JP4200051B2 - 射出プレス成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば燃料タンクなどの樹脂成形品の製造に用いられる射出プレス成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンクの内部には、サブタンクと呼ばれる筒が配置されている場合がある。(例えば、特許文献1)サブタンクは、燃料タンク内部において、インタンク式燃料ポンプを囲っている。サブタンクを配置すると、燃料タンク内部の燃料液面が変化しても、インタンク式燃料ポンプに所定の流量の燃料を供給することができる。サブタンクには、燃料タンクと別体に配置されているものと、燃料タンクと一体に配置されているもの(例えば特許文献2)と、がある。サブタンク一体型の燃料タンクは、射出プレス成形方法により製造することができる。
【0003】
射出プレス成形方法は、樹脂注入工程とプレス工程とを有する。図10に、燃料タンク製造時における樹脂注入工程の概要図を示す。図に示すように、樹脂注入工程においては、まず、可動上型100と固定下型101とを上下に対向するように配置する。このとき、分割面PLを少し開いておく。そして、両型の型面間にキャビティ102を形成する。キャビティ102は、燃料タンクの下分割体と同じ形状を呈している。
【0004】
次いで、キャビティ102内に溶融状態の樹脂104を注入する。樹脂104は、固定下型101ほぼ中央に開設されたゲート103から、キャビティ102内に注入される。
【0005】
図11に、燃料タンク製造時におけるプレス工程の概要図を示す。図に示すように、プレス工程においては、可動上型100を下降させ型締めを行う。型締めにより、キャビティ102は圧縮される。この圧縮圧力により、樹脂104はキャビティ102全体に行き渡る。
【0006】
その後、型冷却、脱型を経て、サブタンク一体型の下分割体が製造される。下分割体は、同様の方法で製造された上分割体と熱溶着される。このようにして、燃料タンクが完成する。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−331840号公報
【特許文献2】
US6179145B1号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、サブタンクは比較的薄肉に形成される。このため、キャビティ102内のサブタンク成形部105は、比較的型面間距離が短い。したがって、サブタンク成形部105における樹脂104の流動抵抗は大きい。また、サブタンク成形部105における樹脂104の容積に対する型面の表面積は、比較的広い。
【0009】
これらの理由から、樹脂注入工程において、サブタンク成形部105の途中で樹脂104の流動が停止してしまうおそれがあった。そして、そのまま樹脂104が硬化してしまうおそれがあった。このため、成形後のサブタンクに、いわゆるショートショット(充填不足)が発生するおそれがあった。
【0010】
本発明の射出プレス成形方法は、上記課題に鑑みて完成されたものである。したがって、本発明はショートショットが発生しにくい射出プレス成形方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するため、本発明の射出プレス成形方法は、複数の型の型面によりキャビティを区画し、該キャビティ内に、ゲートと連通し型面間距離が長い広部と、該広部から立設されたリブ成形部と、該広部を囲い該広部よりも型面間距離が短い輪状の狭部と、をそれぞれ配置し、該キャビティ内に樹脂を注入し、該狭部における該樹脂の流動抵抗が、該広部における該樹脂の流動抵抗よりも、大きいことにより、該樹脂を該広部および該リブ成形部に充填させる樹脂注入工程と、該キャビティを圧縮し、圧縮圧力により該樹脂を該キャビティ全体に行き渡らせるプレス工程と、を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の射出プレス成形方法は、樹脂注入工程とプレス工程とを有する。樹脂注入工程においては、まず、複数の型を仮型締めすることにより、型面間にキャビティを区画する。キャビティには、広部とリブ成形部と狭部とが、それぞれ配置されている。狭部の型面間距離は、広部の型面間距離よりも、短く設定されている。狭部は輪状を呈しており、広部を包囲している。リブ成形部は、広部から立設されている。このため、リブ成形部も広部同様に、狭部により包囲されている。
