JP4209037B2 - 舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置 - Google Patents
舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、航空機におけるフォースモータのフォースサミング方式によりサーボバルブ(サーボ弁)を操作するサーボ機構を備えた舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、航空機の舵面アクチュエータ制御においては、DDV(Direct Drive Valve)方式のアクチュエータを使用し、複数のコイル駆動力の合力によりコントロールバルブを駆動する冗長構成のフォースサミング方式が用いられている。
【0003】
そして、上記フォースサミング方式を用いてサーボバルブを操作する舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置では、冗長構成をなすそれぞれの制御系統において、セルフテスト(モデルモニタ)方式により故障の検出/同定を行ない、故障した制御系統を分離してアクチュエータ制御を実施している。
【0004】
更に、冗長構成をなす各系統の舵面アクチュエータ制御では、電流アンプからフォースモータへ出力する電流値の各系統間でのばらつきを抑制するため、電流値のイコライジング機能を作動させている。
【0005】
図5は、従来の技術による舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置のブロック図を示したものである。同図において、1は舵面2を駆動するサーボバルブを含む舵面アクチュエータで、この舵面アクチュエータ1には多重構成をなす複数のセンサ3a〜3nが設けられており、これらのセンサ3a〜3nにより検出される信号はフィードバック信号として舵面アクチュエータ制御装置4a〜4nへ送られる。上記舵面アクチュエータ制御装置4a〜4nは、操縦操作に応じて与えられるアクチュエータ舵角コマンドAcom 及び上記センサ3a〜3nからの信号に応じてサーボバルブ駆動用のフォースモータ5a〜5nを駆動する。
【0006】
上記舵面アクチュエータ制御装置4a〜4nは、それぞれアクチュエータを制御するための第1演算処理部6、アクチュエータの冗長管理を行なうための第2演算処理部7及びフォースモータ5a〜5nを駆動するための電流アンプ8からなっている。
【0007】
上記第1演算処理部6は、イコライジング部10及びアクチュエータ制御演算部11からなり、イコライジング部10に自系統及び他系統の電流アンプ8の出力電流値が入力され、アクチュエータ制御演算部11にアクチュエータ舵角コマンドAcom 、対応するセンサ3a〜3nの検出信号及び上記イコライジング部10の出力信号が入力される。イコライジング部10は、自系統及び他系統の出力電流値に基づいて各系統間の電流値のばらつきを抑制するためのもので、その出力信号をアクチュエータ制御演算部11に入力する。アクチュエータ制御演算部11は、操縦操作に応じてアクチュエータ舵角コマンドAcom が与えられると、センサ3a〜3nからのフィードバック信号及びイコライジング部10からの信号を参照し、舵角コマンドに応じた信号を電流アンプ8に出力してフォースモータ5a〜5nを駆動する。また、電流アンプ8の出力値は、自系統及び他系統第2演算処理部7へ送られる。
【0008】
一方、第2演算処理部7は、セルフテスト(モデルモニタ)方式によるアクチュエータ冗長管理部12を備え、センサ3a〜3nの検出信号及び電流アンプ8の出力値に基づいてアクチュエータ制御系の故障検出/同定/分離を行ない、故障を検出した場合は電流アンプ機能停止コマンドを電流アンプ8に出力し、故障した系統におけるフォースモータ5a〜5nの駆動を停止する。
【0009】
上記従来の舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置において、セルフテスト(モデルモニタ)方式によるアクチュエータ制御系冗長管理を行なう場合には、舵面アクチュエータ1におけるセンサ3a〜3nの精度のばらつきにより電流アンプ8からフォースモータ5a〜5nへ出力する電流値が各系統間でばらつくため、フォースサミングによりサーボバルブを駆動する際、コイル駆動力が打ち消し合うフォースファイティングを起こし、このままではアクチュエータの制御特性及び消費効率に悪影響を及ぼす可能性があった。
【0010】
