JP4204228B2 - 眼動態の維持のための浮動性有水晶体屈折性レンズの設計 - Google Patents
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Description
I.発明が解決すべき課題
この出願は、米国仮出願第60/152,052号(1999年9月2日出願、ZhouとWilcox)に基づくものである。
【0002】
後眼房(posterior chamber)有水晶体屈折性レンズ(phakic refractive lens)(PRL)は、近視または遠視を治すために、虹彩の後方で、人間の生来の水晶体前方に、外科的に移植される(implanted)。PRLは、近視の患者と遠視の患者両方の深刻な屈折異常を治すための、唯一の可逆的処置である。しかしPRL移植には、3個の重大な合併症が伴う。それは、(1)眼圧(IOP)上昇、(2)白内障誘発、(3)虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)である。これら3個の合併症全てがうまく解決されて初めて、PRL技術が外科医と患者に受け入れられるようになることだろう。現在、IOP上昇は、外科的虹彩切開術(すなわちレーザーかメスで虹彩に2個の穴を開ける手段)によってうまく抑えられるようになってきている。白内障誘発と虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)が、PRL移植の重大な合併症として依然残されているのである。
【0003】
本発明は、眼動態を維持する浮動性PRL(floating PRL)の設計において、PRLの材料特性を含む多くの要件を明確にすることを目的とする。かかる浮動性PRL(floating PRL)の設計は、PRLの移植によって引き起こされる白内障誘発と虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)の問題を解決するものである。
【0004】
II.従来の技術
後眼房PRLの概念と具体的なレンズ設計について記載した特許は、数多くある。米国特許第4,585,456号(1986年4月29日発行、Blackmore)は、可撓性材料からなる有水晶体眼内レンズ(IOL)について開示している。これは眼の生来の水晶体と対置され、生来の水晶体と毛様溝に直接隣接した位置で保持される。PRLの柔らかさ等の材料特性を規定する開示は特にない。このレンズは眼の中で浮動してはおらず、適切な位置に固定される。
【0005】
その他の特許でも、PRL設計とその固定機構によってIOP上昇を緩和し、白内障の形成を回避する様々な方法について述べている。例えば米国特許第5,480,428号(1996年1月2日発行、Fedorov)は、新規の有水晶体眼用レンズ設計を開示している。このレンズはその光学体(optic body)の中心を通る開口部を持っている。この開口部のため、眼房水はレンズ体の中を通って流れることができ、IOPの上昇を防いでいるが、有水晶体眼用レンズの光学的性能は損なわれている。この特許も、かかるレンズ設計に対するレンズの材料特性やレンズ表面特性については開示していない。米国特許第5,258,025号(1993年11月2日発行、Fedorov)は、手術後に支持成分と眼組織が接触して起こる炎症は、支持成分を有水晶体眼用レンズの周縁部に動かすことで防ぐことができると開示している。チン小帯(Zinn's zonules)は非常に丈夫で、支持成分を所定位置に保持しながらも炎症を引き起こさない。先と同様、Fedorovはレンズの材料特性とレンズ表面特性については述べていない。さらにこれは浮動性レンズの設計ではない。
【0006】
最後に、PCT公開出願第98/17205号(1998年4月30日公開、Valuninら)は、眼の中で浮動する有水晶体IOLの構造について述べている。Valuninは有水晶体IOLは次のものから作ることができると教示した。例えば、シリコーン、シリコーン−メタクリル酸共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリ(ヒドロキシエチル・メタクリレート)、コラーゲン/アクリル酸塩混合物である。しかし適切な材料の特異性、例えば単位面積質量や密度については定義されていない。
