JP4209132B2 - 抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法とその実施に用いる接着用部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動開閉装置などにあって、原動機の駆動により伝動機構を介して開閉扉を開閉動させようといった場合、当該伝動機構にあって、扉に固設した移動ラックの走行により、これと噛合するピニオンを回転させ、さらにこのピニオンの回転を、固定ラックに噛合させるような際、当該移動ラックや固定ラック等を構成するため、一部材である歯形帯状体を、扉等に設けられる他部材としての伝動用直状部品に対して、どうのようにて係嵌取着するかの方法と、当該方法の実施に用いて好適な粘着テープを含む接着用部材とを提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来例として図3に示されているものは、自動開閉扉装置における伝動機構であり、これは実公平1−11906号(扉の自動開閉装置)に詳記されている通り、高速扉aを走行させると、低速扉bも同一方向に走行され、しかも開閉時の走行開始と走行完了とが同期的に行われるように、各扉a、bの走行速度が異なるように開閉動させるようにしたものである。
このような場合には、高速扉a側のランニングバーcに移動ラックdを取着し、これに嵌合させたピニオンeを、固定状態にあるベースfに取着された固定ラックgに噛合するといった伝動機構が採択されることになる。
ところが旧来手段としては、上記の如くランニングバーcに移動ラックdを取着したり、ベースfに固定ラックgを取着するため、以下のような方法が採択されていた。
【0003】
すなわち前者の移動ラックdの場合には、図4を参照して理解される通り、ランニングバーcにボルト貫通孔c1を加工後、移動ラックdには同一ピッチにて加工したタップd1を開設し、別途用意した平皿ボルトhを平皿加工済の前記ボルト貫通孔c1から、移動ラックdにあってボルト貫通孔c1と整合した位置に設定した上記タップd1に対して螺合することで、当該ラックdをランニングバーcに取着するようにしている。この結果上記のタップ加工、平皿加工等のため、可成りの組立時間を必要とするばかりか、タップd1とボルト貫通孔c1との加工位置につき、高い精度が要求されることになる。
【0004】
また後者である固定ラックgに関しては、図5に開示の通りベースfに形成のボルト頭部係装溝条iに、ボルトjの頭部j1を係嵌すると共に、当該ボルトjを固定ラックgに穿設した所要複数のボルト貫通孔kに挿通し、当該ボルト貫通孔kにワッシャmを介して締着ナットnを螺着するようにしている。
このため、当該固定ラックgの場合にあっては、ボルトjの頭部j1がフリースライド状態であり、従って任意の位置にアナログ的な変移が可能となることから、ボルト貫通孔kの穿設ピッチに精度が要求されないものの、各種部材を所定寸法に仕上げなければならない難点を有することになる。
【0005】
そこで本願人は上記の諸欠点を解消するため上記の如くボルト、ナットを用いてラックをランニングバーやベースに締着して固定しなければならない手段にかえて、加工工程を削減し組み込み作業の合理化を推進可能とした図6ないし図8により開示の如き新規なラックの組み込み方法を実施している。
この方法によるときは、前記したランニングバーcに移動ラックdを取着したり、ベースfに対して固定ラックgを取着しようとする場合にあって、市販されている押し出し成型によるラックを両面粘着テープの利用によって、ランニングバーcとかベースfなどに固定するようにし、簡易迅速にこの種の取着作業が実施できるようにしている。
すなわち当該方法とは、同上図6ないし図8によって理解される通りランニングバーcについては、図4に開示した構成に対して、底面部pと左右のL字状とした長尺側抜け止め部q1と短尺側抜け止め部q2との間に開口の装入口rを付加するようにし、当該装入口rから両面粘着テープsを装入して、これを底面部pの載置面p1に接着するのである。
【0006】
