回路図である。
【図15】図1のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムの測定モード判別処理を説明するための測定モード(4ゲージ測定モード)の模式的回路図である。
【符号の説明】
1 測定器
2 ケーブル
3 変換器/センサ
SW1〜SW9 スイッチ
PA1,PA2 増幅器
CC 定電流源
A′,B′,C′,D′ 端子
A,B,C,D 接続点
R′ ブリッジ抵抗
r1〜r4 ケーブル抵抗
P1〜P9 被選択端

Claims (14)

  1. 所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
    ひずみゲージが接続される所定の複数の端子の少なくとも一部に対し、給電路および検出端子を切り替えて給電するとともに端子間抵抗値を検出し、該端子間抵抗値に基づいて前記測定モードを判別するモード判別手段と、
    前記モード判別手段による判別結果に基づいて計測系を切り替えて、測定モードに応じた計測を行なう計測手段と、
    を具備することを特徴とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  2. 前記複数の端子に対する前記ひずみゲージの接続回路は、前記複数の測定モードの個々の測定モード毎に一義的に定められていることを特徴とする請求項1に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  3. 前記モード判別手段は、
    前記所定の複数の端子の端子間の抵抗値を選択的に計測する手段と、
    前記抵抗値を選択的に計測する手段により計測された選択的な端子間の抵抗値に基づいて、前記所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し該当する測定モードを推定する手段と
    を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  4. 前記複数の端子は、第1、第2、第3および第4の端子を含み、
    前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、さらに
    前記モード判別手段は、前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とによって抵抗値を計測する抵抗値計測手段と、前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定手段とを含む
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  5. 前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
    前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  6. 前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
    前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  7. 前記モード判別手段の前記モード推定手段は、前記モード判別手段の前記抵抗値計測手段による前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項4〜請求項6のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  8. 前記モード判別手段は、前記所定の複数の端子の少なくとも一部の端子の端子間について計測される計測抵抗値およびその端子に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定する手段をさらに含むことを特徴とする請求項1〜請求項7のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  9. 多チャンネルの各々について所定の複数の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なう多チャンネル測定器における測定モード自動設定システムにおいて、
    各々所定の複数の端子を有する各チャンネルについて、順次、それぞれ請求項1〜請求項8の少なくともいずれか1項のモード判別手段および計測手段を、切り替え走査して接続する手段を含むことを特徴とするひずみゲージ式測定器における測定モード自動設定システム。
  10. 所定の第1、第2、第3および第4の端子に対するひずみゲージの接続状態が異なる複数の測定モードにより選択的に測定を行なうひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法において、
    前記複数の測定モードは、前記第1の端子と前記第2の端子との間に単一のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間が短絡された1ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間に1個のひずみゲージが接続され且つ前記第2の端子と前記第3の端子との間に他の1個のひずみゲージが接続された2ゲージ測定モードと、前記第1の端子と前記第2の端子との間、前記第2の端子と前記第3の端子との間、前記第3の端子と前記第4の端子との間、そして前記第4の端子と前記第1の端子との間のそれぞれ1個ずつのひずみゲージが接続された4ゲージ測定モードとのうちの少なくともいずれかを含み、そして
    前記第1の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第1の抵抗計測状態と、前記第4の端子と前記第2の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第2の抵抗計測状態と、前記第2の端子と前記第3の端子との間に定電流を給電して、両端子間の端子電圧より両端子間の抵抗値を計測する第3の抵抗計測状態とを交互に選択的に切り替えてそれぞれ抵抗値を計測する抵抗値計測ステップと、
    前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対するひずみゲージの接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モード、2ゲージ測定モードおよび4ゲージ測定モードの少なくともいずれかを含む測定モードのうちの該当する測定モードを推定するモード推定ステップと
    を有することを特徴とするひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法。
  11. 前記複数の測定モードは、4個のひずみゲージをループ状に順次接続した4ゲージブリッジの第1〜第3の接続点が前記第1〜第3の端子に接続され且つ前記4ゲージブリッジの第4の接続点が温度により抵抗値が変化する温度センサを介して前記第4の端子に接続された測温機能付変換器測定モードをさらに含み、そして
    前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記測温機能付変換器の接続状態を弁別し、前記測温機能付変換器測定モードを推定するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項10に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法。
  12. 前記複数の測定モードは、ポテンショメータ式センサの固定側の両端がそれぞれ前記第1および第3の端子に接続され且つ前記ポテンショメータ式センサの可動端が前記第2の端子に接続されたポテンショメータ式センサ測定モードをさらに含み、そして
    前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記ポテンショメータ式センサの接続状態を弁別し、前記ポテンショメータ式センサ測定モードを推定するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項10または請求項11に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法。
  13. 前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に対する接続状態を弁別し、前記1ゲージ測定モードと推定した場合における接続されたひずみゲージの規格抵抗値を推定するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項10〜請求項12のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法。
  14. 前記モード推定ステップは、前記抵抗値計測ステップによる前記各抵抗計測状態における計測抵抗値に基づいて、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を弁別し、前記第1〜第4の端子に何も接続されていない状態を推定するステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項10〜請求項13のうちのいずれか1項に記載のひずみゲージ式測定器における測定モード判別方法。
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