【0007】
したがって、求められる特性を持つ望ましいレンズ材料の特定が、大いに必要とされている。この材料は、適当なレンズ仕様との組み合わせで、PRL移植後の眼動態を維持できるものである。レンズ設計とレンズ材料特性の組み合わせにより、白内障誘発と虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を避ける事が可能となる。レンズ設計だけでも、レンズ材料特性だけでも、望ましい浮動特性の実現はできない。
【0008】
III.発明の概要
本発明の目的は、屈折異常を治すために人間の眼の後眼房内に配置できる、適切なレンズ設計と材料特性を持ったPRLを提供することである。また本発明は、眼房水内で浮動することができ、可撓性で柔らかいPRLの提供も目的としている。このPRLの浮動作用と柔らかい性質が眼動態(eye dynamics)を維持するため、人間の水晶体の白内障誘発を避け、虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を解消することができるだろう。本発明の更なる目的は、明確な特性を持つ生物学的適合材料の選択と、PRLの他の要素、例えば小さい単位面積質量(g/mm2)の選択とによって、この浮動性設計とこれらの利点を実現することである。本発明の更なる目的は、PRL材料の柔らかさとPRL設計の浮動性質によって、虹彩は、収縮時にPRL前面の上側で常に自由に動くことができ、虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を引き起こさせないことである。
【0009】
上記およびその他の目的は、眼の後眼房内に移植する有水晶体屈折性レンズによって達成される。前記レンズは後眼房内に永久固定されることはなく、虹彩と生来の水晶体の間に配置されると眼房水内でただ浮動する。前記レンズは次の特性を持っている。すなわち(a)単位面積質量が約0.03〜約0.30mg/mm2、好ましくは約0.05〜0.13mg/mm2であり、(b)前記レンズに使用される材料の密度は約0.9〜約1.2g/cm3であり、(c)レンズは可撓性でなければならず、好ましくは前記レンズに使用される材料の硬さは約20〜約50 ShoreA(ショアA)である。
【0010】
V.発明の詳細な説明
PRL移植後の白内障の形成に影響を及ぼす要因は、数多くある。第1に、PRLが生来の水晶体に直接接触すると、水晶体に応力が生じ、その結果、嚢下白内障が発生することがある。第2に、眼動態の乱れもまた白内障形成を引き起こし得る。PRLは虹彩と人間生来の水晶体の間に配置されるため、瞳孔のほぼ全体をふさいでしまう。一般に、IOP上昇をうまく防ぐために虹彩切開術が行われているが、PRLが瞳孔をふさいでいるため、前眼房と後眼房間の眼房水の自由な交換が妨げられたままとなり、結果として眼動態を乱すことになる。これが白内障形成を加速させることもある。浮動性PRL(floating PRL)設計は、後眼房と前眼房間の眼房水の交換を最大にし、眼動態を維持する。その結果、白内障誘発を防ぐ。最後に、本発明のPRLは非常に柔軟性に富み柔らかいため、虹彩と接触すると屈する(yield)。虹彩にはPRLは眼房水の一部のように感じられ、虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を避けることができる。
【0011】
本発明の浮動性PRL(floating PRL)設計の第1の特徴は、いかなる永久固定機構も持たないことである。図1に示すように、PRL(1)は、単に眼房水(2)中で浮動する。図中で、PRLは眼の中の虹彩(3)と生来の水晶体(4)の間に配置されている。このレンズは、PCT公開出願第98/17205号(1998年4月30日公開、Valuninら)と、米国特許第6,015,435号(2000年1月18日発行、Valuninら)に示される形式の構造をしている。上記両特許は本願に引用して援用している。したがってこのレンズは、人間の水晶体に永久的な応力を全く生じない。この浮動性質のために、PRLは、触覚学(haptics)で規定される領域内でその位置を常に変化させている。虹彩(3)が収縮し、このPRL前面の中心に向かって動くと、虹彩はPRLを通して生来の水晶体(4)に圧力を及ぼすこともある。その浮動性質のため、PRLは人間の水晶体に対して局所的な圧力点を持つことがない。この浮動性PRL(floating PRL)は、水性媒質の一部のように、単純に全ての方向に圧力を伝達する。このように、虹彩の運動によって生来の水晶体上に生じる圧力は、浮動性PRL(floating PRL)によって分散される。これは眼房水による作用とほぼ同じである。結果として、PRLの移植による白内障誘発は最小限に抑えられる。