次に移動ラックdについては、これまた図4に開示のものとは相違して、基盤部d2の幅員方向中央から、頂面d3に嵌合部d4を形成した突条起立部d5を突出させ、このようにして形成された移動ラックdを図8のように傾斜状態とし、基盤部d2における一側端部d6を先行させてランニングバーcの装入口rから、一側の載置面p1と長尺側抜け止め部q1とにより画成された一側コーナ空所d7内へ、実線L1で図示されているようにまず装入するのである。
そして当該移動ラックdを同図の破線L2そして仮想線L3の如く回動降下させて、他側端部d8を水平状態としながら、右方向の他側コーナ空所d9へ移行させ、これにより他側端部d8と前記の一側端部d6の双方が、夫々短尺側抜け止め部q2、長尺側抜け止め部q1から脱出しない位置に配装して、当該移動ラックdを前記の既装した両面粘着テープsに押当接着するのであり、図7ではこのような操作手順を立体的に略示している。ここで前掲図5の固定ラックgについても、上記の移動ラックdの場合と同じ要領で、両面粘着テープを用いて前記旧来例に比し優位な取着手段を採択している。
【0007】
しかし上記の如き改善手段によるときは、上記の図8に基づき理解される通り以下のような欠点を指摘することができる。
すなわち、まずアルミニューム部材であるランニングバーcなどと固定ラックdとにおけるクリアランスについては、ランニングバーcに固定ラックdを前記の如く装入して接着しなければならないため、どうしても両者c、d間に比較的大きなクリアランスc1、c2、c3を離間形成しておかねばならないことから、移動ラックdはランニングバーcに対して、どうしても遊嵌状態で装入されることとなる。
この結果特にこれらの組み込み作業に際し、周囲温度とか湿気の環境条件が悪かったり、ランニングバーcなどに油が付着していたといった条件下では、両面粘着テープsの接着性態が劣化した場合などにあっては、ランニングバーc内で遊びのある状態にて内装固定されている移動ラックdは、特にこれとピニオンeなどが噛み合うことなく、従って押圧力を常に受けることのない箇所にあって、両面粘着テープsの接着力劣化による剥離により垂れ下がってしまうことになる。
このような状態となれば湿気の浸入も加速され、急速に接着力の低下が進行してしまうのであり、このような現象は開閉扉の幅員が小さく移動ラックdも短い場合、当然その接着面積が小さくなるから、当然移動ラックdはより剥離し易くなる傾向を示し、かつ上記の如き移動ラックの垂れ下がりは、外観的にも不安を与え、また施工業者への信頼性を低下させることにもなる。
【0008】
さらに上記の従来例によるときは、各種の設計条件による制約からして、移動ラックdとランニングバーcとの寸法が特定されると、前記の通り長尺側抜け止め部q1と一側端部d6とのオーバーラップ長OL1と、短尺側抜け止め部q2と他側端部d8とのオーバーラップ長OL2の寸法は極めて小となり、しかもこの際前記した通り移動ラックdをランニングバーcの両面粘着テープsに粘着したとき、移動ラックdが図面上、左側へ偏位して装着された場合には、上記したオーバーラップ長OL2の寸法が図示状態から、さらに減縮されることとなり、この結果短尺側抜け止め部q2から他側端部d8が脱落するといったトラブルの発生し易い欠陥がある。
【0009】
しかも上記の手段によるときは、さらに前記の通り両面粘着テープsを粘着したランニングバーcに対して、アルミニューム等による移動ラックdを組み込むことになるのであるから、この作業に際して移動ラックdの一部が不本意に両面粘着テープsの表面に接触してしまうことがあり、この結果手順通りの作業ができず、当該移動ラックdを両面粘着テープsから剥離する面倒な作業の後に、再度組み込み直さなければならず、何れにしても煩わしい作業が可成りの頻度で要求されることになると共に、両面粘着テープsを再度貼り直さなければならないといった効率の悪さも指摘される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記したランニングバーcの如き伝動用直状部品に、上記移動ラックdのような歯形帯状体を係装取着する方法にあって、請求項1によるときは上記した従来例のようにランニングバーcの装入口rから移動ラックdの基盤部d2を傾斜状態にて回動させながら、両面粘着テープs上に載置しようとするのではなく、伝動用直状部品の長手方向に開口している溝端口から歯形帯状体を装入可能とすることで、当該歯形帯状体と伝動用直状部品との間に僅かな隙間が生ずるだけのスライド操作による嵌装状態を得ようとしている。
