JP4208419B2 - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両面発電機能を備える太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
両面発電機能を備える太陽電池素子を用いた太陽電池モジュールは、屋根面、壁面等に設置される。
図13は、従来の太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図であり、図14は、該太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
図中2は両面発電型の太陽電池素子であり、数枚〜数十枚の該太陽電池素子2,2,…を太陽光線8を透過させるための透光部20,20,…となる間隔を隔てて配置している。
前記太陽電池素子2,2,…は、該太陽電池素子2,2,…が発生させた電力を取り出す端子箱に接続可能なように、配線7を用いて直列に接続されている。
【0003】
接続された前記太陽電池素子2,2,…は透光性の合成樹脂シート3(例えばEVA樹脂シート)で挟み、その外側を透光性の強化ガラス材を用いた透光板1と透明プラスチックフィルムを用いた透光フィルム4とで挟み、熱圧着加工を施し、合成樹脂シート3を架橋、硬化して一体化し、透光板1、透光フィルム4、及び透光フィルム4と同寸同形状を有する光反射板(例えば白色に塗装された矩形の鋼板)6の周縁部を、アルミニウムを用いた枠体50に嵌め込んで太陽電池モジュールとしている。
【0004】
以上のような太陽電池モジュールが、例えば個人住宅の屋根の上に複数設置されている場合、太陽電池モジュールは、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、隣り合う太陽電池モジュールの枠体50を夫々重ね合わせた状態で、屋根面91上に、棟側から軒側に向けて段葺きに(階段状に)して設置されている。
このとき、太陽光線8が太陽電池素子2,2,…に入射して発電に寄与し、透光板1及び透光フィルム4を透過した太陽光線8が光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射して発電に寄与して、前記太陽電池モジュールは両面発電が可能となる。
【0005】
また、太陽電池モジュールが、例えば個人住宅の屋外側の壁面92に複数設置されている場合、太陽電池モジュールは、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、壁面92に沿って縦置きに設置され、このとき、段葺きに設置されている場合と同様にして、前記太陽電池モジュールは両面発電が可能となる。
【0006】
以上のような太陽電池モジュールは、透光部20,20,…の面積を大きくした場合、透光部20,20,…を透過する太陽光線8の量が増大し、透過した太陽光線8が光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射して発電に寄与するため、太陽電池素子2一枚当たりの発電電流が増加することが知られている。また、太陽電池素子2,2,…と光反射板6との間の距離を大きくした場合、光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の量が増大するため、該太陽光線8が発電に寄与して太陽電池素子2一枚当たりの発電電流が増加することも知られている。
【0007】
また、太陽電池素子2,2,…を直列に接続する場合は、各太陽電池素子2,2,…の発電電流を同程度に揃える必要があり、各太陽電池素子2,2,…の発電電流に大きなバラツキがあるときは、発電電流が少ない太陽電池素子2の影響により、太陽電池モジュールの出力が低下することが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来の太陽電池モジュールは、段葺きにして設置した場合、光反射板6と屋根面91との間に空隙90が生じ、該空隙90を有効に利用していなかった。
また、縦置きに設置した場合、太陽高度が高いとき、太陽電池素子2,2,…の発電面と太陽光線8との角度関係が平行に近くなるため発電効率を向上させることができず、太陽電池モジュールを壁面に対して傾斜させて太陽電池素子2,2,…の発電面と太陽光線8との角度関係を垂直に近づけた場合は光反射板6と壁面92との間に空隙が生じ、該空隙を有効に利用していなかった。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、両面発電型の太陽電池素子に対して光反射板を斜めに配置することにより、屋根面に設置する場合、又は壁面に設置する場合、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置する場合に光反射板と屋根面との間に生じる空隙、又は従来の太陽電池モジュールを壁面に対して傾斜させて設置する場合に光反射板と壁面との間に生じる空隙を有効に利用することができる太陽電池モジュールを提供するものである
【0010】
本発明の目的は、太陽電池素子と光反射板との間の距離の長さに応じて、太陽電池素子と該太陽電池素子に隣り合う太陽電池素子との間の距離を調節して太陽電池素子を配置することにより、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度にして、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防止できる太陽電池モジュールを提供することにある。