【0012】
浮動性PRL(floating PRL)設計の第2の特徴は、虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を起こさずに、虹彩がPRLの前面で常に自由に動くようにすることである。虹彩が収縮または拡張する時、PRLはその浮動特性とPRL材料の柔らかさのため、虹彩の動きに屈する。虹彩はPRLが眼房水の一部であるように「感じ」、そのため虹彩色素散乱(iris pigment dispersion)を避けることができる。
【0013】
浮動性PRL(floating PRL)設計の第3の特徴は、後眼房から前眼房への眼房水の流れを妨げないことである。健康な眼では、常にこの眼房水の流出が起こっている。理想的なPRLは、表面積が大きく質量が軽くあるべきである。PRLを作るために使われる材料は、非常に柔らかく可撓性であるべきである。これらの特性全ては、眼房水の流出を最大にする浮動性PRL(floating PRL)の作製(formulation)において重大な因子である。
【0014】
当業者が理解しているように、人間の眼の眼房水の密度は水の密度にほぼ等しく(1g/cm3)、水中で浮くことのできる物の重量は1g/cm3に等しいか、それより少し軽くなければならない。しかし眼房水の密度よりもずっと大きい密度(例えば1.2g/cm3、実施例5を参照)の物質で、浮動性設計の実現に使用できる物質もある。次の例で、水中で浮動するPRLを作るために、水より重い物質がどのように使われているかを明確に説明する。驚いたことに、密度1.05の医療グレードシリコーンから作られたPRLは水面に浮かぶが、同じ医療グレードのシリコーンから作られた白内障眼内レンズ(IOL)は水面に浮かばないことがわかった(実施例2と3参照)。シリコーンPRLは、力を加えて水中に入れることができる。しかし力を放すとPRLはすぐに水面に浮かび上がってくる。一方、同じシリコーン材料から作られた先行技術である白内障IOLは、非常に慎重に水面に置いた時にだけ、水面に浮かぶことができる。水が少しでもかき乱されたり、白内障IOLに力を加えて水中に入れると、白内障IOLは二度と水面に浮かび上がってこない。この一組の実験における唯一の相違は、PRL(図2)と白内障IOL(図3)の形状なのである。
【0015】
図2に示されるように、PRLは比較的大きい表面積を持っている。長さ寸法は、約6×11mmである。これは表面積約132mm2に相当する。概して、図2で示されるような構造のPRLの重さは、約15mg以下である。したがって、PRLの単位表面積質量は約0.11mg/mm2となる。一方、白内障IOL(図3参照)は、概して光学的直径が6mmで、重さは約20mgである。そのため白内障IOLの単位表面積質量は、約0.31mg/mm2となる。ここで用いられているシリコーンは、接触角95°の典型的な疎水性材料である。このPRLの疎水性は、PRLと水の間に大きな界面張力を生み出す。この界面張力がPRLを浮かばせ続ける駆動力となっている。二つの反対の力、すなわち重力と界面張力が釣り合っているのである。本発明で使用される疎水性材料は、接触角が約80°以上であることが好ましく、最も好ましいのは、約90°以上である。密度が約1.0より大きい材料から作られたPRLは水に浮かない傾向にある。しかしPRLの密度が約1.0より大きくても、疎水性PRLと水の間の界面張力によって、PRLは水面上に浮きつづける。密度が増加すれば浮遊度は減少するが、PRLの表面積の増加または質量の減少、もしくはその両方によって、浮遊度を増加させることができる。ある材料が与えられた時、浮動性PRL(floating PRL)に関する決定要素は、単位表面積質量の割合である。上述の例で示したように、本発明のPRLの単位表面積質量は約0.11mg/mm2で、従来の白内障IOLは約0.31mg/mm2である。そのため結論として、PRLの単位表面積質量が約0.31mg/mm2以上であったら、浮動性レンズ設計に使用するには有効ではないと思われる。したがって本発明のレンズの単位表面積質量は、約0.03〜約0.30mg/mm2であるべきで、好ましくは約0.05〜約0.30mg/mm2、最も好ましくは約0.05〜約0.13mg/mm2である。
