JP4197192B2 - 画像再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録媒体から画像ファイル(音声情報などを含んでもよい)を再生する画像再生装置に関し、特に、複数の画像ファイルを自在に再生することができる画像再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンピュータなどを用いたディジタル画像処理の発展により、記録媒体上の画像ファイルを再生して、動画像をモニタなどに表示する画像再生装置が実用化されている。
この種の画像再生装置では、複数の画像ファイルの中から単独の画像ファイルを手動選択して再生していた。
【0003】
また従来は、コンピュータなどの画像編集ソフトを利用することにより、複数の画像ファイルを連結して、新たな画像ファイルを作成することもできた。
このような編集作業を行うことにより、例えば、撮像時に1シーンごとに分けて撮像された画像ファイルを、後から適宜に連結して一つの映像作品を作り上げることが可能となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような画像編集ソフトでは、編集完了後に新たに生成される画像ファイルのファイル容量が大きくなるという問題点があった。
すなわち、一つのカットを複数回にわたって登場させるようなケースでは、登場回数分だけファイル容量が冗長に大きくなる。
【0005】
なお、現状の画像圧縮技術では、フレーム間の冗長度を圧縮することはできるが、上記のようなフレーム間を遥かに超えた冗長度を検出し、圧縮することは困難である。
また、一組の画像ファイルに対し幾通りもの画像編集を施すと、編集回数の分だけ画像ファイルが新たに生成されてしまい、ファイル容量を大きく消費するという問題点があった。
【0006】
そこで、請求項1,2に記載の発明は、上述した問題点を解決するために、記録媒体の記録容量を効率的に使用しつつ、一組の画像ファイルを自在に再生することができる画像再生装置を提供することを目的とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1の目的と併せて、シナリオファイル(後述)単体のファイル構造を単純にしつつ、シナリオファイルの再利用性が高い画像再生装置を提供することを目的とする。
【0007】
請求項4に記載の発明は、請求項1の目的と併せて、より高度な再生形態で画像ファイルを再生することができる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
請求項5に記載の発明は、請求項1の目的と併せて、シナリオファイルの内容に矛盾点がある場合においても、画像ファイルを支障なく再生することができる画像再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
図1は、請求項1〜3に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【0010】
請求項1に記載の発明は、本体に表示部を備え、該本体に複数の画像ファイルが記録可能な記録媒体が装着される画像再生装置であって、本体に装着された記録媒体に記録された画像ファイルを表示部に再生する再生手段と、前記表示部を用いて、画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を受け付ける編集入力手段と、編集入力手段を介して入力された特殊効果の再生形態を、前記画像ファイルとは別のシナリオファイルとして記録媒体に記録するシナリオ記録手段と、記録媒体1からシナリオファイルを取り込み、取り込んだ前記シナリオファイルに基づいて特殊再生の再生形態を判別するシナリオ判別手段2とを備え、再生手段は、シナリオ判別手段2により判別された特殊再生の再生形態に従って、記録媒体1から取り込まれた画像ファイルを表示部に再生することを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像再生装置において、シナリオファイルには、特殊効果の再生形態として、フェードインおよびフェードアウトのいずれか一つが少なくとも収録されてなることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像再生装置において、シナリオファイルには、その他のシナリオファイルを指し示す識別データが「再生順を構成するデータ」として収録され、シナリオ判別手段2は、シナリオファイルに収録された識別データに基づいて、対応するシナリオファイルを階層的に辿り、画像ファイルの再生順を判別することを特徴とする。
【0013】
図2は、原理ブロック図である。
なお好ましくは、外部からの再生操作に応じて、記録媒体1に記録された画像情報を再生する手動再生手段4と、手動再生手段4による再生順もしくは再生形態をシナリオファイルとして自動記録する第1のシナリオ作成手段5とを備える。