これを防止するために、アクチュエータ制御演算部11にイコライジング部10を付加することにより、各系統間の電流値のばらつきを抑制している。また、セルフテスト(モデルモニタ)方式によるアクチュエータ冗長管理を行なう場合には、制御機能を実現する第1演算処理部6とアクチュエータ制御系の故障検出/同定/分離を行なう冗長管理機能を実現する第2演算処理部7を別々に準備する必要があった。これは制御機能を実現する第1演算処理部6において故障が発生した場合、アクチュエータ冗長管理部12が故障の影響を受けず、確実に故障検出/同定/分離を実施するため、制御機能とは別に第2演算処理部7を準備する必要があるためである。
【0011】
また、一般に冗長構成機器の冗長管理を実施する場合、大別して「セルフテスト(モデルモニタ)方式」と「ボーディング(多数決)方式」があるが、従来では次の理由により、セルフテスト(モデルモニタ)方式が用いられている。
【0012】
複数のフォースモータのフォースサミング方式により1個のサーボバルブ、1個のアクチュエータを制御する装置において、ボーディング(多数決)方式により冗長管理を実施する場合、制御機能演算部や電流アンプの出力信号等を用いてボーディング処理を行なうことになる。しかし、上記したように制御機能にて用いるセンサ精度のばらつきが存在するため、そのばらつきが制御機能のフィードバックゲインにより増幅され、出力信号においては極めて大きな誤差となる。そのため出力信号のボーディングにより故障した系統の異常データを識別することが困難となり、確実に冗長管理を実施することができない可能性があり、信頼性を損なう恐れがあった。
なお、制御機能にて用いるセンサの個数は、装置の信頼性を確保するために、一般に制御系統と同一個数の冗長構成とする必要がある。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように従来の舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置では、電流アンプ8からフォースモータ5a〜5nへ出力する電流値の各系統間でのばらつきを抑制するためのイコライジング機能を付加する必要があり、装置の低価格化、コンパクト化を阻害する要因となっている。また、制御機能用の第1演算処理部6と冗長管理機能用の第2演算処理部7とを別々に用意する必要があるため、この点からも装置の低価格化、コンパクト化を阻害する要因となっている。
【0014】
本発明は上記の課題を解決するためになされたもので、ボーディング方式を用いて舵面アクチュエータ制御を確実に行ない得ると共に、低価格化及びコンパクト化を実現し得る舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、フォースモータのフォースサミング方式により舵面アクチュエータのサーボバルブを操作するサーボ機構を備えた舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置において、前記舵面アクチュエータに設けられた多重構成をなす複数のセンサと、前記フォースモータを駆動する電流アンプ及びこの電流アンプに駆動指令を与える演算処理部を備えた複数系統の舵面アクチュエータ制御装置と、前記各センサの検出信号を前記全系統の舵面アクチュエータ制御装置にフィードバック信号として入力するフィードバック手段と、前記各演算処理部に設けられ、前記複数のセンサからフィードバックされる全センサ信号をボーディング処理して出力するセンサ信号ボーディング処理部と、操縦操作に応じて与えられるアクチュエータ舵角コマンド及び前記センサ信号ボーディング処理部から出力されるセンサ信号に基づいてフォースモータ駆動指令をそれぞれ自系統の電流アンプに出力するアクチュエータ制御演算部と、前記各演算処理部に設けられ、全系統の電流アンプの出力電流値をボーディング処理して出力する出力電流値ボーディング処理部と、前記各舵面アクチュエータ制御装置に設けられ、自系統及び他系統の出力電流値ボーディング処理部の出力信号に基づいて故障判定を行ない、故障を検出した際、故障した系統の電流アンプに機能停止コマンドを出力する故障判定部とを具備し、前記電流アンプは、全系統のうち過半数以上の故障判定部から機能停止コマンドが入力された場合にシャットダウン処理を実行し、故障系統を分離するものであることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る舵面アクチュエータ制御装置の構成をブロック図である。同図において、1は航空機の舵面2を駆動するサーボバルブを含む舵面アクチュエータで、この舵面アクチュエータ1には多重構成をなす複数のセンサ3a〜3nが設けられている。上記センサ3a〜3nにより検出される信号は、フィードバック信号としてそれぞれ全系統の舵面アクチュエータ制御装置20a〜20nへ送られる。上記舵面アクチュエータ制御装置20a〜20nは、操縦操作に応じて与えられるアクチュエータ舵角コマンドAcom 及び上記センサ3a〜3nからの信号に応じてサーボバルブ駆動用のフォースモータ5a〜5nを駆動する。
