JP4200720B2 - 移動体用燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両などの移動体に適用される燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のなどの移動体の駆動源としての燃料電池を備え、移動体の運転状況に対応して燃料電池、改質器(パワープラント)の運転を停止させるものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−303836号公報
【0004】
【特許文献2】
特開2001−307758号公報
【0005】
【発明の解決すべき課題】
移動体の駆動源としては、常時一定の発電量が要求されるわけではなく、発電を必要としない、あるいは要求発電量が小さい運転モードでは、電力の供給はバッテリに依存し、燃料電池、改質器の運転を停止した方が燃料効率がよい。
【0006】
しかし、燃料電池の発電を再開するときに、改質器などの温度が低下し過ぎると、応答よく発電を行うことができず、急速に温度を上げるには燃料の供給量が過大になったりする。
【0007】
前記特許文献1では、発電停止時の温度維持のために、常に燃料を燃焼させ、高温ガスをブロアで循環させているが、燃費効率が良くない。
【0008】
また特許文献2では、触媒の保護のために、発電停止時に燃料と空気を改質器に送り、改質器温度を所定値に維持し、急激な温度の変動による触媒の劣化、損傷を防いでいるが、ここでもやはり燃費効率は十分に考慮されていない。
【0009】
本発明の目的は、発電停止時の改質器の温度を適正範囲に維持することにより、発電再開時の応答性を損なうことなく、燃費のロスを最小限にとどめることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の移動体用の燃料電池システムは、燃料電池と、燃料を改質したガスを燃料電池に供給する改質器とを備える。さらに改質器の温度を検出する手段と、移動体の運転モードに応じて改質器の運転と停止とを制御する手段と、直前の前記改質器の運転停止時間に基づいて、次回の前記改質器の運転停止中における改質器温度が、停止後の改質器運転再開時における改質効率がほぼ定常効率となる温度範囲に収まるように、改質器運転時の前記改質器の設定温度を制御する温度設定手段とを備える。
【0011】
【作用・効果】
したがって、移動体の運転モードによって、例えば停車時など、燃料電池の発電を停止するときに、改質器はそれまでの運転状態に応じて設定された温度となるように制御されていて、これにより停止中に温度低下があっても、次の発電要求時に応答よく発電再開し、かつ改質器の温度維持のために不必要に燃費が悪化することもない。
【0012】
【実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
まず、第1の実施形態を図1〜図3に示す。
【0014】
図1は、移動体としての車両の駆動源となる燃料電池パワープラントを主として示すもので、1は水素リッチな改質ガスと空気(酸素)とを用い、電気化学反応により発電する燃料電池スタック(以下CSAともいう)、2はCSA1が発電した電力の供給を受け、車両の駆動輪5を駆動するモータ(駆動部)であり、バッテリも付設される。
【0015】
3はCSA1を発電させるために、炭化水素などの燃料を改質した水素リッチな改質ガスを供給する改質器である。4は改質器3に供給される燃料や水の量と、改質器3とCSA1に供給される空気の量を運転条件に応じて調整する制御弁である。
【0016】
そして、6はこれら燃料電池パワープラント(以下PPともいう)を、車両のキースイッチがオンとなっているときに、車両の運転モードに応じて制御し、またとくにCSA1の発電停止モードにおいて改質器3の温度が一定範囲よりも低くなることのないように、予め改質器3の温度を適正値に制御するコントローラである。車両の運転モードによりPPの運転が制御され、車両の一時的な停車時など発電の必要の無いときにはPPが発電を停止し、車両の発進に伴い発電が再開される。しかし、発電停止により改質器3の温度が低下し、発電再開時の温度が低くなり過ぎると、改質ガスの供給量が少なくなり、応答性のよい発電ができなくなり、また改質器3の温度を急速に高めるために必要以上に燃料少量が増大したりする。
【0017】
