JP4197954B2 - イソブテンの重合する際の未反応のイソブテンの分離 - Google Patents

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Description

本発明は、実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび場合により不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法に関する。
数十万ダルトンまでの分子量を有する高分子ポリイソブテンは、長い間公知であり、かつそれらの製造は、例えば、H. Gueterbock: Polyisobutylen und Mischpolymerisate, 77〜104ページ、Springer, Berlin 1959に記載されている。この常用のポリイソブテンは、有利には60mol%を相当に上回る高含量の末端ビニリデン基を有するいわゆる高反応性ポリイソブテンとは異なる。高反応のポリイソブテンは、滑剤および動力用燃料の添加剤を製造するための中間生成物として望ましい。
このような高反応性ポリイソブテンは、例えば、EP 0628575の方法により、三フッ化ホウ素および第二アルコールを用いて、かつ0℃から−60℃の温度で、液相中のイソブテンのカチオン重合によって得られる。
先願の特許明細書DE 19948947.5、DE 19952031.3、DE 19952030.5、DE 10028585.6およびDE 10035298.7は、このような方法の改善されたまたは有利な実施態様に関する。
所望の分子量が達成された後に、重合触媒の不活性化により反応を中断する。有利には、重合触媒またはそれらの不活性化生成物を水溶液で抽出することにより除去する。引き続き、未反応のイソブテンを場合により不活性化希釈剤の一部と一緒に留去し、その際、形成されたポリイソブテンおよび場合により不活性化希釈剤の主要量が残る。これらの蒸留の際に、一般的に、嵩高で頑固な泡が発生するという重大な問題が生じる。泡の形成は、状況によっては分離のために使用されるカラムを溢れさせ、もはやその分離作業を行うことができなくする。重力の作用下に泡が再び崩壊されるまで、生産を中断するか、もしくは生産速度を低下させなくてはならない。しかし、これにより生産プラントの全体容量が著しく制限されてしまう。
泡の形成の原因は正確には知られていない。通常は、両親媒性分子の場合に泡の形成が観察される。しかし、ポリイソブテンおよび場合により使用された希釈剤は、親水性基ではなく、疎水性基だけを有する。化学的消泡剤の使用は、適切ではない。それというのも、ポリイソブテンは蒸留残留物として沈殿し、かつ添加された消泡剤が最終生成物中に残るからである。
従って、本発明は、イソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法を提供するという課題に根底を成し、該方法は、反応排出物から未反応のイソブテンを分離する際の泡の形成により引き起こされる問題を回避する。
本発明によれば、これらの課題は、実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび場合により不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法により解決され、その際、
a) 反応排出物を加熱し、かつフラッシュ容器内でフラッシングし、その際、フラッシングの結果、反応排出物がポリイソブテンを含有する液相と水蒸気相とに分離され、かつ/または
b) 反応排出物および/または工程a)で得られた液相を、液体表面1平方メートルあたり、900m/hを上回らない水蒸気が留去されるように加熱し、かつ/または
c) 蒸発の際に形成された泡を、衝突面に向かって通すか、または旋回して流れるようにして、泡を気体フラクションと液体フラクションとに分離する
ことにより、反応排出物から未反応のイソブテンを含有する水蒸気相が分離される。
本発明による方法は、上記の少なくとも1つの方法a)、b)およびc)を用いる。方法a)とb)または方法a)とc)を用いる実施態様が特に有利である。
未反応のイソブテンが留去されるまで液体反応排出物を加熱する場合には、イソブテンを気相に移行する際に、液体−気体−境界面を乗り越えなくてはならない。この場合には、液体の薄膜が小さな気泡の周りに形成され得る。液体が高い膜形成能を有する場合には、極めて安定な泡が得られ、上記の問題を生じる。本発明の方法a)によれば、反応排出物が加熱され、かつフラッシュ容器内でフラッシングされる。この場合に、形成された水蒸気相は液体−気体−境界面を乗り越える必要がないので、泡が形成される危険性がない。