【0014】
図3は、請求項4に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像再生装置において、編集入力手段6は、複数の画像ファイルを連続して再生する編集操作を受け付け、シナリオ記録手段は、編集入力手段6を介して入力された編集操作に基づく再生順をシナリオファイルとして記録する
一方、シナリオ判別手段は、記録媒体からシナリオファイルを取り込み、ファイル形式に基づいて再生順を判別する。再生手段は、シナリオ判別手段により判別された再生順に従って、記録媒体から取り込まれた画像ファイルを再生する。
【0015】
図4は、請求項5に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像再生装置において、シナリオファイルに沿って複数の画像ファイルを再生する際の矛盾を検出し、予め定められた優先順位もしくは外部からの修正指示に応じて、矛盾を修正する修正手段8を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像再生装置において、表示部は表示画面にタッチパネルを備え、編集入力手段は、タッチパネルから、画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を受け付けることを特徴とする。
【0016】
(作用)
請求項1にかかわる画像再生装置は、画像を再生表示するための表示部を一体に備える。この画像再生装置では、では、シナリオ判別手段2が、記録媒体1からシナリオファイルを読み出す。このシナリオファイルには、記録媒体1上の画像ファイルの特殊効果の再生形態が、予め定められたファイル形式で収録されている。
【0017】
シナリオ判別手段2は、この読み出したシナリオファイルに基づいて特殊効果の再生形態を判別する。
再生手段3は、シナリオ判別手段2で判別された特殊効果の再生形態に従って、記録媒体1上の画像ファイルを装置本体の表示部に再生する。
【0018】
このように、記録媒体1には、素材となる一組の画像ファイルと、シナリオファイルとが一緒に記録される。このシナリオファイルは、再生順もしくは再生形態にかかわるデータのみを最低限収録すればよいので、記録媒体1の記憶容量は効率的に無駄なく使用される。
請求項2にかかわる画像再生装置では、上記の特殊効果の再生形態として、フェードインおよびフェードアウトのいずれかがシナリオファイルに収録される。
【0019】
請求項3にかかわる画像再生装置では、シナリオ判別手段2が、シナリオファイルを階層的に辿って、画像ファイルの再生順を判別する。
このように複数のシナリオファイルを階層的に辿って、複雑な再生順を再現することができるので、一つ一つのシナリオファイルは、ファイル構造が単純化される。
【0020】
また、既に編集済みのシナリオファイルを、別のシナリオファイルに組み込むことが簡単にできるので、シナリオファイル自体の再利用性を高めることができる。
【0021】
請求項4にかかわる画像再生装置では、再生順の編集操作に基づいてシナリオファイルを作成する。
請求項5にかかわる画像再生装置では、予め定められた優先順位もしくは外部からの修正指示に従って、シナリオファイルの矛盾を修正する。
請求項6にかかわる画像再生装置では、表示部のタッチパネルによって、画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を受け付ける。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明における実施の形態を説明する。
【0023】
図5は、実施形態(請求項1〜に対応)の機能ブロック図である。
図6は、本実施形態の外観を説明する図である。
図5,図6において、画像再生装置11内には、ディスクドライブ部12が配置され、ディスクドライブ部12には、光磁気記録媒体13が外部から装着される。
【0024】
ディスクドライブ部12のデータ出力は、画像伸長部14およびマイクロプロセッサ15に接続され、画像伸長部14の画像出力は、フレームメモリ16を介して、表示画像作成部17に接続される。
表示画像作成部17の出力は、画像再生装置11の正面部に配置された液晶表示部18に接続される。この液晶表示部18には、指やペンなどの押圧を感知するタッチパネル18aが貼り付けられ、タッチパネル18aの出力は、タッチパネル検出回路19に接続される。このタッチパネル検出回路19の出力は、マイクロプロセッサ15に入力される。
【0025】
また、マイクロプロセッサ15の制御入出力およびデータ出力は、画像伸長部14,ディスクドライブ部12および表示画像作成部17にそれぞれ接続される。
さらに、本体11の筐体には、S出力端子11a,画像出力端子11b,音声出力端子11c,スピーカー11d,イヤホンジャック11eなどが配置され、内部の出力アンプ回路(図示せず)にそれぞれ接続される。
