JP4200591B2 - 映像記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は映像記録装置に関し、特に所望の映像及び音声を収録する映像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、例えばカメラ一体型ビデオレコーダ(以下、ビデオカメラとする)等の、映像及び音声を収録する映像記録装置において、状況に応じた効果的な撮影を行うプログラムAE機能を搭載した機器が発売されている。
【0003】
プログラムAE機能とは、任意の撮影モードを選択して撮影を行うと、その選択された撮影モードに最もふさわしい画像処理を行うという機能である。この機能を用いることにより、ユーザは、自分の好みのシーンを最もきれいな画像で撮影することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の映像記録装置は、任意の撮影モードを選択しても、音声に関してはすべて共通の処理が行われているという問題がある。
【0005】
例えば、従来の映像記録装置において、撮影シーンに合わせた音声を録音しようとした場合、内蔵マイクを用いては実現不可能であり、外部マイクを用いることが必須となる。さらに、各任意の撮影モードにふさわしい音作りをユーザが現場でリアルタイムに行わなければならず、一般のユーザが行うことは非常に難しい。仮に、ユーザに多少の経験があったとしても、入力した音声信号処理を行うための処理装置を外部マイクと映像記録装置本体の間に接続しなければならず、撮影現場に携帯することはほぼ不可能であった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、撮影時に選択された任意の撮影モードに応じて、その撮影モードに最もふさわしい状態で音声の収録を行う映像記録装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、所望の映像及び音声を収録する映像記録装置において、音声を入力し音声信号に変換する音声入力手段と、撮影モードが風景モードである場合に、当該撮影モードに連動して選択された音声収録モードに従って、入力された音声信号から雑音をカットする風音低減処理の感度を上げるようにし、かつ、デジタルステレオマトリクス処理の演算量を多めに働かせると共に、全域に亘って音声信号の周波数特性がフラットになるように周波数特性補正を実行するためのパラメータを設定して、音声信号を最適化するように音声処理を制御する音声処理制御手段と、音声処理制御手段によって設定されたパラメータに従って音声信号に所定の音声処理を施す音声信号処理手段とを有することを特徴とする映像記録装置提供される。
【0008】
このような構成の映像記録装置は、撮影時、撮影の状況に適した任意の音声収録モードを設定する。音声は、音声入力手段によって収音され、入力した音声は音声信号に変換される。音声処理制御手段は、設定された任意の音声収録モードに適した音声処理が行われるように音声信号処理手段を制御する。音声信号処理手段は、音声入力手段の生成した音声信号を入力し、選択された音声収録モードに合うように、音声処理手段の制御に従って音声信号を処理する。このようにして、音声収録モードに合わせた音声処理が施された音声信号は、撮影した映像信号とともに、記録媒体に保存される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施の形態である映像記録装置のブロック図である。
【0010】
本発明に係る映像記録装置100は、映像を撮影するカメラブロック110と、映像信号及び音声信号の処理を制御する制御用マイコン120と、音声を収音するマイク131と、収音した音声を処理するアナログ処理回路132と、音声信号をデジタル信号に変換するA/Dコンバータ133と、音声処理を行うオーディオ用デジタルシグナルプロセッサ(以下、DSPとする)134と、映像信号及び音声信号を記録するテープ記録部135とから構成される。
【0011】
カメラブロック110は、映像を撮影し映像信号を生成するとともに、制御用マイコン120のプログラムAE制御に応じて映像信号に所定の処理を施し、撮影状況に応じて最適化された映像信号を出力する。
【0012】
制御用マイコン120は、音声処理制御手段であり、プログラムAE機能を制御する。プログラムAEの選択により、撮影モードを設定した場合、設定された任意の撮影モードに応じた効果的な映像信号処理及び音声信号処理を制御する。映像信号処理を指示するAE制御は、カメラブロック110に出力される。また、音声収録モードに応じて音声信号処理を行うDSP134の各種パラメータの切り替え、設定を行う。ここで、撮影モードと音声収録モードは連動しており、撮影モードを設定すると、撮影シーンに合った音声収録モードが自動的に選択される。
【0013】
マイク131、アナログ処理回路132、A/Dコンバータ133により、音声入力手段が構成される。マイク131は、外部の音声を収音し、電気信号に変換する。アナログ処理回路132は、入力した電気信号にフィルタリング等のアナログ処理を施す。A/Dコンバータ133は、アナログ電気信号の音声信号をデジタル信号に変換する。
【0014】
DSP134は、音声信号処理手段であり、A/Dコンバータ133の生成したデジタル音声信号を、制御用マイコン120の設定したパラメ−タに従って音声処理し、テープ記録部135へ出力する。DSP134では、ミュート、デジタルステレオマトリクス処理、ノイズキャンセラー、周波数特性補正、風音低減等の処理が行われる。
【0015】
テープ記録部135は、プログラムAE機能により処理された映像信号及び音声信号をテープに記録する。