重合触媒が不活性化された反応排出物、および/またはこれから重合触媒もしくはそれらの不活性化生成物が有利に除去された反応排出物は、さらに以下に説明するように、例えば、熱交換器中で、有利には40〜200℃、特に40〜140℃、とりわけ有利には40〜120℃の温度まで加熱される。この場合に、反応排出物は、一般的には、重合系の圧力に相当し、かつ例えば、2〜30バール、有利には2〜20バールである圧力下に置かれる。引き続き、加熱された反応排出物は、一般的には1〜10バール、有利には1〜8バール、特に有利には1〜5バールである圧力下にあるフラッシュ容器内でフラッシングされる。フラッシングの圧力差は、有利には少なくとも1バール、特に少なくとも3バールである。
フラッシングの結果、反応排出物は、ポリイソブテンおよび場合により希釈剤を含有する液相と、反応排出物中に含有される主要量のイソブテンを含有する水蒸気相とに分離される。反応排出物の温度まで予備加熱された温度、およびフラッシングの圧力差は、水蒸気相が、反応排出物中に含有されるイソブテンの少なくとも50%、特に少なくとも70%を含有するように選択するのが有利である。温度差と圧力差の適切な組合せは、当業者がポリイソブテン、イソブテンおよび場合により使用される希釈剤の特異的な熱容量、ならびにイソブテンの特異的な蒸発エンタルピーの公知の値に基づき、簡単に見積もるか、または二者択一的に簡単な試験により算出することができる。
フラッシュ容器の形状には実質的に何の制限もない。加熱された反応排出物は、液相からの気相の留去を容易にする大きな液体表面が容器への入り口で発生するようにフラッシュ容器に供給するのが有利である。このために、円形の横断面を有する有利に長く垂直に向けられたフラッシュ容器を使用し、かつ加熱された反応排出物をフラッシュ容器の壁に正接に、有利にはフラッシュ容器の縦軸に垂直な方向で供給することが有利であることが判明した。この方法で、反応排出物は、容器壁に沿って、続いてそれらの湾曲をたどって流れ、これにより、反応排出物は旋回運動を受け、かつフラッシュ容器内で容器壁の円周を螺旋状に沿って、下に向かって移動する。
有利には、フラッシュ容器としてカラムを使用し、その際、加熱された反応排出物の供給は、組込部材のないカラムの側面の範囲内、有利にはカラム中央の範囲内またはカラムの上の範囲内で行う。できるだけ大きな相境界面を成し遂げ、かつ気相の留去をより完全なものにするために、適切な方法で、形成された液相を分離作用のある組込部材を通って、フラッシュ容器として使用されるカラムの下の範囲に導入する。分離作用のある組込部材として、例えば、バブル・トレーまたは有利には充填物が適切である。
さらに、反応排出物および/または工程a)で得られた液相を、液体表面1mあたり900m/h以下、有利には500m/h以下、特に有利には300m/h以下、とりわけ有利には100m/h以下が留去されるように加熱する場合に、泡の形成が著しく減少もしくは回避できることが認められた。前記の蒸発量の場合には、液体−気体−境界面を通過することによる小さな気泡が液体の被膜により封入される可能性が低いか、もしくは自発的に形成された泡は重力の作用下に迅速に一緒に分解される。しかし、この方法での反応排出物の後処理は、大きな液体表面を有するエバポレーターを必要とするか、もしくは極めて少ない流量に制限してしまう。従って、方法b)の単独使用による完全な反応排出物の後処理はあまり有利ではない。工程a)で得られた液相からの未反応のイソブテンを蒸発により完全なものにするために、方法b)を使用するのが有利であり、これから未反応のイソブテンの主要量が既にフラッシングにより除去されている。
液体表面1mあたりの蒸発量は、外部もしくは外側に存在するエバポレーターを加熱に使用する場合には、特に容易に決定できる。留去に使用するための液体表面は、個々のエバポレーターの特徴である。蒸発量は、エバポレーターの出力消費およびイソブテンの特異的な蒸発エンタルピーにより見積もることができる。二者択一的に、例えば、設置されたエバポレーターの場合に、蒸発させるために使用する液体表面を幾何学的測定により算定することができる。