そこで当該発明では上記のスライド操作を可能とするため、伝動用直状部品に予め装入張着しておくことになる両面粘着テープの粘着表面には適時折り返し剥離テープを接着しておき、この上を前掲歯形帯状体がスライドできるようにすると共に、その嵌装操作が完了したならば、上記折り返し剥離テープのテープ端部を引出することで、これを両面粘着テープの粘着表面から剥離してしまい、これにより表出された粘着表面に、嵌装済の歯形帯状体を接着しようとするものである。
かくて、本発明によるときは伝動用直状部品に対する歯形帯状体の取着操作を、不本意に両面粘着テープに接着してしまったりすることにつき全く懸念することなく、歯形帯状体の長手方向への嵌入操作と、折り返し剥離テープの引き出し操作といった簡易な作業により迅速に実施し得るようにし、しかも望ましい嵌合状態により歯形帯状体が伝動用直状部品から離脱してしまうといった従来例の欠陥を解消しようとするのが、その目的である。
【0011】
次に請求項2に係る方法にあっては、上記の請求項1における構成内容に対して、さらに歯形帯状体に設けた凹陥中央底面と、その両面に連設の各脚底部とを、夫々伝動用直状部材に形成した中央受承隆出底面と各受承深底面とにおける両面粘着テープに対し押当接着させることにより、伝動用直状部品の歯形帯状体に対する接着面を大きくして接着の剥離を阻止すると共に、歯形帯状体の振動による横揺れをも抑制して、接着力に関する耐久性をも、さらに向上させようとしている。
【0012】
そして請求項3にあっては、上記請求項1、2の方法を実施するために供して好適な接着用部材を提供しようとしており、通常の両面粘着テープの如く粘着裏面に剥離棄却用テープを添着しておくだけでなしに、粘着表面についても露呈しておくのでなしに、これには人的引張力では破断しない程度の強度をもった剥離引張用テープを添着しておくことで、当該剥離引張用テープを、請求項1、2における折り返し剥離テープとして使用可能とし、これにより本発明に係る当該方法の実施につき、その作業性をさらに向上させようとしている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため受承部と、その幅員方向両側から曲設された対向側壁部と、当該両対向側壁部から内向きに曲成して対設された抜け止め縁部とにより、この抜け止め縁部間に開通隙口の形成された抜け止め収置用溝を画成してなる伝動用直状部品と、嵌装用固定基盤部の幅方向中央から突設されて頂面に噛合部の刻設された突条部を具備する歯形帯状体とを用意し、まず上記伝動用直状部品の前記開通隙口から両面粘着テープを装入することで、その粘着裏面を前記した伝動用直状部品の前記受承部における内装載置面に接着固定して、この際当該接着固定の事前または事後にあって、上記両面粘着テープの粘着表面に接着された折り返し剥離テープにおける剥離用重積テープ上に、前記した伝動用直状部品の抜け止め収置用溝内へ、その溝端口から前記の歯形帯状体を装通した後、上記折り返し剥離テープの剥離用重積テープにあって伝動用直状部品の溝端口から延出したテープ端部を引き出すことにより、当該折り返し剥離テープを両面粘着テープの粘着表面から剥離除去し、その後にあって前記歯形帯状体を、露呈した上記粘着表面に押当接着するようにしたことを特徴とする抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法を提供しようとしている。
【0014】
