JP4195713B2 - メッキ装置 - Google Patents
メッキ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4195713B2 JP4195713B2 JP2006141194A JP2006141194A JP4195713B2 JP 4195713 B2 JP4195713 B2 JP 4195713B2 JP 2006141194 A JP2006141194 A JP 2006141194A JP 2006141194 A JP2006141194 A JP 2006141194A JP 4195713 B2 JP4195713 B2 JP 4195713B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plating
- unit
- analysis
- cup
- wafer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Electroplating Methods And Accessories (AREA)
- Electrodes Of Semiconductors (AREA)
Description
特に、メッキ液中の微量成分に関して、容易かつ適正に管理ができず、良好にメッキできなくなることがあった。
そこで、この発明の目的は、良好にメッキできるメッキ装置を提供することである。
この発明のさらに他の目的は、生産性が高いメッキ装置を提供することである。
この発明によれば、1台のメッキ装置により、メッキ処理ユニットによるメッキ処理および洗浄ユニットによる洗浄処理を実施できる。カセットステージ上に載置されたカセットには、未処理の基板ならびにメッキ処理および洗浄処理が施された基板を収容することができる。
このメッキ装置は、基板周縁部をエッチング(ベベルエッチング)するためのベベルエッチングユニットをさらに備えていてもよく、この場合、システムコントローラの制御により、処理対象の基板に、たとえば、メッキ処理、ベベルエッチング処理、および洗浄処理が順次自動的に施されるものとすることができる。ベベルエッチングユニットで使用されるエッチング液は、後処理薬液供給部により収容および供給されるものとすることができる。
メッキ液がメッキ処理ユニットで繰り返し使用されているうちに、メッキ液中の微量成分の濃度は、所定の濃度(濃度範囲)より低くなるように変化する。この発明によれば、微量成分管理部により、メッキ液中の微量成分であるメッキを促進する添加剤(以下、「促進剤」という。)、メッキを抑制する添加剤(以下、「抑制剤」という。)、および塩素の定量分析をすることができる。
具体的には、CVS分析またはCPVS分析において、メッキ液に浸漬された回転電極(作用電極)と参照電極との間の電圧が、微量成分管理コントローラにより指定される掃引電圧(指令電圧)に一致するように、対極と回転電極との間に流れる電流が制御される。指令電圧は、一定の周期で変動するように掃引される。これにより、作用電極に対する銅メッキおよびこの銅の剥離(ストリッピング)がサイクリックに生じる。作用電極の銅が剥離される際に作用電極に流れる電流は、メッキ液中の促進剤や抑制剤の濃度と相関がある。このため、作用電極に流れる電流をモニタすることにより、促進剤または抑制剤の濃度を求めることができる。
分析カップに分析対象のメッキ液を収容し、試薬供給ノズルから硝酸銀水溶液を滴下しながら、メッキ液中に浸漬された参照電極および銀塩化銀電極間の電位差を測定することにより、塩素の滴定分析を行うことができる。この際、回転電極が支持された支持体を回転させることにより、分析対象のメッキ液を攪拌できる。
請求項2記載の発明は、処理対象である基板(W)に対して、メッキを施すためのメッキ装置(10)であって、処理対象の基板を収容可能なカセット(C)を載置するためのカセットステージ(16)と、処理対象の基板に接触可能なカソード電極(83)を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング(80)、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極(76)が配置されたメッキカップ(56a〜56d)を備えたメッキ処理ユニット(20a〜20d)と、処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニット(22a,22b)と、上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構(TR)と、後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部(4)と、上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部(320)を備えた微量成分管理部(3)であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラ(169)を