JP4199635B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の車両に設けられた各種機器を操作する操作手段の操作を有効化する制御装置に関するものである。
近年、自動車等の車両においては、その基本性能や安全性の向上はもとより、その操作性の向上が求められている。操作性を向上する制御装置の1つとして、スマートイグニッション機能を有するエンジン始動・停止制御装置が提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。この種のエンジン始動・停止制御装置では、車両のユーザ(運転者)によって携帯される電子キーが車両室内に持ち込まれると、車両側通信機から無線送信されているID要求信号が電子キーによって受信され、電子キーからID信号が車両側通信機に無線送信される。そして、電子キーから送信されるIDコードが、車両ごとに割り当てられた固有のIDコードに一致していると車両側通信機によって判定される。IDコードが正規のものであれば、車両室内に設けられた押しボタンを操作することにより、エンジンが始動又は停止される。つまり、ユーザは車両に搭乗して押しボタンを操作するだけで、エンジンを始動したり停止したりすることができるようになっている。
ところで、エンジン始動・停止制御装置においては、車室内におけるID要求信号の通信可能領域が車室内全体となるように、ID要求信号の出力強度を設定することが好ましい。その理由としては、ID要求信号の出力強度を適正値よりも強く設定すると、通信可能領域が車室外に広がることとなり、電子キーが車室外に配置されている場合でも、電子キーと車両側通信機との間で相互通信が行われ、エンジンが始動・停止可能な状態になるからである。反対に、ID要求信号の出力強度を適正値よりも弱く設定すると、通信可能領域が狭められるため、電子キーを携帯するユーザが車室内にいるにもかかわらず、電子キーと車両側通信機との間で相互通信が行われず、エンジンを始動・停止できなくなるからである。
特開2001−289142号公報 特開2001−311333号公報
ところが、従来のエンジン始動・停止制御装置においては、車両側通信機を構成する部品の電気的特性に差が見られ、車両室におけるID要求信号の出力強度の大きさにばらつきが生じる。これにより、電子キーの通信可能領域が所定の範囲に定まらず、エンジンの始動・停止するといった操作が不安定になる。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、部品の電気的特性に影響されることなく、電子キーによって通信可能な領域を所望の範囲内に設定することが可能な制御装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明では、ID要求信号を無線送信する車室内送信手段と、前記ID要求信号に応答する電子キーからのID信号に含まれるIDコードが、車両ごとに割り当てられた固有のIDコードに一致しているか否かを照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果に基づいて、車両に設けられている操作手段の操作を有効化することが可能な制御手段とを備えた制御装置において、前記車室内送信手段からのID要求信号の出力強度を、ID要求信号に対する電子キーの応答に基づいて適正化する信号強度変更手段を備え、前記信号強度変更手段は、ID要求信号の出力強度を段階的に変更可能であることを要旨とする。
この構成によれば、ID要求信号の出力強度の大きさ及び電子キーの受信感度にばらつきがあっても、信号強度変更手段によってID要求信号の出力強度を適正な強さに修正することが可能になる。
また、ID要求信号の出力強度は段階的に変更可能であるため、出力強度を連続的に変更する場合に比べて、ID要求信号の出力強度を短時間で適正な強さに修正することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1に記載の制御装置において、前記信号強度変更手段は、所定の位置に配置された電子キーに対して強さの異なる複数の出力強度のうち出力強度が弱いID要求信号から順次送信するとともに、ID要求信号が電子キーに対して通信不可となった出力強度のうち最も強い出力強度を適正な出力強度として選択することを要旨とする。
