JP4464217B2 - ひずみ測定装置およびひずみゲージ判別方法 - Google Patents
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Description
図8は、従来のひずみ計測システムの構成を示す概略図である。この例の従来のひずみ計測システムは、複数のひずみゲージ11、12、・・・と、複数のケーブル21、22、23、・・・と、ひずみ測定装置3とを有している。図8に示すひずみゲージ1は、ポリイミド系樹脂のフィルムからなるゲージベース11上に、厚さ数μmを有し、銅・ニッケル系合金またはニッケル・クロム系合金からなり、蛇行状の抵抗箔(ゲージ抵抗)Raが接着されて構成されていると共に、ゲージベース11上には、ゲージ抵抗Raの近傍に、白金からなる測温抵抗体Rptが形成されている。ゲージ抵抗Raは、その一端がゲージタブ12aに一体に連接されると共に、その他端がゲージタブ12cに一体に連接されている。ゲージタブ12aには図示せぬリード線およびゲージ端子を介してケーブル21の一端が接続され、ゲージタブ12cには図示せぬリード線およびゲージ端子を介してケーブル23の一端が接続されている。
ケーブル21の他端はひずみ測定装置3のチャンネルCH1の接続端子Aに接続され、ケーブル22の他端はひずみ測定装置3のチャンネルCH1の接続端子Bに接続され、ケーブル23の他端はひずみ測定装置3のチャンネルCH1の接続端子Cに接続されている。また、チャンネルCH1の接続端子Aはリード線41を介してチャンネルCH2の接続端子Aと接続され、チャンネルCH1の接続端子Bはリード線42を介してチャンネルCH2の接続端子Dと接続され、チャンネルCH1の接続端子Cはリード線43を介してチャンネルCH2の接続端子Bと接続されている。ひずみ測定装置3は、ひずみ測定回路5および温度測定回路6を有している。ひずみ測定回路5はチャンネルCH1の接続端子A、BおよびCと接続され、温度測定回路6はチャンネルCH2の接続端子A、BおよびDと接続されている。以下、5個の接続端子A、B、C、DおよびE毎に一般のひずみゲージまたは測温抵抗体付きのひずみゲージが測定目的に応じて接続されることになる。5個の接続端子A、B、C、DおよびE毎に1つのチャンネルを構成している。以下、この技術を第1の従来例と呼ぶ。
また、測定対象の個所の中には、温度変化や温度勾配が比較的少ない個所がある。このような個所では、同じ1ゲージ法測定モードの3線式ひずみゲージでも、図9に示す測温抵抗体が付いていない一般のひずみゲージ21を使用することになる。図9に示す一般のひずみゲージ21が図8に示す測温抵抗体付きのひずみゲージ1と異なる点は、測温抵抗体Rptが設けられていない点と、ゲージタブとしては、ゲージタブ12bが設けられておらず、ゲージタブ12aおよび12cのみが設けられている点である。この一般のひずみゲージ21をひずみ測定装置3に接続する場合には、温度測定を行わないため、チャンネルは1つで良い。
一方、ひずみ測定は、ひずみ測定装置から離れた場所に設置したひずみゲージに長尺のケーブルを介してひずみ測定装置を接続し、遠隔地のひずみを測定しなければならないことも多い。また、ケーブルに接続されたひずみゲージ自体は、地中やコンクリート中に埋設されることもあり、接続状態を容易に視認することができない場合も少なくない。このため、従来は、ケーブルを介してひずみゲージを接続した際に、ひずみゲージごとに、上述したように、その種類をメモに記録しておく必要があった。
特に、ダム等のように大きな建造物や施設、あるいは工事現場等の多数の個所に、ひずみゲージおよびひずみゲージ式変換器等を含む種々のセンサを多数設置し、それぞれ複数の接続端子からなる各チャンネル毎の接続端子にケーブルを介して接続し、これら多チャンネルの接続端子を有する多チャンネル測定器にスキャナを使用して選択的に走査接続して測定を行なう多点観測システムにおいては、予め個々のひずみゲージ毎に多チャンネル測定器への接続状態を変更しなければならない。このような多点観測システムでは、保守または測定対象の変動によるセンサの除去や追加に伴うチャンネルの変更および増減、並びに多チャンネル測定器の交換の都度、各チャンネルの接続状態の変更設定を行なう必要がある。
上述したように、従来は、ひずみゲージを接続した測定系のひずみゲージの種類やひずみゲージの抵抗値等を、予めメモ等に記録しておくか、個々に確認するかして、測定器側に該当するチャンネルの接続状態を設定あるいは変更する必要があり、接続状態の変更作業が、煩雑であるばかりか、誤認等による誤接続も生じがちであった。しかも、このことは、多チャンネルの測定系を選択的に走査接続する多点観測システムにおいては、接続状態の変更作業を著しく煩雑化する原因にもなっていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、ゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージが複数の接続端子に接続され、これら二種類のひずみゲージにより選択的に測定を行なうひずみゲージ測定装置において、前記複数の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を測定器側から簡易、確実且つ迅速に判別することを可能とすると共に、測温抵抗体付きのひずみゲージであっても1チャンネルでひずみ測定と温度測定を可能とし、少ないチャンネル数で多くのひずみゲージの接続を可能とするひずみ測定装置およびひずみゲージ判別方法を提供することを目的としている。
