JP4201050B2 - 電気負荷制御装置及び電気負荷制御方法、並びに電動負荷制御装置及び電動負荷制御方法 - Google Patents

電気負荷制御装置及び電気負荷制御方法、並びに電動負荷制御装置及び電動負荷制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気負荷の起動を制御する電気負荷制御装置及び電気負荷制御方法、並びに電動負荷の起動を制御する電動負荷制御装置及び電動負荷制御方法に関する。
従来、各電気負荷に与えられた電力供給の優先度に基づいて電源から各電気負荷への配電を制御する負荷駆動制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この負荷駆動制御装置は、電源の供給可能電力を算出し、優先度に基づいて各電気負荷に供給すべき電力を算出する配電制御装置を有している。
特開2004−194495号公報
ところで、複数の電気負荷を搭載するシステムの場合、各電気負荷の起動が重複することにより一時的に大きな電流が流れるため、それらの電気負荷に対して給電する電源の給電能力が低下することが考えられ得る。
この点、上述の従来技術は、各電気負荷へそれらの優先度の順位に応じて電力分配を行うことによって優先度の高い負荷への安定的な電力供給の確保を図っているものの、各電気負荷の供給電力の算出など、各電気負荷を集中管理するマネージメント装置を有しなければならず、そのような装置がない場合には、各電気負荷の起動が重複しても、それらの電気負荷の電源の給電能力が低下することを防止することができない。
そこで、本発明は、複数の電気負荷の起動が重複することを防止することができる、電気負荷制御装置及び電気負荷制御方法、並びに、複数の電動負荷の起動が重複することを防止することができる、電動負荷制御装置及び電動負荷制御方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る電気負荷制御装置は、
起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第1の所定時間である第1の電気負荷と、
起動を事前に通知する通知信号を前記第1の電気負荷に送信後第2の所定時間経過時に起動する第2の電気負荷と、
前記第1及び第2の電気負荷のうち少なくとも前記第1の電気負荷に起動を要求する起動要求手段とを備え、
前記第2の電気負荷から前記第1の電気負荷までの通信時間が第3の所定時間であり、
前記第2の所定時間は前記第3の所定時間よりも長く、
前記第1の所定時間は前記第2の所定時間から前記第3の所定時間を引いたものよりも短く、
前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に前記通知信号が未受信の場合には、即時に起動すること、を特徴とする。このように前記第1の電気負荷が即時に起動すれば、例えば、前記第1の電気負荷の起動後に前記第2の電気負荷に係る起動通知信号が受信されても、前記第2の電気負荷が起動する前に前記第1の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過させることができる。
ここで、「前記第1の電気負荷が即時に起動する」とは、前記第1の電気負荷が前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時と略同時に起動すればよい。「略同時」には、前記第1の電気負荷側が前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求を認識するまでの時間が含まれる。
第2の発明は、第1の発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも短い場合には、即時に起動すること、を特徴とする。このように前記第1の電気負荷が即時に起動すれば、例えば、前記第2の電気負荷に係る起動通知信号の受信後に前記第1の電気負荷が起動しても、前記第2の電気負荷が起動する前に前記第1の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過させることができる。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動後に起動すること、を特徴とする。このように前記第1の電気負荷が前記第2の電気負荷の起動後に起動すれば、例えば、前記第1の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過する前に前記第2の電気負荷が起動することを防止することができる。
第4の発明は、第3の発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第2の電気負荷が、起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第4の所定時間である電気負荷の場合、
前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動後の前記第4の所定時間経過後に起動すること、を特徴とする。このように前記第1の電気負荷が前記第2の電気負荷の起動後の前記第4の所定時間経過後に起動すれば、例えば、前記第1の電気負荷が起動する前に前記第2の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過させることができる。
第5の発明は、第3又は第4の発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動の終了を通知する信号を受信後に起動すること、を特徴とする。このように前記第1の電気負荷が前記第2電気負荷の起動の終了を通知する信号を受信後に起動すれば、例えば、通信遅れを考慮して、前記第1の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過する前に前記第2の電気負荷が起動することを防止することができる。
第6の発明は、第3から第5のいずれかの発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に前記第1の電気負荷は所定の第1電気負荷送信信号を前記第2の電気負荷に送信するものであり、
前記第2の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合に前記第1電気負荷送信信号を受信した場合には、前記第2の所定時間の経過を待たずに起動すること、を特徴とする。このように、前記第1の電気負荷が送信した前記第1電気負荷送信信号の受信に基づいて前記第2の電気負荷が前記第2の所定時間の経過を待たずに起動すれば、例えば、前記第1の電気負荷の突入電流が低下するまでの時間を経過する前に前記第2の電気負荷が起動することを防止しつつ、通常より早く前記第2の電気負荷が起動するので前記第1の電気負荷が起動できるようになるまでの待ち時間を短縮することができる。
第7の発明は、第1から第6のいずれかの発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第1の電気負荷は、車両の挙動をモータの駆動によって安定化させる装置であり、前記第2の電気負荷は、車高をモータの駆動によって調整する装置である。このように前記第1の電気負荷と前記第2の電気負荷を割り当てることによって、例えば、車両を調整する装置の後に車両の挙動を安定化させる装置の起動要求が発生したとしても、車両の安全性を考慮して優先度が相対的に高い車両の挙動を安定化させる装置を先に起動させることができる。
第8の発明は、第1から第7のいずれかの発明に係る電気負荷制御装置であって、
前記第2の所定時間は前記通知信号の送信周期の2倍以上に設定されたことを特徴とする。これにより、例えば、前記第2の電気負荷に係る起動通知信号の受信を前記第1の電気負荷が失敗しても、少なくとも2回目以降の起動通知信号に基づいて、起動の重複を防止することができる。
また、上記目的を達成するため、第9の発明に係る電気負荷制御方法は、
第1の電気負荷と第2の電気負荷の起動を制御する電気負荷制御方法において、
前記第1の電気負荷は、その起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第1の所定時間であって、
前記第2の電気負荷の起動が要求された時に所定の第2電気負荷送信信号を前記第1の電気負荷に送信させその後第2の所定時間の経過時に前記第2の電気負荷を起動させ、
前記第2の電気負荷から前記第1の電気負荷までの通信時間が第3の所定時間である場合、前記第2の所定時間を、前記第3の所定時間よりも長く、且つ、前記第1の所定時間と前記第3の所定時間との和よりも長く設定することで、
前記第1の電気負荷の起動が要求された時に前記第2電動負荷送信信号が未受信の場合には前記第1の電気負荷を即時に起動させる、ことを特徴とする。
また、上記目的を達成するため、第10の発明に係る電動負荷制御装置は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、を備え、
前記第2電動負荷は所定の第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
前記第3電動負荷は所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第3電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
前記第3電動負荷は、前記第3電動負荷送信信号を送信後前記第2電動負荷送信信号を受信した場合には、自身の起動を中止すること、を特徴とする。このように前記第3電動負荷が自身の起動を中止することによって、例えば、前記第3の電動負荷より上位の前記第1電動負荷が前記第2電動負荷送信信号の受信に基づき起動したとしても、前記第1電動負荷の起動と前記第3電動負荷の起動とが重複することを防ぐことができる。