【0016】
上述のシリコーンPRLとシリコーン白内障IOLの比較(実施例2と3)は、説明を目的としただけのものである。この比較により、浮動性PRL(floating PRL)設計には、密度ではなく、単位表面積質量が決定的要素であることが明示された。この法則は、親水性材料から作られたPRLにも同様に当てはまる。本発明の利点を得るために、PRLが水面に浮く必要はないことを言及しておくことが重要である。実際、PRLは水面にではなく、水中で浮動することが、より望ましいのである。それは眼の内側は眼房水で満たされており、PRLは眼房水中に浮遊することになるためである。眼の中に移植したPRLの模擬試験をすると、水がわずかに乱れた時に一時的に水中で浮動できるPRLは、設計上の特徴に合致していることになる。これは、健康な眼では、眼房水は常に後眼房から前眼房に流れているためである。このような流出が生じる時、PRLが浮動して眼房水の流れを妨げないことが非常に重要であり、それによって眼動態が維持される。さらに眼房水の流出は、PRLが生来の水晶体と直接接触するのを妨げ、その結果PRL移植による白内障誘発を防ぐことができる。
【0017】
ポリ(ヒドロキシエチル・メタクリレート)(ポリHEMA)はヒドロゲル材料の典型例であるが、このような親水性材料から作られたPRLは、単位表面積質量が基準値に合っていれば、一時的に水中で浮動することができることがわかった。水中で完全に水和すると、ポリHEMAヒドロゲルは34°の接触角を持つ。好ましい親水性材料の接触角は、約40°以下である。
【0018】
この予期しなかった発見は、多くの理由で非常に重要なものである。第1に、ほとんどの重合体材料は密度が約1より大きいためである。本発明によって、浮動性PRL(floating PRL)設計にそのような材料を使用することが可能となった。第2に、本発明により、技術者達は浮動性設計の特徴を最大限にするために、表面積が最大で質量が最小のPRLの設計を行うようになるだろうということである。最後に、浮動性の特徴を最大限にするためには、様々な要素の関係を考慮する必要があることである。例えば、浮動性PRL(floating PRL)設計に密度が大きい材料を使う時、レンズの表面積を増やすか、総重量を減らすか、またはその両方によって、密度の増加によるマイナス効果を補うことができる。
【0019】
要約すれば、浮動性PRL(floating PRL)設計にとって最も重大な要素は、密度ではなく、単位表面積質量(mg/mm2)である。実験により、密度が約1.0g/cm3よりも大きい材料でも、質量/面積比を最小限にすれば、浮動性設計に使用できることが示された。例えば、密度が1.2g/cm3のアクリル材料を使って、浮動性特徴を実現することができる(実施例5)。一般的に、本発明で有用な材料の密度は約0.9〜約1.2g/cm3、好ましくは約1.0〜約1.2g/cm3、最も好ましくは約1.0より大きく約1.2g/cm3までである。最後に、本発明のレンズを作るために使われる材料は可撓性でなければならず、約20〜約50 ShoreAの硬度であることが好ましい。これにより、レンズは正しく機能するための形状を維持することができ、しかし同時に十分な可撓性のために、眼の中に挿入可能で、眼の中の虹彩と生来の水晶体に損傷を与えるような相互作用を起こさない。硬度が50 ShoreA以上の材料を使うことが可能な場合もある。それは、その材料(例えばポリ(メタクリル酸メチル)など)を非常に薄くして使用するか(実施例7、8参照)、その材料(例えば、ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)など)を水酸化して(実施例6参照)柔軟にすることが可能である場合である。
【0020】
本発明を論理的に拡張すると、例えばレンズの非光学的部分の表面を粗面処理してPRLの表面積を増加させると、レンズの単位表面積質量は減少される。したがって、やや質量の大きいレンズであっても、より効果のある浮動性PRL(floating PRL)を形成できることになる。
