以下,本発明の文書情報管理システムについて,〔実施の形態1〕〜〔実施の形態7〕の順で,添付の図面を参照して詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
以下,実施の形態1の文書情報管理システムについて,
(1)実施の形態1の文書情報管理システムのシステム構成
(2)PUIの概念の提唱
(3)媒体用紙の構成
(4)Dicon(記載情報)の役割
(5)選択情報の具体例
(6)連結情報の構成
(7)文書情報管理システムの具体的な動作
(7)−1 ハイパーテキスト/媒体用紙の作成・登録処理
(7)−2 媒体用紙の出力処理
(7)−3 関連情報の検索・出力処理
の順で図面を参照して詳細に説明する。
(1)実施の形態1の文書情報管理システムのシステム構成
図1は,実施の形態1の文書情報管理システムのシステム構成図を示し,ハイパーテキストを作成するためのハイパーテキスト作成手段としてのネットワーク端末装置10と,ネットワーク端末装置10で作成したハイパーテキストおよび該ハイパーテキストのリンク構造によって関連づけされた関連情報ファイルを記憶するファイル手段および関連情報ファイルの検索を行う検索手段としてのファイル・サーバー20と,ハイパーテキストを入力して,ハイパーテキストの情報から画像情報のみを抽出して画像抽出情報を作成し,ハイパーテキストの情報のうちのボタン・スイッチ・アイコン等のリンク構造を有する情報から所定の記載情報および該記載情報とファイル・サーバー20の関連情報ファイルとを連結させるための連結情報を作成し,画像抽出情報,記載情報および連結情報を合成して媒体用紙情報を作成する媒体用紙情報作成手段としてのプリンタ・サーバー30と,媒体用紙情報を記録紙に印刷して媒体用紙201として出力する媒体用紙出力手段としてのプリンタ40と,媒体用紙201上に印刷されている記載情報の中から所望の記載情報を選択するためのマーク(選択情報)51を付与する選択情報付与手段としてのマーカー50と,マーカー50でマーク(選択情報)51が付与された媒体用紙201から選択情報および連結情報を読み取る読取手段としてのスキャナー60と,スキャナー60で読み取った選択情報および連結情報に基づいて,ファイル・サーバー20から該当する関連情報ファイルを検索する検索手段としてのネットワーク端末装置70と,ネットワーク端末装置70によって検索された関連情報ファイル81を記録紙に出力する出力手段としてのプリンタ80と,ネットワーク端末装置70によって検索された関連情報ファイル81をディスプレイ画面に出力する出力手段および媒体用紙情報を画面表示する表示手段としてのネットワーク端末装置90と,から構成される。
なお,上記各装置は,図示の如く,直接的または間接的にネットワークNetに接続されている。ここでは,このネットワークNetとしてインターネット・イントラネット等を使用するものとするが,特に限定するものではない。
ネットワーク端末装置(ハイパーテキスト作成手段)10は,既存のパソコン/ワードプロセッサと既存のエディターやワードプロセッサ・ソフトとから成り,HTML等のハイパーテキスト記述言語で記述し,ハイパーテキストとして作成可能な装置であれば良い。なお,ここでは,このネットワーク端末装置10に媒体用紙情報作成手段としての機能も持たせて,ユーザの選択によって,作成したハイパーテキストをそのままファイル・サーバー20へ記憶することも,作成したハイパーテキストから媒体用紙情報を作成し,媒体用紙情報をファイル・サーバー20へ記憶させることできるものとする。
ファイル・サーバー(ファイル手段)20は,既存のWebサーバーを用いることができる。なお,ファイル・サーバー20は,文書をハイパーテキストの形式で記憶すると共に,媒体用紙情報を画像ファイルとして記憶する。また,ハイパーテキストから参照される関連情報ファイルもハイパーテキストとして記憶されている。さらに,後述するネットワーク端末装置(検索手段)70のクライアント用検索ソフトウェアの要求に応じて,ファイル・サーバー20内に記憶しているハイパーテキストおよび関連情報ファイルの検索を行うサーバー用検索ソフトウェア(検索手段の一部)を搭載している。なお,ここでは説明を簡単にするために,ファイル手段として1個のファイル・サーバー20を配置するが,ファイル・サーバー20の数は特に限定するものでなく,ネットワークNet上に複数のファイル・サーバーが配設されている構成でも良い。
プリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30は,2次元バーコード・コーディングソフトウェア,HTMLソースコード展開ソフトウェア(例えば,インターネット・イントラネットのブラウザー等)を含む媒体用紙情報作成ソフトウェアから成る。詳細は後述するが,ハイパーテキストのHTMLソースコードを展開して,画像抽出情報である文章部を生成し,ハイパーテキストのHTMLソースコードを2次元バーコードにコーディングし,記載情報および連結情報であるコードエリアを生成し,さらに文章部とコードエリアとを合成して媒体用紙情報を作成するものである。
なお,ここで,媒体用紙情報作成手段としてプリンタ・サーバーを用いるが,特にこれに限定するものでなく,上記媒体用紙情報作成ソフトウェアを実行可能な装置であれば,例えばパソコン・ワークステーション等でも良いのは勿論である。また,媒体用紙情報作成手段としてプリンタ・サーバー30を独立して配置する代わりに,ファイル・サーバー20に媒体用紙情報作成手段の機能を持たせても良い。
プリンタ(媒体用紙出力手段)40は,既存のプリンタを用いることができるが,ハイパーテキストと媒体用紙201の表現レベルを一致させるためにはカラープリンタを用いることが望ましい。例えば,インターネット・イントラネット上でのハイパーテキストのボタン色は,デイスプレイ上では通常,青色が用いられている。ファイル・サーバー20において文書がハイパーテキストの形式で記憶されている場合には,プリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30によって,画像情報である媒体用紙情報を作成した後,この媒体用紙情報を記録紙に印刷して媒体用紙201を出力する。
スキャナー(読取手段)60は,既存のスキャナーを用いることができ,一般的にはネットワークNetへの接続のために既存のパソコン等と接続して用いられる。図1に示すように,ネットワーク端末装置(検索手段)70に接続すると効率的である。また,読取手段としてはデジタルコピア等を用いることもできる。
なお,スキャナー(読取手段)60は,例えば,マーキング識別方法(基準画像との差異を用いてマーク部分を検出する方法)を用いてマーク51を読み取る場合には,マーカー50でマーク51が付与された媒体用紙201から文章部をラスター情報として読み取ると共に,媒体用紙201のコードエリアをラスター情報として読み取る。
ネットワーク端末装置(検索手段)70は,既存のパソコン/ワークステーション等から成り,スキャナー60で読み取った選択情報および連結情報を入力して,該当する関連情報ファイルを特定する関連情報特定部と,クライアント用検索ソフトウェアとを備えている。
ここで,関連情報特定部は,2次元バーコード・デコーダー,HTMLソースコード展開ソフトウェア(例えば,インターネット・イントラネットのブラウザー等),マーキング識別ソフトウェア等から成る。
また,クライアント用検索ソフトウェアは,関連情報特定部で特定した関連情報ファイルのアドレスに基づいて,該当するファイル・サーバー20を特定し,関連情報ファイルのアドレスを送信すると共に,ユーザーID,パスワードによるセキュリティ管理を行うものである。
プリンタ(出力手段)80は,既存のプリンタを用いることができる。ただし,出力する関連情報ファイルが記載情報を含まない文書(すなわち,紙ハイパーテキストでない通常の文書)の場合には,通常のモノクロプリンタで充分であるが,出力する関連情報ファイルそのものが媒体用紙201(すなわち,紙ハイパーテキスト)である場合には,プリンタ(媒体用紙出力手段)40と同様にカラープリンタを用いることが好ましい。
ネットワーク端末装置(表示手段)90は,既存のパソコン/ワークステーション等のディスプレイであり,通常は,ネットワーク端末装置(ハイパーテキスト作成手段)10や,ネットワーク端末装置(検索手段)70のデイスプレイを用いる。換言すれば,ネットワーク端末装置90は独立した装置として準備する必要はなく,ネットワーク端末装置70,90で兼用するのが効率的である。
また,図1のシステム構成図では,説明を判り易くするために,ネットワーク端末装置10をハイパーテキスト作成手段として利用し,ネットワーク端末装置70を検索手段として利用し,ネットワーク端末装置90を表示手段として利用する構成として説明したが,ネットワーク端末装置10,70,90はそれぞれ既存のパソコン等を利用できるので,実際には,ネットワーク端末装置10,70,90は,その役割を特に限定することなく,必要に応じてハイパーテキスト作成手段,検索手段または表示手段として利用可能であるものとする。
さらに,図1のシステム構成では,本発明の各手段に対応した装置をそれぞれ1つ乃至2つ配置した例を示すが,各手段に対応した装置の数は特に限定するものではなく,実際には必要に応じてネットワークNet上に複数配設されるものとする。
(2)PUIの概念の提唱
後段の説明によって明になるように,実施の形態1の文書情報管理システムは,コンピューター等のデジタルの世界(ファイル手段中のハイパーテキストや関連情報ファイル)と紙の文書(媒体用紙201)との間に情報の連続性・関連性を構築することができ,媒体用紙201をデジタルの世界の文書情報管理システム内に組み込むことができると共に,媒体用紙201を媒体としてデジタルの世界に直接アクセスすることができ,さらに媒体用紙201を用いた紙ハイパーテキストを実現することができる。
したがって,Paper(紙:媒体用紙201)を用いたUser(人)とコンピューターとのIntaraction(情報伝達,相互インターフェース)を実現するシステムとして,以下,本発明の文書情報管理システムをPUI(Paper User Intaraction)として提唱する。