この構成によれば、電子キーに対しID要求信号の出力強度が弱い順に送信されるため、任意の出力強度を有するID要求信号に基づく電子キーからの応答があれば、それ以後は、応答があった出力強度よりも強い出力強度を有するID要求信号を送信する必要がない。よって、出力強度の強弱を問わずランダムにID要求信号を送信する場合に比べて、適正な出力強度を有するID要求信号を短時間で選択することができる。
請求項に記載の発明では、請求項1又は請求項2に記載の制御装置において、前記電子キーは複数個備えられ、前記信号強度変更手段は、それぞれの電子キーに応じたID要求信号の出力強度を設定可能であることを要旨とする。
この構成にすれば、電子キーが複数個あっても、電子キーごとに最適なID要求信号の出力強度が設定されるため、各電子キーによって通信可能な領域の範囲がばらつくことはない。
請求項4に記載の発明では、ID要求信号を無線送信する車室内送信手段と、前記ID要求信号に応答する電子キーからのID信号に含まれるIDコードが、車両ごとに割り当てられた固有のIDコードに一致しているか否かを照合する照合手段と、前記照合手段の照合結果に基づいて、車両に設けられている操作手段の操作を有効化することが可能な制御手段とを備えた制御装置において、前記車室内送信手段からのID要求信号の出力強度を、ID要求信号に対する電子キーの応答に基づいて適正化する信号強度変更手段を備え、前記電子キーは複数個備えられ、前記信号強度変更手段は、それぞれの電子キーに応じたID要求信号の出力強度を設定可能であることを要旨とする。
この構成にすれば、ID要求信号の出力強度の大きさ及び電子キーの受信感度にばらつきがあっても、信号強度変更手段によってID要求信号の出力強度を適正な強さに修正することが可能になる。
また、電子キーが複数個あっても、電子キーごとに最適なID要求信号の出力強度が設定されるため、各電子キーによって通信可能な領域の範囲がばらつくことはない。
請求項5に記載の発明では、請求項3又は請求項4に記載の制御装置において、前記操作手段は車両に設けられているエンジンを始動・停止するスイッチから構成され、前記ID要求信号の出力強度を、通信可能領域に配置されているすべての電子キーがID要求信号を受信可能な大きさとした後に、前記信号強度変更手段によって変更された適正な大きさに切り替える信号出力切替手段を備えたことを要旨とする。
この構成にすれば、電子キーが複数個あっても、最初に全ての電子キーがID要求信号を受信することで同時に起動させることができるため、それぞれの電子キーごとに異なる出力強度で順次起動させる場合と比較して照合手段による照合時間の短縮を図ることが可能になる。
本発明によれば、部品の電気的特性の差に影響されることなく、電子キーによって通信可能な領域を所望の範囲内に設定することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、エンジン始動・停止制御装置11は、無線通信によってID照合するための通信装置12を備えている。この通信装置12は、車両13に設けられた車両側通信機14と、車両13のユーザによって携帯される電子キー15とから構成されている。
車両側通信機14に設けられた車両側マイコン(車両側マイクロコンピュータ)16には、車両側送信回路17、車両側受信回路18が接続されている。車両側送信回路17は、車室内送信手段としての車両側マイコン16から間欠的に出力されるID要求信号を、所定周波数の電波に変換し、アンテナ17aを介して車両13内部の所定領域に送信する。車両側受信回路18は、電子キー15からのID信号をアンテナ18aで受信し、それをパルス信号に復調して生成される受信信号を車両側マイコン16へ出力する。
車両側マイコン16に設けられた図示しないメモリには、ユーザの所有する車両ごとに割り当てられた固有のIDコードが記憶されている。照合手段としての車両側マイコン16は、予めメモリに記憶されたIDコードと、電子キー15から送信されるID信号に含まれるIDコードとを照合し、それらIDコード同士が一致しているか否かを判定する。そして、IDコード同士が一致していると判定されれば、制御手段としての車両側マイコン16は押しボタンスイッチ32の操作が有効化されるようになっている。
