JP4203991B2 - 圧力調整器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液化ガス利用機器、ガス供給設備など、特に固体酸化物型燃料電池(SOFC)および固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料供給安定用として、高圧ガスの1次圧力を減圧して一定の2次圧力を得るための圧力調整器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
通常、例えばガスボンベに収容された液化ガス、一般高圧ガスの1次圧力は、そのままでは利用するのに圧力が高すぎる。また、これら1次圧力は周囲温度、ガス残量等の要因により大きく変動する。そのため、液化ガス利用機器、ガス供給設備等では、高圧ガス減圧用として圧力調整器(調圧ガバナ)が広く利用されてきた。これら圧力調整器は2次圧力をダイヤフラムで検知し、ダイヤフラムの偏位に連動して動く調整弁を持ち、1次圧力が変動しても2次圧力が一定となるよう調整弁を作動させ、所定の2次圧力を得るようにした構造となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
これら圧力調整器は、作動する1次圧力の範囲、応答性、安定性から種々の構造が実用化されており、要求される2次圧力の品質から1種類もしくは数種類の圧力調整器を組み合わせて所定の2次圧力を得ている。
【0004】
以下に一般的な圧力調整器の基本構造を図7に基づき説明する。図7(a)は、単弁式圧力調整器を示す概略図である。この圧力調整器100は、ケース101内を調圧室102と大気室103とに画成するダイヤフラム104と、1次圧力の高圧ガスが導入されるガス導入口105と、ダイヤフラム104に連係されてガス導入口105から調圧室102に連通する開口106cを1次圧力側より開閉して1次圧力を2次圧力へ減圧調整する調整弁106と、調圧室102を経た2次圧力のガスを排出するガス排出口108と、ダイヤフラム104を調整弁106の開方向へ付勢して2次圧力を設定する重錘109とにより構成されてなる。
【0005】
この圧力調整器100の原理は大気圧と2次圧力との差圧の検出によるもので、ダイヤフラム104の面積および大気圧と2次圧力との差圧から生まれる力が調整弁106の閉方向に作用し、重錘109の重量が調整弁106の開方向に作用し、両者が釣り合った状態で2次圧力を設定圧力に維持する。排出側すなわち調圧室102の2次圧力がこの設定圧力より高ければダイヤフラム104は大気室103側へ偏位し、調整弁106は開口106cを閉じる方向に作動し、逆に2次圧力が設定圧力より低ければダイヤフラム104は調圧室102側へ偏位し、調整弁106は開口106cを開く方向に作動する。つまり、前記差圧の検出による動きをガス導入側の調整弁106に伝え、その開閉作動による圧力調整で2次圧力を一定に保つものである。
【0006】
しかし、上記単弁式圧力調整器100の場合、調整弁106に流れるガス流により圧力損失が生じ、この圧力損失値と調整弁106の面積からダイヤフラム104を大気室103側へ偏位させる力、すなわち調整弁106を閉じる方向の力が余計に生じ、この力は調整弁106が1次圧力側から開口106cを開閉するために、1次圧力が上昇すると大きくなる特性となり、1次圧力の上昇に伴い2次圧力が徐々に低下しやがてガス流が止まってしまうことになる。
【0007】
図7(b)は、複弁式圧力調整器を示す概略図である。この圧力調整器200は、ケース201内を調圧室202と大気室203とに画成するダイヤフラム204と、1次圧力の高圧ガスが導入されるガス導入口205と、ダイヤフラム204に連係されてガス導入口205から調圧室202に連通する2つの開口206c,207cをそれぞれ開閉して1次圧力を2次圧力へ減圧調整する2つの調整弁206,207と、調圧室202を経た2次圧力のガスを排出するガス排出口208と、ダイヤフラム204を調整弁206の開方向へ付勢して2次圧力を設定する重錘209とにより構成されてなる。
【0008】
そして、上記2つの調整弁206,207は、一方の調整弁206が調圧室202への開口206cを1次圧力側から開閉し、他方の調整弁207が開口207cを2次圧力側から開閉するように設置されている。これにより、複弁式圧力調整器200では、調整弁206,207に発生する圧力損失による力は、2つの調整弁206,207で互いに逆方向となるように作用して打ち消しあい、1次圧力の上昇に伴う2次圧力の低下を補正し一定に保つことが可能となる。
【0009】
