JP4200218B2 - 樹脂特性測定装置及び樹脂特性測定方法 - Google Patents

樹脂特性測定装置及び樹脂特性測定方法 Download PDF

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本発明は、樹脂特性等を測定する際に用いて好適な樹脂特性測定装置及び樹脂特性測定方法に関する。
一般に、射出成形機における成形条件の設定は、オペレータのノウハウや経験等に大きく依存する側面があるとともに、各種物理量が相互に影響し合うため、多くの試打ちや設定作業時間が必要となる。このため、射出成形CAE(射出成形コンピュータ支援技術)により仮想成形(シミュレーション)を行い、この仮想成形に基づいて成形条件等を設定することも行われている。
ところで、射出成形CAEにおいては、金型に射出充填する溶融樹脂の流動状況(樹脂特性)を正確に把握することが良好な仮想成形を実現する鍵となる。通常、射出成形CAEでは、溶融樹脂の樹脂特性として、樹脂圧P,比容積V及び樹脂温度Tを含むPVT特性や粘度特性等を用いるとともに、金型における溶融樹脂の流動状況を予測する際には、射出ノズルから金型に流入する溶融樹脂の流量を用いている。
従来、このようなPVT特性や粘度特性等の樹脂特性を測定する手段としては、特開平7−63663号公報で開示されるキャピラリレオメータ等の専用測定機が知られている。しかし、射出成形機の場合、熱履歴や強い剪断応力に起因する分子量の分布変化等が発生するため、専用測定機で測定した樹脂特性は、実際の射出成形機における樹脂特性とは一致しない場合が多い。結局、専用測定機を用いても射出成形機にとっての望ましい樹脂特性を得ることができず、的確で正確な射出成形CAEは実現できない。
このため、樹脂特性を射出成形機により検出するようにした射出成形機の樹脂特性検出方法も知られている。例えば、特許第2507148号公報には、射出成形機のシリンダ内部から成形用金型のキャビティ部に至るまでの間に、シリンダ内部とキャビティ部間の溶融樹脂の流通を阻止する流路開閉機構を設け、この流路開閉機構を閉じた状態にし、スクリュに基準の押圧値の押圧力を付与してそのスクリュを平衡移動させ、このスクリュが平衡移動を停止した基準の停止位置におけるスクリュの位置値を得る第一工程、及びスクリュに基準の押圧値とは異なる押圧値の押圧力を付与してそのスクリュを平衡移動させ、このスクリュが平衡移動を停止した停止位置におけるスクリュの位置値を得、基準の停止位置からのスクリュ移動距離を得る第二工程を、溶融樹脂の所定溶融状態のもとで順次行い、押出値および移動距離の関係を所定関数式によって近似することにより溶融樹脂圧力値及び溶融樹脂容積値の関係式を得る樹脂特性検出方法が開示されている。また、特開平6−166068号公報には、樹脂温度センサー及び樹脂圧力センサーを埋設した湯道と、成形機ノズルと圧接すべく湯道の一端に設けたノズルタッチ面と、このノズルタッチ面と反対側の湯道の他端に連通して設けたキャピラリーと、成形機のプラテン又は成形機に取付けた金型に湯道を取付ける取付部とを有する成形機シリンダの特性評価装置が開示されている。
特開平7−63663号 特許第2507148号 特開平6−166068号
しかし、上述した従来の樹脂特性測定装置(樹脂特性測定方法)は、次のような問題点があった。
第一に、新規素材の場合、確保できる樹脂量は、生産段階に移行していない実験室レベルの量となるため、測定に相当量の樹脂が必要となる従来の測定装置では、緻密で精度の高い樹脂特性を得ることができない。
第二に、得られる樹脂特性に係わるデータは、樹脂自身の物理的特性に限られるため、得られた樹脂特性に基づいて実際に成形処理を行った際に、どのような成形特性を得られるかなどの最終的な成形品の評価を含めた幅広いデータを得ることができず、新規素材に対する信頼性の高い評価を行うことができない。
第三に、各種樹脂特性を測定する場合、樹脂特性にそれぞれ対応する測定機能を付加する必要があるが、従来の測定装置はそれぞれ限定した樹脂特性に対する専用測定機として構成されるため、必要なデータを総合的に測定する場合、設備面においてコストアップや大型化を招く。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した樹脂特性測定装置及び樹脂特性測定方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る樹脂特性測定装置1は、上述した課題を解決するため、少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定するための測定装置であって、成形品を成形可能なキャビティ4と、外部から供給された被測定溶融樹脂Rをキャビティ4に供給可能な第一樹脂通路5と、この第一樹脂通路5の中途位置から分岐した第二樹脂通路6と、この第二樹脂通路6の先端に接続したプランジャユニット7と、第一樹脂通路5における分岐部の接続状態を切換える切換器8とを有する樹脂回路3を設けた金型部2を備えるとともに、樹脂回路3に被測定溶融樹脂Rを供給した際の物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器9at,9ap,9bt…を有する測定部9を備えてなることを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、切換器8は、分岐部の前方(キャビティ4側)に位置する第一樹脂通路5における前側第一樹脂通路5f,分岐部の後方(成形機M側)に位置する第一樹脂通路5における後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を選択的に接続又は遮断する三方切換弁8vを用いることができる。