本発明の請求項1の目的は、特に、複数の接続端子に対するひずみゲージの接続状態を測定器側から検知し、複数の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を測定器側から簡易、確実且つ迅速に判別し、計測システム全体のコストの低減化を図ることを可能とするひずみ測定装置を提供することにある。
また、測温抵抗体付きのひずみゲージであっても接続状態を変更することなく、ひずみと温度の両方を測定することを可能とするひずみ測定装置を提供することにある。
本発明の請求項2の目的は、特に、複数の接続端子に対するひずみゲージの接続状態を測定器側から検知し、複数の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を測定器側から簡易、確実且つ迅速に自動的に判別することを可能とするひずみ測定装置を提供することにある。
本発明の請求項4の目的は、特に、接続端子に接続されたひずみゲージが、一般のひずみゲージと測温抵抗体付きのひずみゲージのいずれであっても何の支障もなくひずみを測定することを可能とするひずみ測定装置を提供することにある。
本発明の請求項5の目的は、特に、測温抵抗体付きのひずみゲージであっても接続状態を変更することなく、ひずみと温度の両方を測定することを可能とするひずみ測定装置を提供することにある。
本発明の請求項6の目的は、特に、複数の接続端子に対するひずみゲージの接続状態を測定器側から検知し、複数の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を測定器側から簡易、確実且つ迅速に判別することを可能とするひずみゲージ判別方法を提供することにある。
ゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きのひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電する定電流源と、
前記複数の接続端子の中から前記定電流が給電された2つの接続端子を選択して前記電圧値を計測する電圧計測手段と、
前記電圧計測手段により計測された前記電圧値より求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する判別手段からなる種類判別手段と
前記種類判別手段による判別結果に基づいて、前記種類に応じた計測を行う計測手段とを具備し、
前記計測手段は、
前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別された場合には、前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換することを特徴としている。
ゲージ抵抗と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第1のリード線と、各一端が前記ゲージ抵抗の他端にそれぞれ接続された第2および第3のリード線とを有する一般のひずみゲージと、直列接続されたゲージ抵抗および測温抵抗体と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第4のリード線と、その一端が前記測温抵抗体の一端に接続された第5のリード線と、その一端が前記ゲージ抵抗の他端と前記測温抵抗体の他端との接続点に接続された第6のリード線とを有する測温抵抗体付きのひずみゲージが接続可能であり、
前記第1または第4のリード線の各他端が第1のケーブルを介して接続される第1の接続端子と、
前記第2または第5のリード線の各他端が第2のケーブルを介して接続される第2の接続端子と、
前記第3または第6のリード線の各他端が第3のケーブルを介して接続される第3の接続端子と、
所定の電流値の定電流を出力する定電流源と、
前記第1の接続端子と前記定電流源との間に介挿された第1のスイッチと、
前記第2の接続端子を接地するための第2のスイッチと、
前記第3の接続端子を接地するための第3のスイッチと、
前記第1および第2のスイッチをオンすると共に前記第3のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の接続端子間の第1の電圧値を検出し、前記第1および第3のスイッチをオンすると共に前記第2のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第3の接続端子間の第2の電圧値を検出し、前記第1および第2の電圧値と前記電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を判別する判別手段と
を具備することを特徴としている。