しかし複弁式圧力調整器200では、性能は良いものの、2つの調整弁206,207の配置が難しく、たとえ両方の調整弁206,207を同時に弁座に接するよう配置できたとしても、それぞれの調整弁206,207を通過するガス流の圧力損失が同じとは限らず、1次圧力による2つの調整弁206,207に作用する力を完全に打ち消しあうように構成するのは非常に困難である。
【0010】
図7(c)は、変形複弁式圧力調整器を示す概略図である。この圧力調整器300は、ケース301内を調圧室302と大気室303とに画成するダイヤフラム304と、1次圧力の高圧ガスが導入されるガス導入口305と、ダイヤフラム304に連係されてガス導入口305から調圧室302に連通する開口306cを開閉して1次圧力を2次圧力へ減圧調整する調整弁306と、この調整弁306と一体に移動し摺動するO−リングで構成された調整部材307と、調圧室302を経た2次圧力のガスを排出するガス排出口308と、ダイヤフラム304を調整弁306を開方向へ付勢して2次圧力を設定する重錘309とにより構成されてなる。
【0011】
そして、上記調整弁306は調圧室302への開口306cを1次圧力側から開閉し、O−リングによる調整部材307の片面には、ガス導入口305からの1次圧力が作用し、他面にはプランジャー内ガス通路310を通って調圧室302からの2次圧力が作用し、両者の差圧による力が調整部材307に加わり、これが調整弁306で生じる圧力損失値と調整弁面積からくる力を打ち消して、1次圧力が上昇しても2次圧力を一定に保つことが可能となる。この変形複弁式圧力調整器300では、調整部材307(複弁式圧力調整器200の他方の調整弁207に相当)をO−リングで摺動可能に構成することにより、2つの調整弁206,207の配置問題を解決している。
【0012】
【特許文献1】
特開平8−303773号公報
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、単弁式圧力調整器は構造が簡単ではあるが広い1次圧力範囲で精度良く2次圧力を得るのは困難であり、広い1次圧力範囲で作動させるためには圧力調整器を複数用意し、高圧から中圧、中圧から低圧、と言ったように徐々に圧力を低下させる必要があり、単弁式の簡易構造の利点が損なわれる。また、単弁式圧力調整器を複数段接続した場合、上流側、つまり高圧用圧力調整器の圧力調整用荷重は大きく設定する必要があり、急激な圧力変動に対し追従性が悪くなってしまう。複弁式圧力調整器では2つの調整弁の配置が難しく、原理的には優れているが実現させるのは難しい。
【0014】
さらに、変形複弁式圧力調整器は、実用性はあるが、調整弁から生じる圧力損失値はガス流量で変化するため、調整弁にかかる力をO−リングによる調整部材にかかる力で打ち消すのは事実上不可能で、やはり1次圧力の変化に伴い2次圧力に誤差が発生する。また、1次圧力変化に対し調整部材(O−リング)が摺動するため、この部分の摩擦抵抗が大きく、1次圧力変化に対する2次圧力制御の応答性が低下し、急激な1次圧力変化に対する調整が遅れて2次圧力の変動が大きくなる。また、これに対処するために、多くの場合、O−リング摺動部に潤滑剤を付与するが、溶解性の強いガスが導入されると、この潤滑剤が侵されて短時間の使用で応答性が低下するため、不活性ガスのみにしか対応できない。
【0015】
また実際には、前述の調整弁は非常に狭い弁隙間で減圧を行うため、その弁体、若しくは弁座の少なくとも一方はゴム材等の弾性体で形成するのが一般的であるが、不活性ガスを除き多くのガスが多かれ少なかれこの弾性体を膨潤させ体積変化を生じさせる問題がある。この体積変化は主に調整弁の開閉作動方向に生じるため、使用時間の経過に伴って弁体と弁座との弁隙間が減少し、2次圧力が低下する原因となる。特にジメチルエーテルのような溶解性の高いガスに使用した場合、数10分でガス流が停止する場合がある。
【0016】
また、圧力調整器を構成する部材として汎用性合成樹脂を用いると、その素材によっては、前述のジメチルエーテルなどの溶解性の高いガスに長時間接触した際に、その部材にガス透過性や腐食またはクラックを生じて使用不能となる問題を有する。
【0017】
上記ジメチルエーテルは、液化石油ガスの代替燃料、または固体酸化物型燃料電池(SOFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料として使用が期待されるが、温度に対する蒸気圧変化が大きく、例えば使用環境を80℃まで考慮した場合ジメチルエーテルの蒸気圧は2000kPaに達し、この圧力範囲で十分に低圧に減圧調整でき、かつ溶解性に対する耐性構造とする必要がある。
【0018】
本発明はこのような点に鑑みなされたもので、高圧ガスの1次圧力の変動にかかわらず一定の2次圧力を得るよう圧力を調整するについて、特に低圧から高圧の広い1次圧力範囲を精度良く一定の2次圧力に調整し、急激な圧力変動に対しても十分な追従速度を示す機構を、小型で簡便な構造で構成した圧力調整器を提供することを目的とするものである。