【0021】
本発明のレンズの作製において使用が好ましい材料は、シリコーン、ポリ(アクリル酸塩)、ポリ(メタクリル酸塩)、ヒドロゲル、コラーゲン含有ポリマー、およびこれらの材料の混合物などである。
【0022】
本発明はまた、前述した有水晶体屈折性レンズと共に、眼の後眼房内にレンズを挿入するための手段を含むキットも含む。この手段によって、永久固定点なしでレンズを患者の虹彩と生来の水晶体間の眼房水中に浮動させる。上記手段には次のうち一つまたはそれ以上が含まれる。すなわち、角膜に必要な切開を行う器具(instrument)と、眼に有水晶体レンズを挿入する器具と、眼の中の有水晶体レンズを正しく設置する器具と、角膜切開部を閉じるための手段と、眼内レンズの移植に関する説明書である。
【0023】
VI.実施例
次の実施例は、本発明を説明する目的で与えられるものであって、本発明を限定するものではない。
【0024】
接触角は、表面の疎水性(または親水性)の測定値である。本発明において、測定には静滴法(Sessile Drop method)と、Rame−Hart角度計を用いた。典型的な試験では、報告目的には12の読み値の平均値が用いられる。典型的な疎水性材料であるシリコーンなどは、約80°以上の接触角を持つ。一方、典型的な親水性材料のポリHEMAなどの接触角は、約40°以下の範囲である。
【0025】
実施例1−浮動性シリコーンPRL
SIEL 1.46は、屈折率1.46、密度1のシリコーン材料(ロシアのシリコーン専門業者SIEL LTD.の市販品)である。この材料(A部:B部の重量比=10:1)の少量(約30mg以下)をPRLの金型上に置く。型は留め金で留め、120℃に予熱したオーブンの中に70分間置く。型はその後約室温まで冷やされる。型を開け、PRLを型から慎重に取り出す。PRLは図2に示すような構造と寸法をしている。
【0026】
PRLを脱イオン水中に置き、水面に浮くことを観察する。小型薬さじやピンセットを使って、PRLを水中にそっと押し込んでも良い。しかし、押し込む力がなくなるとすぐにPRLは水面に浮き上がってくる。PRL全体を水中に引き入れても、引き入れる力がなくなるとすぐに水面に戻る。PRLの接触角は80°である。PRL材料のShoreA硬度は、20〜25の範囲である。
【0027】
図2に示す構造のPRLは、重さが一般に15mg以下である。PRLの表面積はおよそ132mm2である。したがって単位表面積質量は、約0.11mg/mm2以下となる。
【0028】
実施例2−浮動性シリコーンPRL
シリコーン材料Med6820(NuSil Silicone Technology製造)を使って、PRLの調製を以下のような条件で行う。等量のA部とB部を10分間混合する。混合物はシリンジに移し、目で見える気泡が全て消えるまで、真空下で脱泡を行う。非常に少量の混合物を合金の型に注入し、120℃、70分で硬化させる。PRLは型から取り出し、後眼房側を下に向けて脱イオン水中に置く。PRLが水面に浮くことが観察される。小型薬さじやピンセットでPRLを水中にそっと押し込むと、PRLから薬さじが離れるとすぐに、PRLは水面に浮き上がってくる。
【0029】
Med 6820シリコーン材料の、室温での他の物質的及び機械的特性は次の通りである。室温で、引張り強さ=750psi、伸長度=125%、屈折率=1.43、密度=1.05g/cm3。密度測定は、ASTM−D792置換法によるプラスチックの密度の試験方法に基づき、Cahn DCA312動的接触角分析計を用いて行った。Rame−Hart角度計を使用する静滴法(Sessile Drop method)によって測定した接触角は、95°であった。硬度は40〜50 ShoreAの範囲である。
【0030】
PRLの形状と寸法は、実施例1と同じである。この場合の単位表面積質量は、約0.12mg/mm2である。
【0031】
実施例3(比較例)−非浮動性シリコーン白内障眼内レンズ(IOL)
比較として、非浮動性レンズを次のように作る。実施例2で使用したのと同一のシリコーン材料、すなわちMed 6820(NuSil Silicone Technology)を用い、PRLの代わりに、白内障外科手術用の標準眼内レンズ(IOL)を型で作った。この白内障IOLは、図3に描かれる形状と寸法をしている。