ゲージ抵抗と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第1のリード線と、各一端が前記ゲージ抵抗の他端にそれぞれ接続された第2および第3のリード線とを有する一般のひずみゲージと、直列接続されたゲージ抵抗および測温抵抗体と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第4のリード線と、その一端が前記測温抵抗体の一端に接続された第5のリード線と、その一端が前記ゲージ抵抗の他端と前記測温抵抗体の他端との接続点に接続された第6のリード線とを有する測温抵抗体付きのひずみゲージが接続可能であり、
前記第1または第4のリード線の各他端が第1のケーブルを介して接続される第1の接続端子と、
前記第2または第5のリード線の各他端が第2のケーブルを介して接続される第2の接続端子と、
前記第3または第6のリード線の各他端が第3のケーブルを介して接続される第3の接続端子と、
所定の電圧値の定電圧を出力する定電圧源と、
所定の電流値の定電流を出力する定電流源と、
その非反転入力端子に前記定電圧が印加された第1の差動増幅器と、
その非反転入力端子が前記第3の接続端子に接続され、その反転入力端子が前記第1の差動増幅器の反転入力端子に接続された第2の差動増幅器と、
その入力端子が前記第1の接続端子に接続された第1のボルテージフォロアと、
その入力端子が前記第2の接続端子に接続された第2のボルテージフォロアと、
その出力端子が第1の電圧出力端子に接続された第3のボルテージフォロアと、
その出力端子が第2の電圧出力端子に接続された第4のボルテージフォロアと、
その一端が前記第2の差動増幅器の反転入力端子に接続され、その他端が接地された第1のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第2の差動増幅器の出力端子に接続された第2のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第1のボルテージフォロアの出力端子に接続され、その他端が前記第2のダミー固定抵抗の他端に接続された第3のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記第1の差動増幅器の出力端子に接続された第1のスイッチと、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記定電流源に接続された第2のスイッチと、
その一端が前記第2の接続端子と接続され、その他端が接地された第3のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が前記第2の差動増幅器の反転入力端子に接続された第4のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が接地された第5のスイッチと、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記第3のボルテージフォロアの入力端子に接続された第6のスイッチと、
その一端が前記第2のダミー固定抵抗の他端と前記第3のダミー固定抵抗の他端との接続点に接続され、その他端が前記第3のボルテージフォロアの入力端子に接続された第7のスイッチと、
その一端が前記第2のボルテージフォロアの出力端子と接続され、その他端が前記第4のボルテージフォロアの入力端子に接続された第8のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が前記第4のボルテージフォロアの入力端子に接続された第9のスイッチと、
前記第2、第3、第6および第8のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第1、第4、第5、第7および第9のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第1の電圧値を検出し、前記第2、第5、第6および第9のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第1、第3、第4、第7および第8のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第2の電圧値を検出し、前記第1および第2の電圧値と前記電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を判別する判別・計測手段と
を具備することを特徴としている。
前記判別・計測手段は、
前記第1、第4、第7および第8のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第2、第3、第5、第6および第9のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電圧を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第3の電圧値を検出し、前記第3の電圧値に基づいて、ひずみを求めることを特徴としている。
請求項5に記載した本発明に係るひずみ測定装置は、請求項4の装置であって、
前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを有し、
前記判別・計測手段は、