そこでコントローラ6は、発電停止中における改質器3が一定範囲の温度状態に維持し、発電再開時に直ちに所定の改質効率で改質ガスを生成可能となるように、改質器3の停止直前の温度を、停止前の運転状態から判断した最適値に設定し、制御するのである。
【0018】
このため、コントローラ6には運転状態を代表する、また指示する種々の信号が入力し、これらに基づいてコントローラ6の制御が行われる。なお、運転状態を代表する信号としては、例えば、アクセル開度信号、車速信号、制動信号、操舵角信号、さらには車載のエアコンなどの作動信号などがあり、また運転を指示する信号としては、車両のキーオンを検出する信号などがある。ただし、これらは例示的なもので、これらに限定されるわけではない。さらに改質器3の温度を測定するための温度センサ7からの信号もコントローラ6に入力する。
【0019】
ここで、図2を参照しながら、前記コントローラ6で実行される改質器3の温度設定制御内容について詳しく説明する。
【0020】
図2のフローチャートにおいて、コントローラは、ステップS1で改質器3の運転中か停止中、つまりONかOFFかを判断する。この判断は例えば改質器3の温度(温度領域)を検出することにより判断する。
【0021】
改質器3がOFFになるのを待ち、OFFになったらステップS2に進んで改質器3の初期設定温度Tr0を読み込み、停止時間をカウントするタイマをリセット(tf=0)する。
【0022】
車両の一時的な停車時など、改質器3はOFFになるに伴い温度が次第に低下していくが、通常の一時的な停止時間(最大値)は予測でき、したがって、初期設定温度Tr0は、改質器3の通常の停止期間にあって、発電開始により直ちに定常的な効率で改質ガスを生成可能とする、停止開始時の温度であり、実験的に求めておく。
【0023】
ステップS3では改質器3のOFF時間(tf)をカウントし、ステップS4で改質器3がOFFならば、ステップSに戻り、カウントを継続する。
【0024】
そして、改質器3がONとなったならば、ステップS5に進んで、図3に示すような温度補正マップにしたがって、前記改質器OFF時間のカウント値tfに基づいて、温度補正係数ci読み込む。
【0025】
この温度補正係数ciは、改質器OFF時間が長いほど大きく、短いほど小さくなる値となっている。
【0026】
ステップS6では前記した改質器3の初期設定温度Tr0を、この温度補正係数Ciにより補正し、発電を再開する改質器温度値としてのTrcを、
Trc=Tr0×ci
として算出する。ステップS7では、運転を再開した改質器3の温度がこの設定温度Trcとなるように昇温する。
【0027】
図4は、改質器3を停止したときに温度が低下する特性を示してある。
【0028】
改質器3は断熱材などにより周囲を保護され、運転を停止してもすぐには温度が低下せず、徐々に温度が低下していく。
【0029】
車両の運転モードに対応して、燃料電池パワープラントが運転を停止すると、停止期間中に改質器3の温度は徐々に低下し、停止期間が長くなるほど温度低下量は大きくなる。改質器温度が発電再開時に定常的な効率で改質ガスを生成可能な温度範囲にあれば、発電応答性のよい制御が可能となる。
【0030】
PPの停止時間は運転者の運転傾向、あるいは走行道路の状況などによって変化する。この実施形態では、PPが運転停止したときの停止時間、すなわち、直前の停止時間を読み込み、次の停止時間を同程度のものと推定し、この推定に基づいて改質器3の設定温度を制御している。
【0031】
例えば、前回の改質器停止時間が長ければ、改質器設定温度を高め(図中a)に修正し、これにより次回の改質器停止時に、改質器3の温度が再開時の改質効率が低下する温度領域(NG領域)まで下がることのないようにしている。また、前回の改質器停止時間が短いときには、改質器設定温度が低め(図中c)に修正されるが、再開までの時間が短いので、改質効率が低下する領域まで温度が下がらない。
【0032】
そして、このように直前の運転停止時間から次の停止時間を予測し、これに応じた改質器設定温度とすることにより、改質器温度を不必要に高めに設定したりすることが無くなり、燃料消費効率が改善できるし、また、改質器温度が改質効率の低下する領域まで下がることもなく、この場合、応答性確保のために必要となる、急速な温度上昇のための過剰な燃料供給も避けられるのである。
【0033】