【0032】
白内障IOLを脱イオン水中に置くと、白内障IOLは水面にも水中にも浮かばず、容器の底に沈むことが観察された。IOLを一時的に水中に浮かばせるには、非常に大きな力で水をかき乱す必要がある。これは、この白内障レンズの質量が浮力よりもずっと大きいためである。この場合、白内障IOLの表面積は約64mm2である。白内障IOLの重さは20mgである。したがって、この白内障IOLの単位表面積質量は約0.31mg/mm2で、実施例1および2で説明した本発明のレンズより、2倍以上大きい。
【0033】
実施例4−浮動性アクリルPRL
ヘキシルメタクリレート15.2gと、メタクリル酸メチル4.8gと、ジメタクリル酸エチレングリコール0.07gと、過酸化ベンゾイル0.02gとの混合物をアルゴンでパージし、その後100℃で加熱して、粘性シロップを調製する。このシロップはかき混ぜるとまだ流動性を有している。次にシロップをガラスのレンズ型に移し、100℃のオーブンに入れて一晩置く(約16時間)。型が室温まで冷えたら、開けて高倍率のレンズ(a positive powered lens)を取り出す。
【0034】
このレンズの構造は図4に描かれている。全体の直径は約10.5mmで、光学的直径は約5mmである。レンズを後眼房側を下に向けて脱イオン水中に置くと、レンズは水面に浮かぶ。このPRLは力を加えて水中に入れることができる。しかし、わずかに水が揺らいでも、このPRLは水中で浮くことができる。レンズ材料の密度は1.09g/cm3と測定された。このヘキシル・メタクリレートとメタクリル酸塩の共重合体の接触角を測定すると、76°であった。レンズの重さは21mgで表面積は約174mm2である。したがってこの場合の単位表面積質量は、約0.12mg/mm2である。
【0035】
このアクリル材料の他の特性は次の通りである。屈折率=1.482、ガラス転移温度=23℃、硬度=47ShoreA。
【0036】
実施例5−浮動性アクリルPRL
エチレングリコールフェニルエーテルアクリレート48gと、ビスフェノールAプロポキシレートジアクリレート2gと、2−(4−ベンゾイル−3−ヒドロキシフェノキシ)エチルアクリレート0.65gと、アゾビスイソブチロニトリル50mgとの混合物に対し、超純粋窒素ガス中で、15分間、脱気を行った。この混合物はPRLを作るために直接使う事もでき、また予めゲル化させることもできる。いずれにしてもこの混合物は型に移される。硬化条件は、温度が90〜110℃、時間が11〜16時間である。このアクリル材料の他の特性は次の通りである。屈折率=1.558、ガラス転移温度=7℃、硬度=36ShoreA、引っ張り強さ=280%、伸長度=160%。この材料の密度は1.2g/cm3である。この重合体の接触角は81°である。PRLの重さは23.2mgである。このPRLの形状と寸法は実施例4(図4)のものと同じである。表面積は約173mm2である。したがってこのPRLの単位表面積質量は、約0.13mg/mm2となる。
【0037】
このPRLを後眼房側を下にして脱イオン水中に置くと、レンズは水面に浮かぶ。このPRLは力を加えると水中に入れることができる。しかし、水がわずかに揺らいでも、このPRLは水中で浮くことができる。
【0038】
実施例6−浮動性親水性レンズ
実施例4と同様の手順だが、異なる組成物を用いている。その組成物は、2−ヒドロキシエチル・メタクリレート(HEMA)5gと、ジメタクリル酸エチレン・グリコール0.25gと、過酸化ベンゾイル5mgとの混合物を含む。この組成物で作られたレンズは水面には浮かない。しかし水溶液がわずかに攪拌されると、水の中で数秒間浮くことができる。このような一時的な浮動性もまた、浮動性PRL(floating PRL)設計の要件を満たすことができる。眼の中で眼房水は、後眼房から前眼房に流れている。この眼房水の流れが生じる時に、浮動性PRL(floating PRL)は眼房水の流出を妨げず、したがって眼動態が維持される。
【0039】
非水和ポリ(ヒドロキシエチル・メタクリレート)の密度は、1.15g/cm3である。それは固体で、硬質材料であり、その硬度はShoreAの規模を上回る。乾燥ポリ(ヒドロキシエチル・メタクリレート)レンズの単位表面積質量は、約0.12mg/mm2である。しかし水和されると、ポリ(ヒドロキシエチル・メタクリレート)は約40%の水を吸収し、柔らかくなる。十分に水和したレンズの接触角は34°である。
