JP4203626B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、特にいわゆるセブン機、羽根物、権利物又はアレンジボール等の弾球遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、各種の遊技機には、遊技の雰囲気を盛り上げるために遊技領域を有する遊技盤の前面側に発光素子や電球等の光源が多数設けられている。このうち、発光素子の点灯・点滅による光は指向性に富むため、発光素子は装飾部材等を局部的に発光させるときに使用される傾向にある。また、電球の点灯・点滅による光は指向性に乏しいため、電球は装飾部材等を広範囲に亘って発光させるときに使用される傾向にある。そして、これらの光源は、主として遊技における遊技状態が予め定めた遊技状態となったときに複雑な態様で点灯したり、あるいは点滅したりして遊技の雰囲気を盛り上げるために使用されるのが一般的である。
【0003】
一方、パチンコ機に代表される弾球遊技機には、当たり外れの表示を行う表示装置(可変表示装置等)を有する中央装置を、遊技盤に備えるものがある。かかる可変表示装置としては、液晶表示盤(液晶表示装置)、ブラウン管等の電気的な表示手段や、ドラム若しくはベルト等の機械的な表示手段を用いるものを例示できる。また、このような表示装置を備えた中央装置では枠状の本体部を有するのが一般的である。そして、この本体部は可変表示装置の表示面の上辺に沿って遊技盤から突出させた庇部を含んで構成されると共に、この庇部によって上方から落下してくる遊技球が、可変表示装置の表示面を通過するのを防止するのが一般的である。更に、中央装置では、上方あるいは側方から流入した遊技球を、表示面の下辺に沿って配されるステージ上に導く球通路部(ワープ通路)や、デジタル表示器、ランプ等も設けられることがある。
【0004】
ところが、この種の遊技機におけるデジタル表示器、ランプ等は、単に、遊技状態に連動して駆動するもの過ぎず、面白味に欠けるため、この種の遊技機においては種々の改良がなされている。即ち、(1)遊技盤に形成される通過路に検出器と、複数の点灯器とを配置し、検出器を介して点灯器を点灯させる遊技機が提案されている(特開2001−120730)。また、(2)キャラクター人形や動物のような可動体を表示装置の付近に可動的に配設し、遊技機が所定の遊技状態(例えば、リーチ状態等)になったときに、可動体を動かす、という構成の弾球遊技機も提案されている(特開2001−202141、特開2001−157757)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各従来例では、未だ、遊技者の興趣を高めることができないのが実状である。例えば、(1)の従来例においては、遊技球の通過に合わせて、点灯器を点灯させるだけであり、(2)の従来例においては、遊技機が所定の遊技状態になったときに、単にキャラクター人形や動物の模型が動くだけである。このため、遊技者に与える面白さやインパクトに限界があり、遊技者の興趣を高め継続することができないおそれがある。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、遊技者の興趣を高めることができると共に、この高まった興趣を継続できる遊技機を提供することにある。
【0007】
本発明の他の目的は、中央装置に流入した遊技球と、ランプの点灯・点滅とを関連付けることが容易で、より一層、興趣を高めることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
本発明の更に他の目的は、可動体等によってダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、娯楽性が向上する遊技機を提供することにある。
【0009】
本発明の更に他の目的は、簡単な構成で娯楽性が増大し、より魅力的で斬新な遊技機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の遊技機は、
遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技領域内に配設される普通図柄作動ゲートと、
前記遊技領域内に配設され、前記普通図柄作動ゲートを遊技球が通過することにより変動表示を行う普通図柄表示装置と、
前記遊技領域内に配設され、開閉可能な一対の翼片部を有し、前記普通図柄表示装置に当り表示がなされると前記翼片部を所定時間開放する始動口と、
前記遊技領域内に配設され、前記始動口に遊技球が入球することにより特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置を有する中央装置と、
前記遊技領域内に配設され、前記特別図柄表示装置に大当り表示がなされると開放する大入賞口と、
前記中央装置に設けられ、上方に開口する入口部及び下方に開口する出口部を有し、遊技球が通過可能な球通路部と、
周壁部の一部が前記周壁部の周方向に沿って切り欠かれて遊技球を通過可能な通過孔を構成し、内部空間が所定数の遊技球を貯留可能な貯留部を構成すると共に前記球通路部の入口部と連通可能な球流路部を構成する可動体と、を備えた遊技機において、
前記可動体は、前記球通路部の入口部を開閉可能な開閉手段として機能し、
前記可動体が前記通過孔を上方に向けたとき、遊技球を前記貯留部に受け入れ可能とすると共に前記入口部を閉鎖し、前記可動体が前記通過孔を下方に向けたとき、遊技球を前記貯留部に受け入れ不可能とすると共に前記球流路部が前記入口部と連通する構成とされ、
前記始動口の一対の翼片部の間に形成される入球路が、前記球通路部の出口部の真下に配置され、
前記普通図柄表示装置の表示態様として当り表示が選択されているか否かを判断し、選択されていると判断した場合には、前記可動体を駆動して前記貯留部内の遊技球を前記球通路部に流入させることを特徴とする。
請求項2記載の遊技機は、請求項1に記載の遊技機において、
前記中央装置において前記球通路部に沿って設けられると共に、遊技球が前記球通路部を通過することに連動して点灯可能なランプ装置と、
前記球通路部を前記遊技球が通過することを検出する検出手段と、を備えることを特徴とする。
本明細書において参考的に開示する第1の発明(以下、参考発明1という。)に係る遊技機は、遊技領域を有する遊技盤と、
前記遊技盤に配設される中央装置と、
前記中央装置に設けられ、遊技球が通過可能な球通路部と、
前記中央装置において前記球通路部に沿って設けられると共に、遊技球が前記球通路部を通過することに連動して点灯可能なランプ装置と、
前記球通路部を前記遊技球が通過することを検出する検出手段と、
前記中央装置に設けられ、遊技球が通過可能な球流路部を有する可動体と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
請求項の発明及び参考発明1の遊技機は、中央装置に設けられた球通路部に沿ってランプ装置を配置する。そして、遊技球が球通路部を通過することを、検出手段が検出すると、この遊技球の通過に連動してランプ装置を点灯する。しかも、中央装置は、遊技球を通過可能な可動体を備えている。従って、遊技者が、例えば、中央装置へ流入する遊技球を目で追うことによって、遊技球の動きに連動するランプ装置の点灯・点滅と、この遊技球が通過する可動体と、を視認することができる。即ち、請求項の発明及び参考発明1においては、ランプ装置と可動体とを中央装置に、単に配置するのではない。つまり、遊技中の遊技者は、中央装置に流入する遊技球を注視するのが一般的である。そして、請求項の発明及び参考発明1の遊技機では、駆動態様が異なるランプ装置と可動体とが、この「中央装置に流入する遊技球」との関連において遊技を演出するため、遊技者にとって面白味のある遊技機となる。よって、請求項の発明及び参考発明1によると、遊技者の興趣を高めることができると共に、この高まった興趣を継続できる遊技機が得られる。
【0012】
ここで、請求項の発明及び参考発明1の「検出手段(検知器)」には、(a)球通路部に配置され、遊技球が球通路部を通過することを(直接的に)検出(検知)する検出手段(検知器)の他に、(b)球通路部外の部位(例えば、球通路部外において、球通路部の入口部付近の部位)に配置され、遊技球が球通路部に流入することを検出(検知)することによって、遊技球が球通路部を通過することを(間接的に)検出(検知)する検出手段(検知器)も含まれる。尚、この「検出手段」は、遊技球が接触することによって、この遊技球の通過(流入)を検出する接触タイプのものでも、遊技球が非接触であっても、この遊技球の通過(流入)を検出する非接触タイプのものであってもよい。
【0013】
請求項の発明及び参考発明1において、「(ランプ装置が)球通路部に沿って設けられる」とは、(c)球通路部の内壁面において球通路部に沿って設けられる場合、(d)球通路部の外壁面において球通路部に沿って設けられる場合、(e)球通路部を構成する壁に埋設されつつ、球通路部に沿って設けられる場合等の他に、(f)中央装置内で、しかも、球通路部外の部位において、球通路部の近傍に球通路部に沿って設けられる場合等も含まれる。尚、(d)の「内壁面に設けられる」態様には、内壁面に凹部を設け、この凹部にランプ装置が配置される態様も含まれ、(e)の「外壁面に設けられる」態様には、外壁面に凹部を設け、この凹部にランプ装置が配置される態様も含まれる。また、上記(c)〜(f)等に例示する具体的な態様において、ランプ装置が中央装置の前面側に露呈しない場合には、「中央装置のうちで、少なくともランプ装置の前方に位置する部位」を光透過が可能な部位とすること(例えば、透明な部位や半透明な部位等とすること)が望ましい。また、本発明のランプ装置を構成する発光源は種々選択でき、例えば、LED(LEDランプ)等の発光素子、電球、陰極管(陰極から放電の際に陰極の予熱を必要としない冷陰極管であっても、陰極から放電の際に陰極の予熱を必要とする熱陰極管であってもよい。)等を例示できる。
【0014】
参考発明1の「可動体」は、連続可動するものであっても、可動状態と停止状態とを交互に実現するものであってもよい。後者の場合には、ある一定の条件を充足することで可動を開始し、他の一定の条件を充足することで可動を停止する可動体(例えば、参考発明4を参照)を例示できる。また、本発明の「可動体」に設けられる「球流路部」は、流入する球をそのまま通過させるタイプであっても、流入する球を一旦、貯留した後に、通過させるタイプ(例えば、参考発明2を参照)等であってもよい。
【0015】
参考発明1の「球流路部」は、球通路部と離間する状態に設けられるものであっても、球通路部と連続する状態に設けられるもの(例えば、参考発明6を参照)であってもよい。尚、遊技球が、球流路部及び球通路部の双方を通過せず、一方のみを通過してもよいが、双方を通過する場合(球流路部と球通路部とが連続してもよいし、離間してもよい。)には、遊技球が、球流路部及び球通路部のうちの何れを先に通過してもよい。
【0016】
本明細書において参考的に開示する第2の発明(以下、参考発明2という。)に係る遊技機は、参考発明1の遊技機において、前記可動体又は前記球通路部の少なくともいずれか一方に配設され、遊技球を貯留可能な貯留部を備えることを特徴とする。
【0017】
参考発明2によると、所定の条件が成立するまで、遊技球を貯留部に貯留し、所定の条件の成立に伴って、貯留された遊技球を貯留部から一気に払い出すことができる。即ち、可動体及びこれに貯留された遊技球によってダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、遊技機の娯楽性が向上する。ここで、上記「所定の条件」としては、「所定の時間が経過すること」、「貯留された遊技球の数が所定の数になること」、「可動体の動きを制御する制御部に、所定の信号が伝送されたこと」、「中央装置の表示装置の表示態様が特定の表示態様(例えば、大当り表示、大当り予告表示、リーチ表示、リーチ予告表示、確率変動表示、図柄変動開始表示等)となったこと」、「中央装置の表示装置の表示態様として、信頼度の高い予告表示(例えば、50%以上、特には、60%以上の信頼度のリーチ予告表示や大当り予告表示等)が選択されたが、この予告が実現されなかったこと」等を例示できる。
【0018】
参考発明2においては、「球流路部」の出口部が、始動口(例えば、中央装置の変動表示装置を始動させるための始動口)や入賞口の真上に配置されると、貯留された遊技球の吐き出しに伴って、遊技球が始動口や入賞口に入球する可能性が高くなり、遊技者の興趣をより高めることができると共に、この高まった興趣をより長く継続することができる。また、このように、「球流路部」の出口部が始動口や入賞口の真上に配置されると共に信頼度が高い予告表示が外れとなった場合においては、始動口や入賞口が開成条件に連動して貯留された遊技球を貯留部から一気に払い出してもよい。かかる場合には、信頼度が高いリーチや大当り予告が外れ、落胆した遊技者を、始動口や入賞口への入球確率を高めることによって救済することができる。
【0019】
本明細書において参考的に開示する第3の発明(以下、参考発明3という。)に係る遊技機は、参考発明1又は参考発明2の遊技機において、前記検出手段は、前記球通路部の内壁面に設けられていることを特徴とする。
【0020】
参考発明3では、目立ち難く、しかも、容易に配置できる球通路部の内壁面に、検出手段を配置するため、ランプ装置の付加によって、中央装置の周囲の外観を低下させたり、中央装置の構造の複雑化を招くことはない。ここで、「内壁面に設ける」態様には、内壁面に凹部を設け、この凹部に検出手段が配置される態様も含まれる。尚、前述の特開2001−120730においては、遊技盤の背面側に検知器(検知手段)を設置する態様が例示されている。この態様によると、遊技盤に貫通孔を設けることが必要である等の理由で、遊技盤の構造が複雑化したり、遊技盤の強度が低下するおそれがある。一方、参考発明3では、球通路部の内壁面に検知手段を設けるため、中央装置の構造の複雑化を招くことはない。
【0021】
本明細書において参考的に開示する第4の発明(以下、参考発明4という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2及び参考発明3のうちの何れかの発明に係る遊技機において、
前記可動体は遊技球の前記球通路部の通過に連動して、若しくは、前記遊技球の前記球通路部への流入に伴って、動くことを特徴とする。
【0022】
参考発明4によると、遊技者が、例えば、中央装置へ流入する遊技球を目で追うことによって、遊技球の動きに連動するランプ装置の点灯・点滅と、遊技球が通過する可動体と、に加えて、遊技球の前記球通路部の通過に連動等する可動体の駆動を視認することができる。このため、参考発明4の遊技機によると、遊技者の興趣をより高めることができると共に、この高まった興趣をより長く継続することができる。
【0023】
また、参考発明4においては、中央装置における遊技球の挙動に関連付けて、可動体を動かす。よって、簡単な構成で娯楽性が増大し、より魅力的で斬新な遊技機が得られる。
【0024】
