JP4201594B2 - 信号検出器の制御および評価を行う回路機構および方法 - Google Patents
信号検出器の制御および評価を行う回路機構および方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に複素インピーダンスを有するパラメトリックセンサ用で、センサを作動させてそれらの信号を評価する回路機構であって、機械量を取得する少なくとも1つのセンサを有する回路機構に関する。
本発明はさらに、少なくとも1つのセンサが機械量を取得するようにした、センサ、特に複素インピーダンスを有するパラメトリックセンサを起動させてそれらの信号を評価する方法に関する。
【0002】
センサを起動させてそれらの信号を評価する回路機構は、経験から長年にわたって周知であった。
複素インピーダンスを有するセンサ、たとえば、線形可変差動変成器(LVDT)、差動チョーク、渦電流センサなどの差動または非差動誘導または容量型センサを起動させてそれらの信号を評価する従来型回路機構は、正弦波発振器によって供給されるブリッジ回路、一般的に交流ブリッジ回路を使用している。
交流増幅器による増幅後、交流ブリッジ回路の出力電圧を位相敏感復調器で整流して、必要な濾過をした後、このように得られた、測定量にほぼ比例した直流電圧をA/D変換器で対応のデジタル信号に変換する。
【0003】
この形式の回路機構は、特に回路機構の部品すべてに対する要求が大きい点で、問題がある。
たとえば、正弦波発振器は、振幅、周波数および位相に満足の行く安定性を示す必要があり、位相敏感復調器も満足の行く線形性を示す必要があり、回路機構も一般的に満足の行く温度安定性および長期的安定性を示す必要がある。
さらに、回路機構の非常に複雑なレイアウトも問題である。
これらの2面が合わさって、多くの場合にそのような回路機構が非常に高価である理由になっており、回路機構が大量に一体部品として製造される時でも、高価なままである。
【0004】
従来型回路機構は、また、センサの複素インピーダンスの結果として、また、平衡がくずれたブリッジ回路に発生する非線形性によって広がることが多いブリッジ出力電圧の位相ずれ、位相回転および非線形ゆがみの発生によって、技術的特性が相当に制限される場合が多い点で、問題がある。
したがって、たとえば、センサの強磁性回路の非線形効果によって生じる高レベルの高調波と直角成分とによって、回路機構全体の分解能が制限される。
【0005】
ドイツ特許第DE3910597A1号は、センサを起動してそれらの信号を評価するためのセンサ付き回路機構および方法であって、センサがコイルを有して、そのコイルの温度依存インダクタンス変動が補償を行うようにした回路機構および方法を開示している。
この回路機構では、コイルのオーム抵抗器が、温度測定センサを形成している。
測定中の量、たとえば、距離および温度の取得が、マイクロコンピュータで制御された2つの個別回路で進められる。
したがって、ドイツ特許第DE3910597A1号に開示された回路機構は、上記欠点をすべて備えている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、冒頭に記載した形式の、センサを起動させてそれらの信号を評価するための、構造的に簡単なレイアウトで温度に起因する外乱を最小限に抑えるか、ほぼなくすことができる回路機構および方法の両方を記載することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、上記目的は、請求項1によって特徴付けられた機能を備えた、センサを起動させてそれらの信号を評価する回路機構によって達成される。
したがって、センサを起動させてそれらの信号を評価する本回路機構は、センサの測定信号、絶対温度および傾斜温度を、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に取得できるように、改善され、さらに発展している。
【0008】
さらに、センサを起動させてそれらの信号を評価する方法に関して言うと、上記目的は、請求項24によって特徴付けられたステップを有する方法によって達成される。
したがって、冒頭に記載した形式の、センサを制御してそれらの信号を評価する方法は、センサの測定信号、絶対温度および傾斜温度を、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に取得できるように、改善されている。
【0009】
本発明によって、従来のやり方とは異なって、測定信号の満足の行く温度安定性および長期的安定性を達成するために、センサの絶対温度への依存性だけでなく、追加的かつ同時に、傾斜温度への依存性も補償しなければならないことがわかった。
それによって、測定信号の追加的かつ倍増的温度誤差を補償することができる。
技術的観点では、これらの信号を、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に取得できることから、これが特に簡単で高度な方法で達成される。
したがって、温度に起因する外乱を大幅に補償することができる。
また、このように回路機構の特に簡単な構造を実現することができ、これによって、回路機構の集積化が容易になり、したがって、それを普遍的に使用することが特に容易になるため、回路機構の価格を下げることが可能になる。