【0013】
本工程では、続いて、ゲートを介して広部に溶融状態の樹脂を注入する。広部における樹脂の流動抵抗は小さい。一方、狭部における樹脂の流動抵抗は大きい。このため、広部を満たした樹脂は、リブ成形部に優先して流れ込む。すなわち、樹脂は、広部およびリブ成形部に充填される。
【0014】
プレス工程においては、キャビティを圧縮する。そして、前工程において広部およびリブ成形部を充填した樹脂を、キャビティ圧縮圧力によりキャビティ全体に行き渡らせる。
【0015】
本発明の射出プレス成形方法によると、樹脂注入工程終了後において、リブ成形部の先端にまで樹脂が行き渡っている。このため、樹脂成形品にショートショットが発生しにくい。
【0016】
(2)好ましくは、前記樹脂注入工程において、一旦完全に型締めされた複数の型を前記樹脂の注入圧力により半開させることにより、一方の型面に設けられた段差部の角部と他方の型面に設けられた段差部の角部との間に形成された狭部および当該狭部の内周側に形成された広部を配置し、前記プレス工程において、該半開させた複数の型を、再び完全に型締めする構成とする方がよい。
【0017】
つまり、本構成は、一旦完全に型締めした複数の型を、樹脂注入圧力により半開状態にするものである。そして、広部および狭部を配置するものである。樹脂注入工程において、外部からの駆動力により型を開くと、キャビティ内にエアが巻き込まれるおそれがある。このため、成形後の樹脂成形品にボイドが残留してしまうおそれがある。この点、本構成によると、樹脂注入工程において、樹脂の注入圧力により複数の型を開いている。このため、キャビティ内にエアが巻き込まれるおそれが小さい。すなわち、成形後の樹脂成形品にボイドが残留してしまうおそれが小さい。
【0018】
(3)好ましくは、前記狭部は、対向する型面にそれぞれ配置された一対の段差部の間に形成されており、前記プレス工程において、前記キャビティを圧縮することにより、該狭部の型面間距離と前記広部の型面間距離との較差は、前記樹脂注入工程における較差よりも小さくなる構成とする方がよい。
【0019】
つまり、本構成は、対向する型面にそれぞれ配置された一対の段差部の間に、狭部を形成するものである。本構成によると、比較的簡単に狭部を配置することができる。
【0020】
また、狭部の型面間距離と広部の型面間距離との較差は、そのまま肉厚の不均一さとなって樹脂成形品に発現する。この点、本構成によると、プレス工程において、狭部の型面間距離と広部の型面間距離との較差が、樹脂注入工程における較差よりも小さくなる。したがって、樹脂成形品における肉厚の不均一さを抑制することができる。
【0021】
本発明の射出プレス成形方法によると、ゲート部が形成された基部と、該基部から立設されたリブと、該ゲート部および該リブを囲う輪状の段差部と、を備えてなる樹脂成形品を成形することができるこの樹脂成形品によると、成形精度の高いリブを作ることができる。すなわち、リブの形状が複雑であっても、またリブの肉厚が薄くても、成形精度の高いリブを作ることができる。
【0022】
好ましくは、上記樹脂成形品の構成において、前記基部は燃料タンクの底壁であり、前記リブは該底壁から立設されたサブタンクである構成とする方がよい。
【0023】
前述したように、サブタンクは、燃料タンク内部の燃料液面変化によらず、インタンク式燃料ポンプに所定の流量の燃料を供給する役割を有する。このため、サブタンクには高い成形精度が要求される。したがって、本発明の射出プレス成形方法により成形される樹脂成形品は、燃料タンクとして具現化するのに特に適している。
【0024】
【発明の実施の形態】
(1)第一実施形態
以下、本発明の射出プレス成形方法の実施の形態について説明する。本実施形態は、本発明の射出プレス成形方法を燃料タンクの製造方法として具現化したものである。
【0025】
