JP4204388B2 - Pc箱桁橋 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、PC箱桁橋及び波形鋼板ウエブPC橋(両橋を含めて、PC箱桁橋と略称することがある)に係る。
【0002】
特に本発明は、単純PC箱桁橋やPC連続箱桁橋における支間中央部あるいは中間支点上の大きな引張力を受けるコンクリート部位を、簡単な構造で部分的に補強することで、ひび割れ巾あるいは鉄筋応力度あるいはその両方を小さくし、以って、PC鋼材の低減を図ったPC箱桁橋及び波形鋼板ウエブPC橋に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
各種の橋梁において、自動車等の荷重を直接支持するコンクリート桁には、支間で常時曲げモーメントが作用することから、T桁、版桁、中空床版、箱桁などを、コンクリート躯体にPC鋼材を緊張配置してプレストレスを導入したPC桁として構築し、これにより桁の強度向上を図ることが通常行われている。本発明は、前記各種桁橋のうちPC箱桁橋と波形鋼板ウエブPC橋が発明の対象である。
【0004】
図5は、外ケーブル方式の連続PC箱桁1の従来例で、支点7と中間支点8で支持されている。この連続PC箱桁1は、上床版2と下床版3が両ウエブ4で連結された内部が中空5のコンクリート躯体が、普通コンクリートの打設により構築されている。PC箱桁1の中央部寄り中空部内にデビエータ(偏向板)を兼用する中間隔壁6が設けられていて、支点間中央部では、PC鋼材(外ケーブル)10は、中間隔壁6によって箱桁中立軸から下方に離れた部位に配置されている。
【0005】
また、PC箱桁1の端部支点7と中間支点部8には、中空部内に端部定着壁11と中間支点横桁12が設けられていて、端部定着壁11と中間支点横桁12の中立軸から上方寄りの位置においてPC鋼材10を挿通させた上、その端部を定着装置13にて定着している。中間支点横桁12からさらに桁中央方向に延びるPC鋼材10は、次の中間隔壁6aの下部に向けて斜め下方向に延長して設けられている。
【0006】
前記PC箱桁形式の橋梁構造において、PC鋼材はコンクリートの引張抵抗力向上のために配置されるもので、連続箱桁構造では、前記同様、最も大きな正の曲げモーメントが作用する支間中央部の下縁の発生応力および、最も大きな負の曲げモーメントが作用する中間支点部の上縁の発生応力度あるいは、ひび割れ巾で橋軸方向に配置するPC鋼材の配設本数が決定されていた。単純箱桁構造でも、最も大きな正の曲げモーメントが作用する支間中央部の下縁の発生応力度で橋軸方向に配置するPC鋼材の本数が決定されていた。なお、前記と関連する先行技術としては、下記の特許がある。
【0007】
【特許文献1】
特許第2759755号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
PC箱桁形式の連続箱桁構造や単純箱桁構造においては、支間中央部の下縁や中間支点部の上縁の発生応力度は、コンクリートの引張強度から決定されており、この発生応力度の大小によって、橋軸方向に配置するPC鋼材の本数が決定され、さらに具体的には、大きな引張力が働くコンクリート躯体の部位に発生するひび割れ巾の大小によってPC鋼材の本数が決定される。
【0009】
コンクリートひび割れ巾の大小は鉄筋応力度(引張側)に関係し、テンションソフトニング(引張軟化)を考慮して鉄筋応力度(引張側)を下げることで、ひび割れ巾を小さくできる。したがって、鉄筋の本数や太さで制御してひび割れ巾を小さくすることでPC鋼材の本数を低減できるが、下床版は、一般に断面積が小さくてその内部に通す鉄筋応力度の制御は難しく、結果、従来の発想では、PC鋼材の本数低減が難しかった。
【0010】
他方、断面積が比較的小さいPC箱桁橋の下床版にPC鋼材を配置するにも限界があり、引張強度が不足しがちであって、この面からもひび割れ制御が困難である。さらに、中間支点部においては引張応力が卓越し、引張強度が不足しがちとなる問題がある。
【0011】
本発明者は、特に、PC鋼材の本数をできるだけ低減することで施工コストを低減することを研究した。
【0012】
その結果、前記の目的達成のためには支間中央部の下縁の引張強度と中間支点部の上縁の引張抵抗を増大すること、すなわち、前記部位でのコンクリートの引張抵抗を増大することが必要であるとの知見を得た。
【0013】
本発明は前記の点に鑑みてなされたもので、PC箱桁橋における必要部位のコンクリート躯体の引張抵抗を増大すること、あるいはテンションソフトニングを増大させることで鉄筋応力度の減少あるいはひび割れ巾の減少が期待でき、かつ、PC鋼材の配設本数を低減させ、コスト縮減効果を奏する新規な発明を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明は次のように構成する。
【0015】
第1の発明は、鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入したPC箱桁橋において、前記PC箱桁の支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部又は下床版部とその立上り端部の断面に、橋軸方向所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には普通コンクリートを打設したことを特徴とする。
第2の発明は、鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入したPC箱桁橋において、前記PC箱桁の中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする。
