JP4203692B2 - アキュムレータ - Google Patents

アキュムレータ Download PDF

Info

Publication number
JP4203692B2
JP4203692B2 JP22344799A JP22344799A JP4203692B2 JP 4203692 B2 JP4203692 B2 JP 4203692B2 JP 22344799 A JP22344799 A JP 22344799A JP 22344799 A JP22344799 A JP 22344799A JP 4203692 B2 JP4203692 B2 JP 4203692B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seal
pressure
outer peripheral
end surface
accumulator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22344799A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000356201A (ja
Inventor
憲司 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nok Corp
Original Assignee
Nok Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nok Corp filed Critical Nok Corp
Priority to JP22344799A priority Critical patent/JP4203692B2/ja
Publication of JP2000356201A publication Critical patent/JP2000356201A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4203692B2 publication Critical patent/JP4203692B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Supply Devices, Intensifiers, Converters, And Telemotors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄圧装置または脈圧吸収装置等として用いられるアキュムレータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、図4に示すアキュムレータ51が知られており、以下のように構成されている。
【0003】
すなわち先ず、筒状のシェル53の両端部に蓋部材54,55が溶接固定されてハウジング52が設けられており、このハウジング52の内部に、ベローズ57および端部材58を備えた作動部材56が収容されている。ベローズ57はその一端部を一方の蓋部材54に固定されるとともに他端部を端部材58に固定されており、よってこのベローズ57および端部材58によりハウジング52の内部がベローズ57および端部材58の内側のガス室59と、外側の圧力室60とに区分けされている。
【0004】
図上左側の一方の蓋部材54に、ガス室59にガスを注入するための注入口61が設けられており、この注入口61に、この注入口61を閉塞するための栓部材62が取り付けられている。したがってこの栓部材62を取り付ける以前に注入口61からガス室59に所定圧力のガスを注入し、注入後、注入口61を栓部材62で閉塞することにより、所定圧力のガスをガス室59に封入する。
【0005】
また、図上右側の他方の蓋部材55に、当該アキュムレータ51を図示しない油圧配管等の圧力配管に接続するためのねじ部64を備えた取付部63が設けられており、この取付部63に、圧力配管内の圧力を圧力室60に導入するための圧力導入口65が設けられている。したがって当該アキュムレータ51を取付部63において圧力配管に接続し、この圧力配管内の圧力を圧力導入口65から圧力室60に導入する。
【0006】
上記構成を備えたアキュムレータ51は、例えば圧力配管内に発生する圧力の脈動を、ガス室59内の封入ガス圧と圧力室60内の圧力とを均衡させることによって吸収する作用をなすが、作動中に圧力室60内の圧力すなわち配管内の圧力が極端に低下するようなことがあると、ベローズ57がその内外の圧力差によって膨らみ、座屈して破損する虞がある。
【0007】
したがって、その対策として、上記アキュムレータ51には、端部材58の端面に端面シール66が焼付け手段によって取り付けられており、この端面シール66のシール作用によって圧力室60内の圧力が所定値以下に低下しないようになっている。すなわち、作動中に圧力室60内の圧力が低下すると、ベローズ57が長く延びて、端部材58の端面に取り付けられた端面シール66が他方の蓋部材55の端面部55aに密接するために、この密接による端面シール66のシール作用によって圧力室60と圧力導入口65とが遮断される。したがってこの遮断後は圧力配管内の圧力が更に低下しても圧力室60内の圧力は低下せず、よってガス室59内の封入ガス圧と圧力室60内の圧力とが均衡状態を保ってベローズ57が膨らむのが防止される。
【0008】
