JP4199278B2 - パケット中継システムおよびパケット中継装置 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献2は、第1のネットワークに接続された機器と第2のネットワークに接続された機器との間のデータの授受を中継する方法を開示する。
しかしながら、これらの文献のいずれにおいても、既存のネットワーク環境に影響を与えずに、機器の冗長構成を実現することは考慮されていない。
好適には、前記第1の信号は、スパニングツリープロトコルに従って、前記通信ノードの間で送受信されるハローパケットである。
好適には、前記選択手段は、任意の前記通信ノードにより送受信される信号が、1つの通信ノードを2回以上経由しないで中継されうる通信経路を選択する。
好適には、前記入出力手段は、2つ以上のグループのうちいずれかのグループに含まれ、2つ以上のグループが、信号の入力および出力を許可された前記入出力手段を含む場合に、信号が中継されうる。
好適には、前記選択手段は、他の前記通信ノードから受けた前記第2の信号に含まれる優先度が、前記記憶されている優先度より低い場合には、前記第2の信号を通過させる。
好適には、前記選択手段は、他の前記通信ノードから受けた前記第2の信号に含まれる優先度と、前記記憶されている優先度とが同一である場合には、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する。
[図2]冗長化された2つのNWフィルタ型ブリッジと、スパニングツリー機能を有する3つのブリッジとにより構成されたネットワークを示す図である。
[図3]本発明の第1の実施形態にかかるパケット中継システム1の構成を示す図である。
[図4]図3に示した各ノードにおいて用いられるコンピュータのハードウェア構成を例示する図である。
[図5]図3に示したNWフィルタ型ブリッジ2上で実行される局所スパニングツリープログラム200の構成を示す図である。
[図6]局所スパニングツリープログラム200によりラップされたパケットのデータ構造を示す図である。
[図7]局所スパニングツリープログラム200によって実行される受信処理(S10)を示すフローチャートである。
[図8]局所スパニングツリープログラム200によって実行される送信処理(S20)を示すフローチャートである。
[図9]パケット中継システム1における局所スパニングツリーの動作(S30)を示す図である。
[図10]本発明の第2の実施形態にかかるパケット中継システム3の構成を示す図である。
[図11]NWフィルタ型ブリッジ4の通信IF40を示す図である。
[図12]NWフィルタ型ブリッジ4が、活性化状態となるか非活性化状態となるかを決定する活性化処理を示すフローチャート(S40)である。
[図13]パケット中継システム3における局所スパニングツリーの動作(S50)を示す図である。
[図14]本発明の第3の実施形態にかかるパケット中継システム5の構成を示す図である。
[図15]図14に示したNWフィルタ型ブリッジ6上で実行される局所スパニングツリープログラム600の構成を示す図である。
[図16]局所スパニングツリープログラム600によりラップされたパケットのデータ構造を示す図である。
[図17]局所スパニングツリープログラム600による優先度判断処理(S60)を示すフローチャートである。
[図18]パケット中継システム5における局所スパニングツリーの動作(S70)を示す図である。
本発明の理解を容易にするために、まず、本発明がなされるに至った背景を説明する。
図1は、所定のパケット加工機能を有するネットワーク(NW)フィルタ型ブリッジの冗長構成を例示する図であり、図1(a)は、直列型冗長構成を示し、図1(b)は、並列型冗長構成を示す。
図1(a)および図1(b)に示すように、NWフィルタ型ブリッジは、サーバまたは端末装置から送信されたパケットを受け付け、パケットに含まれるデータの一部を修正するなどの加工をして、加工されたパケットを出力する。
また、NWフィルタ型ブリッジは、複数のインターフェイスを有し、このインターフェイスを介して、ブリッジなどに接続される。
ハードウェア障害、ソフトウェア障害などの障害が、いずれかのNWフィルタ型ブリッジにおいて発生すると、障害が発生したNWフィルタ型ブリッジは、2つのインターフェイスを短絡する。
2つのインターフェイスが短絡されると、障害が発生していない他方のNWフィルタ型ブリッジが、所定のパケット加工処理を行う。