まず、本実施形態の製造方法により製造した燃料タンクの構成について説明する。図1に、燃料タンクの透過図を示す。また、図2に図1のI−I断面図を示す。図に示すように、燃料タンク1は、上分割体(図1中、一点鎖線で示す。)2と下分割体3とからなる。上分割体2は、樹脂製であって下方に開口する直方体箱状を呈している。一方、下分割体3は、樹脂製であって上方に開口する直方体箱状を呈している。下分割体3と上分割体2とは、互いの開口縁同士が熱溶着されることにより一体化されている。下分割体3の底壁内面からは、段差部31が突設されている。段差部31は、矩形輪状を呈している。段差部31の上面からは、サブタンク30が立設されている。言い換えると、サブタンク30は段差部31により囲われている。サブタンク30は、渦巻き状に配置されている。サブタンク30の渦巻き内部には、インタンク式燃料ポンプ(図略)が配置されている。
【0026】
次に、本実施形態の製造方法を工程ごとに説明する。本実施形態の製造方法は、樹脂注入工程とプレス工程とを有する。まず、樹脂注入工程について説明する。本工程では、まず、金型を配置する。図3に、樹脂注入工程において金型を配置している状態の概要図を示す。図に示すように、可動上型4と固定下型5とは、上下に対向するように配置されている。可動上型4は、金属製であって直方体凸状を呈している。可動上型4の型面40には、上側段差部42が凹設されている。上側段差部42は、矩形輪状を呈している。上側段差部42上方には、さらにサブタンク成形部41が凹設されている。サブタンク成形部41は、本発明のリブ成形部に含まれる。サブタンク成形部41は、渦巻き状を呈している。固定下型5は、金属製であって直方体凹状を呈している。固定下型5内には、所定の間隔をおいて可動上型4が挿入されている。分割面PLは完全に閉まっている。固定下型5の型面50と可動上型4の型面40との間には、キャビティ6が区画されている。型面50からは、下側段差部52が突設されている。下側段差部52は、矩形輪状を呈している。下側段差部52は、前記上側段差部42と上下方向に対向している。下側段差部52の中央には、ゲート60が開設されている。ゲート60は、射出成形機(図略)と連通している。
【0027】
本工程では、次に、キャビティ6内に溶融状態の樹脂を注入する。図4に、樹脂注入工程において樹脂を注入している状態の概要図を示す。図に示すように、樹脂7は、ゲート60を介して、射出成形機(図略)からキャビティ6内に注入される。樹脂7が注入されると、射出圧力すなわち注入圧力により、図中白抜き矢印で示すように、可動上型4が上昇する。図5に、図4のゲート付近の拡大図を示す。図に示すように、可動上型4の上昇により、上側段差部42の角部420と下側段差部52の角部520との間には、矩形輪状の狭部61が形成される。また、狭部61の内周側には、矩形状の広部62が形成される。広部62は、前記サブタンク成形部41と直接連通している。このため、広部62およびサブタンク成形部41は、共に狭部61により囲われる。広部62の型面間距離D2は、狭部61の型面間距離D1よりも、長く設定されている。可動上型4の上昇は、可動上型4の自重と、樹脂7の注入圧力および樹脂7の流動抵抗と、が釣り合う位置において停止する。樹脂7は、狭部61を通過する際の流動抵抗により、狭部61を若干超えた位置までしか流動できない。
【0028】
次に、プレス工程について説明する。図6に、プレス工程の概要図を示す。また、図7に、図6のゲート付近の拡大図を示す。図に示すように、プレス工程においては、可動上型4を下降させ再度、完全に型締めする。型締めにより、キャビティ6は圧縮される。この圧縮圧力により、狭部61の型面間距離D1と、広部62の型面間距離D2と、の較差は、樹脂注入工程における較差よりも小さくなる。そして、前工程において狭部61付近で滞留していた樹脂7は、キャビティ6全体に行き渡る。
【0029】
その後、型冷却、ゲートカット、脱型を経て前出図1の下分割体3が製造される。なお、ゲート部は下分割体3底壁下面に形成される。また、ゲート部およびサブタンク30は、段差部31により囲われている。下分割体3は、同じく射出プレス成形で製造された上分割体2と、熱溶着される。このようにして、燃料タンク1が完成する。
【0030】
次に、本実施形態の燃料タンクの製造方法の効果について説明する。本実施形態の製造方法によると、樹脂注入工程において、キャビティ6内に狭部61と広部62とが形成される。狭部61の型面間距離D1は、広部62の型面間距離D2よりも、短く設定されている。したがって、狭部61の流動抵抗は、広部62の流動抵抗よりも大きい。このため、ゲート60から広部62に流れ込んだ樹脂7は、狭部61を通過しにくい。すなわち、樹脂7は、サブタンク成形部41に優先して流れ込む。このように、本実施形態の製造方法によると、プレス工程の前にサブタンク成形部41の先端にまで、樹脂7を充填することができる。したがって、燃料タンク1のサブタンク30にショートショットが発生しにくい。
【0031】
また、本実施形態の製造方法によると、一旦完全に型締めした可動上型4および固定下型5を、樹脂注入工程における樹脂注入圧力により半開状態にしている。樹脂注入工程において、外部からの駆動力により型を開くと、キャビティ6内にエアが巻き込まれるおそれがある。このため、成形後の燃料タンク1にボイドが残留してしまうおそれがある。この点、本実施形態の製造方法によると、樹脂注入工程において、樹脂7の注入圧力により型開きを行っている。このため、キャビティ6内にエアが巻き込まれるおそれが小さい。すなわち、成形後の燃料タンク1にボイドが残留してしまうおそれが小さい。
【0032】
また、本実施形態の製造方法によると、上側段差部42と下側段差部52とにより狭部61が形成されている。すなわち、型面に段差部を設けるという比較的簡単な手段により、狭部61が形成されている。
【0033】
また、狭部61の型面間距離D1と、広部62の型面間距離D2との較差は、そのまま肉厚の不均一さとなって燃料タンク1に発現してしまう。この点、本実施形態の製造方法によると、プレス工程において、狭部61の型面間距離D1と広部62の型面間距離D2との較差が、樹脂注入工程における較差よりも小さくなる(前出図5、図7参照)。したがって、下分割体3底壁における肉厚の不均一さを抑制することができる。また、本実施形態の燃料タンク1によると、サブタンク30の成形精度が高くなる。
【0034】
(2)第二実施形態
本実施形態と第一実施形態との相違点は、段差部が下分割体の底壁に凹設されている点である。したがって、ここでは相違点についてのみ説明する。図8に、燃料タンクの透過図を示す。なお、図1と対応する部位については同じ符号で示す。また、図9に図8のII−II断面図を示す。なお、図2と対応する部位については同じ符号で示す。図に示すように、下分割体3の底壁内面には、段差部31が凹設されている。段差部31は、矩形輪状を呈している。また、段差部31は、サブタンク30を囲っている。
【0035】
この段差部31は、燃料タンク1の製造に用いられる可動上型に配置された上側段差部と、固定下型に配置された下側段差部と、により形成される。上側段差部は、前出図3の上側段差部42とは逆方向に、型面から下方に突設されている。同様に、下側段差部は、前出図3の下側段差部52とは逆方向に、型面に凹設されている。樹脂注入工程においては、これら上側段差部と下側段差部との間に、狭部が形成される。また、狭部に囲われて広部が形成される。したがって、本実施形態においても、狭部の大きい流動抵抗により、広部を満たした樹脂は、優先的にサブタンク成形部に流れ込む。このため、プレス工程前にサブタンク成形部を樹脂で満たすことができる。すなわち、本実施形態の燃料タンクの製造方法も、第一実施形態と同様の効果を有する。
【0036】
(3)その他
以上、本発明の射出プレス成形方法の実施の形態について説明した。しかしながら、実施の形態は上記形態に特に限定されるものではない。当業者が行いうる種々の変形的形態、改良的形態で実施することも可能である。
【0037】
例えば、上記実施形態においては、可動上型4と固定下型5という二つの型を配置したが、型数は特に限定しない。
【0038】
また、上記実施形態の樹脂注入工程においては、一旦完全に型締めされた可動上型4、固定下型5を、樹脂7の注入圧力により半開させたが(前出図4参照)、半開させなくてもよい。すなわち、樹脂注入工程の最初から、可動上型4、固定下型5を、半開状態で配置してもよい。
【0039】
また、上記実施形態においては、上側段差部42と下側段差部52とを型対称形状としたが、上側段差部42と下側段差部52とは型対称形状でなくてもよい。また、両段差部の形状、段差角度、型面間距離は、狭部61を形成するものであれば特に限定しない。