電子キー15は電子キー側マイコン22を備えている。電子キー側マイコン22は、車両側マイコン16から送信されるID要求信号を受信し、そのID要求信号がユーザのID要求信号であるか否かを識別する。そして、ユーザの車両13から送信されてくるID要求信号であると識別した場合のみ、電子キー側マイコン22は車両側通信機14にID信号を送信する。ID信号には、ユーザの車両13とそれ以外の車両とを識別可能な固有のIDコードが含まれており、このIDコードは、電子キー側マイコン22に設けられた図示しないメモリに記憶されている。
電子キー15は、電子キー側送信回路23及び電子キー側受信回路24を備え、それらは電子キー側マイコン22に接続されている。電子キー側送信回路23は、電子キー側マイコン22から出力されるID信号を所定周波数の電波に変換して、アンテナ23aを介してID信号を送信する。電子キー側受信回路24は、車両13からのID要求信号をアンテナ24aによって受信し、それをパルス信号に復調して生成される受信信号を電子キー側マイコン22へ出力する。図示しないが、電子キー側マイコン22、電子キー側送信回路23及び電子キー側受信回路24の電源としては、電子キー15を携帯できるようにするために、電池が用いられている。
図1,図2に示すように、車室内におけるインストルメントパネル31の内装面には、エンジンを始動・停止するときに操作する操作手段としての押しボタンスイッチ32が設けられている。押しボタンスイッチ32は車両側マイコン16の入力側に接続され、押しボタンスイッチ32が操作されることにより、操作信号が車両側マイコン16に出力される。
車両13のエンジンが停止しているとき、押しボタンスイッチ32が操作されると、車室内に設けられたフットブレーキ30が踏み込まれていることを条件として、エンジンが始動される。エンジン33が駆動しているとき、押しボタンスイッチ32が操作されると、車室内に設けられたシフトレバー34がパーキング位置に配置され、且つ電子キー15から送信されるIDコードが車両側マイコン16に記憶されたコードと一致していることを条件としてエンジンが停止する。
次に、要部の構成について説明する。
図3に示すように、車両側マイコン16と車両側送信回路17との間には信号ラインL1が設けられ、この信号ラインL1を介して車両側マイコン16から車両側送信回路17にID要求信号が伝送される。車両側送信回路17とバッテリ41との間に設けられた電源ラインL2上には、バッテリ41からの電源電圧を所定値まで下げるための降圧回路42と、降圧回路42によって降圧された駆動電圧値を多段階に変更可能な電圧変更回路43とが設けられている。
前記電圧変更回路43は、電源ラインL2上に並列な関係で接続されるとともに互いに抵抗値が異なる第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を備えている。本実施形態では、第1の抵抗R1の抵抗値は、第2の抵抗R2のそれよりも大きく設定されている。電圧変更回路43は、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2のうち少なくともいずれか1つを含む車両側送信回路17への給電経路を形成するための第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2を備えている。第1のトランジスタT1は、PNP形であって、そのエミッタが降圧回路42に接続され、コレクタが第1の抵抗R1の電源側に接続されている。第2のトランジスタT2は、PNP形であって、そのエミッタが降圧回路42に接続され、コレクタが第2の抵抗R2の電源側に接続されている。第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2のベースは、それぞれ車両側マイコン16に接続されている。
車両側マイコン16は、第1のトランジスタT1及び第2のトランジスタT2のうち少なくともいずれか1つを選択してオンし、電圧変更回路43は、オンされたトランジスタT1,T2に応じた第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2の合成抵抗値を有する。詳しく言うと、電圧変更回路43は、第1のトランジスタT1のみがオンされる場合に第1の抵抗R1による第1の抵抗値を有し、第2のトランジスタT2のみがオンされる場合に第2の抵抗R2による第2の抵抗値を有し、両トランジスタT1,T2が共にオンされる場合に並列接続される第1及び第2の抵抗R1,R2による第3の抵抗値を有する。ここでは、上述した3つの抵抗値の大きさが、第1の抵抗値>第2の抵抗値>第3の抵抗値の関係となるように設定されている。