また、上記目的を達成するため、第11の発明に係る電動負荷制御装置は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷とを備え、
前記第1電動負荷は所定の第1電動負荷送信信号を前記第2電動負荷に送信後所定の第1電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
前記第2電動負荷は所定の第2電動負荷送信信号を前記第1電動負荷に送信後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
前記第2電動負荷は、前記第2電動負荷送信信号を送信後前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には、前記第2電動負荷待機時間の経過を待たずに起動すること、を特徴とする。これによれば、例えば、前記第2電動負荷が前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には前記第1電動負荷はその受信時点で起動していないとみなして、前記第1電動負荷待機時間内に起動することによって、前記第1電動負荷と前記第2電動負荷の起動が重複するのを防止しつつ、前記第2電動負荷を通常より早く起動させることができる。
第12の発明は、第10の発明に係る電動負荷制御装置であって、
前記第3電動負荷は自身の起動を中止した時に所定の第3電動負荷終了信号を前記第1及び第2電動負荷に送信するものであって、
前記第2電動負荷は、前記第3電動負荷終了信号を受信した時から所定の第2電動負荷延期時間の経過時に起動する、ことを特徴とする。これによれば、例えば、前記第1電動負荷が前記第3電動負荷終了信号の受信に基づき起動していたとしても、前記第2電動負荷は前記第3電動負荷終了信号の受信時から前記第2電動負荷延期時間の経過時に起動するので、前記第1電動負荷と前記第2電動負荷の起動が重複することを防止することができる。
また、上記目的を達成するため、第13の発明に係る電動負荷制御装置は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、を備え、
前記第3電動負荷は、
所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第1待機時間の経過時に起動し、
前記第1電動負荷が送信した所定の第1電動負荷送信信号又は前記第2電動負荷が送信した所定の第2電動負荷送信信号を受信した場合には該受信時に前記第3電動負荷送信信号の送信を停止するとともに自身の起動を中止するものであり、
前記第2電動負荷は、
自身の起動が要求された場合には前記第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2待機時間の経過時に起動し、
前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第2電動負荷送信信号を送信した後に前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には前記第2待機時間の経過を待たずに該受信時に起動し、
前記第1の電動負荷は、
前記第2電動負荷送信信号及び前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で自身の起動が要求された場合には、自身の起動が要求された時に起動し、
前記第3電動負荷送信信号が受信されなくなった時から所定の第3待機時間内に自身の起動が要求された場合には前記第1電動負荷送信信号を前記第2及び第3電動負荷に送信し、前記第1電動負荷送信信号の送信時から所定の第4待機時間の経過時に起動する、ことを特徴とする。例えば、各電動負荷間の通信遅延の違いのために、同時刻で比較すると、前記第1電動負荷からみれば前記第3電動負荷は起動を中止しているが、前記第2電動負荷からみれば前記第3電動負荷は起動を中止していないという状況が起こりえる。そこで、前記第1電動負荷は前記第3電動負荷送信信号が受信されなくなった時から前記第3待機時間内では第1電動負荷送信信号を送信することによって、第2電動負荷を前記第2待機時間の経過を待たずに起動させる一方で、前記第1電動負荷は前記第4待機時間の経過時に起動するので、前記第3電動負荷の起動を中止した後に前記第1電動負荷と前記第2電動負荷の起動が重複することを防ぐことができる。
また、上記目的を達成するため、第14の発明に係る電動負荷制御方法は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、の起動を制御する、電動負荷制御方法であって、
前記第2電動負荷の起動が要求された時に所定の第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信させその後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
前記第3電動負荷の起動が要求された時に所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信させその後所定の第3電動負荷待機時間の経過時に前記第3電動負荷を起動させ、
前記第3電動負荷送信信号が送信された後に前記第3電動負荷に前記第2電動負荷送信信号が受信された場合には、前記第3電動負荷の起動を中止すること、を特徴とする。
また、上記目的を達成するため、第15の発明に係る電動負荷制御方法は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、の起動を制御する電気負荷制御方法であって、
前記第1電動負荷の起動が要求された時に所定の第1電動負荷送信信号を前記第2電動負荷に送信させその後所定の第1電動負荷待機時間の経過時に前記第1電動負荷を起動させ、
前記第2電動負荷の起動が要求された時に所定の第2電動負荷送信信号を前記第1電動負荷に送信させその後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
前記第2電動負荷送信信号が送信された後に前記第2電動負荷に前記第1電動負荷送信信号が受信された場合には、前記第2電動負荷待機時間の経過を待たずに前記第2電動負荷を起動させること、を特徴とする。
また、上記目的を達成するため、第16の発明に係る電動負荷制御方法は、
第1電動負荷と、
前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、の起動を制御する電動負荷制御方法であって、
前記第3電動負荷の起動が要求された時に所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第1待機時間の経過時に前記第3電動負荷を起動させ、
前記第1電動負荷が送信した所定の第1電動負荷送信信号又は前記第2電動負荷が送信した所定の第2電動負荷送信信号を受信した場合には該受信時に前記第3電動負荷送信信号の送信を停止させるとともに前記第3電動負荷の起動を中止させ、
前記第2電動負荷の起動が要求された場合には前記第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第2電動負荷送信信号を送信した後に前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には前記第2待機時間の経過を待たずに該受信時に前記第2電動負荷を起動させ、
前記第2電動負荷送信信号及び前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第1電動負荷の起動が要求された場合には、前記第1電動負荷の起動が要求された時に前記第1電動負荷を起動させ、
前記第3電動負荷送信信号が受信されなくなった時から所定の第3待機時間内に前記第1電動負荷の起動が要求された場合には前記第1電動負荷送信信号を前記第2及び第3電動負荷に送信させ、前記第1電動負荷送信信号の送信時から所定の第4待機時間の経過時に前記第1電動負荷を起動させる、ことを特徴とする。
本発明によれば、複数の電気負荷や電動負荷の起動が重複することを防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明に係る電気負荷制御装置の実施形態を示す構成図である。本実施形態の電気負荷制御装置は、車両用の電気負荷を制御する。本実施形態における車両は、車高調整装置1、車両安定制御装置2、二次空気供給装置3などの複数の電気負荷を搭載している。
車高調整装置(Active Height Control Suspension(AHC))1は、走破性や乗降性などの向上のため、ユーザからの指令や車両の状態に応じて車両の高さを制御し、例えば、車高を一定に維持する制御を行ったり、車速に応じて適切な車高に制御を行ったりする。車高調整装置1は、車高調整用モータ(AHCモータ)と車高調整用コンピュータ(AHC−ECU)とを備える。AHCモータは、車高を制御するための油圧を調整するポンプを駆動するモータである。AHC−ECUは、例えば、車高切替スイッチ等のユーザが操作可能な車両調整操作装置からの操作信号や他のコンピュータからの指令信号などの車高調整要求信号を受信した場合、AHCモータの起動要求発生フラグを立てて、AHCモータを駆動する駆動信号を出力する。また、AHC−ECUは、車速センサや車高センサなどからのセンサ信号に基づいてAHCモータの起動が必要と判断した場合、AHCモータの起動要求発生フラグを立てて、AHCモータを駆動する駆動信号を出力する。その駆動信号に従ってAHCモータは動作する。AHCモータの動作によって、車高が調整され得る。