前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別した場合には、前記抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換することを特徴としている。
測定対象に取り付けられたゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージから得られる検出データに基づいて前記測定対象のひずみを測定する際に、前記測定対象に取り付けられた前記ひずみゲージの種類を判別するひずみゲージ判別方法であって、
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第1の電圧値を検出する第1の計測ステップと、
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から前記第1の計測ステップとは異なる2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第2の電圧値を検出する第2の計測ステップと、
前記第1および第2の電圧値と前記給電した電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する種類判別ステップと
を有することを特徴としている。
すなわち、本発明の請求項1のひずみ測定装置によれば、
ゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きのひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電する定電流源と、
前記複数の接続端子の中から前記定電流が給電された2つの接続端子を選択して前記電圧値を計測する電圧計測手段と、
前記電圧計測手段により計測された前記電圧値より求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する判別手段からなる種類判別手段と
前記種類判別手段による判別結果に基づいて、前記種類に応じた計測を行う計測手段とを具備し、
前記計測手段は、
前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別された場合には、前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換する構成としたから、接続端子に接続されたひずみゲージが、ゲージ抵抗のみからなる一般のひずみゲージであるのか測温抵抗体付きのひずみゲージであるのかを的確に判別することが可能であり、
また、測温抵抗体付きのひずみゲージであっても接続状態を変更することなく、ひずみと温度の両方を測定することができ且つ、一般の3線式ひずみゲージのみであるときは、そのひずみを測定することができ、
また、一般の3線式のひずみゲージと、測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージとを測定器側で判別することができるので、従来のように、測定に先立ち、ひずみゲージの種類をメモに記録しておき、それに合わせてひずみ測定装置へのケーブルの接続を変更する必要がなく、且つ種類の判別結果を用いてひずみの自動測定が可能となり、したがって、作業の効率化を著しく向上させることができるのであります。
本発明の請求項5のひずみ測定装置によれば、請求項4の装置であって、前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを有し、前記判別・計測手段は、前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別した場合には、前記抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換することにより、測温抵抗体付きのひずみゲージであっても接続状態を変更することなく、ひずみと温度の両方を測定することが可能となる。
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第1の電圧値を検出する第1の計測ステップと、
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から前記第1の計測ステップとは異なる2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第2の電圧値を検出する第2の計測ステップと、
前記第1および第2の電圧値と前記給電した電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する種類判別ステップと