含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ(336)、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル(351N〜354N)、滴定分析を行うための参照電極(310)および銀塩化銀電極(311)、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極(308)、対極(309)、および参照電極(310)を備えた微量成分管理部と、上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部(1)が内部に収容されたエンクロージャ(30)と、装置全体を制御するシステムコントローラ(155)とを備え、上記分析部は、分析に用いる試薬を収容する試薬収容器(371〜374)と、ほぼ密閉された状態にできるバッファカップ(376〜379)と、このバッファカップ内の液体の液面高さに関する情報を得ることができ、上記微量成分管理コントローラに接続された液面センサ(406A〜409A,406B〜409B,406C〜409C)と、上記試薬収容器内の底部近傍と上記バッファカップとの間に配設された第1送液配管(381〜384)と、上記バッファカップ内の底部近傍と上記分析カップとの間に配設された第2送液配管(351〜354)と、上記バッファカップ内を排気する排気機構(302,411)とを備え、上記微量成分管理コントローラは、上記液面センサの出力信号に基づき上記バッファカップ内において上記第2送液配管の開口位置より高い第1レベルの高さ位置に液体が存在しないと判断されたことに応答して、上記バッファカップ内を排気するように上記排気機構を制御するものであり、上記微量成分管理コントローラに、警報音発生装置(400)およびディスプレイ(170)が接続されており、上記液面センサは、上記第1レベルの高さにおける上記バッファカップ内の液体の有無を検知する下限センサ(406B〜409B)、およびこの第1レベルより高い位置にある第2レベルの高さにおける上記バッファカップ内の液体の有無を検知する上限センサ(406A〜409A)を含み、上記微量成分管理コントローラは、上記排気機構により所定時間上記バッファカップ内が排気された後、上記上限センサにより上記バッファカップ内の上記第2レベルに液体が検知されなかった場合に、上記警報音発生装置に警報音を発生させ、上記ディスプレイに上記試薬収容器が空である旨を表示させるように制御するものであることを特徴とするメッキ装置である。
第2送液配管は、バッファカップ内において、第1レベルより低い高さ位置から配設されているものとすることができる。たとえば、第2送液配管にはシリンジポンプが介装されているものとすることができ、この場合、シリンジポンプにより、バッファカップ内に収容された試薬を分析カップに移送することができる。
試薬収容器内に充分な量の試薬が収容されていない場合は、所定時間バッファカップ内が減圧状態にされても、バッファカップには所定量の試薬が供給されず、試薬収容器は空になる。したがって、バッファカップ内の試薬の液面は第2レベルに達しない。この場合、微量成分管理コントローラは、警報音発生装置を制御して警報音を発生させ、ディスプレイを制御して試薬収容器が空になったことを当該ディスプレイに表示させ、作業者に注意を促すようにする。この場合、作業者は、空になった試薬収容器と充分な量の試薬が収容された試薬収容器とを交換するものとする。
請求項3記載の発明は、処理対象である基板(W)に対して、メッキを施すためのメッキ装置(10)であって、処理対象の基板を収容可能なカセット(C)を載置するためのカセットステージ(16)と、処理対象の基板に接触可能なカソード電極(83)を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング(80)、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極(76)が配置されたメッキカップ(56a〜56d)を備えたメッキ処理ユニット(20a〜20d)と、処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニット(22a,22b)と、上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構(TR)と、後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部(4)と、上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部(320)を備えた微量成分管理部(3)であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラ(169)を含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ(336)、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル(351N〜354N)、滴定分析を行うための参照電極(310)および銀塩化銀電極(311)、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極(308)、対極(309)、および参照電極(310)を備えた微量成分管理部と、上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部(1)が内部に収容されたエンクロージャ(30)と、装置全体を制御するシステムコントローラ(155)とを備え、上記分析部は、上記分析カップに近接して配置されほぼ密閉された状態にできるサンプリング容器(305)と、上記基板処理部と上記サンプリング容器との間に配設されたサンプリング管(322,323)と、上記サンプリング容器と上記分析カップとの間に配設されたメッキ液移送管(330A,330B)と、上記サンプリング容器に連通接続され、このサンプリング容器内を排気する排気機構(302,411)とを備え、上記排気機構は、上記サンプリング容器に接続された加圧/減圧タンク(412)と、この加圧/減圧タンクに接続されたエアポンプ(411)とを有し、上記加圧/減圧タンクを介して上記サンプリング容器内を排気するものであることを特徴とするメッキ装置である。
この発明によれば、サンプリング管は、サンプリング容器内の上部に開口しているので、サンプリング管を介してメッキ液を移送した後、サンプリング容器内でサンプリング管の端部(開口部)がメッキ液に没しないようにできる。サンプリング管を介して基板処理部からサンプリング容器へとメッキ液をサンプリングした後、サンプリング容器がほぼ密閉された状態とし、給気機構によりサンプリング容器内に給気することができる。これにより、サンプリング容器内は加圧状態となり、サンプリング管内に存在するメッキ液を基板処理装置へと押し戻すことができる。
請求項5記載の発明は、処理対象である基板(W)に対して、メッキを施すためのメッキ装置(10)であって、処理対象の基板を収容可能なカセット(C)を載置するためのカセットステージ(16)と、処理対象の基板に接触可能なカソード電極(83)を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング(80)、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極(76)が配置されたメッキカップ(56a〜56d)を備えたメッキ処理ユニット(20a〜20d)と、処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニット(22a,22b)と、上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構(TR)と、後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部(4)と、上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部(320)を備えた微量成分管理部(3)であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラ(169)を含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ(336)、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル(351N〜354N)、滴定分析を行うための参照電極(310)および銀塩化銀電極(311)、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極(308)、対極(309)、および参照電極(310)を備えた微量成分管理部と、上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部(1)が内部に収容されたエンクロージャ(30)と、装置全体を制御するシステムコントローラ(155)とを備え、上記微量成分管理部は、排気口(420h)が形成された微量成分管理部エンクロージャ(420)に収容されており、上記排気口には、上記微量成分管理部エンクロージャの内部を排気するための排気管(333,433)を接続可能であり、上記微量成分管理部は、上記排気管に取り付けられ排気圧を測定する排気圧センサ(436,437)をさらに含み、上記分析カップは分析カップ室(332)に収容されており、上記排気管は上記分析カップ室内を排気するための分析カップ室用排気管(333)を含むことを特徴とするメッキ装置である。
上記メッキ装置は、上記銀塩化銀電極を上下動して、上記銀塩化銀電極を上記分析カップの内部と外部との間で移動させる上下機構(326)をさらに備えていてもよい。
上記分析カップの底面には、排液口(336h)が形成されていてもよく、この場合、上記分析カップの底面には、上記排液口に向かう下り傾斜がつけられていてもよい。