ここで、参考発明4においては、(g)球通路部に配置された検出手段(検知器)等によって、遊技球が球通路部を通過することを検出(検知)し、この検出(検知)に連動して可動体を動かす態様の他に、(h)球通路部外であって、球通路部外の入口部付近の部位に配置された検出手段(検知手段)等によって、遊技球が球通路部へ流入することを検出(検知)し、この検出(検知)に連動して可動体を動かす態様等も含まれる。尚、(g)及び(h)においては、1つの遊技球が球通路部を通過することや球通路部に流入することを検出(検知)することに伴って可動体を動かしてもよいが、複数の遊技球が球通路部を通過することや球通路部に流入することを検出(検知)することに伴って可動体を動かしてもよい。
【0025】
本明細書において参考的に開示する第5の発明(以下、参考発明5という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2、参考発明3及び参考発明4のうちの何れかの発明に係る遊技機において、前記中央装置に設けられる表示装置を備え、前記可動体は、前記表示装置の表示態様に連動して動くことを特徴とする。
【0026】
参考発明5においては、表示装置の表示(表示態様)に関連付けて、可動体を動かす。このため、例えば、遊技者が注視する中央装置において、可動体と、表示装置の表示画像とによってダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、娯楽性を向上させることができる。ここで、可動体を動かすときの「表示装置の表示態様」としては、例えば、「大当り表示」、「大当り予告表示」、「リーチ表示」、「リーチ予告表示」、「確率変動表示」、「図柄変動開始表示」等を例示できる。
【0027】
本明細書において参考的に開示する第6の発明(以下、参考発明6という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2、参考発明3、参考発明4及び参考発明5のうちの何れかの発明に係る遊技機において、前記球流路部は、前記球通路部の入口部と連通可能であることを特徴とする。
【0028】
参考発明6によると、可動体の球流路部と、球通路部とを連通させるため、可動体と球通路部との関連性が高められ、より一層、面白味のある遊技機が得られる。また、可動体と球通路部とを一体的に配置するため、例えば、中央装置の空きスペースが狭くても、可動体及び球通路部をこの狭い空きスペースに的確に配置できる。尚、参考発明6において、「球流路部は、球通路部の入口部と連通可能」とは、球流路部と、球通路部の入口部とが常に連通状態にある場合の他に、可動体の可動に伴って、球流路部と、球通路部の入口部との間の連通・非連通が選択される場合も含まれる。
【0029】
本明細書において参考的に開示する第7の発明(以下、参考発明7という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2、参考発明3、参考発明4、参考発明5及び参考発明6のうちの何れかの発明に係る遊技機において、前記可動体は、前記球通路部の入口部を開閉可能な開閉手段を有することを特徴とする。
【0030】
参考発明7では、可動体が開閉手段を有するため、可動体の動きに関連付けて、遊技球の球通路部への流入の可否が決定される。従って、遊技者にとっては、更により一層、面白味のある遊技機となる。尚、参考発明7において「開閉手段を有する」とは、可動体自体が開閉手段を構成する場合、可動体の一部が開閉手段を構成する場合の他に、可動体に開閉手段が付加されている場合等が含まれる。
【0031】
本明細書において参考的に開示する第8の発明(以下、参考発明8という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2、参考発明3、参考発明4、参考発明5、参考発明6及び参考発明7のうちの何れかの発明に係る遊技機において、前記可動体は、前記球通路部の入口部の開口角を変更可能な開口角変更手段を有することを特徴とする。
【0032】
参考発明8の遊技機においては、可動体が開口角変更手段を有するため、この遊技機においても、可動体の動きに関連付けて、遊技球の球通路部への流入の可否が決定される。従って、遊技者にとっては、更により一層、面白味のある遊技機となる。尚、参考発明8において「開口角変更手段を有する」とは、可動体自体が開口角変更手段を構成する場合、可動体の一部が開口角変更手段を構成する場合の他に、可動体に開口角変更手段が付加されている場合等が含まれる。
【0033】
ここで、参考発明8の「開口角変更手段」や参考発明7の「開閉手段」は、中央装置に配置される他の駆動部分(例えば、表示装置、可動体、及びランプ装置等のうちの少なくとも何れか1つ)の駆動態様と無関係に駆動してもよいが、この他の駆動部分の駆動態様との関連において(例えば、連動させて)可動させてもよい。例えば、表示装置の表示態様、可動体の可動状態、及びランプ装置の駆動態様のうちの少なくとも1つとの関連において、開口角変更手段や開閉手段を駆動してもよい。
【0034】
例えば、参考発明8においては、(1)表示装置によって表示される予告表示(リーチ予告表示や大当り予告表示等)の信頼度にあわせて開口角を変更する(例えば、信頼度が高くなる程、通路部の入口部の開口角が大きくなったり、小さくなる。)ように、開口角変更手段を駆動してもよい。また、(2)「中央装置の表示装置の表示が特定の表示態様(例えば、大当り表示、大当り予告表示、リーチ表示、リーチ予告表示、確率変動表示、図柄変動開始表示等)となったこと」、(3)「中央装置の表示装置の表示態様として、信頼度の高い予告表示(例えば、50%以上、特には、60%以上の信頼度のリーチ予告表示や大当り予告表示等)が選択されたが、この予告が実現されなかったこと」、等に連動させて開口角変更手段を駆動し、開口角を変更してもよい。
【0035】
特に、(3)の態様にあっては、「信頼度が高いリーチや大当り予告が外れとなった場合に、開口角変更手段を駆動し、球通路部の入口部の開口角を大きくすれば、遊技者の興趣を高めることができると共に、この高まった興趣を長く継続することができる。蓋し、この場合には、球通路部に遊技球が流入する可能性が高くなるため、信頼度が高いリーチ予告や大当り予告に裏切られた遊技者を、救済することができる。更に、「球流路部」の出口部が、始動口(例えば、中央装置の変動表示装置を始動させるための始動口)や入賞口の真上に配置される場合において、入口部の開口角を大きくすれば、遊技球が始動口や入賞口に入球する可能性がより高くなり、遊技者の興趣をより高めることができると共に、この高まった興趣をより長く継続することができる。
【0036】
本明細書において参考的に開示する第9の発明(以下、参考発明9という。)に係る遊技機は、参考発明1、参考発明2、参考発明3、参考発明4、参考発明5、参考発明6、参考発明7及び参考発明8のうちの何れかの発明に係る遊技機において、前記中央装置に設けられる表示装置を備え、前記ランプ装置は、前記表示装置の表示態様に連動して点灯することを特徴とする。
【0037】
参考発明9においては、表示装置の表示に関連付けて、ランプ装置が駆動する。このため、例えば、遊技者が注視する中央装置において、ランプ装置の点灯・点滅と、表示装置の表示画像とによってダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、娯楽性を向上させることができる。ここで、ランプ装置を駆動するときの「表示装置の表示態様」としては、例えば、「大当り表示」、「大当り予告表示」、「リーチ表示」、「リーチ予告表示」、「確率変動表示」、「図柄変動開始表示」等を例示できる。また、本発明の表示装置の表示態様として、信頼度の高い予告表示(例えば、50%以上、特には、60%以上の信頼度のリーチ予告表示や大当り予告表示等)が選択されたが、この予告が実現されなかった場合に、ランプ装置を点灯することもできる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す実施例について図面に基づいて説明する。
【0039】
A.実施例1
【0040】
(1)パチンコ機1の機械的な構造
本実施例は、遊技機の一具体例として、所謂「セブン機」と称されるタイプの第一種パチンコ機(弾球遊技機)を例示している。先ず、このパチンコ機1の機械的な構造について、図1〜図5を参照して説明する。
【0041】
パチンコ機1の前面部は、図1及び図2に示すように、主として外枠(本体枠)2と、中枠3と、前面枠4と、上皿部5と、下皿部6と、施錠装置7とから構成されている。尚、図1及び図2においては、説明を簡単にするため遊技盤が省略されている。
【0042】
外枠2は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。中枠3は、全体がプラスチック製で、枠体部(図2参照)3aと下板部とを有し、外枠2に対して開閉可能に軸支されている。中枠3の右端中央には施錠装置7が設けられ、施錠装置7は、正面視すると鍵穴を備えた略長方形状を呈し、前面枠4を閉鎖した場合に施錠するためのものである。
【0043】
ここで枠体部3aは、上端から下方へ中枠3全体の略2/3程度に略長方形の額縁状に形成され、上端部には、前面枠4の略三角形状の枠飾りLED用レンズ4c,4eに対応して、左側に賞球表示LED(図示を省略)及び賞球表示LED基板4d(図5参照)が、右側にストップ表示LED(図2では図示略)及びストップ表示LED基板4f(図5参照)が配設されている。
【0044】
また、下板部は、下端から上方へ中枠3全体の略1/3程度を占め、左端には、上皿部5に形成されたスピーカー面5aに対応すべく、遊技状態に応じた効果音その他の音(音声)を発生させるスピーカー400a(図5参照)が配設され、略中央には、遊技球を発射する発射装置ユニット(図示略)に対し、上皿部5に貯留された遊技球を供給する供給装置等(図示略)が設けられている。
【0045】
さらに、下板部の下方には、灰皿や玉抜きレバー等を備えた下皿部6が設けられ、下皿部6の略中央には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口6aが開設され、右端に発射装置ユニット(図示略)を操作する発射ハンドル9が設けられている。また、この発射ハンドル9には、遊技者がタッチしていることを検出するタッチスイッチ9aが装着され、その近傍には、発射停止を一時的に指令する発射停止スイッチ9bが配置されている。
【0046】
前面枠4は、図1及び図2に示すように、全体がプラスチック製であり、遊技盤10(図3参照)を前方から視認するべく、遊技盤10に形成された遊技領域11(図3参照)の形状に対応して略円周状に開設された開口部4aを有している。そして、その裏面には、開口部4aに応じてガラス板4rが嵌められた略長方形状のガラス枠4s(図2参照)が装着されている。
【0047】
また、この前面枠4は、パチンコ機1の前面全体の約2/3のサイズを占め、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。さらに、上端部には、枠飾りランプ用レンズ4bも設けられ、このレンズ4b内部には、開口部4a上端の円弧部分に沿って、枠飾りランプ基板4g(図5参照)及び複数個の遊技効果ランプ(図示略)が配設されている。
【0048】
上皿部5は、前面枠4の下側で、中枠3の左端に軸着され開閉可能に形成されている。皿外縁部5bには、玉抜きボタンや遊技球の貸出・返却ボタン等が配設されている。また、上皿部5には、パチンコ機1の内部から遊技球を排出するための排出口5cが開設されている。左端には、複数の長孔を有するスピーカー面5aが形成され、その裏面には、音量スイッチ基板12(図5参照)が設けられている。パチンコ機1の左端側には、プリペイドカードユニット13が装着されている。
【0049】
次に、本実施例の遊技盤10の表面構造について図3を参照して説明する。遊技盤10は、略長方形の木製の板状体であって中枠3(図1及び図2参照)に保持されるとともに、後述する裏機構盤102(図4参照)によりその背面側が覆われている。遊技盤10には、遊技盤10の表面に設けられた外レール14と内レール15とにより略円形状の遊技領域11が形成され、遊技領域11内には、中央装置26と、第一種始動口(普通電動役物)17と、変動入賞装置18と、左入賞口19、右入賞口20、左下入賞口21、右下入賞口22と、多数の障害釘23と、一対のランプ風車24、25等が配設されている。
【0050】
中央表示装置26は遊技領域11の略中央部に配置されると共に、液晶表示装置(特別図柄表示装置)27aと、液晶表示装置27aを取り囲む状態の額縁状に配置された前面板部(前述の本体部に相当する。)27bと、庇部27cと、樋部900と、2つの可動装置800と、ランプ装置850とを備えている。ここで、庇部27cは、前面板部27bの上方側前面から前方に突出している。また、樋部900は、球通路部905を構成するものであり、平面形状が略コの字状とされ、前面板部27bの左右の側方側前面及び下方側前面から前方に突出している。また、各可動装置800は、可動体の一具体例を示すものであり、樋部900の左右の上端部に連通する状態に配置されている。尚、樋部900、各可動装置800、ランプ装置850等に関する詳細は後述する。
【0051】
液晶表示装置27aは、「表示装置」の一具体例を示すものである。この液晶表示装置27aの映像画面272a上には、1又は複数の特別図柄(識別情報)を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する特別図柄表示領域(識別情報表示領域)が形成されている(図示を省略)。すなわち、左特別図柄を表示する左特別図柄表示領域、中特別図柄を表示する中特別図柄表示領域、及び右特別図柄を表示する右特別図柄表示領域が、略横一列に設定された配置方向においてこの順序で並んで形成されている(図示略)。各特別図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する向き、この場合、上下方向に図柄変動方向が設定され、その向きで変動しているように識別情報としての複数の図柄(特別図柄)が順次表示されていく。
【0052】
この液晶表示装置27aは、遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球することにより、その映像画面272aの表示領域(図示略)に表示される各特別図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そして、例えば、図柄が「7、7、7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)すると、変動入賞装置18に配設された後述する大入賞装置31の大入賞口311が開放される。
【0053】
普通図柄表示装置32は、中央装置26の上部中央に配置されている。この普通図柄表示装置32は、7セグメント表示器32aと、普通図柄保留表示LED32bとを有している。7セグメント表示器32aは、1〜9の奇数数字を変動表示させるもので、後述する左右の普通図柄作動ゲート36、37のいずれかを遊技球が通過することにより変動して、所定時間経過後に1種類の奇数数字が停止表示される。そして、例えば「7」で停止表示すると、第一種始動口(普通電動役物)17が所定時間(例えば、0.5秒)開放される。
【0054】