なお、物理量には、少なくとも樹脂温度Ta…,樹脂圧Pa…及びプランジャ位置X1…を含ませることができる。また、樹脂特性測定装置1には、金型部2に射出ノズルMinをノズルタッチすることにより第一樹脂通路5に被測定溶融樹脂Rを供給する射出成形機Mを備えることができ、射出成形機Mとしては、プリプラ式射出成形機Mpを用いることができる。そして、射出成形機Mにも、内部に収容された被測定溶融樹脂Rの物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器10nt,10np,10it…を有する成形機測定部10を設けることができるとともに、この物理量には、少なくとも樹脂温度Tn…,樹脂圧Pn…及びプランジャ位置Xo…を含ませることができる。
一方、本発明に係る樹脂特性測定方法は、上述した課題を解決するため、少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定するに際し、成形品を成形可能なキャビティ4と、外部から供給された被測定溶融樹脂Rをキャビティ4に供給可能な第一樹脂通路5と、この第一樹脂通路5の中途位置から分岐した第二樹脂通路6と、この第二樹脂通路6の先端に接続したプランジャユニット7と、第一樹脂通路5における分岐部の接続状態を切換える切換器8とを有する樹脂回路3を設けた金型部2を使用し、切換器8を所定の切換位置C1,C2,C3に切換えることにより、樹脂回路3に被測定溶融樹脂Rを供給し、供給した被測定溶融樹脂Rに係わる一又は二以上の物理量を検出することにより、少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定するようにしたことを特徴とする。
この場合、発明の好適な態様により、金型部2に、射出成形機Mの射出ノズルMinをノズルタッチし、この射出成形機Mから樹脂回路3に対して被測定溶融樹脂Rを供給できるとともに、切換器8として三方切換弁8vを使用し、分岐部の前方(キャビティ4側)に位置する第一樹脂通路5の前側第一樹脂通路5f,分岐部の後方に位置する第一樹脂通路5の後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を選択的に接続又は遮断することができる。
これにより、三方切換弁8vを、前側第一樹脂通路5f及び第二樹脂通路6に対して後側第一樹脂通路5rを遮断する第一切換位置C1へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂Rを、後側第一樹脂通路5rに供給することにより、被測定溶融樹脂RのPVT(樹脂圧−比容積−樹脂温度)特性を測定できる。
また、三方切換弁8vを、第二樹脂通路6と後側第一樹脂通路5rを接続し、かつ前側第一樹脂通路5fを第二樹脂通路6及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断する第二切換位置C2へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂Rを、後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を通してプランジャユニット7に供給することにより、被測定溶融樹脂Rの粘度特性を測定できる。この際、プランジャユニット7に供給した被測定溶融樹脂Rを、第二樹脂通路6及び後側第一樹脂通路5rを通して供給側に逆送することにより、被測定溶融樹脂Rの粘度特性を測定できるとともに、加えて、被測定溶融樹脂Rを、後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を通してプランジャユニット7に供給し、当該被測定溶融樹脂Rの粘度特性を測定する処理と、プランジャユニット7に供給した被測定溶融樹脂Rを、第二樹脂通路6及び後側第一樹脂通路5rを通して供給側に逆送することにより、被測定溶融樹脂Rの粘度特性を測定する処理とを繰返して行うことができる。なお、この粘度特性は、gを重力加速度,rを樹脂通路半径,Lを第二樹脂通路6の後側(分岐部側)位置であるa地点から第二樹脂通路6の前側(プランジャユニット7側)位置であるb地点までの樹脂通路長,Qを流量,Paをa地点における樹脂圧,Pbをb地点における樹脂圧としたときに、樹脂粘度ηを、η={πgr4/8LQ}(Pa−Pb),樹脂剪断速度νを、ν=4Q/πr3により得、この樹脂粘度η及び樹脂剪断速度νから求めることができる。
さらに、三方切換弁8vを、前側第一樹脂通路5fと後側第一樹脂通路5rを接続し、かつ第二樹脂通路6を前側第一樹脂通路5f及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断する第三切換位置C3へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂Rを、第一樹脂通路5を通してキャビティに供給することにより、被測定溶融樹脂Rの成形特性を得ることができる。