しかしながら、上記従来のアキュムレータ51においては、上記したように端面シール66が端部材58の端面に取り付けられており、しかもこの端面シール66が蓋部材55の端面部55aとこの端面部55aに向けて所定の圧力差に基づいて移動して来る端部材58との間に挾まれることによってシール作用をなすように構成されているために、この端面シール66が端面部55aと端部材58との間に圧縮状態で挟まれて大きな負荷を受け、しかもこれが圧力変動に伴うベローズ57の伸縮の度に繰り返されることから、この端面シール66に比較的早期にへたり現象が発生し、これにより端面シール66のシール性能が急速に低下する不都合がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上の点に鑑みて、上記従来技術における端面シールのようにシール部に早期にへたり現象が発生するのを抑えることができ、もって安定したシール性能を長期間に亙って確保することが可能なシール構造を備えたアキュムレータを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1によるアキュムレータは、ハウジングの内部にベローズを含む作動部材が配置されているアキュムレータにおいて、前記ハウジングの内面であって圧力室側の圧力導入口の周りに、前記作動部材の作動に伴って前記作動部材に接離する二重構造のシール部が設けられ、前記シール部は、前記圧力導入口の開口周縁部に設けた凹部状ないし段差状のシール装着部に非接着で装着される内周側のシール部材、前記シール部材を保持するホルダおよび外周側のシール部材と、前記圧力導入口に差込み固定される円筒形の剛性部材とを有し、前記ホルダは、平面部および円筒状の立ち上がり部を有して断面L字状に形成され、前記平面部の内周端部にて前記剛性部材の外周面に係合していることを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
上記構成を備えた本発明の請求項1によるアキュムレータのように、ハウジングの内面であって圧力室側の圧力導入口の周りに、作動部材の作動に伴ってこの作動部材に接離する二重構造のシール部が設けられると、このシール部が内周側のシール部および外周側のシール部を備えた二重構造のシール部とされているために、各シール部の負担を軽減させることが可能となる。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
【0015】
第一実施形態・・・
図1は、当該実施形態に係るアキュムレータ1の断面を示しており、その一部が図2に拡大して示されている。
【0016】
当該実施形態に係るアキュムレータ1は金属ベローズ型のアキュムレータであり、以下のように構成されている。
【0017】
すなわち先ず、有底筒形のシェル3の開放端部に蓋部材(エンドカバーまたはガスエンドカバーとも称する)4が溶接固定されてハウジング2が設けられており、このハウジング2の内部に、ベローズ6および端部材(ベローズキャップとも称する)7を備えた作動部材5が収容されている。ベローズ6はその一端部を蓋部材4に固定されるとともに他端部を端部材7に固定されており、よってこのベローズ6および端部材7によりハウジング2の内部がベローズ6および端部材7の内側のガス室8と、外側の圧力室(液室またはフルード室とも称する)9とに区分けされている。ベローズ7には、電着ベローズ、成形ベローズまたは溶接ベローズ等よりなる金属ベローズが用いられるが、アキュムレータ1の仕様や用途によっては、その他の材質のベローズを用いることも可能である。また端部材7はベローズ6に対して一体に成形されたものであっても良い。
【0018】
ハウジング2の一部を構成する図上上側の蓋部材4に、ガス室8にガスを注入するための注入口10が設けられており、この注入口10に、この注入口10を閉塞するための栓部材(ガスプラグとも称する)11が取り付けられている。したがってこの栓部材11を取り付ける以前にまたはこの栓部材11を一旦外した状態で注入口10からガス室8に所定圧力のガスを注入し、注入後、注入口10を栓部材11で閉塞することにより、所定圧力のガスをガス室8に封入する。封入するガスの種類としては、窒素ガス、不活性ガス等が好適である。
【0019】
また、同じくハウジング2の一部を構成する図上下側のシェル3の端壁部3aに、当該アキュムレータ1を図示しない油圧配管等の圧力配管に接続するためのねじ部13を備えた取付部12が設けられており、この取付部12に、圧力配管内の圧力(圧力流体)を圧力室9に導入するための圧力導入口(流体流路とも称する)14が設けられている。したがって当該アクチュエータ1を取付部12において圧力配管に接続し、この圧力配管内の圧力を圧力導入口14から圧力室9に導入する。
【0020】
上記端部材7に固定されたベローズ6の他端部の外周側または端部材7の外周側に環状の摺動部材(制振リングとも称する)15が装着されており、ベローズ6の伸縮作動時であって端部材7の移動時に、この摺動部材15がその外周部をもってシェル3の内周面に対して摺動する。したがってこの摺動部材15の摺動による案内によって、端部材7がシェル3の内周面と平行に移動するとともにベローズ6がシェル3の内周面と平行に伸縮し、これにより端部材7またはベローズ6がシェル3の内周面に対して噛るのが防止される。尚、この摺動部材15によって圧力室9がベローズ6の外周側の空間9aと、端部材7の図上下側の空間9bとに分断されることがないよう、この摺動部材15には図示しない圧力連通部が設けられている。
【0021】
また、シェル3の端壁部3aの内面すなわちシェル3の端面部3bであって圧力導入口14の開口周縁部に、凹部状ないし段差状を呈する環状の内周側のシール装着部3cが設けられており、この内周側のシール装着部3cに内周側のシール部21が装着されている。
【0022】
この内周側のシール部21は、以下のように構成されている。
【0023】
すなわち、図2に拡大して示すように先ず、所定のゴム状弾性材よりなる環状のシール部材(リップシールとも称する)22がシール装着部3cに圧入されており、このシール部材22の内周側に、所定の金属または樹脂等よりなる環状ないし筒状の剛性部材(環またはパイプとも称する)23が配置されている。シール装着部3cの内周側には、この剛性部材23を圧入固定するための段差状を呈する環状の剛性部材装着部3dが設けられている。尚、当該シール部21の組立ておよび装着の手順からすれば、先ずシール部材22を剛性部材23の外周に圧入してから、剛性部材23を装着部3dに嵌め込むのが好適である。
