JP4207482B2 - 自動変速機の変速制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両用内燃機関に搭載される自動変速機のギア段が車両走行状態及び機関運転状態に基づき設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとの間でその変速モードを選択的に切り替えるようにした自動変速機の変速制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車両用内燃機関に搭載される自動変速機にあっては、その変速制御装置を通じて、車両速度等の車両走行状態とアクセル開度等の機関運転状態とに応じた最も適切なギヤ段が選択される。そして、この制御装置から出力される変速指令に基づいて自動変速機のギア段が自動的に切り替えられる。また、こうした自動変速モードを行う変速制御装置にあっても、運転者が同装置によるギア段の変速パターンを複数のモード(例えば、加速性を重視したモードや燃費向上を重視したモード等)の中から選択可能とするようにしたものがある。これにより、ギア段の切り替えに際して運転者の意志をある程度反映させることができるようになる。しかしながら、これも単に変速パターンを切り替えるものでしかなく、ギア段の選択そのものについては基本的に変速制御装置に委ねられる。
【0003】
一方、近年では、例えば特開平8−193656号公報にみられるように、自動変速モードの他、こうした自動変速機の変速パターンを運転者の意志によって決定するようにした、いわゆる手動変速モードに切り替え可能な変速制御装置も提案されている。
【0004】
この手動変速モードでは、シフトレバーやステアリングホイールに設けられたシフトスイッチ等の選択機構を通じて運転者により任意のギア段が選択される。そして、こうした選択機構を通じてギア段の選択操作が再度なされなければ、基本的に自動変速機のギア段はその選択されたギア段に保持されるように制御される。このように自動変速機の変速モードを手動変速モードに切り替え可能とすることにより、自動変速機を搭載しながらも、必要に応じて手動変速機を備える車両の操作感が擬似的に得られるようになる。その結果、車両の変速操作に対して運転者の意志を最大限に反映させることができるようになる。
【0005】
但し、こうした手動変速モードが選択されている場合であっても、所定の条件が満たされると、運転者によるギア段の選択がキャンセルされ、変速制御装置を通じて自動変速機のギヤ段が強制的に切り替えられる場合がある。例えば、車両の停止時や旋回時に制動動作が行われて車両が減速状態に移行したような場合に、運転者によるギア段の切り替えが全くなされないと、自動変速機のギア段が4速等、変速比の低いギア段に保持されたままで車両速度が低下するようになる。このような場合、過大な負荷が入力されることによる自動変速機の温度上昇や、こうした減速状態からその後に加速状態に移行したときの走行性能、即ち加速性能の低下が懸念される。
【0006】
そこで従来では、現在選択されているギア段に応じて許容速度を予め設定しておき、車両速度がこの許容速度よりも低下したときには、手動変速モードを解除して変速比を増大させるべく強制的にダウンシフトを実行するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、車両速度がこの許容速度よりも低下したときにダウンシフトを実行することにより、自動変速機の温度上昇やその後の加速時における走行性能の低下についてはこれを抑制することができるようになる。
【0008】
しかしながら、こうしたダウンシフトを単に車両速度の低下のみを考慮して実行するようにすると、以下のような不都合も無視できないものとなる。運転者は手動変速モードを選択しており、しかも変速要求をしていないのにも関わらず、その意志とは無関係にギア段の切り替えが行われることになるため、運転者はその変速ショックに対して大きな違和感を感じてしまうようになる。
【0009】
尚、変速比を無段階に変更するようにした無段階変速機(いわゆる「CVT」)においても、自動変速モードの他、上述したギア式の自動変速機と同様の手動変速モードを選択可能にしたものがある。即ち、こうした無段変速機の変速モードとして手動変速モードが選択されると、変速比が特定の段階(例えば4段階)にのみ選択可能になり、ギア式の自動変速機と略同等の変速制御が行われる。このため、こうした無段変速機にあっても、手動変速モード時の変速ショックに伴う上記不都合についてはギア式の自動変速機と概ね共通したものとなっている。
【0010】
この発明はこうした従来の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、自動変速モードと手動変速モードとを切り替え可能な自動変速機の変速制御装置において、手動変速モード選択中の車両速度低下に伴う変速比の強制的な増大処理の実行に際しそれに伴う違和感を極力緩和することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下、上記課題を解決するための手段について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づき設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた第1の所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、前記内燃機関が前記車両によって駆動される被駆動状態から同車両を駆動する駆動状態に切り替わるのを監視する監視手段と、前記手動変速モードが選択されているとき且つ車両速度が前記低速領域にあるとき、前記監視手段の監視結果に基づいて前記内燃機関が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替わるのと同時に前記変速比の増大処理を実行する変速時期制御手段とを備えることを要旨としている
(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記変速時期制御手段は、車両速度が前記低速領域において前記第1の所定速度よりも低い第2の所定速度以下の領域に移行したときには前記内燃機関の被駆動状態及び駆動状態に関わらず強制的に前記変速比の増大処理を実行することを要旨としている。
【0012】
(3)請求項3に記載の発明は、車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づいて設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、車両走行状態を示す走行パラメータと機関運転状態を示す運転パラメータとにより規定される領域であって、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する領域であり且つ第1の所定走行パラメータよりも大きい側にある第1の領域と、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる領域であり且つ前記第1の所定走行パラメータ未満の第2の所定走行パラメータよりも小さい側にある第2の領域と、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持するか同変速比よりも増大させるかを前記運転パラメータの変化態様に基づいて決定する領域であり且つ前記第1の所定走行パラメータと前記第2の所定走行パラメータとの間にある第3の領域とが設けられ、且つ同第3の領域については、前記内燃機関が車両により駆動される被駆動状態にあることを示す領域であり且つ基準運転パラメータよりも小さい側にある第3の領域Aと前記内燃機関が車両を駆動する駆動状態にあることを示す領域であり且つ前記基準運転パラメータよりも大きい側にある第3の領域Bとが設けられ、且つ前記第2の領域及び前記第3の領域が前記第1の領域よりも車両速度の小さい前記低速領域として設けられた変速比選択領域について、この選択領域として保持中の前記自動変速機の変速比に対応するものを参照したうえで前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記変速比選択領域上において前記第1の領域及び前記第2の領域及び前記第3の領域のいずれにあるかを監視し、前記第3の領域にあるときには前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行したことをもって前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定する監視手段と、前記手動変速モードが選択されているときにおいて、前記監視手段により前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第1の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記監視手段により前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第2の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行し、前記監視手段により前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定されるときにはこれと同時に前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行する変速時期制御手段とを備えることを要旨としている。