第3の発明は、鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入したPC箱桁橋において、前記PC箱桁の支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位と、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位とに前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部又は下床版部とその立上り端部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設けるとともに、その上縁のコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とするPC箱桁橋。
【0016】
の発明は、コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した波形鋼板ウエブPC橋において、支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には普通コンクリートを打設したことを特徴とする。
第5の発明は、コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した波形鋼板ウェブPC橋において、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位において前記PC鋼材を配置し、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする。
第6の発明は、コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した波形鋼板ウエブPC橋において、支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位と、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位とに前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設けるとともに、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする。
【0017】
【作用】
PC箱桁橋や波形鋼板ウエブPC橋において、支間中央部部における下床版とその立上り端部や、中間支点部における上床版部であって、引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度からPC鋼材の配設本数が決定される断面に、橋軸方向に所定範囲に亘って普通コンクリートよりも引張抵抗が勝るファイバーコンクリートを使用し、ファイバーコンクリートに引張り力を受持たせることで、PC鋼材の配設本数を決定する際の要因である、支間中央部や中間支点部におけるテンションソフトニングを増大させることがきる。
【0018】
したがって、PC箱桁橋や波形鋼板ウエブPC橋の外部形状を変更することなく簡潔な構成によりPC鋼材の配設本数を低減でき、加えて、コンクリート躯体中に配置する鉄筋量も大幅に減らすことが可能で、さらに下床版の厚みを効果的に低減(半減)できる。それによりコンクリート量、PC鋼材量、補強鉄筋量を低減しながら、施工性を改善し、経済的なPC箱桁橋を構築できる。また、PC鋼材の配設本数を低減することによっても、PC箱桁橋の耐久性の面で問題になりにくく、マイナス面を殆ど考慮しなくてよいという利点がある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
【0020】
図1は、実施形態1に係る単純PC箱桁橋の箱桁15を示し、所定幅の上床版16と下床版17との間をウエブ18で結合し内部を中空19として構成され、両端が支点20で支持されている。この単純PC箱桁橋の箱桁15には外ケーブル方式でPC鋼材10が配置されている。PC鋼材10は、荷重により下向きの曲げ応力が最も大きく掛る支間中央部の引張強度が最大となるよう、支間中央部(イ)では中立軸から最も下方に離れた部位に配置され、支点部20に近づくにつれて中立軸を越えて斜め上方に配筋されている(このPC鋼材については図5と同じである)。PC鋼材10に加えて、コンクリート躯体内に鉄筋が配置される(PRC)例については図示を省略する。
【0021】
本発明の主要素は、単純PC箱桁橋の箱桁15の下床版17とその立上り端部21で、かつPC鋼材の配設本数が決定される断面に、支間中央部(イ)を中心としてその両側橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域22を設け、他の断面部位には普通コンクリートを打設したことを特徴とするものである。
【0022】
前記ファイバーコンクリートとは、繊維補強コンクリートを意味し、具体的には、金属または合成樹脂を原料とした短繊維材料を混入し、引張強度、曲げ強度、耐衝撃性、靭性などの大幅な改善を図ったコンクリートを云う。また、繊維材料としては、鋼繊維、ガラス繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、炭素繊維など何れでもよい。
【0023】
実施形態1によると、両端が支点20で支えられた単純PC箱桁橋の箱桁15において、支間中央部(イ)における下床版17とその立上り端部21にファイバーコンクリート打設領域22を設けたことで、最も大きな荷重が作用するこの支間中央部(イ)の下床版17とその立上り端部21における引張力強度の上限値を著しく増大でき、また、テンションソフトニングを増大させることで鉄筋応力度の減少と、これに伴うひび割れ巾の減少が期待できる。