さらに,紙の文書をハイパーテキストの文書として扱い,現実世界において紙の文書を用いてハイパーテキストを実現する概念を,紙ハイパーテキストとして定義する。したがって,PUIの媒体用紙201は紙ハイパーテキストの概念におけるハイパーテキストの文書そのものであり,媒体用紙201のDiconは紙に印刷されたスイッチ(一般的なハイパーテキストのボタンやアイコン等に相当する)である。
(3)媒体用紙の構成
次に,PUIの媒体用紙201についてさらに詳細に説明する。媒体用紙201は,単語,文章,シンボル,グラフィックの何れかからなる少なくとも一つの記載情報であるDiconと,Diconとファイル・サーバー(ファイル手段)20のハイパーテキスト・関連情報ファイルとを連結させるための連結情報と,Diconの中から特定のDiconを選択するための選択情報と,さらに記録されている文書を識別するための文書識別情報(Inper IDと呼ぶ)が記録された紙(用紙)である。ただし,記載情報,連結情報および文書識別情報はあらかじめ媒体用紙201に記録されているが,選択情報はユーザーがマーカー(選択情報付与手段)50を用いて任意に書き込む(マークする)ことにより,マーク51として媒体用紙201上に記録されるものとする。
図2は媒体用紙201の具体例を示し,図2はDiconを通常の文書の構成要素として文書中に配置した文書形式の媒体用紙201を示す。図2に示すように,文書形式の媒体用紙201には,単語および文章がテキストDicon202として記録されており,書類を示すアイコン(シンボル)がシンボルDicon203として記録されており,コンピューター図形がグラフィックDicon204として記録されており,単語および短い文書がタイトルDicon205として記録されている。また,連結情報および文書識別情報は,2次元バーコードのように光学的に読み取り可能な形式でコードエリア206内に記録されている。なお,207はユーザーが文書識別情報の内容を確認できるように文字で示したInper IDであり,208はユーザーが媒体用紙201の所有者(Owner)を確認できるように文字で示したOwner IDである。また,このOwner IDもまた所有者情報としてコードエリア206内に記録されているものとする。
このように文書形式の媒体用紙201は,見かけ上において,記録紙に出力された通常の文書と同一である。したがって,媒体用紙201を通常の書類として利用できるのは勿論である。
したがって,媒体用紙201から明らかなように,本発明において媒体用紙201は,人間(ユーザー)とコンピューター(デジタルの世界)の双方で読み取り可能な特殊な紙の文書であると定義することができる。
(4)Dicon(記載情報)の役割
ここで,媒体用紙201に記録されたDiconの役割について詳細に説明する。
図3に示すように,媒体用紙201に記録されているDicon(202〜205)は,コードエリア206内の連結情報を介してファイル・サーバー(ファイル手段)20のハイパーテキストまたは関連情報ファイルとリンク(連結)されている。したがって,媒体用紙201上に記録されている複数のDiconの中から所望のDiconを選択すると,選択されたDiconにリンクされているハイパーテキストまたは関連情報ファイルを特定することができる。なお,関連情報ファイルは通常の文書ファイルでも良く,ハイパーテキスト形式のファイル(すなわち,ハイパーテキスト)でも良い。したがって,以降,関連情報ファイルと記載した場合にはハイパーテキストも含むものとする。
すなわち,Diconは,媒体用紙201上に記録された視覚的な情報としての役割と共に,関連情報ファイルを選択するためのスイッチの役割を果たすものである。換言すれば,概念的に,ハイパーテキスト上のボタンやアイコンと同様にスイッチの役割を果たすものであると定義できる。
次に,Diconの種類について説明する。Diconは,図2に示したようにテキストDicon202,シンボルDicon203,グラフィックDicon204,タイトルDicon205の4種類からなり,それぞれのDiconを以下のように定義する。
テキストDicon :
ハイパーテキスト形式の文章の中の単語や短い文章の形式で書かれた Dicon。
シンボルDicon :
長い文章の最後に付加したり,媒体用紙の内容全体に対して付加する アイコン形式のDicon。
グラフィックDicon :
詳細なイラスト・写真・図面(関連情報ファイル)にリンクしてある 大まかなイラスト・写真形式のDicon。
タイトルDicon :
該当するDiconのリンクしている関連情報ファイルのタイトルが 目次・リスト等の形式で書かれている。
図4は,Diconの標記方法を示す説明図である。ユーザーが媒体用紙201上のDiconを確実かつ容易に認識するためには,DiconとDicon以外の情報とが視覚的に区別できる必要がある。したがって,本発明では,Diconを以下のように装飾または着色することにより可視化する。ただし,この装飾・着色は媒体用紙201の元となるハイパーテキストの表示画面の装飾・着色と同一とすることが好ましい。
なお,テキストDicon202の装飾は,図示の如く,背景色を付ける方法や,フォントの字体を換える方法(例えば,明朝体→ゴシック体等),書体を換える方法(例えば,イタリック体,ボルト体,アンダーラインの付加等),文字の色を換える方法(例えば,黒色→青色),枠で囲む方法が適用できる。
また,タイトルDicon205,グラフィックDicon204の装飾は,図示の如く,枠で囲む方法,背景色を付ける方法が適用できる。
また,シンボルDicon203は,それ自体でDiconであることが明確であるので,装飾不要である。ただし,装飾を施しても良いのは勿論である。
(5)選択情報の具体例
選択情報は,媒体用紙201上に記載されたDiconの中から特定のDiconを選択するための情報である。実施の形態1では,前述したようにマーカー(選択情報付与手段)50で加筆(マーキング)されたマーク51を選択情報として用いる。ただし,加筆(マーキング)は,スキャナー(読取手段)60で光学的に読み取れるものであればどのような用具を使っても良く,一般的には,サインペン等でも良い。
このとき,マーカー50の色をあらかじめ特定し,スキャナー60としてカラースキャナーを使用すると高い認識率が得られる。
図5は,マーカー(選択情報付与手段)50によるマーク(選択情報)51の加筆(マーキング)の例を示す。
(6)連結情報の構成
連結情報は,前述したようにコードエリア206に2次元バーコードとして記載されており,Diconとファイル・サーバー(ファイル手段)20の関連情報ファイルとを連結させるための情報である。
また,連結情報は,例えば,媒体用紙201上におけるそれぞれのDiconの記載位置情報と,該記載位置情報と関連情報ファイルとを対応させるためのアドレス情報とから構成されているか,または,媒体用紙201上におけるそれぞれのDiconの記載位置情報と,該記載位置情報の位置に記載された記載情報を認識するための記載認識情報とから構成されている。
ここで,図6を参照して,連結情報の一部である記載位置情報について説明する。記載位置情報は媒体用紙上におけるそれぞれのDiconの位置を特定するための情報であり,例えば,図示の如く,媒体用紙201の座標と対応させたマップを用いて,マップ上におけるDiconの位置および範囲と,各Diconがマップに出現する順番で番号を付したDicon番号とからなる情報で構成することができる。
図7は,この記載位置情報とアドレス情報とで連結情報(連結情報テーブル)を構成した例を示す。該連結情報テーブルから明らかなように,記載位置情報が特定されると,対応する関連情報ファイルのアドレスが特定される。すなわち,図5で示したように選択情報(マーク51)でDiconを選択すると,該選択情報の座標位置から図6のマップ上の座標位置が特定され,特定された座標位置の記載位置情報(Dicon番号)によって,Diconと対応する関連情報ファイルの検索が可能とする。したがって,連結情報でDiconと関連情報ファイルの連結を行うことができる。
なお,ここでアドレス情報(関連情報ファイルのアドレス)は,図示の如く,URL(uniform resource locator)で記述されているものとする。このように関連情報ファイルのアドレスとしてURLを用いることにより,例えば,複数のファイル・サーバー20を任意の場所に設置し,インターネットで接続することのより,個々のファイル・サーバー20を意識することなく,システムを利用することが可能とする。
図8(a)は,記載位置情報と記載認識情報とで連結情報(連結情報テーブル)を構成した例を示す。ここで,記載認識情報は,各記載位置情報の位置に記載されたDiconを認識するための情報であり,例えば,あらかじめ各Dicon毎にDicon IDを付して,このDicon IDを用いることができる。該連結情報テーブルから明らかなように,記載位置情報が特定されると,対応する記載認識情報(Dicon ID)が特定される。すなわち,図5で示したように選択情報でDiconを選択すると,該選択情報の座標位置から図6のマップ上の座標位置が特定され,特定された座標位置の記載位置情報(Dicon番号)によって,対応するDicon IDを特定することができる。
この場合には,ネットワーク端末装置(検索手段)70側に図8(b)に示すようなアドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)を設けておくことにより,Dicon IDから対応する関連情報ファイルを検索することができる。換言すれば,連結情報でDiconと関連情報ファイルの連結を行うことができる。
上記図7および図8の連結情報テーブルから明らかなように,図7の連結情報(連結情報テーブル)は,記載位置情報(換言すれば,Dicon)とアドレス情報(換言すれば,関連情報ファイル)が1対1でリンクされており,連結情報テーブル自体がアドレス変換テーブルの役割を果しているので,媒体用紙201上にDiconを作成してから関連情報ファイルを作成する場合に適している。ただし,この場合には,媒体用紙を作成後に,関連情報ファイルのアドレスを変更することが困難であるので,小規模システムに適している。