【0010】
特に好都合なやり方では、測定信号の絶対温度および傾斜温度への依存性を、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に補償することができる。
それによって、回路機構を非常に簡単にすることができ、複素1/4、1/2および/または全ブリッジの起動および評価に特に適するであろう。
【0011】
センサは、少なくとも1つのインピーダンスを有することができる。
その場合、センサの複素および/またはオーム入力抵抗によって、インピーダンスの温度依存変化を取得することができるであろう。
これに関連して言うと、センサの温度依存性は、インピーダンスの温度依存変動によってもたらされる。
【0012】
さらに好都合なやり方では、電圧源および/または少なくとも1つのスイッチによって少なくとも2つの電圧を発生することができるであろう。
その場合、電圧が、センサを好都合に作動させることができるであろう。
この目的に必要なスイッチは、可制御アナログスイッチにすることができ、これは、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータで信号によって直接的に起動可能にすることができる。
信号は、単極性方形波信号であり、非常に安定した周波数を有する。
【0013】
特に機能的なレイアウトに関して言うと、電圧は、2つの単極性交流電圧と1つの直流電圧とを有することができる。
交流電圧の振幅は、直流電圧の振幅の2倍にすることができる。
特に好都合なやり方では、単極性交流電圧は、スイッチで発生させることが特に容易である方形波信号にすることができる。
したがって、正弦波起動の場合に必要である振幅、周波数および位相の高コストの安定化が、不必要になる。
【0014】
さらに好都合なやり方では、2つの単極性交流電圧は、直流電圧に対して対称的かつ/または相補的にすることができる。
この場合、一方の単極性交流電圧を直流電圧より小さく、かつ/または、他方の単極性交流電圧を直流電圧より大きくすることができる。
【0015】
電圧は、センサドライバの入力部に印加することができ、センサドライバは、高オーム抵抗器を有することができる。
ここで、センサが2つの同一インピーダンスを有する時、センサの出力部のポテンシャルが、発生した直流電圧、すなわち基準電圧に等しく、交流電圧成分が実質的にゼロになる。
測定効果のためにインピーダンスが変化して、インピーダンスが不等になった時、交流電圧がセンサの出力部の基準電圧に重なるであろう。
【0016】
測定信号の特に好都合なさらなる処理に関して言うと、センサの出力信号は、好ましくは前置増幅器を経て同期変換器に供給することができる。
その時、センサの複素インピーダンスの変化に比例した振幅を有するのに加えて、波形が方形波形に非常に近い信号を同期変換器の出力部に加えることが可能であろう。
その場合、この方形波信号の復調および/またはデジタル化が非常に簡単であろう。
このため、回路機構は非常に満足できる信号対雑音比を有するであろう。
【0017】
非常に簡単な形式の実現に関して言うと、同期変換器は、制御可能にすることができる。
特に好都合なやり方では、同期変換器をマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータから直接的に起動させることができる。
【0018】
特に満足できる伝送に関して言うと、同期変換器の出力信号を増幅器、特にプログラム可能増幅器によって増幅することができる。
【0019】
センサドライバの抵抗器での交流および/または直流電圧の降下を測定するために、温度測定回路を使用することができる。
その場合、絶対温度に比例した信号を交流および/または直流電圧降下によって測定することができる。
【0020】
特に簡単なレイアウトに関して言うと、同期変換器の出力信号および/または温度測定回路の出力信号は、マルチプレクサおよび/またはA/D変換器で、好ましくはアンダーサンプリングによって、デジタル化またはデジタル式復調を行うことができる。
これに関連して言うと、マルチプレクサは、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって起動可能にすることができる。
【0021】
測定信号のさらなる処理の範囲内で、また温度補償に関して言うと、A/D変換器の出力信号をマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータに供給することができる。
【0022】
補償距離信号をマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータで復調距離信号および/または絶対温度および/または傾斜温度から計算することができる。
さらなる処理のため、補償距離信号は次に、D/A変換器によってアナログ信号のパルス幅変調信号PWMとして出力されるか、デジタルインターフェースによってさらに処理できるようにすることができる。
したがって、この信号は普遍的なさらなる処理に使用できるであろう。
【0023】
本発明の方法は、特に以上の記載に従った回路機構を作動させるために使用することができる。