(4)請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記変速時期制御手段は、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータの変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域B及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、または前記走行パラメータ及び前記運転パラメータの変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第1の領域にあるときから前記第3の領域Aにあるときまでの期間は前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行することにともない前記自動変速機の変速比を増大させる処理を実行することを要旨としている。
(5)請求項5に記載の発明は、請求項3または4に記載の自動変速比の変速制御装置において、前記第3の領域が前記第1の領域と前記第2の領域とを隔てる態様で設けられることを要旨としている。
【0013】
(6)請求項6に記載の発明は、車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づいて設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた第1の所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、車両速度と機関負荷とにより規定される領域であって、前記第1の所定速度よりも高速側にある第1の領域と、前記第1の所定速度より小さい第2の所定速度よりも低速側にある第2の領域と、これら第1の領域と第2の領域との間にある第3の領域とが設けられ、且つ同第3の領域については、所定負荷よりも高負荷側にある第3の領域Aと同負荷よりも低負荷側にある第3の領域Bとが設けられ、且つ前記第2の領域及び前記第3の領域が前記第1の領域よりも車両速度の小さい前記低速領域として位置付けられた変速比選択領域について、この選択領域として保持中の前記自動変速機の変速比に対応するものを参照したうえで前記車両速度及び前記機関負荷が前記変速比選択領域上において前記第1の領域及び前記第2の領域及び前記第3の領域のいずれにあるかを監視するとともに、前記内燃機関の運転状態が車両により駆動される被駆動状態から車両を駆動する駆動状態に切り替えられたことを判定すべく、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行したか否かを監視する監視手段と、前記手動変速モードが選択されているときにおいて、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第1の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第2の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行し、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行した旨判定されるときにはこれと同時に前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行する変速時期制御手段とを備えることを要旨としている。
(7)請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記変速時期制御手段は、前記車両速度及び前記機関負荷の変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域B及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、または前記車両速度及び前記機関負荷の変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第1の領域にあるときから前記第3の領域Aにあるときまでの期間は前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行することにともない前記自動変速機の変速比を増大させる処理を実行することを要旨としている。
(8)請求項8に記載の発明は、請求項6または7に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記変速比選択領域について、前記第1の領域と前記第3の領域とを区分するものは前記第1の所定速度による等速線であり、前記第2の領域と前記第3の領域とを区分するものは前記第2の所定速度による等速線であり、前記第3の領域Aと前記第3の領域Bとを区分するものは前記所定負荷による等負荷線及び車両速度の関数としての機関負荷のいずれかであることを要旨としている。
【0014】
(9)請求項9に記載の発明は、請求項3〜8のいずれか一項に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記自動変速機の変速比のうち変速比が最も大きいものを除いた変速比のそれぞれに対して前記変速比選択領域が予め設定されることを要旨としている。
【0015】
(10)請求項10に記載の発明は、請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記監視手段は、機関負荷に基づいて前記被駆動状態から前記駆動状態への切り替わりを監視することを要旨としている。
(11)請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記監視手段は、アクセルペダルの操作量を機関負荷とし、この操作量に基づいて前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられることを監視することを要旨としている。
(12)請求項12に記載の発明は、請求項10または11に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記監視手段は、前記低速領域において機関負荷が判定値である所定負荷未満から同所定負荷以上に変化したことに基づいて前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定することを要旨としている。
【0016】
(13)請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記監視手段は、前記所定負荷を車両速度が高いときほど大きく設定することを要旨としている。
(14)請求項14に記載の発明は、請求項12または13に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記車両の走行路についてその勾配を推定する推定手段を更に備え、前記監視手段は、車両の走行路が前記推定手段により登坂路である旨推定されるときには、前記推定手段により車両の走行路が降坂路である旨推定されるときよりも前記所定負荷を大きい値に設定することを要旨としている。
(15)請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の自動変速機の変速制御装置において、前記監視手段は、車両の走行路が登坂路であるときにはその勾配が大きいときほど前記所定負荷を大きい値に設定し、車両の走行路が降坂路であるときにはその勾配が大きいときほど前記所定負荷を小さい値に設定することを要旨としている。
【0017】
以下、上記手段による作用効果について記載する。
・自動変速機の変速ショックは、内燃機関の出力軸から車両駆動系に伝達される駆動トルクの急激な変化に起因して発生する。特に、ある程度高い車速における速度比の増大処理は車両の被駆動力を大きくすることとなり一般的には大きなショックが発生する。従って、手動変速モード時にあって運転者が変速要求をしていないときに、変速制御装置による変速比の増大処理が実行されると、それに伴って運転者は大きな違和感を感じるようになる。一方で、運転者によるアクセル操作等によって機関出力が増大するような場合、内燃機関が車両によって駆動される被駆動状態からこれを駆動する駆動状態に変化する。
この点に着目し、上記(1)〜(15)に記載の発明では、運転者によるアクセル操作等に伴って機関出力が増大し、内燃機関が被駆動状態から駆動状態に変化するのに合わせてこうした変速比の増大処理を実行するようにしている。このため、こうした変速比の増大処理による被駆動力の増大量が抑えられるようになり、その変速ショックに伴う違和感も小さなものとなる。従って、手動変速モード選択中の車両速度低下に伴う強制的なダウンシフトの実行等、変速比の増大処理に際しそれに伴う違和感を極力緩和することができるようになる。尚、上記「変速比」とは自動変速機の入力軸及び出力軸の回転速度について(入力軸回転速度/出力軸回転速度)を意味し、またその「増大処理」とは、ギア段を低下させる等、段階的に設定された変速比についてこれをより大きい比の変速比に変更する処理を意味する。
【0018】
・上記(2)に記載の発明またはこれを含む発明によれば、変速比の増大処理に伴う違和感を極力抑えつつ、車両が停止するような場合や旋回時に車両速度が大きく低下するような場合において、自動変速機の温度上昇やその後に加速状態に移行した場合における加速性能の低下についてもこれを抑制することができるようになる。
【0019】
・機関負荷は、アクセルペダルの操作量とその相関が高いため、上記(11)に記載の発明またはこれを含む発明によるように、アクセルペダルの操作量を機関負荷の代用値とし、同操作量に基づいて被駆動状態から駆動状態への切り替わりを監視する、といった構成を採用することができる。尚、こうした機関負荷と高い相関を有する状態量として、アクセルペダルの操作量の他、例えば吸入空気量や吸気圧を採用することもできる。