前記中央装置26の左右斜め下方には、普通図柄作動ゲート36、37がそれぞれ設けられ、この左右の普通図柄作動ゲート36、37内に左、右普通図柄作動ゲート検知スイッチ36s、37s(図5参照)が配設されている。そして、遊技球の普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36s、37sのいずれかの通過により、普通図柄表示装置32における7セグメント表示器32aが変動表示する。
【0055】
普通図柄保留表示LED32bは、4個の丸形の赤色LEDで構成され、7セグメント表示器32aの左右両側に近接して配置されている。これは、左右の普通図柄作動ゲート36、37を通過した遊技球の数を4個まで保留とし、通過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。次の7セグメント表示器32aの変動表示が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の普通図柄保留表示LED32bは消灯される。
【0056】
特別図柄保留表示LED16aは、中央装置26の上部であって、普通図柄表示装置32の下方の部位の左右両側に2個ずつに分けて並列状に配置され、4個の赤色LEDで構成されている。これは、第一種始動口(普通電動役物)17に入球した遊技球の数を4個まで保留とし、入球ごとに順次点灯しシフト表示するものである。次の特別図柄の変動が開始するたびに、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示LED16aは消灯される。
【0057】
第一種始動口(普通電動役物)17は、後述する変動入賞装置18と一体化されたもので、中央装置26の下方に離れて配設されている。第一種始動口(普通電動役物)17は、いわゆるチューリップ式で左右に一対の翼片部が開閉するべく形成され、その前面に飾りを備えて後述する基板34に取り付けられている。内部には、遊技球の通過を検知する第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s(図5参照)と、翼片部を作動させるための第一種始動口(普通電動役物)ソレノイド17c(図5参照)とが備えられている。この一対の翼片部が左右に開くと、遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部が立設され、遊技球の入球可能性が小さくなる通常状態となる。
【0058】
変動入賞装置18は、上記第一種始動口(普通電動役物)17の下方に配設されており、前面側が略逆台形状に形成された基板34に、大入賞装置31と、左下入賞口21と右下入賞口22とを備えている。ここで、大入賞装置31は、略中央に形成され、帯状に開口された大入賞口311と、この大入賞口311を開放・閉鎖する開閉板312と、この開閉板312を開閉するための大入賞口ソレノイド313(図5参照)と、大入賞口311に入賞した後に遊技球が通過する特定領域(V入賞口及び一般入賞口/図示略)と、連動杆(図示略)と、入賞球を検知する入賞球検知スイッチ318(図5参照)と、裏箱(図示略)と、大入賞口中継基板(図示略)とから主に構成されている。
【0059】
また、左下入賞口21は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め左下側に配設されて、内部に左下入賞口通過検知スイッチ21s(図5参照)が設けられている。そして、この左下入賞口21の下方には複数個の左下入賞口LED223が左下入賞口LED基板21f(図5参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。さらに、右下入賞口22は、第一種始動口(普通電動役物)17の略斜め右下側に配設されて、内部に右下入賞口通過検知スイッチ22s(図5参照)が設けられている。そして、この右下入賞口22の下方には複数個の右下入賞口LED224が右下入賞口LED基板22f(図5参照)に取り付けられ、飾りレンズによって被覆されている。
【0060】
変動入賞装置18の左右斜め上方には、左入賞口19及び右入賞口20がそれぞれ配設されている。そして、その内部にはそれぞれ、左入賞口通過検知スイッチ19s(図5参照)、右入賞口通過検知スイッチ20s(図5参照)が設けられている。また、中央装置26の左右斜め上方には、一対のランプ風車24、25がそれぞれ配設されている。さらに、遊技領域11の左右両端部には、一対のサイドランプ38、39がそれぞれ縦円弧状で相対称状に配設されている。なお、多数の障害釘23は、以上説明した各遊技装置との位置バランスを考慮して、遊技領域11にパチンコ遊技に適するべく、配設されている。
【0061】
次に、遊技盤10の下方にはアウト口48が設けられ、そのアウト口48の下部にはバック球防止部材58が設けられており、遊技領域11に到達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。一方、ファール球防止部材59は、内レール15の先端部に取り付けられ、返しゴム60は、ファール球防止部材59の位置とは略正反対側の、遊技盤10の右半分側の位置であって、外レール14に沿って嵌合状に取り付けられている。
【0062】
次に、本実施例のパチンコ機1の裏面構造について図4を参照して説明する。前面枠4(図1及び図2参照)は中枠3にあって、前面枠4の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ101により、開閉可能に支持されている。裏機構盤102は中枠3にあって裏機構盤102の上下端の位置に設けられた一対のヒンジ103により、開閉可能に支持されている。遊技盤10(図3参照)は中枠3の表面側に着脱可能に取り付けられている。上端側にあるヒンジ101の配設位置からみて左側には、タンク球切れ検知スイッチ104をタンク底部に備えた賞球タンク105と、この賞球タンク105に接続されるタンクレール106とが取り付けられている。また、タンクレール106の右側には、球抜きレバー107が設けられ、その下流側には、補給球切れ検知スイッチ(図示を省略)が、さらに、その下流側には、裏側遊技装置としての賞球払出装置109が配設されている。
【0063】
続いて、遊技球の振り分け部(図示略)が賞球払出装置109の下流側に設けられている。タンクレール106の下側には、液晶表示装置27a(図3参照)を格納した蓋付きの裏ケース111が設けられ、この裏ケース111の下側には、後述する主制御部140(図5参照)として、裏側遊技装置としての主制御基板340{図6(a)参照}を格納した格納容器としての主制御基板ケース112が配設されている。主制御基板ケース112の背面下側には、発射装置制御部193(図5参照)として発射装置制御基板を格納した発射装置制御基板ケース113、及び発射制御集合中継基板(図示略)が設けられている。裏機構盤102の左下方部には、上述した発射装置ユニット(図示略)が、同じく右下方部には、払出制御部150(図5参照)として、払出制御基板350{図6(b)参照}を格納した格納容器としての払出制御基板ケース118が設けられている。前記主制御基板ケース112の右側上方に裏側遊技装置としての中継基板190が装着されている。
【0064】
前記中継基板190は、図5にも示すように、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等と主制御部140とを中継するための基板とされている。本実施例においては、主制御基板ケース112、中継基板190及び払出制御基板ケース118は、金属板(図示を省略)に着脱自在に装着され、この金属板は裏機構盤102に対して回動自在に懸架されている。
【0065】
一方、裏機構盤102の右上端部には、ヒューズボックス119、電源スイッチ120、電源ターミナル基板121及び大当り、発射装置制御、球切れ、扉開放、賞球、球貸し用等の遊技機枠用外部接続端子を備えた端子基板122が設けられている。尚、電源ターミナル基板121には、ラムクリア信号を発生させるためのラムクリアスイッチ(図示を省略)を接続してもよい。
【0066】
また、外部からの電力の供給を受けるための電源ケーブル123も端子基板122の上側に配設されている。払出制御基板350{図6(b)参照}を格納した払出制御基板ケース118からは接続ケーブル124が上方へ延出し、電源ケーブル125を備えたプリペイドカードユニット13に接続されている。また、裏機構盤102の略中央下端部には、下皿部用球通路部材126が設けられている。
【0067】
(2)パチンコ機1の電子制御装置130
次に、本実施例のパチンコ機1の電子制御装置130について、図5〜図7を参照して説明する。まず、電子制御装置130は、主制御部140と、信号伝送経路500aにより、その主制御部140に接続された払出制御部(主として賞球の払出制御を行う賞球払出制御部)150、特別図柄制御部160、ランプ制御部170及び音声制御部180を含んで構成されている。主制御部140は、主制御基板340を備え、主制御部140以外の上記4つの制御部150、160、170、180はそれぞれ、払出制御基板350、特別図柄制御基板360、ランプ制御基板370、音声制御基板380を備えている。
【0068】
主制御基板340は、図6(a)に示すように、CPU401を含む主回路部400と、入出力回路部500とを備えている(図14参照)。また、図15に示すように、CPU401はCPUコア480を備え、ROM482に格納された制御プログラムにより、RAM481をワークエリアとしてパチンコ機1全体の作動制御(すなわち、遊技の基本進行制御)を司る。また、ROM482に記憶された当否判定プログラムにより、CPU401が主体となって当否判断制御を行う。
【0069】
主回路部400は、図14に示すように、CPU401、発振部1410、リセット回路部1450、I/Oデコード回路部1420、データバス安定化部1411、及び第1外部入力回路部1430を有している。また、CPU401は、図15に示すように、CPUコア480、内蔵RAM481、内蔵ROM482、メモリ制御回路483、クロック発生器484、アドレスデコーダ485、ウオッチドッグタイマ486、カウンタ/タイマ487、パラレル入出力ポート488、リセット/割り込みコントローラ489、外部バスインターフェース490、出力制御回路491を備えている。
【0070】
図5に戻り、図6(a)に示す入出力回路部500には前記した信号伝送経路500aが接続され、入出力回路部500からその信号伝送経路500aへ、各制御部150、160、170、180へ処理内容を指示する指令信号たるコマンドデータを送信する。尚、主制御部140から各制御部150、160、170、180へは、一方向形式若しくは双方向形式でデータが伝送される。また、各制御部140〜180には、電源受電基板410から電源ユニット420、さらには分電基板430を介して電源が供給されており、後述する電源立上げ時のシステムリセット信号が全制御基板に送信される。
【0071】
中継基板190には、入賞球検知スイッチ318,19s〜22s等が接続され、中継基板190の出力端子は、主制御部140の入出力回路部500と接続されている。また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、普通図柄表示装置基板32f、各種ソレノイド17c,313、右普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ37s、左普通図柄作動ゲート通過検知スイッチ36sが主制御部140の入出力回路部500に接続されている。また、後述する流入検知器40sや通過検知器41sも、入出力回路部500に接続されている。但し、図5の破線に示すように、この流入検知器40sや通過検知器41sを、後述するランプ制御部170{図7(b)を参照}の入出力ポート174に接続することもできる。
【0072】
払出用端子基板191には、タッチスイッチ9a、発射停止スイッチ9b、ヴォリュームスイッチ192、タンク球切れ検知スイッチ104及び補給球切れ検知スイッチ108等が接続され、払出用端子基板191の出力端子は、図6(b)に示す払出制御部150の入出力回路部700と接続されている。
【0073】
払出制御部150は、図6(b)に示すように、主制御部140と同様の主回路部600及び入出力回路部700を含んで構成され、入出力回路部700において図5に示す信号伝送経路500aに接続されている。また、入出力回路部700には、賞球払出装置109、発射装置制御部193等が接続されている。
【0074】
特別図柄制御部160は、図7(a)に示すように、演算回路構成要素として、CPU161と、RAM162と、ROM163と、入出力ポート164と、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)166とを含み、それら演算回路構成要素はバス165により相互に接続して構成され、入出力ポート164において信号伝送経路500aに接続されている。入出力ポート164には、液晶表示装置27aが接続され、CPU161はROM163に格納された制御プログラムにより、RAM162をワークエリアとして中央装置26(液晶表示装置27a等)の作動制御を行っている。
【0075】
ランプ制御部170は、図7(b)に示すように、CPU171と、RAM172と、ROM173と、入出力ポート174とを備えた演算回路構成要素、及び、駆動回路176を含んで構成されている。そして、これらの要素(171、172、173、174及び176)はバス175により相互に接続して構成され、入出力ポート174において信号伝送経路500aに接続されている。そして、入出力ポート174には、図5に示す枠飾りランプ基板4gと、各種ランプ基板261f、262fと、各種LED基板4d、4f、21f、22f等が接続されている。これら各基板にランプあるいはLED(前述のランプ装置850を構成するLEDも含む。)が1又は複数個接続される。これらのランプ等はゲームの進行に対応して点灯・消灯または点滅する。更に、ランプ制御部170は、駆動回路176に接続された可動装置(可動体)800の駆動制御や、その他の可動部分等を構成するソレノイドやモータ等の駆動制御を行う。
【0076】
音声制御部180は、図7(c)に示すように、特別図柄制御部160と同様の演算回路構成要素181〜185、及びサウンドジェネレーター188を含んで構成され、入出力ポート184において信号伝送経路500aに接続されている。サウンドジェネレーター188は、格納された音声データと音声出力モジュールとに基づいて、図5に示す音量スイッチ基板12を介して接続されたスピーカー400aより、ゲームの進行に対応した各種の音声出力を行う。入出力ポート184に接続された音量スイッチ基板12は、音量スイッチ(図示略)の操作に伴い、出力音量の設定を行うものである。
【0077】
さらに、枠飾りランプ基板4g等の各種ランプやサウンドジェネレーター188は、特別図柄制御部160の制御による特別図柄の変動・停止表示態様、リーチ発生の有無、リーチ表示態様(後述する)、特別遊技態様、及び遊技モード(確率変動、時短など)等に応じてその態様は制御される。その制御指令の指令信号は、ランプ制御部170あるいは音声制御部180を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信される。