このような本発明に係る樹脂特性測定装置1及び樹脂特性測定方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) プランジャユニット7を駆動して被測定溶融樹脂Rを供給側に戻す(逆送する)ことが可能になるため、新規素材のように、確保できる樹脂量が少ない場合、即ち、生産段階に移行していない実験室レベルの量であっても、被測定溶融樹脂Rを繰返し利用することにより十分なデータを得ることができ、緻密で精度の高い樹脂特性を得ることができる。
(2) 被測定溶融樹脂R自身の物理的特性のみならず、得られる樹脂特性に基づいて実際に成形処理を行った際における成形特性を同時に収集できるなど、最終的な成形品の評価を含めた幅広いデータを得れるため、新規素材等に対する信頼性の高い評価を行うことができる。
(3) 各種樹脂特性及び成形特性を一台の測定装置により測定できるため、必要なデータを総合的に測定する場合であっても、設備面におけるコストダウン及び小型化に寄与することができる。
(4) 好適な態様により、切換器8として、分岐部の前方に位置する第一樹脂通路5における前側第一樹脂通路5f,分岐部の後方に位置する第一樹脂通路5における後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を選択的に接続又は遮断する三方切換弁8vを用いれば、所定の切換位置C1,C2,C3へ容易かつ円滑に切換えることができる。
(5) 好適な態様により、物理量として、少なくとも樹脂温度Ta…,樹脂圧Pa…及びプランジャ位置X1…を含ませれば、射出成形において重要となる少なくともPVT特性及び粘度特性の双方を同時に測定することが可能となる。
(6) 好適な態様により、金型部2に射出ノズルMinをノズルタッチすることにより第一樹脂通路5に被測定溶融樹脂Rを供給する射出成形機Mを備えれば、一般的な射出成形機Mを直接利用できるとともに、射出成形機Mとして、プリプラ式射出成形機Mpを用いれば、特に、被測定溶融樹脂Rを計量する際の安定化を図ることができる。
次に、本発明に係る最良の実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る樹脂特性測定装置1の構成について、図1〜図6を参照して説明する。
樹脂特性測定装置1は、成形品を成形可能なキャビティ4と、外部から供給された被測定溶融樹脂Rをキャビティ4に供給可能な第一樹脂通路5と、この第一樹脂通路5の中途位置から分岐した第二樹脂通路6と、この第二樹脂通路6の先端に接続したプランジャユニット7と、第一樹脂通路5における分岐部の接続状態を切換える切換器8とを有する樹脂回路3を有する金型部2を備える。
この場合、金型部2の基本的な形態は、射出成形に用いる一般的な金型の形態と同じであり、可動型2mと固定型2cを備え、不図示の型締装置に取付けることができる。したがって、型締装置により型開き,型閉じ及び型締めを行うことができる。また、金型部2には、不図示の加熱ヒータが付設され、後述する射出シリンダ44側の加熱温度と同一温度に加熱制御可能である。
一方、金型部2の具体的な形態は、次のようになる。まず、可動型2mと固定型2cのパーティング面にキャビティ4を形成する。なお、キャビティ4の容積は必要最小限の大きさを確保し、不必要に大きくならないように考慮する。また、固定型2cの端面には、後述する射出成形機Mの射出ノズルMinの先端がノズルタッチするノズルタッチ面21を設ける。そして、ノズルタッチ面21とキャビティ4間に第一樹脂通路5を形成する。第一樹脂通路5の形成方向は、射出ノズルMinの射出方向に一致させる。さらに、第二樹脂通路6を、この第一樹脂通路5の中途位置から直角方向に分岐させ、固定型2cの上面(側面)22に臨ませる。この場合、第一樹脂通路5及び第二樹脂通路6の内径は、剪断の発生を抑制するため、射出ノズルMinの内径に一致させる。
また、固定型2cの上面22には、プランジャユニット7を取付け、第二樹脂通路6の先端に接続する。プランジャユニット7は、上面22に先端を固定し、かつ内部が第二樹脂通路6の先端に連通するバレル部23と、このバレル部23に収容した逆送プランジャ部24と、この逆送プランジャ部24を進退駆動するプランジャ駆動部25を備える。プランジャ駆動部25は、油圧駆動系を用いてもよいし電気駆動系を用いてもよい。さらに、切換器8には、第一樹脂通路5の中途位置、即ち、第一樹脂通路5から第二樹脂通路6が分岐する分岐部に配設した三方切換弁8vを用いる。これにより、三方切換弁8vから前方の第一樹脂通路5は、前側第一樹脂通路5fとなり、三方切換弁8vから後方の第一樹脂通路5は、後側第一樹脂通路5rとなる。