車両安定制御装置(Vehicle Stability Control(VSC))2は、車両の挙動の安定性などの向上のため、横方向の加速度、ヨーレート、舵角などの車両の状態に応じて、車両の左右の制動力やエンジンの出力を自動的に調整する。車両安定制御装置2は、制動力調整用モータ(VSCモータ)と制動力調整用コンピュータ(VSC−ECU)とを備える。VSCモータは、制動力を調整するための油圧を調整するポンプ(すなわち、制動力をかけるための油圧源と高圧力の油圧源を確保するためのポンプ)を駆動するモータである。VSC−ECUは、制動力と油圧源の圧力を制御するためのコンピュータである。VSC−ECUは、例えば、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、舵角センサなどからのセンサ信号に基づいて、油圧源の圧力を用いて制動力を調整し、車両の挙動の安定化を可能にする。制動力の調整の結果、油圧源の圧力が低下し、VSCモータの起動が必要と判断した場合、VSCモータの起動要求発生フラグを立てて、VSCモータを駆動する駆動信号を出力する。その駆動信号に従ってVSCモータは動作する。
二次空気供給装置(Air Injection(AI))3は、エアクリーナなどからの空気を排気ポート(排気管)に送り込むことによって、触媒を活性化させ、排ガスの完全燃焼などの改善を促進させる。二次空気供給装置3は、エアクリーナなどからの空気を排気ポートに送り込むポンプモータ(AIモータ)とAIモータを制御するコンピュータ(AI−ECU(エンジンECUに含まれてもよい))とを備える。AI−ECUは、例えば、排気センサからのセンサ信号やエンジンの回転数情報に基づいてAIモータの起動が必要と判断した場合、AIモータの起動要求発生フラグを立てて、AIモータを駆動する駆動信号を出力する。その駆動信号に従ってAIモータは動作する。AIモータの動作によって、排気ポートへの空気量が調整され得る結果、触媒の活性化の促進が可能となり、例えば排ガスの完全燃焼の促進化を可能にする。
このように、上述のAHC−ECU等のECUは、そのECUが駆動する電気負荷の起動が必要と判断した場合、その電気負荷の起動要求が発生したとして、起動要求の発生状態を示す起動要求発生フラグを立てて、その電気負荷に対して起動を要求する駆動信号を出力する起動要求手段である。
なお、AHC−ECUやVSC−ECUやAI−ECUは、制御プログラムや制御データを記憶するROM、制御プログラムの処理データを一時的に記憶するRAM、制御プログラムを処理するCPU、外部と情報をやり取りするための入出力インターフェースなどの複数の回路要素によって構成されたものである。
また、車高調整装置1のAHC−ECUと車両安定制御装置2のVSC−ECUと二次空気供給装置3のAI−ECUは、通信ライン30,31を介して、互いに通信可能なように接続されている。各ECUは、通信ライン30,31を介して、例えば、バス型、メッシュ型、HUB等を介するスター型等の接続形態によって、接続される。各ECU間の通信は、ブロードキャストでもよい。また、通信ライン30,31は、例えば、CAN(Controller Area Network)バスが挙げられる。各ECU間の通信は、CAN等のシリアル通信によって行われてよい。また、各ECUはゲートウェイ(GW)を介して接続されてよく、図1の場合、AHC−ECUとVSC−ECUとが接続される通信ライン30とAI−ECUが接続される通信ライン31とがゲートウェイ15を介して接続されている。ゲートウェイ15は、通信ライン30と通信ライン31の通信プロトコルが相違する場合などに挿入される。
本実施形態における車両には、上述の車高調整装置1などの電気負荷以外にも電気負荷A,Bが搭載される。電気負荷A,Bとして、例えば、ナビゲーション装置、エンジン制御装置、ブレーキ制御装置、エアコン、ヘッドライト、リヤデフォッガ、リヤワイパー、ミラーヒータ、シートヒータ、オーディオ、ランプ、シガーソケット、各種ECU(Electronic Control Unit)、ソレノイドバルブなどが挙げられる。
車高調整装置1等の電気負荷の電源(リソース)として、バッテリ10やオルタネータ12が挙げられる。バッテリ10やオルタネータ12は、電源ライン(ハーネス)13を介して、各電気負荷に電力を供給する。バッテリ10の具体例として、鉛バッテリ、リチウムイオンバッテリ、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタなどの蓄電装置が挙げられる。
また、バッテリ10には、電源ライン13を介して、運動エネルギーを電気エネルギーに変換することにより発電を行うオルタネータ12が接続されていてもよい。オルタネータ12は、車両を走行させるためのエンジン11の出力によって発電を行う。オルタネータ12が発電した電力は、車高調整装置1等の電気負荷に供給されたりバッテリ10に充電されたりする。なお、オルタネータ12が停止している状態では、バッテリ10から各電気負荷に電力を供給し得る。例えば、エンジン11が停止してオルタネータ12の不作動状態である駐車状態で必要とされる電力は、バッテリ10から供給することができる。
ところで、電源ライン13を介してバッテリ10やオルタネータ12から電力供給を受ける電気負荷の数や消費電流が増加するにつれて、バッテリ10の電圧が降下しやすくなる。例えば、車高調整装置1のAHCモータの起動要求と車両安定制御装置2のVSCモータの起動要求がほぼ同時に発生した場合には、両者の動作電流(特に、定常時の動作電流より一時的に大きな電流である突入電流)はオーディオ等の電気負荷に比べて大きいため、AHCモータとVSCモータが動作することにより大電力が消費され、バッテリ10やオルタネータ12の給電能力を一時的に超えることがある。その結果、バッテリ10の電圧低下が発生し、その電圧低下の誘因である車高調整装置1や車両安定制御装置2なども含めバッテリ10に接続される電気負荷(特に、ナビゲーション装置などの最低作動電圧が他の電気負荷に比べ相対的に高い電気負荷)がその電圧低下によって機能不良(例えば、コンピュータのリセット、モータ類の出力低下)を起こすおそれがある。また、例えば、バッテリ10に接続される電気負荷がランプであれば、明滅するおそれがある。したがって、このようなほぼ同時に電源(リソース)を利用することによる電源電圧の降下を防ぐ対策が必要である。
図2は、車高調整装置1のAHCモータと車両安定制御装置2のVSCモータの動作タイミングの関係を示した図である。期間t1は、AHCモータの起動後の動作電流により所定値以上の電圧降下がバッテリ10に発生する期間(リソース利用時間)を示し、期間t2は、VSCモータの起動後の動作電流により所定値以上の電圧降下がバッテリ10に発生する期間(リソース利用時間)を示すとする。AHCモータとVSCモータの起動要求がほぼ同時刻に発生し、AHCモータとVSCモータはそれぞれの起動要求に従って独立に動作を開始(起動)すると、期間t1と期間t2が同時期に重なることがある。その結果、バッテリ10やオルタネータ12の給電能力を一時的に超えて、バッテリ10の電圧降下が著しく大きくなり、バッテリ10やオルタネータ12から給電を受け得る電気負荷の動作に支障が出るおそれがある。特に、モータ等の電気負荷の起動直後に生ずる突入電流が流れる期間が重複すると、その影響は大きい。このような関係は、二次空気供給装置3のAIモータの動作タイミングとの関係においても、同様である。
そこで、本実施形態の電気負荷制御装置は、所定の制約条件の下、所定の動作ルールに従って、車高調整装置1のAHCモータと車両安定制御装置2のVSCモータと二次空気供給装置3のAIモータとが同時に起動しないように制御して、電源ライン13上の電源電圧の低下を抑える。
[起動の優先順位について]
上述したように、車高調整装置1と車両安定制御装置2と二次空気供給装置3のそれぞれのモータによって動作する油圧ポンプが装備されているため、大きな突入電流が発生する。そのため、これらの2者又は3者の同時作動に耐え得る大容量の電源を装備しなくても済むように、各装置に起動(動作)に関する優先順位を付けて、起動(動作)タイミングを調整して、各装置を作動させる。本例では、車両の安全性やエミッション性能を考慮して、車両安定制御装置2、二次空気供給装置3、車高調整装置1の順番で優先順位が付けられているものとする。
[満たすべき制約条件について]
この制約条件は、
(1)AHCモータは、その起動要求の発生から期間TR1以内に起動すること
(2)VSCモータは、その起動要求の発生から期間TR2以内に起動すること
(3)AIモータは、その起動要求の発生から期間TR3以内に起動すること
(4)VSCモータ及びAIモータは、AHCモータの起動開始後、期間TR4以内に起動しないこと
(5)AHCモータ及びAIモータは、VSCモータの起動開始後、期間TR5以内に起動しないこと
(6)AHCモータ及びVSCモータは、AIモータの起動開始後、期間TR6以内に起動しないこと
とする。各定数は、すなわち、
TR1:AHCモータの最大待ち時間(例:5000ms)
TR2:VSCモータの最大待ち時間(例:750ms)
TR3:AIモータの最大待ち時間(例:750ms)
TR4:AHCモータのリソース利用時間(例:50ms)
TR5:VSCモータのリソース利用時間(例:50ms)
TR6:AIモータのリソース利用時間(例:300ms)
に相当する。制約条件(1),(2),(3)は、AHCモータとVSCモータとAIモータの起動の遅延を許容する条件を示し、制約条件(4),(5),(6)は、AHCモータとVSCモータとAIモータの起動を禁止する条件を示す。これらの制約条件は、車両や各ECUや各電気負荷などの要求仕様に応じて決められる。
[各ECUの動作周期について]