【0019】
また、ジメチルエーテルのような溶解性の高いガスに対しても長時間使用可能な圧力調整器を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明の圧力調整器は、1次圧力を有する高圧ガスを導入するガス導入口と、高圧ガスの1次圧力を2次圧力に圧力損失を有して減圧する調整弁と、前記調整弁を通過したガスの圧力振動を緩和する調圧室と、前記調圧室と大気室とを画成し、調圧室の2次圧力を受けて偏位するダイヤフラムと、前記ダイヤフラムと前記調整弁を連動させるプランジャーと、前記ダイヤフラムの偏位量を調整する圧力設定部と、2次圧力を有するガスを排出するガス排出口とを備えた圧力調整器において、前記プランジャーにより前記調整弁と連動して作動し、前記調整弁の前段階において圧力損失を有し、ガス導入口からの高圧ガスの1次圧力を減圧した後に前記調整弁へガスを送る予備調整弁を有することを特徴とするものである。
【0021】
前記調整弁の弁体および予備調整弁の弁体を前記プランジャーに設置し、予備調整弁の弁体をガス導入口側に配置するのが好適である。
【0022】
前記予備調整弁による圧力損失値が調整可能な調整機構をさらに備えるのが好ましい。この調整機構は、前記プランジャーの移動に対する前記予備調整弁の弁座位置を調整可能としてなるものが好ましい。
【0023】
前記調整機構は、前記調整弁の弁体と前記予備調整弁の弁体との間の前記プランジャーに摺動可能に嵌挿された開口と、前記予備調整弁の弁座とを有するアジャスタで構成するのが好ましい。その際、前記アジャスタに前記ガス導入口が形成されてなるのが好適である。
【0024】
一方、前記調整弁および前記予備調整弁は弁体または弁座の一方が弾性体を含み、該弾性体の膨潤変形方向を弁開閉作動方向と異なる方向となるように規制して配置するのが好ましい。その際、前記調整弁および前記予備調整弁の前記弾性体をO−リングで構成するのが好適である。
【0025】
また、前記調整弁および予備調整弁と前記ダイヤフラムとを連結するプランジャー、前記ダイヤフラムにかかる圧力設定用荷重を受け止めるサポータを、アルミニウム、ジュラルミン等の軽金属、もしくは結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成するのが好適である。さらに、前記ダイヤフラムを設置するケースを、結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成するのが好適である。前記エポキシ樹脂は、ポリフェノールとエポユリアを主成分としたものが好ましい。
【0026】
また、前記ケースを結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンで構成すると共に、超音波溶着にて接合したなるものが好適である。
【0027】
本発明の圧力調整器は、前記高圧ガスが液化石油ガスの代替燃料または固体酸化物型燃料電池(SOFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料として用いられるジメチルエーテルである場合にも適用でき、その燃料供給安定用として好適である。
【0028】
【発明の効果】
上記のような本発明によれば、1次圧力を2次圧力に圧力損失を有して減圧する調整弁とダイヤフラムとを連動させるプランジャーにより調整弁と連動して圧力損失を有して1次圧力を減圧作動する予備調整弁を前記調整弁上流側に備え、ガス導入口より高圧のガスが流入した際でも予備調整弁により1次圧力が減圧され、調整弁にて精度良く2次圧力への減圧調整が行え、1次圧力変動に対する追従性が良好となる。また、1次圧力が高くなるほど予備調整弁による圧力損失が大きくなるため、調整弁に対する負荷は軽減される。逆に1次圧力が低い場合は予備調整弁による圧力損失が少ないため、通常の単弁式圧力調整器と同様に作動する。
【0029】
また、予備調整弁による圧力損失の度合いを調整可能とすると、調整弁の負荷が変更でき、調圧精度が高められる。
【0030】
前記プランジャーに調整弁および予備調整弁の弁体を設置すると両調整弁にかかる圧力調整用荷重は同一のスプリングにより得られるため、例えば、高圧用単弁式圧力調整器と低圧用単弁式圧力調整器を直列に接続し作動させた場合に比べ、急激な1次圧力の変動に対し充分に高速に応答することが可能となり、またスプリング、ダイヤフラムを1組しか用いないため、1つの単弁式圧力調整器と同等の簡易構造とすることができる。
【0031】