よって、この三方切換弁8vにより、前側第一樹脂通路5f,後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6を選択的に接続又は遮断、具体的には、図4に示す第一切換位置C1,図5に示す第二切換位置C2,図6に示す第三切換位置C3にそれぞれ切換えることができる。この場合、第一切換位置C1では、前側第一樹脂通路5f及び第二樹脂通路6に対して後側第一樹脂通路5rが遮断される。第二切換位置C2では、第二樹脂通路6と後側第一樹脂通路5rが接続され、かつ前側第一樹脂通路5fが第二樹脂通路6及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断される。第三切換位置C3では、前側第一樹脂通路5fと後側第一樹脂通路5rが接続され、かつ第二樹脂通路6が前側第一樹脂通路5f及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断される。なお、各樹脂通路5f,5r,6にそれぞれ開閉弁を配設することにより同様の切換を行うことができるが、三方切換弁8vを用いることにより、各切換位置C1,C2,C3へ容易かつ円滑に切換えることができる。以上のキャビティ4,第一樹脂通路5,第二樹脂通路6,プランジャユニット7及び三方切換弁8vは、樹脂回路3を構成する。
さらに、樹脂特性測定装置1には、樹脂回路3に被測定溶融樹脂Rを供給した際の物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器9at,9ap…を有する測定部9を備える。この場合、図1及び図3に示すように、a地点となる第二樹脂通路6の下側(三方切換弁8v側)位置には、被測定溶融樹脂Rの温度(樹脂温度)Taを検出する温度検出器9at及び被測定溶融樹脂Rの圧力(樹脂圧)Paを検出する圧力検出器9apを配設する。また、b地点となる第二樹脂通路6の上側(プランジャユニット7側)位置には、被測定溶融樹脂Rの温度(樹脂温度)Tbを検出する温度検出器9bt及び被測定溶融樹脂Rの圧力(樹脂圧)Pbを検出する圧力検出器9bpを配設する。また、プランジャユニット7における逆送プランジャ部24の位置(逆送プランジャ位置)X1,X2を検出する位置検出器9cを配設する。そして、各検出器9at,9ap,9bt,9bp,9cは、計測処理部31に接続するとともに、この計測処理部31は、各種処理を実行する処理コンピュータ32に接続する。
他方、Mpはプリプラ式射出成形機(射出成形機M)であり、金型部2のノズルタッチ面21に、射出ノズルMinをノズルタッチして第一樹脂通路5に被測定溶融樹脂Rを供給することができる。なお、第一樹脂通路5に被測定溶融樹脂Rを供給する手段としては、専用の供給装置を用いることも可能であるが、本実施形態では、一般的な射出成形機Mを直接利用できる。特に、プリプラ式射出成形機Mpを用いたため、被測定溶融樹脂Rを計量する際の安定化を図ることができる。
プリプラ式射出成形機Mpは、樹脂材料を可塑化溶融する可塑化装置Mmと、計量した溶融樹脂(被測定溶融樹脂)Rを金型部2に供給(射出)する射出装置Miを備える。可塑化装置Mmは、可塑化シリンダ41を備え、この可塑化シリンダ41には、スクリュ42を内蔵するとともに、後部には樹脂材料を可塑化シリンダ41に供給するホッパー43を備える。なお、可塑化シリンダ41の後端には、スクリュ42を回転させる図に現れないスクリュ駆動部を備える。また、射出装置Miは、射出シリンダ44を備え、この射出シリンダ44には、射出プランジャ45を内蔵するとともに、前端には、射出ノズルMinを備え、さらに、後方には、射出プランジャ45を進退移動させるプランジャ駆動部46を備える。射出装置Miは、不図示の移動装置により支持され、射出ノズルMinが金型部2のノズルタッチ面21にタッチする図2に示すノズルタッチ位置又は射出ノズルMinがノズルタッチ面21から離間する図1に示すノズルタッチ解除位置に移動することができる。射出ノズルMinは、樹脂路47を介して射出シリンダ44の先端に連通するとともに、可塑化シリンダ41の先端は樹脂路48を介して樹脂路47に連通する。樹脂路48には、溶融樹脂の順流により開き、かつ逆流により閉じる逆流防止弁49を配設する。なお、プリプラ式射出成形機Mpとしては、できるだけ小型機を使用することが望ましい。例示のプリプラ式射出成形機Mpは、最大射出容量が1.4〔cc〕である。
一方、プリプラ式射出成形機Mpにも、内部に収容された被測定溶融樹脂Rの物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器10nt,10np…を有する成形機測定部10を備える。この場合、図1に示すように、射出ノズルMinに、この射出ノズルMin内における被測定溶融樹脂Rの温度(樹脂温度)Tnを検出する温度検出器10nt及び被測定溶融樹脂Rの圧力(樹脂圧)Pnを検出する圧力検出器10npを配設するとともに、射出シリンダ44に、この射出シリンダ44内における被測定溶融樹脂Rの温度(樹脂温度)Tiを検出する温度検出器10it及び被測定溶融樹脂Rの圧力(樹脂圧)Piを検出する圧力検出器10ipを配設する。また、射出プランジャ45の位置(射出プランジャ位置)Xo,Xmを検出する位置検出器10cを配設する。そして、各検出器10nt,10np,10it,10ip,10cは、計測処理部31に接続する。
次に、このような樹脂特性測定装置1を用いた本実施形態に係る樹脂特性測定方法について、図1〜図11を参照して説明する。
本実施形態に係る樹脂特性測定装置1では、三方切換弁8vを、図4に示す第一切換位置C1へ切換えることにより、被測定溶融樹脂RのPVT(樹脂圧−比容積−樹脂温度)特性を測定できる。最初に、このPVT特性の測定方法について、各図を参照しつつ図7に示すフローチャートに従って説明する。