各ECUでは、例えばモータに係るポンプ起動リレーの処理ルーチンなど、そのECUが駆動する電気負荷の起動要否を判断する制御処理が所定の処理周期で作動している。また、各ECUは、そのECUが駆動する電気負荷に起動を要求する駆動信号を所定の出力周期に従って出力する。さらに、各ECUは、そのECUが駆動する電気負荷の起動を他のECUに対して通知する起動通知信号などの信号を所定の送信周期に従って通信ライン30上に送信する。各ECUについてのこれらの処理周期、出力周期及び送信周期を示す定数は、図5,6,7に示される数値とする。これらの周期は、車両や各ECUや各電気負荷などの要求仕様に応じて決められる。以下、図5,6,7の数値は適宜参照される。
[各ECU間の通信遅れについて]
各ECUは通信ライン30を介して互いに通信する。しかしながら、ゲートウェイ(GW)の存在や、ネットワークの混雑による通信遅延、各ECUの送信周期や処理周期のタイミングなどによって、通信遅れが生ずる。各ECU間の最大通信遅れは、図8に示される関係式に従って算出され得る。以下、図8の数値は適宜参照される。
[AHCモータの動作ルールについて]
AHCモータは、制約条件(1)(2)(3)を理由に起動要求が発生してもVSCモータやAIモータに比べて長く待機することができる。この点に着目し、AHCモータとVSCモータとAIモータの3者を備える場合、AHCモータより最大待ち時間が短いAIモータとVSCモータとの2者間の関係に帰着できるようにする。
そこで、AHCモータの動作ルールは、
AHCモータの動作ルール:
(α)AHC−ECUは、AHCモータの起動要求が発生した場合、VSCモータを制御するVSC−ECUやAIモータを制御するAI−ECUに対して、AHCモータの起動を通知する起動通知信号を出し期間T1待って、AHCモータを起動すること
(β)AHC−ECUは、AHCモータの起動前に、VSCモータやAIモータの起動を通知する起動通知信号を受信した場合には、AHCモータの起動要求発生フラグを取り下げ、待機すること
(γ)AHC−ECUは、待機中にVSCモータやAIモータの起動を通知する起動通知信号がなくなった場合には、期間T4待って、動作ルール(α)を再び適用すること
とする。
AHCモータの動作ルール内の各定数は、すなわち、
T1:AHCモータのリソース利用前の待ち時間(例:1250ms)
T4:AHCモータの中止後にリソースが空いてから再開するまでの待ち時間
(例:500ms)
に相当する(図7参照)。
AHCモータの動作ルールについて、図9を参照しながら詳細説明する。図9は、同一時間軸上での、各モータの動作関係を示している。AHC−ECUは、AHCモータの起動要求が発生した場合、VSC−ECUとAI−ECUに対して、AHCモータの起動を通知する起動通知信号(AHC起動通知信号)を送信し(a.)、期間T1を経過するまでAHCモータの起動の待機を開始する(AHCモータの起動準備状態)。一方、AI−ECUは、AIモータの起動要求が発生した場合、VSC−ECUとAHC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を送信し(b.)、AIモータの起動を期間T5(T5の詳細は後述)経過するまで待機する(AIモータの起動準備状態)。AHC−ECUは、AHCモータの起動前にAI起動通知信号を受信した場合、AHCモータの起動要求発生フラグを取り下げ、AHCモータの起動を中止する(AHCモータの起動準備状態を解除する)。そして、AI−ECUが期間T5の経過後にAIモータを起動することによって、AIモータによるリソース使用が開始される(d.)。AIモータの起動が完了すると、AI−ECUは、VSC−ECUとAHC−ECUに送信しているAI起動通知信号を取り下げる(e.)。
ここで、VSCモータの起動要求が発生していたとする。このとき、AHC−ECUがAHCモータの起動要求発生フラグを取り下げずにAHCモータの起動を待機し続けた場合、AHC−ECUがAI起動通知信号の取り下げの受信に基づきAHCモータを起動する一方で(h.)、AHC−ECU同様にAIモータの起動の終了を待機していたVSC−ECUもAI起動通知信号の取り下げの受信に基づきVSCモータを起動すると(g.)、リソースの使用が競合するおそれがある。
たとえ、VSC−ECUが、AI−ECUとAHC−ECUに対して、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)を送信していたとしても(f.)、通信遅延によりVSC起動通知信号がAHC−ECUに受信される前に、AHC−ECUがAHCモータを起動してしまうことが想定される(h.)。
したがって、上述のAHCモータの動作ルールによれば、AHCモータの起動要求発生フラグを取り下げてAHCモータの起動を中止することによって、このようなリソースの競合を防ぐことができる。そして、AHC−ECUは、AHCモータの起動を中止した後にAI起動通知信号の取り下げを受信した場合、AI起動通知信号の取り下げの受信時から期間T4経過後に、改めて動作ルール(α)を適用し、AHC起動通知信号を送信すればよい(i.)。
なお、AI起動通知信号等の起動通知信号とその取り下げは、1ビットの信号で表現することができる。すなわち、各ECUは、そのECUが駆動する電気負荷の起動要求の発生によりその起動を他のECUに通知する場合には1ビットの通知信号を「ON(=1)」に設定し、起動の終了(中止)又は起動要求がない旨を他のECUに通知する場合には、1ビットの通知信号を「OFF(=0)」に設定することで、起動を事前に通知する起動通知信号とその取り下げを伝達することができる。1ビットの信号とすることによって、通信負荷を抑えることができる。
[AIモータの動作ルールについて]
AIモータは、制約条件(1)(3)を理由に起動要求が発生してもAHCモータに比べて待機できる時間は短い。また、AI−ECUは、通信ライン30を介しての送信周期e22が他のECUの送信周期v22,a22に比べて長く、通信ライン30とゲートウェイを経由して接続されることがあるため、他のECUとの通信遅延が相対的に大きい。さらに、AIモータはリソース利用時間TR6(特に、起動時に発生する突入電流の電流値が半減するまでの時間)がAHCモータやVSCモータのリソース利用時間TR4,TR5に比べて長いので、待機可能時間が相対的に長いAHCモータの起動を待機してもらうために、AI−ECUはAIモータの起動を事前に通知する起動通知信号を出力する。
ところが、その起動通知信号をAHC−ECUが受信する前にAHC−ECUがAHCモータの起動を要求する駆動信号の出力が完了している場合が想定される。この場合、AI−ECUからAHC−ECUまでの最大通信遅れをn04、AHC−ECUの処理周期をa20、AHCモータのリソース利用完了までの時間をa27(図7に示される関係式に従って算出され得る)とすると、AHCモータのリソース利用が確実に終了する時間は、
n04+a20+a27=375+25+150=550ms
となる。したがって、この時間よりより長い期間T5を待った後にAIモータが起動すれば、AHCモータとAIモータのリソース利用時間が重なることはない。
そこで、AIモータの動作ルールは、
AIモータの動作ルール:
(あ)AI−ECUは、AIモータの起動要求が発生した場合、VSCモータを制御するVSC−ECUやAHCモータを制御するAHC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を出し期間T5待って、AIモータを起動すること
とする。
AIモータの動作ルール内の期間T5は、AHCモータのリソース利用が確実に終了する時間より長い時間であって、すなわち、
T5:AIモータのリソース利用前の待ち時間(例えば、600ms)
に相当する。
[VSCモータの動作ルールについて]
VSCモータの動作ルールは、
VSCモータの動作ルール:
(A)VSC−ECUは、AHCモータを制御するAHC−ECU及びAIモータを制御するAI−ECUに起動通知信号の送信義務を負わせ、AHCモータに係る起動通知信号及びAIモータに係る起動通知信号が未受信の場合には黙ってそのままVSCモータを起動すること
(B)VSC−ECUは、AHCモータ又はAIモータに係る起動通知信号を受信し、AHCモータ又はAIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できる場合には、VSCモータを起動すること
(C)VSC−ECUは、AHCモータ又はAIモータに係る起動通知信号を受信し、AHCモータ又はAIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AHCモータ又はAIモータの起動が終了するまで待機して、VSCモータを起動すること
を初期ルールとする。
[AHCモータとVSCモータの起動制御について]
基本的に、AHC−ECUが起動通知信号を送信した場合にはAHCモータの起動を待機するが、AHCモータの起動を待機させることができる時間がVSCモータよりも長いとともにVSCモータもAHCモータもリソース利用時間(特に、起動時に発生する突入電流の電流値が半減するまでの時間)が短いので、VSC−ECUがVSCモータに係る起動通知信号を送信してAHCモータの起動を待機させることはしなくても、その前後の合間を縫えば、制約条件を満たした上で両者を起動することができる。そのため、上述のVSCモータの動作ルールの初期ルールとしては、VSC−ECUがVSCモータに係る起動通知信号を送信することはしないこととする。