本発明の他の目的は、太陽電池素子と光反射板との間の距離の長さに応じて、出力電流値が異なる太陽電池素子を配置することにより、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度にして、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防止できる太陽電池モジュールを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
発明に係る太陽電池モジュールは、複数枚の両面発電型の太陽電池素子を、透光部となる間隔を隔てて平面的に配置し、前記太陽電池素子の一面側に光反射板を配置してなる太陽電池モジュールにおいて、前記光反射板は前記太陽電池素子に対して傾斜角を有する。
【0012】
発明に係る太陽電池モジュールは、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が長い太陽電池素子は、該太陽電池素子と、隣り合う太陽電池素子との間の距離が短く、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が短い太陽電池素子は、該太陽電池素子と、隣り合う太陽電池素子との間の距離が長いことを特徴とする。
発明に係る太陽電池モジュールは、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が長い太陽電池素子は出力電流値が小さく、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が短い太陽電池素子は出力電流値が大きいことを特徴とする。
【0013】
発明にあっては、光反射板と太陽電池素子との間に適宜の距離を隔てることができ、それによって光反射板に反射して太陽電池素子の裏面に入射する太陽光線の量が増大して発電電流を増加することができる。
例えば屋根面に設置する場合、太陽電池素子と太陽光線との角度関係が、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置する場合の従来の太陽電池モジュールの太陽電池素子と太陽光線との角度関係と等しい場合であっても、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置することによって、太陽電池素子に対して平行に配置されている光反射板が屋根面に対して斜めに設置されて光反射板と屋根面との間に生じる空隙を、傾斜した光反射板の配置スペースとして利用して、発電電流を増加することができる。
【0014】
また、太陽電池モジュールを壁面に設置する場合、従来の太陽電池モジュールを壁面に対して傾斜させて太陽電池素子の発電面と太陽高度が高いときの太陽光線との角度関係を垂直に近づけて壁面に設置し、前記角度関係を垂直に近づけることによって太陽高度が高いときの発電効率を向上させる場合に光反射板と壁面との間に生じる空隙を有効に利用することができる。
【0015】
加えて、第1発明にあっては、太陽電池素子と光反射板との間の距離が、該太陽電池素子に隣り合う太陽電池素子と光反射板との間の距離より短く、そのため隣り合う太陽電池素子より裏面の発電電流が小さくなる太陽電池素子に対し、該太陽電池素子と該太陽電池素子に隣り合う太陽電池素子との間の距離を長くして裏面の発電電流を増加するため、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度にして、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防ぎ、両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる。
【0016】
また、第2発明にあっては、太陽電池素子と光反射板との間の距離が、該太陽電池素子に隣り合う太陽電池素子と光反射板との間の距離より短く、そのため隣り合う太陽電池素子より裏面に入射する光量が小さくなる太陽電池素子として、出力電流値が大きい太陽電池素子を用いることによって、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度に揃えることができ、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防ぎ、両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる。出力電流値が大きい太陽電池素子は、例えば面積が大きい太陽電池素子であり、該太陽電池素子が受光する太陽光線の量を増大して両面の発電電流を増加するため、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度に揃えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
参考形態
図1は、本発明の参考形態1に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図であり、図2は、図1のII−II線の断面図、図3は、前記太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図であり、図4は、該太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
【0018】