まず、測定準備として、射出ノズルMinをノズルタッチ面21にノズルタッチさせるとともに、樹脂材料をホッパー43に投入する。また、後側第一樹脂通路5rのエア抜きを行う(ステップS1)。エア抜きの方法としては複数の方法があるが、例えば、三方切換弁8vを図6に示す第三切換位置C3に切換え、プリプラ式射出成形機Mpを作動させることによりエア抜きを行うことができる。この場合、プリプラ式射出成形機Mpの作動により第一樹脂通路5に溶融樹脂Rが供給されるため、溶融樹脂Rが少なくとも三方切換弁8vを通過し、前側第一樹脂通路5fに進入するまで供給すれば、溶融樹脂Rが進入した分だけエア抜きを行うことができる。そして、溶融樹脂Rが前側第一樹脂通路5fまで進入したなら、三方切換弁8vを図4に示す第一切換位置C1に切換える(ステップS2)。これにより、前側第一樹脂通路5f及び第二樹脂通路6に対して後側第一樹脂通路5rが遮断され、三方切換弁8vから後側第一樹脂通路5r内には、被測定溶融樹脂Rが充填される。
この状態で測定に必要となる被測定溶融樹脂Rに対する所要量の計量を行う(ステップS3)。計量時には、ホッパー43から供給される樹脂材料がスクリュ42の回転により可塑化溶融され、樹脂路48を介して樹脂路47に進入する。この際、後側第一樹脂通路5r側は、三方切換弁8vにより遮断されているため、樹脂路47に進入した被測定溶融樹脂Rは、射出シリンダ44内に蓄積され、射出プランジャ45が後退して計量が行われる。計量が終了したならプランジャ駆動部46を制御して圧抜きを行い、被測定溶融樹脂Rに付加される圧力を大気圧に開放する(ステップS4)。
そして、位置検出器10cにより、このときの射出プランジャ位置Xoを検出する(ステップS5)。また、プランジャ駆動部46を駆動制御し、射出プランジャ45により被測定溶融樹脂Rを所定圧力により加圧するとともに、この状態において計測処理を行う(ステップS6,S7)。即ち、温度検出器10nt,10itの一方又は双方により樹脂温度Tn及び/又はTiを検出するとともに、圧力検出器10np,10ipの一方又は双方により樹脂圧Pn及び/又はPiを検出する。さらに、位置検出器10cにより射出プランジャ位置Xmを検出し、射出プランジャ45の移動量を求めることにより、公知の比容積算出方法を用いて比容積Vを算出する(ステップS8)。以上の計測処理が終了したなら、プランジャ駆動部46を制御して圧抜きを行い、被測定溶融樹脂Rに付加される圧力を大気圧に開放する(ステップS9,S10)。
次いで、樹脂温度と樹脂圧を順次変更し、ステップS5〜S10までの処理を同様に行う(ステップS11,S12,S5…S10)。一方、設定した測定回数に達したなら、測定に供した被測定溶融樹脂Rに対する測定を終了する(ステップS11)。この場合、測定回数の設定は、被測定溶融樹脂Rに対して行った繰返し測定による被測定溶融樹脂Rの劣化を考慮したものであり、被測定溶融樹脂Rの性質により予め設定することができる。そして、設定した測定回数に達したなら、三方切換弁8vを図6に示す第三切換位置C3に切換える(ステップS13)。
これにより、前側第一樹脂通路5fと後側第一樹脂通路5rが接続され、かつ第二樹脂通路6は前側第一樹脂通路5f及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断される。即ち、射出装置Miは、第一樹脂通路5を介してキャビティ4に接続され、キャビティ4に対して被測定溶融樹脂Rを射出充填して成形品を成形する通常の射出成形処理を行うことができ、被測定溶融樹脂Rを用いた成形品を得ることができる(ステップS14)。よって、被測定溶融樹脂R自身の物理的特性のみならず、得られる樹脂特性(PVT特性)に基づいて実際に成形処理を行った際の成形特性を同時に収集できるなど、最終的な成形品の評価を含めた幅広いデータを得ることができ、新規素材等に対する信頼性の高い評価を行うことができる。この場合、得られる成形特性(評価項目)としては、射出負荷圧力,計量トルク,可塑化能力,成形温度範囲,寸法安定性,機械的強度,残留歪み,成形品構造(分子構造),吸水性,耐薬品性,耐天候性等がある。
一方、目標とする測定数が残っている場合には、三方切換弁8vを第一切換位置C1に切換え、新たに計量を行うことにより、新たな被測定溶融樹脂RによりステップS2〜S12と同様の処理を行い、データを収集する(ステップS16,S2〜S12)。そして、予め設定した測定回数に達したらステップS13〜S15と同様の射出成形処理を行い、成形特性を収集する(ステップS11〜S15)。以上の処理を、目標とする測定数まで行う(ステップS16)。このようにして収集したデータをプロットすることにより、図10に示すPVT特性、即ち、樹脂圧をパラメータとした樹脂温度に対する比容積特性を得ることができる。
他方、本実施形態に係る樹脂特性測定装置1では、三方切換弁8vを、図5に示す第二切換位置C2へ切換えることにより、被測定溶融樹脂Rの粘度特性を測定することができる。以下、この粘度特性の測定方法について、各図を参照しつつ図8に示すフローチャートに従って説明する。