車両側マイコン16は、電圧変更回路43の前記第1〜第3の抵抗値を変更し、その抵抗値に応じて3段階にその値を制御した電圧が車両側送信回路17に供給される。すなわち、車両側マイコン16は、各トランジスタT1,T2をオン・オフ制御することによりバッテリ41から電圧変更回路43を介して車両側送信回路17へ供給する電圧を制御する。車両側送信回路17は、供給される電圧に応じた出力強度のID要求信号を、アンテナ17aを介して送信する。従って、本実施形態においては、車両側マイコン16及び電圧変更回路43によって信号強度変更手段が構成されている。
図4(a)〜(c)に示すように、車両側送信回路17と電子キー側受信回路24との通信可能領域(通信可能な範囲)Aは、ID要求信号の出力強度、すなわち車両側送信回路17へ供給する電圧の値に比例し、その電圧値は電圧変更回路43における抵抗値に反比例する。電圧変更回路43が第1の抵抗R1による第1の抵抗値を有する場合には最小なる通信可能領域Aが形成される。電圧変更回路43が第2の抵抗R2による第2の抵抗値を有する場合には、中程度の大きさを有する通信可能領域Aが形成される。電圧変更回路43が第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2による第3の抵抗値を有する場合には、最も大きい通信可能領域Aが形成される。本実施形態においては、図4(b)に示されるように、車室内13aの領域とほぼ同等の通信可能領域Aを設定することが望ましい。
車両側マイコン16は、出力強度が異なるID要求信号のうち適正な出力強度を所定の基準に基づいて選択する。適正な出力強度を選択する基準としては以下のとおりである。すなわち、車両側マイコン16は、上述した複数通り(本実施形態では図4に示される3通り)の出力強度を持つID要求信号を、それぞれ所定時間をおいて出力し、各出力強度のID要求信号に対する電子キー15の応答の有無を判断する。そして、車両側マイコン16は、電子キー15の応答が無く且つ出力強度が最も強い出力強度を適正な出力強度とし、そのときの出力強度を記憶する。なお、出力強度は電圧変更回路43における第1〜第3の抵抗値、即ちトランジスタT1,T2のオン・オフ状態により変更されるため、車両側マイコン16は、トランジスタT1,T2のオン・オフ制御情報を出力強度として記憶する。
図5に示すように、ID要求信号は、電子キー15を起動させるためのキー起動信号と、車両ごとに割付けられた車両コードを含む車両識別信号と、電子キー15ごとに割付けられたチャレンジコード及びキーコードを含む認証信号とからなり、キー起動信号、車両識別信号、認証信号の順で所定の時間をおいて出力される。そして、車両側マイコン16は、ID要求信号が出力されている途中で、ID要求信号の出力強度を、最大出力強度から車両側マイコン16に記憶された適正な出力強度に変更する。すなわち、キー起動信号と車両識別信号とは最大出力強度で出力され、認証信号のみが電子キー15ごとに応じた適正な出力強度で出力されるようになっている。従って、上述した電圧変更回路43によってID要求信号における出力強度の適正化が図られているのは、そのID要求信号を構成するキー起動信号、車両識別信号、及び認証信号のうち、認証信号のみとなっている。本実施形態では、ID要求信号の出力強度を、すべての電子キー15が受信可能な大きさ(最大出力強度)とした後に、電子キー15ごとに設定される適正な大きさに切り替えていることが車両側マイコン16によってなされることから、車両側マイコン16によって信号出力切替手段が構成されている。なお、図5では2つの認証信号、すなわち第1認証信号及び第2認証信号と示されているが、これは電子キー15が複数(2つ)ある場合に、一方の電子キー15に対応する認証信号を第1認証信号とし、他方の電子キー15に対応する認証信号を第2認証信号として区別している。