しかしながら、2つのNWフィルタ型ブリッジの間の配線、または、NWフィルタ型ブリッジとブリッジとの間の配線に障害が発生すると、接続は物理的に切断されるので、サーバは、サービスを提供し続けることはできない。
2つのNWフィルタ型ブリッジの間には、所定の配線が設けられ、2つのNWフィルタ型ブリッジは、この配線を用いて、相互に監視して生存確認を行う。
2つのNWフィルタ型ブリッジが、生存確認を行うことにより、いずれか一方のNWフィルタ型ブリッジが活性化され、他方のNWフィルタ型ブリッジが非活性化されるので、双方のNWフィルタ型ブリッジが活性化されることが防がれる。
パケット加工処理は、活性化されているNWフィルタ型ブリッジによりなされる。
しかしながら、相互監視用の接続に障害が発生し、NWフィルタ型ブリッジが互いに監視できなくなると、双方のNWフィルタ型ブリッジが活性化されてしまい、サーバによるサービスの提供が継続されなくなってしまう場合がある。
図2に示すように、NWフィルタ型ブリッジは、相互監視を行うことなく冗長化されうる。
サーバ12および端末装置10−1、10−2は、いずれかのブリッジを介してネットワークに接続される。
サーバ12は、NWフィルタ型ブリッジを介することなく、端末装置10−1に対してサービスを提供する一方、端末装置10−2に対しては、NWフィルタ型ブリッジを介してパケット加工処理を行った上で、サービスを提供する。
ここで、スパニングツリープロトコルを以下に示す。
1.BPDU(Bridge Protocol Data Unit)が、ブリッジにより交換され、1つのルートブリッジが選択される。
2.ルートポート(RP;Rootポート;ブリッジから、ルートブリッジへの最短経路となるインターフェイス)が選択される。
3.指定ポート(DP;Designatedポート)、ブロックポート(BP;Blockedポート)が選択される。
パケットは、RPおよびDPにおいて送受信され、BPにおいては送受信されない。
図2に示されるネットワークにおいて、点AがBPとして選択されると、サーバ12と端末装置10−1との間で送受信されるパケットは、経路1を通って中継される。
一方、点BがBPとして選択されると、パケットは、経路2を通って中継される。
この場合、パケットが、NWフィルタ型ブリッジにより、加工されてしまうと、サーバ12は、端末装置10−1に対して、サービスを適切に提供しえないことがある。
図3は、本発明にかかる第1のパケット中継システム1の構成を示す図である。
図3に示すように、パケット中継システム1は、NWフィルタ型ブリッジ(パケット中継装置)2−1,2−2、端末装置10−1,10−2、サーバ12およびブリッジ14−1〜14−3を有する。
NWフィルタ型ブリッジ2−1,2−2とブリッジ14−1〜14−3とにより、ループ上のネットワークが形成され、端末装置10−1、サーバ12および端末装置10−2はそれぞれ、ブリッジ14−1〜14−3を介して、ループ上のネットワークに接続される。
なお、以下、これらのサーバなどを総称して、ノードとも記す。
また、NWフィルタ型ブリッジ2−1、2−2など、複数ある構成部分のいずれかを特定せずに示すときには、単にNWフィルタ型ブリッジ2などと略記することがある。
NWフィルタ型ブリッジ2およびブリッジ14は、スパニングツリー機能を有し、スパニングツリープロトコルに従って、所定の処理を行う。
以下、各ノードのハードウェアを説明する。
図4は、図3に示した各ノードにおいて用いられるコンピュータのハードウェア構成を例示する図である。
図4に示すように、各ノードのコンピュータは、CPU104およびメモリ106などを含む装置本体108、キーボードおよびディスプレイなどを含む表示・入力装置110、他のノードと通信するための通信インターフェイス(IF)112、および、記録媒体116に対してデータを記録・再生したりする記憶装置114を含む。
つまり、各ノードのコンピュータは、プログラムの実行による情報処理、および、ネットワークを介して他のノードとの間の通信が可能なコンピュータとしての構成部分を有している。
以下、NWフィルタ型ブリッジ2において実行されるプログラムおよびこのプログラ厶により用いられるデータ構造を説明する。
図5は、図3に示したNWフィルタ型ブリッジ2上で実行される局所スパニングツリープログラム200の構成を示す図である。