まず、測定準備として、射出ノズルMinをノズルタッチ面21にノズルタッチさせるとともに、樹脂材料をホッパー43に投入する。また、プランジャユニット7の逆送プランジャ部24を最前進位置まで移動させる。そして、三方切換弁8vを第二切換位置C2へ切換える(ステップS21)。これにより、第二樹脂通路6と後側第一樹脂通路5rが接続され、かつ前側第一樹脂通路5fが第二樹脂通路6及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断される。
次いで、この状態で測定に必要となる被測定溶融樹脂Rに対する所要量の計量を行う(ステップS22)。計量時には、ホッパー43から供給される樹脂材料がスクリュ42の回転により可塑化溶融され、樹脂路48を介して樹脂路47に進入する。この際、射出プランジャ45には所定の背圧を付与しておく。これにより、被測定溶融樹脂Rは、最初に、後側第一樹脂通路5r及び第二樹脂通路6に進入し、逆送プランジャ部24の前方まで被測定溶融樹脂Rが蓄積されるとともに、この後、樹脂路47に進入した被測定溶融樹脂Rが、射出シリンダ44内に蓄積され、射出プランジャ45が後退して計量が行われる。計量が終了したならプランジャ駆動部46を制御して圧抜きを行い、被測定溶融樹脂Rに付加される圧力を大気圧に開放する。この状態を図9(a)に示す。なお、図9(a)〜(c)において、符号Ra〜Rfは、繰返し測定した際における被測定溶融樹脂Rを状態別に示したものであり、Raは保圧分,Rbは前工程滞留分,Rcは滞留排除分,Rdは測定分,Reは測定排除分,Rfは保圧分をそれぞれ示している。
次いで、射出装置Miによる順方向の射出を行う(ステップS23)。この場合、予め設定した射出速度により射出プランジャ45を前進させて射出動作を行うとともに、射出動作中における計測処理を行う(ステップS24)。即ち、a地点の温度検出器9atにより樹脂温度Taを検出するとともに、圧力検出器9apにより樹脂圧Paを検出し、また、b地点の温度検出器9btにより樹脂温度Tbを検出するとともに、圧力検出器9bpにより樹脂圧Pbを検出する。この場合、検出するタイミングは、図9(b)に示すように、被測定溶融樹脂Rにおける測定分Rdが第二樹脂通路6を通過する期間内に行う。さらに、この期間内における所定時間Δtmの前後における逆送プランジャ位置X1,X2を、それぞれ位置検出器9cにより検出する。この所定時間Δtmと逆送プランジャ位置X1,X2により被測定溶融樹脂Rの流量Qが得られる。
そして、得られた検出結果から、樹脂粘度η及び樹脂剪断速度νを、
η={πgr4/8LQ}(Pa−Pb) …(01)
ν=4Q/πr3 …(02)
ただし g :重力加速度
r :樹脂通路半径
L :a地点からb地点までの樹脂通路長
により算出する(ステップS25)。
以上の計測処理が終了したなら、プランジャユニット7による逆方向の射出を行う(ステップS26,S27)。図9(c)は、射出装置Miによる射出動作が終了した状態を示している。この場合、射出装置Mi側における被測定溶融樹脂Rの測定分Rdは、プランジャユニット7側に移った状態になるため、プランジャユニット7におけるプランジャ駆動部25を駆動制御し、予め設定した射出速度により逆送プランジャ部24を前進させて射出動作を行うとともに、射出動作中における計測処理を行う(ステップS28)。即ち、a地点の温度検出器9atにより樹脂温度Taを検出するとともに、圧力検出器9apにより樹脂圧Paを検出し、また、b地点の温度検出器9btにより樹脂温度Tbを検出するとともに、圧力検出器9bpにより樹脂圧Pbを検出する。この場合、検出するタイミングは、図9(b)に示すように、被測定溶融樹脂Rにおける測定分Rdが第二樹脂通路6を通過する期間内に行う。さらに、この期間内における所定時間Δtmの前後における逆送プランジャ位置X1,X2を、それぞれ位置検出器9cにより検出する。この所定時間Δtmと逆送プランジャ位置X1,X2により被測定溶融樹脂Rの流量Qが得られる。そして、得られた検出結果から、上述した(01)式及び(02)式により樹脂粘度η及び樹脂剪断速度νを算出する(ステップS29)。以上の計測処理が終了したなら、プランジャ駆動部46を制御して圧抜きを行い、被測定溶融樹脂Rに付加される圧力を大気圧に開放する。
次いで、樹脂温度と射出速度を順次変更し、ステップS23〜S30までの処理を同様に行う(ステップS31,S32,S23…S30)。一方、設定した測定回数に達したなら、測定に供した被測定溶融樹脂Rに対する測定を終了する(ステップS31)。この場合、測定回数の設定は、被測定溶融樹脂Rに対して行った繰返し測定による被測定溶融樹脂Rの劣化を考慮したものであり、被測定溶融樹脂Rの性質により予め設定することができる。そして、設定した測定回数に達したなら、三方切換弁8vを図6に示す第三切換位置C3に切換える(ステップS33)。
これにより、前側第一樹脂通路5fと後側第一樹脂通路5rが接続され、かつ第二樹脂通路6は前側第一樹脂通路5f及び後側第一樹脂通路5rに対して遮断される。即ち、射出装置Miは、第一樹脂通路5を介してキャビティ4に接続され、キャビティ4に対して被測定溶融樹脂Rを射出充填して成形品を成形する通常の射出成形処理を行うことができ、被測定溶融樹脂Rを用いた成形品を得ることができる(ステップS34)。よって、被測定溶融樹脂R自身の物理的特性のみならず、得られる樹脂特性(粘度特性)に基づいて実際に成形処理を行った際の成形特性を同時に収集できるなど、最終的な成形品の評価を含めた幅広いデータを得ることができるため、新規素材等に対する信頼性の高い評価を行うことができる。この場合、得られる成形特性(評価項目)としては、前述した射出負荷圧力,計量トルク,可塑化能力,成形温度範囲,寸法安定性,機械的強度,残留歪み,成形品構造(分子構造),吸水性,耐薬品性,耐天候性等がある。