図中2は矩形の両面発電型の太陽電池素子(例えばHIT太陽電池素子)であり、数枚〜数十枚の太陽電池素子2,2,…を接近して平面的に横方向に一列配置して太陽電池素子列2a,2a,…とし、複数の太陽電池素子列2a,2a,…を、太陽光線8を透過する透光部20,20,…となる間隔を縦方向に隔てて平面的に並置して矩形の太陽電池素子群としてある。
また、太陽電池素子2,2,…は、配線7(例えば銅板に半田メッキした接続用銅板導線)を用いて直列に接続し、該配線7を介して太陽電池素子2,2,…が発生させた電力を取り出すための端子箱71に接続してある。
【0019】
前記太陽電池素子2,2,…は、前記太陽電池素子群よりも面積が大きい矩形の透光性の合成樹脂シート3(例えばEVA樹脂シート)で挟み、その外側を該合成樹脂シート3と同寸同形状の透光性の強化ガラス材を用いた透光板1と透明プラスチックフィルムを用いた透光フィルム4とで挟み、熱圧着加工を施し、合成樹脂シート3を架橋、硬化して一体化し、透光板1及び透光フィルム4の周縁部をアルミニウムを用いた枠体5に嵌め込んでいる。
透光部20,20,…は合成樹脂が充填されている。また、枠体5と該枠体5に縦方向に隣り合う太陽電池素子列2a,2aとの間にも、合成樹脂が充填されて透光部25,25が形成されている。
【0020】
枠体5は、例えば個人住宅の屋根面、壁面等に設置する場合に家屋側となるべき透光フィルム4側に光反射板6を太陽電池素子2,2,…に対して縦方向に適宜の傾斜角を有するよう配置して取り付けるために、縦方向の一端部の家屋側への突出量を大きくしている。光反射板6の傾斜角度は、該光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の光量、太陽電池モジュールの厚み、設置場所等を考慮して決定する。
光反射板6は、例えば白色に塗装された矩形の鋼板である。また、光反射板6は太陽電池素子2,2,…に対して縦方向に傾斜して枠体5の透光フィルム4側に配置され、周縁部を枠体5に嵌め込んである。
【0021】
以上のような太陽電池モジュールを、例えば個人住宅の屋根の上に複数設置して用いる場合、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、屋根面91上に、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を棟側に、厚い方を軒側に向けて設置する。
このとき、太陽光線8が太陽電池素子2,2,…に入射して発電に寄与し、透光板1及び透光フィルム4を透過した太陽光線8が光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射して発電に寄与して、前記太陽電池モジュールは両面発電が可能となる。
【0022】
また、太陽電池素子2,2,…に対して光反射板6を斜めに配置していることにより、光反射板6と太陽電池素子2,2,…との間に適宜の距離を隔てることができ、それによって光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の量が増大し、発電電流を増加することができる。このとき、太陽電池素子2,2,…と太陽光線8との角度関係は、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置する場合の従来の太陽電池モジュールの太陽電池素子と太陽光線との角度関係と等しい場合であっても、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置することによって、太陽電池素子に対して平行に配置されている光反射板と屋根面との間に生じる空隙を光反射板6の配置スペースとして有効に利用することができる。
【0023】
参考形態の太陽電池モジュールを、例えば個人住宅の屋外側の壁面92に複数設置して用いる場合、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を上側に、厚い方を下側にして壁面92に沿って縦置きに設置し、このとき、屋根面91に設置して用いる場合と同様に両面発電を行ない、光反射板6に反射して太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の量が増大して発電電流を増加することができる。
このとき、太陽電池素子2,2,…の発電面と太陽高度が高いときの太陽光線8との角度関係を垂直に近づけることができるため、従来の太陽電池モジュールを縦置きにして壁面に配置する場合より発電効率が高い。
【0024】
実施の形態
図5は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図であり、図6は、図5のVI−VI線の断面図、図7は、前記太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図であり、図8は、該太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
該太陽電池モジュールは、前述した実施の形態1の太陽電池モジュールの透光部25,20,20,…,25に代えて、透光部251,201,202,…,252を設けてある。
【0025】
透光部251は、枠体5と該枠体5に縦方向に隣り合う一方の太陽電池素子列2aとの間に設けられ、透光部252は、枠体5と該枠体5に縦方向に隣り合う他方の太陽電池素子列2aとの間に設けられ、前記一方の太陽電池素子列2aと光反射板6との間の距離は、前記他方の太陽電池素子列2aと光反射板との間の距離より長い。また、透光部201,202,…は、透光部251と透光部252との間に順に設けられており、透光部251,201,202,…,252の縦方向の長さは、透光部251の縦方向の長さが最短、透光部252の縦方向の長さが最大になるよう、透光部251,201,202,…,252の順に適宜長くなるよう設けられている。