【0078】
なお、上述した特別図柄制御部160、ランプ制御部170及び音声制御部180は、主制御部140や払出制御部150と同様の回路部から構成されるものとすることもできる。すなわち、主回路部と入出力回路部とから構成されるものとし、内部にROM、RAMが内蔵されたCPUを用いることもできる。
【0079】
次に、賞球動作は、以下の順序で実行される。
主制御部140は、遊技球が入賞球検知スイッチ318を通過したら15個の賞球個数データを、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sを通過したら6個の賞球個数データを、それ以外の場合、例えば、左右下入賞口21、22の通過検知スイッチ21s、22sの通過を検知した場合などにおいては、10個の賞球個数データを、払出制御部150に対してその検知順に、払出制御部150を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信する。(すなわち、固有賞球数はここでは、6個、10個あるいは15個である。)払出制御部150は、主制御部140からの賞球個数データを受け取り、賞球払出信号の送信により賞球払出装置109を作動させる。
【0080】
また、主制御部140は、上述の各種検知スイッチの出力に基づいて遊技状態を判断し、また、その遊技状態に基づいて当否判定を行うとともに、判定内容に応じて対応する図柄表示態様で画像表示制御を行うためのデータを読み込む。例えば、主制御部140は、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17s、入賞球検知スイッチ318等の検知結果や、特別図柄当否判定乱数の取得値などを使用して、遊技が行われていない客待ちの状態、遊技は行われているが始動入賞がない状態(変動準備状態)、始動入賞があった状態、及び特別遊技状態なども判断する。また、始動入賞が検知されると後述する乱数値に基づいて当否判定が行われ、その判定結果に基づいて特別図柄の変動(リーチ表示態様を含む)、または確定などの表示態様制御のためのデータが読み込まれる。このデータは、特別図柄制御部160を作動指令対象とする指令信号として、前記した信号伝送経路500aを介して送信される。
【0081】
次に、主制御部140により実行されるメインジョブについて図8等を参照して説明する。これは、主制御部140のROM482(図15参照)に格納されたプログラムに基づき、CPU401により実行されるジョブの一例である。先ず、スタックポインタをRAM481(図15参照)の所定のアドレスに設定した後(S10)、RAMクリアスイッチが操作(押下)されているか否かを判断し(S12)、操作されていればRAM481の初期化処理が行われ(S13)、操作されていなければ、バックアップフラグが設定されているか否かが判断される(S15)。そして、バックアップフラグが設定されていれば(S15:YES)、図10の「電源断に対する復電処理」が行われる。
【0082】
尚、本実施例では、停電等によって電源断が発生したときに、図9に示すように、使用レジスタの内容をRAM481に退避(保存)し(S630)、スタックポインタの値をRAM481に保存する(S632)。そして、大入賞口ソレノイド、第1種始動口ソレノイドをOFFにし(S634)、賞球センサのポーリング処理時間(例えば、約85m秒)を設定し(S636)、賞球計数前センサ及び賞球計数後センサで遊技球の通過を監視する(S638)。次いで、ポーリング処理時間が経過すると(S640)、使用しているRAM481のチェックサム(チェックサム、バックアップフラグ、スタック領域は除く)を作成し(S642)、保存し、バックアップフラグをRAM481に設定する(S646)。そして、RAM481のアクセスを禁止し(S648)、無限ループ処理にて電源ダウンに備える。なお、上記無制限ループ処理に替えてHALT処理やSTOP処理を実行することも可能である。
【0083】
図10の「復帰処理」においては、チェックサムの算出(S664)を実行し、電源断時に保存していたチェックサムの値を比較し、一致しなければ、RAM481の初期化処理を行う(S13)。一致すれば、電源断前のスタックポインタを復帰し(S668)、バックアップフラグをクリアし(S670)、サブ基板を電源断前の状態に復帰させるためのコマンドを送信する(S672)。そして、各レジスタを電源断前の状態に復帰し(S674)、割込みの許可/不許可を電源断前の状態に復帰等し(S676,S678)、電源断前の番地に戻る(S680)。本実施例では、パチンコ機1に対し、電源断対策用のバックアップ電源を付加しているため、パチンコホールの停電時等においても、停電前に生じていた「遊技者にとって有利な情報」を保存できる。
【0084】
図8に戻り、バックアップフラグが設定されていなければ(S15:NO)、初期化終了の判定が行われる(S20)。初期化が終了していれば(S20:YES)、LEDジョブ(S30)からスイッチジョブ(S70)までのジョブが実行される。また、初期化が終了していなければ(S20:NO)、初期化ジョブ(S190)が実行され、再び、初期化終了の判定が行われる(S20)。尚、パチンコ機1が出荷状態から最初の電源投入時であったり、RAMクリアスイッチが操作(押下)されていたり、バックアップフラグに異常があったり、チェックサムが一致しなかった場合には、RAM481の初期化処理が行われる。
【0085】
LEDジョブ(S30)においては、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データや、特別図柄未始動回数の表示態様データなどが出力される。等速乱数ジョブ(S40)では、後述するRAM481の特別図柄当否判定乱数メモリや汎用カウントメモリなどが更新される。非等速乱数ジョブ(S50)では、初期値カウンタ、外れ普通図柄乱数メモリ(図示略)が更新される。なお、汎用カウントメモリ(図示略)は、例えば割り込みごとの「0」〜「255」の値の作成や、コマンドジョブ、飾りジョブの実行などに使用される。
【0086】
また、音声ジョブ(S60)では、音楽や音声に関するデータの読み込みが行われ、スイッチジョブ(S70)では、各種検知スイッチの読み込みが行われる。すなわち、左右入賞口通過検知信号などの各種信号が中継基板200を介して主制御部140に、発射停止検知信号、タッチ検知信号、ヴォリューム検知信号などの各種信号が払出用端子基板200aを介して払出制御部150にそれぞれ取り込まれ、また、第一種始動口(普通電動役物)入賞検知スイッチ17sから第一種始動口入賞検知信号、大入賞装置31から入賞球検知信号、及び普通図柄作動ゲート通過検知信号が主制御部140に取り込まれる。
【0087】
さらに、カウント検知スイッチ、カウント検知及び特定領域通過検知スイッチ等のスイッチ318(図5参照)に異常があるか否かが判定され(S80)、異常がなければ(S80:YES)、特別図柄メインジョブ(S90)から音声ジョブ(S110)までのジョブが実行される。また、異常(球詰まりや断線など)があれば(S80:NO)、エラージョブ(S130)が実行される。
【0088】
特別図柄メインジョブ(S90)においては、主制御部140と特別図柄制御部160とが協調して動作するために必要なデータに関するジョブが実行される。また、普通図柄メインジョブ(S100)では、普通図柄及び普通図柄未始動回数の表示態様データの読み込みが行われる。
【0089】
この後、各フラグ状態がバックアップメモリにセットされ(S140)、賞球信号ジョブ(S150)、情報信号ジョブ(S160)、コマンドジョブ(S170)、及び残余時間ジョブ(S180)が実行される。賞球信号ジョブ(S150)においては、賞球払出しに関するデータの読み込みや出力が行われ、情報信号ジョブ(S160)では、他の制御部への情報出力に必要なデータの読み込みが行われる。さらに、コマンドジョブ(S170)では、特別図柄管理等のためのコマンドの出力が行われ、残余時間ジョブ(S180)では、非等速乱数の呼出しが行われる。尚、残余時間ジョブ(S180)においても、初期値乱数の更新が行われる。
【0090】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、始動入賞(第一種始動口(普通電動役物)17への入賞)時の当否判定ジョブに関して図11を参照して説明する。なお、これらのジョブで使用する各種メモリ等は、図5に示す主制御部140のRAM481(図15参照)に格納され、代表的なもの(481a〜481n、481v、481w)を図12に示す。
【0091】
まず、S200において始動入賞があったか否かを確認し、YESであれば、S210において特別図柄保留数メモリ481b(図12参照)に記憶されている保留数(未始動回数)を1インクリメントする。この保留数(未始動回数)が一定値(本実施例では「4」)を超えていれば、その始動入賞は無効となり、S250へスキップする。また、一定値内の保留数(未始動回数)であれば、S230において、特別図柄当否判定乱数{以下、当否用乱数、又は判定乱数ともいう)を発生させ(プログラムを発生させても、所定の乱数発生回路を用いてもいずれでもよい(当否用乱数発生手段)}、読み込んだ判定乱数値を、S240において、特別図柄当否判定乱数メモリ481a(図12参照:以下、判定乱数メモリともいう)に記憶する。このメモリは、読み込んだ判定乱数値を始動入賞の時系列にシフトメモリ形式で記憶している。
【0092】
次に、S250において、判定乱数メモリ481a(図12参照)から記憶している最も古い先頭の判定乱数値を読み出す。そして、S260において、大当り番号メモリ481h(図12参照)から大当り番号(当り用判定値)を読み出し、S270において、上記判定乱数値との比較を行い、両者が一致していれば大当り判定となり、一致していなければ外れ判定となる。大当り判定の場合には、S280に進み、大当り図柄決定乱数(識別情報決定用乱数)を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値を大当り図柄決定乱数メモリ481d(図12参照)に記憶する(S290)。なお、大当り図柄決定乱数の読み込みは、始動入賞時に当否用乱数と同時に読み込まれているが、当り判定決定と同時に、あるいは当り判定決定後所定の時間後に読み込むものとしてもよい。また、S300において、「大当り」という判定結果(本実施例では「1」)を判定結果メモリ481j(図12参照)に記憶する。なお、大当り図柄決定乱数と同時にリーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込んでその決定乱数値をリーチ態様決定乱数メモリ481k(図12参照)に記憶している(S295)。
【0093】
この大当り図柄決定乱数値で指定される特別図柄は、特別図柄制御部160のROM163{図7(a)参照}に格納されている特別図柄画像データに基づいて、液晶表示装置27a(図3参照)に、変動表示状態を経た後、定められた配列態様で表示される(例えば、「7、7、7」の3桁同一図柄の配列態様)。なお、上記特別図柄画像データを大当り図柄決定乱数値と対応付けて識別情報決定用値として主制御部140のRAM481(図15参照)に記憶しておき、読み込んだ大当り図柄決定乱数値と識別情報決定用値とを比較することで停止表示する図柄を決定するものとしてもよい。
【0094】
さらに、リーチ態様決定乱数値で指定されるリーチ表示態様は、特別図柄制御部160のROM163{図7(a)参照}に格納されたリーチ表示態様画像データに基づいて、液晶表示装置27a(図3参照)に、変動表示状態を経た後、定められたリーチ態様で表示される。なお、この場合も、上記リーチ表示態様画像データをリーチ態様決定乱数値と対応付けてリーチ態様決定用値として、主制御部140のRAM481(図15参照)のリーチ態様決定用値メモリ481l(図12参照)に記憶しておき、読み込んだリーチ態様決定乱数値とリーチ態様決定用値とを比較することで表示するリーチ態様を決定するものとしてもよい。
【0095】
一方、外れ判定となった場合は、S270からS310に進み、外れリーチジョブを行うかどうかを乱数により決定する。すなわち、S310において、リーチ態様決定乱数を発生させ、これを読み込み、他方、S320において、リーチ番号メモリ481i(図12参照)に記憶されているリーチ番号を読み出す。S330において、両者が一致していれば外れリーチジョブに、一致していなければ通常外れジョブとなる。
【0096】
外れリーチジョブの場合は、S340へ進み、少なくとも揃えるべき2つの特別図柄(例えば、3種類の特別図柄のうち、左図柄と右図柄)を、外れリーチ図柄決定乱数(また、左図柄の乱数を参照し、それに右図柄を一致させるようにしてもよい)を使用して決定し(S340)、外れリーチ図柄番号メモリ481m(図12参照)に記憶する(S350)。また、S360において、外れ中図柄を乱数により同様に決定し、S370において決定した乱数値を外れ中図柄番号メモリ481g(図12参照)に記憶する。また、S380において、「外れリーチ」という判定結果(本実施例では「2」)を判定結果メモリ481j(図12参照)に記憶する。一方、通常外れジョブの場合は、S390に進み、各特別図柄(例えば、左図柄、右図柄及び中図柄)をそれぞれ乱数により決定し、決定した各乱数値をそれぞれ対応する外れ図柄番号メモリ481e、481f、481gに記憶する(S390〜S440)。また、S450において、「通常外れ」という判定結果(本実施例では「3」)を判定結果メモリ481j(図12参照)に記憶する。
【0097】
次に、上記メインジョブの一連の流れの中で実行される、特別図柄メインジョブの概略の流れを図13を参照して説明する。まず、S500において、第一種始動口(普通電動役物)17への遊技球の入賞に基づき、中央装置26における液晶表示装置27a(図3参照)上で各特別図柄の変動表示を開始させる。例えば、左右及び中図柄を上から下、下から上へスクロール変動させる。
【0098】
次いで、S510において、判定結果メモリ481j(図12参照)から図11に示す当否判定ジョブで得られた各入賞に対する判定結果を読み出す。具体的には、大当り判定(「1」)の場合は(S520:YES)、S580に進み、上述したリーチ態様決定乱数値に対応するリーチ態様決定用値メモリ481lに記憶されているリーチ態様決定用値を読み出し、さらにS600に進み、大当り番号(識別情報決定用値)を大当り番号メモリ(決定用値記憶手段)481h(図12参照)から読み出し、S610に進んで、例えば左図柄及び右図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、中図柄を左図柄及び右図柄と同一図柄に揃えて停止表示させ確定させる。
【0099】