一方、目標とする測定数が残っている場合には、三方切換弁8vを第二切換位置C2に切換え、新たに計量を行うことにより、新たな被測定溶融樹脂RによりステップS21〜S32と同様の処理を行い、データを収集する(ステップS36,S21〜S32)。そして、予め設定した測定回数に達したら、ステップS33〜S35と同様の射出成形処理を行い、成形特性を収集する(ステップS31〜S35)。以上の処理を、目標とする測定数まで行う(ステップS36)。このようにして収集したデータをプロットすることにより、図11に示す粘度特性、即ち、樹脂温度をパラメータとした剪断速度に対する粘度特性を得ることができる。
このような本実施形態に係る樹脂特性測定装置1及び樹脂特性測定方法によれば、プランジャユニット7を駆動して被測定溶融樹脂Rを供給側に戻す(逆送する)ことが可能になるため、新規素材のように、確保できる樹脂量が少ない場合、即ち、生産段階に移行していない実験室レベルの量であっても、被測定溶融樹脂Rを繰返し利用することにより十分なデータを得ることができ、もって、緻密で精度の高い樹脂特性を得ることができる。また、各種樹脂特性及び成形特性を一台の測定装置により測定できるため、必要なデータを総合的に測定する場合であっても、設備面におけるコストダウン及び小型化に寄与することができる。さらに、検出する物理量として、樹脂温度Ta…,樹脂圧Pa…及びプランジャ位置X1…を含むため、射出成形において重要となる少なくともPVT特性及び粘度特性の双方を同時に測定することが可能となる。
以上、最良の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,手法,数値等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、検出する物理量として樹脂圧,樹脂温度,プランジャ位置を例示したが、他の任意の物理量を含ませることができる。また、樹脂特性として、PVT特性及び粘度特性を例示したが、被測定溶融樹脂Rの圧縮率特性,射出率特性等の他の各種樹脂特性の測定が可能である。さらに、例示の実施形態では、PVT特性を測定して成形特性を測定する場合,粘度特性を測定して成形特性を測定する場合を示したが、PVT特性を測定した後、粘度特性を測定し、この後、成形特性を測定してもよく、測定処理の組合わせや手順等は任意である。
本発明の最良の実施形態に係る樹脂特性測定装置の測定系の構成を含む原理的構成図、 同樹脂特性測定装置における機械系の構成図、 同樹脂特性測定装置の図1中A−A線断面図、 同樹脂特性測定装置における三方切換弁を第一切換位置に切換えた際の作用説明図、 同樹脂特性測定装置における三方切換弁を第二切換位置に切換えた際の作用説明図、 同樹脂特性測定装置における三方切換弁を第三切換位置に切換えた際の作用説明図、 同樹脂特性測定装置を用いてPVT特性及び成形特性を測定する際の処理手順を示すフローチャート、 同樹脂特性測定装置を用いて粘度特性及び成形特性を測定する際の処理手順を示すフローチャート、 同樹脂特性測定装置を用いて粘度特性を測定する際の作用説明図、 同樹脂特性測定装置により測定した一例を示すPVT特性図、 同樹脂特性測定装置により測定した一例を示す粘度特性図、
符号の説明
1 樹脂特性測定装置
2 金型部
3 樹脂回路
4 キャビティ
5 第一樹脂通路
5f 前側第一樹脂通路
5r 後側第一樹脂通路
6 第二樹脂通路
7 プランジャユニット
8 切換器
8v 三方切換弁
9 測定部
9at… 物理量検出器
10 成形機測定部
10nt… 物理量検出器
R 被測定溶融樹脂
M 射出成形機
Mp プリプラ式射出成形機
Min 射出ノズル
C1 切換位置(第一切換位置)
C2 切換位置(第二切換位置)
C3 切換位置(第三切換位置)

Claims (16)

  1. 少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定するための樹脂特性測定装置において、成形品を成形可能なキャビティと、外部から供給された被測定溶融樹脂を前記キャビティに供給可能な第一樹脂通路と、この第一樹脂通路の中途位置から分岐した第二樹脂通路と、この第二樹脂通路の先端に接続したプランジャユニットと、前記第一樹脂通路における分岐部の接続状態を切換える切換器とを有する樹脂回路を設けた金型部を備えるとともに、前記樹脂回路に被測定溶融樹脂を供給した際の物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器を有する測定部を備えてなることを特徴とする樹脂特性測定装置。
  2. 前記切換器は、前記分岐部の前方(キャビティ側)に位置する前記第一樹脂通路における前側第一樹脂通路,前記分岐部の後方に位置する前記第一樹脂通路における後側第一樹脂通路及び前記第二樹脂通路を選択的に接続又は遮断する三方切換弁を用いることを特徴とする請求項1記載の樹脂特性測定装置。