以上のように本実施形態によれば、改質器の設定温度を運転状態により制御することで、改質器の運転再開時の応答性を確保しつつ、不必要な燃料消費を避けることができる。
【0034】
また、直前の運転停止時間から次の停止時間を予測することで、改質器設定温度の的確な温度修正が可能で、より精度の高い、制御が実現できる。
【0035】
第2の実施形態について、図5〜図7を参照して説明する。
【0036】
この実施形態は、改質器設定温度の温度補正に、改質器のON−OFFの切り替え頻度などを加味したことで、第1の実施形態とは異るもので、基本的な構成は同じであるので、図5の温度修正フローチャートを中心にして説明する。
【0037】
図5において、まず、ステップS51では、改質器初期設定温度Tr0と、温度設定修正周期に相当するカウント時間の長さtiとを読み込み、タイマのリセット(t=0)を行う。ステップS52で改質器3の運転・停止時間(t)のカウントを開始する。ステップS53では、改質器3のOFF時間(tf)のカウントと、改質器3のON/OFFの切り替え回数(nc)の積算を行い、ステップS55では、以上の動作が、前記したカウント時間tiになるまで繰り返えされるのを待つ。
【0038】
ただし、その前のステップS54で、コントローラ6は、カーナビゲーションからの情報を取り入れ、この情報を優先させて改質器設定温度の修正を行うために、改質器設定温度の変更が不要かどうか判断する。
【0039】
これは、例えば、カーナビゲーション情報から走行中の渋滞が検知されたときには、渋滞の長さから再び通常走行できる時間を予測し、その間はPPを停止(たとえばこの間はバッテリからの電力で走行する)させるものとして、この停止期間中にも、改質器温度が低改質効率領域まで低下することの無いように、渋滞入口での改質器温度を高めるようとするものである。
【0040】
したがってもしカーナビゲーション情報により、改質器設定温度の変更が必要となったときには、ステップS61に移行して、改質器設定温度Trcの補正演算を行う。この演算は、例えば、渋滞の長さに応じて設定温度を高くするようにして実施される。
【0041】
ステップS54でナビゲーションによる設定温度の変更が必要ないときは、ステップS55で前記したように、温度修正周期に相当する時間tiの経過を待ってからステップS56に進む。
【0042】
ステップS56ではOFF時間(tf)の積算値と、切り替え回数(nc)の積算値とに基づいて図6に示すマップから、温度補正値ciを読み込む。この温度補正値ciは、積算したOFF時間が長くなるほど大きく、切り替え回数の頻度が高いほど小さくなる。
【0043】
さらにステップS57でそのときの外気温度Teに基づいて補正値ceを読み込む。外気温度によって運転停止中の改質器3の温度低下特性が異なり、外気温度が低いときほど、温度低下率は大きくなる。
【0044】
そこで、ステップS58では、これらciとceとに基づいて、改質器3の設定温度の補正値Trcを、
Trc=Tro×ci×ce
として算出する。
【0045】
したがってこの補正された設定温度Trcは、改質器停止前の所定の期間内での、切り替え頻度が高いときには、低めに補正され、OFF時間が長いときは高めに補正され、また外気温度により、外気温度が低いときには、高いときに比較して、相対的に高めに補正されるのである。
【0046】
そして、ステップS59で改質器3がONになったかどうか判断し、ONならば改質器3の温度が新たに設定されたTrcとなるように制御される(ステップS60)のである。
【0047】
このようにして本実施形態によれば、改質器3の設定温度については、所定のの温度設定周期毎に、それまでのパワープラントの運転状態、ナビゲーション情報である、交通状況、外気温度などに基づいて補正が行われるので、そのときの運転モードに対応して、改質器3の温度を最適値に制御し、発電応答性と燃費効率とを共に最良に制御することができる。
【0048】
とくに、カーナビゲーションからの情報により、改質器温度を適切に制御することで、精度の高い、燃費のロスの少ない、温度設定が可能となる。
【0049】
第3の実施形態について図8、図9を参照して説明する。
【0050】
改質器3の停止中の温度低下を予測し、停止中に一定範囲よりも低下しないように運転中の改質器温度を制御しているが、停止中に低下した温度を運転再開後に速やかに上昇させれば、それだけ応答のよい発電が可能となる。
【0051】