【0040】
実施例7
ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)材料から、旋盤で非常に薄い円板を切り出す。PMMAは密度1.19g/cm3で、ロックウェル硬度M−93の硬質の固体重合体である。その硬度はShoreA硬度のスケールを上回り、そのためShoreA法では測定できない。この円板の半径は6mmで、厚さは約0.07mmである。重さは約9mgである。したがって単位表面積質量は、約0.04mg/mm2となる。この円板は水面に浮くことができることがわかった。外部から力を加えなければ、円板は常に水面に浮かぶ。しかし力を加えて水中に入れることもできる。水がわずかに揺らぐ時も、円板は水中で浮いていられる。さらに、PMMA材料は硬い固体であるが、厚さ約0.07mmの円盤に機械加工すると遥かに柔軟性に富むようになり、例えば円板を壊さずに、丸めることもできる。
【0041】
実施例8
PMMA材料から、半径約5mm、厚さ0.28mmの同様の円板を切り出した。この円板の重さは約26mgである。したがって単位表面積質量は0.17mg/mm2である。この円板は水面に浮くことができることがわかった。外部から力を加えなければ、円板は常に水面に浮かぶ。しかし力を加えて水中に入れることもできる。水がわずかに揺らいでも、円板は水中に浮いていられる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】 本発明のレンズの位置を示す、眼の断面図である。
【図2】 本発明のレンズの平面図と側面図である(実施例2を参照)。
【図3】 従来技術の固定配置眼内レンズの平面図と側面図である(実施例3を参照)。
【図4】 本発明のレンズの平面図と側面図である(実施例4を参照)。
Claims (8)
- 虹彩と生来の水晶体間の眼房水中で浮動するように、構造上、眼の後眼房内への移植に適合させた有水晶体屈折性レンズであって、該レンズは、
(a)前記レンズの単位面積質量が、0.03〜0.30mg/mm2であり、
(b)前記レンズを構成する材料のShoreA硬さが、20〜50であり、
(c)前記レンズを構成する材料の密度が、1.0g/cm 3 より大きく1.2g/cm 3 以下である、
という特性を満たす、有水晶体屈折性レンズ。 - 脱イオン水の水面または水中で浮動する、請求項1に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- 単位面積質量が、0.05〜0.30mg/mm2である、請求項1に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- 単位面積質量が、0.05〜0.13mg/mm2である、請求項1に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- 疎水性材料から作られる、請求項4に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- 親水性材料から作られる、請求項4に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- シリコーン、ポリ(アクリレート)、ポリ(メタクリレート)、ヒドロゲル、コラーゲン含有重合体、およびそれらの混合物からなる群より選択した材料から作られる、請求項4に記載の有水晶体屈折性レンズ。
- (1)眼の後眼房内に移植するために構造的に適合された有水晶体屈折性レンズにおいて、該レンズは、
(a)前記レンズの単位面積質量が、0.03から0.30mg/mm 2 であり、
(b)前記レンズを構成する材料のShoreA硬さが、20〜50であり、
(c)前記レンズを構成する材料の密度が、1.0g/cm 3 より大きく1.2g/cm 3 以下である、
という特性を持つ、有水晶体屈折性レンズと、
(2)前記水晶体眼屈折性レンズが、永久固定点なしに、患者の虹彩と生来の水晶体との間の眼房水中に浮いているように、患者の眼の中に前記有水晶体屈折性レンズを移植するための手段と、
を含むキット。
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