一方,図8の連結情報(連結情報テーブル)は,記載位置情報(換言すれば,Dicon)と記載認識情報(Dicon ID)が1対1でリンクされているだけであり,記載認識情報と関連情報ファイルとのリンクは,検索手段70側に設けられたアドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)で行っているので,例えば,記載認識情報をシステム全体で普遍(共通)の情報として定義した場合には,検索手段70側に1つのアドレス変換テーブルを設定するだけで,Diconと関連情報ファイルとを連結することが可能である。したがって,システムの拡張性および管理性が高く,大規模システムの構築に適している。
また,例えば,記載位置情報を各媒体用紙毎の固有の情報として定義した場合には,検索手段70側に各媒体用紙毎のアドレス変換テーブルを設定することで,Diconと関連情報ファイルとを連結することができる。
さらに必要に応じて,図6に示すように,媒体用紙201上にDicon設定可能領域を指定することにより,コードエリア206内の連結情報のデータ量を少なくすることができる。特に,媒体用紙201上におけるDiconの配置に片寄りがある場合には有効である。
なお,前述した連結情報(図7および図8)では,最終的にDiconと関連情報ファイルが1対1(1:1)で対応する場合を示したが,特にこれに限定するものではなく,例えば,Diconと関連情報ファイルとの対応関係は,1対多数(1:n)や,多数対1(n:1)が存在するのは勿論である。
(7)文書情報管理システムの具体的な動作
以上の構成において,(7)−1 ハイパーテキスト/媒体用紙の作成・登録処理,(7)−2 ハイパーテキスト/媒体用紙の出力処理,(7)−3 関連情報の検索・出力処理の順でその動作を具体的に説明する。ただし,実施の形態1では,連結情報テーブルとして図7に示した連結情報テーブル(アドレス変換テーブル)を使用した場合を例とする。
(7)−1 ハイパーテキスト/媒体用紙の作成・登録処理
図9は,実施の形態1のハイパーテキスト/媒体用紙の作成・登録処理の概略フローチャートを示す。先ず,ネットワーク端末装置(ハイパーテキスト作成手段)10を用いて,文書をHTML等のハイパーテキスト記述言語で記述し,ハイパーテキストとして作成する(S901)。次に,ネットワーク端末装置10上で作成したハイパーテキストをハイパーテキストとして登録するか,または媒体用紙201として登録するかを選択する(S902)。
ステップS902において,ハイパーテキストとしての登録が選択されると,ネットワーク端末装置10は,作成したハイパーテキストをネットワークNetを介してファイル・サーバー20へ転送する(S903)。ファイル・サーバー20は,ハイパーテキストを受信すると,当該ハイパーテキストを記憶部21(ファイル・サーバー20のハードディスク)に格納・記憶して,その格納アドレス(URL)をネットワーク端末装置10へ送信し,登録を完了する(S904)。
一方,ステップS902において,媒体用紙201としての登録が選択されると,ネットワーク端末装置10は,媒体用紙情報作成手段としての機能を実行させて,作成したハイパーテキストから媒体用紙情報を作成し(S905),作成した媒体用紙情報(媒体用紙201の出力イメージと同一の画像情報)をファイル・サーバー20へ転送する(S906)。具体的には,先ず,HTMLソースコード展開ソフトウェアを用いて,ステップS901で作成したハイパーテキストのHTMLソースコードを展開して,画像抽出情報である文章部を生成し,次に,2次元バーコード・コーディングソフトウェアを用いて,ハイパーテキストのHTMLソースコードのうちのボタン・スイッチ・アイコン等のリンク構造を有する情報から記載情報および連結情報を作成して,該記載情報および連結情報を2次元バーコードにコーディングしてコードエリア206を生成し,さらに文章部とコードエリア206とを合成して媒体用紙情報を作成する。
ファイル・サーバー20は,媒体用紙情報を受信すると,当該媒体用紙情報を記憶部21(ファイル・サーバー20のハードディスク)に格納・記憶して,その格納アドレス(URL)をネットワーク端末装置10へ送信し,登録を完了する(S907)。
このように実施の形態1では,作成したハイパーテキストを,そのままファイル・サーバー20へ登録することも可能であり,媒体用紙情報(媒体用紙201の出力イメージと同一の画像情報)として登録することも可能であるので,必要に応じて,登録する形式を選択できる。したがって,例えば,プリンタやデイスプレイ等の出力側の装置がHTMLソースコード展開ソフトウェアを持たない場合でも,媒体用紙情報から媒体用紙201を出力することができる。また,頻繁に媒体用紙201として出力する必要があるハイパーテキストに関しては,あらかじめ媒体用紙情報として登録することにより,出力側の装置で媒体用紙情報を生成する必要がなくなり,処理時間の短縮を図ることができる。
(7)−2 ハイパーテキスト/媒体用紙の出力処理
次に,図10および図11の概略フローチャートを参照して,ファイル・サーバー20に登録したハイパーテキストまたは媒体用紙情報を表示または印刷する際の出力処理について説明する。
図10は,ハイパーテキスト/媒体用紙の出力処理(表示処理および印刷処理)の概略フローチャートを示す。ハイパーテキストの出力処理を行う場合,ユーザーがネットワーク端末装置(検索手段)70を用いて所望のハイパーテキストの格納アドレス(URL)を入力すると(S1001),ネットワーク端末装置(検索手段)70はクライアント用検索ソフトウェアを実行し,ハイパーテキストの格納アドレス(URL)に基づいて,ハイパーテキストが格納されているファイル・サーバー20を特定し,格納アドレス(URL)を転送する(S1002)。このように格納アドレス(URL)を用いてファイル・サーバー20を特定することにより,ネットワークNet上に複数のファイル・サーバー20が存在する場合でも,所望のファイル・サーバー20を確実かつ容易に特定することができる。
ファイル・サーバー(ここでは,検索手段として機能する)20は,ハイパーテキストの格納アドレス(URL)を受信すると,サーバー用検索ソフトウェアを実行して,ハイパーテキストの格納アドレス(URL)に基づいて,ハイパーテキストを検索し,該当するハイパーテキストをネットワーク端末装置70へ転送する(S1003)。
ネットワーク端末装置70は,該当するハイパーテキストを受信すると(S1004),ユーザーの指定に基づいて,受信したハイパーテキストをディスプレイ表示するか,または媒体用紙201として出力するかを選択する(S1005)。
ステップS1005において,ディスプレイ表示が選択されると,ネットワーク端末装置70は,受信したハイパーテキストをディスプレイに表示する(S1006)。
一方,ステップS1005において,媒体用紙201としての出力が選択されると,ネットワーク端末装置70は,該当するハイパーテキストをプリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30へ転送する(S1007)。
プリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30は,ハイパーテキストを受信すると,先ず,HTMLソースコード展開ソフトウェアを用いて,ハイパーテキストのHTMLソースコードを展開して,画像抽出情報である文章部を生成し,次に,2次元バーコード・コーディングソフトウェアを用いて,ハイパーテキストのHTMLソースコードを2次元バーコードにコーディングすると共に,ハイパーテキストのHTMLソースコードのうちのボタン・スイッチ・アイコン等のリンク構造を有する情報から記載情報および連結情報を作成して,該記載情報および連結情報を2次元バーコードにコーディングしてコードエリア206を生成し,さらに文章部とコードエリア206とを合成して媒体用紙情報を作成し(S1008),作成した媒体用紙情報をプリンタ(媒体用紙出力手段)40へ転送する(S1009)。
プリンタ(媒体用紙出力手段)40は,媒体用紙情報(媒体用紙201の出力イメージと同一の画像情報)を受信すると,記録紙に印刷して媒体用紙201として出力する(S1010)。
なお,上記ステップS1007〜S1010では,ハイパーテキストをプリンタ・サーバー30へ転送し,プリンタ・サーバー30側で媒体用紙情報の作成を行う例を示したが,例えば,ネットワーク端末装置70側で媒体用紙情報を作成した後,媒体用紙情報を直接,プリンタ40へ転送して,媒体用紙201を出力することも可能である。
図11は,媒体用紙情報の出力処理(表示処理および印刷処理)の概略フローチャートを示す。ファイル・サーバー20に登録されている媒体用紙情報の出力処理を行う場合,ユーザーがネットワーク端末装置(検索手段)70に,所望の媒体用紙情報の格納アドレス(URL)を入力すると(S1101),ネットワーク端末装置(検索手段)70はクライアント用検索ソフトウェアを実行し,媒体用紙情報の格納アドレス(URL)に基づいて,媒体用紙情報が格納されているファイル・サーバー20を特定し,格納アドレス(URL)を転送する(S1102)。このように格納アドレス(URL)を用いてファイル・サーバー20を特定することにより,ネットワークNet上に複数のファイル・サーバー20が存在する場合でも,所望のファイル・サーバー20を確実かつ容易に特定することができる。
ファイル・サーバー(ここでは,検索手段として機能する)20は,媒体用紙情報の格納アドレス(URL)を受信すると,サーバー用検索ソフトウェアを実行して,媒体用紙情報の格納アドレス(URL)に基づいて,媒体用紙情報を検索し,該当する媒体用紙情報をネットワーク端末装置70へ転送する(S1103)。
ネットワーク端末装置70は,該当する媒体用紙情報を受信すると(S1104),ユーザーの指定に基づいて,受信した媒体用紙情報をディスプレイ表示するか,または媒体用紙201として出力するかを選択する(S1105)。
ステップS1105において,媒体用紙201としての出力が選択されると,ネットワーク端末装置70は,該当するハイパーテキストをプリンタ40へ転送する(S1106)。プリンタ40は,媒体用紙情報を受信すると,記録紙に印刷して媒体用紙201として出力する(S1107)。
一方,ステップS1105において,ディスプレイ表示が選択されると,ネットワーク端末装置70は,受信した媒体用紙情報からコードエリアを削除し,ハイパーテキストとして表示する(S1108)。
(7)−3 関連情報の検索・出力処理