【0040】
また、狭部61の流動抵抗も特に限定しない。樹脂注入工程において、リブ成形部41先端にまで樹脂7が行き渡るだけの流動抵抗が確保できればよい。また、上記実施形態の樹脂注入工程においては、狭部61の外周側に樹脂7が若干量流出したが(前出図5参照)、同工程で樹脂7を完全に堰き止めてもよい。
【0041】
また、上記実施形態においては、下分割体3を本発明の射出プレス成形方法により製造したが、上分割体2にリブが配置される場合は、上分割体2を本発明の射出プレス成形方法で製造してもよい。
【0042】
また、上記実施形態においては、リブとしてサブタンク30を下分割体3に配置したが、下分割体3にはセパレータなど他のリブを配置してもよい。この場合、段差部31は、全てのリブを囲うように配置すればよい。すなわち、樹脂注入工程において、狭部61により全てのリブ成形部を囲えばよい。
【0043】
また、本発明の射出プレス成形方法は、例示した燃料タンクの製造方法に限らず、例えば、ドアトリム、ダッシュボード、メータパネル、カーエアコン用ダンパ、エアダクトなどの自動車関連部材、パソコン用筐体、パソコン用ディスクトレーなどの製造方法として具現化することもできる。特に、リブ形状が複雑であったり、リブが薄肉である樹脂成形品に有利である。
【0044】
【発明の効果】
本発明によると、成形精度が高いリブを持つ樹脂成形品を提供することができる。また、本発明によると、ショートショットが発生しにくい射出プレス成形方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一実施形態の製造方法により製造した燃料タンクの透過図である。
【図2】 図1のI−I断面図である。
【図3】 第一実施形態の樹脂注入工程において金型を配置している状態の概要図である。
【図4】 第一実施形態の樹脂注入工程において樹脂を注入している状態の概要図である。
【図5】 図4のゲート付近の拡大図である。
【図6】 第一実施形態のプレス工程の概要図である。
【図7】 図6のゲート付近の拡大図である。
【図8】 燃料タンクの透過図である。
【図9】 図8のII−II断面図である。
【図10】 従来の燃料タンク製造時における樹脂注入工程の概要図である。
【図11】 従来の燃料タンク製造時におけるプレス工程の概要図である。
【符号の説明】
1:燃料タンク、2:上分割体、3:下分割体、30:サブタンク、31:段差部、4:可動上型、40:型面、41:サブタンク成形部(リブ成形部)、42:上側段差部、420:角部、5:固定下型、50:型面、52:下側段差部、520:角部、6:キャビティ、60:ゲート、61:狭部、62:広部、7:樹脂。

Claims (3)

  1. 複数の型の型面によりキャビティを区画し、該キャビティ内に、ゲートと連通し型面間距離が長い広部と、該広部から立設されたリブ成形部と、該広部を囲い該広部よりも型面間距離が短い輪状の狭部と、をそれぞれ配置し、該キャビティ内に樹脂を注入し、該狭部における該樹脂の流動抵抗が、該広部における該樹脂の流動抵抗よりも、大きいことにより、該樹脂を該広部および該リブ成形部に充填させる樹脂注入工程と、
    該キャビティを圧縮し、圧縮圧力により該樹脂を該キャビティ全体に行き渡らせるプレス工程と、
    を有する射出プレス成形方法。
  2. 前記樹脂注入工程において、一旦完全に型締めされた複数の型を前記樹脂の注入圧力により半開させることにより、一方の型面に設けられた段差部の角部と他方の型面に設けられた段差部の角部との間に形成された狭部および当該狭部の内周側に形成された広部を配置し、
    前記プレス工程において、該半開させた複数の型を、再び完全に型締めする請求項1に記載の射出プレス成形方法。
  3. 前記狭部は、対向する型面にそれぞれ配置された一対の段差部の間に形成されており、
    前記プレス工程において、前記キャビティを圧縮することにより、該狭部の型面間距離と前記広部の型面間距離との較差は、前記樹脂注入工程における較差よりも小さくなる請求項1に記載の射出プレス成形方法。
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