【0026】
なお、請求項1〜3に記載の発明と本実施形態との対応関係については、記録媒体1は光磁気記録媒体13に対応し、シナリオ判別手段2はディスクドライブ部12およびマイクロプロセッサ15の「シナリオファイルのデータ構造を判別する機能」に対応し、再生手段3はディスクドライブ部12,画像伸長部14,フレームメモリ16および表示画像作成部17に対応する。
【0028】
請求項4に記載の発明と本実施形態との対応関係については、編集入力手段6は、タッチパネル18a,タッチパネル検出回路19およびマイクロプロセッサ15の「編集操作を判別する機能」に対応し、シナリオ記録手段はマイクロプロセッサ15の「編集操作に応じてシナリオファイルのデータを作成する機能」に対応する。
【0029】
請求項5に記載の発明と本実施形態との対応関係については、修正手段8は、マイクロプロセッサ15の「シナリオファイルのデータを修正する機能」に対応する。
図7は、本実施形態の動作を説明する状態遷移図である。
図8〜12は、本実施形態の動作を説明する流れ図である。
【0030】
以下、本実施形態の動作を、液晶表示部18の表示画面の遷移に合わせて説明する。
(初期画面)
まず、電源が投入されると、表示画像作成部17は、図13に示すような初期画面を液晶表示部18に表示する。初期画面には、再生操作を受け付けるための子ウィンドウ30が表示され、子ウィンドウ30の上半分には、サムネイル画像31が一覧表示される。
【0031】
このサムネイル画像31は、例えば、光磁気記録媒体13に記録された画像ファイルの先頭フレームを縮小表示した画像である。
このサムネイル画像31の中には、シナリオファイル識別マーク32を付与した画像が一緒に表示される。この画像は、再生順もしくは再生形態を定義したシナリオファイルに対応したサムネイル画像31であり、例えば、関連付けられた画像ファイルの先頭フレームなどが縮小表示される。
【0032】
これらのサムネイル画像31の下側には、サムネイル画像31の一覧をスクロールするためのスクロール釦33が表示され、スクロール釦33の下側には、再生操作を指示するための再生釦34などが表示される。
また、再生釦34の下側には、編集釦35が表示される。この編集釦35を指などでクリックすると、タッチパネル18aは、その押圧動作を感知する。
【0033】
タッチパネル検出回路19は、タッチパネル18aから押圧箇所の位置座標を検出してマイクロプロセッサ15に伝達する。マイクロプロセッサ15では、押圧箇所の位置座標に対応して、「編集釦35がクリックされた」旨のメッセージを表示画像作成部17に伝達する。
表示画像作成部17では、「編集釦35がクリックされた」旨のメッセージに従って、液晶表示部18の表示画面を、図14に示される編集画面Aに変更する。
【0034】
(編集画面A)
図14は、編集画面Aを示す図である。
この編集画面Aでは、上記の初期画面における再生釦34および編集釦35の替わりに、シナリオ編集釦40,ビデオ編集釦41およびOK釦42が表示される。
【0035】
この画面上で、OK釦42がクリックされると、表示画像作成部17は、表示画面を初期画面に戻す。
一方、この画面上でビデオ編集釦41がクリックされると、マイクロプロセッサ15は、光磁気記録媒体13上の画像ファイルを実際に連結するなどのビデオ編集モードに移行する。
【0036】
また、この画面上でシナリオ編集釦40がクリックされると、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Bに変更する。
(編集画面B)
図15は、編集画面Bを示す図である。
この編集画面Bでは、画面右上にOK釦45が表示され、画面中段には、サムネイル画像46が横列に表示される。
【0037】
また、画面の右下にパレット領域48が表示され、画面の左下には、サムネイル画像46の列表示をスクロールするためのスクロール釦49が表示される。
以下、図8に示す流れ図に基づいて、編集画面Bにおける実施形態の動作を説明する。
まず、表示画像作成部17は、編集画面Bを液晶表示部18に表示する(図8S1)。
【0038】
この状態で、サムネイル画像46がクリックされると(図8S2)、マイクロプロセッサ15は、サムネイル選択された画像ファイルを判別し、その画像ファイルに関連付けられた「再生形態を定義するシナリオファイル」の一覧をメニュー47として表示する(図8S3)。
ここで、メニュー47の一つがクリックされると(図8S4)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Cに変更する(図8S5)。
【0039】
一方、編集画面Bにおいて、サムネイル画像46またはメニュー47が、パレット領域48にドラッグ&ドロップされると(図8S6)、マイクロプロセッサ15は、「再生順を定義するシナリオファイル」を光磁気記録媒体13の記録領域上に新規作成する(図8S7)。