次に請求項2によるときは、幅員方向両側の各受承深底面と、当該各受承深底面間に連設された中央受承隆出底面とからなる内装載置面を有する受承部と、その幅員方向両側から曲設された対向側壁部と、当該対向側壁部から内向きに曲成して対設された抜け止め縁部間に、開通隙口の形成された抜け止め収置用溝を画成してなる伝動用直状部品と、嵌装用固定基盤部の幅方向中央から突設されて頂面に噛合部が刻設された突条部とからなり上記嵌装用固定基盤部の接着用底面が幅員方向両側の各脚底面と、当該脚底面間を連設する凹陥中央底面とにより形成された歯形帯状体とを用意し、先ず上記伝動用直状部品の前記開通隙口から両面粘着テープを挿入することで、その粘着裏面を前記した伝動用直状部品の受承部における内装載置面にあって、その中央受承隆出底面から両側の各受承深底面にわたり接着固定し、この際当該接着固定の事前または事後にあって、上記両面粘着テープの粘着表面に接着された折り返し剥離テープにおける剥離用重積テープ上に、前記した伝動用直状部品の抜け止め収置用溝内へ、その溝端口から前記の歯形帯状体を挿通した後、上記折り返し剥離テープの剥離用重積テープ上にあって伝動用直状部品の溝端口から延出したテープ端部を引き出すことにより、当該折り返し剥離テープを両面粘着テープの粘着表面から剥離除去し、その後にあって前記歯形帯状体を、露呈した上記粘着表面に押当接着することにより、歯形帯状体における凹陥中央底面とその両側の各脚底面とを、夫々、伝動用直状部品における中央受承隆出底面と各受承深底面とにわたり接着された両面粘着テープの粘着表面に押当接着するようにようにしたことを特徴とする抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法を提供しようとしている。
【0015】
さらに請求項3では、上記請求項1、2の方法を実施するために用いる接着用材に係り、帯状の両面粘着テープにあって、その粘着裏面には剥離テープの剥離用下層テープを、粘着表面には剥離用上層テープを夫々添着し、この剥離用上層テープが、刃物使用によらないと人的引張力では破断不能である強度を具有していることが、その内容である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本願の請求項1に係る方法につき図1を参照して以下説示するが、同図1(B)に示されている実施工程説明図にあっては、その内容を理解し易くするため、各部材の相対的寸法関係は、同図(A)に開示の正しい寸法と相違していることをここで付言する。
まず図1(A)により説示すると、これはアルミニューム等によって形成され棒状である伝動用直状部品1にあって、その長手方向に形成された抜け止め収納用溝1Aに対し、合成樹脂、金属等により形成の歯形帯状体2を係嵌取着し終わった状態の端面図を示している。
予め用意されることになる上記1、2の部材中、伝動用直状部品1は、受承部1aとその幅員方向両側から直交状にて曲成された対向側壁部1b、1bと、これらから夫々内向きに曲成して対設された抜け止め縁部1c、1cとからなり、かくして当該抜け止め縁部1c、1c間に離間形成された開通隙口1dの開成されてなる抜け止め収納用溝1Aが画成されている。
【0017】
そして用意した他部材としての歯形帯状体2なるものは、嵌装用固定基盤部2Aと、その幅方向中央から突設されて頂面2aに歯部2bと谷部2cからなる噛合部2dの刻設された突条部2Bとによって形成されている。
上記の如き伝動用直状部品1と歯形帯状体2が用意されたならば、まず伝動用直状部品1の開通隙口1dから、別途用意した両面粘着テープ3を装入することで、その粘着裏面3aを伝動用直状部品1の前記した受承部1aにおける内装載置面1eに接着固定するのである。この際両面粘着テープ3は略上記の開通隙口1dの幅員程度以上として、できるだけ幅広のものを図1の上から下へ向けて装入するのが好ましい。
そしてこの際、上記した両面粘着テープ3の粘着表面3bには、予め事前に折り返し剥離テープ4を図1(B)の開示の通り接着しておくか、両面粘着テープ3を粘着表面3bに接着した事後にあって、同上折り返し剥離テープ4を接着するようにする。
【0018】
上記の如き工程が完了したところで、伝動用直状部品1の前説した抜け止め収置用溝1A内へ、その前記した溝端口1fから歯形帯状体2を図1(B)の(a)に示した矢印D1方向へ挿通する。