を有することにより、複数の接続端子に対するひずみゲージの接続状態を測定器側から検知し、複数の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を測定器側から簡易、確実且つ迅速に判別することが可能となり、且つ、一般の3線式ひずみゲージのみであるときは、そのひずみを測定することができ、また、測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージであるときは、そのひずみと温度とを測定することができるので、従来のように、測定に先立ち、ひずみゲージの種類をメモに記録しておき、それに合わせてひずみ測定装置へのケーブルの接続を変更する必要がなく、且つ種類の判別結果を用いてひずみの自動測定が可能となり、したがって、作業の効率化を著しく向上させることができるのであります。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るひずみ計測システムの回路構成を示している。この実施の形態のひずみ計測システムは、測温抵抗体付きのひずみゲージ1と、ケーブル21〜23と、ひずみ測定装置31とを有している。図1において、ひずみゲージ1およびケーブル21〜23は、図8に示すひずみゲージ1およびケーブル21〜23と同一であるが、図1では等価回路で示している。ゲージ抵抗Raの抵抗値としては、例えば、120Ω、240Ω、350Ωまたは1kΩ等であり、測温抵抗体Rptの抵抗値としては、例えば、20Ω(−196℃のとき)〜330Ω(+652℃のとき)である。また、ケーブル21〜23は、図1ではそれぞれ主として長さに応じて変化する抵抗値r1〜r3なるケーブル抵抗を有している。
測温抵抗体付きのひずみゲージ1のゲージ抵抗Raは、その一端がゲージタブ12aに一体に連接されると共に、その他端がゲージタブ12cに一体に連接され、かつ、測温抵抗体Rptの一端に接続されている。ゲージタブ12aは、図示せぬリード線、ゲージ端子およびケーブル21を介してひずみ測定装置31の接続端子Aに接続されている。ゲージタブ12cは、図示せぬリード線およびケーブル23を介してひずみ測定装置31の接続端子Cに接続されている。また、測温抵抗体Rptは、その他端がゲージタブ12bに接続されている。ゲージタブ12bは、図示せぬリード線、ゲージ端子およびケーブル22を介してひずみ測定装置31の接続端子Bに接続されている。
定電圧電源Einは、差動増幅器OP1の非反転入力端子と接地との間に所定のブリッジ励振電圧を印加している。定電流源Iは、スイッチSW2がオンされたとき、スイッチSW2、ケーブル21および図示せぬリード線を介して測温抵抗体付きのひずみゲージ1に所定の定電流(例えば、1mA)を流す。差動増幅器OP1は、スイッチSW1およびSW4が共にオンされたとき、ブリッジ励振用の電源増幅器として機能して、ゲージ抵抗Raおよびダミー固定抵抗Rb〜Rdで構成されるホイートストンブリッジにブリッジ励振電圧を供給する。
差動増幅器OP2、OP3、OP5およびOP6は、それぞれボルテージフォロアを構成しており、例えば、1000GΩ程度の高い入力インピーダンスを有しているため、電流はほとんど流れない。また、差動増幅器OP5およびOP6は、出力バッファとして機能し、これらの非反転入力端子間に供給される電圧を第1の電圧出力端子EOUT1と第2の電圧出力端子EOUT2との間に出力電圧Vとして出力する。差動増幅器OP4は、その出力端子がダミー固定抵抗Rcの他端に接続されており、ひずみ測定時にスイッチSW4がオンされることにより、反転入力端子と非反転入力端子との間にスイッチSW4のオン抵抗RSW4が挿入され、ゲージ抵抗Raに流れる電流Iとオン抵抗RSW4との乗算結果である電圧E4を出力する。ダミー固定抵抗Rbは、所定の抵抗値を有しており、他端が接地されている。ダミー固定抵抗RcおよびRdは、それぞれ所定の抵抗値を有している。
また、図3は、ひずみ測定装置31に測温抵抗体付きのひずみゲージ1が接続された場合の「判別モード」における一部等価回路、図4は、ひずみ測定装置31に一般のひずみゲージ21が接続された場合の「判別モード」における一部等価回路を示している。
次に、上記構成のひずみ計測システムの動作について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。接続端子A〜Cに測温抵抗体付きのひずみゲージ1または一般のひずみゲージ21が接続された状態において、ひずみ測定装置31に電源が投入されると、CPU41は、所定の初期化処理を実行した後、図5に示すステップS1へ進む。この所定の初期化処理としては、例えば、CPU41は、RAM43のすべての記憶内容をクリアしたりする。
一方、接続端子A〜Cに一般のひずみゲージ21が接続されている場合には、図7(a)に等価回路で示すように、接続端子Aと接続端子Bとの間には、抵抗値r1を有するケーブル21、ゲージ抵抗Raおよび抵抗値r2を有するケーブル22が直列に接続され、これらに定電流源IからオンされたスイッチSW2を介して所定の電流値の定電流が供給される。このとき、接続端子Bは、オンされたスイッチSW3を介して接地される。したがって、電圧Vabは、式(2)で表される。
Vab=I×(r1+Ra+r2) ・・・(2)
ステップS2では、CPU41は、ステップS1の処理で求めた電圧VabをデータXとした後、ステップS3へ進む。
ステップS3では、CPU41は、接続端子Aと接続端子Cとの間の電圧Vacを測定する処理を行った後、ステップS4へ進む。この電圧Vac測定処理は、まず、ROM42に記憶されている図2に示すスイッチ制御テーブルを参照して、「判別モード2」に対応したスイッチSW1〜SW9のオン/オフを制御するための制御信号SC1〜SC9を生成し、ポート44を介してスイッチSW1〜SW9に供給する。