上記分析部は、メッキ液および分析に用いる試薬を上記分析カップに供給するための複数のシリンジポンプ(386〜389)をさらに備えていてもよく、この場合、このシリンジポンプは上記微量成分管理コントローラに接続されたシリアルバスを介して制御されるものであってもよい。
上記微量成分管理コントローラは、記憶装置(169M)を備えていてもよく、この場合、上記微量成分管理コントローラに、ディスプレイ(170)および操作者が情報を入力する入力装置(171)が接続されていてもよく、この場合、上記微量成分管理コントローラは、上記分析部で分析された上記メッキを抑制する添加剤、メッキを促進する添加剤、および塩素の分析値を、分析された年月日および時刻と関連づけて上記記憶装置に記憶可能で、操作者の上記入力装置を介した指示に応答して、上記記憶手段に記憶された上記メッキを抑制する添加剤、メッキを促進する添加剤、および塩素の分析値を上記ディスプレイに時系列で表示するよう制御するものであってもよい。
促進剤、抑制剤、および塩素の分析値と測定年月日との関係は、ディスプレイに、表の形で表示させてもよく、グラフの形で表示させてもよい。また、促進剤、抑制剤、および塩素の分析値は、すべて表示させてもよく、作業者の入力装置を介した指示により、促進剤、抑制剤、および塩素の分析値のうち任意の1つまたは2つを表示させるようにしてもよい。
上記微量成分管理コントローラには、ディスプレイ(170)が接続されていてもよく、この場合、上記微量成分管理コントローラは、上記ディスプレイに上記分析カップに滴下された滴定分析用の試薬の量と、上記参照電極と上記銀塩化銀電極との間の電位差との関係を示すグラフを表示可能であってもよい。
上記微量成分管理コントローラと上記システムコントローラとは、シリアルライン(L13)を介して接続されていてもよく、この場合、上記システムコントローラは、上記基板処理部で使用されるメッキ液の総量に関する情報を取得可能であってもよく、この場合、上記微量成分管理コントローラは、上記シリアルラインを介して上記システムコントローラから上記メッキ液の総量に関する情報を取得可能であってもよく、この場合、上記微量成分管理コントローラは、さらに、このメッキ液の総量に関する情報と、上記分析部による上記メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素の分析値から、上記基板処理部内のメッキ液が上記メッキを抑制する添加剤、メッキを促進する添加剤、および塩素に関して所定の濃度になるように、上記メッキ液に補充すべき上記メッキを抑制する添加剤を含む補充液、上記メッキを促進する添加剤を含む補充液、および塩素を含む補充液の量を求めることが可能であってもよい。
上記微量成分管理部は、ほぼ密閉された状態にできる調合容器(335)と、この調合容器内の底部近傍と上記基板処理部との間に配設された補充管(324,325)と、上記調合容器内を加圧および減圧する加圧減圧機構(302,411)と、上記微量成分管理コントローラによって求められた補充量の上記メッキを促進する添加剤を含む補充液、メッキを抑制する添加剤を含む補充液、および塩素を含む補充液を、上記調合容器に供給する補充液供給機構(346,363,364)とを含む補充部(321)をさらに備えていてもよい。
補充液は、基板処理部内のメッキ液に直接補充するのではなく、調合容器内に供給できる。この場合、補充液を一旦調合容器内でメッキ液に溶解(分散)させてから基板処理部へと送ることができる。これにより、補充液がメッキ液に溶けにくい場合でも、基板処理部内のメッキ液に対して短時間で補充液を溶解(分散)させることができる。
カセットステージ上に載置されたカセットには、未処理のウエハならびにメッキ処理および洗浄処理が施されたウエハを収容することができる。メッキ処理ユニットでは、カソード電極が接触されたウエハを、メッキカップに収容されたメッキ液に接触させ、カソード電極とアノード電極との間に通電することにより、当該ウエハに銅メッキできる。
洗浄ユニットは、ウエハ保持機構に保持されたウエハに後処理薬液としての洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルをさらに備えていてもよい。この場合、洗浄液は、後処理薬液供給部に収容され後処理薬液供給部から洗浄液ノズルに供給されるものとすることができる。このメッキ装置は、ウエハ周縁部をエッチングするためのベベルエッチングユニットをさらに備えていてもよく、この場合、後処理薬液供給部は、ベベルエッチングユニットで使用されるエッチング液を収容および供給するものとすることができる。
ウエハ処理部は、エンクロージャ内に収容されているので、外部環境から隔絶された清浄な雰囲気中で、メッキ処理や洗浄処理などの処理を行うことができる。排気管を介してエンクロージャ内を排気することにより、エンクロージャ内を負圧(減圧状態)とし、フィルタを介して外部の空気が異物を除去されてエンクロージャ内部に取り込まれるようにすることができる。また、エンクロージャ外部の空気を、ファンによりフィルタを介してエンクロージャ内部に押し込み、排気用開口から排出されるようにすることもできる。これにより、エンクロージャ内では、清浄な空気のダウンフローが生じる。