一方、調整弁および予備調整弁の弁体または弁座の一方が弾性体を含み、この弾性体を弁開閉移動方向と異なる方向に膨潤変形するよう規制して配置すると、弾性体が膨潤して体積変化が生じても、使用時間の経過に伴って弁体と弁座との隙間変化が少なく、ジメチルエーテルのような溶解性の高いガスを調圧しても、流量変化を招かず性能を確保することができる。
【0032】
また、プランジャー、圧力設定用荷重を受け止めるサポータを、アルミニウム、ジュラルミン等の軽金属、もしくは結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成すると、これらの部材が固着されたダイヤフラムと一体に作動する部材の軽量化が図れ、ダイヤフラム偏位に対する調整弁のレスポンスが向上するとともに、慣性力の低減によりチャタリング現象の発生が防止でき、さらに、ジメチルエーテル等の溶解性の影響を受けず、腐食またはクラックを生じることもない。
【0033】
さらに、ケースを、結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成すると、その樹脂化により軽量化、コストの低減化、また、超音波接合が可能となることから組み立てが簡便に行えるとともに、ジメチルエーテルの溶解性の影響を受けず、腐食またはクラックを生じることもない。
【0034】
特に固体酸化物型燃料電池(SOFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料供給安定用の圧力調整器の場合は、供給するジメチルエーテルに金属イオンが存在することが極端に嫌われるが、上記部材の樹脂化によって金属イオンの溶出が防止できる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は一つの実施の形態における圧力調整器の断面図である。
【0036】
本実施形態の圧力調整器10は、使用用途が固体酸化物型燃料電池(SOFC)および固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料供給安定用であり、高圧ガスとしてジメチルエーテルが用いられ、ケース1内を調圧室11と大気室12とに画成するダイヤフラム2と、1次圧力の高圧ガスが導入されるガス導入口13と、ダイヤフラム2に連動して予備室22から調圧室11に連通する開口33を調圧室11と反対側より開閉して予備室22のガス圧力を2次圧力へ減圧調整する調整弁3と、ダイヤフラム2に連動してガス導入口13から予備室22に連通する開口43を1次圧力側より開閉して1次圧力を予備減圧する予備調整弁4と、調圧室11より圧力調整された2次圧力のガスを排出するガス排出口14と、調圧室11の2次圧力を受けて偏位するダイヤフラム2の偏位量を調整する圧力設定部5とを備える。さらに、ダイヤフラム2と調整弁3および予備調整弁4はプランジャー6で繋がれて連動され、予備調整弁4の弁座位置の調整によりその圧力損失値を調整する調整機構としてのアジャスタ7を備える。
【0037】
そして、上記調整弁3および予備調整弁4は、圧力損失を有して高圧ガスの1次圧力を2次圧力に減圧するもので、前記アジャスタ7(調整機構)により、予備調整弁4での圧力損失値と調整弁3での圧力損失値との比率が調整可能となっている。
【0038】
さらに、前記調整弁3および予備調整弁4は、弁体31,41をO−リングによる弾性体で構成し、この弾性体を弁開閉移動方向に対し変形しないよう、周溝部63によって規制して配置してなり、高圧ガスが弾性体に対し膨潤等の影響を及ぼすジメチルエーテル等の使用を可能としている。
【0039】
構造を具体的に説明する。前記ケース1はケース本体部15とカバー部16とからなり、このケース本体部15とカバー部16とを前記ダイヤフラム2を介して接合することにより、ケース内空間がダイヤフラム2によってケース本体部15側の調圧室11とカバー部16側の大気室12とに画成される。調圧室11は、ある程度の容積を有し、調整弁3を通過したガスの圧力振動を緩和する。
【0040】
ダイヤフラム2は、調圧室11の2次圧力を受けて大気室12との圧力差に応じて弾性偏位可能であり、その中心部には、ケース本体部15側にプランジャー6が、カバー部16側にサポータ8がそれぞれ固着され、ダイヤフラム2の偏位に応じて一体に軸方向に移動可能である。
【0041】
プランジャー6は、ダイヤフラム2に固着され調圧室11に位置する筒部61と、この筒部61の先端から軸方向に延長された軸部62とを備え、この軸部62に所定の間隔を持って2つの周溝部63,63を有し、この周溝部63,63に調整弁3および予備調整弁4のO−リング(弾性体)による弁体31,41が装着される。
【0042】
サポータ8はダイヤフラム2に密着するフランジ部81の中心にボルト部82を備え、このボルト部82がダイヤフラム2の中心を貫通して反対側のプランジャー6の一端ネジ部に螺合されて締結される。
【0043】