図3は、AHCモータとVSCモータの起動タイミングの関係を示した図である。T1は、AHC−ECUがAHCモータに係る起動通知信号を送信した時から(起動要求の発生時から)実際にAHCモータを起動するまで待機する時間である(例:1250ms)。n05は、AHC−ECUが送信したAHCモータに係る起動通知信号が通信ライン30を介してVSC−ECUに到達するまでの最大遅延時間T2を含む、AHC−ECUからVSC−ECUへの最大通信遅れである(例:135ms)。v34は、VSCモータの起動時に流れる突入電流の電流値が半減するまでの時間TAを含む、AHC−ECUの送信信号の受信時からVSCモータのリソース利用完了までの時間である(例:80ms)。図4は、突入電流の半減時間TAを説明するための図である。電気負荷(特に、モータ等の電気負荷)にはその過渡特性に従って定常時の電流値より大きい突入電流が起動とともに流れる。図4に示されるように、電気負荷に流れる電流値は、起動後に一時的に大きなピーク電流値Iに到達後に定常電流まで低下する。TAは、起動時からピーク電流値Iに到達後にピーク電流値Iの半分の電流値に低減するまでの時間である。ここで、図3において、T1は、T2より長い時間に設定され、且つ、T2とTAの和より長い時間に設定される。また、ECUにおける処理時間などを考慮すれば、T1は、n05より長い時間に設定され、且つ、n05とv34の和より長い時間に設定される。
このように設定した場合、VSC−ECUは、AHCモータに係る起動通知信号を受信する前にVSCモータの起動要求が発生した場合には(すなわち、期間(1)においてVSCモータの起動要求が発生した場合には)、動作ルール(A)を適用し、VSCモータをそのまま起動する。すなわち、このようにVSCモータを起動すれば、VSCモータの起動後にAHCモータに係る起動通知信号が受信されても、AHCモータが起動する前にVSCモータの突入電流の半減時間TAを経過させることができる(又は、VSCモータのリソース利用時間TR5を経過させることができる)。
また、VSC−ECUは、AHCモータに係る起動通知信号の受信時点からの経過時間がT1からT2及びTAを引いた値(又は、T1からn05及びv34を引いた値)より短い時間の時にVSCモータの起動要求が発生した場合には(すわわち、期間(2)においてVSCモータの起動要求が発生した場合には)、動作ルール(B)を適用し、VSCモータをそのまま起動する。すなわち、このようにVSCモータを起動すれば、AHCモータに係る起動通知信号の受信後にVSCモータが起動しても、AHCモータが起動する前にVSCモータの突入電流の半減時間TAを経過させることができる(又は、VSCモータのリソース利用時間TR5を経過させることができる)。
また、VSC−ECUは、AHCモータに係る起動通知信号の受信時点からの経過時間がT1からT2及びTAを引いた値(又は、T1からn05及びv34を引いた値)より長い時間の時にVSCモータの起動要求が発生した場合には(すわわち、期間(3)においてVSCモータの起動要求が発生した場合には)、動作ルール(C)を適用し、AHCモータの起動の終了を待ってVSCモータを起動する。すなわち、このようにVSCモータを起動すれば、VSCモータの突入電流の半減時間を経過する前に(又は、VSCモータのリソース利用時間TR5を経過する前に)AHCモータが起動することを防止することができる。
ここで、図3の期間(3)において、a27は、AHCモータの起動時に流れる突入電流の電流値が半減するまでの時間を含むAHCモータのリソース利用時間TR4とAHCモータの出力周期a21との和である。例えば、AHCモータのリソース利用時間TR4が50ms、AHCモータの出力周期a21が100msである場合、a27は、150msに相当する。AHC−ECUは、AHCモータに係るポンプ起動リレーの処理ルーチンの終了によりAHCモータの起動が終了した場合、AHCモータに係る起動通知信号を取り下げる(又は、通信ライン30を介してAHCモータの起動の終了を通知する起動終了通知信号をVSC−ECUに送信する)。図3の期間(3)におけるn05は、AHC−ECUが送信したAHCモータに係る起動通知信号の取り下げ(又は、AHC−ECUが送信したAHCモータに係る起動終了通知信号)が通信ライン30を介してVSC−ECUに到達するまでの最大遅延時間を含む、AHC−ECUからVSC−ECUへの最大通信遅れである。つまり、VSC−ECUは、AHCモータに係る起動通知信号の受信時点からの経過時間がT1からT2及びTAを引いた値(又は、T1からn05及びv34を引いた値)より長い時間の時にVSCモータの起動要求が発生した場合には、動作ルール(C)を適用し、AHCモータに係る起動通知信号の取り下げの受信後にVSCモータを起動する(又は、AHCモータに係る起動終了通知信号の受信後にVSCモータを起動する)。
すなわち、VSC−ECUがAHCモータに係る起動通知信号を受信した後にVSCモータの起動要求が発生した場合に、AHCモータの起動の終了を待たずにVSCモータを起動することができる時間をv25とすると、v25を例えば1020msに設定した場合には、VSCモータの起動要求の発生からの最大の待ち時間は、
T1−v25+a27+n05=1250−1020+150+135=515ms
となるので、VSCモータの最大待ち時間TR2(750ms:制約条件(2))に対して余裕がある。
このようにAHCモータとVSCモータの起動を制御することによって、VSCモータとAHCモータはその動作によって互いに影響を与えることなく、上述の制約条件を満たした上で起動することができる。
したがって、AHCモータの起動要求とVSCモータの起動要求がほぼ同時に発生したとしても、上述のように両者の起動タイミングをずらすことによって、両者の突入電流が重なることもなく、電源ライン13上の電源電圧の低下を抑制することができる。
なお、図3において、VSC−ECUは、AHCモータに係る起動通知信号の受信時点からの経過時間がT1からT2及びTAを引いた値(又は、T1からn05及びv34を引いた値)より長い時間の時にVSCモータの起動要求が発生した場合には(すなわち、期間(3)においてVSCモータの起動要求が発生した場合には)、AHCモータの起動を早めてもらうために、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)をAHC−ECUに送信してもよい。この場合、AHC−ECUは、AHC起動通知信号を送信後にVSC−ECUからVSC起動通知信号を受信した場合、期間T1の経過を待たずにAHCモータを起動する。これによって、動作ルール(C)が適用されても、AHCモータの起動を早めることができるので、AHCモータの起動の終了を待って起動するVSCモータの起動タイミングを早めることができ、VSCモータの待ち時間を短縮することができる。相手のモータの起動を早めてもらう上述の動作については、AHCモータをAIモータに置き換えることで、VSCモータとAIモータとの2者間においても、同様の効果が得られる。
[AIモータとVSCモータの起動制御について]
車両安定制御装置2とそれより優先順位の低い二次空気供給装置3との関係において、二次空気供給装置3のAIモータの起動要求の発生が車両安定制御装置2のVSCモータの起動要求の発生より早い状況を考える。
図10は、AIモータとVSCモータの起動制御の関係を示す図である。この場合、上述の動作ルールを変更して、以下のように動作させるものとする。二次空気供給装置3のAI−ECUは、動作ルール(あ)に従って、AIモータの起動要求が発生した場合、VSC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を送信し(a.)、期間T5を経過するまでAIモータの起動の待機を開始する(AIモータの起動準備状態)。一方、車両安定制御装置2のVSC−ECUは、AI起動通知信号の受信後にVSCモータの起動要求が発生した場合、AI−ECUに対して、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)を送信し(b.)、AI−ECUからのAI起動終了通知信号が受信されるまでのVSCモータの起動待機を開始する(VSCモータの起動準備状態)。
この場合、AI−ECUは、VSC起動通知信号を受信した場合にはVSCモータは起動していないとみなして、期間T5を経過するまでAIモータの起動の待機を継続することなく、AIモータを起動し(c.)、AIモータの起動が完了するとAI起動通知信号を取り下げる(d.)。VSC−ECUは、AI−ECUからのAI起動通知信号の取り下げを受信したので、VSCモータを起動する。
このように動作させることによって、AIとVSCのリソースの競合を防ぐことができるとともに、起動要求の発生から起動までの待機時間を短縮できる。
それでは、この制御についてより詳細に述べる。制約条件(6)に示されるようにAIモータのリソース利用時間TR6(300ms)は他のモータのリソース利用時間に比べ長いため、最大待ち時間が長いAHCモータの起動に対する制約に比べ最大待ち時間が短いVSCモータの起動に対する制約が大きい。したがって、「AIモータとVSCモータの起動制御」は、上述の「AHCモータとVSCモータの起動制御」と同様に考えることはできない。
図11は、AIモータとVSCモータの起動タイミングの関係を示した図である。図11は、AI−ECUが送信したAI起動通知信号をVSC−ECUが受信した状態を示している。この状態で想定されるのは、AI−ECUからVSC−ECUまでの通信時間を考慮すると、
i.AI起動通知信号を受信する直前にAI−ECUが当該起動通知信号を送信した時
ii.AI起動通知信号を受信するn03前にAI−ECUが当該起動通知信号を送信した時
の2つの間にある全ての状態である。n03は、AI−ECUからVSC−ECUへの最大通信遅れである(例:365ms)。