したがって、メッキ液中の促進剤、抑制剤、および塩素の濃度を知ることができ、これに基づいて作業者は、ウエハ処理部で使用されるメッキ液に適量の促進剤、抑制剤、および塩素を補充して、当該メッキ液中の促進剤濃度、抑制剤濃度、および塩素濃度を所定の濃度にすることができる。したがって、このメッキ装置により、所定の微量成分濃度のメッキ液を用いて、容易かつ良好にウエハにメッキを施すことができる。
排気口に接続された排気管を介して、微量成分管理部エンクロージャ内部の気体を排気することができる。微量成分管理部の分析部でCVS分析またはCPVS分析の際、回転電極は分析カップに収容された分析対象のメッキ液に浸漬され、たとえば、2500rpmの回転数で回転される。このため、メッキ液は回転電極の支持体により高速攪拌されてミストが生じる。排気管を介して、このようなミストを排出し微量成分管理部エンクロージャ内に滞留しないようにできる。分析カップ近傍まで延設された専用の排気管が設けられていることが好ましい。
上記いずれかのメッキ装置は、ウエハ処理部(1)で、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を含むメッキ液を用いて、半導体ウエハ(W)にメッキを施す工程と、このウエハ処理部で使用されるメッキ液を分析カップ(336)に移送するメッキ液移送工程と、このメッキ液移送工程の後、上記分析カップ内のメッキ液に対して、CVS分析またはCPVS分析により上記メッキを促進する添加剤の定量分析を行う第1分析工程、CVS分析またはCPVS分析により上記メッキを抑制する添加剤の定量分析を行う第2分析工程、および滴定分析により塩素の定量分析を行う第3分析工程のうちから選択される2以上の工程を任意の順に実行する分析工程と、この分析工程による分析結果に基づいて決定される量だけ、当該成分を含む補充液を上記ウエハ処理部で使用されるメッキ液に補充する補充工程とを含むことを特徴とするメッキ方法を実施するために用いられてもよい。
上記補充工程は、調合容器(335)に上記ウエハ処理部で使用されるメッキ液を移送するメッキ液移送工程と、上記調合容器に上記補充液を供給する補充液予備補充工程と、上記メッキ液移送工程および上記補充液予備補充工程の後、上記調合容器内のメッキ液を上記ウエハ処理部に移送する工程を含んでもよい。
図1は、本発明の一実施形態に係るメッキ装置10の構成を示すブロック図である。
このメッキ装置10は、メッキ液を用いて半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)の表面にメッキ処理を施したり、メッキ後のウエハの周縁部をエッチング(いわゆる、ベベルエッチング)するためのウエハ処理部1、メッキ液に銅イオンを供給するための銅供給源を備えてメッキ液の主成分濃度を管理する主成分管理部2、メッキ液の微量成分を管理するための微量成分管理部3、およびメッキ後の後処理に用いる後処理薬液をウエハ処理部1に供給するための後処理薬液供給部4を備えている。このメッキ装置10は、クリーンルーム内に設置されて使用される。
ウエハ処理部1と主成分管理部2との間には、これらの間でメッキ液を双方向に移送するための2本のメッキ液移送管P12a,P12bが配設されている。同様に、ウエハ処理部1と微量成分管理部3との間には、これらの間でメッキ液を双方向に移送するためのサンプリング管322および補充管324が配設されている。また、ウエハ処理部1と後処理薬液供給部4との間には、後処理薬液供給部4からウエハ処理部1へ後処理薬液を送るための後処理薬液配管P14が配設されている。
図2は、ウエハ処理部1の図解的な平面図である。
ウエハ処理部1は、ウエハWの表面にメッキにより銅薄膜を形成し、その後このウエハWの周縁部をエッチングし、ウエハW表面全体を洗浄処理するための装置である。
さらに、洗浄処理済みのウエハWは、ロボット本体18により、当該洗浄ユニット22a,22bから搬出され、第2搬送路15を第1搬送路14に向かって搬送される。第1搬送路14に達すると、ロボット本体18は、この搬送路14に沿って移動することにより、カセットステージ16のいずれかに載置されたカセットCの前に移動し、当該カセットCにウエハWを搬入する。
エンクロージャ30は、複数の隔壁(境界面)により、外形がほぼ直方体に形成されている。エンクロージャ30内で、第2搬送路15とメッキ処理部12との間、および第2搬送路15と後処理部13との間は、それぞれ隔壁が設けられており、ウエハWの受け渡しを行うとき以外は、この隔壁により第2搬送路15が配された空間とメッキ処理部12内の空間および後処理部13内の空間との間は遮られている。
エンクロージャ30のカセットステージ16側とは反対側の側面において、メッキ処理部12を囲んでいる隔壁の下部、および後処理部13を囲んでいる隔壁の下部には、それぞれ排気口34h,35hが形成されている。排気口34h,35hには、それぞれ排気ダクト34,35の一端が接続されており、排気ダクト34,35の他端は、工場内の排気設備配管に接続されている。こうして、メッキ処理部12内および後処理部13内でメッキ液や後処理薬液に曝された可能性のある空気を、クリーンルーム外に強制排気することができる。