Vac=I×(r1+Ra+r3) ・・・(3)
一方、接続端子A〜Cに一般のひずみゲージ21が接続されている場合には、図7(b)に等価回路で示すように、接続端子Aと接続端子Cとの間には、抵抗値r1を有するケーブル21、ゲージ抵抗Raおよび抵抗値r3を有するケーブル23が直列に接続され、これらに定電流源IからオンされたスイッチSW2を介して所定の電流値の定電流が供給される。このとき、接続端子Cは、オンされたスイッチSW5を介して接地される。したがって、電圧Vacは、式(4)で表される。
ステップS4では、CPU41は、ステップS3の処理で求めた電圧VacをデータYとした後、ステップS5へ進む。
ステップS5では、CPU41は、抵抗値Rを式(5)により計算した後、ステップS6へ進む。
R=(X−Y)/I ・・・(5)
すなわち、接続端子A〜Cに測温抵抗体付きのひずみゲージ1が接続されている場合には、式(5)にデータXとして式(1)が、データYとして式(3)が代入されるので、抵抗値Rは、式(6)で表される。
R=Rpt+r2−r3 ・・・(6)
一方、接続端子A〜Cに一般のひずみゲージ21が接続されている場合には、式(5)にデータXとして式(2)が、データYとして式(4)が代入されるので、抵抗値Rは、式(7)で表される。
ステップS6では、CPU41は、ステップS5で求めた抵抗値Rが基準抵抗値RREFより小さいか否かを判断する。この判断結果が「NO」の場合には、ステップS7へ進み、この判断結果が「YES」の場合には、ステップS10へ進む。基準抵抗値RREFとしては、配線抵抗等より高く、測温抵抗体Rptの抵抗値の下限値より低い値に設定する。今の場合、測温抵抗体Rptの抵抗値の下限値が20Ωであるので、例えば、ここでは、基準抵抗値RREFを15Ωとする。また、ケーブル21〜23の長さおよび材質が等しいならば、式(8)が成立すると考えて良い。
r1≒r2≒r3 ・・・(8)
したがって、接続端子A〜Cに測温抵抗体付きのひずみゲージ1が接続されている場合には、式(6)に式(8)を代入して、式(9)となる。
R≒Rpt ・・・(9)
すなわち、抵抗値Rは、測温抵抗体Rptの抵抗値にほぼ等しいので、基準抵抗値RREFより大きい。したがって、ステップS6の判断結果は「NO」となり、CPU41は、ステップS7へ進む。式(9)から分かるように、判別モードでは、ゲージ抵抗Raの変動やケーブル21〜23の抵抗値r1〜r3の変動の影響を受けることはない。
すなわち、抵抗値Rは、ほぼゼロに等しいので、基準抵抗値RREFより小さい。したがって、ステップS6の判断結果は「YES」となり、CPU41は、ステップS10へ進む。
ステップS7では、CPU41は、接続端子A〜Cには、測温抵抗体付きのひずみゲージ1が接続されていると判定した後、ステップS8へ進む。ステップS8では、CPU41は、測温抵抗体付きのひずみゲージ1が取り付けられている測定箇所のひずみを測定する処理を行った後、ステップS9へ進む。このひずみ測定処理は、まず、ROM42に記憶されている図2に示すスイッチ制御テーブルを参照して、「ひずみ測定」に対応したスイッチSW1〜SW9のオン/オフを制御するための制御信号SC1〜SC9を生成し、ポート44を介してスイッチSW1〜SW9に供給する。これにより、スイッチSW2、SW3、SW5、SW6およびSW9がオフすると共に、スイッチSW1、SW4、SW7およびSW8がオンするので、差動増幅器OP1は、ブリッジ励振用の電源増幅器として機能して、オンされたスイッチSW1、ケーブル21、ボルテージフォロアとして機能する差動増幅器OP2、オンされたスイッチSW4および差動増幅器OP4を介して、ゲージ抵抗Raおよびダミー固定抵抗Rb〜Rdで構成されるホイートストンブリッジにブリッジ励振電圧を供給する。
ステップS9では、CPU41は、ROM42に記憶されている図示せぬ抵抗・温度変換テーブルを参照して、ステップS8の処理で得られた測温抵抗体Rptの抵抗値を温度に変換(ノーマライズ)した後、一連の処理を終了する。
また、ひずみ測定装置31では、高入力インピーダンスのボルテージフォロアやバッファを使用しているので、接続端子Bに接続されるリード線22や測温抵抗体Rptに電流がほとんど流れない。したがって、図1に示す回路構成によればひずみ測定に悪い影響を及ぼすことは少なく、従来の手法をそのまま利用して1ゲージ法測定モードの3線式のひずみゲージを用いたひずみ測定を行なうことができる。
以上、この実施の形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で設計の変更等があっても本発明に含まれる。
例えば、上述した実施の形態では、ひずみ測定装置には、1ゲージ法測定モードの、測温抵抗体が付いていない一般の3線式のひずみゲージと、測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージとが混在して接続される例を示したが、これに限定されない。すなわち、ひずみゲージの測定モードとしては、1ゲージ法測定モード、2ゲージ法測定モードおよび4ゲージ法測定モードなどがあり、1ゲージ法測定モードでは、2線式、3線式、測温抵抗体付きの3線式があり、2ゲージ法測定モードでは、3線式、4ゲージ法測定モードでは、4線式、測温抵抗体付きの4線式がある。したがって、これら各種のひずみゲージが接続されるように構成しても良い。