【0024】
シール部材22は先ず、シール装着部3cに非接着で圧入される環状の基部22aを備えており、この基部22aの端部材7側の端面に、この端部材7の端面7aに接離自在に接触する環状のシールリップ(内周側シールリップまたは第一シールリップとも称する)22bが一体成形されている。またこのシールリップ22bの外周側に環状の凹部22cが形成されており、この凹部22cの更に外周側に、シール装着部3cの内面に常時密接する環状の外周側シールリップ(第二シールリップとも称する)22dが一体成形されている。
【0025】
シールリップ22bは、図示したように、その基端部から先端部にかけて径方向外方へ向けて傾斜した外向き形状のシールリップとして形成されており、端部材7の端面7aに接触したときに密封流体圧である圧力室9の圧力に押されて端面7aに押し付けられて密接する。したがってこのシールリップ22bはその外周面が受圧面とされている。またこのシールリップ22bの先端部には、それぞれ環状を呈する二条のシール突起22e,22fが同心状に設けられており、このシール突起22e,22fがそれぞれ端部材7の端面7aに密接する。これは何れか一方のシール突起22eと端部材7の端面7aとの間にフロード中の異物が噛み込まれてこのシール突起22eと端面7aとの間のシール性が損なわれても、他方のシール突起22fが全周に亙って端面7aに密接することによりシール性が確保されるようにしたものであり、このようなシール突起22e,22fの複層構造が備えられることにより、シールリップ22b全体としてのシール性能が向上せしめられている。但し、このシール突起22e,22fの複層構造は本発明に係るシール部21,31の二重構造とは区別されるべきものである。シール突起22e,22fの形成数は二条に限らず、三条以上であっても良い。また更に、このシールリップ22bは、端部材7が移動して来たときにこの端部材7の端面7aにシール突起22e,22fが確実に密接するよう、図2に示した非接触の自由状態において、シールリップ22bの先端部がシェル3の端面部3bおよび後記する剛性部材23の先端面より端部材7側に突出するように設定されている。
【0026】
シール部材22の外周部に設けられた外周側シールリップ22dは、圧力室9の圧力に押されてシール装着部3cの内部側面に押し付けられるようになっており、このシールリップ22dには、接触面圧を局部的に高めてシール装着部3cの内部側面との間を充分にシールすることができるよう、径方向外方へ向けて突出する環状のシール突起(図示せず)が設けられている。
【0027】
剛性部材23は、上記したように所定の金属または樹脂等によって円筒形に形成されており、その基端部(図上下端部)をもって剛性部材装着部3dに圧入(締まり嵌め)されており、その内周空間を介して圧力導入口14と圧力室9とを連通させている。またこの剛性部材23の端部材7側の先端部(図上上端部)23aは先広がりのテーパ状ないしラッパ状に形成されており、これに伴ってこの先端部23aの外周面も先広がりのテーパ状ないしラッパ状に形成されている。この先端部23aはシール部材22のシールリップ22bの内周側に配置されており、よってシールリップ22bが圧力室9側の高圧に押されて反転しようとすると、この先端部23aの外周面に接触して反転が防止される。したがってこの先端部23aはシールリップ22bをバックアップする作用を奏する。図2の自由状態において、先端部23aの外周面とシールリップ22bの内周面との間には所定の大きさの径方向間隙が設定されて両部材が非接触とされているが、この間隙は無くても良く、この場合には、両部材が常時接触することになる。先端部23aの尖端はゴム製のシールリップ22bを傷付けることがないよう、その断面に丸みが付けられている。また先端部23aの外周面を含むシールリップ22bを支える部分には、接触によるシールリップ22bの摩耗防止を考慮して、樹脂等のコーティングを施したり、または剛性部材23の端部に樹脂等よりなる保護リング(図示せず)を配置することにしても良い。先端部23aの先端面はシェル3の端面部3bと平行に形成されており、またこの先端面は、これに作動部材5が強く当接しないようシェル3の端面部3bと面一の位置に配置されるか、またはこれに作動部材5が当接しないよう端面部3bより後退した位置に配置されている。
【0028】
また、シェル3の端壁部3aの内面すなわちシェル3の端面部3bであって上記した内周側のシール装着部3cの外周側に、凹部状を呈する環状の外周側のシール装着部3eが同心状に設けられており、この外周側のシール装着部3eに外周側のシール部31が装着されている。
【0029】
この外周側のシール部31は、以下のように構成されている。
【0030】
すなわち、図2に拡大して示すように先ず、所定のゴム状弾性材よりなる環状のシール部材(リップシールとも称する)32がシール装着部3eに圧入されており、このシール部材32の内周側であって同じシール装着部3e内に、所定の金属または樹脂等よりなる環状ないし筒状の剛性部材(環またはパイプとも称する)33が配置されている。尚、当該シール部31の組立ておよび装着の手順からすれば、先ずシール部材32を剛性部材33の外周に圧入してから、剛性部材33を装着部3eに嵌め込むのが好適である。
【0031】
シール部材32は先ず、シール装着部3eに非接着で圧入される環状の基部32aを備えており、この基部32aの端部材7側の端面に、この端部材7の端面7aに接離自在に接触する環状のシールリップ(内周側シールリップまたは第一シールリップとも称する)32bが一体成形されている。またこのシールリップ32bの外周側に環状の凹部32cが形成されており、この凹部32cの更に外周側に、シール装着部3eの内面に常時密接する環状の外周側シールリップ(第二シールリップとも称する)32dが一体成形されている。
【0032】
