JP4197938B2 - 吐出容器のノズル開閉構造 - Google Patents

吐出容器のノズル開閉構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、吐出容器のノズル開閉構造に関し、特にノズル部材の吐出口の詰まり防止する吐出容器のノズル開閉構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
吐出容器として例えばポンプディスペンサー装着容器やエアゾール容器等は、容器本体の上端部から突出するステムに装着されるノズル部材を、バネ等によるステム付勢手段の付勢力に抗して下方に押下げることにより、容器本体に封入された内容液を、液状、噴霧状、泡状のものとしてノズル部材の吐出口から吐出させるものである。また、ポンプディスペンサー装着容器やエアゾール容器等の吐出容器によれば、押下げ及び押下げの開放によるノズル部材の上下のスライド移動を安定させると共に、吐出容器の外観形態を向上させるべく、ステムを囲んで容器本体の上端部にカバー体を設けたものや、このカバー体の内周面を案内壁として、当該内周面に沿ってノズル部材を上下にスライド移動させるようにしたものが知られている。
【0003】
一方、ポンプディスペンサー装着容器やエアゾール容器等の吐出容器によれば、ノズル部材の頭部を押下げて内容液を吐出させるものであることから、例えば頭部の押下げの邪魔にならないように、ノズル部材の吐出口を横方向に向けて配置し、内容液を横方向に吐出させるようにするのが一般的である。そして、このような吐出容器では、特に内容液が化粧用乳液や液状ファンデーション等の液体化粧料、全身洗浄剤、手洗い用洗浄剤等の高粘度の内容液である場合、内容液を吐出してから再度吐出するまでに相当の時間が経過すると、ノズル部材に残置された内容液が乾燥等によって固化することにより、吐出口に詰まりが発生し、内容液を吐出できなくなったり、内容液の飛散や不均等な吐出を生じやすい。
【0004】
このような、内容液の固化による吐出口の詰まりを防止する手段として、ノズル部材に、当該ノズル部材に対して相対的に上下にスライド移動可能に装着されると共に、下方への押下げ時にステム付勢手段の付勢力よりも小さな付勢力を上方に向けて生じるカバーキャップを取り付けたものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、カバーキャップによってノズル部材の吐出口を覆った状態からカバーキャップを押し下げて切欠き開口部を吐出口に合致させることにより、吐出口を開閉するものであり、内容液を吐出しない時は吐出口をカバーキャップで閉塞しておくことにより、内容液の固化による吐出口の詰まりを防止できるようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−192614号公報
【0006】
【発明が解決使用とする課題】
しかしながら、上記従来のカバーキャップによってノズル部材の吐出口を開閉するノズル開閉構造によれば、カバーキャップは、それ自身が押し下げられるノズル部材の外周面に沿って上下にスライド案内されるものであるため、精度の良い安定した相対移動を行わせ難く、またカバーキャップの天井面とノズル部材の天端面との間に付勢力を生じさせるための細かな細工を施す必要があるため、手間がかかって実用的ではない。
【0007】
本発明は、手間のかからない簡易な構成によって、カバーキャップを精度良く且つ安定した状態で上下にスライド移動させつつノズル部材の吐出口を開閉させて、吐出口の詰まりを効果的に回避することのできる吐出容器のノズル開閉構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するためになされたもので、本発明の吐出容器のノズル開閉構造は、容器本体の上端部から突出するステムに装着され、ステム付勢手段による付勢力に抗して下方に押下げられることにより、横方向に内容物を吐出させるノズル部材と、前記ステムを囲んで環状に配置され、内周面に沿って前記ノズル部材の上下のスライド移動を案内する案内筒部と、該案内筒部の外周面に沿って案内されて上下にスライド移動し、前記ノズル部材の吐出口を覆った状態から切欠き開口部を吐出口に合致させることにより、当該吐出口を開閉するカバーキャップとを備えている。