図5に示すように、局所スパニングツリープログラム200は、ユーザインターフェイス(UI)部202、通信処理部204、制御部206、ラップ部208および取出し部210を有する。
局所スパニングツリープログラム200は、これらの構成部分により、ブリッジ14−1〜14−3とは独立して、局所的にスパニングツリーを形成する。
局所スパニングツリープログラム200は、例えば、記録媒体116(図4)などを介してNWフィルタ型ブリッジ2に供給され、メモリ106にロードされて、OS上で実行される。
なお、以下の各プログラムについても、同様に各ノードに供給されて実行される。
また、UI部202は、局所スパニングツリープログラム200の各構成部分により作成されたデータおよび各構成部分の処理内容などを、表示・入力装置110に表示し、あるいは、記憶装置114に記憶する。
より具体的には、通信処理部204は、国際標準化機構(ISO;International Organization for Standardization)により制定されたOSI参照モデルに従って、OSI第2層(データリンク層)における通信処理を行う。
制御部206は、これらを設定することにより、通常時にパケットを中継する経路(第1の経路)、および、第1の経路に障害が発生した場合にパケットを中継する経路(第2の経路)を設定する。
制御部206は、BPDUを送信する場合には、所定のフォーマットのBPDUを生成し、後述するラップ部208を制御して、BPDUをラップして別のパケット(局所BPDU;後述)にさせ、このラップされたパケットを、通信IF112を介してブロードキャストする。
つまり、制御部206およびラップ部208は、BPDUをデータの一部として含む局所BPDUを生成し、他の通信ノードに対して送信する送信手段を構成する。
制御部206は、スパニングツリープロトコルに従って、取出されたBPDUを処理する。
つまり、制御部206および取出し部210は、他の通信ノードから局所BPDUを受けて、この局所BPDUに含まれるBPDUに従って、ネットワークループが起こらない通信経路を選択する選択手段を構成する。
また、制御部206は、パケットに含まれるデータの一部を修正するなど、パケットに含まれるデータに対して、所定の加工処理を行う。
図6は、局所スパニングツリープログラム200によりラップされたパケットのデータ構造を示す図である。
図6に示すように、ラップされたパケット(局所BPDU)は、DA、SA、タイプ、LSTPマジック、LSTPバージョンおよびBPDUを含む。
SAは、パケットを出力するインターフェイスのMACアドレスを示す。
タイプは、このパケットの型を示し、任意の値(例えばOx88ff)が設定される。
LSTP(Local Spanning Tree Protocol)マジックは、2オクテットの任意の値(例えばOx1cd9)である。
LSTPバージョンは、2オクテットの任意の値(例えばOx1)である。
BPDUは、ラップされる対象となった元のBPDU(MACヘッダを含むパケット)である。
入力されたBPDUは、ラップ部208によりラップされ、局所BPDUとして、制御部206に対して出力される。
このように、局所スパニングツリープログラム200は、通常のBPDUを一度受け取ると、このBPDUを通過させず、このBPDUがラップされたパケット(局所BPDU)をブロードキャストすることにより、スパニングツリー機能を有する他のブリッジ14に影響を与えることなく、局所的に、スパニングツリーを構成する。
つまり、ブリッジ14は、BPを設定しないので、パケットは、ブリッジ14により遮断されない。
図7は、局所スパニングツリープログラム200(図5)によって実行される受信処理(S10)を示すフローチャートである。
図7に示すように、ステップ100(S100)において、局所スパニングツリープログラム200の制御部206は、通信IF112から入力されたBPDUまたは局所BPDUを、通信処理部204を介して受け取る。
局所スパニングツリープログラム200は、受け取ったパケットがBDPUである場合には、S104の処理に進み、受け取ったパケットが局所BPDUである場合には、S108の処理に進む。
ステップ106(S106)において、制御部206は、局所BPDUを取出し部210に対して出力する。
取出し部210は、局所BPDUから元のBPDUを取り出し、このBPDUを制御部206に対して出力する。