シールリップ32bは、図示したように、その基端部から先端部にかけて径方向外方へ向けて傾斜した外向き形状のシールリップとして形成されており、端部材7の端面7aに接触したときに密封流体圧である圧力室9の圧力に押されて端面7aに押し付けられて密接する。したがってこのシールリップ32bはその外周面が受圧面とされている。またこのシールリップ32bの先端部には、それぞれ環状を呈する二条のシール突起32e,32fが同心状に設けられており、このシール突起32e,32fがそれぞれ端部材7の端面7aに密接する。これは何れか一方のシール突起32eと端部材7の端面7aとの間にフロード中の異物が噛み込まれてこのシール突起32eと端面7aとの間のシール性が損なわれても、他方のシール突起32fが全周に亙って端面7aに密接することによりシール性が確保されるようにしたものであり、このようなシール突起32e,32fの複層構造が備えられることにより、シールリップ32b全体としてのシール性能が向上せしめられている。但し、このシール突起32e,32fの複層構造は本発明に係るシール部21,31の二重構造とは区別されるべきものである。シール突起32e,32fの形成数は二条に限らず、三条以上であっても良い。また更に、このシールリップ32bは、端部材7が移動して来たときにこの端部材7の端面7aにシール突起32e,32fが確実に密接するよう、図2に示した非接触の自由状態において、シールリップ32bの先端部がシェル3の端面部3bおよび後記する剛性部材33の先端面より端部材7側に突出するように設定されている。
【0033】
シール部材32の外周部に設けられた外周側シールリップ32dは、圧力室9の圧力に押されてシール装着部3eの内部側面に押し付けられるようになっており、このシールリップ32dには、接触面圧を局部的に高めてシール装着部3eの内部側面との間を充分にシールすることができるよう、径方向外方へ向けて突出する環状のシール突起(図示せず)が設けられている。
【0034】
剛性部材33は、上記したように所定の金属または樹脂等により円筒形に形成されており、その基端部(図上下端部)をもってシール装着部3eに圧入(締まり嵌め)されている。またこの剛性部材33の端部材7側の先端部(図上上端部)33aは先広がりのテーパ状ないしラッパ状に形成されており、これに伴ってこの先端部33aの外周面も先広がりのテーパ状ないしラッパ状に形成されている。この先端部33aはシール部材32のシールリップ32bの内周側に配置されており、よってシールリップ32bが圧力室9側の高圧に押されて反転しようとすると、この先端部33aの外周面に接触して反転が防止される。したがってこの先端部33aはシールリップ32bをバックアップする作用を奏する。図2の自由状態において、先端部33aの外周面とシールリップ32bの内周面との間には所定の大きさの径方向間隙が設定されて両部材が非接触とされているが、この間隙は無くても良く、この場合には、両部材が常時接触することになる。先端部33aの尖端はゴム製のシールリップ32bを傷付けることがないよう、その断面に丸みが付けられている。また先端部33aの外周面を含むシールリップ32bを支える部分には、接触によるシールリップ32bの摩耗防止を考慮して樹脂等のコーティングを施したり、または剛性部材33の端部に樹脂等よりなる保護リング(図示せず)を配置することにしても良い。先端部33aの先端面はシェル3の端面部3bと平行に形成されており、またこの先端面は、これに作動部材5が強く当接しないようにシェル3の端面部3bと面一の位置に配置されるか、またはこれに作動部材5が当接しないよう端面部3bより後退した位置に配置されている。
【0035】
上記構成のアキュムレータ1において、内周側のシール部21および外周側のシール部31はそれぞれ、圧力配管側の圧力の低下に伴って圧力室9の圧力が低下したときに、この圧力室9の圧力が所定値以下に低下することがないよう、この圧力をシールするものであり、上記構成により以下の作用効果を奏する点に特徴を有している。
【0036】
すなわち先ず第一に、ハウジング2の内面におけるシェル3の端面部3bであって圧力導入口14の周りに、作動部材5の作動に伴ってこの作動部材5の端部材7の端面7aに同時または略同時に接離する内周側のシール部21および外周側のシール部31よりなる同心状の二重構造のシール部21,31が設けられているために、このシール部21,31が互いに補完し合う結果として、各シール部21,31の負担が軽減されている。したがって上記従来技術における端面シール66のようにシール部21,31に早期にへたり現象が発生するのを抑えることができ、これにより安定したシール性能を長期間に亙って確保することができる。
【0037】
また、各シール部21,31におけるシール部材22,32が、作動時に移動する作動部材5側でなく静止側のシェル3の端面部3bに設けたシール装着部3c,3eに装着されており、しかもこの端面部3bに向けて移動して来る作動部材5の端部材7がシェル3の端面部3bに当接して停止した状態でシール部材22,32のシールリップ22b,32bが密封流体圧である圧力室9の圧力に押されて端部材7の端面7aに密接することによりシール作用がなされるように構成されているために、シール部材22,32が剛材間に強く挟まれた状態でシールがなされるのではなく、シール部材22,32のシールリップ22b,32bが既に停止した端部材7の端面7aに所定の接触圧をもって密接した状態でシールがなされることになる。したがってこのようにシールリップ22b,32bを備えたシール部材22,32が剛材間に圧縮状態で強く挾まれることがないことからもシール部材22,32に早期にへたり現象が発生するのを防止することができ、これにより安定したシール性能を長期間に亙って確保することができる。
【0038】