ここで、「再生順を定義するシナリオファイル」のデータ構造を図16(a)に示す。このデータ構造では、ポインタpbが示すデータの先頭から、次のデータが順番に格納される。
【0040】
1)シナリオファイル名
2)先頭の画像ファイル名もしくはシナリオファイル名
3)2番目の画像ファイル名もしくはシナリオファイル名


N+1)N番目の画像ファイル名もしくはシナリオファイル名
N+2)終了コード
マイクロプロセッサ15は、パレット領域48にサムネイル画像46またはメニュー47がドロップされる度に、対応する画像ファイル名もしくはシナリオファイル名を新規シナリオファイルのデータに追加する(図8S8)。
【0041】
また、編集画面Bにおいて、パレット領域48がダブルクリックされると(図8S9)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Eに変更する(図8S11)。
一方、編集画面Bにおいて、OK釦45がクリックされると(図8S12)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Aに戻す(図8S13)。
【0042】
上述したように、編集画面Bでは、「再生順を定義するシナリオファイル」の新規作成が主として行われる。
(編集画面C)
図17は、編集画面Cを示す図である。
この編集画面Cでは、「編集画面Bにおいてメニュー選択されたシナリオファイル」のサムネイル画像51が画面の左上に表示され、サムネイル画像51の下側には、モーションREC釦52およびOK釦53が表示される。
【0043】
また、画面の右上には、特殊効果チェックボックス54が縦列に表示され、特殊効果チェックボックス54の下側には、繰り返し回数エディットボックス55が表示される。
以下、図9に示す流れ図に基づいて、編集画面Cにおける実施形態の動作を説明する。
【0044】
まず、表示画像作成部17は、表示画面に編集画面Cを表示する(図9S15)。
マイクロプロセッサ15は、編集画面Bにおいてメニュー選択された「再生形態を定義するシナリオファイル」を光磁気記録媒体13から読み出す(図9S16)。
なお、図15に示した「追加」欄がメニュー選択された場合、マイクロプロセッサ15は、「再生形態を定義するシナリオファイル」を新規作成する。
【0045】
ここで、「再生形態を定義するシナリオファイル」のデータ構造を図16(b)に示す。このデータ構造では、ポインタpaが示すデータの先頭から、次のデータが順番に格納される。
1)シナリオファイル名
2)関連元の画像ファイル名
3)再生開始時点
4)再生終了時点
5)再生速度(ポーズ,逆再生,早送りなどを時系列に記憶する)
6)再生繰り返し回数
7)特殊効果(フェードイン,ワイプインなど)
8)音声の再生形態(音量などを時系列に記憶する)
マイクロプロセッサ15は、特殊効果チェックボックス54および繰り返し回数エディットボックス55が更新される度に、シナリオファイル内の対応するデータを変更する(図9S17)。
【0046】
一方、編集画面Cにおいて、モーションREC釦52がクリックされると(図9S18)、表示画像作成部17は、表示画面に編集画面Dを表示する(図9S19)。
また、編集画面Cにおいて、OK釦53がクリックされると(図9S20)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Bに戻す(図9S21)。
【0047】
上述したように、編集画面Cでは、「再生形態を定義するシナリオファイル」の新規作成およびデータ更新が主として行われる。
(編集画面D)
図18は、編集画面Dを示す図である。
この編集画面Dでは、画面左側に再生画面60が表示され、再生画面60の下側には、左側から順番に、逆再生釦61,逆早送り釦62,停止釦63,ポーズ釦64,再生釦65および早送り釦66が表示される。
【0048】
また、画面右上にはOK釦67が配置され、画面右側の中段には、開始設定釦68,終了設定釦69および確認釦70が表示される。
さらに、画面右下には、再生時間を表示する時間表示ボックス71と、再生音量を調節する音量調節バー72とが表示される。
以下、図10に示す流れ図に基づいて、編集画面Dにおける実施形態の動作を説明する。
【0049】
まず、表示画像作成部17は、表示画面に編集画面Dを表示する(図10S25)。
この編集画面Dにおいて、マイクロプロセッサ15は、再生釦65などに対する手動の再生操作を取り込む。
ここで、マイクロプロセッサ15は、「編集画面Bにおいてメニュー選択されたシナリオファイル」の関連元の画像ファイルを光磁気記録媒体13から読み出す。
【0050】
このように読み出された画像ファイルは、画像伸長部14において画像伸長され、フレームメモリ16に順次記憶される。
一方、表示画像作成部17は、マイクロプロセッサ15から与えられた再生操作のメッセージに従って、フレームメモリ16から画像を再生する。