次に,媒体用紙201を用いて,媒体用紙201上の記載情報に対応した関連情報(関連情報ファイル)をファイル・サーバー20から検索する関連情報の検索・出力処理について説明する。
図12は,実施の形態1の媒体用紙201を用いた関連情報の検索・出力処理の概略フローチャートを示す。先ず,図5で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙201上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙201を,スキャナー(読取手段)60で読み取らせる(S1201)。このとき,スキャナー60は媒体用紙201からコードエリア206をラスター情報として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。これによって,連結情報と選択情報が読み取られたことになる。
ネットワーク端末装置(検索手段)70は,スキャナー60で読み取ったコードエリア206と文章部の画像情報を入力すると,関連情報特定部の2次元バーコード・デコーダーを用いて,コードエリア206の2次元バーコードをデコードして元のハイパーテキストのHTMLソースコードおよび連結情報等を取得し,次に,HTMLソースコード展開ソフトウェアを用いて,デコードされたHTMLソースコードをラスター情報に展開し,続いて,マーキング識別ソフトウェアを用いて,展開したラスター情報と読み取った文章部のラスター情報との差分を抽出し,マーク(選択情報)51の画像とノイズ画像(2つのラスター情報のわずかなずれ)を求め,さらにフィルタリングを行ってノイズ画像を除去して,マーク(選択情報)51を識別する。続いて,マーク51の座標値から記載位置情報(図7および図8参照)を特定して,対応するアドレス情報から関連情報ファイルのアドレス(URL)を特定する(S1202)。
次に,クライアント用検索用ソフトウェアを用いて,関連情報ファイルのアドレス(URL)に基づいて,ファイル・サーバー20を特定する(S1203)。
続いて,セキュリティ管理が設定されているか否かを判断し(S1204),セキュリティ管理を行わない場合には,ステップS1207へ進み,セキュリティ管理を行う場合には,ステップS1205へ進む。
ステップS1205では,クライアント用検索用ソフトウェアがユーザーに『ユーザーID,パスワード』の入力を要求し,入力された『ユーザーID,パスワード』とあらかじめコードエリア206に記載しておいた所有者情報とをファイル・サーバー20へ転送する。続いて,ステップS1206で,ファイル・サーバー20のサーバー用検索ソフトウェアが,受信した『ユーザーID,パスワード』と所有者情報とからユーザーIDおよびパスワードの照合を行う。ここで照合が一致すれば,ネットワーク端末装置70のクライアント用検索ソフトウェアへアクセスの許可が通知される。
ステップS1207で,クライアント用検索ソフトウェアは,関連情報ファイルのアドレス(URL)をファイル・サーバー20へ転送する。
ファイル・サーバー20は,関連情報ファイルのアドレス(URL)を受信すると,該当する関連情報ファイルを検索し(S1208),検索した関連情報ファイルをプリンタ(出力手段)80へ転送する(S1209)。ただし,ここで関連情報ファイル自体も,ハイパーテキストである場合には,関連情報ファイルを媒体用紙201として出力する必要があるため,一旦,プリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30を経由させて,媒体用紙情報を作成した後(S1210),媒体用紙情報をプリンタ(出力手段)80またはプリンタ(媒体用紙出力手段)40へ転送する。
プリンタ80または40は,受信した関連情報ファイル(媒体用紙情報を含む)を関連情報ファイル81として記録紙へ出力する(S1210)。
前述したように実施の形態1の文書情報管理システムによれば,ハイパーテキストから媒体用紙201を作成し,媒体用紙201上の連結情報を介して,コンピューター等のデジタルの世界の文書であるハイパーテキストから,紙の文書である媒体用紙201との間に情報の連続性・関連性を構築したため,紙の文書をデジタルの世界の文書情報管理システム内に組み込むと共に,紙の文書を媒体としてデジタルの世界に直接アクセス可能とし,さらに紙の文書を用いたハイパーテキスト(紙ハイパーテキスト)を実現することができる。
〔実施の形態2〕
実施の形態2の文書情報管理システムは,実施の形態1の文書情報管理システムと同様のシステム構成において,図8(a)に示すように,連結情報(連結情報テーブル)を記載位置情報と記載認識情報と構成して,さらにファイル・サーバー(検索手段としてのファイル・サーバー)20側またはネットワーク端末装置(検索手段)70側に,図8(b)に示すように,記載認識情報を関連情報ファイルのアドレスに変換するアドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)を設けたものである。
このようにファイル・サーバー(検索手段)20側またはネットワーク端末装置(検索手段)70側に,アドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)を配置することにより,関連情報ファイルの削除,内容変更,別の関連情報ファイルへのリンクの変更等を一元的に管理することが可能となる。
なお,実施の形態1では,任意の関連情報ファイルがどの媒体用紙201にリンクされているかは,全ての媒体用紙201上の連結情報を見なければわからない。したがって,関連情報ファイルの削除,内容変更,リンクの変更等を行うためには,出力されている全ての媒体用紙201についてその影響を考慮して必要な処置を行わなければならない。
これに対して,実施の形態2では,中間アドレステーブル上で関連情報ファイルのアドレスを管理しているので,関連情報ファイルの削除,内容変更,リンクの変更等を行った場合でも,中間アドレステーブル上の関連情報ファイルのアドレスを書き換えるだけで,一元的に管理することができる。例えば,関連情報ファイルAの情報が古くなったため新しい関連情報ファイルBの情報に書き換える場合,ファイル・サーバー(検索手段)20またはネットワーク端末装置(検索手段)70の中間アドレステーブルを書き換えるだけで良い。
〔実施の形態3〕
図13は,実施の形態3の文書情報管理システムのシステム構成図である。実施の形態3の文書情報管理システムは,複数のファイル手段を配置し,媒体用紙上のコードエリア内に前記複数のファイル手段の中から該当するハイパーテキストが記憶されているファイル手段を特定するためのファイル手段特定情報を記載したものである。なお,基本的なシステム構成は実施の形態1と同様につき,同一の装置は共通の符号を付し,ここでは異なる部分のみを詳細に説明する。
図13において,20Aは,ファイル・サーバー(ファイル手段および検索手段の一部)を示し,ハイパーテキストおよび該ハイパーテキストのリンク構造によって関連づけされた関連情報ファイルを記憶している。なお,このファイル・サーバー20Aに記憶されている情報は,基本的にネットワークNet上の全てのユーザーが利用可能なものとする。したがって,このファイル・サーバー20Aには情報共有のファイルが記憶されているものである。
また,70Bは,ネットワーク端末装置(検索手段)を示し,図示の如く,スキャナー60とプリンタ40と後述するファイル装置20Bが接続されており,これらの装置によって,個人用のコンピュータ・システムが構築されている。
20Bは,ハイパーテキストおよび関連情報ファイルを記憶するファイル装置を示し,図示の如く,ネットワーク端末装置70Bを介してネットワークNetに接続されている。したがって,このファイル装置20Bとネットワーク端末装置70Bの機能の一部によって,ファイル・サーバー20Aと同様の機能を果たすものである。
なお,実施の形態3において,プリンタ・サーバー(媒体用紙情報作成手段)30およびネットワーク端末装置70の媒体用紙情報作成処理では,ハイパーテキストを入力して,当該ハイパーテキストの情報から画像情報のみを抽出して画像抽出情報を作成し,ハイパーテキストの情報のうちのボタン・スイッチ・アイコン等のリンク構造を有する情報から所定の記載情報および記載情報と複数のファイル手段の中の特定のファイル手段の関連情報ファイルとを連結させるための連結情報を作成し,さらに複数のファイル手段の中から該当するハイパーテキストが記憶されているファイル手段を特定するためのファイル手段特定情報を作成し,画像抽出情報,記載情報,連結情報およびファイル手段特定情報を合成して媒体用紙情報を作成するものである。
図14は,実施の形態3の媒体用紙301を示す説明図である。基本的には実施の形態1の媒体用紙201の同様の構成であるが,コードエリア302内に連結情報に加えて,ファイル手段特定情報が記載されている。このファイル手段特定情報は,図15に示すように,ハイパーテキストが記憶されているファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別するためのファイル手段識別情報と,媒体用紙301を作成する際に使用した元のハイパーテキストを特定するためのハイパーテキスト特定情報と,元のハイパーテキストのバージョンを特定するためのバージョン情報とから構成される。
また,実施の形態3の連結情報としては,図8(a)に示した記載位置情報と記載認識情報とで連結情報(連結情報テーブル)を構成したものを使用する。したがって,ファイル・サーバー20A,ネットワーク端末装置70Bには,図8(b)に示したアドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)が配置されているものとする。
以上の構成において,実施の形態3の特徴的な動作について,(1)ファイル手段特定情報の利用方法,(2)関連情報の検索・出力処理,(3)バージョン管理処理,(4)関連情報および媒体用紙の検索・出力処理,の順で詳細に説明する。
(1)ファイル手段特定情報の利用方法
ファイル手段特定情報は,図15に示したように,ファイル手段識別情報と,ハイパーテキスト特定情報と,バージョン情報とを含んでいるので,ファイル手段特定情報のファイル手段識別情報(装置アドレス)を参照することにより,媒体用紙301を作成する際に使用した元のハイパーテキストが記憶されているファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別することができる。