また、サポータ8のフランジ部81には、カバー部16の筒状部16aの内部に設置された圧力設定部5の調圧スプリング51の一端部が当接し、調圧スプリング51の他端部は筒状部16aに位置調整可能に螺合された調圧ネジ52(アジャスタ)に当接し、この調圧ネジ52の軸方向位置の調整に応じて、調圧スプリング51によるダイヤフラム2の付勢力が調整される。上記調圧ネジ52は中心に軸方向に貫通開口した連通孔53を有し、この連通孔53により前記大気室12を大気開放している。
【0044】
ケース本体部15は予備室22と調圧室11とを区画する仕切壁15aを備え、この仕切壁15aの中心部に調整弁3によって開閉される開口33が形成され、この開口33には前記プランジャー6の軸部62が摺動可能に挿通され、仕切壁15aの予備室22側の開口周縁が調整弁3の弁座32に構成される。
【0045】
そして、調整弁3は、プランジャー6の移動に伴い弁体31が上記弁座32に密着して開口33を閉じ、弁体31が弁座32より離れて開口33を開いた際には、その開口量に応じたガス量が、開口33とプランジャー6の隙間を通って予備室22から調圧室11へ流入する。
【0046】
上記予備室22には、ケース本体部15の他端より筒状のアジャスタ7が装着されてなる。アジャスタ7は外周のネジがケース本体部15の端部ネジに螺合されて位置調整され、止めナット17により固定される。このアジャスタ7は、端部側内孔が高圧ガスのガス導入口13に形成され、このガス導入口13には、ガスボンベ等より供給される1次圧力を有するジメチルエーテルなどの高圧ガスを導入する第1コネクタ18が接続される。
【0047】
前記調圧室11の側部には外部に開口して調圧した2次圧力のガスを排出するガス排出口14が連通開口され、このガス排出口14には調圧されたガスを導出する不図示の第2コネクタが接続される。
【0048】
また、上記アジャスタ7は、先端筒部71が予備室22に摺動可能に挿入され、この先端筒部71の外周に装着されたシール材72が予備室22の周面に密着して摺動シールを行う。また、この先端筒部71の中心開口43には、プランジャー6の調整弁3の弁体31と予備調整弁4の弁体41との間の軸部62が摺動可能に挿通されている。そして、先端筒部71のガス排出口14側の開口周縁が予備調整弁4の弁座42に構成される。
【0049】
この予備調整弁4は、プランジャー6の移動に伴い弁体41が上記弁座42に密着して先端筒部71の開口43を閉じ、弁体41が弁座42より離れて開口43を開いた際には、その開口量に応じたガス量が、開口43とプランジャー6の隙間を通ってガス導入口13から予備室22へ流入する。
【0050】
調整機構としての前記アジャスタ7のケース本体部15への挿入位置は、調整弁3の弁体31がその弁座32に着座して開口33を閉塞したときに、予備調整弁4の弁体41がその弁座42に着座して開口43を閉塞するように圧力損失値が調整される。
【0051】
前記プランジャー6、サポータ8は、アルミニウム、ジュラルミン等の軽金属、もしくは結晶性樹脂であるポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)のいずれか1つで構成される。もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成され、その表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成されてなる。これにより軽量化とジメチルエーテルに対する耐性を得る。
【0052】
また、前記ケース1は、結晶性樹脂であるポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)のいずれか1つで構成される。もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成され、その表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成されてなる。これにより軽量化とジメチルエーテルに対する耐性を得る。
【0053】
上記コーティングのエポキシ樹脂は、ポリフェノールとエポユリアを主成分としている。
【0054】
さらに、ケース1(ケース本体部15、カバー部16)を、結晶性樹脂であるポリアミド(PA)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)で構成し、それらを互いに超音波溶着にて接合してもよい。
【0055】