例えば、早送り釦66が押された場合、表示画像作成部17は、フレームメモリ16から数フレームおきに画像を読み出して、再生画面60に順次表示する。
【0051】
また、ポーズ釦64が押された場合、表示画像作成部17は、フレームメモリ16から1フレーム分の画像を繰り返し読み出し、再生画面60に表示する。
このような再生期間中に、開始設定釦68がクリックされると、マイクロプロセッサ15は、再生画面60に現時点で表示されている画像ファイルのフレーム番号をシナリオファイル内の再生開始時点のデータ領域に書き込む。
【0052】
この時点から、マイクロプロセッサ15は、再生速度の変化をシナリオファイル内の再生速度のデータ領域に書き込む。
また、マイクロプロセッサ15は、音量調節バー72が操作されると、再生音量の変化をシナリオファイル内の音声再生形態のデータ領域に書き込む。
ここで、終了設定釦69がクリックされると、マイクロプロセッサ15は、再生画面60に現時点で表示されている画像ファイルのフレーム番号をシナリオファイルの再生終了時点のデータ領域に書き込む(図10S26)。
【0053】
この状態で、編集画面Dにおいて、OK釦67がクリックされると(図10S27)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Cに戻す(図10S28)。
上述した動作により、編集画面Cでは、手動の再生操作がシナリオファイルに自動記録される。
(編集画面E)
図19は、編集画面Eを示す図である。
【0054】
編集画面Eでは、画面右上にOK釦76が表示され、画面の中段には、サムネイル画像75が数列にわたって表示される。
また、画面左下には、サムネイル画像75の列表示をスクロールするためのスクロール釦77と、確認用の再生釦78とが表示される。
以下、図11に示す流れ図に基づいて、編集画面Eにおける実施形態の動作を説明する。
【0055】
まず、表示画像作成部17は、表示画面に編集画面Eを表示する(図11S30)。
次に、マイクロプロセッサ15は、編集画面Bのパレット領域48を用いて作成されたシナリオファイルを取り込む。表示画像作成部17は、このシナリオファイルに定義された再生順に従って、サムネイル画像75を列表示する(図11S31)。
【0056】
ここで、一つのサムネイル画像75がドラッグ操作されると、表示画像作成部17は、そのサムネイル画像75をドラッグ操作の動きに追従して変位させる。さらに、このサムネイル画像75が、2つのサムネイル画像の間にドロップされると、その間にサムネイル画像75を挿入して、全体の表示位置を並べ替える(図11S32)。
【0057】
マイクロプロセッサ15は、このサムネイル画像75の配列順に等しく、シナリオファイル内の再生順を示すデータを並べ替える(図11S33)。
一方、編集画面Eにおいて、OK釦76がクリックされると(図11S34)、表示画像作成部17は、表示画面を編集画面Bに戻す(図11S35)。
上述した編集動作により、編集画面Eでは、シナリオファイル内の再生順を示すデータを簡便に変更することができる。
【0058】
なお、上述した編集動作の最中に、図18に示された確認用の再生操作釦78が操作されると、マイクロプロセッサ15は、再生画面用の子ウィンドウを生成し、その子ウィンドウ内に、現時点の再生順に沿った画像ファイルを順番に再生する。
【0059】
(再生動作)
図20は、再生時の表示画面を示す図である。
画面上には、再生画面80が大きく表示され、再生画面80の下側には、再生操作釦82が表示される。
以下、図12に示す流れ図に基づいて、実施形態の再生動作を説明する。
【0060】
まず、表示画像作成部17は、再生画面80の画面枠を表示する(図12S41)。
次に、マイクロプロセッサ15は、初期画面においてサムネイル選択されたファイルが、画像ファイルまたはシナリオファイルのどちらかを判別する(図12S42)。
【0061】
ここで、画像ファイルがサムネイル選択されている場合、マイクロプロセッサ15は、ディスクドライブ部12を介して光磁気記録媒体13から画像ファイルを読み出す(図12S43)。
画像伸長部14は、この画像ファイルのデータを伸長して、フレームメモリ16に順次格納する。表示画像作成部17は、フレームメモリ16内の画像情報を再生画面80に順次表示する(図12S44)。
【0062】
表示画像作成部17は、上記の画像ファイルの再生完了後に、表示画面を初期画面に戻す(図12S45)。
一方、ステップS42において、シナリオファイルがサムネイル選択された場合、マイクロプロセッサ15は、シナリオファイルのデータ構造に基づいて、再生順もしくは再生形態のどちらを定義したものかを判別する(図12S46)。
【0063】
ここで、再生形態を定義したシナリオファイルの場合、マイクロプロセッサ15は、ディスクドライブ部12を介して光磁気記録媒体13から、シナリオファイルと関連元の画像ファイルとを読み出す(図12S47)。