【0020】
・上記(12)に記載の発明またはこれを含む発明によれば、内燃機関の被駆動状態及び駆動状態の切り替えを比較的容易に判定することができる。尚、上記判定値については、内燃機関が被駆動状態から駆動状態に切り替わる際の機関負荷についてその平均値を実験等に基づいて予め求め、これを同判定値として設定することができる。また、その設定に際しては、車両の慣性、車両駆動系の駆動抵抗、空気抵抗などの走行抵抗等、上記切り替わりに影響を及ぼす各種パラーメータを個々に或いは総合的に考慮するのが望ましい。更に、それら各種パラーメータについて車両の走行状態に応じて変化するものである場合には、その走行状態に応じて上記判定値を可変設定する等の方法も上記切り替わり判定の信頼性を高めるうえでは有効である。
【0021】
・一般に車両速度が高くなるほど、車両に作用する空気抵抗等、走行抵抗が増大する。従って、被駆動状態にある内燃機関の機関負荷を増大させた場合、車両速度が高いときほど同内燃機関はより大きい機関負荷の段階から駆動状態に切り替わるようになる。
上記(13)に記載の発明またはこれを含む発明では、内燃機関が被駆動状態から駆動状態に切り替わるのを監視するに際し、その切り替わりを判定するための判定値を車両速度が高いときほど大きく設定するようにしている。従って、上記判定値を空気抵抗等に応じて変化する走行抵抗に応じて適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を高めることができるようになる。
【0022】
・また、こうした走行抵抗は、上述したような車両の速度に応じて変化する空気抵抗の他、走行路の状態、即ち同走行路が登坂路であるか或いは降坂路にあるかによっても変化する。即ち、車両を一定の速度で走行させたときの走行抵抗は、同車両が登坂路を走行している場合には大きくなり、降坂路を走行している場合には小さくなる。従って、降坂路ではより小さな機関負荷のもとで内燃機関は駆動状態となる一方、登坂路ではより大きな機関負荷になるまで同内燃機関は駆動状態には移行しない。
上記(14)または(15)に記載の発明では、この点に着目して判定値を設定するようにしているため、同判定値を走行路の状態により変化する走行抵抗に応じて適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を一層高めることができるようになる。
【0023】
・また、登坂路にあってはその勾配(上り勾配)が大きいときほど、また降坂路にあってはその勾配(下り勾配)が小さいときほど、走行抵抗は大きくなる。
上記(15)に記載の発明では、この点に着目して判定値の設定を行うようにしているため、走行路の勾配についてその程度に応じて同判定値を適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を一層高めることができるようになる。
【0027】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
以下、この発明の第1の実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
【0028】
図1は、本実施形態にかかる変速制御装置の制御対象である自動変速機、並びにこれが搭載される内燃機関の構成を示す概略構成図である。
同図1に示されるように、内燃機関10の出力軸12にはトルクコンバータ14及び変速機本体16からなる自動変速機11が接続されている。内燃機関10の出力軸12が回転するのに伴って発生するトルクは、この自動変速機11により所定の変速比をもって速度・トルク変換された後、同自動変速機11の出力軸18から車両駆動用のトルクとして出力される。このように出力された駆動トルクは、図示しないディファレンシャルギアを介して最終的に車両の駆動輪(図示略)に伝達される。尚、上記「変速比」は自動変速機11の入力軸、即ちここでは内燃機関10の出力軸12と、自動変速機11の出力軸18との各回転速度の比(出力軸12の回転速度/出力軸18の回転速度)として表される。
【0029】
また、自動変速機11の変速動作は電子制御装置40により制御される。具体的には、この電子制御装置40を通じて自動変速機11の内部に設けられた油圧駆動機構(図示略)が制御されることにより、その変速比、ここではそのギア段が「1速」、「2速」、「3速」、「4速」、及び「後退」に選択的に切り替えられる。
【0030】
こうした電子制御装置40による自動変速機11の変速制御は、大きくは、自動変速制御と手動変速制御とに大別される。自動変速制御では、自動変速機11の変速モードが自動変速モードに設定され、そのギア段が車両走行状態及び機関運転状態に基づいて切り替えられる。一方、手動変速制御では、自動変速機11の変速モードが手動変速モードに設定され、そのギア段が運転者により選択されるギア段に切り替えられる。
【0031】
電子制御装置40はこれら各制御を実行するための制御プログラムの他、これら制御の演算結果を一時的に記憶したり、或いはこれら制御の実行に際して必要になる演算用マップ等々が記憶されたメモリ42を備えている。
【0032】
内燃機関10や車両には、こうした変速装置による自動変速機11の変速制御を実行するために、機関運転状態や車両走行状態を検出する各種センサが設けられている。例えば、内燃機関10の出力軸12においてその近傍には、同出力軸12の回転速度、即ち機関回転速度を検出する回転速度センサ31が設けられている。アクセルペダル24の近傍にはその操作量(アクセル開度)を検出するアクセルセンサ32が設けられている。また、自動変速機11の出力軸18においてその近傍には、その回転速度から車両の走行速度(車両速度)を検出するための車両速度センサ33が設けられている。更に、内燃機関10の吸気通路13においてスロットルバルブ21の上流側には吸入空気量センサ34が設けられている。
【0033】
こうしたセンサの他、車室(図示略)内に設けられたシフトレバー28の近傍には、シフト位置を検出するシフト位置センサ35が設けられている。シフトレバー28は、運転者によりそのシフト位置が「L」、「2」、「N」、「D」、「R」、及び「M」のいずれかの位置に選択的に切り替えられる。
【0034】
また、ステアリングホイール26には、シフトレバー28がシフト位置「M」にあるときにのみ、その操作が有効になるダウンシフトスイッチ36及びアップシフトスイッチ37が設けられている。ダウンシフトスイッチ36は、自動変速機11の変速比を増大させるためのものであり、これが操作される毎に電子制御装置40の変速制御を通じてダウンシフトが実行され、自動変速機11のギア段が現状よりも一段低いギア段に切り替えられる。これに対して、アップシフトスイッチ37は、自動変速機11の変速比を低下させるためのものであり、これが操作される毎に電子制御装置40の変速制御を通じてダウンシフトが実行され、自動変速機11のギア段が現状よりも一段高いギア段に切り替えられる。
【0035】
シフトレバー28の操作を通じて選択されるシフト位置が「M」以外の位置、即ち「L」、「2」、「N」、「R」、及び「D」のいずれかの位置にある場合、電子制御装置40により自動変速制御が実行される。
【0036】
この自動変速制御では、基本的にシフトレバー28のシフト位置、車両速度、並びにアクセル開度に基づいて自動変速機11のギア段が自動的に選択され、その選択されたギア段に同自動変速機11のギア段が切り替えられる。例えば、シフトレバー28のシフト位置が「L」である場合には、自動変速機11のギア段は「1速」に固定される。また、シフト位置が「2」である場合には、自動変速機11のギア段は「1速」と「2速」との間で選択的に切り替えられる。更に、シフトレバー28のシフト位置が「D」にある場合には、自動変速機11のギア段は「1速」〜「4速」の各段の間で選択的に切り替えられる。また、シフト位置が「N」である場合には、自動変速機11(具体的にはその出力軸18)からの駆動トルクの出力が停止され、同自動変速機11はいわゆるニュートラル状態となる。その他、シフトレバー28のシフト位置が「R」にある場合には、自動変速機11のギア段は「後退」に固定される。
【0037】
また、シフトレバー28のシフト位置が「2」、或いは「D」にある場合、車両速度及びアクセル開度に基づいて現在の車両走行状態及び機関運転状態に最も適したギア段が電子制御装置40により選択され、その選択されるギア段に自動変速機11のギア段が切り替えられる。こうしたギア段の選択を行うために、電子制御装置40のメモリ42には、車両速度及びアクセル開度とそれに対応するギア段との関係を車両加速時用及び減速時用に各別に定義した変速点マップが各シフト位置が「2」,「D」に対応して記憶されている。
【0038】
こうした自動変速制御に対して、シフトレバー28のシフト位置が「M」である場合には、電子制御装置40により手動変速制御が実行される。
この手動変速制御では、ダウンシフトスイッチ36及びアップシフトスイッチ37の操作を通じて運転者により選択されるギア段に自動変速機11のギア段が切り替えられる。従って、運転者によりこれらシフトスイッチ36,37の操作がなされない限り、自動変速機11のギア段は基本的に現在切り替えられているギア段に保持されるようになる。
【0039】
但し、車両の停止時や旋回時に制動動作が行われなどして車両速度が低下した場合に、自動変速機11のギア段が4速等、変速比の低いギア段に保持されていると、過大な負荷が入力されることによる自動変速機の温度上昇や、その後の加速性能の低下が懸念される点については上述した。
【0040】