前記プランジャー6、サポータ8の軽量化を図ると、ダイヤフラム2の偏位に対するレスポンスが向上するとともに、チャタリング現象の発生が防止できる。つまり、ダイヤフラム2には調整弁3および予備調整弁4と一体となったプランジャー6並びにサポータ8が取り付けられ、その重量が大きい場合、ダイヤフラム偏位の際にレスポンスが低下し、また、余計な慣性力により圧力差によるものより偏位し過ぎ、そこからまた逆方向に偏位し過ぎの繰り返しで振動(チャタリング現象)を生起する。そこでこれらの構成部品はなるべく軽量化する必要があり、実際にはアルミニウムやジュラルミン、樹脂で構成するとチャタリング現象は発生しない。
【0056】
また、ケース1の樹脂化を図ると、軽量化、コストの低減化が実現でき、特に超音波接合が可能な樹脂化を図ると組立性が改善できる。つまり、ケース1全体を金属やダイキャストで構成するとどうしても全体の重量が増加し、コストが高く、またビス止めする必要があることから組み立てが面倒となる。このケース1を樹脂化することにより軽量化、コストの低減化、また、超音波接合が可能となることから組み立てが簡便に行える。
【0057】
なお、ケース1、プランジャー6、サポータ8といったガスが直接触れる部材に金属を用いると、主に高圧ガスに溶解性の強いジメチルエーテルなどを流した場合、ガス中に微量の金属イオンが溶出し、調圧したガスを送給する機器に対し悪影響を与える場合があり、この点からも樹脂化が望ましい。
【0058】
具体的には、固体酸化物型燃料電池(SOFC)や固体高分子型燃料電池(PEFC)の燃料としてジメチルエーテルが期待されるが、どちらの燃料電池でも金属イオンは悪影響があるため極端に嫌われるもので、上記のような樹脂化構造を採用する。
【0059】
次に、上記調整弁3および予備調整弁4により、ダイヤフラム2の動きに応じて、1次圧力をその圧力に関係なく所定の2次圧力に減圧調整するものであり、その作用を説明する。
【0060】
まず、ガス導入口13に流入したガスは、調整弁3の前段に位置する予備調整弁4を通過して予備減圧され、開口43すなわちアジャスタ7とプランジャー6の隙間から予備室22へ至る。この予備室22のガスは、調整弁3を通過して精度よく2次圧力に減圧され、開口33を通って調圧室11を経てガス排出口14より排出される。
【0061】
ダイヤフラム2はプランジャー6とサポータ8で支持されており、2次圧力と大気圧との差圧による力と、調圧スプリング51による付勢力とが平衡した位置に保たれる。そして、ガス排出口14からのガス排出量の変動、1次圧力の変動等に応じて2次圧力が変化した場合、これに応動してダイヤフラム2の偏位量が変化し、プランジャー6の位置が変化するのに連動して調整弁3および予備調整弁4が動き、2次圧力を一定に保つ。圧力設定部5の調圧ネジ52を動かすことで調圧スプリング51の付勢力を変化させ、任意の2次圧力が設定可能である。
【0062】
そして、1次圧力から2次圧力への減圧を調整弁3と予備調整弁4の2つで行うことにより、1つの調整弁で減圧する場合と比較して各調整弁3,4で生じる圧力損失値を低減でき、各調整弁3,4の弁体31,41と弁座32,42との隙間を広く取れるため、1次圧力が非常に高い、つまり減圧分が大きく弁体と弁座との弁隙間が極端に狭く、少しの変動が2次圧力に影響する場合でも安定した性能が得られる。
【0063】
さらに、プランジャー6に調整弁3および予備調整弁4の弁体31,41を設置し、1つのダイヤフラム2および調圧スプリング51の変形に応じて両調整弁3,4が開閉作動するため、圧力変化に対する応答性が高く、1次圧力の急激な変動に対しても追従速度が速く応答性に優れ、安定した2次圧力への調圧が行える。
【0064】
また、調整弁3および予備調整弁4の弁体31,41をO−リングによる弾性体で構成し、ジメチルエーテルのような溶解性の強いガスを流通した際に、それに接してO−リングが膨潤、体積膨張したとしても、その体積変化は弁開閉移動方向に垂直な方向に抑制されているため、O−リングの体積膨張による圧力損失およびガス流量の変化は抑えられる。
【0065】
なお、前記実施形態では、調整弁3および予備調整弁4の弁体31,41をO−リングによる弾性体で構成しているが、弁座32,42をO−リングによる弾性体で構成してもよく、その場合においても、弾性体が弁開閉移動方向に対し変形しないよう周溝構造などにより規制して配置する。また、O−リング以外の弾性材で構成してもよい。
【0066】
次に、本発明の圧力調整器(図1に示す実施形態のもの)による調圧作用を評価した実験結果を、比較例の圧力調整器(測定例1,2では図6に示す単弁式の圧力調整器、測定例3では2つの単弁式圧力調整器を直接接続したもの)によるものと比較して、図2〜図5に示す。
【0067】