また、外向き形状に形成された各シール部材22,32のシールリップ22b,32bの内周側に、このシールリップ22b,32bの形状に合わせて先広がりのテーパ状に形成された剛性部材23,33の先端部23a,33aが配置されているために、この先端部23a,33aがシールリップ22b,32bをバックアップする作用を奏する。したがってシールリップ22b,32bが圧力室9側の高圧に押されて低圧側すなわち内周側に反転するのを防止することができるために、シールリップ22b,32bを常に安定した状態で端部材7の端面7aに接触させることができる。したがって、この点からもシール性能を安定化させることができる。
【0039】
また、図示したように、先広がりのテーパ状に形成された各剛性部材23,33の先端部23a,33aの最大外径寸法がシール部材22,32の最小内径寸法より大きく設定されているために、この先端部23a,33aが、シール部材22,32がシール装着部3c,3eから外れるのを防止する抜け止め作用を奏する。したがってゴム状弾性材製のシール部材22,32を非接着でシール装着部3c,3eに装着してもシール部材22,32がシール装着部3c,3eから抜け出ることがないために、装着に際しての接着(焼付け)作業を省略することが可能となる。したがってこの分、装着作業を容易化することができ、コスト的にも有利なシール構造を提供することができる。
【0040】
更にまた、各シールリップ22b,32bの先端部に複数のシール突起22e,22f,32e,32fが設けられていて、このシールリップ22b,32bが実質的に複数段構造とされているために、一のシール突起によるシール作用に異物の噛み込み等による支障が生じても、他のシール突起によりシール作用を維持することが可能である。したがって、この点からもシール性能を安定化することができる。
【0041】
尚、上記実施形態において、作動部材5の端面部3bへ向けての移動が停止せしめられるのは、作動部材5が端面部3bに当接して停止する他に、図示しないストッパにより停止する構造であっても良い。この場合、ストッパは例えば、端面部3bに作動部材5へ向けて突設される突起、または端面部3bに設置されるスペーサ等により構成されることになる。
【0042】
内周側のシール部21および外周側のシール部31を備えた二重構造よりなるシール部の構成は、上記実施形態で説明したものに限られず、例えば以下のようなものであっても良い。
【0043】
【0044】
【0045】
第二実施形態・・・
図3に示すように、シェル3の端壁部3aの内面すなわちシェル3の端面部3bであって圧力導入口14の開口周縁部に、凹部状ないし段差状を呈する環状のシール装着部3cを唯一設け、このシール装着部3cに、内周側のシール部21を構成するリップシール状のゴム状弾性材製のシール部材22と、このシール部材22を保持するホルダ39と、外周側のシール部31を構成する同じくリップシール状のゴム状弾性材製のシール部材32とを非接着で装着する。各シール部材22,32の断面形状ないし構成は、上記第一実施形態に準じたものとされている。
【0046】
上記ホルダ39は、金属または樹脂等の剛材によって環状に成形されており、平板環状ないし蛇の目状を呈する平面部39aと、この平面部39aの外周端部から端部材7側に向けて一体に成形された円筒状を呈する立ち上がり部39bとを有して、断面L字状ないし略L字状に形成されている。平面部39aはその内周端部において、剛性部材23の外周面に設けられた環状段差状の係合部23bに係合しており、よって剛性部材23が圧力導入口14に差込み固定されることにより、このホルダ39がシェル3に対して固定されている。立ち上がり部39bはシール部材32のすぐ内周側に配置されるとともにその先端部をラッパ状ないしテーパ状に拡大されており、よってこの立ち上がり部39bはシール部材32が装着部3cから外れることがないように、これを保持している。またこの立ち上がり部39bにはシール部材32のシールリップ32bをバックアップする機能もある。またこの立ち上がり部39bは、端部材7が移動して来てシェル3の端面部3bやその他のストッパ等に当接して停止したときにこの端部材7の端面7aとの間に間隙が形成され、よって端部材7とは常時非接触とされている。
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
上記第二実施形態に係るアキュムレータ1の他の構成および作用効果はそれぞれ、上記第一実施形態と同じである。
【0051】
【発明の効果】
本発明は、以下の効果を奏する。
【0052】
すなわち、上記構成を備えた本発明の請求項1によるアキュムレータにおいては、上記したようにハウジングの内面であって圧力室側の圧力導入口の周りに、作動部材の作動に伴ってこの作動部材に接離する二重構造のシール部が設けられているために、シール部が互いに補完し合う結果として、各シール部の負担が軽減されている。したがって上記従来技術における端面シールのようにシール部に早期にへたり現象が発生するのを抑えることができ、これにより安定したシール性能を長期間に亙って確保することができ、シール性に関して信頼性の高いアキュムレータを提供することができる。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係るアキュムレータの断面図
【図2】図1における要部拡大図
【図3】本発明の第二実施形態に係るアキュムレータの断面図
【図4】従来例に係るアキュムレータの断面図
【符号の説明】
1 アキュムレータ
2 ハウジング
3 シェル
3a 端壁部
3b 端面部
3c,3d,3e 装着部
4 蓋部材
5 作動部材
6 ベローズ
7 端部材
7a 端面
8 ガス室
9 圧力室(液室)
10 注入口
11 栓部材
12 取付部
13 ねじ部
14 圧力導入口
21,31 シール部
22,32 シール部材
22a,32a 基部
22b,22d,32b,32d シールリップ
22c,32c 凹部
22e,22f,32e,32f シール突起
23,33 剛性部材
23a,33a 先端部
23b 係合部
39 ホルダ
39a 平面部
39b 立ち上がり部