21〜23 ケーブル
3,31 ひずみ測定装置
41〜43 リード線
5 ひずみ測定回路
6 温度測定回路
11 ゲージベース
12a〜12c ゲージタブ
21 一般のひずみゲージ
40 マイクロコンピュータ(マイコン)
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 ポート
A〜C 接続端子
Ein 定電圧電源
EOUT1 第1の電圧出力端子
EOUT2 第2の電圧出力端子
I 定電流電源
OP1〜OP6 差動増幅器
r1〜r3 抵抗値
Ra ゲージ抵抗
Rb〜Rd ダミー固定抵抗
Rpt 測温抵抗体
SC1〜SC9 制御信号
SW1〜SW9 スイッチ
Claims (6)
- ゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きのひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電する定電流源と、
前記複数の接続端子の中から前記定電流が給電された2つの接続端子を選択して前記電圧値を計測する電圧計測手段と、
前記電圧計測手段により計測された前記電圧値より求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する判別手段からなる種類判別手段と
前記種類判別手段による判別結果に基づいて、前記種類に応じた計測を行う計測手段とを具備し、
前記計測手段は、
前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別された場合には、前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換することを特徴とするひずみ測定装置。 - ゲージ抵抗と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第1のリード線と、各一端が前記ゲージ抵抗の他端にそれぞれ接続された第2および第3のリード線とを有する一般のひずみゲージと、直列接続されたゲージ抵抗および測温抵抗体と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第4のリード線と、その一端が前記測温抵抗体の一端に接続された第5のリード線と、その一端が前記ゲージ抵抗の他端と前記測温抵抗体の他端との接続点に接続された第6のリード線とを有する測温抵抗体付きのひずみゲージが接続可能であり、
前記第1または第4のリード線の各他端が第1のケーブルを介して接続される第1の接続端子と、
前記第2または第5のリード線の各他端が第2のケーブルを介して接続される第2の接続端子と、
前記第3または第6のリード線の各他端が第3のケーブルを介して接続される第3の接続端子と、
所定の電流値の定電流を出力する定電流源と、
前記第1の接続端子と前記定電流源との間に介挿された第1のスイッチと、
前記第2の接続端子を接地するための第2のスイッチと、
前記第3の接続端子を接地するための第3のスイッチと、
前記第1および第2のスイッチをオンすると共に前記第3のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の接続端子間の第1の電圧値を検出し、前記第1および第3のスイッチをオンすると共に前記第2のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第3の接続端子間の第2の電圧値を検出し、前記第1および第2の電圧値と前記電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を判別する判別手段と
を具備することを特徴とするひずみ測定装置。 - ゲージ抵抗と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第1のリード線と、各一端が前記ゲージ抵抗の他端にそれぞれ接続された第2および第3のリード線とを有する一般のひずみゲージと、直列接続されたゲージ抵抗および測温抵抗体と、その一端が前記ゲージ抵抗の一端に接続された第4のリード線と、その一端が前記測温抵抗体の一端に接続された第5のリード線と、その一端が前記ゲージ抵抗の他端と前記測温抵抗体の他端との接続点に接続された第6のリード線とを有する測温抵抗体付きのひずみゲージが接続可能であり、
前記第1または第4のリード線の各他端が第1のケーブルを介して接続される第1の接続端子と、
前記第2または第5のリード線の各他端が第2のケーブルを介して接続される第2の接続端子と、
前記第3または第6のリード線の各他端が第3のケーブルを介して接続される第3の接続端子と、
所定の電圧値の定電圧を出力する定電圧源と、
所定の電流値の定電流を出力する定電流源と、
その非反転入力端子に前記定電圧が印加された第1の差動増幅器と、
その非反転入力端子が前記第3の接続端子に接続され、その反転入力端子が前記第1の差動増幅器の反転入力端子に接続された第2の差動増幅器と、