この方法の場合、センサの測定信号、絶対温度および傾斜温度が、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に取得されること、また、これによって、インピーダンスの温度依存変化およびそれに伴った測定誤差を最大限に防止できることが好都合である。
特に好都合なやり方では、測定信号の絶対温度および傾斜温度への依存性を、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって同時に補償することができる。
【0024】
特に満足できる温度補償に関して言うと、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータは、A/D変換器によってデジタル化された信号から、差と、平均値の変化とを計算することができる。
これに関連して言うと、平均値の変化は、傾斜温度に比例するであろう。
出力信号の正確度を向上させるため、平均するためにデジタル化された信号を使用することもできるであろう。
【0025】
特に好都合なやり方では、温度測定回路の、絶対温度に比例した出力信号によって補正係数k2を計算することができるであろう。
補正係数k2の計算は、好ましくはマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータによって行うことができる。
加えて、または変更例として、さらなる補正係数k1をマイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータに保存することができる。
この場合、補正係数k1は、センサの形式を表すことができる。
【0026】
マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータは、アルゴリズムによって
Uout=[(A−B)−(uref−(A+B)/2)k1]k2(T)
によって決定される出力信号を計算することができる。
【0027】
本発明の教示を好都合に改善してさらに発展させるさまざまな可能性が存在する。
このため、一方では請求項1および請求項24に従属した請求項を、他方では、センサを起動してそれらの信号を評価するための、本発明に従った回路機構および方法の好適な実施形態の、図面を参照した以下の詳細な説明を参照することができる。
本発明に従った回路機構および方法の好適な実施形態の、図面を参照した詳細な説明に関連して、教示の全般的に好適な改良およびさらなる発展も説明されている。
【0028】
【発明の実施の形態】
センサを制御してそれらの信号を評価する回路機構1は、機械量を取得するセンサ2を有する。
本実施形態では、センサ2は、渦電流センサである。
【0029】
本発明によれば、センサ2の測定信号、絶対温度および傾斜温度を、好ましくはマイクロプロセッサ3によって、同時に得ることができる。
加えて、測定信号の絶対温度および傾斜温度への依存性をマイクロプロセッサ3によって同時に補償することができる。
【0030】
センサ2は、直列に接続された2つのインピーダンスZ1およびZ2を有する。
インピーダンスZ1およびZ2の温度依存変化は、センサ2の複素およびオーム入力抵抗によって測定することができる。
測定信号は、センサ2のインピーダンスZ1とZ2との接続点である出力部から取得され電線4へ送られる。
【0031】
電圧源5およびスイッチ6によって、3つの電圧u7、u8およびu9を発生することができる。
スイッチ6は、可制御アナログスイッチであって、マイクロプロセッサ3が信号10によって直接的に起動させる。
【0032】
マイクロプロセッサ3がアナログスイッチ6を起動させるために使用する信号10は、非常に安定した周波数を有する単極性方形波信号である。
方形波信号10の第1半周期で、電圧源5は、アナログスイッチ6および電線7、11を経て、また同時に電線9および12を経てセンサドライバ13の入力部に接続する。
方形波信号10の第2半周期で、電圧源5は、電線8、11および8、12を経てセンサドライバ13の同じ入力部に接続する。
この場合、電圧u7およびu9は単極性交流電圧であり、電圧u8は直流電圧である。
電圧u7およびu9の振幅は、電圧u8の振幅の2倍である。
2つの単極性電圧u7およびu9は、電圧u8に対して対称的であると共に相補的であって、|u8−u7|=|u8−u9|の関係に従って、電圧u7は電圧u8より大きく、電圧u9は電圧u8より小さい。
【0033】
センサドライバ13は、アナログスイッチ6の温度ドリフトを除去するための高オーム入力抵抗器を有する。
【0034】
センサドライバ13は、また、電線14、15、16および17を経てセンサ2を起動させ、その出力信号が測定信号である。
測定信号は、電線4によって前置増幅器19を経て同期変換器18に供給することができる。
【0035】
同期変換器18は、制御可能であり、マイクロプロセッサ3が電線20を経て直接的に起動させる。
同期変換器18の出力部に信号u21が加えられ、これの振幅は、センサ2の複素インピーダンスZ1、Z2の変化に比例し、方形波電圧にほぼ対応している。
同期変換器18の出力信号u21は増幅器23でさらに処理され、増幅器23は、この場合、プログラム可能増幅器PGAである。
【0036】
温度測定回路22が、センサドライバ13の抵抗器での交流および/または直流電圧降下を測定できるようにする。