Claims (1)

  1. ハウジング(2)の内部にベローズ(6)を含む作動部材(5)が配置されているアキュムレータ(1)において、
    前記ハウジング(2)の内面であって圧力室(9)側の圧力導入口(14)の周りに、前記作動部材(5)の作動に伴って前記作動部材(5)に接離する二重構造のシール部(21)(31)が設けられ、
    前記シール部(21)(31)は、前記圧力導入口(14)の開口周縁部に設けた凹部状ないし段差状のシール装着部(3c)に非接着で装着される内周側のシール部材(22)、前記シール部材(22)を保持するホルダ(39)および外周側のシール部材(32)と、前記圧力導入口(14)に差込み固定される円筒形の剛性部材(23)とを有し、
    前記ホルダ(39)は、平面部(39a)および円筒状の立ち上がり部(39b)を有して断面L字状に形成され、前記平面部(39a)の内周端部にて前記剛性部材(23)の外周面に係合していることを特徴とするアキュムレータ。
JP22344799A 1999-04-13 1999-08-06 アキュムレータ Expired - Lifetime JP4203692B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22344799A JP4203692B2 (ja) 1999-04-13 1999-08-06 アキュムレータ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-104870 1999-04-13
JP10487099 1999-04-13
JP22344799A JP4203692B2 (ja) 1999-04-13 1999-08-06 アキュムレータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000356201A JP2000356201A (ja) 2000-12-26
JP4203692B2 true JP4203692B2 (ja) 2009-01-07