【0009】
そして、本発明の吐出容器のノズル開閉構造は、前記カバーキャップには、下端開口の縁部から上方に向かって倒立V字形状に切り欠くことにより、下方に向かって間隔を拡げつつ対称に配置される一対の傾斜辺が設けられており、前記案内筒部の外周面には、横方向に延設したガイド溝に沿ってスライド移動可能に設置されると共に、弾性部材を介して連結していることにより、間隔を狭めるように移動して外側に押し拡げる付勢力を生じる一対の傾斜辺当接部材が設けられており、前記一対の傾斜辺の下端部分に跨がって前記ガイド溝が配置されるように前記カバーキャップを前記案内筒部に装着した状態から、前記カバーキャップを前記案内筒部の外周面に沿って押し下げることにより、前記一対の傾斜辺当接部材が前記一対の傾斜辺に沿って間隔を狭めるように各々スライド移動して前記一対の傾斜辺を外側に押し拡げる付勢力を生じ、これによって、当該一対の傾斜辺を介して前記カバーキャップを上方に押し上げようとする、前記ステム付勢手段による付勢力よりも小さな付勢力を生じるようになっている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の好ましい実施形態に係る吐出容器のノズル開閉構造は、図1及び図6に示すように、吐出容器として例えばポンプディスペンサー装着容器10の容器本体11(図6参照)の上端部に上下動可能に設けられ、容器本体11に封入された内容液として例えば乳液や液体ファンデーション等を吐出する、ノズル部材12の吐出口13が詰まるのを防止するために設けられたものである。すなわち、本実施形態によれば、特に内容液が高粘度のものである場合には、内容液を吐出してから再度吐出するまでに相当の時間が経過すると、ノズル部材12に残置された内容液が乾燥等によって固化することにより、吐出口13に詰まりが発生し、内容液を吐出できなくなったり、内容液の飛散や不均等な吐出を生じやすくなることから、このような不具合を解消するために、本発明のノズル開閉構造を採用したものである。
【0011】
そして、本実施形態のノズル開閉構造は、ポンプディスペンサー装着容器10の上端部から突出するステム14(図6参照)に装着され、ステム付勢手段としてのバネ15による付勢力に抗して下方に押下げられることにより、横方向に内容物を吐出させるノズル部材12と、ステム14を囲んで環状に配置され、内周面16に沿ってノズル部材12の上下のスライド移動を案内する案内筒部17と、この案内筒部17の外周面18に沿って案内されて上下にスライド移動し、ノズル部材12の吐出口13を覆った状態から切欠き開口部19(図1参照)を吐出口13に合致させることにより、当該吐出口13を開閉するカバーキャップ20とを備えている。
【0012】
また、カバーキャップ20には、下端開口の縁部から上方に向かって倒立V字形状に切り欠くことにより、下方に向かって間隔を拡げつつ対称に配置される一対の傾斜辺21,21が設けられており、案内筒部17の外周面18には、横方向に延設したガイド溝22に沿ってスライド移動可能に設置されると共に、弾性部材23を介して連結していることにより、間隔を狭めるように移動して外側に押し拡げる付勢力を生じる一対の傾斜辺当接部材24,24が設けられている。
【0013】
そして、一対の傾斜辺21,21の下端部分に跨がってガイド溝22が配置されるようにカバーキャップ20を案内筒部12に装着した状態から、カバーキャップ20を案内筒部12の外周面に沿って押し下げることにより(図5(a)参照)、一対の傾斜辺当接部材24,24が一対の傾斜辺21,21に沿って間隔を狭めるように各々スライド移動して一対の傾斜辺21,21を外側に押し拡げる付勢力を生じ、これによって、当該一対の傾斜辺21,21を介してカバーキャップ20を上方に押し上げようとする、バネ15によるステム14への付勢力よりも小さな付勢力を生じさせるようになっている。
【0014】