その他、参考形態に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0026】
以上のような太陽電池モジュールを、例えば個人住宅の屋根の上に複数設置して用いる場合、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、屋根面91上に、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を棟側に、厚い方を軒側に向けて設置する。個人住宅の屋外側の壁面92に複数設置して用いる場合は、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を上側に、厚い方を下側にして壁面92に沿って縦置きに設置する。
このとき、本実施の形態の太陽電池モジュールは、参考形態と同様の効果を得る。
【0027】
また、例えば透光部251と透光部201との間に挟まれた太陽電池素子列2aは、該太陽電池素子列2aと光反射板6との間の距離が、透光部201と透光部202との間に挟まれた太陽電池素子列2aと光反射板6との間の距離より長いが、透光部251の面積よりも透光部201の面積の方が大きく、透光部201の面積よりも透光部202の面積の方が大きいため、透光部251と透光部201との間に挟まれた太陽電池素子列2aの各太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の光量と、透光部201と透光部202との間に挟まれた太陽電池素子列2aの各太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の光量とが略等しくなり、同様にして太陽電池素子列2a,2a,…の各太陽電池素子2,2,…の裏面に入射する太陽光線8の光量が夫々同程度になるため、各太陽電池素子2,2,…一枚当たりの発電電流を同程度に揃えて両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる。
【0028】
実施の形態
図9は、本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図であり、図10は、図9のX−X線の断面図、図11は、前記太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図であり、図12は、該太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
該太陽電池モジュールは、前述した参考形態の太陽電池モジュールの太陽電池素子列2a,2a,…に代えて、太陽電池素子列21a,22a,23a,…,24aを備える。
【0029】
太陽電池素子列21aと光反射板6との距離は、太陽電池素子列22aと光反射板6との距離よりも長く、太陽電池素子列21aは、両面発電型の太陽電池素子21を用い、数枚〜数十枚の太陽電池素子21,21,…を接近して平面的に横方向に一列配置してあり、太陽電池素子列22aは、該太陽電池素子21より面積が大きい太陽電池素子22を用い、数枚〜数十枚の太陽電池素子22,22,…を接近して平面的に横方向に一列配置してある。
【0030】
同様にして、太陽電池素子列21a,22a,23a,…,24aを夫々構成する太陽電池素子21,22,23,…,24の面積がこの順に大きくなる太陽電池素子列21a,22a,23a,…,24aを太陽光線8を透過する透光部20,20,…となる間隔を縦方向に隔てて平面的に並置して矩形の太陽電池素子群としてある。
その他、参考形態に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
【0031】
以上のような太陽電池モジュールを、例えば個人住宅の屋根の上に複数設置して用いる場合、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、屋根面91上に、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を棟側に、厚い方を軒側に向けて設置する。個人住宅の屋外側の壁面92に複数設置して用いる場合は、各太陽電池モジュールの透光板1側を太陽光線8に向けて、太陽電池モジュールの厚みが薄い方を上側に、厚い方を下側にして壁面92に沿って縦置きに設置する。
このとき、本実施の形態の太陽電池モジュールは、参考形態と同様の効果を得る。
【0032】
また、例えば太陽電池素子列21aは、該太陽電池素子列21aと光反射板6との間の距離が、太陽電池素子列22aと光反射板6との間の距離より長いが、太陽電池素子21の面積よりも太陽電池素子22の面積の方が大きいため、各太陽電池素子21,21,…の両面に入射する太陽光線8の光量と、各太陽電池素子22,22,…の両面に入射する太陽光線8の光量とが略等しくなり、同様にして太陽電池素子列21a,22a,23a,…,24aの各太陽電池素子21,22,23,…,24の両面に入射する太陽光線8の光量が夫々略等しくなるため、各太陽電池素子21,22,23,…,24一枚当たりの発電電流を同程度にして両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる。