Family

ID=26445247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22344799A Expired - Lifetime JP4203692B2 (ja) 1999-04-13 1999-08-06 アキュムレータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4203692B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6405760B1 (en) * 2001-02-05 2002-06-18 Perkinelmer, Inc. Accumulator
JP2003074503A (ja) * 2001-09-04 2003-03-12 Nok Corp アキュムレータ
JP3846559B2 (ja) * 2001-11-21 2006-11-15 Nok株式会社 アキュムレータ
JP3844064B2 (ja) 2002-03-25 2006-11-08 株式会社アドヴィックス ベローズ式液圧アキュムレータ
US20070024109A1 (en) * 2003-05-16 2007-02-01 Hisao Yoshihara Accumulator
JP5007950B2 (ja) * 2008-01-11 2012-08-22 Nok株式会社 金属ベローズ式アキュムレータ
JP5116155B2 (ja) * 2008-04-01 2013-01-09 Nok株式会社 金属ベローズ式アキュムレータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000356201A (ja) 2000-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3812621B2 (ja) 端面シール
US10900568B2 (en) Sealing structure
JP4203692B2 (ja) アキュムレータ
JP3667976B2 (ja) 高圧電磁弁
JP2006071108A (ja) 端面シール
JP3794316B2 (ja) アキュムレータ
JP3832579B2 (ja) アキュムレータ
FI87256C (fi) En reaktionsring inrymmande taetningselement, speciellt foer en tillslutningsanordning
JP2003329140A (ja) ガスケット
JPH07133866A (ja) シリンダ装置
JPS5924303B2 (ja) 2個部片よりなる過圧逃し弁
JP2007327612A (ja) バルブのシール構造
JP5116155B2 (ja) 金属ベローズ式アキュムレータ
JP4164651B2 (ja) アキュムレータ
JP2003074503A (ja) アキュムレータ
JP2005240834A (ja) ベローズ型アキュムレータ
JP2000088109A (ja) オイルシール
JP7391675B2 (ja) 密封装置
JP2002054750A (ja) 密封装置
CN209569336U (zh) 密封圈及密封结构
JPH10274335A (ja) シールリング
CA2539129A1 (en) Accumulator and spacer for accumulator
JP2003301801A (ja) アキュムレータ
JP2000097380A (ja) 流体管用コネクタ−
JPS6358312B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080430

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080626

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080917

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080930

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4203692

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111024

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121024

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131024

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term