本実施形態によれば、ノズル開閉構造が採用されるポンプディスペンサー装着容器10は、例えば特開2001−322662号公報に記載される公知のもので、図6に示すように、ネジキャップ30を容器本体11の口首部31に螺合固定することにより、ポンプディスペンサー32を容器本体11に装着したものである。ネジキャップ30には、ポンプディスペンサー32を構成するシリンダ33、弁体34、ピストン35、ステム14等が取り付けられており、ステム14は、容器本体11の上端部に位置する口首部31から上方に突出して配置されると共に、ステム14の上端部分には、ノズル部材12が一体として装着される。また、シリンダ33の内部には、ステム14を上方に付勢するステム付勢手段としてのバネ15が設けられており、さらにネジキャップ30の上方には、当該ネジキャップ30と一体成形されて、案内筒部17が設けられている。
【0015】
本実施形態のノズル開閉構造を構成するノズル部材12は、例えば合成樹脂成形品であって、ステム14の上端部分に填め込まれるようにして装着固定されることにより、内部の吐出流路をステム14の流出流路と連通させ、横方向に開口する吐出口13に送り出すことができるようになっている。またノズル部材12は、案内筒部17の内周面16をガイドとして当該案内筒部17の内側において上下にスライド移動可能となっており、バネ15の付勢力に抗したノズル部材12の押下げ及び押下げの開放を必要に応じて繰り返すことにより、ポンプディスペンサー32を介して容器本体11の内部に封入した内容液を汲み上げ、汲み上げた内容液を、吐出口13から横方向に向けて吐出させることができるようになっている。
【0016】
なお、本実施形態によれば、ノズル部材12の吐出口13は、ノズル部材12の上端部周面から横方向に突出する突出ノズル25の先端において開口しており、このように吐出口13をノズル部材12の周面から突出させて開口させることにより、吐出口13からの液垂れを効果的に回避することが可能になる。
【0017】
本実施形態のノズル開閉構造を構成する案内筒部17は、上述のように、ネジキャップ30と一体成形される円筒形状の合成樹脂成形部分であって、ステム14の周囲を円環状に囲んで同心状に配置されると共に、その内周面16に沿ってノズル部材12を案内して、ノズル部材12の安定した押下げ操作を可能にしている。また案内筒部17の外周面18には、図1及び図2に示すように、ノズル部材12の突出ノズル25が配置される吐出方向前方、及びこれと反対側の吐出方向後方に位置して、横方向に延設するガイド溝22と、弾性部材23を介して連結する一対の傾斜辺当接部材24,24とが設けられている。
【0018】
すなわち、ガイド溝22は、図3(a)にも示すように、案内筒部17の外周面18の上端部において、少なくともカバーキャップ20の下端縁部における一対の傾斜辺21,21の最大幅の間隔よりも長い長さで横方向に延設している。またガイド溝22は、後述する傾斜辺当接部材24,24の裏面に設けられたT字断面の係止ピン24aをスライド可能に係止することのできる、奥部において幅が拡がるT字断面の溝形状を有しており、さらにガイド溝22の両端部には、係止ピン24aをT字断面のガイド溝22に挿入配置できるようにするための、ガイド溝22の幅よりも大きな径の挿入穴22aが設けられている。さらにまた、案内筒部17の外周面18には、ガイド溝22を底辺とする倒立二等辺三角形の頂部に相当する位置に、係止穴22bが開口形成されており、この係止穴22bには、後述する弾性部材23の中央折り曲げ部分23aの裏面に設けられた固定ピン23bが挿入固定されることになる。
【0019】