なお、本実施の形態の太陽電池モジュールは、太陽電池素子21,22,23,…,24の出力電流値がこの順に大きくなるよう調整しているため、各太陽電池素子の面積だけでなく、例えばアモルファス系の太陽電池素子の場合、各太陽電池素子の半導体の段数を変化させることで出力電流値を調整しても良い。
なお、本発明の太陽電池モジュールは、例えば架台に設置しても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明の太陽電池モジュールによれば、両面発電型の太陽電池素子に対して光反射板を斜めに配置することにより、屋根面に設置する場合、従来の太陽電池モジュールを段葺きにして屋根面に設置する場合に光反射板と屋根面との間に生じる空隙を有効に利用することができ、また、壁面に設置する場合、従来の太陽電池モジュールを壁面に対して傾斜させて太陽電池素子の発電面と太陽高度が高いときの太陽光線との角度関係を垂直に近づけて壁面に設置し、前記角度関係を垂直に近づけることによって太陽高度が高いときの発電効率を向上させる場合に光反射板と壁面との間に生じる空隙を有効に利用することができる。
【0034】
加えて、太陽電池素子と光反射板との間の距離の長さに応じて、太陽電池素子と該太陽電池素子に隣り合う太陽電池素子との間の距離を調節して太陽電池素子を配置することにより、太陽電池素子と光反射板との間の距離が短いため裏面の発電電流が小さくなる太陽電池素子に対して、該太陽電池素子と、隣り合う太陽電池素子との間の距離を長くして裏面の発電電流を増加するため、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度にして、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防ぎ、両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる。
【0035】
或いは、太陽電池素子と光反射板との間の距離の長さに応じて、例えば面積が異なる太陽電池素子を配置することにより、太陽電池素子と光反射板との間の距離が短いため裏面の発電電流が小さくなる太陽電池素子に対して、該太陽電池素子の面積を大きくして受光する太陽光線の量を増大して両面の発電電流を増加するため、各太陽電池素子一枚当たりの発電電流を同程度にして、裏面の発電電流が小さい太陽電池素子の影響によって出力が低下することを防ぎ、両面発電の効果を有効に利用して最大限の出力を得ることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考形態に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図である。
【図2】 図1のII−II線の断面図である。
【図3】 本発明の参考形態に係る太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図4】 本発明の参考形態に係る太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図である。
【図6】 図5のVI−VI線の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールの構成を示す平面図である。
【図10】 図9のX−X線の断面図である。
【図11】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態に係る太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図13】 従来の太陽電池モジュールを屋根面に設置した状態を示す縦断面図である。
【図14】 従来の太陽電池モジュールを壁面に設置した状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
2 太陽電池素子
21 太陽電池素子
22 太陽電池素子
20 透光部
201 透光部
202 透光部
6 光反射板

Claims (2)

  1. 複数枚の両面発電型の太陽電池素子を、透光部となる間隔を隔てて平面的に配置し、前記太陽電池素子の一面側に光反射板を配置してなる太陽電池モジュールにおいて、
    前記光反射板は前記太陽電池素子に対して傾斜角を有すると共に、
    前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が長い太陽電池素子は、該太陽電池素子と、隣り合う太陽電池素子との間の距離が短く、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が短い太陽電池素子は、該太陽電池素子と、隣り合う太陽電池素子との間の距離が長いことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 複数枚の両面発電型の太陽電池素子を、透光部となる間隔を隔てて平面的に配置し、前記太陽電池素子の一面側に光反射板を配置してなる太陽電池モジュールにおいて、
    前記光反射板は前記太陽電池素子に対して傾斜角を有すると共に、
    前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が長い太陽電池素子は出力電流値が小さく、前記太陽電池素子と前記光反射板との間の距離が短い太陽電池素子は出力電流値が大きいことを特徴とする太陽電池モジュール。
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