他方で、未反応のイソブテンは、反応排出物からもしくは工程a)で得られた液相から比較的に高い蒸発力を伴って排除することができ、かつこの場合に形成された泡を、衝突面に向かって通すか、または旋回して流れるようにすることで、方法c)により気体フラクションと液体フラクションに分離することができる。泡を十分に高い速度で衝突面に向かって通す場合に、泡のミセルが圧縮かつ分解され、この結果、泡が気体フラクションと液体フラクションに分解される。泡が旋回して流れる場合には、ミセルが遠心力の作用により、特に容器壁に衝突することにより分解され、その結果、泡が同様に水性フラクションと液体フラクションに分解される。便宜的に、泡は円形の横断面を有するフラッシュ容器内に正接に通すことにより旋回して流れるようになる。有利な実施態様では、円形の横断面を有する液体サイクロンが容器として使用される。サイクロンは、高い遠心加速度が達成されることにより傑出しており、泡が液体フラクションと気体フラクションに効果的に分離される。このような液体サイクロンが使用される場合には、これらの遠心力は流れの力学的エネルギーによりもたらされる。泡を、5〜30m/秒の速度で、円形の横断面を有する容器もしくは液体サイクロンに供給する場合に、有利であることが判明した。二者択一的に、機械的エネルギー、例えば、回転プレートおよびこのようなものを用いることにより、泡を旋回して流すこともできる。
本発明による方法の特に有利な実施態様は、以下の工程
− サイホンを介して相互に結合した、上のコンパートメントと下のコンパートメントを有するフラッシュ容器を用意し、
− 加熱された反応排出物を上のコンパートメント内でフラッシングし、
− 形成された水蒸気相を上のコンパートメントから取り出し、かつ形成された液相を下のコンパートメントに通し、
− 下のコンパートメント内に存在する液相を加熱して残留するイソブテンを蒸発し、
− 形成された泡を下のコンパートメントから取り出し、かつ衝突面に向かって通すか、または旋回して流れるようにし、その結果、泡が気体フラクションと液体フラクションに分離され、かつ
− 気体フラクションを上のコンパートメントに通し、かつ液体フラクションを下のコンパートメントに通すことから成る。
サイホンとして、上と下のコンパートメントを結合するS字型の管、または液相の液体表面の下まで達している、上のコンパートメントから下に向かって案内されている管(Rohrstutzen)が適切である。サイホンは、フラッシングの際に形成される液相を上のコンパートメントから下のコンパートメントに通るように設計し、かつ残留するイソブテンの留去により生じる泡を下のコンパートメントから上のコンパートメントに通すことを回避する。
本発明の方法により生じる液相は、公知の方法で、場合によりなお含有される希釈剤を例えば蒸留により除去して後処理される。
ルイス酸触媒の存在でのイソブテンのカチオン重合は、連続的または不連続的に行うことができるが、連続的であるのが有利である。液体有機相中での連続的重合は、自体公知である。連続的方法の場合には、重合反応中に形成された反応混合物の一部を連続的に搬出する。搬出物に相当する使用材料(ここでは、イソブテンもしくはイソブテン含有流入物)の量は、重合反応器に連続的に供給される。重合反応器中に存在する物質流の量:搬出される量の割合は、循環物/流入物の比により決定され、これは、イソブテンからポリイソブテンへの連続的な重合の場合には、一般的には1000:1〜1:1、有利には500:1〜5:1の範囲内、特に有利には200:1〜30:1の範囲内である。重合反応器中で重合すべきイソブテンの平均滞留時間は、5秒間から数時間である。1〜30分間、特に2〜20分間の滞留時間が特に有利である。
イソブテンの重合は、撹拌容器、管状反応器、管束反応器およびループ型反応器のような通常の反応器中で行うのが有利であり、その際、ループ型反応器、すなわち撹拌容器の特徴を有する管(束)反応器が有利である。部分的な領域内で渦を生じる管状断面を有する管状応器が特に望ましい。
重合は、一般的には−60〜+40℃、特に−30〜0℃、特に有利には−25〜−5℃の反応温度で実施される。重合熱は、相応して冷却装置を用いて除かれる。これは、例えば、液体アンモニアを冷却剤として運転することができる。重合熱を放出する他の可能性は、蒸発冷却である。この場合に放出される熱は、反応混合物、例えば、イソブテンおよび/またはイソブテン流入物の他の容易に揮発する成分または容易に揮発する希釈剤の混合物の部分的な蒸発により除去される。等温条件下で運転するのが有利である、すなわち、重合反応器中の液体有機反応相の温度は一定した値を有し、かつ反応器の運転の間に変化しないか、または単に僅かな程度でしか変化しない。
液体反応相中のイソブテンの濃度は、一般的には、液体有機相に対して、0.2〜50質量%の範囲内、有利には0.5〜20質量%の範囲内である。