そして、本実施形態によれば、弾性部材23を介して連結する一対の傾斜辺当接部材24,24は、図3(b),(c)に示すように、1本の保形性を有する弾性棒状部材をV字形状となるように中央折り曲げ部分23aで折り曲げて形成された、板バネ状の弾性部材23の両端部分によって構成されおり、このV字形状に折り曲げた板バネ状の弾性部材23によって、間隔を狭めるように移動した際に、外側に押し拡げる付勢力を生じるようになっている。ここで、弾性部材23を形成する保形性を有する弾性棒状部材の材料としては、例えばシリコーン、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム等のゴム材や、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等のエラストマーを用いることができる。また、弾性部材23には、一対の傾斜辺当接部材24,24の裏面に係止ピン24aが、中央折り曲げ部分23aの裏面には固定ピン23bが、各々突出して設けられており、これらをガイド溝22や係止穴22bに係止することにより、両端部分に傾斜辺当接部材24,24を備える弾性部材23が、案内筒部17の外周面18にV字形状に取り付けられることになる。
【0020】
さらに、本実施形態によれば、案内筒部17の外周面における上端部側周面には、図2(a)に示すように、周方向に延設する係止突条26が外側に突出して設けられており、この係止突条26に、図2(b)に示すように、カバーキャップ20の下端内側面から内方に突出して設けた脱落防止リブ27を係止することにより、カバーキャップ20の上方への脱落を効果的に回避することができるようになっている。
【0021】
本実施形態のノズル開閉構造を構成するカバーキャップ20は、合成樹脂成形品であって、図4(a),(b)にも示すように、案内筒部17の外径と略同様の内径を有すると共に(図2(a)参照)、その上部内周面がノズル部材12の突出ノズル25の先端面と面一に配置される円筒部20aと、円筒部20aの上端開口を覆う天面部20bとからなる略有天円筒形状を有している。また、湾曲する面取り部となった円筒部20aと天面部20bとの接合角部分には、ノズル部材12の突出ノズル25が配置される吐出方向前方に位置して、当該接合角部分を切り欠いて形成した切欠き開口部19が設けられている。
【0022】
また、本実施形態によれば、カバーキャップ20の下端開口の縁部を上方に向けて倒立V字形状に切り欠くことにより、下方に向かって間隔を拡げつつ対称に配置される一対の傾斜辺21,21が設けられており、この傾斜辺21,21に、一対の傾斜辺当接部材24,24を内側から押し付けるように当接させつつ、当該傾斜辺21,21に沿って傾斜辺当接部材24,24をスムーズにスライド移動させることができるようになっている。さらに、カバーキャップ20の下端内側面には、上述の案内筒部17の係止突条26に係止される脱落防止リブ27が、内方に突出して設けられている。
【0023】
なお、例えばカバーキャップ20の内周面に縦方向に延設するガイド溝を設けて、これを案内筒部17の外周面に縦方向に延設して設けたガイドリブに係止しつつ、カバーキャップ20を案内筒部17に対して上下にスライド移動させることにより、操作中におけるカバーキャップ20のノズル部材12に対する周方向のずれの発生を防止して、カバーキャップ20による吐出口13の開閉を確実に行わせることが可能になる。
【0024】
そして、本実施形態の吐出容器のノズル開閉構造によれば、ポンプディスペンサー装着容器10の未使用時においては、図1及び図2(a),(b)に示すように、案内筒部17の係止突条26にカバーキャップ20の脱落防止リブ27が係止されて、カバーキャップ20が案内筒部17に対して相対的に上方に配置されており、且つカバーキャップ20の上端部内周面によって、これと面一に配置されるノズル部材12の突出ノズル23の先端に開口する吐出口13を、シールしつつ閉塞している状態となっている。また、一対の傾斜辺21,21の下端部分に跨がってガイド溝22が配置されるようにカバーキャップ20が案内筒部17に装着されて、一対の傾斜辺当接部材24,24が、一対の傾斜辺21,21の下端部分においてこれらを内側から押し付けるようして当接した状態となっている。
【0025】