【0064】
次に、マイクロプロセッサ15は、シナリオファイルのデータ構造から再生開始時点および再生終了時点のデータを取得して、画像伸長部14にこれらのデータを転送する。
画像伸長部14は、画像ファイルのデータを、再生開始時点のフレーム前後から伸長して、フレームメモリ16に順次格納する。
【0065】
表示画像作成部17は、フレームメモリ16内の画像のフレーム番号をマイクロプロセッサ15に伝達する。
マイクロプロセッサ15では、フレーム番号の進行に同期して、シナリオファイル内の再生速度,音声の再生形態,特殊効果などのデータを表示画像作成部17に伝達する。
【0066】
表示画像作成部17は、これらのデータに同期して、フレーム表示の時間間隔,画像ファイルに含まれる音声データの再生形態,特殊効果などを変更する(図12S48)。
画像伸長部14は、再生終了時点のフレームを伸長すると共に、画像ファイルの伸長処理を終了する。表示画像作成部17は、フレームメモリ16内の画像の再生完了後に、表示画面を初期画面に戻す(図12S49)。
【0067】
一方、ステップS46において、再生順を定義したシナリオファイルであると判別された場合、マイクロプロセッサ15は、ディスクドライブ部12を介して光磁気記録媒体13からシナリオファイルを読み出す。
ここで、マイクロプロセッサ15は、図21に示すように再生順を階層的に辿り、マイクロプロセッサ15内部のメモリ上に再生順のデータを展開する(図12S50)。
【0068】
すなわち、図21に示すような場合、シナリオファイルAには、
(画像ファイルB→シナリオファイルC→画像ファイルD)
のデータが記録される。そこで、マイクロプロセッサ15は、再生順を定義したシナリオファイルCを階層的に辿って読み出す。
このシナリオファイルCには、
(画像ファイルE→画像ファイルF→シナリオファイルG)
のデータが記録される。ここでシナリオファイルGは、再生形態を定義したものなので、これ以上に再生順を辿らない。
【0069】
その結果、メモリ上に展開される再生順は、
(画像ファイルB→画像ファイルE→画像ファイルF→シナリオファイルG→画像ファイルD)
となる。
ここで、マイクロプロセッサ15は、再生形態を定義したシナリオファイル同士の連結箇所を探索し、その連結箇所の特殊効果などに矛盾が生じるか否かを、所定の対照表などに基づいて判別する(図12S51)。
【0070】
例えば、フェードアウトとワイプインなどが相互に定義されている場合は、矛盾が発生すると判断する。
このような矛盾が生じる場合、マイクロプロセッサ15は、先行するシナリオファイルの特殊効果を優先するために、後のシナリオファイルの該当データを消去する(図12S52)。
【0071】
マイクロプロセッサ15は、修正済みのシナリオファイルを光磁気記録媒体13に上書きする(図12S53)。
このように矛盾が解消された状態で、マイクロプロセッサ15,画像伸長部14および表示画像作成部17は、メモリ上に展開された再生順に従って、画像ファイルもしくはシナリオファイルを順番に再生する(図12S54)。
【0072】
表示画像作成部17は、フレームメモリ16内の画像の再生完了後に、表示画面を初期画面に戻す(図12S55)。
以上説明したように、本実施形態では、編集完了後の画像ファイルに替えて、ファイル容量の比較的に小さなシナリオファイルを光磁気記録媒体13に記録する。
【0073】
また、シナリオファイルを階層的に辿って、再生順を再構成するので、一つ一つのシナリオファイルについてはファイル構造を単純にすることができる。
また、シナリオファイルに、編集済みのシナリオファイルをそのまま組み込むことができるので、シナリオファイルの再利用性を高くなり、画像編集の作業性を高めることができる。
【0074】
さらに、手動による再生操作を自動記録してシナリオファイルを作成するので、シナリオファイルの作成を簡単に行うことが可能となる。
また、2回目以降は、このシナリオファイルに沿って再生を行うことができるので、手動による煩雑な再生操作を繰り返す必要が一切なくなる。
また、高度な編集操作に基づいてシナリオファイルを作成することができるので、手動の再生操作では指定することのできない複雑な編集事項をシナリオファイルに含ませることができる。
【0075】
さらに、シナリオファイルの矛盾点が、予め定められた優先順位に従って、自動的に修正されるので、シナリオファイルに沿った画像ファイルの再生画像が矛盾点によって支障をきたすおそれがない。
また、本実施形態では、再生形態と再生順とを定義するシナリオファイルを別個にしているので、シナリオファイルのデータ構造が単純になり、データ構造の解釈に要する情報処理の負荷を軽減することが可能である。
【0076】