このような状態における上記した折り返し剥離テープ4は、両面粘着テープ3の粘着表面3bに接着されている剥離用下積テープ4aと、図示例では溝端口1fから延出されている折り返し部4bを介して、上記剥離用下積テープ4a上に載装された剥離用重積テープ4cとにより形成されており、当該剥離用重積テープ4cは反対側である溝端口1fからテープ端部4dが延出されている。
かくして歯形帯状体2は、上記した折り返し剥離テープ4における剥離用重積テープ4c上に載置された状態となり、この際歯形帯状体2の嵌装用固定基盤部2Aが、伝動用直状部品1における抜け止め収納用溝1Aに対し、極めて隙間の小さな係嵌状態となる。
【0019】
ここで、図1(B)の(c)に示されているように前記のテープ端部4dを矢印D2の方向へ引き出すことにより、折り返し剥離テープ4の剥離用下積テープ4aが両面粘着テープ3の粘着表面3bから剥離されて行き、同上図(d)の如く完全に折り返し剥離テープ4を剥離除去してしまった後に、歯形帯状体2の嵌装用固定基盤部2Aを、露呈することとなった粘着表面3bに対して押当接着するのである。
かくして当該請求項1の方法によるときは、伝動用直状部品1に対しても歯形帯状体2にも特別な加工を施すことなく、伝動用直状部品1に歯形帯状体2を装填する作業も、両面粘着テープ3に対する不本意な接着を心配することなしに迅速かつ確実に行うことができる。
【0020】
次に請求項2に係る方法について説示すると、ここでは上記請求項1の方法に以下の内容が付加されている。
すなわち、まず伝動用直状部品1における前説した内装載置面1eが単なる平面状等に形成されているのではなしに、図1(A)によって理解される通り、幅員方向両側の各受承深底面1g、1gと、当該受承深底面1g、1g間に連設された中央受承隆出底面1hとによって形成されている。
さらに請求項2では前記した歯形帯状体2が、その嵌装用固定基盤部2Aに形成されている接着用底面2eと幅員方向両面の各脚底面2f、2fと、当該脚底面間2f、2f間を連設している凹陥中央底面2gとにより形成されている。
このようにすることで、前記の如く両面粘着テープ3を開通隙口1dから伝動用直状部品1の抜け止め収置溝部1Aに装入して、その内装載置面1eに張着することにより、当該両面粘着テープ3を、中央受承隆出底面1hから、その両側の受承深底面1g、1gにかけて接着し得ることになる。
【0021】
このようにして敷設された両面粘着テープ3の粘着表面3b上に、前記のようにして折り返し剥離テープ4を剥離して歯形帯状体2を押当接着することで、図1(A)の通り伝動用直状部品1の中央受承隆出底面1hに接着された両面粘着テープ3に対し、歯形帯状体2における凹陥中央底面2gが接着固定されると共に、一対の前記受承深底面1g、1gに接着された両面粘着テープ3の粘着表面3b上にあって、歯形帯状体2の脚底面2f、2fが接着されることとなる。
従って請求項2によるときは、前説請求項1の場合に比し、両面粘着テープ3が不本意に剥離されにくいと共に、歯形帯状体2に振動その他の外力が付与されても、伝動用直状部品1が図面にあって上下左右へ大きく揺動されるようなことなく、歯形帯状体2の伝動用直状部品1からの剥離、さらには離脱が有効に阻止される。
【0022】
そして請求項3では、上記の請求項1および請求項2に係る方法の実施に至便な接着用部材を提供しようとするもので、これを図2によって以下説示すると帯状の両面粘着テープ3にあって、その粘着裏面3aには既知の通り紙質材などにより形成し、手作業などで随時切断できる程度の強度で許容される剥離棄却用テープ4Aが、剥離自在に張設されていると共に、同上両面粘着テープ3の粘着表面3bには剥離用引張テープ4Bを張設するが、本発明ではこの剥離用引張テープ4Bの強度を、人的引張力では破断不能で刃物などの切断用具を利用しないと、切り離すことのないように設定するのである。
従って剥離用引張テープ4Bとしては、例えば荷造り用のビニル樹脂製紐などが好適で、薄層で引張り易いものが望ましい。
そして上記の如き接着用部材は、両面粘着テープ3からまず剥離棄却用テープ4Aを剥離して、これにより露呈の粘着裏面3aを伝動用直状部品1の内装載置面1eに接着し、さらに剥離用引張テープ4Bを粘着表面3bから剥離して折り返すことにより、請求項1、2における折り返し剥離テープ4を用意し、これを用いて同上方法を手順よく実施することが可能となり、この結果当該接着用部材を活用することで、前同方法の効率的な実施を保証することができる。