具体的には、ルートブリッジを選択し、通信IF112のインターフェイスそれぞれに対して、RP、DPあるいはBPを設定する。
BPなどが設定されると、ネットワークにおいて通常時においてパケットを中継する経路(第1の経路)とこの第1の経路とは異なる第2の経路とが設定される。
このようにして、局所スパニングツリープログラム200は、通常のBPDUを受け取った場合にはBPDUを廃棄し、局所BPDUを受け取った場合には局所的にスパニングツリーを構成する。
図8は、局所スパニングツリープログラム200(図5)によって実行される送信処理(S20)を示すフローチャートである。
図8に示すように、ステップ200(S200)において、局所スパニングツリープログラム200の制御部206は、所定のフォーマットである通常のBPDUを生成する。
ラップ部208は、BPDUを、局所BPDU(図6)のフォーマットにラップし、制御部206に対して出力する。
ステップ204(S204)において、制御部206は、局所BPDUを通信IF112からブロードキャストする。
このようにして、局所スパニングツリープログラム200は、通常のスパニングツリー機能を有する他のブリッジ14に影響を与えることなく、他のNWフィルタ型ブリッジ2上で起動されている局所スパニングツリープログラム200と、局所BPDUを交換する。
図9は、パケット中継システム1における局所スパニングツリーの動作(S30)を示す図である。
図9に示すように、ステップ300(S300)において、ブリッジ14−1は、BPDUをブロードキャストして、スパニングツリープロトコル(STP;Spanning Tree Protocol)が稼働(enable)状態であるブリッジと、BPDUを互いに交換する。
NWフィルタ型ブリッジ2−1は、受け取ったBPDUが通常のBPDUであるので、このBPDUを廃棄する。
さらに、NWフィルタ型ブリッジ2−1は、BPDUを新たに生成し、このBPDUを局所BPDUのフォーマットにラップして、ブロードキャストする。
また、NWフィルタ型ブリッジ2−2もまた、ブリッジ14−2によりブロードキャストされたBPDUを入力し、このBPDUを廃棄し、新たに生成したBPDUを局所BPDUのフォーマットにラップして、ブロードキャストする。
また、NWフィルタ型ブリッジ2−1もまた、NWフィルタ型ブリッジ2−1によりラップされた局所BPDUを入力し、局所BPDUに含まれる元のBPDUのデータを取り出す。
ステップ308(S308)において、NWフィルタ型ブリッジ2−1、2−2は、スパニングツリープロトコルに従って、NWフィルタ型ブリッジ2−1,2−2の通信IF112のインターフェイスそれぞれに対して、RP、DPあるいはBPを設定する。
つまり、NWフィルタ型ブリッジ2−1、2−2に含まれる少なくとも1つのインターフェイスは、BPとして設定される。
パケットは、NWフィルタ型ブリッジ2−1、2−2のいずれも通過しないので、NWフィルタ型ブリッジ2−1、2−2により、加工処理がなされることが防がれうる。
一方のNWフィルタ型ブリッジにおいて、障害が発生した場合には、他方のNWフィルタ型ブリッジにおいて、パケット加工処理は継続されうる。
したがって、NWフィルタ型ブリッジ2−1,2−2は、局所スパニングツリーを利用するので、既存のネットワーク環境に影響を与えずに、冗長構成を採ることができる。
図10は、本発明にかかる第2のパケット中継システム3の構成を示す図である。
図10に示すように、パケット中継システム3は、NWフィルタ型ブリッジ4−1,4−2、端末装置10−1,10−2、サーバ12およびブリッジ14−1〜14−4を有する。
NWフィルタ型ブリッジ4−1,4−2は、ブリッジ14−1〜14−4に接続され、NWフィルタ型ブリッジ4−1,4−2とブリッジ14−1〜14−3とにより、ループ上の複数のネットワークが形成される。
端末装置10−1、サーバ12および端末装置10−2はそれぞれ、ブリッジ14−1〜14−3を介してネットワークに接続される。
図11は、NWフィルタ型ブリッジ4の通信IF40を示す図である。
図11に示すように、NWフィルタ型ブリッジ4は、インターフェイス42−1〜42−4およびスイッチ44を含む。
インターフェイス42−1〜42−4は、グループ1またはグループ2に分けられ、グループ1は、インターフェイス42−1,42−2を含み、グループ2は、インターフェイス42−3,42−4を含む。