したがって,ぞれぞれ複数の異なるファイルシステムの下で管理されている複数のファイル手段が存在する場合に,例えば,ファイル・サーバー20Aのように情報共有のファイルシステムとして存在するファイル手段と,ファイル装置20Bのように個人用のローカルファイルシステムとして存在するファイル手段がある場合に,それぞれのファイル手段を区別して使用することができる。
また,それぞれのファイル手段を区別して使用することができるので,個々の媒体用紙301(またはハイパーテキスト)と関連情報ファイルとを連結する連結情報の構成も,それぞれのファイル手段毎に異なる形式を採用することができる。換言すれば,同一の文書情報管理システムのハード構成を用いて,異なる形式の連結情報で動作する文書情報管理システムを複数構築する(または共存させる)ことができる。
ここで,図16(a),(b)を参照して,ファイル手段特定情報の具体的な利用方法について説明する。先ず,ネットワーク端末装置(検索手段)70,70B側で,ファイル手段特定情報のファイル手段識別情報(装置アドレス)を参照して,その装置アドレスを識別する。例えば,装置アドレスが,システム全体で情報共有のファイルを記憶しているファイル・サーバー20Aの装置アドレスを示している場合,同図(a)に示すように,ファイル手段特定情報からファイル・サーバー20Aを特定し,次に,選択情報と連結情報テーブルから記載認識情報(Dicon ID)を特定し,ファイル・サーバー20Aに記載認識情報(Dicon ID)を転送する。
ファイル・サーバー20A側では,アドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)を用いて,受信した記載認識情報(Dicon ID)に対応するアドレス情報(関連情報ファイルのアドレス)を特定する。このファイル・サーバー20A側のアドレス変換テーブルのアドレス情報はURLで記述されているものとする。
一方,装置アドレスが,個人用のローカルファイルを記憶しているファイル装置20Bの装置アドレスを示している場合,同図(b)に示すように,ファイル手段特定情報からファイル装置20Bを特定し,次に,選択情報と連結情報テーブルから記載認識情報(Dicon ID)を特定し,ファイル装置20B側(具体的にはネットワーク端末装置70B)に記載認識情報(Dicon ID)を転送する。
ファイル装置20B側では,アドレス変換テーブル(中間アドレステーブル)を用いて,受信した記載認識情報(Dicon ID)に対応するアドレス情報(関連情報ファイルのアドレス)を特定する。このファイル装置20B側のアドレス変換テーブルのアドレス情報は,ファイル装置20Bのファイルアドレスで記述されているものとする。
前述の説明から明らかなように,ファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)毎に,連結情報(連結情報テーブルおよびアドレス変換テーブル)を任意に設定することができる。換言すれば,情報共有のファイルやファイルシステムとは別に,個人が自由にローカルなファイルやローカルなファイルシステムを用いて媒体用紙301を作成し,他者に配布することが可能である。また,記載認識情報(Dicon ID)自体も,それぞれのファイル手段によって自由に設定できるので,図16(a),(b)で示すように,同一の記載認識情報(Dicon ID)であっても,結果的に異なる関連情報ファイルと関連づけることができる。
このような利用方法を提供できることの本質的に意味は,文書情報管理システム全体の規模が大きくなった場合でも,容易に対応できる点にある。また,文書情報管理システムの管理者または管理会社が複数存在する場合でも,全体の整合性を保って複数のシステムを共存させることができる。さらに,この際,個々のシステムに何ら制約を加えることはない。
なお,ファイル手段特定情報のファイル手段識別情報(装置アドレス)に基づいて,ファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別するということは,個々のファイル手段の属するシステムを識別することと同義である。
(2)関連情報の検索・出力処理
図17は,実施の形態3の媒体用紙301を用いた関連情報の検索・出力処理の概略フローチャートを示す。先ず,図5で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙301上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙301を,スキャナー(読取手段)60で読み取らせる(S1701)。このとき,スキャナー60は媒体用紙301からコードエリア302をラスター情報として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。
ネットワーク端末装置(検索手段)70Bは,クライアント用検索用ソフトウェアを用いて,スキャナー60で読み取ったコードエリア302と文章部の画像情報から連結情報(連結情報テーブル),ファイル手段特定情報および選択情報を取り出して,ファイル手段特定情報からファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別し,選択情報および連結情報(連結情報テーブル)から記載認識情報(Dicon ID)を特定する(S1702)。
次に,識別したファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)に基づいて,ローカルファイルであるか,または情報共有ファイルであるかを判断し(S1703),ローカルファイルの場合には,ステップS1704へ進み,情報共有ファイルの場合には,ステップS1705へ進む。
ローカルファイルの場合,換言すれば,ファイル手段としてファイル装置20Bが識別された場合,ネットワーク端末装置70Bは,自装置内に記憶されているアドレス変換テーブルを用いて記載認識情報(Dicon ID)をアドレス情報(ファイル装置20B内のファイルアドレス)に変換し,該当する関連情報ファイルを検索し,検索した関連情報ファイルをローカルに接続されているプリンタ40に転送し(S1704),ステップS1708へ進む。
なお,検索手段としてネットワーク端末装置70が使用されている場合には,ステップS1704において,ネットワーク端末装置70がネットワーク端末装置70Bにファイル手段特定情報および記載認識情報(Dicon ID)を転送した後,ネットワーク端末装置70Bで関連情報ファイルを検索し,検索した関連情報ファイルをネットワーク端末装置70へ転送し,ネットワーク端末装置70を介して所定のプリンタ40へ転送し,ステップS1708へ進む。
一方,情報共有ファイルの場合,換言すれば,ファイル手段としてファイル・サーバー20Aが識別された場合,ネットワーク端末装置70Bは記載認識情報(Dicon ID)をファイル・サーバー20Aへ転送する(S1705)。
ファイル・サーバー20Aは,記載認識情報(Dicon ID)を受信すると,自装置内に記憶されているアドレス変換テーブルを用いて記載認識情報(Dicon ID)をアドレス情報(関連情報ファイルのURL)に変換し,該当する関連情報ファイルを検索し(S1706),検索した関連情報ファイルを所定のプリンタ80または40に転送する(S1707)。なお,詳細な説明は省略するが,ここでアドレス情報(関連情報ファイルのURL)によって,関連情報ファイルがネットワークNet上の他のファイル手段に存在することが分かった場合には,関連情報ファイルのURLに基づいて該当するファイル手段から関連情報ファイルを取得するか,または転送先のプリンタ80または40の装置アドレスを通知して転送を指示するものとする。
プリンタ80または40は,受信した関連情報ファイルを関連情報ファイル81として記録紙へ出力する(S1708)。
(3)バージョン管理処理
次に,図18を参照して,ファイル手段特定情報に含まれるハイパーテキスト特定情報とバージョン情報とを用いたバージョン管理処理について説明する。なお,ここでは,説明を簡単にするために,ネットワーク端末装置70で媒体用紙301のバージョン管理処理を行う場合を例として説明する。
先ず,媒体用紙301をスキャナー(読取手段)60で読み取らせる(S1801)。このとき,スキャナー60は媒体用紙301からコードエリア302および文章部をラスター情報として読み取る。
ネットワーク端末装置(検索手段)70は,クライアント用検索用ソフトウェアを用いて,スキャナー60で読み取ったコードエリア302からファイル手段特定情報を取り出して,ファイル手段特定情報からファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別すると共に,ハイパーテキスト特定情報およびバージョン情報に基づいて,媒体用紙301を作成する際に使用した元のハイパーテキスト名およびそのハイパーテキストのバージョンを特定する(S1802)。
次に,識別したファイル手段(例えば,ファイル・サーバー20A)へ,ハイパーテキスト名・そのバージョンを転送する(S1803)。
ファイル・サーバー20Aは,ハイパーテキスト名・そのバージョンを受信すると,自装置内に記憶されているハイパーテキストの中から一致するハイパーテキスト名を検索し,検索したハイパーテキストのバージョンと受信したバージョンとの照合を行う(S1804)。
次に,バージョンの照合結果が,バージョン一致であるか,バージョン不一致であるかを判断し(S1805),バージョン一致の場合には,読み取った媒体用紙301のバージョンが最新のバージョンである旨をネットワーク端末装置70へ通知し(S1806),ネットワーク端末装置70で最新のバージョンである旨のメッセージを表示する(S1807)。
一方,バージョン不一致の場合には,読み取った媒体用紙301のバージョンが古いバージョンである旨をネットワーク端末装置70へ通知し(S1808),ネットワーク端末装置70で古いバージョンである旨のメッセージと最新のバージョンの媒体用紙301を出力する旨のメッセージを表示すると共に(S1809),該当する最新のバージョンのハイパーテキストから媒体用紙情報を作成し,媒体用紙情報を所定のプリンタ80または40に転送する(S1810)。