車両側通信機14から出力されるID要求信号の出力強度を調節(学習)するには次のように行う。車両13における運転席の車室内外境界線付近の車室外に電子キー15を配置しておき、図示しない操作スイッチを操作すると、車両側マイコン16は、所定時間をおいて、最初に第1のトランジスタT1をオンし、次いで第2のトランジスタT2をオンし、最後に両トランジスタT1,T2をオンする。すると、車両側通信機14から電子キー15に向けて出力強度の弱い順でID要求信号が送信される。3種類ある出力強度のうち、通信可能領域内に車外に配置された電子キー15が存在すれば、電子キー15からID信号が車両側通信機14に送信され、存在していなければ、電子キー15からID信号が車両側通信機14に送信されない。車両側マイコン16は、通信可能領域が車外に配置された電子キー15を含まない出力強度を選択するとともに、その選択された出力強度の中から最も強い出力強度を適正な出力強度として選択する。そして、選択された適正な出力強度は、電子キー15ごとに割付けられているキーコードに対応して車両側マイコン16に記憶される。電子キー15が複数あれば、車両側マイコン16は各電子キー15のキーコードに対応する適正な出力強度をそれぞれ記憶する。
例えば、車両側通信機14から電子キー15に向けて出力強度の弱い順にID要求信号を送信した結果、図4(a)に示す出力強度が最も弱いID要求信号と、図4(b)に示す出力強度が中程度のID要求信号とに対して電子キー15が応答せず、図4(c)に示す出力強度の最も強いID要求信号に対して電子キー15が応答したとする。この場合、車両側マイコン16は、以降の通信において中程度の出力強度なるID要求信号が出力されるように設定する。なお、車両側通信機14からのID要求信号によって電子キー15が応答するとは、ID要求信号に基づいて電子キー15から送信されるID信号が車両側マイコン16によって受信することを言う。
又、図示しないが、車両側通信機14から出力強度の弱い順でID要求信号を送信した結果、出力強度が中程度なるID要求信号で電子キー15からの応答がある場合、車両側マイコン16は、出力強度が最も弱いID要求信号を適正な出力強度として選択する。それとともに、車両側マイコン16は、最も強い出力強度なるID要求信号を電子キー15に送信せず、ID要求信号の出力強度の調節を終える。
上述した各電子キー15におけるID要求信号の出力強度の調節は、車両が製造工場からディーラに出荷される前に実施される。もちろん、これ以外の時期にID要求信号の出力強度を調節することも可能である。例えば、数ヶ月毎のように定期的に上記判定処理及び出力強度の記憶を実施して出力強度を調整することで、電子部品の経年変化等による特性の変化に対応することができる。
出力強度の調節を終えたエンジン始動・停止制御装置において、以下のようにしてエンジン33の始動・停止が行われる。車両13内においてID要求信号の通信可能領域Aに、ユーザによって携帯される電子キー15が2つ持ち込まれたとする。図5のタイミングチャートに示すように、電子キー15が車両側から出力されているキー起動信号を受信すると、電子キー15が起動され、2つの電子キー15からはそれが起動したことを示す応答信号(ACK1)が同時に出力される。この応答信号に基づき、車両側マイコン16によって車両識別信号が出力されると、2つの電子キー15からは車両を確認したことを示す応答信号(ACK2)が同時に出力される。すると、この応答信号に基づき車両側マイコン16は、それぞれの電子キー15ごとに設定される適正な出力強度なる認証信号を出力する。
ここでは、車両側マイコン16は2つある電子キー15のうち一方の電子キー15に対応する認証信号(図5に示す第1認証信号)を最適な出力強度で出力した後、他方の電子キー15に対応する認証信号(図5に示す第2認証信号)を最適な出力強度で出力する。ここで言う最適な出力強度とは、ID要求信号における認証信号について出力強度の調節を済ませた強度である。なお、各電子キー15に対応する認証信号を出力する順番は任意に変更することが可能であって、上述した順番に限らず、他方の電子キー15に対応する認証信号を最適な出力強度で出力した後、一方の電子キー15に対応する認証信号を最適な出力強度で出力することも可能である。
各電子キー15の電子キー側マイコン22は、車両側通信機14からの認証信号に応答して、ID信号を車両13側へそれぞれ送信する。ここでは、2つある電子キー15のうち一方の電子キー15から先にID信号が車両13側へ送信され、その後に他方の電子キー15からID信号が車両13側へ送信される。電子キー15からのID信号が車両側マイコン16に入力されると、車両側マイコン16は、ID信号に含まれるIDコードと予め設定されたIDコードとの照合を行い、IDコード同士が一致していると判定されれば、押しボタンスイッチ32による操作が有効化される。