使用材料として、イソブテン自体およびイソブテン含有C−炭化水素流、例えば、C−ラフィネート、イソブタン脱水素からのC−フラクション、スチームクラッカーからのC−フラクション、FCC(流動接触分解)−クラッカーが、この中に含有される1,3−ブタジエンが大幅に除される限り適切である。適切なC−炭化水素流は、一般的にはブタジエン500ppm未満、有利には200ppm未満を含有する。1−ブテン、cis−ブテンおよびtrans−2−ブテンの存在は、実質的に問題ではない。通常は、C−炭化水素流中のイソブテン濃度は、40〜60質量%の範囲内である。C−フラクションを使用材料として使用する場合には、イソブテンとは異なる炭化水素が不活性化された希釈剤の役割をする。イソブテン含有流入物は、収率または選択性の重大な損失を生じることのない、少量の不純物、例えば、水、カルボン酸または鉱酸を含有し得る。このような有害物質を、例えば、活性炭、分子篩いまたはイオン交換体のような固体吸着剤に吸着させることにより、これらの不純物の増大を回避することが目的に適っており、これからイソブテン含有流入物が除去される。
希釈剤として、反応条件下で使用試薬に対して不活性である溶剤または溶剤混合物が適切である。適切な希釈剤は、例えば、飽和炭化水素、たとえば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、例えば、n−ヘキサン、i−オクタン、シクロペンタン、ハロゲン化炭化水素、例えば、塩化メチレン、ジクロロメタンまたはトリクロロメタン、ならびに前記の希釈剤の混合物が有利であり、このうち、n−ヘキサンが特に有利である。希釈剤は、使用前に、例えば、活性炭、分子篩いまたはイオン交換体のような固体吸着剤に吸着させることにより、水、カルボン酸または鉱酸のような不純物を除いておくのがよい。
反応熱を除去するために、高い希釈、すなわち反応混合物中で大量の希釈剤を用いて運転するのが望ましい。他方で、大量の希釈剤は、反応器体積あたりに使用可能なポリイソブテンの量を減少させ、かつ方法の経済性を悪化させてしまう。実際には、高い反応器体積の利用度と、反応熱を除去するために、反応温度での十分に低い粘度との間の譲歩が選択される。希釈剤の最適な量は、反応熱がもはや十分に迅速に除去できない直前の点まで、反応混合物中の希釈剤の量を減少させることにより、当業者により簡単な方法で決定できる。最適な希釈剤の量の不足は、反応器内の温度増大および生成物の品質低下の始まりにおいて認識できる。
ルイス酸触媒として、三フッ化ホウ素を、有利には助触媒と組み合わせるのが特に有利である。適切には、三フッ化ホウ素を気体状の三フッ化ホウ素の形で使用し、その際、工業的には、さらに少量の二酸化硫黄およびSiF含有物、有利には約99.5質量%の純度を有する高純度の三フッ化ホウ素を使用することができる。
適切な助触媒は、一般的には、有利には少なくとも1個の二価の酸素原子を含有する酸素含有化合物である。水の他に、適切な酸素含有化合物は、30個までの炭素原子の有機化合物である。この例は、C〜C30−アルカノール、およびC〜C30−シクロアルカノール、C〜C10−ジオール、C〜C20−カルボン酸、C〜C12−無水カルボン酸ならびにC〜C20−ジアルキルエーテルである。この中で、1〜20個の炭素原子を有する、特に1〜4個の炭素原子を有する1価アルカノールが有利であり、これを場合によりC〜C20−ジアルキルエーテルと一緒に使用することができる。助触媒として、1価の第二C〜C20−アルカノールおよびtert−ブチルエーテルが特に有利である。例として、イソプロパノール、2−ブタノール、sec−ペンタノール、sec−ヘキサノール、sec−ヘプタノール、sec−オクタノールおよびこのようなものが挙げられる。2−ブタノール、イソプロパノール、メチル−tert−ブチルエーテル、エチル−tert−ブチルエーテルおよびイソプロピル−tert−ブチルエーテルを使用するのが特に有利である。
三フッ化ホウ素:助触媒のモル比は、1:1〜1:10、特に1:1.1〜1:5、とりわけ1:1.2〜1:2.5であるのが有利である。三フッ化ホウ素と助触媒は、錯体の形成下に予め反応させておくか、またはインシチュで反応混合物中で合わせることができる。
反応器中での三フッ化水素と助触媒の組合せの濃度は、一般的には、液体有機相に対して、0.005〜1質量%の範囲内、特に0.01〜0.7質量%の範囲内、とりわけ有利には0.015〜0.5質量%の範囲内である。