プリンタ80または40は,受信した媒体用紙情報を媒体用紙301として記録紙へ出力する(S1811)。
前述したように実施の形態3では,ファイル手段特定情報にハイパーテキスト特定情報とバージョン情報とを含ませることにより,媒体用紙301のバージョン管理を行うことができる。媒体用紙301のバージョンが不一致(最新でない)の場合に,既にバージョンが新しくなっていることを警告・表示してユーザーに通知することができる。また,媒体用紙301のバージョンが不一致の場合に,最新のバージョンの媒体用紙情報(すなわち,媒体用紙301)を出力するので,ユーザーは所有している媒体用紙301のバージョンが古い場合でも,常に最新のバージョンの媒体用紙301を使用することができる。
(4)関連情報および媒体用紙の検索・出力処理
図19は,実施の形態3の関連情報および媒体用紙の検索・出力処理の概略フローチャートを示す。なお,ここでは媒体用紙301をスキャナー60で読み取った際に,媒体用紙301をスキャナー60内に回収するため,スキャナー60としは媒体用紙301の回収機構を有した装置を使用するものとする。また,ここでは,検索手段としてネットワーク端末装置70Bを用いた場合を例として説明する。
先ず,図19で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙301上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙301を,スキャナー(読取手段)60で読み取らせると共に,スキャナー60内に回収させる(S1901)。このとき,スキャナー60は媒体用紙301からコードエリア302をラスター情報として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。また,読み取り後の媒体用紙301を装置内の回収機構で回収する。
ネットワーク端末装置(検索手段)70Bは,クライアント用検索用ソフトウェアを用いて,スキャナー60で読み取ったコードエリア302と文章部の画像情報から連結情報(連結情報テーブル),ファイル手段特定情報および選択情報を取り出して,ファイル手段特定情報からファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)を識別し,選択情報および連結情報(連結情報テーブル)から記載認識情報(Dicon ID)を特定し,ハイパーテキスト特定情報およびバージョン情報に基づいて,媒体用紙301を作成する際に使用した元のハイパーテキスト名およびそのハイパーテキストのバージョンを特定する(S1902)。
次に,識別したファイル手段(ファイル・サーバー20Aやファイル装置20B等)に基づいて,ローカルファイルであるか,または情報共有ファイルであるかを判断し(S1903),ローカルファイルの場合には,ステップS1904へ進み,情報共有ファイルの場合には,ステップS1906へ進む。
ローカルファイルの場合,換言すれば,ファイル手段としてファイル装置20Bが識別された場合,ネットワーク端末装置70Bは,自装置内に記憶されているアドレス変換テーブルを用いて記載認識情報(Dicon ID)をアドレス情報(ファイル装置20B内のファイルアドレス)に変換し,該当する関連情報ファイルを検索し,検索した関連情報ファイルをローカルに接続されているプリンタ40に転送し(S1904),続いて,ハイパーテキスト名およびそのバージョンに基づいて,該当するバージョンのハイパーテキストから媒体用紙情報を作成し,同様に媒体用紙情報をプリンタ40に転送し(S1905),ステップS1909へ進む。
なお,検索手段としてネットワーク端末装置70が使用されている場合には,ステップS1904において,ネットワーク端末装置70がネットワーク端末装置70Bにファイル手段特定情報および記載認識情報(Dicon ID)を転送した後,ネットワーク端末装置70Bで関連情報ファイルを検索し,検索した関連情報ファイルをネットワーク端末装置70へ転送し,続いて媒体用紙情報を作成し同様にネットワーク端末装置70へ転送し,ネットワーク端末装置70を介して所定のプリンタ40へ転送し,ステップS1909へ進む。
一方,情報共有ファイルの場合,換言すれば,ファイル手段としてファイル・サーバー20Aが識別された場合,ネットワーク端末装置70Bは記載認識情報(Dicon ID)およびファイル手段特定情報をファイル・サーバー20Aへ転送する(S1906)。
ファイル・サーバー20Aは,関連情報ファイルのアドレス(URL)を受信すると,自装置内に記憶されているアドレス変換テーブルを用いて記載認識情報(Dicon ID)をアドレス情報(関連情報ファイルのURL)に変換し,該当する関連情報ファイルを検索し,続いてハイパーテキスト名およびそのバージョンに基づいて,該当するバージョンのハイパーテキストから媒体用紙情報を作成する(S1907)。
検索した関連情報ファイルおよび作成した媒体用紙情報を所定のプリンタ80または40に転送する(S1908)。
プリンタ80または40は,受信した関連情報ファイルを関連情報ファイル81として記録紙へ出力し,受信した媒体用紙情報を媒体用紙301として記録紙へ出力する(S1909)。
前述したように関連情報および媒体用紙の検索・出力処理において,関連情報の検索に使用した使用済みの媒体用紙301を回収して,新しい媒体用紙301を出力するので,ユーザーに常に新しい媒体用紙301を提供することができ,利便性が向上する。また,回収した媒体用紙301は一括して画像を消去して再使用することが可能となる。具体的には,トナー画像については界面活性剤の湿潤による剥離方法を適用し,マーク51の染料のついては紫外線による消色等の方法を適用することができる。
〔実施の形態4〕
図20は,実施の形態4の文書情報管理システムのシステム構成図を示し,ハイパーテキストおよび該ハイパーテキスト上の特定の単語,文章,シンボルまたはグラフィックにリンク構造によって関連づけされた情報を関連情報ファイルとして記憶したファイル手段としてのファイル装置410と,単語,文章,シンボル,グラフィックの何れかからなる少なくとも一つの記載情報,該記載情報とファイル装置410の関連情報ファイルとを連結させるための連結情報および該記載情報の中から特定の記載情報を選択するための選択情報が記録された媒体用紙420と,媒体用紙420から画像データを読み取り,読み取った画像データ中の選択情報および連結情報に基づいて,選択された関連情報ファイルを特定し,該当する関連情報ファイルのアドレスを出力する関連情報特定手段としてのスキャナー装置430と,スキャナー装置430から関連情報ファイルのアドレスを入力し,該関連情報ファイルのアドレスに基づいて,ファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索する関連情報ファイル検索手段としてのファイル・サーバー440と,ファイル・サーバー440によって検索された関連情報ファイルを記録紙に印刷し,関連情報ファイル450として出力する出力手段としてのプリンタ460と,関連情報特定手段としてのスキャナー装置470Aと出力手段としてのプリンタ470Bとが一体構成されたコピー装置470と,から構成される。
なお,スキャナー装置(関連情報特定手段)430,470Aは,既存のサーバーやパソコン等とそれに接続されたスキャナーとで構成可能である。例えば,マーキング識別方法(基準画像との差異を用いてマーク部分を検出する方法)を用いて媒体用紙420から選択情報を読み取る場合には,媒体用紙420から文章部をラスター情報として読み取ると共に,媒体用紙420のコードエリアをラスター情報として読み取り,その後,読み取った選択情報および連結情報に基づいて,該当する関連情報ファイルを特定し,関連情報ファイルのアドレスを出力する。
また,スキャナー装置430,470Aは,2次元バーコード・デコーダー,HTMLソースコード展開ソフトウェア(例えば,インターネット・イントラネットのブラウザー等),マーキング識別ソフトウェア等を備えている。
なお,上記各装置は,図示の如く,ネットワークNetに接続されている。ここでは,このネットワークNetとしてインターネット・イントラネット等を使用するものとするが,特に限定するものではない。また,図20では,説明を簡単にするために上記各装置を1台ずつ記載するが,それぞれ複数存在可能であることは勿論である。
また,媒体用紙420の構成は,実施の形態1の媒体用紙201(図2〜図8参照)と同様であり,実施の形態4では関連情報ファイルのアドレスがURL(uniform resource locator)で記述されているものとする。
さらに,媒体用紙420は,実施の形態1の媒体用紙201と同様の方法でハイパーテキストから作成されたものとする。
以上の構成において,図21の概略フローチャートを参照して,実施の形態4の関連情報の検索・出力処理について説明する。先ず,図5で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙420上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙420を,スキャナー装置(関連情報特定手段)430,470Aで読み取らせる(S2101)。このとき,スキャナー装置430,470Aは媒体用紙420からコードエリア206をラスター情報として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。これによって,連結情報と選択情報が読み取られたことになる。
次に,スキャナー装置(関連情報特定手段)430,470Aは,読み取ったコードエリア206と文章部の画像情報から,2次元バーコード・デコーダーを用いて,コードエリア206の2次元バーコードをデコードして元のハイパーテキストのHTMLソースコードおよび連結情報等を取得し,次に,HTMLソースコード展開ソフトウェアを用いて,デコードされたHTMLソースコードをラスター情報に展開し,続いて,マーキング識別ソフトウェアを用いて,展開したラスター情報と読み取った文章部のラスター情報との差分を抽出し,マーク(選択情報)51の画像とノイズ画像(2つのラスター情報のわずかなずれ)を求め,さらにフィルタリングを行ってノイズ画像を除去して,マーク(選択情報)51を識別する。続いて,マーク51の座標値から記載位置情報(図7および図8参照)を特定して,対応するアドレス情報から関連情報ファイルのアドレス(URL)を特定し、ファイル・サーバ440へ転送・出力する。
ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440は,関連情報ファイルのアドレス(URL)を入力すると,関連情報ファイルのアドレス(URL)に基づいて,該当するファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索する(S2103)。
検索した関連情報ファイルをプリンタ460またはプリンタ470Bへ転送する(S2104)。ただし,ここで関連情報ファイル自体も,ハイパーテキストである場合には,関連情報ファイルを媒体用紙情報として出力する必要があるため,ファイル・サーバー440側で,ハイパーテキストから媒体用紙情報を作成した後,媒体用紙情報をプリンタ460,470Bへ転送する(S2105)。また,詳細な説明は省略するが,このときの転送先のプリンタ460,470Bの指定は,媒体用紙420上に記載したり,媒体用紙420上で選択することにより,容易に実現することができる。
プリンタ460,470Bは,受信した関連情報ファイル(媒体用紙情報を含む)を関連情報ファイル450として記録紙へ出力する(S2106)。
前述したように実施の形態4の文書情報管理システムによれば,媒体用紙420上の連結情報を介して,コンピューター等のデジタルの世界の文書であるハイパーテキストから,紙の文書である媒体用紙420との間に情報の連続性・関連性を構築したため,紙の文書をデジタルの世界の文書情報管理システム内に組み込むと共に,紙の文書を媒体としてデジタルの世界に直接アクセス可能とし,さらに紙の文書を用いたハイパーテキスト(紙ハイパーテキスト)を実現することができる。
また,スキャナー装置(関連情報特定手段)430,470Aで,媒体用紙420から画像データを読み取り,読み取った画像データ中の選択情報および連結情報に基づいて,選択された関連情報ファイルを特定し,該当する関連情報ファイルのアドレスを出力するので,ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440には関連情報ファイルのアドレス(URL)のみを転送すればよく,ネットワークNet上の通信情報量を低減でき,コストの低減,通信速度の向上を図ることができる。さらに,ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440は,関連情報ファイルの検索のみを行えば良いので,システム全体で負荷の分散を図ることができ,高い効率を得ることができる。
また,スキャナー装置430で読み取り,プリンタ460で関連情報ファイル450を出力する場合には,ネットワークNet上に接続された最寄りのプリンタ460や,目的にあったプリンタ460を選択して使用することができるので利便性が向上する。
さらに,スキャナー装置(関連情報特定手段)470Aとプリンタ470B(出力手段)とが一体構成されたコピー装置470を用いる場合には,装置全体の小型化を図れると共に,読み取りと出力が同一装置,同一場所で行えるので操作性の向上を図ることができる。
〔実施の形態5〕
図22は,実施の形態5の文書情報管理システムのシステム構成図を示し,ハイパーテキストおよび該ハイパーテキスト上の特定の単語,文章,シンボルまたはグラフィックにリンク構造によって関連づけされた情報を関連情報ファイルとして記憶したファイル手段としてのファイル装置410と,単語,文章,シンボル,グラフィックの何れかからなる少なくとも一つの記載情報,該記載情報とファイル装置410の関連情報ファイルとを連結させるための連結情報および該記載情報の中から特定の記載情報を選択するための選択情報が記録された媒体用紙420と,媒体用紙420から画像データを読み取る画像データ読取手段としてのスキャナー510と,スキャナー510から画像データを入力し,画像データ中の選択情報および連結情報に基づいて,選択された関連情報ファイルのアドレスを特定し,ファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索する関連情報ファイル特定検索手段としてのファイル・サーバー520と,ファイル・サーバー520によって検索された関連情報ファイルを記録紙に印刷し,関連情報ファイル450として出力する出力手段としてのプリンタ460と,画像データ読取手段としてのスキャナー530Aと出力手段としてのプリンタ530Bとが一体構成されたコピー装置530と,から構成される。
なお,スキャナー510としては,既存のスキャナーを用いることができ,プリンタ460としては既存のプリンタを用いることができ,さらにコピー装置530としても既存のコピー装置を用いることができる。
また,ファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520は,2次元バーコード・デコーダー,HTMLソースコード展開ソフトウェア(例えば,インターネット・イントラネットのブラウザー等),マーキング識別ソフトウェア等を備えている。
なお,上記各装置は,図示の如く,ネットワークNetに接続されている。ここでは,このネットワークNetとしてインターネット・イントラネット等を使用するものとするが,特に限定するものではない。また,図22では,説明を簡単にするために上記各装置を1台ずつ記載するが,それぞれ複数存在可能であることは勿論である。
また,媒体用紙420の構成は,実施の形態1の媒体用紙201(図2〜図8参照)と同様であり,実施の形態5では関連情報ファイルのアドレスがURL(uniform resource locator)で記述されているものとする。
さらに,媒体用紙420は,実施の形態1の媒体用紙201と同様の方法でハイパーテキストから作成されたものとする。
以上の構成において,図23の概略フローチャートを参照して,実施の形態5の関連情報の検索・出力処理について説明する。先ず,図5で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙420上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙420を,スキャナー510または530Aで読み取らせる(S2301)。このとき,スキャナー510,530Aは媒体用紙420からコードエリア206を画像データ(ラスター情報)として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。これによって,連結情報と選択情報が読み取られたことになる。
次に,読み取られた画像データはファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520へ転送され,読み取ったコードエリア206と文章部の画像情報から,2次元バーコード・デコーダーを用いて,コードエリア206の2次元バーコードをデコードして元のハイパーテキストのHTMLソースコードおよび連結情報等を取得し,次に,HTMLソースコード展開ソフトウェアを用いて,デコードされたHTMLソースコードをラスター情報に展開し,続いて,マーキング識別ソフトウェアを用いて,展開したラスター情報と読み取った文章部のラスター情報との差分を抽出し,マーク(選択情報)51の画像とノイズ画像(2つのラスター情報のわずかなずれ)を求め,さらにフィルタリングを行ってノイズ画像を除去して,マーク(選択情報)51を識別する。続いて,マーク51の座標値から記載位置情報(図7および図8参照)を特定して,対応するアドレス情報から関連情報ファイルのアドレス(URL)を特定する。続いて,特定した関連情報ファイルのアドレス(URL)に基づいて,該当するファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索する(S2302)。
次に,検索した関連情報ファイルをプリンタ460またはプリンタ530Bへ転送する(S2303)。ただし,ここで関連情報ファイル自体も,ハイパーテキストである場合には,関連情報ファイルを媒体用紙情報として出力する必要があるため,ファイル・サーバー520側で,ハイパーテキストから媒体用紙情報を作成した後,媒体用紙情報をプリンタ460,530Bへ転送する(S2304)。また,詳細な説明は省略するが,このときの転送先のプリンタ460,530Bの指定は,媒体用紙420上に記載したり,媒体用紙420上で選択することにより,容易に実現することができる。
プリンタ460,530Bは,受信した関連情報ファイル(媒体用紙情報を含む)を関連情報ファイル450として記録紙へ出力する(S2305)。
前述したように実施の形態5の文書情報管理システムによれば,媒体用紙420上の連結情報を介して,コンピューター等のデジタルの世界の文書であるハイパーテキストから,紙の文書である媒体用紙420との間に情報の連続性・関連性を構築したため,紙の文書をデジタルの世界の文書情報管理システム内に組み込むと共に,紙の文書を媒体としてデジタルの世界に直接アクセス可能とし,さらに紙の文書を用いたハイパーテキスト(紙ハイパーテキスト)を実現することができる。
また,スキャナー(画像データ読取手段)510,530Aでは,媒体用紙420から画像データを読み取るだけであるため,既存のスキャナー等を使用できる。
また,スキャナー430で読み取り,プリンタ460で関連情報ファイル450を出力する場合には,ネットワークNet上に接続された最寄りのプリンタ460や,目的にあったプリンタ460を選択して使用することができるので利便性が向上する。
さらに,スキャナー530Aとプリンタ530Bとが一体構成されたコピー装置530を用いる場合には,装置全体の小型化を図れると共に,読み取りと出力が同一装置,同一場所で行えるので操作性の向上を図ることができる。
〔実施の形態6〕
実施の形態6の文書情報管理システムは,図22に示した実施の形態5の文書情報管理システムにおける各手段(すなわち,請求項11の各手段)の全てまたは一部を一つの装置として一体構成した例である。