そこで、本実施形態では、現在選択されているギア段に応じて許容速度を予め設定しておき、車両速度がこの許容速度よりも低下したときには、手動変速モードを解除して強制的にダウンシフトを実行するようにしている。そして更に、こうしたダウンシフトの実行に際しては、内燃機関10が被駆動状態にあるか或いは駆動状態にあるかを監視し、その監視結果に基づいてダウンシフトの実行時期を設定することにより、変速ショックに起因する運転者の違和感を極力緩和するようにしている。
【0041】
以下、こうした手動変速制御にあって、内燃機関10の被駆動・駆動状態を監視する際の手順(駆動状態変化判定処理)、並びにその監視結果に基づいてダウンシフトの実行時期を設定する際の手順(ダウンシフト実行時期設定処理)について図2〜図4を参照して説明する。
【0042】
図2は、駆動状態変化判定処理の処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置40により所定の割込周期をもって周期的に実行される。尚、この一連の処理は、自動変速機11の変速モードとして手動変速モードが選択されていること、換言すればシフトレバー28のシフト位置が「M」にあることを条件に実行される。
【0043】
この一連の処理に際しては、まず各シフトスイッチ36,37の操作を通じて選択されている自動変速機11のギア段が「1速」であるか否かが判断される(ステップS200)。ここで、自動変速機11のギア段が「1速」以外、即ち「2速」〜「4速」のいずれかにある場合(ステップS200:NO)、そのギア段に対応するダウンシフト用マップが選択される(ステップS205)。このダウンシフト用マップは、自動変速機11のギア段のうち「2速」〜「4速」にそれぞれ対応して各別に用意され、電子制御装置40のメモリ42に記憶されている。
【0044】
図3はこれらマップのうち特にギア段が「4速」に設定されている場合のものをその一例として示している。同図に示されるように、このマップでは車両速度V及びアクセル開度ACCPによって規定される領域が、車両速度Vに関する第1の所定速度V1及び第2の所定速度V2、アクセル開度ACCPに関する判定値ACCP1によって、領域A、領域B、領域C、及び領域Dといった4つの領域に区画されている。尚、「3速」並びに「2速」のマップについても、これら各領域の設定態様が異なるのみであり、基本的な構成は同一である。
【0045】
ここで、上記第2の所定速度V2は、車両速度Vが現在選択されているギア段に見合う速度よりも極めて低く、過大な負荷が作用することによる自動変速機11の温度上昇や、その後の加速性能の低下が無視できない状態に車両があることを判定するための値である。即ち、車両速度Vがこの第2の所定速度V2を下回っている場合には、こうした自動変速機11の発熱や加速性能の低下がもはや無視できなくなる程度にまで車両速度Vが低下しているものと判定される(領域D)。従って、この場合にはアクセル開度ACCPの大きさに関わらず、強制的にダウンシフトが実行される。
【0046】
一方、上記第1の所定速度V1は、車両速度Vが自動変速機11のギア段に対応する速度域にあるか否かを判定するための値である。即ち、車両速度Vがこの第1の所定速度V1以上である場合には、同車両速度Vは自動変速機11のギア段に対応する速度域にあるものと判定される(領域C)。従って、この場合には上述したような強制的なダウンシフトは実行されない。
【0047】
更に、車両速度Vがこれら各所定速度V1,V2によって挟まれる速度域(V2<V<V1)にある場合には、自動変速機11の温度上昇や加速性能の低下について、それらが発生する懸念はあるものの、その程度は低いと判定される(領域A,B)。従って、この場合には、ステップS210〜ステップS250の各処理を通じて、ダウンシフトの実行時期をアクセル開度ACCPと判定値ACCP1適切との比較を通じて適切に制御することにより、その変速ショックに対する運転者の違和感を極力緩和するようにしている。
【0048】
即ちこれらの処理ではまず、車両速度Vと第1の所定速度V1とが比較される(ステップS210)。そして、車両速度Vが第1の所定速度V1以下である場合には(ステップS210:NO)、更に車両速度Vと第2の所定速度V2とが比較される(ステップS220)。
【0049】
そして、これら各ステップS210,S220において、いずれも否定判断された場合には(ステップS210:NO,ステップS220:NO)、次に現在のアクセル開度ACCPと所定の判定値ACCP1とが比較される。
【0050】
ここで、この判定値ACCP1は、内燃機関10が被駆動状態にあるか駆動状態にあるかを判定するための値である。この判定値ACCP1は、内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わる際のアクセル開度ACCPについてその平均な値であり、これは実験等に基づいて予め求められている。
【0051】
この判断処理においてアクセル開度ACCPが判定値ACCP1未満である場合には、内燃機関10が被駆動状態にあると判断され(領域A)、被駆動状態フラグXDWNRDYが「ON」に設定される(ステップS260)。そして、この一連の処理は一旦終了される。
【0052】
一方、アクセル開度ACCPが判定値ACCP1以上である場合には(ステップS230:NO)、次に被駆動状態フラグXDWNRDYが「ON」に設定されているか否かが判断される(ステップS240)。即ち、ここでは、機関運転状態及び車両走行状態が先の図3に示される領域Aから領域Bに移行した直後か否か、換言すれば内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるタイミングであるか否かが判断される。
【0053】
そして、ここで被駆動状態フラグXDWNRDYが「ON」に設定されている旨判断された場合には(ステップS240:YES)、内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるタイミングと判断することができる。このため、これに合わせてダウンシフトを実行すべくダウンシフト実行フラグXDWNEXEを「ON」に設定する(ステップS250)。そして、この一連の処理は一旦終了される。
【0054】
一方、被駆動状態フラグXDWNRDYが「OFF」に設定されている場合には(ステップS240:NO)、機関運転状態及び車両走行状態が図3に示される領域Bのまま維持されていると判断される。従って、この場合にはダウンシフト実行フラグXDWNEXEの「ON」操作は行われず、この一連の処理は一旦終了される。
【0055】
これに対して、先のステップS210において、車両速度Vが第1の所定速度V1を上回っている旨の判断がなされた場合には(ステップS210:YES)、機関運転状態及び車両走行状態が図3に示される領域Cにあることになる。上述したように、この場合には、現在選択されている自動変速機11のギア段に対して車両速度Vが適切な速度域に入っており、自動変速機11の温度上昇や加速性能の低下等について敢えて考慮する必要がない。このため、ダウンシフトを実行する必要はないことになる。従って、この場合には、ダウンシフト実行フラグXDWNEXE及び被駆動状態フラグXDWNRDYはいずれも「OFF」に設定される(ステップS270、ステップS280)。また、先のステップS200において、自動変速機11のギア段が「1速」に設定されている旨判断された場合(ステップS200:YES)にも同様に、上記各フラグXDWNEXE,XDWNRDYはいずれも「OFF」に設定される。そして、このようにこれら各フラグXDWNEXE,XDWNRDYについて「OFF」操作がなされた後、この一連の処理は一旦終了される。
【0056】
一方、先のステップS220において、車両速度Vが第2の所定速度V2未満である場合には(ステップS220:YES)、機関運転状態及び車両走行状態が図3の領域Dにあることになる。上述したように、この場合には、現在切り替えられている自動変速機11のギア段に見合う速度域に対して車両速度Vが大きく低下しており、自動変速機11の温度上昇やその後に加速状態に移行した場合における加速性能の低下が避けきれない状況にある。従って、この場合には、アクセル開度ACCPの大きさ、換言すれば内燃機関10の被駆動・駆動状態に関わらず、ダウンシフトを強制実行するためにダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定される(ステップS250)。
【0057】
以上説明した一連の処理を通じて、機関運転状態及び車両走行状態が監視される。そして、以下に示す(1)及び(2)の条件についていずれか一方が満たされるときに、ダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定され、ダウンシフトが実行されるようになる。
【0058】
(1)車両速度Vが(V2≦V≦V1)を満たす速度域にあり且つアクセル開度ACCPが(ACCP<ACCP1)を満たす状態から(ACCP≧ACCP1)を満たす状態に切り替わったとき
(2)車両速度Vが(V<V2)を満たす速度域にあるとき
次に、ダウンシフト実行時期設定処理の処理手順について図4に示されるフローチャートを参照して説明する。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置40により所定の割込周期をもって周期的に実行される。
【0059】