インターフェイス42−1〜42−4はスイッチ44に接続され、スイッチ44が2つのインターフェイスを接続することにより、2つのインターフェイス間でパケットが通信される。
NWフィルタ型ブリッジ4は、活性化(アクティブ)状態および非活性化(非アクティブ)状態のいずれかの状態を取りうる。
2つのNWフィルタ型ブリッジ4が冗長構成を採った場合、一方のNWフィルタ型ブリッジ4は、活性化状態になってパケットを中継し、他方のNWフィルタ型ブリッジ4は、非活性化状態になってパケットを中継しない。
また、インターフェイス42は、BPを設定された場合には、パケットを中継しない「ブロック(Block)」状態とされる。
制御部206は、中継状態であるインターフェイス42を2つ以上含む場合に、NWフィルタ型ブリッジ4を活性化状態にする。
また、制御部206は、中継状態であるインターフェイス42を1つ以下しか含まない場合に、NWフィルタ型ブリッジ4を非活性化状態にする。
また、制御部206は、グループ1およびグループ2の少なくともいずれか一方が、中継状態であるインターフェイスを含まない場合に、NWフィルタ型ブリッジ4を非活性化状態にする。
図12に示すように、局所スパニングツリーにおける受信処理(S10;図7)および送信処理(S20;図8)がなされると、NWフィルタ型ブリッジ4の通信IF40に含まれるインターフェイス42それぞれは、RP、DPまたはBPとして設定される。
グループ1およびグループ2の双方が、中継状態であるインターフェイス42を含む場合には、S402の処理に進み、そうでない場合には、S404の処理に進む。
ステップ404(S404)において、制御部206は、NWフィルタ型ブリッジ4を非活性化状態にして、NWフィルタ型ブリッジ4は、パケットを中継できない状態になる。
このようにして、NWフィルタ型ブリッジ4が活性化状態になるか非活性化状態になるかが決定される。
図13は、パケット中継システム3における局所スパニングツリーの動作(S50)を示す図である。
図13に示すように、ステップ500(S500)において、NWフィルタ型ブリッジ4−1,4−2の間で、局所BPDUが交換されると、局所スパニングツリーが形成される。
RPまたはDPが設定されると、インターフェイス42は、中継状態(図13に示す「F」)になる。
BPが設定されると、インターフェイス42は、ブロック状態(図13に示す「B」)になる。
NWフィルタ型ブリッジ4−1は、双方のグループが中継状態であるインターフェイス42を含むので、活性化状態とされる。
ステップ506(S506)において、NWフィルタ型ブリッジ4−2においても同様にして、NWフィルタ型ブリッジ4−2が活性化状態とされるかが決定される。
NWフィルタ型ブリッジ4−2は、一方のグループしか中継状態であるインターフェイス42を含まないので、非活性化状態とされる。
サーバ12が、業務装置10−2に対してサービスを提供する場合には、サーバ12と業務装置10−2との間で送受信されるパケットは、NWフィルタ型ブリッジ4−1を介して送受信され、パケット加工処理がなされる。
NWフィルタ型ブリッジ4−1,4−2は、局所スパニングツリーを利用し、双方のグループが中継状態であるインターフェイス42を含む場合のみ活性化されるので、既存のネットワーク環境に影響を与えずに、柔軟な冗長構成を採ることができる。
図14は、本発明にかかる第3のパケット中継システム5の構成を示す図である。
図14に示すように、パケット中継システム5は、NWフィルタ型ブリッジ6−1〜6−4、端末装置10−1,10−2、サーバ12およびスパニングツリーを形成するネットワークであるスパニングツリー16−1,16−2を有する。
NWフィルタ型ブリッジ6−1〜6−4は、スパニングツリー16−1,16−2に接続される。
端末装置10−1およびサーバ12は、スパニングツリー16−1を介してNWフィルタ型ブリッジ6−1〜6−4に接続され、端末装置10−2は、スパニングツリー16−2を介してNWフィルタ型ブリッジ6−1〜6−4に接続される。
以下、NWフィルタ型ブリッジ6において実行されるプログラムおよびこのプログラムにより用いられるデータ構造を説明する。
図15は、図14に示したNWフィルタ型ブリッジ6上で実行される局所スパニングツリープログラム600の構成を示す図である。
図15に示すように、局所スパニングツリープログラム600は、ユーザインターフェイス(UI)部202、通信処理部204、制御部606、ラップ部608、取出し部210および優先度記憶部612を有する。