このような構成の映像記録装置の動作について説明する。ユーザは撮影状況に応じて、プログラムAE機能によって撮影モードを選択する。制御用マイコン120は選択された撮影モードに応じた効果的な撮影を行うため、カメラブロック110へAE制御を出力する。カメラブロック110は、映像を入力し、AE制御に従って映像信号を処理し、映像信号処理が施された映像信号をテープ記録部135へ出力する。制御用マイコン120は、撮影モードに最もふさわしい音声処理の方法、すなわち音声収録モードを自動的に切り替える。音声収録モードに応じて、DSP134の各種パラメータの切り替えが行われる。例えば、ポートレートモードのように人物を近距離で撮影する場合には、ステレオマトリクスの演算量を減らして、中央の音声を拾いやすくする。同時に、周波数特性補正により、人の声の周波数領域を拾いやすくするようにする。また、風景モードであれば、風音低減を通常よりも敏感に働かせるようにし、雑音をカットする。さらに、ステレオマトリクスの演算量は多めにし、周波数特性補正は全域に渡ってフラットに近づけるようにパラメータを設定する。このように設定された各種パラメータは、DSP134に出力される。音声は、マイク131により電気信号に変換され、アナログ処理回路132を経由し、A/Dコンバータ133によってデジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された音声信号は、DSP134によって音声処理が施される。DSP134の各種パラメータは、制御用マイコン120によって最適に設定されており、撮影モードに特化した音声処理が施される。音声処理が施された音声信号は、テープ記録部135へ出力される。テープ記録部135は、撮影モードに応じた処理が施された映像信号及び音声信号を、同時に、テープ上に記録する。
【0016】
現在、ビデオカメラ等の映像記録装置には、プログラムAE機能を搭載しているものもある。上記説明のように、本発明では、プログラムAEによって選択された任意の撮影モードにおける最もふさわしい音声処理を自動的に選択することによって、効果的な収音を可能にする。音声収録モードは自動で選択されるため、ユーザはこれを意識する必要がない。このように、ユーザが、自分の好みのシーンを最も画像がきれいに撮れるようにプログラムAEを選択するだけで、意識せずに音声を最もそれに合った形で記録されるようになり、非常に質の高い収録が可能となる。
【0017】
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、映像記録装置が有すべき機能の処理内容は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述しておく。そして、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。市場を流通させる場合には、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)やフロッピーディスク等の可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを通じて他のコンピュータに転送することもできる。コンピュータで実行する際には、コンピュータ内のハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、メインメモリにロードして実行する。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、撮影時、撮影の状況に適した任意の音声収録モードが設定される。収音した音声は音声信号に変換され、任意の音声収録モードに適した音声処理が行われる。音声収録モードに合わせた音声処理が施された音声信号は、撮影した映像信号とともに記録媒体に保存される。このように、撮影状況に応じて、その状況に特化した音声処理を行う音声収録モードを設定することにより、さまざまなシーンで、よりそのシーンに合った状態で音声の収録を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である映像記録装置のブロック図である。
【符号の説明】
100…映像記録装置、110…カメラブロック、120…制御用マイコン、131…マイク、132…アナログ処理回路、133…A/Dコンバータ、134…DSP、135…テープ記録部

Claims (4)

  1. 所望の映像及び音声を収録する映像記録装置において、
    音声を入力し音声信号に変換する音声入力手段と、
    撮影モードが風景モードである場合に、当該撮影モードに連動して選択された音声収録モードに従って、入力された音声信号から雑音をカットする風音低減処理の感度を上げるようにし、かつ、デジタルステレオマトリクス処理の演算量を多めに働かせると共に、全域に亘って音声信号の周波数特性がフラットになるように周波数特性補正を実行するためのパラメータを設定して、前記音声信号を最適化するように音声処理を制御する音声処理制御手段と、
    前記音声処理制御手段によって設定されたパラメータに従って音声信号に所定の音声処理を施す音声信号処理手段と、
    を有することを特徴とする映像記録装置。
  2. 前記音声処理制御手段は、映像を効果的に収録するプログラムAE(Automatic−Effect)によって設定された撮影モードに応じて自動的に前記音声収録モードを設定することを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。
  3. 前記音声信号処理手段は、オーディオ用のデジタルシグナルプロセッサであることを特徴とする請求項1記載の映像記録装置。
  4. 前記音声処理制御手段は、任意の音声収録モードに合うように前記デジタルシグナルプロセッサのパラメータを設定することを特徴とする請求項3記載の映像記録装置。
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