この一連の処理に際しては、まず、現在の変速モードが手動変速モードに設定されているか否かが判断される(ステップS100)。ここで、自動変速モードが選択されている場合、即ちシフトレバー28のシフト位置が「M」以外のシフト位置にある場合には(ステップS100:NO)、この一連の処理は一旦終了される。因みに、この場合には、本処理とは別の処理により、現在のシフト位置、車両走行状態、並びに機関運転状態に最も適したギア段が電子制御装置40により選択され、自動変速機11のギア段がこの選択されたギア段に切り替えられる。
【0060】
一方、シフトレバー28のシフト位置が「M」にある場合には(ステップS100:YES)、次にダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定されているか否かが判断される(ステップS110)。
【0061】
ここでダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「OFF」である場合には(ステップS110:NO)、ダウンシフトを実行する必要がないか、或いはダウンシフトを実行するのに適切なタイミングになっていないため、この一連の処理は一旦終了される。
【0062】
一方、ダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」である場合には(ステップS110:YES)、ダウンシフトが実行される(ステップS120)。即ち、現在切り替えられている自動変速機11のギア段が例えば「4速」である場合には「3速」に切り替えられる。同様に、自動変速機11のギア段が例えば「3速」である場合には「2速」に、「2速」である場合には「1速」にそれぞれ切り替えられる。
【0063】
このようにしてダウンシフトが実行された後、ダウンシフト実行フラグXDWNEXE及び被駆動状態フラグXDWNRDYはいずれも「OFF」に設定される(ステップS130、ステップS140)。そして、このように各フラグXDWNEXE,XDWNRDYの「OFF」操作がなされた後、この一連の処理は一旦終了される。
【0064】
以下、こうした駆動状態変化判定処理及びダウンシフト実行時期設定処理に基づく制御態様の例について先の図3を参照して説明する。
図3において、実線P1は、例えば、車両旋回時にアクセルペダル24の踏み込みが徐々に戻されて同車両が減速状態に移行した後、再びアクセルペダル24が踏み込まれることにより、車両が加速状態に移行したような場合について、車両速度V及びアクセル開度ACCPの各推移を示している。この場合、車両走行状態及び機関運転状態は、同実線P1に示されるように、領域Cから領域B、領域Aと移行し、最終的に同領域Aから領域Bに移行する。そして、この領域Aから領域Bの移行時にダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定され、ダウンシフトが実行される。
【0065】
また、同図3において、一点鎖線P2は、例えば、車両が登坂路を走行することにより車両速度Vが徐々に低下した後、アクセルペダル24が踏み込まれて車両が加速状態に移行した場合について、車両速度V及びアクセル開度ACCPの各推移を示している。この場合、車両走行状態及び機関運転状態は、同図に示される領域Cから領域Bに移行し、最終的に同領域Aに移行する。そして、この場合も先の実線P1に示す例と同様に、この領域Aから領域Bの移行時にダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定され、ダウンシフトが実行される。
【0066】
従って、これら2つの例では、いずれも内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるのに合わせてダウンシフトが実行され、自動変速機11のギア段は「4速」から「3速」に切り替えられるようになる。
【0067】
一方、同図3において、二点鎖線P3は、例えば、アクセルペダル24の踏み込みが解除されるとともに制動動作が行われて車両が停止する場合について、車両速度V及びアクセル開度ACCPの各推移を示している。この場合、車両走行状態及び機関運転状態は、同二点鎖線P3に示されるように、領域Cから領域B、領域Aへと順に移行し、最終的に領域Dに移行する。そして、この場合には、領域Dへの移行時にダウンシフト実行フラグXDWNEXEが「ON」に設定され、ダウンシフトが実行される。
【0068】
従って、この例では、内燃機関10の被駆動・駆動状態に関わらず、車両走行状態及び機関運転状態が領域Dに移行した時点、換言すれば車両速度Vが第2の所定速度V2未満になった時点でダウンシフトが強制的に実行され、自動変速機11のギア段は「4速」から「3速」に切り替えられるようになる。
【0069】
因みに、これら各例のように、ダウンシフトが実行され、自動変速機11のギア段が「4速」から「3速」に切り替えられると、図2のフローチャートに示されるステップS205では、その切り替え後のギア段、即ち「3速」に対応するマップが選択されるようになる。そして、そのマップに基づいて上述したような処理が再度行われるようになる。従って、例えば、先の二点鎖線P3に示した例では、運転者によるダウンシフトスイッチ36の操作がなされなくとも、自動変速機11のギア段は「4速」→「3速」→「2速」→「1速」と順に切り替えられることとなる。
【0070】
以上説明した本実施形態によれば以下に示すような作用効果を奏することができる。
・本実施形態では、先の駆動状態変化判定処理を通じて内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるのを監視し、この切り替わりに合わせてダウンシフトを実行し、自動変速機11の変速比を増大させるようにしている。通常、このように内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わる場合、アクセルペダル24が踏み込まれるなど、運転者は機関出力の増大、ひいては車両の加速を意図している。このため、ダウンシフトの実行による変速ショックが発生しても、その変速ショックに伴う違和感は小さなものとなる。従って、手動変速モード選択中の車両速度低下に伴うダウンシフトの実行に際しそれに伴う違和感を極力緩和することができるようになる。
【0071】
・更に、車両走行状態及び機関運転状態が図3に示す領域Dに移行したとき、換言すれば、車両速度Vが第1の所定速度V1よりも低い第2の所定速度V2以下の速度域に移行したときには、内燃機関10の被駆動・駆動状態に関わらず強制的にダウンシフトを実行するようにしている。従って、車両が停止するような場合や旋回時に車両速度Vが大きく低下するような場合において、自動変速機11の温度上昇やその後に加速状態に移行した場合における加速性能の低下についてもこれを抑制することができるようになる。
【0072】
・また、このように内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるタイミングを検出するに際しては、アクセル開度ACCPが判定値ACCP1未満にある状態から同判定値ACCP1以上になることを監視するようにしている。従って、内燃機関10の被駆動状態から駆動状態への切り替わりをこうしたアクセル開度ACCPの監視結果に基づいて容易に判定することができるようになる。
【0073】
[第2の実施形態]
次に、本実施形態の第2の実施形態について上記第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
【0074】
上記第1の実施形態では、内燃機関10が被駆動状態にあるか或いは駆動状態にあるかを判定するためのアクセル開度ACCPにかかる判定値ACCP1を車両速度Vによらず一定の値に設定するようにしている。
【0075】
但し一般には、車両速度Vが高くなるほど、車両に作用する空気抵抗等、走行抵抗が増大する。従って、被駆動状態にある内燃機関10のアクセル開度ACCPを増大させて機関負荷を増大させるようにした場合、車両速度Vが高いときほど同内燃機関10はより大きい機関負荷の段階、換言すればアクセル開度ACCPがより大きい段階から駆動状態に移行するようになる。従って、内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるのをより正確に判定するうえでは、こうした車両速度Vによる影響を考慮するのが望ましい。
【0076】
そこで、本実施形態では、図5に示されるように、上記アクセル開度ACCPにかかる判定値ACCP1を車両速度Vの関数とし、同車両速度Vが高いときほど、これを大きく設定するようにしている。従って、車両速度Vが高いときほど、車両走行状態及び機関運転状態が図3に示す領域Aから領域Bに移行するとき、即ち内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わった旨判定されるアクセル開度ACCPは大きくなる。その結果、例えばアクセル開度ACCPを低開度から徐々に増大させたような場合についてみると、車両速度Vが低いときほどより早い段階でダウンシフトが実行されるようになる。
【0077】
以上説明した本実施形態によれば、内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わったことを判定するためのアクセル開度ACCPにかかる判定値ACCP1を空気抵抗等に応じて変化する走行抵抗に応じて適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を一層高めることができるようになる。
【0078】
[第3の実施形態]
上記第2の実施形態では、車両速度Vに応じて変化する空気抵抗等、走行抵抗の変化を考慮すべく、上記判定値ACCP1を車両速度Vの関数として設定するようにした。ここで、走行抵抗は、こうした車両速度Vに応じて変化する空気抵抗の他、走行路の状態、即ち同走行路が登坂路であるか或いは降坂路にあるかによっても変化する。
【0079】