所望の重合度が達成された後に、触媒を分離および/または不活性化し、この方法で、重合が中断される。触媒の不活性化のために、不活性化剤、例えば、水、アルコール、アセトニトリル、アンモニアまたはミネラルベースまたはカーボネートの水溶液を使用でき、これを反応混合物に供給する。このために、酸性水溶液を使用することもできる。反応混合物中の触媒を定量的に不活性化する代わりに、反応混合物から定量的に分離するか、または部分的に反応混合物から分離し、かつ残りの触媒を反応混合物中で不活性化することができる。触媒の分離は、WO 99/31151に記載されているように有利に行われる。
反応混合物から触媒を分離するために、イソブテン濃度を反応混合物に対して、2質量%未満、有利には1質量%未満、特に有利には0.5質量%未満まで予め減少させておくことが推奨される。触媒を分離するために、有利には反応混合物中で制限された溶解度を有する溶解性の三フッ化ホウ素錯体触媒を使用する、および/または反応混合物を、例えば、反応温度を5〜30ケルビン下回る温度、有利には反応温度を10〜20ケルビン下回る温度まで冷却する。
後処理の更なる経過において、残りの触媒量を除去するために、反応排出物に便宜上1種以上の、通常は水での抽出を課す。抽出後に得られる有機相は、本発明による方法の使用材料として特に適切である。
イソブテンポリマーは、一般的には、500〜50000の数平均分子量Mおよび60モル%以上、特に80モル%以上の末端ビニリデン基含量を有する。分散度M/Mは、有利には1.9を上回らず、特に1.8を上回らない。
本発明を添付した図により詳細に具体的に示す。
図1は、本発明による方法を実施するために適切な装置を図式的に示している。液体反応排出物は、導管1および熱交換器2を通して、フラッシュ容器3の上のコンパートメント4に導入される。フラッシングに基づき、反応排出物は、水蒸気相と液相に分けられる。液相は、充填床5を通り、かつサイホン7を介してフラッシュ容器3の下のコンパートメント6に導入される。コンパートメント6中で収集された液体は、循環によりヒーター8を介して加熱され、かつ導管9によりコンパートメント6に戻される。残りのイソブテンを留去する際に形成される泡は、導管10を介して液体サイクロン11に供給され、ここで、泡を気体フラクションと液体フラクションに分離し、前記気体フラクションは、導管12を介して、フラッシュ容器3のコンパートメント4に戻し、前記液体フラクションは、導管13を介してフラッシュ容器3の下のコンパートメント6に供給される。気相を導管14を介してフラッシュ容器3の上のコンパートメント4から取り出す。液滴セパレーター15は、液相の液滴の連行を妨げる。
図1は、本発明の方法を実施するために適切な装置を図式的に示した図である。
符号の説明
1 導管、 2 熱交換器、 3 フラッシュ容器、 4 上のコンパートメント、 5 充填床、 6 下のコンパートメント、 7 サイホン、 8 ヒーター、 9 導管、 10 導管、 11 液体サイクロン、 12 導管、 13 導管、 14 導管、 15 液滴セパレーター

Claims (3)

  1. 実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび場合により不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法において、
    − サイホンを介して相互に結合した、上のコンパートメントと下のコンパートメントを有するフラッシュ容器を用意し、
    − 加熱された反応排出物を上のコンパートメント内でフラッシングし、
    − 形成された水蒸気相を上のコンパートメントから取り出し、かつ形成された液相を下のコンパートメントに通し、
    − 下のコンパートメント内に存在する液相を加熱して残留するイソブテンを蒸発させ、
    − 形成された泡を下のコンパートメントから取り出し、かつ液体サイクロンに向かって通し、その結果、泡が気体フラクションと液体フラクションに分離され、かつ
    − 気体フラクションを上のコンパートメントに通し、かつ液体フラクションを下のコンパートメントに通すことを特徴とする、実質的にポリイソブテン、未反応のイソブテンおよび場合により不活性な希釈剤から成るイソブテンのカチオン重合の液体反応排出物を後処理する方法。
  2. フラッシングの後に得られた液相を、液体表面1平方メートルあたり、900m/h以下の水蒸気が留去されるように加熱する、請求項1に記載の方法。
  3. 泡を5〜30m/sの速度で容器に通す、請求項1または2に記載の方法。
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