【0018】
上記舵面アクチュエータ制御装置20a〜20nは、それぞれアクチュエータを制御するための演算処理部21、故障判定部22及びフォースモータ5a〜5nを駆動するための電流アンプ23からなっている。
上記演算処理部21は、CPUにより構成したもので、センサ信号ボーディング処理部31、アクチュエータ制御演算部32、及び出力電流値ボーディング処理部33からなり、センサ信号ボーディング処理部31には全センサ3a〜3nの検出信号、すなわち自系統のセンサ信号及び他系統のセンサ信号がフィードバック信号として入力される。センサ信号ボーディング処理部31は、全センサ信号についてのボーディング(多数決)処理を行なってセンサ信号を選択し、その選択したセンサ信号をアクチュエータ制御演算部32へ出力する。
【0019】
上記アクチュエータ制御演算部32は、操縦操作に応じて与えらるアクチュエータ舵角コマンドAcom 及び上記センサ信号ボーディング処理部31により選択されたセンサ信号に応じたアクチュエータ駆動指令を電流アンプ23に出力し、この電流アンプ23の出力信号によりフォースモータ5a〜5nを駆動する。また、電流アンプ23の出力値は、自系統及び他系統の出力電流値ボーディング処理部33へ送られる。この出力電流値ボーディング処理部33は、全系統の電流アンプ23の出力電流値についてボーディング処理を行ない、その選択された出力電流値を自系統及び他系統の各故障判定部22へ出力する。
【0020】
上記故障判定部22は、全系統の電流値ボーデング結果に基づいて故障判定を行ない、故障と判定した場合には、故障した系統の電流アンプ23に機能停止コマンドを出力する。すなわち、故障した系統の電流アンプ23には、全系統の故障判定部22から機能停止コマンド(シャットダウン信号)が入力される。電流アンプ23は、全系統から与えられる故障判定信号のうち、過半数以上の機能停止コマンドが与えられた場合に機能停止コマンドが有効であると判断し、出力電流をシャットダウン処理して故障系統を分離する。すなわち、系統間の故障判定の誤差、あるいは、ある系統の故障判定機能の故障により全系統のシャットダウン信号を誤って出力する場合等、誤信号によるシャットダウンを防止するために、上記したように全系統から与えられる故障判定信号のうち、過半数以上の機能停止コマンドが電流アンプ23に与えられた場合に機能停止コマンドが有効であると判断するようにしている。
【0021】
図2は、センサ信号ボーディング処理部31及び出力電流値ボーディング処理部33の3系統データに対する詳細を示すブロック図である。上記センサ信号ボーディング処理部31及び出力電流値ボーディング処理部33は、故障信号検出部41及び信号選択部42からなり、全系統、例えば3系統のセンサ信号あるいは出力電流値が入力される。故障信号検出部41は、3系統の入力信号を比較して故障の発生を検出し、故障情報を信号選択部42に出力するもので、1系統に故障が発生している場合には故障系統を特定し、2系統に故障が発生している場合には2故障発生を認識する。
【0022】
上記故障信号検出部41は、各系統の値を比較して差(誤差)を検出し、その誤差が予め設定されたスレッショルド値内であれば全系統正常と判断し、1系統のデータが他の2系統のデータと比べて予め設定されたスレッショルド値以上の誤差を有している場合は、その誤差を有する系統を「故障」と判断する。更に、残りの2系統のデータが予め設定されたスレッショルド値以上の誤差を有する場合は、2故障目が発生したことを認識する。
【0023】
そして、信号選択部42は、上記故障信号検出部41からの故障情報に応じて信号選択動作を行なうもので、3系統が正常な場合にはその中間値を選択して出力し、2系統が正常な場合にはその平均値を計算して出力する。
【0024】
図3は、上記図2のボーディング処理部における入出力データ例を示したもので、aは第1系統信号値、bは第2系統信号値、cは第3系統信号値、dは信号選択値である。また、図3において、時間t0からt1までのT1区間は3系統が正常、t1以降のT2区間は第3系統信号値cが異常となり、他の2系統が正常な場合を示している。
3系統が正常なT1区間では、第1ないし第3系統の中間値が選択され、信号選択値dとして出力される。そして、時間t1において、第3系統信号cの異常(故障発生)が認識されると、その後のT2区間では正常な第1系統信号値aと第2系統信号値bとの平均値が計算され、その平均値が信号選択値dとして出力される。
【0025】