その入力端子が前記第1の接続端子に接続された第1のボルテージフォロアと、
その入力端子が前記第2の接続端子に接続された第2のボルテージフォロアと、
その出力端子が第1の電圧出力端子に接続された第3のボルテージフォロアと、
その出力端子が第2の電圧出力端子に接続された第4のボルテージフォロアと、
その一端が前記第2の差動増幅器の反転入力端子に接続され、その他端が接地された第1のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第2の差動増幅器の出力端子に接続された第2のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第1のボルテージフォロアの出力端子に接続され、その他端が前記第2のダミー固定抵抗の他端に接続された第3のダミー固定抵抗と、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記第1の差動増幅器の出力端子に接続された第1のスイッチと、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記定電流源に接続された第2のスイッチと、
その一端が前記第2の接続端子と接続され、その他端が接地された第3のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が前記第2の差動増幅器の反転入力端子に接続された第4のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が接地された第5のスイッチと、
その一端が前記第1の接続端子と接続され、その他端が前記第3のボルテージフォロアの入力端子に接続された第6のスイッチと、
その一端が前記第2のダミー固定抵抗の他端と前記第3のダミー固定抵抗の他端との接続点に接続され、その他端が前記第3のボルテージフォロアの入力端子に接続された第7のスイッチと、
その一端が前記第2のボルテージフォロアの出力端子と接続され、その他端が前記第4のボルテージフォロアの入力端子に接続された第8のスイッチと、
その一端が前記第3の接続端子と接続され、その他端が前記第4のボルテージフォロアの入力端子に接続された第9のスイッチと、
前記第2、第3、第6および第8のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第1、第4、第5、第7および第9のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第1の電圧値を検出し、前記第2、第5、第6および第9のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第1、第3、第4、第7および第8のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電流を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第2の電圧値を検出し、前記第1および第2の電圧値と前記電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記第1〜第3の接続端子に接続されたひずみゲージの種類を判別する判別・計測手段と
を具備することを特徴とするひずみ測定装置。 - 前記判別・計測手段は、
前記第1、第4、第7および第8のスイッチをそれぞれオンすると共に前記第2、第3、第5、第6および第9のスイッチをオフすることにより前記第1〜第3の接続端子に接続された前記ひずみゲージに前記定電圧を供給して前記第1および第2の電圧出力端子間の第3の電圧値を検出し、前記第3の電圧値に基づいて、ひずみを求めることを特徴とする請求項3記載のひずみ測定装置。 - 前記測温抵抗体の抵抗値と温度に関する抵抗・温度変換テーブルを有し、
前記判別・計測手段は、
前記ひずみゲージが前記測温抵抗体付きのひずみゲージであると判別した場合には、前記抵抗・温度変換テーブルを参照して、計測された前記測温抵抗体の抵抗値を温度に変換することを特徴とする請求項4記載のひずみ測定装置。 - 測定対象に取り付けられたゲージ抵抗のみからなる一般の3線式のひずみゲージと、ゲージ抵抗と測温抵抗体からなる測温抵抗体付きの3線式のひずみゲージの少なくとも二種類のひずみゲージから得られる検出データに基づいて前記測定対象のひずみを測定する際に、前記測定対象に取り付けられた前記ひずみゲージの種類を判別するひずみゲージ判別方法であって、
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第1の電圧値を検出する第1の計測ステップと、
前記ひずみゲージが接続される複数の接続端子の中から前記第1の計測ステップとは異なる2つの接続端子を選択して前記ひずみゲージに定電流を給電すると共に選択した前記2つの接続端子間の第2の電圧値を検出する第2の計測ステップと、
前記第1および第2の電圧値と前記給電した電流値から求めた抵抗値に基づいて、前記ひずみゲージの種類を判別する種類判別ステップと
を有することを特徴とするひずみゲージ判別方法。
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