この場合、交流または直流電圧降下は、絶対温度に比例する。
【0037】
同期変換器18の出力信号u21またはプログラム可能増幅器23の出力信号u24、および温度測定回路22の出力信号u25は、マルチプレクサ26およびA/D変換器27によってさらに処理される。
これに関連して言うと、マイクロプロセッサ3は、電線28を介してマルチプレクサ26を起動させる。
【0038】
デジタル化された復調測定信号が、電線30を経てマイクロプロセッサ3に送られて、出力信号Uoutが計算される。
これに関連して言うと、同期変換器による測定信号の生成がクリーンであるため、ほぼクリーンな方形波信号が生じることに注意されたい。
それによって、分解能の改善が達成され、サンプリング時およびサンプリング幅の両方をほぼ自由に選択することができる。
同期変換器18は、正弦波発振器の欠点、すなわち、振幅、周波数および位相の安定性に対する大きい要求を効果的になくす。
【0039】
復調距離信号、絶対温度および傾斜温度によって、マイクロプロセッサ3は補償距離信号Uoutを計算する。
補償距離信号Uoutは、D/A変換器31によってアナログ信号として出力される。
【0040】
A/D変換器27でデジタル化された信号A、Bから、マイクロプロセッサは、差(A−B)と、平均値(A+B)/2のドリフトとを計算する。
これに関連して言うと、平均値(A+B)/2のドリフトは、傾斜温度に比例する。
【0041】
温度測定回路22の出力信号u25は、マイクロプロセッサ3に送られており、また、絶対温度に比例しており、補正係数k2(T)に変換される。
センサの形式を表し、したがって、回路をセンサの形式に関係なく普遍的に使用できるようにするさらなる補正係数k1が、マイクロプロセッサ3に保存されている。
そのため、補償距離信号Uoutは、式:
Uout=[(A−B)−(u8−(A+B)/2)k1]k2(T)
によって計算される。
【0042】
図2は、回路機構の異なった点における複数の信号のグラフ表示である。
このグラフで、図2aは、2つの相補的方形波電圧u11およびu12を示し、これらは直流電圧u8に対して対称的であり、共にセンサドライバ13の入力部およびセンサ2の入力部に印加される。
【0043】
図2bは、前置増幅器19の出力部、すなわち同期変換器18の入力部における典型的な信号u32を示す。
【0044】
最後に、図2cは、同期変換器18の出力部における測定信号u21を示す。
これに関連して言うと、この時に測定信号が実質的に方形波信号であることは明白である。
【0045】
図3は、回路機構1の一部を示す。
センサドライバ13は、2つの演算増幅器50および51を有し、それらの反転入力部が電線14および15を経てセンサ2の端子に接続している。
ここで、抵抗器52および53での電圧降下は、センサ2の入力インピーダンスに依存している。
【0046】
演算増幅器50および51の出力部は、電線33および34を経て温度測定回路22に接続している。
温度測定回路22は、演算増幅器54と、抵抗器55、56、57と、コンデンサ58、59とを有する。
演算増幅器51の出力部は、電線33および抵抗器55を経て演算増幅器54の反転入力部に接続している。
演算増幅器50の出力部は、高域、すなわちコンデンサ58および抵抗器56を経て演算増幅器54の反転入力部に接続している。
これによって、演算増幅器50および51の出力部の信号が加算される。
したがって、演算増幅器54の出力部では、温度変化に比例した直流成分だけが生じて、非常に好都合である。
このような温度測定は、低域濾過を追加することなく、非常に高速に行われる。
【0047】
温度の測定には2つの変更形がある。
一方では、温度を測定するために、抵抗器52および53での直流電圧降下を利用することができる。
他方では、センサの入力インピーダンスが測定中の物体の位置に左右されない時、抵抗器52および53での交流電圧降下を利用することもできる。
これに関連して言うと、温度信号は、たとえば、A−Bのように、測定信号と同様に評価される。
【0048】
センサ2の中央タップにおける信号は、前置増幅器19によって蓄積されて、演算増幅器60、および抵抗器61および62の両方を経て可制御同期変換器18へ送られる。
これらの部材の値は、搬送周波数、マイクロプロセッサ3のサイクルおよびセンサ2の出力信号の形によって決まる。
これらの部材を異なった組み合わせにすることによって、同期変換器18の異なった折点周波数を調整することができる。
同期変換器18の出力部は、電線21でプログラム可能前置増幅器23につながっている。
【0049】
マイクロプロセッサ3が電線10、20および28を経て回路機構1を起動させると、センサ2は、図2aに示されているような相補単極性電圧を受け取る。
すなわち、センサ2は、方形波電圧および重畳直流電圧成分を同時に供給され、直流電圧の振幅は交流電圧の半分である。
【0050】
センサ2の2つのインピーダンスZ1およびZ2が同一である時、電線4のポテンシャルが直流電圧u8に等しく、交流電圧成分が実質的にゼロである。
測定効果のためにインピーダンスZ1およびZ2が変化して、Z1≠Z2である場合、電線4の直流電圧u8に交流電圧が重なり、これは、複素インピーダンスZ1、Z2のために、Z1およびZ2の位相が等しくない時の非線形ひずみと、直角成分とを示す。