そこで、本実施形態では、走行路の勾配を推定するとともに、こうした走行抵抗のうち、その走行路の勾配による変化を考慮して上記判定値を設定し、この判定値に基づいて内燃機関10の被駆動状態から駆動状態への切り替わりを判定するようにしている。
【0080】
以下、走行路の勾配を推定する際の処理手順(走行路勾配推定処理)、その推定結果に基づいて上記判定値を算出する際の処理手順(判定値算出処理)、並びにその算出される判定値に基づく駆動状態変化判定処理について図6〜図9を参照して説明する。
【0081】
図6は、上記走行路勾配推定処理についてその処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置40により所定の割込周期をもって周期的に実行される。
【0082】
この一連の処理に際しては、まず、車両速度Vの変化に基づいて車両の実加速度GACTが算出される(ステップS300)。次に、アクセル開度ACCPが「0」より大きいか、即ちアクセルペダル24が踏み込まれているか否かが判断される(ステップS310)。
【0083】
ここで、アクセル開度ACCPが「0」である場合、即ちアクセルペダル24が踏み込まれていない場合には(ステップS310:NO)、先に算出された実加速度GACTに基づいて降坂路の勾配DDWN(下り勾配)が算出される(ステップS350)。この勾配DDWNの算出に際しては、アクセルペダル24が踏み込まれていないことの他、アクセル開度ACCPが「0」になってから所定時間が経過していること、制動動作が行われていないことを条件としている。ここで、実加速度GACTが所定値よりも大きい場合には、走行路が降坂路である旨推定され、更に実加速度GACTに基づいて勾配DDWNが算出される。ここで、上記勾配DDWNは正の値であり、これが小さいときほど車両は勾配の急な降坂路を走行していることになる。
【0084】
一方、アクセル開度が「0」を上回っている場合、即ちアクセルペダル24が踏み込まれている場合には(ステップS310:YES)、次に現在の吸入空気量に基づいて機関トルクが算出される(ステップS320)。そして、この機関トルクに基づいて基準加速度GBASEが算出される(ステップS330)。更に、その基準加速度GBASE及び実加速度GACTに基づいて登坂路の勾配DUP(上り勾配)が算出される(ステップS340)。
【0085】
尚、基準加速度GBASEは、先に算出された機関トルクをもって車両を平坦路で走行させた場合に発生する加速度である。従って、実加速度GACTがこの基準加速度GBASEと略一致していれば、車両は平坦路を走行している旨推定することができる。これに対して、実加速度GACTが基準加速度GBASEよりも小さい場合には、車両は登坂路を走行している旨推定することができ、また、それら加速度の偏差(GBASE−GACT)に基づいて登坂路における勾配DUPを算出することができる。ここで、上記勾配DUPは正の値であり、これが大きいときほど車両は勾配の急な登坂路を走行していることになる。
【0086】
このようにして登坂路及び降坂路における勾配DUP,DDWNが算出されると、この一連の処理は一旦終了される。
図7は、上記判定値算出処理についてその処理手順を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は電子制御装置40により所定の割込周期をもって周期的に実行される。
【0087】
この一連の処理では、まず、先の走行路勾配推定処理の結果に基づいて、車両の走行路が登坂路であるか否かが判断される(ステップS400)。そして、登坂路である旨判断される場合には(ステップS400:YES)、第1の実施形態において示した判定値ACCP1及び登坂路の勾配DUPに基づいて登坂路用判定値ACCPUPが算出される(ステップS410)。一方、降坂路である旨判断される場合には(ステップS400:NO)、第1の実施形態において示した判定値ACCP1及び降坂路の勾配DDWNに基づいて降坂路用判定値ACCPDWNが算出される(ステップS415)。
【0088】
図8は、これら各勾配DUP,DDWNと各判定値ACCPUP,ACCPDWNとの関係を示す演算用マップである。同図に一点鎖線にて示されるように、登坂路用判定値ACCPUPは登坂路の勾配DUPが所定値(>0)を超えると、同勾配DUPの増大に伴って先の標準的な判定値ACCP1よりも徐々に大きい値に設定される。これに対して、同図に二点鎖線にて示されるように、降坂路用判定値ACCPDWNは降坂路の勾配DDWNが所定値を上回ると、同勾配DDWNの増大に伴って先の判定値ACCP1よりも徐々に小さな値となる。従って、登坂路用判定値ACCPUPと降坂路用判定値ACCPDWNとの間には常に以下の大小関係が成立している。
【0089】
登坂路用判定値ACCPUP>降坂路用判定値ACCPDWN
このように各判定値ACCPUP,ACCPDWNを設定するようにしているのは以下の理由による。
【0090】
車両を一定の速度で走行させたときの走行抵抗は、同車両が登坂路を走行している場合には大きくなり、降坂路を走行している場合には小さくなる。従って、登坂路ではより大きな機関負荷のもと、換言すればより大きなアクセル開度ACCPのもとで内燃機関10は駆動状態となる一方、降坂路ではより小さな機関負荷(或いはアクセル開度ACCP)になるまで同内燃機関10は駆動状態には移行しない。この点を考慮して、本実施形態では、登坂路用判定値ACCPUP、降坂路用判定値ACCPDWNについて上式に示されるような大小関係を設定するようにしている。
【0091】
また、登坂路にあってはその勾配DUP(上り勾配)が大きいときほど、また降坂路にあってはその勾配DDWN(下り勾配)が小さいときほど、走行抵抗は大きくなる。この点を考慮して、本実施形態では、走行路が登坂路であるときにはその勾配DUPが大きいときほど登坂路用判定値ACCPUPを大きい値に設定するようにしている。また、走行路が降坂路であるときには、その勾配DDWNが大きいときほど、降坂路用判定値ACCPDWNを小さい値に設定するようにしている。
【0092】
尚、図8に示されるように、各勾配DUP,DDWNが「0」近傍の範囲にある場合には、走行路を登坂路或いは降坂路と推定する際の推定精度が低いため、登坂路用判定値ACCPUP及び降坂路用判定値ACCPDWNとも、その標準的な判定値ACCP1と一致させるようにしている。即ち、これら各勾配DUP,DDWNが「0」近傍の範囲にある場合には、走行路を略平坦路とみなすようにしている。
【0093】
本実施形態では、このように内燃機関10の被駆動・駆動状態の切り替わりを判定する判定値を設定するに際し、走行路の勾配を考慮するようにしている。従って、先の図3に示されるダウンシフト用マップにおいて区画される各領域A〜Dのうち、領域A及び領域Bが図9に示されるように走行路の状態に応じて変更されるようになる。即ち、同図9に示されるように、車両が登坂路を走行している場合には、登坂路用判定値ACCPUPがその勾配DUPに応じて相対的に小さく設定されるため、領域Aの面積は増大するとともに、その増大分だけ領域Bの面積が減少するようになる。一方、車両が降坂路を走行している場合には、降坂路用判定値ACCPDWNがその勾配DDWNに応じて相対的に大きく設定されるため、領域Aの面積は減少するとともに、その減少分だけ領域Bの面積が増大するようになる。
【0094】
その結果、車両走行状態及び機関運転状態が図9に示す領域Aから領域Bに移行して内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わる際、その判定は登坂路よりも降坂路においてより早いタイミングでなされるようになる。更に、登坂路ではその勾配DUPが小さいときほど、また降坂路ではその勾配DDWNが大きいときほど、上記切り替わりの判定は早いタイミングなされるようになる。
【0095】
以上説明した本実施形態によれば以下に示すような作用効果を奏することができる。
・本実施形態によれば、内燃機関10の被駆動・駆動状態の切り替わりを判定する判定値を走行路の状態、即ち登坂路であるか或いは降坂路であるかに応じて変化する走行抵抗に応じて適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を一層高めることができるようになる。
【0096】
・更に、登坂路及び降坂路の各勾配DUP,DDWNに応じて上記判定値ACCPUP,ACCPDWNを適切に設定することができ、上記切り替わり判定についてもその信頼性を更に一層高めることができるようになる。
【0097】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、これら各実施形態は以下のようにその構成や制御構造の一部を変更して実施することもできる。
・上記各実施形態では、車両走行状態及び機関運転状態に基づいて、内燃機関10が被駆動状態から駆動状態に切り替わるタイミングを判定するようにした。これに対して、例えば自動変速機11の出力軸18にトルクセンサを設け、同センサにより検出されるトルクの向きが反転するのを監視し、その監視結果に基づいて上記切り替わりタイミングを判定するようにしてもよい。
【0098】
・上記切り替わりを判定する判定値を走行抵抗を考慮しつつ設定するに際し、第2の実施形態において示したような車両速度Vの変化に伴う空気抵抗の変化分、第3の実施形態において示したような走行路の勾配による変化分の双方を併せて考慮するようにしてもよい。
【0099】
・また、冷間時などにおいては、駆動系に用いられる潤滑油の粘度が高く、従って駆動抵抗が増大する傾向がある。このため、例えば潤滑油の温度を検出し(或いは機関冷却水温等から推定し)、その潤滑油温度に基づいて上記切り替わりの判定値を補正するようにしてもよい。