一方、外れリーチ判定(「2」)の場合は(S530:YES)、S570に進み、上述した外れリーチ図柄番号メモリ481m(図12参照)から外れリーチ図柄番号と、外れ中図柄番号メモリ481g(図12参照)から外れ中図柄番号とを読み出す。そして、S571において、読み出した外れリーチ図柄番号と外れ中図柄番号とを比較し、それらの差異に基づき外れリーチ態様を決定する(S572)。具体的には、S571において、それらの番号の差(すなわち、例えば左図柄と中図柄との差)を算出し、その差に基づいて外れリーチ態様メモリ481nから外れリーチ態様データを読み出す。例えば、差が「−1」の場合(すなわち、例えば中図柄が左図柄の1つ前の図柄となる場合)、複数種類(例えば3種類)の外れスーパーリーチの中から1種が選択され(例えば、所定の乱数取得により選択することができる)、読み出される。その後、例えば、左図柄及び右図柄を同一図柄に揃えて所定のリーチ表示態様を経た後に、中図柄を他の図柄とは異なる図柄で停止表示させ確定させる。
【0100】
また、通常外れ判定(「3」)の場合は(S540)、S550に進み、外れ各図柄番号を外れ番号メモリ481e、481f、481g(図12参照)からそれぞれ読み出し、S560に進んで、各特別図柄を(例えば、左図柄、右図柄及び中図柄)、相互にずれたタイミングで停止表示させ確定させる。なお、通常外れ判定の場合も、表示態様を「すべり表示」等により種々の態様に変化させることも可能で、この場合、その表示態様画像データを上記リーチ態様決定乱数値と対応付けて通常外れ表示態様決定用値として、主制御部140のRAM481(図15参照)の通常外れ表示態様決定用値メモリ(図示略)に記憶しておき、読み込んだリーチ態様決定乱数値と通常外れ表示態様決定用値とを比較することで表示する通常外れ態様を決定するものとしてもよい。
【0101】
次に、大当り判定により、液晶表示装置27a(図3参照)には所定の配列態様で特別図柄が確定表示され(例えば、「7、7、7」の3桁同一図柄の配列態様)、その後、特別遊技が実行される(特別遊技状態もしくは大当り遊技状態)。特別遊技状態においては、まず、大入賞装置31(図3参照)の開閉板312が開放状態となり、大入賞口311への遊技球の入賞が遊技者にとって優位な遊技球受入状態となる。
【0102】
この特別遊技状態においては、大入賞装置31は、終了条件が成立するまで遊技球受入状態が継続される。例えば、開放状態が所定時間t1(例えば30秒)経過したとき、もしくは入賞球検知スイッチ318(図5参照)に所定数n1(例えば10個)の入賞が検知されたときに終了条件が成立し、遊技球受入状態が一旦終了して、開閉板312が閉鎖状態となって1ラウンドが終了する。この開閉板312が閉鎖されて所定時間t2(例えば0.5秒)が経過した後に、所定の継続条件(図示しない特定領域への通過)が成立していれば、再び開閉板312が開放状態となり大入賞装置31が遊技球受入状態となる。なお、このような終了条件までを1ラウンドとする遊技球受入状態は、所定の最高継続ラウンド数(本実施例では16ラウンド)まで繰り返し継続される。また、終了条件成立時に継続条件が不成立の場合は、特別遊技状態がそのラウンドで終了(いわゆるパンク)するものとなっている。
【0103】
なお、パチンコ機1においては、当り判定により中央装置(特別図柄表示装置)26の液晶表示装置27a(図3参照)に停止表示された特別図柄の種類に基づき、上記特別遊技状態の終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)を変更(向上)させる確率変更手段が備えられている。具体的には、予め記憶されている上記大当り図柄決定乱数値が、確率変更用乱数値と非確率変更用乱数値とから構成され、各乱数値の取得に応じて確率変更用図柄又は非確率変更用図柄が停止表示される。その停止表示された図柄が確率変更用図柄の場合、上記特別遊技状態終了後、次の大当りまで当否判定の確率(大当り確率)が通常の約4〜5倍に向上するものとされている。
【0104】
(4)樋部900、可動装置800及びランプ装置850の詳細な説明
次に、図16〜図21を用いて、樋部900、各可動装置800及びランプ装置850について説明する。
【0105】
樋部900は、図16及び図17に示すように、略コの字状の平面形状を備え、前面板部27bの左右の側方側前面及び下方側前面から前方に突出している。また、この樋部900は、図19(a)に示すように、前面板部27bから前方に突出する一対の側壁部901、902と、両側壁部901、902の突端部間に掛け渡される前壁部903とを備え、略コの字状の断面形状を有している。
【0106】
また、本実施例では、図16及び図17に示すように、この樋部900の内壁面と、前面板部27bの前面とで囲まれる空間によって、相互に連続する2つの球通路部905を構成している。即ち、遊技者を基準に(以下、本明細書において、左、右は遊技者を基準に定める)、左側の球通路部905は、前面板部27bの左側方側の前面から、前面板部27bの下方側中央部の前面に到達する略L字状の経路を描き、右側の球通路部905は、前面板部27bの右側方側の前面から、前面板部27bの下方側中央部の前面に到達する略逆L字状の経路を描いている。そして、両球通路部905は、前面板部27bの下方側中央部で合流するため、この2つの球通路部905によって、樋部900の平面形状に対応する略コの字状の経路を描いている。
【0107】
左側の球通路部905は、図17に示すように、液晶表示装置27aの左側において、上方に開口する入口部905aを有しており、右側の球通路部905は、液晶表示装置27aの右側において、上方に開口する入口部905aを有している。また、両球通路部905は、樋部900の下方側中央部において下方に開口する出口部907を共有している。また、出口部907の真下には、第一種始動口(普通電動役物)17が位置している(図3参照)。即ち、図3に示すように、第一種始動口(普通電動役物)17を構成する「一対の翼片部の間に形成される入球路」が出口部907の真下に位置している。
【0108】
図17に示すように、樋部900の両端部(両球通路部905の開口部905a)においては、両側壁部901、902が略逆ハの字状に延出され、略半円柱状の支持部908を構成している。また、樋部900の両端部側の内壁面、即ち、各球通路部905の入口部905a側の部位には、通過検知器41sが配置されている。この通過検知器41sは検出手段の一具体例を示しており、遊技球が各球通路部905を通過することを、この遊技球とは非接触で検知(検出)する非接触タイプのものである。尚、図16の破線に示すように、樋部900の2つの屈曲部910、910の前面には、グラスをあしらった装飾部910a、910aが設けられている。
【0109】
可動装置800は、図17に示すように、左右の支持部908に1つずつ配置されている。かかる可動装置800は、図18に示すように、可動本体部801と、可動本体部801と一体で揺動(半回転)可能に配置される意匠部802と、を備えている。このうち、可動本体部801は、軸心を前後方向に向けながら支持部908に揺動(半回転)可能に支持される略円筒体を用いて構成されている。また、可動本体部801の周壁部801aの一部が、この周壁部801aの周方向に沿って略円弧状(例えば、中心角が60〜180度)に切り欠かれ、遊技球を通過可能な通過孔801bを構成している。そして、この可動本体部801の内部空間は、この通過孔801bを出入口として、所定数の遊技球を貯留する貯留部801cを構成すると共に、球通路部905の入口部905aと連通可能な球流路部801dを構成している。
【0110】
意匠部802は、図18(b)に示すように、可動本体部801の前方の端面と一体化されると共に、可動本体部801よりも、平面寸法が大きくされている。そして、遊技者にとっては、この意匠部802により可動本体部801が隠蔽された状態となっている。尚、この意匠部802をボトルをあしらった外観を呈している。
【0111】
次に、左側の可動装置800を用いて、可動装置800の駆動態様を説明する。尚、本明細書において説明を省略するが、右側の可動装置800も、左側の可動装置800と同様な駆動態様(但し、鏡面対称な駆動態様ではある。)を示す。この可動装置800においては、図17及び図18(a)に示すように、意匠部802に示されたボトルの注ぎ口を上方に向けるときに、可動本体部801の通過孔801bが上方若しくは斜め上方を向き、遊技球(可動装置800の斜め上方から到達する。)を貯留部801c内に受け入れ可能となる。このとき、可動本体部801の周壁部801aのうちで、通過孔801bが存在しない部位によって、入口部905aは閉鎖された状態となる。即ち、可動装置800は、参考発明7の「開閉手段」として機能する。
【0112】
一方、図20に示すように、意匠部802に示されたボトルを傾け、その注ぎ口を斜め下方や下方に向けると、可動本体部801の通過孔801bが下方若しくは斜め下方を向き、遊技球を貯留部801c内に受け入れ不可能となる。このとき、貯留部801cが、通過孔801bを介して入口部905aと連通するため、貯留部801c内に貯留された遊技球は球通路部905に流入する。
【0113】
また、本実施の形態では、図16等に示すように、遊技球が貯留部801cに流入する直前の位置(前面板部27b及び遊技盤10上の位置)に、流入検知器40sが配置されている。そして、この流入検知器40sによって、貯留部801c内に貯留される遊技球が検知され、この遊技球数がカウントされる。但し、貯留部801c内に貯留される遊技球の重量によって、この遊技球数をカウントすることもできる。
【0114】
ランプ装置850はLEDランプを主体に構成されると共に、図17に示すように、前面板部27bのうちで、各球通路部905を構成する部位に各々8個ずつ配置されている。そして、本実施形態では、図20に示すように、各球通路部905の通過検知器41sが遊技球の通過を検知すると、上流側(入口部905a側)に位置するランプ装置850から、下流側(出口部907側)に位置するランプ装置850に向かって、順次、点灯・消灯を行うように制御されている。例えば、各球通路部905を通過する遊技球は、既知の時間間隔で各ランプ装置850を通過する。このため、通過検知器41sからの検知信号を基準に、タイマー等を介して、各ランプ装置850を上流側から下流側に向かって順次、点灯・消灯すれば、遊技球の通過に連動する状態で各ランプ装置850を点灯・消灯させることができる。
【0115】
次に、可動装置800による「貯留処理」について、図21を用いて詳細に説明する。先ず、S700の「初期化処理」を実行する。この初期化処理においては、貯留部801c内の遊技球を全て流出させた後に、意匠部802で構成されるボトルの注ぎ口が上方に向くように可動装置800を動かし、更に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。尚、例えば、主制御部140を構成する「RAM481」や、ランプ制御部170を構成する「RAM172」に「流入数メモリ」を設け、この流入数をこの「流入数メモリ」に記憶することができる。
【0116】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部801c内への流入があるか否かが判断され(S705)、流入があれば(S705;YES)、流入数(n)の値を「+1」加算する(S710)。そして、流入数(n)が所定数(本実施例では、5個を例示)に到達しているか否かが判断され(S715)、所定数に到達していない場合(本実施例では、5個未満の場合)には(S715;NO)、貯留部801cによる遊技球の貯留が継続される。一方、所定数に到達している場合(本実施例では、5個以上の場合)には(S715;YES)、可動装置800に流出駆動が施される(S720)。この流出駆動とは、例えば、可動装置800の駆動源(モータ等)を駆動し、意匠部802及び可動本体部801を略半回転させることである。
【0117】
これにより、意匠部802で構成されるボトルが、その注ぎ口を斜め下方や下方に向けるように傾く。同時に、球通路部905内を遊技球が通過し、上流側(入口部905a側)に位置するランプ装置850から、下流側(出口部907側)に位置するランプ装置850に向かって、順次、点灯・消灯を行う。そして、遊技者から見ると、グラスをあしらった装飾部910aが球通路部905上に存在するような印象を与える。このため、遊技者には、あたかも、ボトル内に納められていた酒(実際は遊技球である。)がボトルを傾けることで、球通路部905を通過し、グラス内に収まるように見える。
【0118】
本実施例の遊技機1では、中央装置26に設けられた球通路部905に沿ってランプ装置850を配置する。そして、遊技球が、球通路部905を通過することを通過検知器41sが検知(検出)すると、この遊技球の通過に連動してランプ装置850が点灯する。しかも、中央装置26は、遊技球を通過可能な可動装置(可動体)800を備えている。従って、遊技者が、例えば、中央装置26へ流入する遊技球を目で追うことによって、遊技球の動きに連動するランプ装置850の点灯・点滅と、この遊技球が通過する可動装置800と、表示装置(液晶表示装置27a)の表示態様(表示画像)とを視認することができる。即ち、駆動態様が異なるランプ装置850と可動体800と表示装置(液晶表示装置27a)とが、遊技中の遊技者が注目する「中央装置26に流入する遊技球」との関連において遊技を演出するため、遊技者にとって面白味のある遊技機1となる。
【0119】
また、本実施例では、目立ち難く、しかも、容易に配置できる球通路部905の内壁に、検知手段(通過検知器)41sを配置するため、ランプ装置850の付加によって、中央装置26の周囲の外観を低下させたり、中央装置26の構造の複雑化を招くことはない。
【0120】
また、本実施例では、中央装置26における遊技球の挙動に関連付けて、可動装置800を動かすため、簡単な構成で娯楽性が増大し、より魅力的で斬新な遊技機となる。更に、可動装置800が、球通路部905の入口部905aと連通可能な球流路部801dを有するため、可動装置800と球通路部905との関連性が高められる。また、本実施例では、所定の条件が成立するまで、遊技球を貯留部801cに貯留し、所定の条件の成立に伴って、貯留された遊技球を貯留部801cから一気に払い出すことができる。即ち、可動装置800及びこれに貯留された遊技球によってダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、遊技機1の娯楽性が向上する。更に、可動装置800の可動本体部801は、球通路部905の入口部905aを開閉可能な開閉手段として機能するため、可動装置800の可動状態に関連付けて、遊技球の球通路部905への流入の可否が決定される。従って、遊技者にとっては、更により一層、面白味のある遊技機となる。
【0121】
尚、本実施例においては、図5の破線に示すように、流入検知器41sや通過検知器41s等の「通路関係の検知器」から伝送される信号を直接、副制御部(本実施例では、ランプ制御部170)に入力してもよい。この場合、副制御部(ランプ制御部170)が独立して可動装置800やランプ装置850の駆動を制御し、主制御部140の負荷軽減等を図ることもできる。
【0122】