なお、上述した実施形態では、再生形態と再生順とを定義するシナリオファイルとを別個にしているが、両方のデータ構造を一つのシナリオファイルに含ませることにより、再生形態と再生順との両方を定義するシナリオファイルを使用してもよい。
【0077】
また、上述した実施形態では、画像ファイルとシナリオファイルとを別個にしているが、シナリオファイルを画像ファイルの一部に記録できるようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態では、記録媒体1として光磁気記録媒体13を採用しているが、本発明は記録媒体1の材質や形状構造に限定されるものではなく、画像情報を記録できる記録媒体1であればよい。例えば、光記録媒体や磁気記録媒体でもよい。
【0078】
また、上述した実施形態では、シナリオファイルが矛盾点を有する場合、先行する画像再生を自動的に優先しているが、本発明はそれに限定されず、例えば、後続する画像再生を自動的に優先してもよいし、矛盾点の種類ごとに優先する側を予め細かく設定しておいてもよい。また、矛盾の発生時にタッチパネル18aを介して外部からの優先指示を受け付けるようにしてもよい。
【0079】
さらに、上述した実施形態では、再生時にシナリオファイルの矛盾点を自動修正しているが、本発明は、それに限定されるものではない。例えば、図19に示したような編集動作中や、確認用の再生動作を行なっている最中に、シナリオファイルの矛盾点を自動修正したり、矛盾点を操作者に警告してもよい。このような構成では、シナリオファイルの編集中に矛盾点を迅速に見つけ、素早くかつ詳細に矛盾点を修正することが可能となる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1または請求項2に記載の発明は、編集完了後の画像ファイルに替えて、ファイル容量の小さなシナリオファイルを記録媒体に記録する。
特に、同一カットが繰り返し登場するようなケースにおいては、従来のように編集完了後の画像ファイルに同一カットを冗長に繰り返し収録する必要が一切なく、同一カットの画像ファイルを識別する情報(ファイル名など)のみを最低限収録すれば足りる。
【0081】
したがって、記録媒体の記録容量を無駄なく効率的に使用することができる。
特に、請求項1に記載の発明は、特殊効果の再生形態をシナリオファイルに記録できる。
また、請求項2に記載の発明は、特殊効果の再生形態として、フェードインまたはフェードアウトをシナリオファイルに記録できる。
請求項3に記載の発明は、シナリオファイルを階層的に辿って再生順を判別するので、一つ一つのシナリオファイルについてはファイル構造を単純にすることができる。
また、シナリオファイルに、編集済みのシナリオファイルを階層的に組み込むことができるので、シナリオファイルの再利用性が極めて高い。
【0082】
請求項4に記載の発明は、編集操作に基づいて、シナリオファイルを作成するので、複雑な編集事項を指定することにより、高度なシナリオファイルを作成することが可能となる。
【0083】
また、従来例に述べた画像編集ソフトとは異なり、編集完了後の画像ファイルを必ずしも作成する必要がないので、記録媒体の記録容量を効率的に使用することができる。
請求項5に記載の発明は、シナリオファイルの矛盾点が、予め定められた優先順位や修正指示に従って、自動的に修正される。したがって、シナリオファイルに矛盾点があっても、支障のない程度に画像再生を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、表示部のタッチパネルによって、画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を行うことができる。
【0084】
以上説明したように、本発明を適用した画像再生装置では、記録媒体の記録容量を効率的に無駄なく使用しつつ、画像ファイルを所定の再生順もしくは再生形態で自在に再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 請求項1〜3に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図2】理ブロック図である。
【図3】 請求項4に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図4】 請求項5に記載の発明に対応する原理ブロック図である。
【図5】 実施形態(請求項1〜に対応)の機能ブロック図である。
【図6】 本実施形態の外観を説明する図である。
【図7】 本実施形態の動作を説明する状態遷移図である。
【図8】 編集画面Bにおける本実施形態の動作を説明する図である。
【図9】 編集画面Cにおける本実施形態の動作を説明する図である。
【図10】 編集画面Dにおける本実施形態の動作を説明する図である。
【図11】 編集画面Eにおける本実施形態の動作を説明する図である。
【図12】 再生モードにおける本実施形態の動作を説明する図である。
【図13】 初期画面を示す図である。