なお、図15に示された各構成のうち、図5に示された構成と実質的に同一のものには同一の符号が付されている。
局所スパニングツリープログラム600は、これらの構成部分により、優先度に応じた局所スパニングツリーを形成する。
優先度は、NWフィルタ型ブリッジ6の表示・入力装置110(図4)などを用いてあらかじめ入力され、優先度記憶部612に記憶される。
優先度は、複数の局所スパニングツリーがネットワークに含まれる場合に考慮されうる。
図16は、局所スパニングツリープログラム600によりラップされたパケットのデータ構造を示す図である。
図16に示すように、ラップされたパケット(局所BPDU)は、DA、SA、タイプ、LSTPマジック、LSTPバージョン、LSTIDおよびBPDUを含む。
局所BPDUにおいて、LSTIDは、優先度を示し、例えば0ではない2オクテットの正の整数である。
より具体的には、以下の規則に基づいて、BPDUを制御する。
1.入力した局所BPDUに含まれる優先度が、記憶されている優先度より高い場合には、制御部606は、入力した局所BPDUを廃棄する。
2.入力した局所BPDUに含まれる優先度が、記憶されている優先度より低い場合には、制御部606は、入力した局所BPDUを通過させる。
3.入力した局所BPDUに含まれる優先度と、記憶されている優先度とが同一である場合には、制御部606は、取出し部210にBPDUを取り出させ、スパニングツリープロトコルに従って、取り出されたBPDUを用いる。
図17に示すように、ステップ600(S600)において、局所スパニングツリープログラム600の制御部606は、入力した局所BPDUに含まれる優先度が、記憶されている優先度より低いか否かを判断し、低い場合には、S602の処理に進み、そうでない場合には、S604の処理に進む。
ステップ602(S602)において、制御部606は、入力した局所BPDUを通信IF112からブロードキャストして、通過させる。
ステップ606(S606)において、制御部606は、入力した局所BPDUを廃棄する。
つまり、局所BPDUは、局所スパニングツリープログラ厶600が動作するNWフィルタ型ブリッジ6を通過しない。
制御部606は、スパニングツリープロトコルに従って、取り出されたBPDUを処理して、通信IF112のインターフェイスそれぞれに対して、RP、DPあるいはBPを設定する。
したがって、より低い優先度の局所スパニングツリーが、ループ状のネットワークにおいて形成されうる。
NWフィルタ型ブリッジ6は、BPを設定されると、このインターフェイスを用いてパケットを中継しない。
このようにして、複数の局所スパニングツリーが、同一ネットワークに含まれる場合には、パケットは、より高い優先度を有するNWフィルタ型ブリッジ6を介して送受信されうる。
図18は、パケット中継システム5における局所スパニングツリーの動作(S70)を示す図である。
図18において、局所スパニングツリー60−1は、局所スパニングツリー60−2より高い優先度を有する。
図18に示すように、ステップ700(S700)において、NWフィルタ型ブリッジ6−1は、スパニングツリー16−1を形成するブリッジなどからブロードキャストされたBPDUを受け取ると、このBPDUを廃棄する。
さらに、NWフィルタ型ブリッジ6−1は、BPDUを新たに生成し、この生成されたBPDUをラップして、ラップ済みBPDU(局所BPDU)をブロードキャストする。
他のNWフィルタ型ブリッジ6−2〜6−4もまた、通常のBPDUを廃棄し、新たに生成されたBPDUをラップして、局所BPDUをブロードキャストする。
ステップ704(S704)において、NWフィルタ型ブリッジ6−1は、局所スパニングツリー60−2に含まれるNWフィルタ型ブリッジ(例えば、NWフィルタ型ブリッジ6−3)からブロードキャストされ、より低い優先度を含む局所BPDUを通過させる。
つまり、NWフィルタ型ブリッジ6−3,6−4は、自らがブロードキャストした局所BPDUを入力する。
ここで、局所スパニングツリー60−1に含まれるNWフィルタ型ブリツジ6−1は、NWフィルタ型ブリッジ6−2と局所BPDUを交換するのみであり、自らがブロードキャストした局所BPDUを入力しない。
したがって、NWフィルタ型ブリッジ6−1,6−2のいずれか一方にしか、BPは設定されない。