ポンプディスペンサー装着容器10を使用する際には、図5(a)に示すように、まずカバーキャップ20の天面部20bを上方から押圧して、カバーキャップ20を、その天面部20bがノズル部材12の天端面に密着するまで押し下げる。この押し下げ作業の際に、カバーキャップ20は案内筒部20に対して相対的に下方に移動することにより、ガイド溝22と交差する部分の一対の傾斜辺21,21の間の間隔が狭くなり、一対の傾斜辺当接部材24,24がこれらに沿って間隔を狭めるように各々スライド移動して、一対の傾斜辺21,21を外側に押し拡げる付勢力を生じる。これによって、当該一対の傾斜辺21,21を介してカバーキャップ20を上方に押し上げようとする付勢力が生じることになるが、この付勢力は、バネ15によるステム14への付勢力よりも小さくなっていることから、カバーキャップ20は、ノズル部材12の天端面に密着するまでスムーズに押し下げられて、切欠き開口部19をノズル部材12の吐出口13と合致させることにより、当該吐出口13を開放する。
【0026】
次に、図4(b)に示すように、バネ15によるステム14への付勢力に抗して、ノズル部材12をカバーキャップ20と共にさらに押し下げ、かかる押し下げ操作を必要に応じて複数回繰り返すことにより、容器本体11に封入された内溶液は、ポンプディスペンサー32を介して汲み上げられ、ノズル部材12の吐出口13から横方向に吐出されることになる。
【0027】
ノズル部材12の押し下げによる内溶液の吐出操作を終了する際には、ノズル部材12への押圧を開放すれば、ノズル部材12はバネ15の付勢力によってカバーキャップ20と共に上方に移動する。また、カバーキャップ20には、一対の傾斜辺当接部材24,24の間隔を狭めたスライド移動によって、案内筒部17に対して相対的に上方に押し上げようとする付勢力が働いていることから、この付勢力によって、カバーキャップ20は、案内筒部17に対して上方にスライド移動することにより、これの上端部内周面によってノズル部材12の先端に開口する吐出口13をシールしつつ閉塞する状態に、容易且つスムーズに復帰することになる。このように、内溶液の吐出操作を終了した後に、吐出口13をシールする状態に容易且つスムーズに復帰できるので、内容液を吐出してから再度吐出するまでに相当の時間が経過する場合でも、ノズル部材12に残置された内容液が乾燥等によって固化するのを効果的に回避することが可能になる。
【0028】
そして、本実施形態の吐出容器のノズル開閉構造によれば、手間のかからない簡易な構成によって、カバーキャップ20を精度良く且つ安定した状態で上下にスライド移動させつつノズル部材12の吐出口13を開閉させて、吐出口13の詰まりを効果的に回避することができる。すなわち、本実施形態によれば、カバーキャップ20は、ネジキャップ30を介して容器本体11の口首部31に固定された案内筒部17の外周面に案内させつつ上下にスライド移動するので、案内筒部17に支持させて精度の良い安定したカバーキャップ20のスライド移動を確保することが可能になると共に、カバーキャップ20の下端開口の縁部を切り欠いて一対の傾斜辺21,21を設け、且つ案内筒部17の外周面18には、ガイド溝22に沿ってスライド移動可能に設置されて弾性部材23により外側に付勢された一対の傾斜辺当接部材24,24を設けるだけの簡易な構成によって、カバーキャップ20を押し上げるための付勢力を生じさせることができるので、吐出口13の詰まりを容易且つ効果的に回避することが可能になる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、案内筒部は、ネジキャップを介して容器本体の上端部に固定されるものである必要は必ずしもなく、容器本体と一体として設けられるものであっても良い。また、ノズル部材の吐出口は、ノズル部材の上端部周面から突出する突出ノズルの先端において開口している必要は必ずしもなく、ノズル部材の周面において開口しているものであっても良い。さらに、一対の傾斜辺当接部材は、弾性棒状部材をV字形状となるように折り曲げて形成された板バネ状弾性部材の両端部分によって構成される必要は必ずしもなく、例えばバネを介して連結されることにより、外側に付勢されるものであっても良い。さらにまた、本発明のノズル開閉構造は、ポンプディスペンサー装着容器の他、エアゾール容器等、ノズル部材から内溶液を吐出させるその他の種々の吐出容器に採用することもできる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の吐出容器のノズル開閉構造によれば、手間のかからない簡易な構成によって、カバーキャップを精度良く且つ安定した状態で上下にスライド移動させつつノズル部材の吐出口を開閉させて、吐出口の詰まりを効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る吐出容器のノズル開閉構造を説明する要部正面図である。