上述のAHC起動通知信号を受信する場合と同様に、VSC−ECUは、AI起動通知信号を受信する前に(図11の期間(1))又はAI起動通知信号の受信時からv27を経過するまでに(図11の期間(2))VSCモータの起動要求が発生した場合には、動作ルール(A),(B)を適用し、VSCモータをそのまま起動する。これによって、このようにVSCモータを起動すれば、AIモータが起動する前にVSCモータの突入電流の半減時間TAを経過させることができる(又は、VSCモータのリソース利用時間TR5を経過させることができる)。
また、動作ルール(C)に従えば、VSC−ECUは、AI起動通知信号の受信時からv27を経過した後に(図11の期間(3))VSCモータの起動要求が発生した場合には、AIモータの起動の終了を待ってVSCモータを起動することになる。
しかしながら、上記i.に示したように、AI起動通知信号の受信直前にAI−ECUが当該起動通知信号を送信している場合がある。したがって、AI起動通知信号を受信直後にVSCモータの起動要求が発生した場合、AIモータの起動の終了を待っていると、VSCモータの起動がVSCモータの最大待ち時間TR2を経過してしまう(制約条件(2))。
すなわち、AI起動通知信号を受信直後にVSCモータの起動要求が発生した場合、VSCモータの最大待ち時間TR2待ったとしても、図11に示されるように、AIモータが起動してから(TR2+v27−T5=750+135−600=285ms)後にはVSCモータを起動しなければならず、制約条件(6)を満たすことができない。
そこで、上述のVSCモータの動作ルールとAIモータの動作ルールに新たなルールを追加する。
VSCモータの第2動作ルール:
(A)VSC−ECUは、AHCモータを制御するAHC−ECU及びAIモータを制御するAI−ECUに起動通知信号の送信義務を負わせ、AHC起動通知信号及びAI起動通知信号が未受信の場合には黙ってそのままVSCモータを起動すること
(B)VSC−ECUは、AHC起動通知信号又はAI起動通知信号を受信し、AHCモータ又はAIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できる場合には、VSCモータを起動すること
(C’)VSC−ECUは、AHC起動通知信号を受信し、AHCモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AHCモータの起動が終了するまで待機して、VSCモータを起動すること
(D)VSC−ECUは、AI起動通知信号を受信し、AIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AIモータの起動を早めてもらうために、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)を送信すること
AIモータの第2動作ルール:
(あ)AI−ECUは、AIモータの起動要求が発生した場合、VSCモータを制御するVSC−ECUやAHCモータを制御するAHC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を出し期間T5待って、AIモータを起動すること
(い)AI−ECUは、AI起動通知信号を送信後にVSC−ECUからVSC起動通知信号を受信した場合、期間T5を待たずにAIモータを起動すること
とする。
このような動作ルールに従って動作することで、図12に示されるように、AIモータの起動を早めることによって、VSCモータの待ち時間を
n02+e25+TR6=210+80+300=590ms
短縮することができる。なお、n02はVSC−ECUからAI−ECUへの最大通信遅れ、e25はAI−ECUの処理周期と出力周期の和、TR6はAIモータのリソース利用時間である。
[AIモータとVSCモータとAHCモータの起動制御について:その1]
近接した時刻に、VSC−ECUがAI起動通知信号とAHC起動通知信号を受信した場合を考える。
VSCモータの起動要求の発生時刻に、AIとAHCの両方の起動通知信号が受信されていても、AI起動通知信号の受信後にAHC起動通知信号を受信していた場合には、AHCモータの動作ルール(β)によって、必ずAHCが起動を中止し、起動要求も取り下げるはずなので、AIとVSCとの2者問題に帰着できる。
また、VSCモータの起動要求の発生時刻からVSCがAHCの起動前に起動可能な時間v25以内にAHC起動通知信号を受信していて(図3参照)、且つ、VSCモータの起動要求の発生時刻からVSCがAIの起動前に起動可能な時間v27以内にAI起動通知信号を受信していた(図12参照)場合、VSCモータを即時に起動すれば、他のモータの起動が始まる前にVSCモータのリソース利用時間を経過させることができるので、問題がない。
これらの条件に当てはまらない場合には、VSCモータの起動は最大待ち時間TR2を限度に待たされるが、それだけでは成立しない場合がある。この不成立の場合について説明する。
例えば、図13に示されるように、AHCモータの起動の終了や中止を通知するAHC起動通知信号の取り下げは、VSC−ECUやAI−ECUに送信される。VSC−ECUとAI−ECUが、AHC起動通知信号の取り下げの受信によってそれぞれのモータを起動すると、図13に示されるように、リソースの利用の競合が考えられる。また、VSC−ECUがVSCモータの最大待ち時間TR2だけVSCモータの起動を待ったとしても、AIモータが起動してから、
TR2−T5=750−600=150ms
後にVSCモータが起動することになり、満たすべき制約条件(6)を満たさないことになる。
そこで、図13に示されるように、AI−ECUは、AHC起動通知信号の取り下げを受信するまでAIモータの起動待機を継続していた場合、AHC起動通知信号の取り下げの受信後すぐにAIモータを起動するのではなく、所定時間経過後にAIモータを起動する。つまり、AI−ECUは、AHC起動通知信号の取り下げの受信によってVSC−ECUにも同様にAHC起動通知信号の取り下げが受信されているものとみなして、AHC起動通知信号の取り下げを受信したVSC−ECUによるVSCモータの起動が完了するのを待った後に、AIモータを起動すれば、リソースの競合を回避することができる。
したがって、この点を考慮したAIモータの第3動作ルールは、
AIモータの第3動作ルール:
(あ)AI−ECUは、AIモータの起動要求が発生した場合、VSCモータを制御するVSC−ECUやAHCモータを制御するAHC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を出し期間T5待って、AIモータを起動すること
(い’)AI−ECUは、AHC起動通知信号を受信していないときに、AI起動通知信号を送信後にVSC−ECUからVSC起動通知信号を受信した場合、期間T5を待たずにAIモータを起動すること
(う)AI−ECUは、AHC起動通知信号を受信しているときに、AIモータに起動要求が発生し、その後AHC起動通知信号の取り下げを受信した場合、AHC起動通知信号の取り下げの受信時点からe03後にAIモータを起動すること
とする。
AIモータの第3動作ルール内のe03は、VSCの出力からリソース利用を完了するまでに相当する時間(例:65ms)である。
[AIモータとVSCモータとAHCモータの起動制御について:その2]
ところで、VSCとAHCの場合、上述したように、VSC−ECUはAHC起動通知信号が届いてからv25以内であればVSCモータを起動し(VSCモータの動作ルール(B)及び図3参照)、また、v25を越えている場合にはAHC起動通知信号の取り下げを受信した後にVSCモータを起動する(VSCモータの動作ルール(C)及び図3参照)。このとき、AIモータの起動要求が発生した場合を考える。
この場合、動作ルール(C)又は(C’)に従ってAHC起動通知信号の取り下げを受信した後にVSCモータが起動するということが、AIモータの起動開始後TR6以内にVSCモータは起動できないという制約条件(6)に反しないようするため、VSCより優先順位の低いAIモータの起動を待たせるルールを新たに追加する。
VSCモータの第3動作ルール:
(A)VSC−ECUは、AHCモータを制御するAHC−ECU及びAIモータを制御するAI−ECUに起動通知信号の送信義務を負わせ、AHC起動通知信号及びAI起動通知信号が未受信の場合には黙ってそのままVSCモータを起動すること
(B)VSC−ECUは、AHC起動通知信号又はAI起動通知信号を受信し、AHCモータ又はAIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できる場合には、VSCモータを起動すること
(C’’)VSC−ECUは、AHC起動通知信号を受信し、AHCモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AHCモータの起動が終了するまで待機して、VSCモータを起動すること。VSC−ECUは、AHCモータの起動が終了するのを待機している間にAI起動通知信号を受信した場合には、VSC起動通知信号を送信すること
(D)VSC−ECUは、AI起動通知信号を受信し、AIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AIモータの起動を早めてもらうために、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)を送信すること
AIモータの第4動作ルール:
(あ)AI−ECUは、AIモータの起動要求が発生した場合、VSCモータを制御するVSC−ECUやAHCモータを制御するAHC−ECUに対して、AIモータの起動を通知する起動通知信号(AI起動通知信号)を出し期間T5待って、AIモータを起動すること
(い’)AI−ECUは、AHC起動通知信号を受信していないときに、AI起動通知信号を送信後にVSC−ECUからVSC起動通知信号を受信した場合、期間T5を待たずにAIモータを起動すること