【0100】
・上記各実施形態において、内燃機関10の被駆動状態から駆動状態に切り替わるタイミングを基本的にアクセル開度に基づいて監視するようにしたが、このアクセル開度を例えば吸入空気量、吸気圧、スロットル開度等、機関負荷と相関を有するパラメータに変更することも可能である。また、これら各パラーメータと併せて機関回転速度を監視するようにしてもよい。
【0101】
・第1の実施形態において示した図2のステップS230にかかる処理を例えば図10に示される一連の処理に置換することによりこれを変更するようにしてもよい。即ち、同図10に示されるように、図2のステップS220において否定判断された場合、吸入空気量、自動変速機11のギア段、機関回転速度等々、自動変速機11の出力軸18から出力される駆動トルクに影響を及ぼす各種パラーメータに基づいて、実駆動トルクTACTを算出する(ステップS231)。次に、車両速度V、走行路の勾配DUP,DDWN等に基づいて車両をその車両速度Vをもって定常走行させるのに必要な基準駆動トルクTBASEを算出する(ステップS232)。そして、この基準駆動トルクTBASEと実駆動トルクTACTとを比較する(ステップS233)。そして、基準駆動トルクTBASEが実駆動トルクTACTを上回っている旨判断される場合には(ステップS233:YES)、図2に示すステップS260に処理を移行する。一方、実駆動トルクTACTが基準駆動トルクTBASE以上である旨判断される場合には(ステップS233:NO)、図2に示すステップS240に処理を移行する。こうした構成によっても、第1の実施形態にかかる装置に準じた作用効果を得ることができる他、内燃機関10の被駆動状態から駆動状態への切り替わりをより正確に監視することができるようになる。
【0102】
・上記各実施形態では、シフトレバー28のシフト位置が「M」にあるときに、自動変速機11の変速モードが自動変速モードから手動変速モードに切り替わるものを例示したが、こうした変速モードの切り替えはどのような態様をもって行われるものであってもよい。例えば、シフトレバー28のシフト位置が「D」にあるときに、上記シフトスイッチ36,37のいずれか一方或いは双方に対して特定の操作を行った場合に、変速モードが手動変速モードに切り替わるようにしてもよい。
【0103】
・第3の実施形態では、実加速度と基準加速度との比較に基づいて走行路の勾配を推定するようにしたが、例えば走行路の勾配を傾斜センサ等、直接これを検出するようにしてもよい。
【0104】
・上記各実施形態はダウンシフトスイッチ36及びアップシフトスイッチ37をいずれもステアリングホイール26に設けるようにしたが、これらの配置についても任意にである。例えば、シフトレバー28にこうした各シフトスイッチ36,37の機能を併せて持たせることもできる。
【0105】
・上記各実施形態では、ギア段が前進4段に切り替えられる自動変速機を例に挙げたが、例えば3段以下、或いは5段以上のギア段を有する自動変速機であっても本発明にかかる装置を適用することはできる。
【0106】
・上記各実施形態ではいずれも自動変速機のギア段が特定段にのみ切り替え可能なギア式の変速機を例に説明したが、本発明にかかる装置はこうしたギア式の自動変速機に限定されるものではない。例えば、変速比を無段階に変更するようにした無段階自動変速機において、変速比を特定の段階にのみ選択可能とし、ギア式の自動変速機と略同等の手動変速モードにその変速モードを変更できるようにしたものであれば、本発明にかかる装置を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる自動変速機の変速制御装置についてその構成を示す概略構成図。
【図2】駆動状態変化判定処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図3】ダウンシフトの実行及びその実行時期を設定するためのマップ。
【図4】ダウンシフト実行時期設定処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図5】ダウンシフトの実行及びその実行時期を設定するためのマップ。
【図6】走行路勾配推定処理についてその処理手順を示すフローチャート。
【図7】内燃機関の被駆動・駆動状態の切り替え判定値を算出する際の処理手順を示すフローチャート。
【図8】内燃機関の被駆動・駆動状態の切り替え判定値を算出する際の算出用マップ。
【図9】ダウンシフトの実行及びその実行時期を設定するためのマップ。
【図10】駆動状態変化判定処理の変更例についてその処理手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…内燃機関、11…自動変速機、12…出力軸、13…吸気通路、14…トルクコンバータ、16…変速機本体、18…出力軸、21…スロットルバルブ、24…アクセルペダル、26…ステアリングホイール、28…シフトレバー(選択機構)、31…回転速度センサ、32…アクセルセンサ(監視手段)、33…車両速度センサ(監視手段)、34…吸入空気量センサ、35…シフト位置センサ、36…ダウンシフトスイッチ(選択機構)、37…アップシフトスイッチ(選択機構)、40…電子制御装置(監視手段、推定手段、変速時期制御手段)、42…メモリ、V1…第1の所定速度、V2…第2の所定速度、V…車両速度。

Claims (15)

  1. 車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づき設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた第1の所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、
    前記内燃機関が前記車両によって駆動される被駆動状態から同車両を駆動する駆動状態に切り替わるのを監視する監視手段と、
    前記手動変速モードが選択されているとき且つ車両速度が前記低速領域にあるとき、前記監視手段の監視結果に基づいて前記内燃機関が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替わるのと同時に前記変速比の増大処理を実行する変速時期制御手段と
    を備えることを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  2. 請求項1に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記変速時期制御手段は、車両速度が前記低速領域において前記第1の所定速度よりも低い第2の所定速度以下の領域に移行したときには前記内燃機関の被駆動状態及び駆動状態に関わらず強制的に前記変速比の増大処理を実行する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  3. 車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づいて設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、
    車両走行状態を示す走行パラメータと機関運転状態を示す運転パラメータとにより規定される領域であって、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する領域であり且つ第1の所定走行パラメータよりも大きい側にある第1の領域と、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる領域であり且つ前記第1の所定走行パラメータ未満の第2の所定走行パラメータよりも小さい側にある第2の領域と、前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持するか同変速比よりも増大させるかを前記運転パラメータの変化態様に基づいて決定する領域であり且つ前記第1の所定走行パラメータと前記第2の所定走行パラメータとの間にある第3の領域とが設けられ、且つ同第3の領域については、前記内燃機関が車両により駆動される被駆動状態にあることを示す領域であり且つ基準運転パラメータよりも小さい側にある第3の領域Aと前記内燃機関が車両を駆動する駆動状態にあることを示す領域であり且つ前記基準運転パラメータよりも大きい側にある第3の領域Bとが設けられ、且つ前記第2の領域及び前記第3の領域が前記第1の領域よりも車両速度の小さい前記低速領域として設けられた変速比選択領域について、この選択領域として保持中の前記自動変速機の変速比に対応するものを参照したうえで前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記変速比選択領域上において前記第1の領域及び前記第2の領域及び前記第3の領域のいずれにあるかを監視し、前記第3の領域にあるときには前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行したことをもって前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定する監視手段と、
    前記手動変速モードが選択されているときにおいて、前記監視手段により前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第1の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記監視手段により前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第2の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行し、前記監視手段により前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定されるときにはこれと同時に前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行する変速時期制御手段とを備える