図6に示す単弁式の圧力調整器100は、原理的には図7(a)に示すものであり、同じ符号で示せば、ガス導入口105から導入された1次圧力の高圧ガスは、ダイヤフラム104の偏位に応じて開閉する調整弁106(弁体106aが剛体、弁座106bが弾性体で構成されている)を経て、ダイヤフラム104で大気室103と画成されてなる調圧室102に流入し、調圧室102を経た2次圧力のガスがガス排出口108より排出される。なお、ダイヤフラム104に対する付勢力が、調圧スプリング109aと調圧ネジ109bを備えた圧力設定部109により調整され、2次圧力が設定される。
【0068】
<測定例1>
この測定例は、圧力調整器に供給する高圧ガス(不活性ガス)の1次圧力を変化させた場合の2次圧力の変化を測定したもので、図2に実線で本発明による測定結果を、破線で比較例による測定結果を示す。
【0069】
2次圧力の設定は、本発明および比較例ともに、1次圧力が400kPa(ジメチルエーテルの約23℃の蒸気圧に相当する)のときに、2次圧力が50kPaとなるように、圧力設定部の調圧ネジの調整により設定した。その際、ガス流量は、80mL/minである。
【0070】
図2のグラフより、実線で示す本発明の圧力調整器では、1次圧力を50〜2000kPa(ジメチルエーテルの約0〜80℃の蒸気圧変動に相当する)の範囲で変化させた場合、1次圧力が低いときには比較例の単弁式圧力調整器と同じ特性だが、1次圧力の上昇に伴い2次圧力はほぼ設定値(50kPa)を維持して変化せず、一定の圧力を維持した。
【0071】
これに対し、破線の比較例による単弁式の圧力調整器では、1次圧力が400kPaより低い領域では、2次圧力は設定値(50kPa)より高く、1次圧力が400kPaより高い領域では、2次圧力は設定値(50kPa)より低くなるように、全体として1次圧力の上昇に対し2次圧力が低下するように変化し、一定の2次圧力を維持することができなかった。
【0072】
<測定例2>
この測定例は、圧力調整器に導入する高圧ガスに、弾性材(ゴム材)を膨潤させるガスの代表としてジメチルエーテルを使用し、時間の経過に対するガス流量の変化を測定したもので、図3に実線で本発明による測定結果を、破線で比較例による測定結果を示す。ジメチルエーテルの初期ガス流量は80mL/minであり、蒸気圧が400kPaとなる温度で試験した。
【0073】
図3のグラフより、実線で示す本発明の圧力調整器では、時間が120分経過しても、排出ガス流量は初期流量を維持して変化せず、ガスとの接触によりO−リングに膨潤があってもガス流量への影響がないことが確認できた。
【0074】
これに対し、破線の比較例による単弁式の圧力調整器では、弾性体による弁座の膨潤により弁隙間が変化し、測定を開始して15分程度経過した時期からガス流量が低下し始め、その後時間の経過と共に急激に流量が低下し、約60分経過した時点で流量が0となって、ガスが排出されなくなった。
【0075】
<測定例3>
この測定例は、ガス導入口前段にコックを設け、コックを閉の状態から急激に開の状態にしてガスの導入を開始したとき、2次圧力が安定するまでの時間を1次圧力を変化させながら測定したもので、その結果を本発明によるものを図4に、比較例によるものを図5に示す。比較例としては高圧用単弁式圧力調整器と低圧用単弁式圧力調整器を直列に接続したものを用い、この圧力調整器は広範囲の1次圧力を精度良く2次圧力に維持できるとされている。
【0076】
図4のグラフより、本発明では、1次圧力が400kPa以上の高圧領域で0.4秒以下の立ち上がり時間で2次圧力が早期に安定し、高い応答性が得られている。その際、1次圧力が上昇するとさらに短い立ち上がり時間となって安定し、急激な1次圧力変化に対し迅速に追従することが認められた。
【0077】
これに対し図5の比較例では、2つの圧力調整器でのそれぞれの作動によって2次圧力が安定するまでに数秒の時間を要し、本発明のものより応答性が低く、さらに、1次圧力が上昇すると立ち上がり時間が長くなる傾向にあった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態における圧力調整器の断面図
【図2】圧力調整器に供給する高圧ガスの1次圧力を変化させた場合の2次圧力の変化を測定した結果を比較例と共に示すグラフ
【図3】圧力調整器に供給する高圧ガスにジメチルエーテルを使用し時間の経過に対するガス流量の変化を測定した結果を比較例と共に示すグラフ
【図4】本発明の圧力調整器による1次圧力の導入開始時から2次圧力が安定するまでの立ち上がり時間を1次圧力を変化させて測定した結果を示すグラフ
【図5】比較例の圧力調整器による1次圧力の導入開始時から2次圧力が安定するまでの立ち上がり時間を1次圧力を変化させて測定した結果を示すグラフ
【図6】図2、図3の測定に使用した比較例の圧力調整器の断面図
【図7】一般的な圧力調整器の基本構造をそれぞれ示す概略図
【符号の説明】
10 圧力調整器
1 ケース
2 ダイヤフラム
3 調整弁
4 予備調整弁
5 圧力設定部
6 プランジャー