したがって、NWフィルタ型ブリッジ6−3,6−4の双方において、BPが設定されるので、優先度の低い局所スパニングツリーに含まれるNWフィルタ型ブリッジは、パケットを中継しない。
局所スパニングツリープログラム600は、OS上で動作し、このOSは、GNU/LINUX(linux−2.6based)(“LINUX”は登録商標)である。
1.ブリッジモジュールに含まれているネットフィルタフック他が利用され、パッチはブリンジモジュールに当てられない。
2.単一のカーネルモジュールが、BPDUの局所BPDU化、局所BPDUからのBPDUの取り出し、および、通常のBPDUのフィルタを行う。
3.モジュールの制御は、ebtablesユーティリティを利用して行われる。
1.LSTIDは、sysctl経由で設定可能とする。
2.ブリッジモジュールのスパニングツリープロトコルは、当初は、禁止状態とする。
3.局所スパニングツリーモジュールにおいて、LSTIDは、モジュールがロードされた直後には、0であり、局所スパニングツリーの機能は、すべて禁止状態とする。
4.BPDU送出部のネットフィルタフックが利用されるので、“lstp”という名称のターゲットが、ebtablesにより、フィルタテーブルの出力チェインに設定される。
5.上記4を行った上で、LSTIDが、1〜65535の範囲で設定されると、局所スパニングツリーの機能が有効になる。
6.ブリッジモジュールのスパニングツリーが有効にされる。
なお、上記4は、ブリッジモジュールのBPDU出力部のネットフィルタフックを利用するために必要となる制約事項である。
実装が上記仕様に基づいてなされた上で、LSTIDが2に設定されると、パケット中継システム1(図3)の構成のネットワークにおいて、局所スパニングツリーが形成されたことが確認された。
Claims (13)
- 複数の通信ノードと、複数の第1の中継装置と、複数の第2の中継装置とが互いに接続された信号中継システムであって、
任意の前記通信ノード、前記第1の中継装置および前記第2の中継装置またはこれらの1つ以上の間には、前記複数の通信ノード、前記複数の第1の中継装置および前記複数の第2の中継装置の1つ以上を経由して信号を中継する複数の通信経路が存在しうる信号中継システムであって、
前記第2の中継装置それぞれは、
前記第1の中継装置それぞれから受けた第1の信号に対応する新たな第1の信号を含めて、前記第1の中継装置による通信経路の選択に用いられる信号以外の第2の信号を生成し、前記通信ノードと、前記第1の中継装置と、他の前記第2の中継装置とに対して送信する送信手段と、
他の前記第2の中継装置から前記第2の信号を受けて、この第2の信号に含まれる前記第1の信号に従って、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する選択手段と
を有する信号中継システム。 - 複数の通信ノードと、複数のブリッジ中継装置および複数のネットワーク中継装置とが互いに接続された信号中継システムの前記ネットワーク中継装置であって、任意の前記通信ノード、前記ブリッジ中継装置および前記ネットワーク中継装置またはこれらの1つ以上の間には、前記複数の通信ノード、前記複数のブリッジ中継装置および前記複数のネットワーク中継装置の1つ以上を経由して信号を中継する複数の通信経路が存在し、
前記ネットワーク中継装置は、
前記ブリッジ中継装置それぞれから受けた第1の信号に対応する新たな第1の信号を含めて、前記ブリッジ中継装置による通信経路の選択に用いられる信号以外の第2の信号を生成し、前記通信ノードと、前記ブリッジ中継装置と、他の前記ネットワーク中継装置とに対して送信する送信手段と、
他の前記ネットワーク中継装置から前記第2の信号を受けて、この第2の信号に含まれる前記第1の信号に従って、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する選択手段と
を有するネットワーク中継装置。 - 前記信号は、パケットであり、
前記送信手段は、前記第1の信号をラップして、この第1の信号をデータの一部として含むパケットを生成し、前記通信ノードと、前記ブリッジ中継装置と、他の前記ネットワーク中継装置とに対して送信する
請求項2に記載のネットワーク中継装置。 - 前記第1の信号は、スパニングツリープロトコルに従って、前記通信ノード、前記ブリッジ中継装置および前記ネットワーク中継装置の間で送受信されるハローパケットである