そこで、この実施形態では、改質器の運転状態に応じてOFFからONになったときの立ち上げ速度を設定し、これに応じて燃料の制御を行い、応答の良い改質ガスの生成、換言すると発電を可能とするものである。
【0052】
図8のフローチャートにしたがって説明すると、ステップS101では改質器3のON、OFFを判断し、ONになったならばステップS102において、改質器3がONになってから定常になるまでの、立ち上げ速度初期値Vf0を読み込み、同時にそのときの改質器温度Trも読み込み、さらに改質器運転時間のカウントを開始するためにタイマをリセット(tn=0)とする。
【0053】
ステップS103では改質器3がONとなっている時間tnをカウントし、ステップS104で改質器3がOFFになったかどうかの判断を行い、OFFでないときはOFFになるまで待つ。
【0054】
改質器3の運転停止の信号を受けたら、ステップS105に進んで、図9に示すような、温度補正マップにしたがって、改質器ON時間に基づいて改質器昇温速度の補正値cjを算出する。この補正値cjは改質器3の積算運転時間が長いときほど、換言すると停止時間が短いときほど小さい値となる。改質器3の停止時間が短いときには、改質器の温度も十分に高く、停止からの立ち上げ速度も速いためである。
【0055】
ステップS106で、改質器3の立ち上げ速度Vfrを、初期立ち上げ速度Vr0と補正値cjとから、
Vfr=Vf0×cj
として算出する。
【0056】
改質器3の立ち上げ速度は、改質器3の停止時間が短いほど小さく、逆に停止時間の長いときほど、温度低下も大きいために大きく(速く)する必要があり、このようにした立ち上げ速度を設定したら、ステップS107で改質器3がONになるのを待ち、ONになったらステップS108、109で立ち上げ速度Vfrで改質器3の立ち上げ制御を行うべく、原料の供給制御を行う。
【0057】
ここで、急速な立ち上げを必要とするときは、たとえば、改質器3には通常の改質時の原料供給比率、つまり炭化水素系燃料と空気、水との比率に対して、空気をより多めに供給し、発熱を大きくすることで、温度上昇を図るのである。
【0058】
このように本実施形態によれば、改質器3がONになったときの立ち上げ速度について、それまでの運転時間に基づいて設定し、これに応じて燃料と空気の比率を変化させることなどにより、燃費のロスを最小限しつつ改質器3を的確に昇温して、高効率の改質反応に速やかに移行することができる。
【0059】
第4の実施形態について図10、図11を参照して説明する。
【0060】
この実施形態は、改質器ON時の立ち上げ速度の設定について、改質器のON時間、ON−OFF切り替え回数やナビゲーション情報などに基づいて補正するようにしたもので、図10のフローチャートを中心に説明する。
【0061】
まず、ステップS201では、改質器立ち上げ速度初期値Vf、改質器温度Trと、速度設定修正周期に相当するカウント時間の長さtiとを読み込み、タイマのリセット(t=0)を行う。
【0062】
ステップS202で改質器3の運転・停止時間tのカウントを開始する。ステップS203では、改質器3のON時間tnのカウントと、改質器3のON/OFFの切り替え回数(nc)の積算を行い、ステップS205では、以上の動作が、前記したカウント時間tiになるまで繰り返えされるのを待つ。
【0063】
ただし、その前のステップS204で、コントローラ6は、ナビゲーションからの情報を取り入れ、この情報を優先させて改質器立ち上げ速度の修正を行うために、改質器立ち上げ速度の変更が不要かどうか判断する。
【0064】
前記図5と同じく、例えば、ナビゲーション情報から走行中の渋滞が検知されたときには、渋滞の長さから再び通常走行できるまでの時間を予測し、その間はバッテリ走行してPPを停止させるものとして、渋滞出口において、改質器の改質効率が短時間のうちに良好となるように、立ち上げ速度Vfrを補正するもので、ナビゲーション情報により、改質器立ち上げ速度の変更が必要となったときには、ステップS210に移行して、改質器立ち上げ速度Vfrの補正演算を行う。この演算は、例えば、渋滞の長さに応じて温度上昇速度を大きくするようにして実施される。
【0065】
ステップS204でナビゲーションによる設定温度の変更が必要ないときは、ステップS205で前記したように、温度修正周期に相当する時間tiの経過を待ってからステップS206に進む。
【0066】