センサ信号ボーディング処理部31は、全系統のセンサ3a〜3nの検出信号について上記図3に示すようにしてボーディング処理し、そのセンサ信号選択値をアクチュエータ制御演算部32に出力する。
また、出力電流値ボーディング処理部33は、全系統の電流アンプ23の出力電流値について上記図3に示すようにしてボーディング処理し、全系統の故障判定部22へ出力する。各故障判定部22は、全系統の出力電流値ボーディング処理部33から送られてくる出力電流値から故障判定を行ない、故障の発生を検出した場合には、上記したように機能停止コマンド(シャットダウン処理信号)を電流アンプ23に出力する。電流アンプ23は、全系統から与えられる故障判定信号のうち、過半数以上の機能停止コマンドが与えられた場合に機能停止コマンドが有効であると判断し、出力電流をシャットダウン処理して故障系統を分離する。
【0026】
上記のように冗長構成をなす複数のセンサが機器の保証している精度範囲内で誤差(ばらつき)を有している場合においても、センサ信号ボーディング処理部31でボーディング処理を行なうことにより、各センサ3a〜3nから出力されるフィードバック信号のばらつきを除去することができる。これにより、センサ信号のばらつきに起因する各系統間の出力電流値の誤差を抑制することができる。
【0027】
また、出力電流値ボーディング処理部33及び故障判定部22を設けることにより、出力電流値に対するボーディング方式による冗長管理機能を実現でき、故障が発生した場合には、故障した系統を検出/同定/分離し、制御動作を正常に続行することができる。
更に、上記ボーディング方式による冗長管理を実施することにより、制御機能と冗長管理機能を同一の演算処理部21で実現できる。これは1系統の演算処理部21で故障が発生し、1系統の制御機能と冗長制御機能が同時に異常となった場合でも、正常な他の系統のボーディング処理により出力される機能停止コマンドにより故障した系統を分離することができるためである。
【0028】
上記のように各系統におけるアクチュエータ制御機能/冗長管理機能を同一の演算処理部21を用いて実現でき、低価格化及びコンパクト化を実現することができる。
【0029】
なお、本発明の方式は、従来の方式に比較してセンサ信号を交換するラインが増加するが、演算処理装置を削減する効果の方がはるかに大きく、舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置として低価格化、コンパクト化を図ることができる。
【0030】
次に本発明を3重冗長舵面アクチュエータ制御系に実施した場合の例を図4を参照して説明する。
舵面アクチュエータ1は、舵面アクチュエータDDV(Direct Drive Valve)バルブ1a、舵面アクチュエータシリンダ1b、上記舵面アクチュエータDDVバルブ1aの位置を検出する3重構成のDDVバルブ位置センサ3A1〜3A3、及びアクチュエータ位置センサ3B1〜3B3からなり、フォースモータ5a〜5cにより舵面アクチュエータDDVバルブ1a及び舵面アクチュエータシリンダ1bが駆動され、この舵面アクチュエータシリンダ1bにより舵面2が駆動される。
【0031】
一方、制御系は3系統の舵面アクチュエータ制御装置4a、4b、4cにより構成している。そして、上記DDVバルブ位置センサ3A1〜3A3及びアクチュエータ位置センサ3B1〜3B3の検出信号がそれぞれ上記舵面アクチュエータ制御装置4a、4b、4cへ送られ、演算処理部21内のセンサ信号ボーディング処理部31に入力される。
【0032】
上記3系統の舵面アクチュエータ制御装置4a、4b、4cは、図1の場合と同じ構成であり、演算処理部21の出力電流値ボーディング処理部33には自系統及び他系統の電流アンプ23の出力電流値が入力され、上記出力電流値ボーディング処理部33の選択値が自系統及び他系統の故障判定部22へ送られる。そして、この故障判定部22の故障判定結果が自系統及び他系統の電流アンプ23へ送られる。この電流アンプ23は、3系統の舵面アクチュエータ制御装置4a〜4cのうち、2系統の故障判定部22から機能停止コマンドが与えられた場合にシャットダウン処理を実行する。
【0033】
上記の構成において、各系統のセンサ信号ボーディング処理部31は、3重構成のDDVバルブ位置センサ3A1〜3A3、及びアクチュエータ位置センサ3B1〜3B3からフィードバックされるセンサ信号に対して図2及び図3で説明したように中間値選択処理を実施し、各系統の制御機能にて用いるフィードバック信号を同一のものとする。これにより電流アンプ23からフォースモータ5a〜5cに供給される出力電流値を各系統間でほぼ同一の値とすることができる。従って、電流アンプ23の出力電流値を用いたボーディング処理を実施して、故障した系統の制御機能の検出/同定/分離を行なうことができる。