(う’)AI−ECUは、AHC起動通知信号を受信しているときに、AIモータに起動要求が発生し、その後AHC起動通知信号の取り下げを受信した場合、AHC起動通知信号の取り下げの受信時点からe03後にAIモータを起動すること。また、AIモータの起動要求の発生後AHC起動通知信号の取り下げを受信するまでの間にVSC起動通知信号を受信した場合には、VSCモータの起動の完了後にVSC−ECUから送信されるVSC起動通知信号の取り下げを受信後に、AIモータを起動すること
このような動作ルールに従って動作することで、VSCより優先順位の低いAIモータの起動要求が発生しても、制約条件(6)を満たしつつ、AIモータをAIモータの最大待ち時間TR3を待って起動させることができる。
[AIモータとVSCモータとAHCモータの起動制御について:その3]
ところで、AHC−ECUが送信するAHC起動通知信号の取り下げは、図8に示される通信遅れの数値に見られる通信遅延の関係から、まずAHC−ECUと同一の通信ライン30に接続されるVSC−ECUに受信され、その後にゲートウェイ15を介してAHC−ECUと異なる通信ライン31に接続されるAI−ECUに受信される。したがって、同時刻において、VSC−ECUからみるとAHC−ECUからの起動要求はないが(AHC起動通知信号を受信後にAHC起動通知信号の取り下げも受信済み)、AI−ECUからみるとAHC−ECUからの起動要求がある(AHC起動通知信号を受信後にAHC起動通知信号の取り下げが未受信)という状況が存在する。
その場合、AI−ECUが動作ルール(う’)を適用しAHC起動通知信号の取り下げの受信時点からe03後にAIモータを起動することになるが、AIモータの起動要求が発生してからAHCモータの起動要求が取り下げられるまでの時間が短いと、AIモータの起動要求に伴いAI−ECUが送信したAI起動通知信号がVSC−ECUに届いていないおそれがある(動作ルール(あ))。その結果、VSC−ECUには何も起動通知信号が届いていない状態となるため、動作ルール(A)に従ってVSCモータの起動要求の発生とともに即時にVSCモータが起動されるので、AIモータとVSCモータのリソース利用が重複するおそれがある。
そこで、他ECUの起動要求がない場合であってもAHC起動通知信号の取り下げを受信してから所定の期間ではVSC起動通知信号を送信するために、VSCモータの動作ルールに(Z)を追加し、
VSCモータの第4動作ルール:
(Z)VSC−ECUは、AHC起動通知信号の取り下げを受信してからv32以内に限りVSCモータの起動要求が発生した場合にはVSC起動通知信号を送信し、そのVSCモータの起動要求の発生時(そのVSC起動通知信号の送信時)からv30経過時にVSCモータを起動すること
(A)VSC−ECUは、AHCモータを制御するAHC−ECU及びAIモータを制御するAI−ECUに起動通知信号の送信義務を負わせ、AHC起動通知信号及びAI起動通知信号が未受信の場合には黙ってそのままVSCモータを起動すること
(B)VSC−ECUは、AHC起動通知信号又はAI起動通知信号を受信し、AHCモータ又はAIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できる場合には、VSCモータを起動すること
(C’’)VSC−ECUは、AHC起動通知信号を受信し、AHCモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AHCモータの起動が終了するまで待機して、VSCモータを起動すること。VSC−ECUは、AHCモータの起動が終了するのを待機している間にAI起動通知信号を受信した場合には、VSC起動通知信号を送信すること
(D)VSC−ECUは、AI起動通知信号を受信し、AIモータが起動する前にVSCモータの起動を終了できない場合には、AIモータの起動を早めてもらうために、VSCモータの起動を通知する起動通知信号(VSC起動通知信号)を送信すること
とする。
VSCモータの第4動作ルールの(Z)において、v32はAHC起動通知信号の取り下げの受信後からVSCモータの起動要求の発生を待機する時間であり、v30はAHC起動通知信号の取り下げを受信後のVSCモータの駆動要求の発生時(VSC起動通知信号の送信時)からVSCモータを起動するまで待機する時間である。
このような動作ルールによって動作させることで、動作ルール(Z)によるVSC起動通知信号の受信によってAI−ECUは動作ルール(い)(又は、(い’))に従ってAIモータの起動を前倒しするので起動時間を早めるとともに、AIモータとVSCモータのリソースの競合を回避することができる。
すなわち、VSC−ECUからAI−ECUへの最大通信遅れをn02、AI−ECUの処理周期をe20とするならば、図5,6,8の数値を用いて、
v30−(n02+e20)=550−(210+40)=300ms
と演算できるので、AIモータの起動開始後に期間TR6(300ms)以内にVSCモータは起動してはならないという制約条件(6)は満たされる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、図3において、T1をT2の2倍以上の時間に設定すると、AHC−ECUによって送信された起動通知信号の受信をVSC−ECUが失敗しても、少なくとも2回目以降に受信された起動通知信号に基づいて、VSCモータとAHCモータはその動作によって互いに影響を与えることなく、上述の制約条件を満たした上で起動することができる。
また、本発明に係る電気負荷の具体例として、上述の実施形態では、車高調整装置1と車両安定制御装置2を例に挙げて説明したが、起動要求の発生から起動遅延を許される電気負荷であれば、特に限定されない。起動要求の発生から起動遅延を許される電気負荷とは、例えば、ユーザのスイッチ操作やコンピュータの指令に基づいて起動し、ユーザに起動の遅れが認識されない電気負荷や起動が遅延しても性能低下が許される電気負荷である。
本発明に係る電気負荷制御装置の実施形態を示す構成図である。 車高調整装置1のAHCモータと車両安定制御装置2のVSCモータの動作タイミングの関係を示した図である。 AHCモータとVSCモータの起動タイミングの関係を示した図である。 突入電流の半減時間を説明するための図である。 AI−ECUに関する制御定数を示す図である。 VSC−ECUに関する制御定数を示す図である。 AHC−ECUに関する制御定数を示す図である。 各ECU間の通信遅延を示す図である。 AHCモータの動作ルールを説明するための図である。 AIモータとVSCモータの起動制御の関係を示す図である。 AIモータとVSCモータの起動タイミングの関係を示した図である。 AIモータの起動を早めることによってVSCモータの待ち時間を短縮できることを示した図である。 VSCモータとAIモータのリソース利用の競合とその回避方法を示した図である。
符号の説明
1 車高調整装置
2 車両安定制御装置
3 二次空気供給装置
10 バッテリ
11 エンジン
12 オルタネータ
13 電源ライン
15 ゲートウェイ
30,31 通信ライン

Claims (16)

  1. 起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第1の所定時間である第1の電気負荷と、
    起動を事前に通知する通知信号を前記第1の電気負荷に送信後第2の所定時間経過時に起動する第2の電気負荷と、
    前記第1及び第2の電気負荷のうち少なくとも前記第1の電気負荷に起動を要求する起動要求手段とを備え、
    前記第2の電気負荷から前記第1の電気負荷までの通信時間が第3の所定時間であり、
    前記第2の所定時間は前記第3の所定時間よりも長く、
    前記第1の所定時間は前記第2の所定時間から前記第3の所定時間を引いたものよりも短く、
    前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に前記通知信号が未受信の場合には、即時に起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  2. 請求項1に記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも短い場合には、即時に起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動後に起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  4. 請求項3に記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第2の電気負荷が、起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第4の所定時間である電気負荷の場合、
    前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動後の前記第4の所定時間経過後に起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  5. 請求項3又は4に記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第1の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合には、前記第2の電気負荷の起動の終了を通知する信号を受信後に起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  6. 請求項3から5のいずれかに記載の電気負荷制御装置であって、
    前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に前記第1の電気負荷は所定の第1電気負荷送信信号を前記第2の電気負荷に送信するものであり、