また、本実施例では、図19(a)に示すように、樋部900を中央装置26(前面板部27b)の前方に突出する状態に設ける態様を例示したが、本各発明においては、図19(b)の第1の変形例に示すように、樋部900を中央装置26(前面板部27b)の背後に設けてもよい。この場合には、図19(b)に示すように、ランプ装置850を、中央装置26(前面板部27b)の前面に設けてもよい。また、樋部900を中央装置26(前面板部27b)の背後に設ける場合でも、中央装置26(前面板部27b)のうちで、少なくとも、樋部900の前方に位置する部位を透明若しくは半透明な素材で構成すれば、樋部900の内壁面にランプ装置850を設けることもできる。
【0123】
また、本実施例では、各球通路部905の入口部905a側の部位に、各々一個の通過検知器41sを配置し、この各々一個の通過検知器41sで複数のランプ装置850の駆動を制御したが、図19(c)に示す第2の変形例のように、個々のランプ装置850毎に対応するように配置された個々の通過検知器41sによって、個々のランプ装置850毎に駆動制御してもよい。また、本実施例では、非接触タイプの通過検知器41sを例示したが、図19(c)に示す第2の変形例のように、遊技球が各球通路部905を通過することを、この遊技球が接触することで検知(検出)する接触タイプのものであってもよい。
【0124】
更に、可動装置800による「貯留処理」の態様は、図21に示す態様に限定されず、例えば、図22〜図24に示す各変形例に示す態様等であってもよい。
【0125】
ここで、図22は、時間を基準に貯留処理を行う具体例を示している。このうち、図22(a)の第3の変形例においては、先ず、S730の「初期化処理」を実行し、貯留部801c内の遊技球を全て流出させ、意匠部802のボトルの注ぎ口が上方に向くように可動装置800を動かす。同時に、タイマーの値(t)を「0」にする。
【0126】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部801c内への流入があるか否かが判断され(S732)、流入があれば(S732;YES)、タイマーをスタートする(S734)。そして、タイマーの値(t)が、上限値(tu)に達しているか否かが判断され(S736)、上限値(tu)に達していなれば(S736;NO)、貯留部801cによる遊技球の貯留が継続される。一方、上限値(tu)に達していれば(S736;YES)、可動装置800に流出駆動が施される(S738)。この第3例によると、例えば、一定の周期に従って、可動装置800に流出駆動が施される。尚、第3例において、S730では、タイマーの値(t)を「0」にすることを行わずに、S734において、この値(t)を「0」にすると共にタイマーをスタートさせてもよい。
【0127】
また、図22(b)の第4の変形例においては、先ず、S740の「初期化処理」を実行し、貯留部801c内の遊技球を全て流出させ、意匠部802のボトルの注ぎ口が上方に向くように可動装置800を動かし、カウンタの値を「0」にする。尚、このカウンタは、例えば、主制御部140を構成する「CPU401のレジスタ」、主制御部140を構成する「RAM481」、ランプ制御部170を構成する「CPU171のレジスタ」、若しくは、ランプ制御部170を構成する「RAM172」等に設けることができる。
【0128】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部801c内への流入があるか否かが判断され(S742)、流入があれば(S742;YES)、上記カウンタの値(T)を1インクリメントする(S744)。そして、カウンタの値(T)が、上限値(Tu)に達しているか否かが判断され(S746)、上限値(Tu)に達していなれば(S746;NO)、貯留部801cによる遊技球の貯留の貯留が継続される。一方、上限値(Tu)に達していれば(S746;YES)、可動装置800に流出駆動が施される(S750)。この第4例によると、例えば、適宜変化する周期に従って、可動装置800に流出駆動が施される。
【0129】
尚、第3の変形例や、第4の変形例では、時間を基準に貯留処理を行うため、所定時間内{タイマーの値(t)が、上限値(tu)に到達するまで、若しくは、カウンタの値(T)が上限値(Tu)に達するまで}に、貯留部801cに流入する遊技球の数により、球通路部905に払い出される遊技球の数が決定する。そして、これらの変形例においても、図3に示すように、各球通路部905の出口部907の真下には、第一種始動口(普通電動役物)17が位置している。このため、所定時間内に、即ち、貯留処理が施されるまでに、貯留部801cに貯留される遊技球の数が多くなる程、第一種始動口(普通電動役物)17への入球の確率が高くなる。このため、遊技者は、上記所定時間内に、できるだけ多くの数の遊技球を貯留部801c内に貯留しようと試みながら遊技を行うことになる。よって、第3の変形例や第4の変形例の遊技機によると、遊技者は、従来の遊技機とは異なる面白味を味わうことができる。
【0130】
図23は、第一種始動口(普通電動役物)17の開放に伴って、貯留処理を行う具体例を示している。この図23に示す第5の変形例においても、先ず、S760の「初期化処理」が実行される。かかる「初期化処理」においても、実施例1と同様に、貯留部801c内の遊技球を全て流出させ、意匠部802によって構成されるボトルの注ぎ口が上方に向くように可動装置800を動かし、更に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。尚、例えば、「流入数メモリ」を、主制御部140を構成する「RAM481」や、ランプ制御部170を構成する「RAM172」に設け、この流入数をこの「流入数メモリ」に記憶することができる。
【0131】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部801c内への流入があるか否かが判断され(S762)、流入があれば(S762;YES)、流入数(n)の値を「+1」加算する(S764)。そして、流入数(n)が、貯留部801cが貯留を予定する上限数{以下、貯留上限値(nu)と称する}以下であるか否かを判断し(S766)、貯留上限値(nu)を超える場合には(S766;NO)、可動装置800に流出駆動が施される(S770)。尚、貯留部801cが、貯留上限値(nu)を超える数の遊技球(即ち、オーバーフロー分)を遊技領域11内等に排出するための排出手段を備える場合等には、図23において、S764と、S766を省略することもできる。
【0132】
一方、流入数(n)が、貯留部801cの貯留上限値(nu)以下である場合には(S766;YES)、普通図柄表示装置32の表示態様として、当り表示が選択されている否か(実際には、例えば、第一種始動口(普通電動役物)17を開放させるためのコマンドが発生しているか否か等)が判断され(S768)、選択されている場合(S768;YES)には、可動装置800に流出駆動が施される(S770)。
【0133】
ここで、普通図柄表示装置32の当り表示は、普通図柄表示装置32の7セグメント表示器32aが所定の当り数字(例えば「7」)を表示することである。そして、この当り表示を行うと、第一種始動口(普通電動役物)17が開放されるが、この開放時間は一般に短時間で(例えば、0.5秒)である。これに対して、本変形例では、図3に示すように、各球通路部905の出口部907の真下には、第一種始動口(普通電動役物)17が位置している。このため、本変形例では、普通図柄表示装置32が当り表示がなされると同時に、1つ、若しくは複数(貯留上限値nu以下の数)の遊技球を各球通路部905に流入させるため、たとえ、第一種始動口(普通電動役物)17の開放時間が短時間であっても、この遊技球が第一種始動口(普通電動役物)17に入球する可能性が高くなる。また、本変形例によると、第一種始動口(普通電動役物)17を開放しているときに、複数の遊技球を第一種始動口(普通電動役物)17に向かって流出させることができるため、第一種始動口(普通電動役物)17への入球の可能性が高くなり、より一層、遊技者の興趣を高めることができる。
【0134】
図24は、表示装置(液晶表示装置27a)の表示態様等に伴って、貯留処理を行う具体例を示している。この図24に示す第6の変形例においても、先ず、S780の「初期化処理」が実行される。かかる「初期化処理」においても、実施例1と同様に、貯留部801c内の遊技球を全て流出させ、意匠部802によって構成されるボトルの注ぎ口が上方に向くように可動装置800を動かし、更に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。尚、例えば、「流入数メモリ」を、主制御部140を構成する「RAM481」や、ランプ制御部170を構成する「RAM172」に設け、この流入数をこの「流入数メモリ」に記憶することができる。
【0135】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部801c内への流入があるか否かが判断され(S782)、流入があれば(S782;YES)、流入数(n)の値を「+1」加算する(S784)。そして、流入数(n)が、貯留部801cの貯留上限値(nu)以下であるか否かを判断し(S786)、貯留上限値(nu)を超える場合には(S786;NO)、可動装置800に流出駆動が施される(S794)。尚、貯留部801cが、貯留上限値(nu)を超える数の遊技球(即ち、オーバーフロー分)を遊技領域11内に排出するための排出手段を備える場合等には、図24においても、S784と、S786を省略することもできる。
【0136】
一方、流入数(n)が、貯留部801cの貯留上限値(nu)以下である場合には(S786;YES)、表示装置(液晶表示装置27a)の表示態様として「予告表示(例えば、リーチ予告表示や大当り予告表示等)」が選択されているか否かが判断される(S788)。更に、「予告表示」が選択される場合(S788;YES)には、この「予告表示」の信頼性が「高信頼度(例えば、60%以上の信頼度)」であるか否かが判断される(S790)。そして、「予告表示」が高信頼度(信頼性が高い)である(S790;YES)にも関わらず、この予告が実現されない場合(S792;NO)には、可動装置800に流出駆動が施される(S794)。
【0137】
本変形例においても、図3に示すように、各球通路部905の出口部907の真下には、第一種始動口(普通電動役物)17が位置している。このため、高信頼度の「予告表示」がなされたのにも関わらず、予告が実現されなかった場合に、1つ、若しくは複数(貯留上限値nu以下の数)の遊技球を各球通路部905に流入させる。このため、第一種始動口(普通電動役物)17に、各球通路部905から流出する遊技球が入球する可能性が高くなる。
【0138】
即ち、遊技者にとっては、高信頼度の表示(例えば、リーチ予告表示や大当り予告表示等)」がなされると、大きな期待を抱く分だけ、この予告が外れたときの落胆は大きくなる。かかる観点に鑑み、本変形例は、高信頼度の予告が外れた場合に、遊技者の救済を図るものである。つまり、高信頼度の予告が外れた場合においても、第一種始動口(普通電動役物)17に、各球通路部905から流出する遊技球が入球する可能性が高くなるため、遊技者は救済されることになる。
【0139】
ところで、中央装置に高確率な予告態様(表示装置もしくは球通路部のランプにおけるり一チ予告、大当り予告等)が表示された後、予告が実現しなかった場合、遊技者は大当りを期待した分落胆も大きく、遊技継続の意欲をなくす。また、ノーマルリーチ(第1リーチ態様)より大当りの可能性の高いスーパーリーチ(第2リーチ態様)に発展したにもかかわらず外れた場合、第2リーチ態様は表示時間が長いため、外れた落胆に時間的なロスも加わり遊技継続の意欲をなくす。このような状態を解消するために、上記のように外れた場合、可動体を始動口開成に所定回数連動させ始動口入賞確率を高める。このことにより、遊技者は、外れた落胆や時間的なロスヘの特典が付与されることとなり、興趣を高めたまま遊技を継続することができる。上記構成ではスーパーリーチ(第2リーチ態様)もしくは高確率予告になれば特典が付与されるので、当たりへの期待感はもちろん、当たりになるまでの課程においても興趣を高めることができる。また、スーパーリーチになったとき、表示時間が長いので止め打ちする場合があるが、上記構成にすることにより、貯留部への球の貯留が必要になるため、スーパーリーチ中でも弾球遊技をすることとなり、台の稼働率をあげ、ホール関係者にとってもメリットとなる。また、上記構成にさらに、上記条件によって始動□開成時間を長く変更する、もしくは、普通図柄の大当り確率を高確率にすることで可動体との連動の効果が高まり、始動口入賞確率を高めることができる。
【0140】
また、貯留部は、図25に示す第7の変形例のように、各球通路部905に設けることもできる。即ち、この変形例においては、樋部900の内壁面(前面板部27bの内壁面を例示するが、側壁部901、902の内壁面や前壁部903の内壁面であってもよい。)から球通路部905内に出没する貯留部材916を用いて、貯留部916aを構成している。即ち、貯留部材916が球通路部905内に前進すると、球通路部905が貯留部材916で遮断され、この球通路部905の内部空間のうちで、球通路部905の入口部905aと、貯留部材916とで挟まれた空間部分が貯留部916aを構成することになる。尚、この変形例においては、可動装置800が、意匠部802を備えるが、可動本体部801を備えない構成とされている。
【0141】
この第7の変形例の「貯留処理」も、図21を用いて説明できる。先ず、S700の「初期化処理」を実行し、貯留部材916を後退させ、この貯留部材916を球通路部905内から排除し、貯留部916a内の遊技球を全て流出させた後に、貯留部材916を球通路部905内へ前進させると共に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。
【0142】
次に、流入検知器40sによって、遊技球の貯留部916a内への流入があるか否かが判断され(S705)、流入があれば(S705;YES)、流入数(n)の値を「+1」加算する(S710)。そして、流入数(n)が所定数(例えば、5個〜10個)に到達しているか否かが判断され(S715)、所定数に到達していない場合には(S715;NO)、貯留部916aによる遊技球の貯留が継続される。一方、所定数に到達している場合には(S715;YES)、貯留部材916を後退させ、この貯留部材916を球通路部905内から排除する(流出駆動;S720)。
【0143】
B.実施例2
【0144】
次に、実施例2の遊技機についてを説明する。この実施例2においても、実施例1の図1〜15は、そのまま適用される。また、本実施例において、実施例1と同様な構成の部材に関しては、同一符号を付して説明を省略する。
【0145】
実施例2の樋部900は、図26に示すように、実施例1の樋部900と同様な構成を備える。また、図26の可動装置1800は、意匠部1802を備えるが、可動本体部を備えない構成とされている。但し、実施例2においても、実施例1と同様な可動装置800を備えると共に、図21〜24のうちの何れかの「貯留処理」が施されてもよいし、図25に示すような貯留部材916や貯留部916aを有してもよい。
【0146】