【図2】(a)は本発明の一実施形態に係る吐出容器のノズル開閉構造を、カバーキャップのみを断面図として説明する要部側面図、(b)は案内筒部の係止突条にカバーキャップの脱落防止リブを係止する状況を説明する部分断面図である。
【図3】(a)は案内筒部に形成したガイド溝を説明する正面図、(b)は板バネ状弾性部材の背面図、(c)は板バネ状弾性部材の側面図である。
【図4】(a)はカバーキャップの正面図、(b)はカバーキャップの上面図である。
【図5】(a),(b)は、カバーキャップ及びノズル部材を押し下げて内溶液を吐出する状況を説明する要部正面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るノズル開閉構造が装着される吐出容器であるポンプディスペンサー装着容器の構成を説明する部分破断側面図である。
【符号の説明】
10 ポンプディスペンサー装着容器(吐出容器)
11 容器本体
12 ノズル部材
13 吐出口
14 ステム
15 バネ(ステム付勢手段)
16 案内筒部の内周面
17 案内筒部
18 案内筒部の外周面
19 切欠き開口部
20 カバーキャップ
21 傾斜辺
22 ガイド溝
23 板バネ状弾性部材
24 傾斜辺当接部材
25 突出ノズル
26 係止突条
27 脱落防止リブ
30 ネジキャップ
32 ポンプディスペンサー

Claims (3)

  1. 容器本体の上端部から突出するステムに装着され、ステム付勢手段による付勢力に抗して下方に押下げられることにより、横方向に内容物を吐出させるノズル部材と、前記ステムを囲んで環状に配置され、内周面に沿って前記ノズル部材の上下のスライド移動を案内する案内筒部と、該案内筒部の外周面に沿って案内されて上下にスライド移動し、前記ノズル部材の吐出口を覆った状態から切欠き開口部を吐出口に合致させることにより、当該吐出口を開閉するカバーキャップとを備える吐出容器のノズル開閉構造であって、
    前記カバーキャップには、下端開口の縁部から上方に向かって倒立V字形状に切り欠くことにより、下方に向かって間隔を拡げつつ対称に配置される一対の傾斜辺が設けられており、
    前記案内筒部の外周面には、横方向に延設したガイド溝に沿ってスライド移動可能に設置されると共に、弾性部材を介して連結していることにより、間隔を狭めるように移動して外側に押し拡げる付勢力を生じる一対の傾斜辺当接部材が設けられており、
    前記一対の傾斜辺の下端部分に跨がって前記ガイド溝が配置されるように前記カバーキャップを前記案内筒部に装着した状態から、前記カバーキャップを前記案内筒部の外周面に沿って押し下げることにより、前記一対の傾斜辺当接部材が前記一対の傾斜辺に沿って間隔を狭めるように各々スライド移動して前記一対の傾斜辺を外側に押し拡げる付勢力を生じ、これによって、当該一対の傾斜辺を介して前記カバーキャップを上方に押し上げようとする、前記ステム付勢手段による付勢力よりも小さな付勢力を生じさせる吐出容器のノズル開閉構造。
  2. 前記弾性部材を介して連結する一対の傾斜辺当接部材が、1本の保形性を有する弾性棒状部材をV字形状となるように中央部分で折り曲げて形成された板バネ状弾性部材の両端部分によって構成される請求項1に記載の吐出容器のノズル開閉構造。
  3. 前記案内筒部の外周面における上端部には、周方向に延設する係止突条が外側に突出して設けられており、該係止突条に、前記カバーキャップの下端内側面から内方に突出して設けた脱落防止リブを係止して、前記カバーキャップの上方への脱落を防止する請求項1又は2に記載の吐出容器のノズル開閉構造。
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