7 アジャスタ(調整機構)
11 調圧室
12 大気室
13 ガス導入口
14 ガス排出口
22 予備室
31,41 弁体
32,42 弁座
33,43 開口
51 調圧スプリング
52 調圧ネジ
62 軸部
63 周溝部

Claims (13)

  1. 1次圧力を有する高圧ガスを導入するガス導入口と、
    ガスの圧力を2次圧力に圧力損失を有して減圧する調整弁と、
    前記調整弁を通過したガスの圧力振動を緩和する調圧室と、
    前記調圧室と大気室とを画成し、調圧室の2次圧力を受けて偏位するダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムと前記調整弁を連動させるプランジャーと、
    前記ダイヤフラムの偏位量を調整する圧力設定部と、
    2次圧力を有するガスを排出するガス排出口と、を備えた圧力調整器において、
    前記調整弁の前段階において、前記ガス導入口からの高圧ガスの1次圧力を圧力損失を有して減圧した後に前記調整弁へガスを送る予備調整弁を有し、
    前記調整弁の弁体および予備調整弁の弁体が前記プランジャーに設置され、前記予備調整弁は、その弁体がガス導入口側に配置され、前記プランジャーにより前記調整弁と連動して作動し、
    前記調整弁の弁体と前記予備調整弁の弁体との間の前記プランジャーが摺動可能に嵌挿された開口と前記予備調整弁の弁座とを有するアジャスタで構成された調整機構をさらに備えたことを特徴とする圧力調整器。
  2. 前記調整機構において、前記プランジャーの移動に対する前記予備調整弁の弁座位置が、該弁座を有するアジャスタの位置調整により調整されることを特徴とする請求項1記載の圧力調整器。
  3. 前記プランジャーは、前記開口に摺動可能に挿通する軸部を備え、該軸部は、所定の間隔を持って2つの周溝部を有し、この周溝部に前記調整弁および前記予備調整弁のそれぞれの弁体が装着されることを特徴とする請求項1または2記載の圧力調整器。
  4. 前記軸部が摺動可能に挿通され、前記調整弁により開閉される開口を備え、その開口周縁が前記調整弁の弁座に構成されることを特徴とする請求項2または3記載の圧力調整器。
  5. 前記調整弁の弁体がその弁座に着座したときに、前記予備調整弁の弁体がその弁座に着座して、それぞれの開口を閉塞するように圧力損失値が調整されることを特徴とする請求項4記載の圧力調整器。
  6. 前記アジャスタに前記ガス導入口が形成されてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の圧力調整器。
  7. 前記調整弁および前記予備調整弁は弁体または弁座の一方が弾性体を含み、該弾性体の膨潤変形方向を弁開閉作動方向と異なる方向となるように規制して配置したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の圧力調整器。
  8. 前記調整弁および前記予備調整弁の前記弾性体をO−リングで構成したことを特徴とする請求項7記載の圧力調整器。
  9. 前記調整弁および予備調整弁と前記ダイヤフラムとを連結するプランジャー、前記ダイヤフラムにかかる圧力設定用荷重を受け止めるサポータを、アルミニウム、ジュラルミン等の軽金属、もしくは結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成したことを特徴とする請求 項1〜8のいずれか1項記載の圧力調整器。
  10. 前記ダイヤフラムを設置するケースを、結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンのいずれか1つで構成するか、もしくは非結晶性樹脂であるアセタール、ポリカーボネイト、アクリロニトリルブタジエンスチレンで形成しその表面にエポキシ樹脂またはポリアミド樹脂をコーティングして構成したことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載の圧力調整器。
  11. 前記ケースを結晶性樹脂であるポリアミド、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンで構成すると共に、超音波溶着にて接合したことを特徴とする請求項10記載の圧力調整器。
  12. 前記高圧ガスがジメチルエーテルであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載の圧力調整器。
  13. 使用用途が固体酸化物型燃料電池および固体高分子型燃料電池の燃料供給安定用であることを特徴とする請求項12記載の圧力調整器。
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