【0024】
したがって、該支間中央部(イ)における下床版17とその立上り端部21に配置するPC鋼材や鉄筋の量を低減でき、かつ下床版17の厚みの半減ができそれに伴うコンクリート量の低減が可能となる。しかも、単純PC箱桁橋としての外形は従来と何ら変更する必要がなく、支間中央部(イ)の所定領域をファイバーコンクリートを用いて打設するだけでよく、普通コンクリートとファイバーコンクリートを区分けして施工する関係で若干の手間が掛るが、型枠の形状や施工機材等の大幅な変更を伴わず、施工上の不利も殆どない。
【0025】
図2は、実施形態2として連続PC箱桁橋の箱桁15を示し、コンクリート打設により、所定幅の上床版16と下床版17との間をウエブ18で結合して内部を中空19に構成され、端部が支点20で支持され、中間部が中間支点23で支持されている。この連続PC箱桁橋の箱桁15においても、コンクリート躯体には外ケーブル方式でPC鋼材10が配置されている。
【0026】
このPC鋼材8は、荷重により負の曲げ応力が最も大きく掛る支間中央部(イ)では引張強度が大きくなるよう、中立軸から下方に離れた部位に配置されている。さらにPC鋼材8は、荷重により正の曲げ応力が最も大きく掛る中間支点23でも引張強度が大きくなるよう、中間支点23に近づくにつれて、中立軸を越えて斜め上方に配筋されている。さらにPC鋼材8は、中間支点23の上部を越えて、次の支間中央部(イ)に向かって延長され、かつ中立軸を越えて斜め下方に配筋されている。コンクリート躯体内に配置される鉄筋については図示を省略する。
【0027】
実施形態2の連続PC箱桁橋における箱桁15においても、支間中央部(イ)における下床版17とその立上り端部21にファイバーコンクリート打設領域22を設けてあり、さらに、中間支点23における上床版116と、ウエブ上端18aにファイバーコンクリート打設領域22を設けてある。
【0028】
これにより、大きな荷重で負の曲げ応力と正の曲げ応力が大きく作用する支間中央部(イ)と中間支点部23において、下床版17と上床版16の引張力強度の上限値を著しく増大でき、かつ、テンションソフトニングを増大できることで鉄筋応力度の減少と、これに伴うひび割れ巾の減少が期待できる。
【0029】
しかも、連続PC箱桁橋としての外形は従来と何ら変更する必要がなく、支間中央部(イ)と中間支点部23の所定領域をファイバーコンクリートを用いて打設するだけでよく、普通コンクリートとファイバーコンクリートを区分けして施工する関係で若干の手間が掛るが、型枠の形状や施工機材等の大幅な変更を伴わず、施工上の不利は殆どない。
【0030】
図3、図4は、実施形態3として、波形鋼板ウエブPC橋24を示す。コンクリート打設により、所定幅の上床版25と下床版26との間を波形鋼板ウエブ27で結合して内部を中空28に構成され、端部が支点29で支持されている。図3では、波形鋼板ウエブPC橋24の端部から支間中央部付近までが図示され、その先方は図示省略されている。この波形鋼板ウエブPC橋24において、外ケーブル方式でPC鋼材31が配置されている。PC鋼材31は、荷重により正の曲げ応力が大きく掛る支点29付近では中立軸から上方に離れた部位に配置され、負の曲げ応力が大きく掛る支間中央部(イ)では、引張強度が大きくなるよう、中立軸から下方に離れた部位に配置されている。上床版25と下床版26のコンクリート躯体内には鉄筋33が配筋されている。
【0031】
実施形態3の波形鋼板ウエブPC橋24における箱桁15においても、支間中央部(イ)における下床版26と、その立上り端部34に、橋軸方向に所定の範囲(L)にわたってファイバーコンクリート打設領域22を設けてある。これにより大きな荷重が作用する支間中央部(イ)の下床版26とその立上り端部34における引張力強度を著しく増大でき、また、テンションスソフトニングを増大させることができて鉄筋応力度の減少と、これに伴うひび割れ巾の減少が期待できる。連続桁の波形鋼板ウエブPC橋24における中間支点部においては、図4(b)に示すように、上床版25にファイバーコンクリート打設領域22を設けるのがよい。
【0032】
実施形態3においても、波形鋼板ウエブPC橋24の外形は従来と何ら変更する必要がなく、支間中央部(イ)や中間支点部の所定領域をファイバーコンクリートを用いて打設するだけでよく、普通コンクリートとファイバーコンクリートを区分けして施工する関係で若干の手間が掛るが、型枠の形状や施工機材等の大幅な変更を伴わず、施工上の不利は殆どない。特に、波形鋼板ウエブPC橋24は、下床版26が波形鋼板ウエブ27と分離されているため、ファイバーコンクリートの施工がしやすい。
【0033】
なお、各実施形態で示した構成を適宜設計変更して実施することは、本発明の範囲に含まれる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によると、連続箱桁や単純箱桁のPC箱桁橋及び波形鋼板ウエブ橋において、支間中央部の下床版で、引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度からPC鋼材の配設本数が決定される断面に、橋軸方向の所定範囲にわたって普通コンクリートよりも強度に勝るファイバーコンクリートを使用し、このファイバーコンクリートに引張り力を受持たせることで、PC鋼材の配設本数を決定する際の要因である、支間中央部の下床版や支点部の上床版の引張強度やテンションソフトニングを増大させることがきる。
【0035】
したがって、PC箱桁橋や波形鋼板ウエブPC橋の外部形状を変更することなく簡潔な