実施例2においても、図26に示すように、樋部900の内壁面と、前面板部27bの前面とで囲まれる空間によって、相互に連続する2つの球通路部905を構成している(一方の球通路部の図示を省略)。また、実施例2においても、各球通路部905の内壁面(本実施例では、前面板部27bの前面)に複数のランプ装置850を配置している。但し、本実施例では、個々のランプ装置850毎に専用の通過検知器41sが配置されている。
【0147】
本実施例においては、表示装置(例えば、実施例1の液晶表示装置27a)の表示態様に連動して、可動装置1800やランプ装置850を駆動させる。例えば、表示装置の表示態様として、「大当り予告表示」が選択されるときに、可動装置1800を回転駆動若しくは傾動駆動し、ランプ装置850を点灯駆動する。より具体的には、大当り予告表示が選択されるときには、可動装置1800を回転駆動若しくは傾動駆動し、ランプ装置850を点灯駆動すると共に、その予告の信頼度に合わせて、可動装置1800を回転角や傾動角を選択したり、点灯させるランプ装置850の数を選択するものである。
【0148】
即ち、大当り予告表示が選択されない場合には、図26に示すように、可動装置1800を、その意匠部1802で構成されるボトルの注ぎ口が上方に向くように固定すると共に、全ランプ装置850を消灯させた状態とする。
【0149】
大当り予告表示が選択され、その予告の信頼度が50%の場合には、図27(a)に示すように、意匠部1802を所定の角度(例えば、90度)だけ傾動する。加えて、遊技球が何れかの球通路部905を通過するのを待って、この球通路部(905等)に配置されたランプ装置850の半分を点灯する。
【0150】
また、大当り予告表示が選択され、その予告の信頼度が100%の場合には、図27(b)に示すように、意匠部1802を前記「所定の角度(例えば、90度)」の2倍の角度だけ傾動する(例えば、180度)。加えて、遊技球が何れかの球通路部905を通過するのを待って、この球通路部905に配置された全ランプ装置850を点灯する。
【0151】
このように、表示装置の表示画像に加え、可動装置1800の傾動駆動と、ランプ装置850を点灯駆動とによって、遊技者は、表示装置によって、大当り予告表示がなされることを実感できる。また、この予告の信頼度等によって、可動装置1800の傾動駆動の態様や、ランプ装置850を点灯駆動の態様が異なるため、遊技者は、これらの態様の差異によって予告の信頼度を十分に把握することができる。
【0152】
次に、図28を用いて、ランプ装置850の点灯駆動(以下、「ランプ処理」という。)の具体例を説明する。先ず、S830の「初期化処理」を実行する。この初期化処理において、全ランプ装置850を消灯すると共に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。尚、例えば、「流入数メモリ」を、主制御部140を構成する「RAM481」や、ランプ制御部170を構成する「RAM172」に設け、この流入数をこの「流入数メモリ」に記憶することができる。
【0153】
次に、流入検知器40sによって、何れかの球通路部905への遊技球の流入があるか否かが判断され(S835)、流入があれば(S835;YES)、大当り予告表示が選択されるか否かが判断される(S840)。そして、選択されない場合には(S840;NO)、本ランプ処理を終了する。一方、選択される場合には(S840;YES)、この予告の信頼度が判断される(S845)。
【0154】
この信頼度が100%であれば(S845;YES)、遊技球が通過した球通路部905における「全通過検知器41sの検知信号(検出信号)」を読み込み(S850)、この球通路部905の全ランプ装置850を点灯する(S855)。これに対して、この予告の信頼度が100%でない場合(S845;NO)には、遊技球が通過した球通路部905における「全ランプ装置850のうちで、この信頼度の相当する数(Y個;小数であれば、「最も近似する整数」、「四捨五入した整数」、「少数点以下を切り捨てた整数」、若しくは「少数点以下を切り上げた整数」等とする。以下、この「相当する数」に関し、同様な意味に用いる。)の通過検知器41sの検出信号」を読み込み(S860)、この球通路部905における同数(Y個)のランプ装置850を点灯する(S865)。
【0155】
この実施例2によると、実施例1の効果(但し、貯留部による効果を除く)に加えて以下の効果が得られる。即ち、本実施例においては、表示装置の表示画像に関連付けて可動装置1800やランプ装置850を駆動させる。つまり、遊技球と、可動装置1800と、ランプ装置850とによって、中央装置26でのダイナミックな動きを演出し、遊技者に新鮮なインパクトを与え、娯楽性を向上させることができる。尚、ランプ処理の手法は、図28に示すマスクパターン的な手法に限定されない。例えば、図29及び図30に示す他の手法を用いることもできる。
【0156】
即ち、図29に示す実施例2の第1の変形例においては、遊技球が通過した球通路部905における「全通過検知器41sのうちで、大当り予告の信頼度に相当する数の通過検知器41s」を用いる態様を示している。先ず、S870の「初期化処理」を実行し、全ランプ装置850を消灯すると共に、流入検知器40sによって検知される流入数を「0」にする。次に、流入検知器40sによって、何れかの球通路部905への遊技球の流入があるか否かが判断され(S875)、流入があれば(S875;YES)、大当り予告表示が選択されるか否かが判断される(S880)。そして、選択されない場合には(S880;NO)、本ランプ処理を終了する。一方、選択される場合には(S880;YES)、この予告の信頼度が判断される(S885)。
【0157】
この信頼度が100%であれば(S885;YES)、遊技球が通過した球通路部905において、全通過検知器41sを導通し(検知可能な状態とし、S890)、この全通過検知器41sの検知信号(検出信号)を読み込み(S895)、この球通路部905の全ランプ装置850を点灯する(S900)。これに対して、この予告の信頼度が100%でない場合には、遊技球が通過した球通路部905において、全通過検知器41sのうちで、この信頼度の相当する数(Y個)の通過検知器41sのみを導通し(検知可能な状態)、このY個の通過検知器41sの検知信号(検出信号)を読み込む(S905)と共に、この球通路部905における同数(Y個)のランプ装置850を点灯する(S915)。
【0158】
また、図30に示す実施例2の第2の変形例においては、遊技球が通過した球通路部905の全通過検知器41sで遊技球を検知(検出)するが、大当り予告の信頼度に相当する数の通過検知器41sによって検知(検出)された検知信号(検出信号)のみを有効とする態様を示している。先ず、S930の「初期化処理」を実行し、全ランプ装置850を消灯すると共に、流入検知器40sによって検知される流入数「0」にする。次に、流入検知器40sによって、何れかの球通路部905への遊技球の流入があるか否かが判断され(S935)、流入があれば(S935;YES)、遊技球が流入した球通路部905の全通過検知器41sで、遊技球の通過信号を検知(検出)する(S940)。
【0159】
次いで、大当り予告表示が選択されるか否かが判断される(S945)。そして、選択されない場合には(S945;NO)、本ランプ処理を終了する。一方、選択される場合には(S945;YES)、この予告の信頼度が判断される(S950)。
【0160】
この信頼度が100%であれば(S955;YES)、遊技球が通過した球通路部905の全ランプ装置850を導通し(S955)、この全ランプ装置850を点灯する(S960)。これに対して、この予告の信頼度が100%でない場合には、遊技球が通過した球通路部905において、全ランプ装置850のうちで、この信頼度の相当する数(Y個)のランプ装置850のみを導通し(S965)、このY個ランプ装置850を点灯する(S970)。
【0161】
尚、本実施例においても、図5の破線に示すように、流入検知器41sや通過検知器41s等の「通路関係の検知器」から伝送される信号を直接、副制御部(本実施例では、ランプ制御部170)に入力してもよい。尚、この点に関しては、後述する実施例3、実施例4及び各変形例においても同様である。
【0162】
また、「本実施例」、「後述する実施例2、実施例3及びこれらの変形例」、「実施例1の第6の変形例」に例示するように、参考発明5及び参考発明9(何れか一方の発明でも同様)が適用される場合には、可動装置800、ランプ装置850に代表される駆動部の駆動制御を、主制御部(当否判定の制御等の遊技の基本進行制御を司る制御部)からではなく、主制御部に接続された副制御部から行ってもよい。例えば、本実施例においては、主制御部140から特別図柄制御部160に対して変動コマンド、停止図柄コマンド、及び変動停止コマンドを送信させることとし、更に、特別図柄制御部160では変動コマンドを受けて、複数の変動態様から乱数等による抽選で変動態様を決定することとしてもよい。かかる場合には、特別図柄制御部160が、大当り予告表示、リーチ表示、リーチ予告表示等の特定の表示態様を選択したときに、特別図柄制御部160から可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)に、所定の駆動信号を送信し、可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)を駆動させてもよい。若しくは、特別図柄制御部160が、大当り予告表示、リーチ表示、リーチ予告表示等の特定の表示態様を選択したときに、特別図柄制御部160からランプ制御部170に所定の信号を送信し、この信号を受けたランプ制御部170が、可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)に、所定の駆動信号を送信し、可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)を駆動させてもよい。そして、これらの場合には、可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)において、表示装置の図柄にリンクした駆動を行うことが容易であると共に、この駆動態様の複雑なものとし、遊技機としても面白味を更に高めてもよい。また、主制御部の機能を副制御部に分担させることで、主制御部の汎用化を図ることもできる。
【0163】
本実施例では、大当り予告表示に連動して可動装置800、ランプ装置850に代表される駆動部を駆動させる態様を例示したが、参考発明5及び参考発明9の「表示態様」は種々選択できる。また、「本実施例」、「後述する実施例2、実施例3及びこれらの変形例」、「実施例1の第6の変形例」、更には、これらの上位概念に相当する参考発明5及び参考発明9(何れか一方の発明でも同様)においては、複数種類の「表示態様」に対応して駆動部の駆動させたり、「表示態様」に応じて駆動態様に差異を設けてもよい。例えば、「大当り予告表示」、「リーチ表示」、「リーチ予告表示」、「確率変動表示」、「図柄変動開始表示」の各々の表示態様に連動して、可動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)を駆動させることとすると共に、各表示態様毎に動装置800及びランプ装置850(何れか一方でもよい。)の駆動量(回転角、点灯数等)に差異を設けてもよい。
【0164】
C.実施例3
【0165】
次に、実施例3の遊技機についてを説明する。この実施例3の遊技機は、可動装置2800の構造と、可動態様が異なる点を除いて、実施例1の遊技機と同様な構成を備えている。
【0166】
即ち、実施例3の可動装置2800は、図31に示すように、揺動(半回転)可能に配置される可動本体部2801と、可動本体部2801と一体で揺動(半回転)可能に配置される意匠部2802と、を備えている。このうち、可動本体部2801は、軸心を前後方向に向けながら支持部908に揺動(半回転)可能に支持される略円筒形状のものである。また、周壁部2801aにおいて、可動本体部2801の軸心回りに180度隔てた二個所が、略円弧状(周壁部2801aの周方向に沿って)に切り欠かれ(例えば、中心角が30〜60度)、遊技球が通過可能な通過孔2801bを構成している。そして、この可動本体部2801の内部空間によって、球通路部905の入口部905aと連通可能な球流路部2801dを構成している。尚、意匠部2802は、実施例1の意匠部802と同様な構成を備えている。
【0167】
この可動装置2800においては、図31(a)に示すように、意匠部2802によって構成されるボトルの注ぎ口が上方を向いた状態(以下、正常状態という。)を中心にして、「時計回りの180度回転」と、「反時計回りの180度回転」とを交互に、しかも、連続的に行うものである。即ち、この可動装置2800の可動本体部2801と、意匠部2802は、一体で揺動可能(以下、「通常駆動」という。)とされている。
【0168】
この可動装置2800においては、図31(a)に示す「正常状態にあるとき」と、図31(b)に示す「ボトルの注ぎ口が下方を向いた状態(以下、反転状態という。)にあるとき」には、2つの通過孔2801bによって、球通路部905が、可動装置2800外に開放されるため、可動装置2800に到達する遊技球を球通路部905に導くことができる。一方、図31(c)に示すように、可動装置800が、正常状態と、反転状態との間にあるとき、即ち、意匠部2802によって構成されるボトルの注ぎ口が横方向を向いた状態(以下、横転状態という。)あるときには、可動本体部2801の周壁部2801aのうちで、通過孔2801bが存在しない部位によって、入口部905aは閉鎖された状態となり、遊技球は球通路部905へと流入できない状態となる。よって、本実施例の可動装置2800も、参考発明7の「開閉手段」として機能する。
【0169】
本実施例では、表示装置(例えば、実施例1の液晶表示装置27a)の表示態様」として、大当り予告表示が選択されるときに、反転状態に固定される。即ち、本実施例では、通常駆動時において、可動装置800に到達する遊技球を球通路部905に導くことが可能な状態と、不可能な状態とが交互に繰り返される。これに対して、表示装置が特定の表示態様を選択したときには、可動装置800に到達する遊技球を球通路部905に導くことが可能な状態が維持される。
【0170】
本実施例によると、実施例1の効果に加えて以下の効果が得られる。即ち、可動装置2800は、通常時に連続的に揺動しているのに対し、表示装置の表示態様として「大当り予告表示」が選択されることに伴って、可動装置2800が停止する。しかも、可動装置800に到達する遊技球を球通路部905に導くことが可能な状態が連続的に維持され、各球通路部905に遊技球が流入し易くなる分だけ、ランプ装置850が点灯する機会が多くなる。つまり、大当り予告に伴って、可動装置800が通常時とは明らかに異なる状態に駆動され、更に、ランプ装置850が点灯する機会が多くなり、遊技者は、大当り予告を実感することができる。
【0171】
尚、実施例3においては、主に、参考発明5の一具体例として、中央装置に設けられる表示装置の表示態様に連動させて、可動体(可動装置)を動かす態様を例示した。但し、実施例3においても、前述の実施例2と同様に、中央装置に設けられる表示装置の表示態様に連動させて、可動体(可動装置)及びランプ装置を駆動しても、ランプ装置のみを駆動(点灯)してもよい。
【0172】
D.実施例4