    前記第2の電気負荷は、前記起動要求手段の前記第1の電気負荷に対する起動要求時に、前記通知信号の受信からの経過時間が前記第2の所定時間から前記第1の所定時間と前記第3の所定時間を引いたものよりも長い場合に前記第1電気負荷送信信号を受信した場合には、前記第2の所定時間の経過を待たずに起動すること、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第1の電気負荷は、車両の挙動をモータの駆動によって安定化させる装置であり、前記第2の電気負荷は、車高をモータの駆動によって調整する装置である、電気負荷制御装置。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の電気負荷制御装置であって、
    前記第2の所定時間は、前記第2の電気負荷の起動を事前に通知する通知信号の送信周期の2倍以上に設定されたこと、を特徴とする、電気負荷制御装置。
  9. 第1の電気負荷と第2の電気負荷の起動を制御する電気負荷制御方法において、
    前記第1の電気負荷は、その起動に伴い発生した突入電流が所定値まで低減する時間が第1の所定時間であって、
    前記第2の電気負荷の起動が要求された時に所定の第2電気負荷送信信号を前記第1の電気負荷に送信させその後第2の所定時間の経過時に前記第2の電気負荷を起動させ、
    前記第2の電気負荷から前記第1の電気負荷までの通信時間が第3の所定時間である場合、前記第2の所定時間を、前記第3の所定時間よりも長く、且つ、前記第1の所定時間と前記第3の所定時間との和よりも長く設定することで、
    前記第1の電気負荷の起動が要求された時に前記第2電動負荷送信信号が未受信の場合には前記第1の電気負荷を即時に起動させる、ことを特徴とする、電気負荷制御方法。


  10. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
    前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、を備え、
    前記第2電動負荷は所定の第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
    前記第3電動負荷は所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第3電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
    前記第3電動負荷は、前記第3電動負荷送信信号を送信後前記第2電動負荷送信信号を受信した場合には、自身の起動を中止すること、を特徴とする、電動負荷制御装置。
  11. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷とを備え、
    前記第1電動負荷は所定の第1電動負荷送信信号を前記第2電動負荷に送信後所定の第1電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
    前記第2電動負荷は所定の第2電動負荷送信信号を前記第1電動負荷に送信後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に起動するものであり、
    前記第2電動負荷は、前記第2電動負荷送信信号を送信後前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には、前記第2電動負荷待機時間の経過を待たずに起動すること、を特徴とする、電動負荷制御装置。
  12. 請求項10に記載の電動負荷制御装置であって、
    前記第3電動負荷は自身の起動を中止した時に所定の第3電動負荷終了信号を前記第1及び第2電動負荷に送信するものであって、
    前記第2電動負荷は、前記第3電動負荷終了信号を受信した時から所定の第2電動負荷延期時間の経過時に起動する、電動負荷制御装置。
  13. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
    前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、を備え、
    前記第3電動負荷は、
    所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第1待機時間の経過時に起動し、
    前記第1電動負荷が送信した所定の第1電動負荷送信信号又は前記第2電動負荷が送信した所定の第2電動負荷送信信号を受信した場合には該受信時に前記第3電動負荷送信信号の送信を停止するとともに自身の起動を中止するものであり、
    前記第2電動負荷は、
    自身の起動が要求された場合には前記第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2待機時間の経過時に起動し、
    前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第2電動負荷送信信号を送信した後に前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には前記第2待機時間の経過を待たずに該受信時に起動し、
    前記第1電動負荷は、
    前記第2電動負荷送信信号及び前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で自身の起動が要求された場合には、自身の起動が要求された時に起動し、
    前記第3電動負荷送信信号が受信されなくなった時から所定の第3待機時間内に自身の起動が要求された場合には前記第1電動負荷送信信号を前記第2及び第3電動負荷に送信し、前記第1電動負荷送信信号の送信時から所定の第4待機時間の経過時に起動する、ことを特徴とする、電動負荷制御装置。
  14. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
    前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、の起動を制御する、電動負荷制御方法であって、
    前記第2電動負荷の起動が要求された時に所定の第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信させその後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
    前記第3電動負荷の起動が要求された時に所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信させその後所定の第3電動負荷待機時間の経過時に前記第3電動負荷を起動させ、
    前記第3電動負荷送信信号が送信された後に前記第3電動負荷に前記第2電動負荷送信信号が受信された場合には、前記第3電動負荷の起動を中止すること、を特徴とする、電動負荷制御方法。
  15. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、の起動を制御する電動負荷制御方法であって、
    前記第1電動負荷の起動が要求された時に所定の第1電動負荷送信信号を前記第2電動負荷に送信させその後所定の第1電動負荷待機時間の経過時に前記第1電動負荷を起動させ、
    前記第2電動負荷の起動が要求された時に所定の第2電動負荷送信信号を前記第1電動負荷に送信させその後所定の第2電動負荷待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
    前記第2電動負荷送信信号が送信された後に前記第2電動負荷に前記第1電動負荷送信信号が受信された場合には、前記第2電動負荷待機時間の経過を待たずに前記第2電動負荷を起動させること、を特徴とする、電動負荷制御方法。
  16. 第1電動負荷と、
    前記第1電動負荷より優先順位の低い第2電動負荷と、
    前記第2電動負荷より優先順位の低い第3電動負荷と、の起動を制御する電動負荷制御方法であって、
    前記第3電動負荷の起動が要求された時に所定の第3電動負荷送信信号を前記第1及び第2電動負荷に送信後所定の第1待機時間の経過時に前記第3電動負荷を起動させ、
    前記第1電動負荷が送信した所定の第1電動負荷送信信号又は前記第2電動負荷が送信した所定の第2電動負荷送信信号を受信した場合には該受信時に前記第3電動負荷送信信号の送信を停止させるとともに前記第3電動負荷の起動を中止させ、
    前記第2電動負荷の起動が要求された場合には前記第2電動負荷送信信号を前記第1及び第3電動負荷に送信後所定の第2待機時間の経過時に前記第2電動負荷を起動させ、
    前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第2電動負荷送信信号を送信した後に前記第1電動負荷送信信号を受信した場合には前記第2待機時間の経過を待たずに該受信時に前記第2電動負荷を起動させ、
    前記第2電動負荷送信信号及び前記第3電動負荷送信信号が受信されていない状態で前記第1電動負荷の起動が要求された場合には、前記第1電動負荷の起動が要求された時に前記第1電動負荷を起動させ、
    前記第3電動負荷送信信号が受信されなくなった時から所定の第3待機時間内に前記第1電動負荷の起動が要求された場合には前記第1電動負荷送信信号を前記第2及び第3電動負荷に送信させ、前記第1電動負荷送信信号の送信時から所定の第4待機時間の経過時に前記第1電動負荷を起動させる、ことを特徴とする、電動負荷制御方法。
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