【0023】
【発明の効果】
本発明は上記のようにして実施することができ、方法に係る請求項1によるときは、旧来法である機械的工作を前提とした伝動用直状部品に対する歯形帯状体の係装取着法が、極めて煩雑な工程であったのに対し、これを根本的に改善することができる両面粘着テープを用いた従来の係装取着法を再検討して、さらにその各種弱点を究明すると共に、伝動用直状部品に対し、その装入口から歯形帯状体を装填して接着する作業の困難性を排除するため、伝動用直状部品の溝端口から歯形帯状体を装入するようにし、かつこの際両面粘着テープの粘着表面には新規に折り返し剥離テープを載装するようにしたものである。
この結果全く困難性なく折り返し剥離テープ上を摺接させて不本意な接着の心配なしに歯形帯状体をスライドすることができ、その装填を飛躍的な簡易迅速性を確保して実施することができる。
【0024】
しかも、請求項1では上記した折り返し剥離テープのテープ端部によって、これを引き出すように操作するだけで、両面接着テープの粘着表面を露呈可能とすることができ、その後にあって上部の粘着表面に対し歯形帯状体を押当させるだけの簡易な操作により、当該方法を簡易迅速にして、不本意な歯形帯状体の粘着表面への接着といったトラブルを完全に解消し、両面接着テープ利用の従来法をも大幅に改善することに成功し得たものである。
【0025】
そして請求項2では上記請求項1による飛躍的な改善に加えて、伝動用直状部品の内装載置面に凹凸を設け、これに対して歯形帯状体の接着用底面にも凹凸を形成し、これら両者の凹凸が互いに噛合状態となるように接着固定するようにしたので、伝動用直状部品と歯形帯状体との接着状態が、外力を受けても強固にして、しかも長期にわたり保証され、歯形帯状体の剥離による支障抑止に対する信頼性を大幅に向上することができる。
【0026】
また請求項3に係る接着用部材によるときは、従来の両面粘着テープの構成が、その一面にあって剥離棄却用テープを紙質などで形成したものが張着されていただけであるのに対し、他面にあっても、人為的引張力では破断しない剥離引張用テープを張着した構成としたので、これを用いることで請求項1、2の方法を実施するようにすれば、その折り返し剥離テープの形成を簡易迅速な作業によって実施することができ、このことで同上方法の作業性をさらに向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の請求項1および請求項2に係る方法にあって、(A)は伝動用直状部品に歯形帯状体を嵌着接着した状態を示す一部切欠の端部正面図で、(B)の(a)(b)(c)(d)は当該方法の実施工程を示した略示縦断正面説明図であり、(a)はその伝動用直状部品に歯形帯状体を装填する直前状態、(b)は装填状態、(c)は折り返し剥離テープの剥離途上状態、(c)は同全剥離状態を示したものである。
【図2】本発明の請求項1、2を実施するのに用い得る接着用部材を示した部分斜視図である。
【図3】従来の自動開閉装置におけるランニングバーに取着した移動ラックと、これに噛合されたピニオン、そして当該ピニオンに噛合の固定ラックを示した要部斜視略示図である。
【図4】前図におけるランニングバーに対し移動ラックを取着する場合における各種部品の取着状況を示した正面略示取扱い説明図である。
【図5】図3に示した移動ラックのベースに対する旧来手段による取着方法を示した分解略示斜視説明図である。
【図6】前掲ランニングバーに対し両面粘着テープによって移動ラックを張着固定するための方法を示した斜視説明図である。
【図7】図6に開示の方法に関し、その工程を示したもので、(A)はランニングバーに両面粘着テープを接着した状態を示した部分斜視図、(B)はさらに移動ラックを当該ランニングバーに係装した初期状態を示す部分斜視図、(C)は当該ランニングバーの係嵌完了状態を示す部分斜視図である。
【図8】図7における工程手順を示したランニングバーに対する移動ラックの嵌装工程にあって、当該移動ラックの嵌装状態につきその進行過程を開示した端部正面略示説明図である。