そして、押しボタンスイッチ32による操作が有効化されている状態で、エンジン33が停止している場合には、フットブレーキ30が踏み込まれた状態で押しボタンスイッチ32が操作されると、その操作によって出力される操作信号に基づいて、車両側マイコン16は停止しているエンジン33を始動する。一方、押しボタンスイッチ32による操作が有効化されている状態で、エンジン33が駆動している場合には、シフトレバー34がパーキング位置に配置されていることを条件として、押しボタンスイッチ32が操作されると、その操作によって出力される操作信号に基づいて、車両側マイコン16は駆動しているエンジン33を停止する。
なお、各電子キー15各認証信号が送信される以前に送信されるキー起動信号及び車両識別信号の出力強度が最大となるように設定したのは、調節(学習)された最適な出力強度がそれぞれの電子キー15ごとに異なっている場合に、各電子キー15にキー起動信号及び車両識別信号を出力するのを省略するためである。例えば、通信可能領域Aに、第1認証信号に対応する一方の電子キー15が存在せず、第2認証信号に対応する他方の電子キー15のみが存在する場合には、存在しない一方の電子キー15にもキー起動信号及び車両識別信号を出力する必要がない。これにより、照合レスポンスの向上につなげることができる。
従って、本実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)車両側通信機14から送信されるID要求信号の出力強度を適正な強さに調節することができる。そのため、車両側通信機14を構成する部品、例えば車両側送信回路17や、そのアンテナ17aなどの電気的特性の差に起因するID要求信号に含まれる認証信号の通信可能領域の大きさにばらつきが生じることはない。又、ID要求信号の通信可能領域の大きさを調節することができるため、車種による車室内の大きさや車両側通信機14が設置される位置が車両の仕様等により異なっていても容易に対応することができる。
(2)電子キー15を運転席の車室内外境界線付近の車室外に配置して出力強度を設定することで、ID要求信号に含まれる認証信号の通信可能領域を車室内の領域とほぼ同じに設定することができ、エンジンの始動・停止操作を安定させることができる。
(3)車両側通信機14から電子キー15に向けて出力強度の弱い順にID要求信号を送信した結果、電子キー15と応答しない出力強度を有するID要求信号が複数ある場合には、車両側マイコン16によって適正な出力強度が自動選択される。そのため、人為的ミスなどにより出力強度が誤って選択されるという選択ミスを防止することができ、エンジン始動・停止制御装置11の信頼性向上を図ることができる。
(4)車両側通信機14から電子キー15に向けて出力強度の弱い順にID要求信号を送信しているため、中程度の出力強度を有するID要求信号でもって電子キー15が応答した以後は、最も強い出力強度を有するID要求信号を送信しないようになっている。そのため、例えば出力強度の強弱を問わずランダムにID要求信号を出力する場合にはID要求信号を3回送信しなければならないのに対し、本実施形態では2回送信するだけで済む。よって、ID要求信号の適正な出力強度を決定する時間を短くすることができる。
(5)車両側マイコン16によってID要求信号の出力強度が適正値に調節された以降は、その調節された出力強度でもってID要求信号を送信することができる。そのため、ID要求信号が送信される度に、出力強度の異なる複数のID要求信号を送信し、適正な出力強度に調節する必要がない。
(別の実施形態)
本発明の実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態では、ID要求信号の出力強度を段階的に変更できるような電圧変更回路43を構成したが、出力強度を直線的に変化するように構成してもよい。このように構成した場合には、出力強度を強い方に変化させていき、電子キー15からの応答したときの出力強度よりもわずかに弱い出力強度を適正値とする。この構成にすれば、出力強度をきめ細く設定することができる。
・前記実施形態では、電圧変更回路43に第1の抵抗R1と第2の抵抗R2とを設けることでID要求信号の出力強度を3段階に変更できるようにした。これ以外に、例えば第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2以外に加えもう1つ第3の抵抗を並列な接続関係を有するように設け、ID要求信号の出力強度を7段階に変更できるようにしてもよい。この構成にすれば、ID要求信号の出力強度をきめ細く設定することができる。