  3. 前記物理量には、少なくとも樹脂温度,樹脂圧及びプランジャ位置の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項1記載の樹脂特性測定装置。
  4. 前記金型部に射出ノズルをノズルタッチすることにより前記第一樹脂通路に被測定溶融樹脂を供給する射出成形機を備えてなることを特徴とする請求項1記載の樹脂特性測定装置。
  5. 前記射出成形機は、プリプラ式射出成形機を用いることを特徴とする請求項4記載の樹脂特性測定装置。
  6. 前記射出成形機には、内部に収容された被測定溶融樹脂の物理量を検出する一又は二以上の物理量検出器を有する成形機測定部を備えることを特徴とする請求項4又は5記載の樹脂特性測定装置。
  7. 前記物理量には、少なくとも樹脂温度,樹脂圧及びプランジャ位置の一又は二以上を含むことを特徴とする請求項6記載の樹脂特性測定装置。
  8. 少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定するための樹脂特性測定方法において、成形品を成形可能なキャビティと、外部から供給された被測定溶融樹脂を前記キャビティに供給可能な第一樹脂通路と、この第一樹脂通路の中途位置から分岐した第二樹脂通路と、この第二樹脂通路の先端に接続したプランジャユニットと、前記第一樹脂通路における分岐部の接続状態を切換える切換器とを有する樹脂回路を設けた金型部を使用し、前記切換器を所定の切換位置に切換えることにより、前記樹脂回路に被測定溶融樹脂を供給し、供給した被測定溶融樹脂に係わる一又は二以上の物理量を検出することにより、少なくとも樹脂材料に係わる樹脂特性を測定することを特徴とする樹脂特性測定方法。
  9. 前記金型部に、射出成形機の射出ノズルをノズルタッチし、この射出成形機から前記樹脂回路に対して被測定溶融樹脂を供給することを特徴とする請求項8記載の樹脂特性測定方法。
  10. 前記切換器として三方切換弁を使用し、前記分岐部の前方(キャビティ側)に位置する前記第一樹脂通路における前側第一樹脂通路,前記分岐部の後方に位置する前記第一樹脂通路における後側第一樹脂通路及び前記第二樹脂通路を選択的に接続又は遮断することを特徴とする請求項8記載の樹脂特性測定方法。
  11. 前記三方切換弁を、前記前側第一樹脂通路及び前記第二樹脂通路に対して前記後側第一樹脂通路を遮断する第一切換位置へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂を、前記後側第一樹脂通路に供給することにより、被測定溶融樹脂のPVT(樹脂圧−比容積−樹脂温度)特性を測定することを特徴とする請求項10記載の樹脂特性測定方法。
  12. 前記三方切換弁を、前記第二樹脂通路と前記後側第一樹脂通路を接続し、かつ前記前側第一樹脂通路を前記第二樹脂通路及び前記後側第一樹脂通路に対して遮断する第二切換位置へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂を、前記後側第一樹脂通路及び前記第二樹脂通路を通して前記プランジャユニットに供給することにより、被測定溶融樹脂の粘度特性を測定することを特徴とする請求項10記載の樹脂特性測定方法。
  13. 前記プランジャユニットに供給した被測定溶融樹脂を、前記第二樹脂通路及び前記後側第一樹脂通路を通して供給側に逆送することにより、被測定溶融樹脂の粘度特性を測定することを特徴とする請求項12記載の樹脂特性測定方法。
  14. 前記三方切換弁を、前記第二樹脂通路と前記後側第一樹脂通路を接続し、かつ前記前側第一樹脂通路を前記第二樹脂通路及び前記後側第一樹脂通路に対して遮断する第二切換位置へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂を、前記後側第一樹脂通路及び前記第二樹脂通路を通して前記プランジャユニットに供給し、当該被測定溶融樹脂の粘度特性を測定する処理と、前記プランジャユニットに供給した被測定溶融樹脂を、前記第二樹脂通路及び前記後側第一樹脂通路を通して供給側に逆送することにより、被測定溶融樹脂の粘度特性を測定する処理とを繰返して行うことを特徴とする請求項10記載の樹脂特性測定方法。
  15. 前記粘度特性は、樹脂粘度η及び樹脂剪断速度νを、
    η={πgr4/8LQ}(Pa−Pb)
    ν=4Q/πr3
    ただし g:重力加速度
    r:樹脂通路半径
    L:第二樹脂通路の後側(分岐部側)位置であるa地点から第 二樹脂通路の前側(プランジャユニット側)位置であるb 地点までの樹脂通路長
    Q:流量
    Pa:a地点における樹脂圧
    Pb:b地点における樹脂圧
    により得、この樹脂粘度η及び樹脂剪断速度νから求めることを特徴とする請求項12,13又は14記載の樹脂特性測定方法。
  16. 前記三方切換弁を、前記後側第一樹脂通路と前記前側第一樹脂通路を接続し、かつ前記第二樹脂通路を前記前側第一樹脂通路及び前記後側第一樹脂通路に対して遮断する第三切換位置へ切換えるとともに、被測定溶融樹脂を、前記第一樹脂通路を通して前記キャビティに供給することにより、被測定溶融樹脂の成形特性を得ることを特徴とする請求項10記載の樹脂特性測定方法。
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