構成によりPC鋼材の配設本数を低減できるだけでなく、コンクリート躯体中に配置する鉄筋量も大幅に減らすことが可能で、さらに下床版や上床版の厚みを効果的に低減(半減)できる。それによりコンクリート量、PC鋼材量、補強鉄筋量を低減しながら、施工性を改善し、経済的なPC箱桁橋を構築できる。また、PC鋼材の配設本数を低減することによっても、PC箱桁橋の耐久性の面で問題になりにくく、マイナス面を殆ど考慮しなくてよいという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、実施形態1として示す単純PC箱桁橋の側面説明図、(b)、(c)は、同(a)のA−A、B−B断面説明図である。
【図2】(a)は、実施形態2として示す連続PC箱桁橋の側面説明図、(b)は、同(a)のC−C、C1−C1断面説明図、(c)は、同(a)のD−D断面説明図である。
【図3】 実施形態3として示す波形鋼板ウエブPC橋の破断斜視図である。
【図4】 (a)、(b)は、図3において、支間中央部と支点部の部位における、橋軸方向と直交する説明断面図である。
【図5】(a)は、従来例として示す連続PC箱桁橋の一部断面側面図、(b)は、同(a)のE−E断面説明図、(c)は、同(a)のF−F断面説明図である。
【符号の説明】
1 連続PC箱桁
2 上床版
3 下床版
4 ウエブ
5 中空部
6 中間隔壁
7 支点
8 中間支点
10 PC鋼材
11 端部定着壁
12 中間支点横桁
13 定着装置
15 箱桁
16 上床版
17 下床版
18 ウエブ
19 中空部
20 支点
21 立上り端部
22 ファイバーコンクリート打設領域
23 中間支点
24 波形鋼板ウエブPC橋
25 上床版
26 下床版
27 波形鋼板ウエブ
28 中空部
29 支点
30 中間支点
31 PC鋼材
32 中間隔壁
33 配筋
34 立上り部

Claims (6)

  1. 鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入したPC箱桁橋において、前記PC箱桁の支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部又は下床版部とその立上り端部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とするPC箱桁橋。
  2. 鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入した連続桁構造のPC箱桁橋において、前記PC箱桁の中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とするPC箱桁橋。
  3. 鉄筋コンクリート桁躯体に配したPC鋼材でプレストレスを導入した連続桁構造のPC箱桁橋において、前記PC箱桁の支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位と、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位とに前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部又は下床版部とその立上り端部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設けるとともに、その上縁のコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向に所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とするPC箱桁橋。
  4. コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した波形鋼板ウエブPC橋において、支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位に前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする波形鋼板ウェブPC橋。
  5. コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した連続桁構造の波形鋼板ウェブPC橋において、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位において前記PC鋼材を配置し、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする波形鋼板ウェブPC橋。
  6. コンクリートの上床版と下床版の間が波形鋼板ウエブで結合され、桁躯体に配したPC鋼材でコンクリートの上床版と下床版にプレストレスを導入した連続桁構造の波形鋼板ウエブPC橋において、支間中央部における橋桁中立軸から下方に離れた部位と、中間支点部における橋桁中立軸から上方に離れた部位とに前記PC鋼材を配置し、その下縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記支間中央部における下床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわた ってファイバーコンクリート打設領域を設けるとともに、その上縁におけるコンクリートの引張応力度あるいは、ひび割れ巾や鉄筋応力度から前記PC鋼材の配設本数が決定される前記中間支点部における上床版部の断面に、橋軸方向の所定範囲にわたってファイバーコンクリート打設領域を設け、他の断面部位には、普通コンクリートを打設したことを特徴とする波形鋼板ウェブPC橋。
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