JP4200735B2 - カッティングプロッタにおける刃先制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カッティングプロッタにおいて、カッティングシート上の第1の線分とこれに直角又は鋭角をなす第2の線分とを迅速に切断するための刃先制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】
一般に、カッティングプロッタは、制御装置のプログラムによって作動するホルダにカッタを保持させ、その刃先でカッティングシートを切断するものであるが、図6に示されるように、カッタ1の刃は斜めに形成されているので、カッタ1の回転軸3と刃先の位置は一致せず、一定の距離dだけオフセットされている。
【0003】
このため従来は、1つの線分(第1の線分)を切断した後にその終端部から直角に別の線分(第2の線分)を連続して切断するとき、カッタ1の回転軸3は図7(a)に示すように、点線で示す第1の線分11の端部まで切断したときの点(イ)まで移動した後、ホルダ2がオフセット距離dを半径として挟角が直角となる円弧を描くように移動した後、点(ロ)に移動し、さらに第2の線分12に沿って移動するようにプログラムされている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−309597号公報(段落「0004」、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなホルダの移動制御によって第1の線分11と第2の線分12を切断する方式では、ホルダの移動速度は、同図(b)に示されるように、点(イ)と点(ロ)の位置ではゼロにならざるを得ず、点(イ)と点(ロ)の間ではホルダの移動速度は一度加速された後、減速し、停止し、さらに点(ロ)を通過すると加速するという煩雑な動きをすることになる。しかも、第1の線分11から第2の線分12に移るときに切断移動速度が落ちてしまう。このため、例えば「田」の文字を切断する場合のように、直角に切断する個所が多いときは、切断に多くの時間がかかりすぎるという問題がある。
【0006】
本発明は上記問題点を解消し、直角又は鋭角をなす線分を迅速に切断することができるカッティングプロッタにおける刃先制御方法を提供することをその課題とする。
【0007】
前記課題を解決するため、本発明に係るカッティングプロッタにおける刃先制御方法は、カッタの刃先をカッタの回転軸から所定の距離だけオフセットした状態でホルダに上記カッタを回転自在に保持させ、上記ホルダを移動させることにより上記刃先でカッティングシートを切断するカッティングプロッタにおいて、第1の線分を切断した後、上記第1の線分に対して略直角又は鋭角をなす方向に第2の線分を連続的に切断するに際し、まず第1の線分を切断した後、上記ホルダを移動させることにより、上記カッタの回転軸その刃先を中心に回転軸から刃先までのオフセット距離を半径として90°未満の挟角の円弧を描くように回動させ、さらにカッタの回転軸を円弧の先端から円弧の接線方向に移動させて第2の線分に重なった後は、カッタの回転軸を第2の線分に沿って移動させるようにすることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るカッティングプロッタにおける刃先制御方法を示すもので、このカッティングプロッタも、図5に示したものと同様にカッタ1をホルダ2に回転自在に保持させ、カッタ1の刃先1aをカッタ1の回転軸3から所定の距離dだけオフセットさせ、上記ホルダ2を3次元方向に移動させることにより上記刃先1aでカッティングシート4を切断するものである。なお、ホルダ2の中心軸とカッタ1の回転軸3とは一致するように配置されている。
【0009】
図2は本発明に係る刃先制御方法を実現するのに適する制御装置の一例のブロック図で、この制御装置は、所望の切断線を入力するための入力装置5と、入力装置に接続されて装置全体を制御する制御装置(CPU)6と、制御装置6に接続されて所定のプログラムを記録するROM7とを含んでいる。Xモータ駆動装置8a、Yモータ駆動装置8b及びホルダ駆動装置8cは制御装置6によってROM7内に記録されたプログラムに従って移動されるように構成されている。
【0010】
次に、図3に示されるようにカッティングシート4に第1の線分9を切断した後、上記第1の線分に対して直角をなす方向に、点線を含む第2の線分10を連続的に切断しようとするとき、上記カッタ1の回転軸3は上記プログラムによって図1に示されるように作動制御される。
【0011】