・前記実施形態では、車両側通信機14から出力されるID要求信号の出力強度を調節する際に、車両側通信機14から電子キー15に向けて出力強度の弱い順でID要求信号を送信したが、出力強度の強い順にID要求信号を送信してもよい。
・前記実施形態においては、電圧変更回路43によってID要求信号における出力強度の適正化が図られているのは、そのID要求信号を構成するキー起動信号、車両識別信号、及び認証信号のうち、認証信号のみとなっているが、キー起動信号及び車両識別信号も出力強度を適正化してもよい。
・前記実施形態においては、制御装置をエンジン始動・停止制御装置に具体化したが、例えば、電子キー15による照合結果に基づいて、ステアリング(操作手段)のロックを解除可能なステアリングロック制御装置に変更してもよい。或いは、電子キー15による照合結果に基づいて、シフトレバー(操作手段)のロックを解除可能なシフトレバーロック制御装置に変更してもよい。
一実施形態におけるエンジン始動・停止制御装置の説明図。 車両の室内を示す斜視図。 要部を示す電気的回路図。 (a)〜(c)は、ID要求信号の強度を模式的に示す図。 電子キーが複数ある場合に、ID要求信号の出力されるタイミングを示すタイミングチャート。
符号の説明
A…通信可能領域、11…エンジン始動・停止制御装置、13…車両、15…電子キー、16…車両側マイコン(車室内送信手段、照合手段、制御手段、信号強度変更手段、信号出力切替手段)、32…押しボタンスイッチ(操作手段)、33…エンジン、43…電圧変更回路(信号強度変更手段)。

Claims (5)

  1. ID要求信号を無線送信する車室内送信手段と、
    前記ID要求信号に応答する電子キーからのID信号に含まれるIDコードが、車両ごとに割り当てられた固有のIDコードに一致しているか否かを照合する照合手段と、
    前記照合手段の照合結果に基づいて、車両に設けられている操作手段の操作を有効化することが可能な制御手段とを備えた制御装置において、
    前記車室内送信手段からのID要求信号の出力強度を、ID要求信号に対する電子キーの応答に基づいて適正化する信号強度変更手段を備え
    前記信号強度変更手段は、ID要求信号の出力強度を段階的に変更可能であることを特徴とする制御装置。
  2. 前記信号強度変更手段は、所定の位置に配置された電子キーに対して強さの異なる複数の出力強度のうち出力強度が弱いID要求信号から順次送信するとともに、ID要求信号が電子キーに対して通信不可となった出力強度のうち最も強い出力強度を適正な出力強度として選択することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記電子キーは複数個備えられ、前記信号強度変更手段は、それぞれの電子キーに応じたID要求信号の出力強度を設定可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の制御装置。
  4. ID要求信号を無線送信する車室内送信手段と、
    前記ID要求信号に応答する電子キーからのID信号に含まれるIDコードが、車両ごとに割り当てられた固有のIDコードに一致しているか否かを照合する照合手段と、
    前記照合手段の照合結果に基づいて、車両に設けられている操作手段の操作を有効化することが可能な制御手段とを備えた制御装置において、
    前記車室内送信手段からのID要求信号の出力強度を、ID要求信号に対する電子キーの応答に基づいて適正化する信号強度変更手段を備え、
    前記電子キーは複数個備えられ、前記信号強度変更手段は、それぞれの電子キーに応じたID要求信号の出力強度を設定可能であることを特徴とする制御装置。
  5. 前記操作手段は車両に設けられているエンジンを始動・停止するスイッチから構成され、前記ID要求信号の出力強度を、通信可能領域に配置されているすべての電子キーがID要求信号を受信可能な大きさとした後に、前記信号強度変更手段によって変更された適正な大きさに切り替える信号出力切替手段を備えたことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の制御装置。
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