ステップS206ではON時間tnの積算値と、切り替え回数ncの積算値とに基づいて図11に示すマップから、速度補正値cjを読み込む。この補正値cjは、積算したON時間が長くなるほど小さく、切り替え回数の頻度が高いほど大きくなる。
【0067】
そして、ステップS207では、立ち上げ速度初期値Vfと、補正値cjとに基づいて、改質器3の立ち上げ速度の補正値Vfrを、
Vfr=Vf×cj
として算出する。
【0068】
したがってこの補正された設定速度は、改質器停止前の所定の期間内での、切り替え頻度が高いときには、大きめに補正され、ON時間が長いときは小さめに補正されるのである。
【0069】
そして、ステップS208で改質器3がONになったかどうか判断し、ONならば改質器3の立ち上げ速度が新たに設定されたVfrとなるように制御される(ステップS209)のである。
【0070】
このように本実施形態によれば、改質器3がONになったときの立ち上げ速度について、所定の速度設定周期毎に、それまでの改質器3の運転状態、ナビゲーション情報などに基づいて補正が行われるので、実際の運転状況に則して、燃費のロスを最小限しつつ改質器3を的確に昇温して、高効率の改質反応に速やかに移行することができる。
【0071】
第5の実施形態について、図12、図13を参照して説明する。
【0072】
改質器3の停止時間が予測よりも長く、そのため改質器温度が一定の範囲よりも低下したときには、通常の運転を行うなかなか改質効率があがらない。そこでこの実施形態では、改質器温度が一定範囲よりも下がったときには、立ち上げ速度を通常よりも速くし、早期に改質効率を復旧させるものである。
【0073】
図12において、ステップS251で改質器OFF信号を検知したら、ステップS252で原料(炭化水素系燃料と空気)供給を停止し、またブロアー、ポンプ、ラジエータファンなどの補機類を停止する。
【0074】
ステップS253で改質器3の温度Trを検出し、そしてステップS254では改質器ON信号が検知されるまで待つ。
【0075】
改質器3がONモードになったならば、ステップS255でそのときの改質器温度Trに基づいて昇温モードの判断を行う。
【0076】
すなわち、改質器3の温度が、図13に示すような、所定の改質効率を維持できる一定の範囲の下限温度であるTrLよりも低下しているときは、ステップS257に進んで、発熱優先の高速立ち上げ速度でもって改質器3を運転する。
【0077】
これにより、改質器3をまず所定の温度範囲まで昇温させることで、早期に改質効率の回復を果たし、発電応答性を確保する。
【0078】
これに対して、改質器温度がTrLよりも高いときは、良好な改質反応が維持できるので、ステップS256で通常の立ち上げ速度でもって改質器3を運転する。
【0079】
したがって、この実施形態によれば、停止中の改質器温度がTrLよりも低下したときには、まず発熱重視の高速の立ち上げ速度での運転が行われ、低下した改質器3の改質効率を早期に回復させ、これにより通常運転を行っていたのではなかなか改質効率が上がらないため、発電応答性が悪化するという問題を避けることができ、また、温度が改質効率の高まるTrLよりも高温となれば、通常の立ち上げ速度での運転に切り替えられるので、燃費のロスを最小限にくい止めることができる。
【0080】
上記実施形態では、燃料電池と改質器とを備えた燃料電池パワープラントによりモータを駆動するシステムを示したが、これにバッテリや他の発電手段や駆動手段を併用したハイブリッドシステムについても、本発明の適用は可能であり、さらには燃料電池が無く、改質器とエンジンの組み合わせである改質ガスエンジンシステムや、改質器と水素貯蔵システムの組み合わせにおいても本発明を適用することができる。
【0081】
本発明は上記した実施形態に限定されるわけではなく、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内で、当業者がなしうるさまざまな変更、改良が含まれることは明白である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態のブロック図である。
【図2】コントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図3】同じくその制御に用いられ補正値のマップである。
【図4】同じくその動作説明図である。