【0173】
次に、実施例4の遊技機についてを説明する。この実施例4の遊技機は、可動装置2800の構造と、可動態様が異なる点を除いて、実施例1の遊技機と同様な構成を備えている。
【0174】
即ち、実施例3の可動装置3800は、図32に示すように、揺動(半回転)可能に配置される可動本体部3801と、可動本体部3801と一体で揺動(半回転)可能に配置される意匠部3802と、を備えている。このうち、可動本体部3801は、軸心を前後方向に向けながら支持部908に揺動(半回転)可能に支持される略円筒形状のものである。また、周壁部3801aにおいて、可動本体部3801の軸心回りの二個所に、遊技球が通過可能な通過孔3801b、3801eが設けられいる(周壁部3801aの周方向に沿って略円弧状に設けられている。)。そして、この可動本体部3801の内部空間によって、球通路部905の入口部905aと連通可能な球流路部3801dを構成している。尚、意匠部3802は、実施例1の意匠部802と同様な構成を備えている。
【0175】
この可動装置3800では、可動本体部3801が揺動することで、通過孔3801bにおける可動本体部3801の周方向に沿った一部が、支持部908内に進入したり、支持部908が外部に現れる。即ち、可動本体部3801が揺動することで、通過孔3801bのうちの外部に露呈する部分のサイズ(円弧長)が変更され、球通路部905の入口部905aの開口角が変更される{図32(a)及び(b)の角度Bの差異を参照}。つまり、この可動本体部3801は開口角変更手段を構成する。
【0176】
本実施例によると、実施例1の効果に加えて以下の効果が得られる。即ち、可動装置3800が開口角変更手段を有するため、この遊技機においても、可動装置3800の可動状態に関連付けて、遊技球の球通路部への流入の可否が決定される。従って、遊技者にとっては、更により一層、面白味のある遊技機となる。
【0177】
次に、この開口角変更手段による「開口角変更処理」の具体例について、図32及び図33を用いて詳細に説明する。先ず、S980の「初期化処理」が実行される。この「初期化処理」においては、球通路部905の入口部905aの開口角が、「通常の大きさ」となるように、開口角変更手段(可動本体部3801)を駆動する。尚、「通常の大きさの開口角」としては、例えば、図32(b)の開口角(B)を例示できる。
【0178】
次いで、表示装置(液晶表示装置27a)の表示態様として「予告表示(例えば、リーチ予告表示や大当り予告表示等)」が選択されているか否かが判断される(S982)。そして、予告表示が選択さない場合(S982;NO)には、本開口角変更処理を終了する。一方、「予告表示」が選択される場合(S982;YES)には、この「予告表示」の信頼性が「高信頼度(例えば、60%以上の信頼度)」であるか否かが判断される(S984)。
【0179】
「予告表示」の信頼度が低い場合(S984;NO)には、本開口角変更処理を終了するが、「予告表示」の信頼性が高い(高信頼度)である場合(S984;YES)には、「予告表示」が実現したか否かが判断され(S986)、実現した場合(S986;YES)には、本開口角変更処理を終了する。これに対して、「予告表示」の信頼性が高い(高信頼度)のにも関わらず、この予告が実現されない場合(S986;NO)には、球通路部905の入口部905aの開口角が拡大するように、開口角変更手段(可動本体部3801)を駆動する(S988)。尚、この拡大した開口角としては、例えば、図32(a)の開口角(B)を例示できる。
【0180】
即ち、遊技者にとっては、高信頼度の表示(例えば、リーチ予告表示や大当り予告表示等)」がなされると、大きな期待を抱く分だけ、この予告が外れたときの落胆は大きくなる。かかる観点に鑑み、本実施例は、高信頼度の予告が外れた場合に、遊技者の救済を図るものである。つまり、高信頼度の予告が外れた場合においても、球通路部905の入口部905aの開口角が拡大するため、遊技者は救済される。
【0181】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
【0182】
尚、前記各実施例や、各変形例(実施例1の第1の変形例を除く)では、樋部900の内部にランプ装置850を配置するため、樋部900を透明若しくは半透明な素材で構成した。但し、樋部900の内部にランプ装置850を配置する場合であっても、ランプ装置850を常時視認可能とすることは必ずしも必要とされず、例えば、ランプ装置850が点灯状態にあるときのみに視認可能であってもよい。更に、樋部900の内部にランプ装置850を配置する場合であっても、樋部900全体を透明若しくは半透明な素材で構成することは必ずしも必要とされず、例えば、前壁部903のみを透明若しくは半透明な素材で構成してもよい。また、樋部900の内部にランプ装置850を配置し、樋部900若しくはその一部を透明若しくは半透明な素材で構成する場合には、このような素材に着色剤等を含有させ、ランプ装置850の点灯時の装飾効果を高めてもよい。
【0183】
また、参考発明1〜参考発明9の応用発明として、以下の発明を例示できる。即ち、(A)遊技領域を有する遊技盤と、(B)前記遊技盤に配設される中央装置と、(C)遊技盤における前記中央装置の外周近傍に設けられ、遊技球が通過可能な球通路部と、(D)前記中央装置若しくは前記中央装置の外周近傍に設けられると共に、前記遊技球が前記球通路部を通過することに連動して点灯可能なランプ装置と、(E)前記球通路部を前記遊技球が通過することを検出する検出手段と、(F)前記中央装置若しくは前記中央装置の外周近傍に設けられると共に、遊技球が通過可能な球流路部を有する可動体と、を備える遊技機を例示できる。また、この遊技機において、参考発明2〜参考発明9のうちの少なくとも1つの発明の「発明特定事項」が加重された応用発明を例示することもできる。
【0184】
また、本発明は遊技機において前述した制御方法の他の態様であっても実施できる。例えば、主制御部と特別図柄制御部、音声制御部、ランプ制御部、又は払出制御部等(以下副制御部ともいう)との間での制御に関して主制御部から出力されるコマンドの種類や主制御部の制御負担を極力抑制した制御態様の遊技機にも適用できる。この制御態様における、例えば主制御部と特別図柄制御部との間のコマンド送信に関して説明すると、特別図柄の制御において、主制御部は特別図柄制御部に対して変動コマンド、停止図柄コマンド、及び変動停止コマンドを送信し、特別図柄制御部では変動コマンドを受けて、複数の変動態様から乱数等による抽選で変動態様を決定する。各コマンドの送受信時期、順序についても、情報伝達の確実性や、多様な遊技態様の実現、あるいは不正防止等の観点から種々の技術が採用される。
【0185】
このようにすることで、様々な効果を発揮する。機種変更の際には、異機種においても主制御プログラムを共用でき、副制御プログラムについてのみ変更すれば済むこととなり設計変更容易となる。また、第三者検査機関による検査についても容易にできる。更に、主制御部の負担軽減や副制御部での制御自由度の向上により多様な遊技効果を実現可能となる。
【0186】
また、副制御部同士(2以上)についても送信可能とすることができる。例えば、ランプ制御部と音声制御部との間を送信可能にすることで、ランプ制御部又は音声制御部のどちらか一方を主制御部と送信可能とすればよい。そうすることで、主制御部から送信するコマンド数を更に減らすことができ、前記効果を更に高めることができる。尚、上記では主制御部と副制御部又は副制御部間において送信するとしたが、送信とは一方向であっても双方向であってもどちらでも良い。
【0187】
【発明の効果】
以上記述したように本各発明によれば、遊技者の興趣を高めることができると共に、この高まった興趣を継続する遊技機が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】各実施例及び各変形例に係る遊技機を示す正面図である。
【図2】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、前面枠を開いた状態を示す斜視図である。
【図3】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、遊技盤を示す正面図である。
【図4】各実施例及び各変形例に係る遊技機を示す裏面図である。
【図5】各実施例及び各変形例に係る電子制御装置を示すブロック図である。
【図6】(a)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する主制御部の説明図であり、(b)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する払出制御部の説明図である。
【図7】(a)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する特別図柄制御部の説明図であり、(b)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成するランプ制御部の説明図であり、(c)は各実施例及び各変形例に係る遊技機が備える電子制御装置を構成する音声制御部の説明図である。
【図8】各実施例及び各変形例に係る遊技機の主制御部が行うメインジョブを説明するためのフローチャートである。
【図9】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの処理を示すフローチャートである。
【図10】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、電源断(停電等)が発生したときの復電処理を示すフローチャートである。
【図11】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、当否判定ジョブを説明するためのフローチャートである。
【図12】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部の内蔵RAMに格納された各種メモリ等の代表例を示す説明図である。
【図13】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、特別図柄メインジョブの概略を説明するためのフローチャートである。
【図14】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部を示す説明図である。
【図15】各実施例及び各変形例に係る遊技機において、主制御部を構成するCPUを示す説明図である。
【図16】図3中の中央装置の拡大図である。
【図17】実施例1の樋部、球通路部、可動装置(可動体)等を説明するための縦断面図である。
【図18】(a)は樋部、球通路部、可動装置(可動体)等を説明するための縦断面図であり、(b)は図18(a)のd−d断面図である。
【図19】(a)は図18(a)のa−a断面図であり、(b)は実施例1の第1の変形例を示す断面図であり、(c)は実施例1の第2の変形例を示す断面図である。
【図20】実施例1において、可動装置(可動体)及びランプ装置の駆動態様を説明するための縦断面図である。
【図21】実施例1の「貯留処理」を示すフローチャートである。
【図22】(a)実施例1の第3の変形例において、「貯留処理」を示すフローチャートであり、(b)実施例1の第4の変形例において、「貯留処理」を示すフローチャートである。
【図23】実施例1の第5の変形例において、「貯留処理」を示すフローチャートである。
【図24】実施例1の第6の変形例において、「貯留処理」を示すフローチャートである。
【図25】(a)及び(b)は実施例1の第7の変形例において、「貯留部」を説明するための縦断面図であり、(c)は図24(a)のc−c断面図である。
【図26】実施例2において、樋部、球通路部、可動装置(可動体)、ランプ装置等を説明するための縦断面図である。
【図27】(a)及び(b)は実施例2において、ランプ装置の駆動態様を示す縦断面図である。
【図28】実施例2の「ランプ処理」を示すフローチャートである。
【図29】実施例2の第1の変形例に係る「ランプ処理」を示すフローチャートである。
【図30】実施例2の第2の変形例に係る「ランプ処理」を示すフローチャートである。
【図31】(a)〜(c)は実施例3において、樋部、球通路部、可動装置(可動体)等を説明するための縦断面図である。
【図32】(a)及び(b)は実施例4において、樋部、球通路部、可動装置(可動体)等を説明するための縦断面図である。
【図33】実施例4の「開口角変更処理」を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1;パチンコ機(遊技機)、
26;中央装置
27a;液晶表示装置(表示装置)、
41a;通過検知器(検出手段)
800、1800、2800、3800;可動装置(可動体)、
850;ランプ装置、
900;樋部、
905;球通路部、
905a;入口部。

Claims (2)

  1. 遊技領域を有する遊技盤と、
    前記遊技領域内に配設される普通図柄作動ゲートと、
    前記遊技領域内に配設され、前記普通図柄作動ゲートを遊技球が通過することにより変動表示を行う普通図柄表示装置と、
    前記遊技領域内に配設され、開閉可能な一対の翼片部を有し、前記普通図柄表示装置に当り表示がなされると前記翼片部を所定時間開放する始動口と、
    前記遊技領域内に配設され、前記始動口に遊技球が入球することにより特別図柄を変動表示する特別図柄表示装置を有する中央装置と、
    前記遊技領域内に配設され、前記特別図柄表示装置に大当り表示がなされると開放する大入賞口と、
    前記中央装置に設けられ、上方に開口する入口部及び下方に開口する出口部を有し、遊技球が通過可能な球通路部と、
    周壁部の一部が前記周壁部の周方向に沿って切り欠かれて遊技球を通過可能な通過孔を構成し、内部空間が所定数の遊技球を貯留可能な貯留部を構成すると共に前記球通路部の入口部と連通可能な球流路部を構成する可動体と、を備えた遊技機において、
    前記可動体は、前記球通路部の入口部を開閉可能な開閉手段として機能し、
    前記可動体が前記通過孔を上方に向けたとき、遊技球を前記貯留部に受け入れ可能とすると共に前記入口部を閉鎖し、前記可動体が前記通過孔を下方に向けたとき、遊技球を前記貯留部に受け入れ不可能とすると共に前記球流路部が前記入口部と連通する構成とされ、
    前記始動口の一対の翼片部の間に形成される入球路が、前記球通路部の出口部の真下に配置され、
    前記普通図柄表示装置の表示態様として当り表示が選択されているか否かを判断し、選択されていると判断した場合には、前記可動体を駆動して前記貯留部内の遊技球を前記球通路部に流入させることを特徴とする遊技機。
  2. 前記中央装置において前記球通路部に沿って設けられると共に、遊技球が前記球通路部を通過することに連動して点灯可能なランプ装置と
    前記球通路部を前記遊技球が通過することを検出する検出手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
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