【0034】
更に、電流アンプ23の出力電流値が各系統間でほぼ同一の値であるため、イコライジング機能なしでフォースファイトを抑制することができる。
また、出力電流値ボーディング処理部33により、故障した系統を認識した場合には、故障した系統及び正常な系統の全てから故障した系統の電流アンプ23に対して機能停止コマンドが出力され、2系統以上の機能停止コマンドにより故障した系統がシャットダウンされる。
上記のように各系統におけるアクチュエータ制御機能/冗長管理機能を同一の演算処理部(CPU)21を用いて実現でき、低価格化及びコンパクト化を実現することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、フォースモータのフォースサミング方式によりサーボバルブを駆動操作するサーボ機構を備えた冗長構成をなす舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置において、演算処理部内にセンサ信号ボーディング処理部及び出力電流値ボーディング処理部を設け、上記センサ信号ボーディング処理部により舵面アクチュエータのセンサからフィードバックされるセンサ信号に対するボーディング処理を実施するようにしたので、各系統で用いるセンサ信号の均一化を図り、電流アンプからフォースモータへ出力する電流値の誤差を抑制でき、イコライジング機能を削除することができる。
また、上記出力電流値ボーディング処理部にて、フォースモータを駆動する電流アンプの出力電流値に対するボーディング処理を実施することにより、各系統間の出力電流値を均一化すると共に、故障した系統を確実に認識してシャットダウン処理することができる。これによりアクチュエータ制御機能及び冗長管理機能を同一の演算処理部を用いて実現でき、低価格化及びコンパクト化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置の構成を示すブロック図。
【図2】同実施形態におけるボーディング処理部の詳細を示すブロック図。
【図3】同実施形態におけるボーディング処理部の動作例を示す図。
【図4】本発明を3重冗長舵面アクチュエータ制御系に実施した場合の構成例を示すブロック図。
【図5】従来の舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
1 舵面アクチュエータ
1a 舵面アクチュエータDDVバルブ
1b 舵面アクチュエータシリンダ
2 舵面
3a〜3n センサ
3A1〜3A3 DDVバルブ位置センサ
3B1〜3B3 アクチュエータ位置センサ
5a〜5n フォースモータ
20a〜20n 舵面アクチュエータ制御装置
21 演算処理部
22 故障判定部
23 電流アンプ
31 センサ信号ボーディング処理部
32 アクチュエータ制御演算部
33 出力電流値ボーディング処理部
41 故障信号検出部
42 信号選択部
Claims (1)
- フォースモータのフォースサミング方式により舵面アクチュエータのサーボバルブを操作するサーボ機構を備えた舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置において、
前記舵面アクチュエータに設けられた多重構成をなす複数のセンサと、
前記フォースモータを駆動する電流アンプ及びこの電流アンプに駆動指令を与える演算処理部を備えた複数系統の舵面アクチュエータ制御装置と、
前記各センサの検出信号を前記全系統の舵面アクチュエータ制御装置にフィードバック信号として入力するフィードバック手段と、
前記各演算処理部に設けられ、前記複数のセンサからフィードバックされる全センサ信号をボーディング処理して出力するセンサ信号ボーディング処理部と、
操縦操作に応じて与えられるアクチュエータ舵角コマンド及び前記センサ信号ボーディング処理部から出力されるセンサ信号に基づいてフォースモータ駆動指令をそれぞれ自系統の電流アンプに出力するアクチュエータ制御演算部と、
前記各演算処理部に設けられ、全系統の電流アンプの出力電流値をボーディング処理して出力する出力電流値ボーディング処理部と、
前記各舵面アクチュエータ制御装置に設けられ、自系統及び他系統の出力電流値ボーディング処理部の出力信号に基づいて故障判定を行ない、故障を検出した際、故障した系統の電流アンプに機能停止コマンドを出力する故障判定部とを具備し、
前記電流アンプは、全系統のうち過半数以上の故障判定部から機能停止コマンドが入力された場合にシャットダウン処理を実行し、故障系統を分離するものであることを特徴とする舵面アクチュエータ制御/冗長管理装置。
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