【図5】第2実施形態のコントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図6】同じくその制御に用いられる補正値のマップである。
【図7】同じく他の補正値のマップである。
【図8】第3の実施形態のコントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図9】同じくその制御に用いられる補正値のマップである。
【図10】第4の実施形態のコントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図11】同じくその制御に用いられる補正値のマップである。
【図12】第5の実施形態のコントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図13】同じくその動作説明図である。
【符号の説明】
1 CSA
2 モータ
3 改質器
4 制御弁
5 駆動輪
6 コントローラ

Claims (13)

  1. 燃料電池と、
    燃料を改質したガスを燃料電池に供給する改質器とを備えた移動体用の燃料電池システムにおいて、
    改質器の温度を検出する手段と、
    移動体の運転モードに応じて改質器の運転と停止とを制御する手段と、
    直前の前記改質器の運転停止時間に基づいて、次回の前記改質器の運転停止中における改質器温度が、停止後の改質器運転再開時における改質効率がほぼ定常効率となる温度範囲に収まるように、改質器運転時の前記改質器の設定温度を制御する温度設定手段とを備えることを特徴とする移動体用燃料電池システム。
  2. 前記改質器の直前の停止時間が長いほど、前記設定温度が高くなるように補正される請求項1に記載の移動体用燃料電池システム。
  3. 燃料電池と、
    燃料を改質したガスを燃料電池に供給する改質器とを備えた移動体用の燃料電池システムにおいて、
    改質器の温度を検出する手段と、
    移動体の運転モードに応じて改質器の運転と停止とを制御する手段と、
    前記改質器停止前の所定期間内の運転停止時間の積算時間が長いほど、次回の前記改質器の運転停止中における改質器温度が、停止後の改質器運転再開時における改質効率がほぼ定常効率となる温度範囲に収まるように、改質器運転時の前記改質器の設定温度を高くなるように補正し、制御する温度設定手段とを備えることを特徴とする移動体用燃料電池システム。
  4. 前記改質器の運転・停止の切り替え頻度が高いほど、前記設定温度が低くなるように補正される請求項に記載の移動体用燃料電池システム。
  5. 大気温度に基づいて、大気温度が低くなるほど、前記設定温度が高くなるように補正される請求項3または4に記載の移動体用燃料電池システム。
  6. 前記温度設定手段は、カーナビゲーションによって、渋滞が検知された場合には、渋滞の長さに応じて前記設定温度を高く補正するようにした請求項〜5のいずれか一つに記載の移動体用燃料電池システム。
  7. 前記改質器がONとなってから定常になるまでの、改質器温度の立ち上げ速度を、前回の改質器運転時間が長いほど小さく設定する手段を備える請求項1に記載の移動体用燃料電池システム。
  8. 前記立ち上げ速度は、改質器に供給する空気を多くし、原料の供給比率を変化させることで調整される請求項7に記載の移動体用燃料電池システム。
  9. 前記立ち上げ速度は、改質器の直前の停止時間が長いほど、大きくなるように補正される請求項7または8に記載の移動体用燃料電池システム。
  10. 前記立ち上げ速度は、改質器の所定期間の積算運転時間が大きいほど、小さくなるように補正される請求項7または8に記載の移動体用燃料電池システム。
  11. 前記立ち上げ速度は、カーナビゲーションによって、渋滞が検知された場合には、渋滞の長さに応じて補正される請求項7〜10のいずれか一つに記載の移動体用燃料電池システム。
  12. 前記改質器停止中の改質器温度が一定の範囲を下回ったときには、改質器の運転再開時に前記改質器の温度を改質効率がよい所定の温度範囲まで高くする速度である高速立ち上げ速度を設定する請求項7に記載の移動体用燃料電池システム。
  13. 前記高速立ち上げ速度は、改質器温度が前記一定の範囲に回復するまでの間だけ設定される請求項12に記載の移動体用燃料電池システム。
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