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  4. 請求項3に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記変速時期制御手段は、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータの変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域B及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、または前記走行パラメータ及び前記運転パラメータの変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第1の領域にあるときから前記第3の領域Aにあるときまでの期間は前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記走行パラメータ及び前記運転パラメータが前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行することにともない前記自動変速機の変速比を増大させる処理を実行する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  5. 請求項3または4に記載の自動変速比の変速制御装置において、
    前記第3の領域が前記第1の領域と前記第2の領域とを隔てる態様で設けられる
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  6. 車両用内燃機関に搭載される自動変速機の変速比が車両走行状態及び機関運転状態に基づいて設定される変速比に自動的に変更される自動変速モードと、前記自動変速機の変速比が選択機構を通じて選択される変速比に保持される手動変速モードとに選択的に切り替え可能であり、前記手動変速モード時は、前記自動変速機の変速比を減少させる処理を前記選択機構による変速比の変更が行われるときに限り実行し、且つ前記選択機構による変速比の変更が行われなくとも車両速度が前記自動変速機の変速比に応じた第1の所定速度以下の低速領域にあるときには前記自動変速機の変速比の保持を解除して変速比を増大させる処理を実行する車両用の自動変速機の変速制御装置において、
    車両速度と機関負荷とにより規定される領域であって、前記第1の所定速度よりも高速側にある第1の領域と、前記第1の所定速度より小さい第2の所定速度よりも低速側にある第2の領域と、これら第1の領域と第2の領域との間にある第3の領域とが設けられ、且つ同第3の領域については、所定負荷よりも高負荷側にある第3の領域Aと同負荷よりも低負荷側にある第3の領域Bとが設けられ、且つ前記第2の領域及び前記第3の領域が前記第1の領域よりも車両速度の小さい前記低速領域として位置付けられた変速比選択領域について、この選択領域として保持中の前記自動変速機の変速比に対応するものを参照したうえで前記車両速度及び前記機関負荷が前記変速比選択領域上において前記第1の領域及び前記第2の領域及び前記第3の領域のいずれにあるかを監視するとともに、前記内燃機関の運転状態が車両により駆動される被駆動状態から車両を駆動する駆動状態に切り替えられたことを判定すべく、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行したか否かを監視する監視手段と、
    前記手動変速モードが選択されているときにおいて、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第1の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第2の領域にある旨判定されるときには前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行し、前記監視手段により前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行した旨判定されるときにはこれと同時に前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比よりも増大させる処理を実行する変速時期制御手段とを備える
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  7. 請求項6に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記変速時期制御手段は、前記車両速度及び前記機関負荷の変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域B及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、または前記車両速度及 び前記機関負荷の変化態様として前記変速比選択領域上を前記第1の領域及び前記第3の領域A及び前記第3の領域Bの順に移行することが前記監視手段により監視されるとき、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第1の領域にあるときから前記第3の領域Aにあるときまでの期間は前記自動変速機の変速比を前記選択機構による変速比に保持する処理を実行し、前記車両速度及び前記機関負荷が前記第3の領域Aから前記第3の領域Bに移行することにともない前記自動変速機の変速比を増大させる処理を実行する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  8. 請求項6または7に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記変速比選択領域について、前記第1の領域と前記第3の領域とを区分するものは前記第1の所定速度による等速線であり、前記第2の領域と前記第3の領域とを区分するものは前記第2の所定速度による等速線であり、前記第3の領域Aと前記第3の領域Bとを区分するものは前記所定負荷による等負荷線及び車両速度の関数としての機関負荷のいずれかである
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  9. 請求項3〜8のいずれか一項に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記自動変速機の変速比のうち変速比が最も大きいものを除いた変速比のそれぞれに対して前記変速比選択領域が予め設定される
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記監視手段は、機関負荷に基づいて前記被駆動状態から前記駆動状態への切り替わりを監視する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  11. 請求項10に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記監視手段は、アクセルペダルの操作量を機関負荷とし、この操作量に基づいて前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられることを監視する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  12. 請求項10または11に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記監視手段は、前記低速領域において機関負荷が判定値である所定負荷未満から同所定負荷以上に変化したことに基づいて前記内燃機関の運転状態が前記被駆動状態から前記駆動状態に切り替えられた旨判定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  13. 請求項12に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記監視手段は、前記所定負荷を車両速度が高いときほど大きく設定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  14. 請求項12または13に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記車両の走行路についてその勾配を推定する推定手段を更に備え、
    前記監視手段は、車両の走行路が前記推定手段により登坂路である旨推定されるときには、前記推定手段により車両の走行路が降坂路である旨推定されるときよりも前記所定負荷を大きい値に設定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
  15. 請求項14に記載の自動変速機の変速制御装置において、
    前記監視手段は、車両の走行路が登坂路であるときにはその勾配が大きいときほど前記所定負荷を大きい値に設定し、車両の走行路が降坂路であるときにはその勾配が大きいときほど前記所定負荷を小さい値に設定する
    ことを特徴とする自動変速機の変速制御装置。
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