【図14】 編集画面Aを示す図である。
【図15】 編集画面Bを示す図である。
【図16】 シナリオファイルのデータ構造を説明する図である。
【図17】 編集画面Cを示す図である。
【図18】 編集画面Dを示す図である。
【図19】 編集画面Eを示す図である。
【図20】 再生モード時の画面を示す図である。
【図21】 再生順の階層構造を説明する図である。
【符号の説明】
1 記録媒体
2 シナリオ判別手段
3 再生手段
4 手動再生手段
5 第1のシナリオ作成手段
6 編集入力手段
シナリオ記録手段
8 修正手段
11 画像再生装置
12 ディスクドライブ部
13 光磁気記録媒体
14 画像伸長部
15 マイクロプロセッサ
16 フレームメモリ
17 表示画像作成部
18 液晶表示部
18a タッチパネル
19 タッチパネル検出回路
30 子ウィンドウ
31 サムネイル画像
32 シナリオファイル識別マーク
33 スクロール釦
34 再生釦
35 編集釦
40 シナリオ編集釦
41 ビデオ編集釦
42 OK釦
45 OK釦
46 サムネイル画像
48 パレット領域
49 スクロール釦
51 サムネイル画像
52 モーションREC釦
53 OK釦
54 特殊効果チェックボックス
55 繰り返し回数エディットボックス
60 再生画面
61 逆再生釦
62 逆早送り釦
63 停止釦
64 ポーズ釦
65 再生釦
66 早送り釦
67 OK釦
68 開始設定釦
69 終了設定釦
70 確認釦
72 音量調節バー
75 サムネイル画像
76 OK釦
77 スクロール釦

Claims (6)

  1. 本体に表示部を備え、該本体に複数の画像ファイルが記録可能な記録媒体が装着される画像再生装置であって、
    前記本体に装着された前記記録媒体に記録された前記画像ファイルを前記表示部に再生する再生手段と、
    前記表示部を用いて、前記画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を受け付ける編集入力手段と、
    前記編集入力手段を介して入力された前記特殊効果の再生形態を、前記画像ファイルとは別のシナリオファイルとして前記記録媒体に記録するシナリオ記録手段と、
    前記記録媒体から前記シナリオファイルを取り込み、取り込んだ前記シナリオファイルに基づいて前記特殊効果の再生形態を判別するシナリオ判別手段とを備え、
    前記再生手段は、前記シナリオ判別手段により判別された前記特殊効果の再生形態に従って、前記記録媒体から取り込まれた前記画像ファイルを前記表示部に再生する
    ことを特徴とする画像再生装置。
  2. 請求項1に記載の画像再生装置において、
    前記シナリオファイルには、
    前記特殊効果の再生形態として、フェードインおよびフェードアウトのいずれか一つが少なくとも収録されてなる
    ことを特徴とする画像再生装置。
  3. 請求項1に記載の画像再生装置において、
    前記シナリオファイルには、
    その他のシナリオファイルを指し示す識別データが「再生順を構成するデータ」として収録され、
    前記シナリオ判別手段は、
    前記シナリオファイルに収録された識別データに基づいて、対応するシナリオファイルを階層的に辿り、前記画像ファイルの再生順を判別する
    ことを特徴とする画像再生装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像再生装置において、
    前記編集入力手段は、前記複数の画像ファイルを連続して再生する編集操作を受け付け、
    前記シナリオ記録手段は、前記編集入力手段を介して入力された編集操作に基づく再生順をシナリオファイルとして記録し、
    前記シナリオ判別手段は、前記記録媒体から前記シナリオファイルを取り込み、取り込んだ前記シナリオファイルに基づいて前記再生順を判別し、
    前記再生手段は、前記シナリオ判別手段により判別された前記再生順に従って、前記記録媒体から取り込まれた前記画像ファイルを再生する
    ことを特徴とする画像再生装置。
  5. 請求項4に記載の画像再生装置において、
    前記シナリオファイルに沿って前記複数の画像ファイルを再生する際の矛盾を検出し、予め定められた優先順位もしくは外部からの修正指示に応じて、前記矛盾を修正する修正手段を備えた
    ことを特徴とする画像再生装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の画像再生装置において、
    前記表示部は、表示画面にタッチパネルを備え、
    前記編集入力手段は、前記タッチパネルから、前記画像ファイルの再生に付加する特殊効果の編集操作を受け付ける
    ことを特徴とする画像再生装置。
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