【符号の説明】
1 伝動用直状部品
1A 抜け止め収置用溝
1a 受承部
1b 対向側壁部
1c 抜け止め縁部
1d 開通隙口
1e 内装載置面
1f 溝端口
1g 受承深底面
1h 中央受承隆出底面
2 歯形帯状体
2A 嵌装用固定基盤部
2B 突条部
2a 頂面
2d 噛合部
2e 接着用底面
2f 脚底面
2g 凹陥中央底面
3 両面粘着テープ
3a 粘着裏面
3b 粘着表面
4 折り返し剥離テープ
4A 剥離棄却用テープ
4B 剥離引張用テープ
4c 剥離用重積テープ
4d テープ端部
Claims (3)
- 受承部と、その幅員方向両側から曲設された対向側壁部と、当該両対向側壁部から内向きに曲成して対設された抜け止め縁部とにより、この抜け止め縁部間に開通隙口の形成された抜け止め収置用溝を画成してなる伝動用直状部品と、嵌装用固定基盤部の幅方向中央から突設されて頂面に噛合部の刻設された突条部を具備する歯形帯状体とを用意し、まず上記伝動用直状部品の前記開通隙口から両面粘着テープを装入することで、その粘着裏面を前記した伝動用直状部品の前記受承部における内装載置面に接着固定して、この際当該接着固定の事前または事後にあって、上記両面粘着テープの粘着表面に接着された折り返し剥離テープにおける剥離用重積テープ上に、前記した伝動用直状部品の抜け止め収置用溝内へ、その溝端口から前記の歯形帯状体を装通した後、上記折り返し剥離テープの剥離用重積テープにあって伝動用直状部品の溝端口から延出したテープ端部を引き出すことにより、当該折り返し剥離テープを両面粘着テープの粘着表面から剥離除去し、その後にあって前記歯形帯状体を、露呈した上記粘着表面に押当接着するようにしたことを特徴とする抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法。
- 幅員方向両側の各受承深底面と、当該各受承深底面間に連設された中央受承隆出底面とからなる内装載置面を有する受承部と、その幅員方向両側から曲設された対向側壁部と、当該対向側壁部から内向きに曲成して対設された抜け止め縁部間に、開通隙口の形成された抜け止め収置用溝を画成してなる伝動用直状部品と、嵌装用固定基盤部の幅方向中央から突設されて頂面に噛合部が刻設された突条部とからなり上記嵌装用固定基盤部の接着用底面が幅員方向両側の各脚底面と、当該脚底面間を連設する凹陥中央底面とにより形成された歯形帯状体とを用意し、先ず上記伝動用直状部品の前記開通隙口から両面粘着テープを挿入することで、その粘着裏面を前記した伝動用直状部品の受承部における内装載置面にあって、その中央受承隆出底面から両側の各受承深底面にわたり接着固定し、この際当該接着固定の事前または事後にあって、上記両面粘着テープの粘着表面に接着された折り返し剥離テープにおける剥離用重積テープ上に、前記した伝動用直状部品の抜け止め収置用溝内へ、その溝端口から前記の歯形帯状体を挿通した後、上記折り返し剥離テープの剥離用重積テープ上にあって伝動用直状部品の溝端口から延出したテープ端部を引き出すことにより、当該折り返し剥離テープを両面粘着テープの粘着表面から剥離除去し、その後にあって前記歯形帯状体を、露呈した上記粘着表面に押当接着することにより、歯形帯状体における凹陥中央底面とその両側の各脚底面とを、夫々、伝動用直状部品における中央受承隆出底面と各受承深底面とにわたり接着された両面粘着テープの粘着表面に押当接着するようにようにしたことを特徴とする抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法。
- 帯状の両面粘着テープにあって、その粘着裏面には剥離棄却用テープを、粘着表面には剥離引張用テープを夫々張着し、この剥離引張用テープが、人的引張力では破断不能である強度を具有するすることで、請求項1と請求項2における折り返し剥離テープとして使用できるようにした抜け止め収置用溝をもつ伝動用直状部品に歯形帯状体を係装取着する方法の実施に用いる接着用部材。
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