これは、回路機構1のダイナミックスおよび分解能を制限する。
可制御同期変換器18を使用することによって、たとえば、分解能係数10〜100で、これらのパラメータの明らかな改善が達成される。
それの出力信号は、複素インピーダンスZ1およびZ2の変化に比例した振幅を有し、また、図2cに示されているように、ほぼ方形波形を有する。
これは、測定技術の観点から、大きな利点である。
したがって、サンプリング点の選択が重要でなくなり、高周波雑音が濾過され、ゼロ点が方形波振幅によって簡単に調節される。
このため、回路機構1は、複素インピーダンスを有するすべてのセンサに対して電子評価装置として使用することができるため、非常に普遍的に適用可能になる。
【0051】
さらなる詳細については、繰り返しを避けるために、これには全般的記載が参考として援用される。
【0052】
最後に、以上に記載した実施形態は、請求された教示を説明するためだけに用いられ、その教示が実施形態に制限されないことを明確に述べる必要がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 センサを起動させてそれらの信号を評価するための本発明に従った回路機構の実施形態の概略図である。
【図2】 本発明に従った回路機構の異なった点における複数の信号のグラフである。
【図3】 図1に示されたような本発明に従った回路機構の一部の概略図である。
【符号の説明】
1 回路機構
2 センサ
3 マイクロプロセッサ
4,7,8,9,11,12,14,15,16,17,20,21,28,30,33,34 電線
5 電圧源
6 スイッチ
10,A,B 信号
13 センサドライバ
18 同期変換器
19 前置増幅器
22 温度測定回路
23 増幅器
26 マルチプレクサ
27 A/D変換器
31 D/A変換器
50,51,54 演算増幅器
52,53,55,56,57,60,61,62 抵抗器
58,59 コンデンサ
u7,u8,u9,u11,u12 電圧
u21,u24,u25,u30,u32 信号
Uout 出力信号,補償距離信号
Z1,Z2 インピーダンス
Claims (32)
- 複素インピーダンスを有するパラメトリックセンサ用で、機械量を取得するセンサ(2)を起動させて、それらの信号を評価するための回路機構(1)であって、
前記センサ(2)が直列に接続された第1のインピーダンス(Z1)および第2のインピーダンス(Z2)を有し、前記第1のインピーダンス(Z1)と第2のインピーダンス(Z2)との接続点から測定信号を取得し、
前記測定信号並びに前記センサ(2)の絶対温度および傾斜温度を、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって同時に取得するとともに、前記測定信号の絶対温度および傾斜温度への依存性を、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって同時に補償することを特徴とする回路機構(1)。 - 前記インピーダンス(Z1、Z2)の温度依存変化を、前記センサ(2)の複素および/またはオーム入力抵抗によって取得することを特徴とする請求項1に記載の回路機構(1)。
- 少なくとも2つの電圧(u7、u8、u9)を電圧源(5)および/または少なくとも1つのスイッチ(6)によって発生することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記スイッチ(6)は、可制御アナログスイッチであることを特徴とする請求項3に記載の回路機構(1)。
- 前記スイッチ(6)は、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータから信号(10)によって直接的に起動可能であることを特徴とする請求項4に記載の回路機構(1)。
- 前記信号(10)は、単極性方形波信号であることを特徴とする請求項5に記載の回路機構(1)。
- 前記電圧(u7、u8、u9)は、2つの単極性交流電圧(u7、u9)と1つの直流電圧(u8)とを有することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記単極性交流電圧(u7、u9)の振幅は、前記直流電圧(u8)の振幅の2倍であることを特徴とする請求項7に記載の回路機構(1)。
- 前記2つの単極性交流電圧(u7、u9)は、前記直流電圧(u8)に対して対称的かつ/または相補的であることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の回路機構(1)。
- 一方の単極性交流電圧(u7)が、前記直流電圧(u8)より小さく、かつ/または、他方の単極性交流電圧(u9)が、前記直流電圧(u8)より大きいことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記電圧(u7、u8、u9)は、センサドライバ(13)に印加されることを特徴とする請求項3乃至請求項10のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記センサドライバ(13)は、高オーム入力抵抗器を有することを特徴とする請求項11に記載の回路機構(1)。