請求項2に記載のネットワーク中継装置。 - 前記選択手段は、任意の前記通信ノード、前記第1の中継装置および前記第2の中継装置またはこれらの1つ以上の間で送受信される信号が、1つの通信ノード、ブリッジ中継装置およびネットワーク中継装置を 1 回だけ経由して中継されうる通信経路を選択する
請求項2に記載のネットワーク中継装置。 - 信号の入力および出力を行う2つ以上の入出力手段
をさらに有し、
前記選択手段は、スパニングツリープロトコルに従って、前記入出力手段それぞれに対して、信号の入力および出力を許可するか否かを決定し、
2つ以上の前記入出力手段が信号の入力および出力を許可された場合に、信号が中継されうる
請求項2に記載のネットワーク中継装置。 - 前記入出力手段は、2つ以上のグループのうちいずれかのグループに含まれ、
2つ以上のグループが、信号の入力および出力を許可された前記入出力手段を含む場合に、信号が中継されうる
請求項6に記載のネットワーク中継装置。 - 所定の優先順を示す優先度を記憶する優先度記憶手段
をさらに有し、
前記送信手段は、前記記憶されている優先度をさらに含む第2の信号を生成し、前記通信ノードと、前記ブリッジ中継装置と、他の前記ネットワーク中継装置とに対して送信し、
前記選択手段は、他の前記ネットワーク中継装置から受けた前記第2の信号に含まれる優先度と、前記記憶されている優先度とに応じて、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する
請求項2に記載のネットワーク中継装置。 - 前記選択手段は、他の前記ネットワーク中継装置から受けた前記第2の信号に含まれる優先度が、前記記憶されている優先度より高い場合には、前記第2の信号を廃棄する
請求項8に記載のネットワーク中継装置。 - 前記選択手段は、他の前記ネットワーク中継装置から受けた前記第2の信号に含まれる優先度が、前記記憶されている優先度より低い場合には、前記第2の信号を通過させる
請求項8に記載のネットワーク中継装置。 - 前記選択手段は、他の前記ネットワーク中継装置から受けた前記第2の信号に含まれる優先度と、前記記憶されている優先度とが同一である場合には、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する
請求項8に記載のネットワーク中継装置。 - 複数の通信ノードと、複数の第1の中継装置と、複数の第2の中継装置とが互いに接続された信号中継システムの中継方法であって、任意の前記通信ノード、前記第1の中継装置および前記第2の中継装置またはこれらの1つ以上の間には、前記複数の通信ノード、前記複数の第1の中継装置および前記複数の第2の中継装置の1つ以上を中継する複数の通信経路が存在し、
前記第2の中継装置は、
前記第1の中継装置それぞれから受けた第1の信号に対応する新たな第1の信号を含めて、前記第1の中継装置による通信経路の選択に用いられる信号以外の第2の信号を生成し、前記通信ノードと、前記第1の中継装置と、他の前記第2の中継装置とに対して送信し、
他の前記第2の中継装置から前記第2の信号を受けて、この第2の信号に含まれる前記第1の信号に従って、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する
中継方法。 - 複数の通信ノードと、複数の第1の中継装置と、複数のコンピュータを含む第2の中継装置とが互いに接続された信号中継システムの前記第2の中継装置のプログラムであって、
任意の前記通信ノード、前記第1の中継装置および前記第2の中継装置またはこれらの1つ以上の間には、前記複数の通信ノード、前記複数の第1の中継装置および前記複数の第2の中継装置の1つ以上を経由して信号を中継する複数の通信経路が存在し、
前記第1の中継装置それぞれから受けた第1の信号に対応する新たな第1の信号を含めて、前記第1の中継装置による通信経路の選択に用いられる信号以外の第2の信号を生成し、前記通信ノードと、前記第1の中継装置と、他の前記第2の中継装置とに対して送信する送信ステップと、
他の前記第2の中継装置から前記第2の信号を受けて、この第2の信号に含まれる前記第1の信号に従って、前記複数の通信経路のうち1つの通信経路を選択する選択ステップと
を前記コンピュータに実行させるプログラム。
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