図24は,実施の形態6の文書情報管理システムのシステム構成を示し,ファイル手段としてのファイル・サーバー610と,媒体用紙420から画像データを読み取る画像データ読取手段としてのスキャナー620a,スキャナー620aから画像データを入力し,画像データ中の選択情報および連結情報に基づいて,選択された関連情報ファイルのアドレスを特定し,ファイル・サーバー610から該当する関連情報ファイルを検索する関連情報ファイル特定検索手段としてのネットワーク端末装置620bおよびネットワーク端末装置620bによって検索された関連情報ファイルを記録紙に印刷し,関連情報ファイル450として出力する出力手段としてのプリンタ620cとからなるPUIステーション装置620と,関連情報ファイルを画面表示する表示手段としてのネットワーク端末装置630と,から構成される。
なお,PUIステーション装置620は,ネットワークNetに接続されたネットワーク端末装置620bに,スキャナー620aおよびプリンタ620cをシリアルケーブルまたはパラレルケーブルで接続して一体化した構成であるが,特にこれに限定するものではなく,例えば,ネットワーク端末装置620b,スキャナー620aおよびプリンタ620cを物理的に一体化した一つの装置として構成しても良い。
このような構成とすることにより,実施の形態6によれば,実施の形態5と同様の効果を奏すると共に,単一の装置で,一連の作業を行えるので,操作性および利便性の向上を図ることができる。
〔実施の形態7〕
実施の形態7の文書情報管理システムは,実施の形態4および実施の形態5の文書情報管理システムを一つのネットワークNet上に配設したものである。
図25は,実施の形態7の文書情報管理システムのシステム構成図を示し,ファイル手段としてのファイル装置410と,関連情報特定手段としてのスキャナー装置430と,関連情報ファイル検索手段としてのファイル・サーバー440と,出力手段としてのプリンタ460と,画像データ読取手段としてのスキャナー510と,関連情報ファイル特定検索手段としてのファイル・サーバー520と,から構成される。ここで,実施の形態4または実施の形態5と同一の符号は共通の構成を示すため詳細な説明を省略する。
なお,図示の如く,上記ファイル手段,関連情報特定手段,画像データ読取手段,関連情報ファイル検索手段,関連情報ファイル特定検索手段および出力手段は,それぞれネットワークNetに接続されたネットワーク端末装置またはネットワーク周辺装置である。また,ここで説明を簡単にするためにネットワークNet上に各手段を一つずつ配設した構成を示すが,これらの手段はネットワークNet上にそれぞれ複数存在可能であるものである。
また,スキャナー(画像データ読取手段)510は,ネットワークNetに接続されているファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440およびファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520の中から,関連情報ファイル特定検索手段であるファイル・サーバー520を探し出して,読み取った画像データを出力する構成である。
また,スキャナー装置(関連情報特定手段)430は,ネットワークNetに接続されているファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440およびファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520の中から,利用可能なファイル・サーバーを探し出し,利用可能なファイル・サーバーがファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440である場合には,読み取った画像データ中の選択情報および連結情報に基づいて,選択された関連情報ファイルを特定し,該当する関連情報ファイルのアドレスを出力し,利用可能なファイル・サーバーがファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520である場合には,読み取った画像データをそのまま出力する構成である。
さらに,上記関連情報ファイルのアドレスは,URL(uniform resource locator)で記述されているものとする。
以上の構成において,図26〜図28を参照して,実施の形態7の特徴的な動作について説明する。
図26および図27の概略フローチャートを参照して,スキャナー装置(関連情報特定手段)430を用いて媒体用紙420を読み取った場合の関連情報の検索・出力処理について説明する。なお,図26および図27において,ステップS2102〜S2106は図21と同様であり,ステップS2302〜S2305は図23と同様であるため,詳細な説明を省略する。
先ず,図5で示したように,あらかじめマーカー(選択情報付与手段)50を用いて,媒体用紙420上の所望の記載情報(Dicon)にマーク(選択情報)51を付与しておく。
次に,マーク51の付与された媒体用紙420を,スキャナー装置(関連情報特定手段)430で読み取らせる(S2601)。このとき,スキャナー装置430は媒体用紙420からコードエリア206をラスター情報として読み取ると共に,マーク51が付与された文章部を読み取る。これによって,連結情報と選択情報が読み取られたことになる。
次に,スキャナー装置(関連情報特定手段)430は,利用可能なファイル・サーバーを調べてファイル・サーバーを特定し(S2602)。利用可能なファイル・サーバーが,関連情報ファイル検索手段のファイル・サーバー440であるか,または関連情報ファイル特定検索手段のファイル・サーバー520であるかを判断する(S2603)。
ここで,利用可能なファイル・サーバーがファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440であれば,2次元バーコードのデコードし,HTMLソースコードをラスター情報に展開し,展開したラスター情報と読み取った文章部のラスター情報との差分を抽出し,マーク(選択情報)51の画像とノイズ画像(2つのラスター情報のわずかなずれ)を求め,さらにフィルタリングを行ってマーク(選択情報)51を識別する。続いて,記載位置情報を特定して,対応するアドレス情報から関連情報ファイルのアドレス(URL)を特定し,ファイル・サーバー440へ転送・出力する(S2102)。
ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440は,関連情報ファイルのアドレス(URL)に基づいて,該当するファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索し(S2103),検索した関連情報ファイルをプリンタ460へ転送する(S2104)。ただし,ここで関連情報ファイル自体も,ハイパーテキストである場合には,関連情報ファイルを媒体用紙情報として出力する必要があるため,ファイル・サーバー440側で,ハイパーテキストから媒体用紙情報を作成した後,媒体用紙情報をプリンタ460へ転送する(S2105)。
プリンタ460は,受信した関連情報ファイル(媒体用紙情報を含む)を関連情報ファイル450として記録紙へ出力する(S2106)。
一方,ステップS2603において,利用可能なファイル・サーバーがファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520であれば,2次元バーコードをデコードし,HTMLソースコードをラスター情報に展開し,続いて,展開したラスター情報と読み取った文章部のラスター情報との差分を抽出し,マーク(選択情報)51の画像とノイズ画像(2つのラスター情報のわずかなずれ)を求め,さらにフィルタリングを行ってノイズ画像を除去して,マーク(選択情報)51を識別する。続いて,記載位置情報を特定して,対応するアドレス情報から関連情報ファイルのアドレス(URL)を特定し,特定した関連情報ファイルのアドレス(URL)に基づいて,該当するファイル装置410から該当する関連情報ファイルを検索する(S2302)。
次に,検索した関連情報ファイルをプリンタ460へ転送する(S2303)。ただし,ここで関連情報ファイル自体も,ハイパーテキストである場合には,関連情報ファイルを媒体用紙情報として出力する必要があるため,ファイル・サーバー520側で,ハイパーテキストから媒体用紙情報を作成した後,媒体用紙情報をプリンタ460へ転送する(S2304)。
プリンタ460は,受信した関連情報ファイル(媒体用紙情報を含む)を関連情報ファイル450として記録紙へ出力する(S2305)。
次に,図28の概略フローチャートを参照して,スキャナー(画像データ読取手段)510を用いて媒体用紙420を読み取った場合の関連情報の検索・出力処理について説明する。なお,図28の概略フローチャートは,基本的に図23で示した実施の形態5の概略フローチャートと同様であるため,ここでは異なる部分のみを説明する。
先ず,マーク51の付与された媒体用紙420を,スキャナー(画像データ読取手段)510で読み取らせる(S2301)。
次に,スキャナー(画像データ読取手段)510は,ネットワークNetに接続されているファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440およびファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520の中から,関連情報ファイル特定検索手段であるファイル・サーバー520を探し出して,読み取った画像データを転送する(S2801)。
前述したように実施の形態7によれば,スキャナー装置(関連情報特定手段)430,スキャナー(画像データ読取手段)510,ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440およびファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520を有し,媒体用紙420を読み取るスキャナー装置(関連情報特定手段)430またはスキャナー(画像データ読取手段)510側で,自装置の機能と組み合わせ可能なファイル・サーバーを検索して,処理を実行するので,ネットワークNet上に異なる処理形態のファイル・サーバーを混在させることができる。換言すれば,ファイル・サーバー(関連情報ファイル検索手段)440とファイル・サーバー(関連情報ファイル特定検索手段)520とが混在する環境で最適なファイル・サーバーを選択することができる。