- 前記センサ(2)の出力信号は、前置増幅器(19)を経て同期変換器(18)に供給することができることを特徴とする請求項1乃至請求項12のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記同期変換器(18)は、制御可能であることを特徴とする請求項13に記載の回路機構(1)。
- 前記同期変換器(18)は、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって直接的に起動させることができることを特徴とする請求項13または請求項14に記載の回路機構(1)。
- 前記同期変換器(18)の出力信号(u21)は、増幅器(23)によって増幅することができることを特徴とする請求項13乃至請求項15のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記センサドライバ(13)の抵抗器での交流および/または直流電圧の降下は、温度測定回路(22)によって測定することができることを特徴とする請求項11乃至請求項16のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 絶対温度に比例した信号を交流および/または直流電圧降下によって測定することができることを特徴とする請求項17に記載の回路機構(1)。
- 前記同期変換器(18)の出力信号(u21)および/または前記温度測定回路(22)の出力信号(u25)は、マルチプレクサ(26)および/またはA/D変換器(27)でアンダーサンプリングによってデジタル化および/またはデジタル式復調されることができることを特徴とする請求項17または請求項18に記載の回路機構(1)。
- 前記マルチプレクサ(26)は、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって起動可能であることを特徴とする請求項19に記載の回路機構(1)。
- 前記A/D変換器(27)の出力信号(u30)は、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)に供給することができることを特徴とする請求項19または請求項20に記載の回路機構(1)。
- 補償距離信号(Uout)を前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)で、前記同期変換器(18)の復調出力信号(u21)および/または前記温度測定回路(22)の復調出力信号(u25)および/または絶対温度および/または傾斜温度から計算することができることを特徴とする請求項19乃至請求項21のいずれかに記載の回路機構(1)。
- 前記補償距離信号(Uout)は、D/A変換器によってアナログ信号のパルス幅変調信号として出力されるか、デジタルインターフェースによってさらに処理されることができることを特徴とする請求項22に記載の回路機構(1)。
- センサを起動させてそれらの信号を評価する方法において、複素インピーダンスを有するパラメトリックセンサ用で、少なくとも1つのセンサ(2)が機械量を取得するようにした、請求項1乃至請求項23のいずれか1項に記載の回路機構(1)を作動させるための方法であって、前記センサ(2)の測定信号、絶対温度および傾斜温度が、マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって同時に取得されるとともに前記測定信号の絶対温度および傾斜温度への依存性が、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)によって同時に補償されることを特徴とする方法。
- 前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)は、A/D変換器(27)によってデジタル化された信号(A、B)から、差(A−B)と、平均値((A+B)/2)の変化とを計算することを特徴とする請求項24に記載の方法。
- 前記平均値((A+B)/2)の変化は、傾斜温度に比例していることを特徴とする請求項25に記載の方法。
- 出力信号(Uout)の正確度を向上させるため、デジタル化された信号(A、B)を平均することを特徴とする請求項25または請求項26に記載の方法。
- 温度測定回路(22)の、絶対温度に比例した出力信号(u25)によって補正係数k2(T)を計算することを特徴とする請求項24乃至請求項27のいずれかに記載の方法。
- 補正係数k1が、前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)に保存されていることを特徴とする請求項28に記載の方法。
- 前記補正係数k1は、センサの形式を表すことを特徴とする請求項29に記載の方法。
- 前記マイクロプロセッサまたはマイクロコンピュータ(3)は、アルゴリズムによって出力信号(Uout)を計算することを特徴とする請求項29または請求項30に記載の方法。
- 前記アルゴリズムは、前記出力信号(Uout)を、
Uout=[(A−B)−(u8−(A+B)/2)k1]k2(T)
によって計算することを特徴とする請求項31に記載の方法。
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