すなわち、まず符号p1で示すように移動して第1の線分9を切断した後、カッタ1の刃先1aがカッティングシート4の点aに接した状態で、カッタ1の回転軸3(ホルダ2)がその刃先1aを中心にして回転軸3から刃先1aまでのオフセット距離dを半径として約45°の挟角αの円弧qを描くように回動させる。続いて、回転軸3を上記円弧qの先端から接線方向に移動させ、さらに接線rの先端から連続して第2の線分10に重なった後は、符号p2で示すように第2の線分10に沿って移動させるようにする。このとき、カッタ1の刃先1aは、回転軸3が円弧qを描いている間は上記点aに留まっているが、カッタ1の回転軸3が円弧qの先端からその接線方向に移動し始めるとき、同時に刃先1aも上記点aから離れてカッティングシート4を切断し始めるようにする。このため、刃先1aは線分10方向に向けられる前に移動することになり、ホルダが接線r上を移動しているときの刃先1aによる実際の切断線10aは、同図に点線で示すように、本来の第2の線分10から少しずれる。その後、回転軸3が第2の線分10に沿って移動し始めると、カッタ1の刃先1aも第2の線分10に沿って移動するから、第2の線分10と実際の切断線も一致する。このようにして、図3に実線9、10で示されるような切断線が得られる。
【0012】
以上のことから、ホルダ2が上述のように移動する過程では、次の位置でホルダ2は角度を変えて移動する必要がある。
(1)第1の線分9の切断を終了してホルダ2が円弧運動を開始するとき(図1の点p0)
(2)接線の端部から第2の線分10に沿って移動を開始するとき(同図の点c)
(1)の位置で、ホルダ2が第1の線分9を切断し終わった点aからオフセット距離dを半径とした円弧運動を開始するときは、ホルダ2は第1の線分9に対して90°の角度をなすように移動しなければならないから、ホルダ2は物理的に移動速度をゼロにせざるを得ない。
【0013】
(2)の位置で、接線rと第2の線分10とは鈍角βをなしているので、鈍角をなす方向に角度を変えて移動するときも、ホルダ2は移動速度をゼロに落とす必要はない。
【0014】
したがって、ホルダ2の移動速度は図4に示されるように、円弧運動開始時にはゼロであるが、それ以降は移動速度を落とす必要がない、特に角度βが十分に大きい鈍角ならばホルダ2は速度を落とす必要がないから、ホルダ2の移動速度を加速させ、所定の移動速度に達した後は同じ移動速度を維持するように設定することができる。これにより、切断時間は従来よりも短縮することができる。図柄でも文字でも直角をなす線は非常に多いから、全体ではかなりの時間短縮となる。特に、文字や図形が小さいときに有効である。
【0015】
ところで、上記刃先1a制御方法によってカッティングシート4を切断すると、実際の切断線は図3のようになり、わずかなズレが発生する。しかしながら、回転軸3と刃先1aとの間のオフセット量は0.25mm程度にすぎないから、上記の程度のズレは肉眼ではほとんど視認することはできない。このように、上記ズレは無視することができる程度にすぎないから、実際のカッティングの仕上がりに問題はない。
【0016】
なお、第1の線分9と第2の線分10とが略直角をなしているときは、円弧qの挟角は45°程度にすればよい。図5に示すように、第1の線分9と第2の線分10とが鋭角をなしているときは、円弧qの挟角αはそれに対応して大きくすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカッティングプロッタによる刃先制御方法を示すカッタの回転軸の移動態様説明図
【図2】上記刃先制御方法を実現する装置の一例のブロック図
【図3】上記刃先制御方法による切断線を示す説明図
【図4】上記カッティングプロッタにおけるカッタのホルダの速度波形図
【図5】鋭角をなす2つの線分を切断する場合のカッタの回転軸の移動態様説明図
【図6】カッティングプロッタにおけるカッタの保持状態を示す断面図
【図7】(a)(b)はそれぞれ従来のカッティングプロッタによる刃先制御方法を示すカッタの回転軸の移動態様説明図及びホルダの速度波形図
【符号の説明】
1 カッタ
1a カッタの刃先
2 ホルダ
3 回転軸
9 第1の線分
10 第2の線分

Claims (1)

  1. カッタの刃先をカッタの回転軸から所定の距離だけオフセットした状態でホルダに上記カッタを回転自在に保持させ、上記ホルダを移動させることにより上記刃先でカッティングシートを切断するカッティングプロッタにおいて、
    第1の線分を切断した後、上記第1の線分に対して略直角又は鋭角をなす方向に第2の線分を連続的に切断するに際し、
    まず第1の線分を切断した後、上記ホルダを移動させることにより、上記カッタの回転軸その刃先を中心に回転軸から刃先までのオフセット距離を半径として90°未満の挟角の円弧を描くように回動させ、さらにカッタの回転軸を円弧の先端から円弧の接線方向に移動させて第2の線分に重なった後は、カッタの回転軸を第2の線分に沿って移動させるようにする
    ことを特徴とするカッティングプロッタにおける刃先制御方法。
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