排気口35hが形成されている隔壁において排気口35hの近傍には、純水配管挿通口32hおよび圧縮空気配管挿通口33hが形成されている。純水配管挿通口32hおよび圧縮空気配管挿通口33hを介して、ウエハ処理部1内で使用する純水および圧縮空気を供給するための純水配管32および圧縮空気配管33をそれぞれ挿通できるようになっている。
フレーム37は、側方に開いた断面コの字形の骨材を有しており、ほぼ水平で互いに平行な2つの板状部を含んでいる。下方の板状部である被支持板37aには、内ねじが形成されている。ジャッキボルト38は、周面に外ねじが形成されたボルト部38bと、ボルト部38bの下端にほぼ垂直に固定されたほぼ円板状のベース円板38aと、ボルト部38bに外嵌されたロックナット38cとを含んでいる。
図5は、ロボット本体18の構造を説明するための図であり、図5(a)はその図解的な平面図であり、図5(b)はその図解的な側面図であり、図5(c)はその図解的な正面図である。
基板保持部26は、上部に平坦部を有する本体部40と、この本体部40の平坦部上に設けられた一対の進退アーム41,42とを備えている。この一対の進退アーム41,42を水平方向に進退させるための進退駆動機構(図示せず)は、本体部40に内蔵されている。
垂直多関節アーム24の第1アーム24aは、基台部23に対して、水平方向に沿う回転軸線H1まわりの回動が可能であるように取り付けられている。そして、第1アーム24aの他端に、第2アーム24bの一端が水平な回転軸線H2まわりの回動が可能であるように取り付けられている。さらに、第2アーム24bの他端には、回転駆動機構25が、水平な回転軸線H3まわりに回動が可能であるように取り付けられている。回転軸線H1,H2,H3は互いに平行である。
このような構成によって、搬送ロボットTRは、基板保持ハンド41c,42cを、図5(c)において斜線を付して示す範囲で水平方向および鉛直方向に移動させることができる。
以上のような構成により、1台のロボット本体18で、カセットC、メッキ処理ユニット20a〜20d、ベベルエッチングユニット21a,21b、および洗浄ユニット22a,22bに対して、ウエハWのアクセスを行うことが可能となっている。
カセットステージ16は、カセットCを載置するための平板状のカセットベース50を備えている。カセットベース50は、平面視において、ほぼ正方形の形状を有している。カセットCは、平面視において、カセットベース50より小さなほぼ正方形の形状を有しており、その一辺側にウエハ出し入れ用開口Ceが形成されている。
このメッキ処理部12は、ウエハWにメッキ処理を施すための複数(この実施形態では4つ)のメッキ処理ユニット20a〜20dと、メッキ液を収容することができるメッキ液収容槽55とを含んでいる。メッキ処理ユニット20a〜20dは、それぞれ、メッキ液を収容するメッキカップ56a〜56dと、メッキカップ56a〜56dの上方にそれぞれ配置可能なウエハ保持回転機構(処理ヘッド)74a〜74dを備えている。
送液分岐配管58a〜58dには下方から上方に向かう順に、それぞれ、ポンプP1〜P4、フィルタ59a〜59d、および流量計60a〜60dが介装されている。ポンプP1〜P4により、メッキ液収容槽55からそれぞれメッキカップ56a〜56dへとメッキ液を送液できる。ポンプP1〜P4の動作は、システムコントローラ155によって制御される。フィルタ59a〜59dは、メッキ液中のパーティクル(異物)を除去することができる。流量計60a〜60dからはメッキ液の流量を示す信号が出力され、この信号はシステムコントローラ155に入力されるようになっている。
吸光度計66A,66Bは、透明な材質でできたセル67A,67B、ならびにセル67A,67Bを挟んで対向配置された発光部68A,68Bおよび受光部69A,69Bをそれぞれ含んでいる。発光部68A,68Bは、それぞれ銅および鉄の吸収スペクトルに対応した特定の波長(たとえば、銅の場合780nm)の光を発することができ、受光部69A,69Bは発光部68A,68Bから発せられセル67A,67B内のメッキ液を透過した光の強度を測定できる。この光の強度からメッキ液の吸光度が求められる。吸光度計66A,66Bからは吸光度を示す信号が出力され、これらの信号はシステムコントローラ155に入力される。
メッキ液の銅濃度を求めるために、予め、銅濃度と吸光度との関係を調べておく。先ず、銅濃度の異なる複数のサンプルメッキ液をそれぞれ調整して用意する。サンプルメッキ液を調整する際、銅は硫酸銅として添加する。各サンプルメッキ液の銅以外の成分については、実際にメッキ時に用いられる所定の組成のメッキ液と同等とする。このようなサンプルメッキ液の吸光度を吸光度計66Aにより測定する。これにより、図8に示すようにサンプルメッキ液の銅濃度と測定された吸光度との関係(銅検量線)が得られる。
同様の方法により、サンプルメッキ液の鉄濃度と測定された吸光度との関係(鉄検量線)、および吸光度計66Bにより測定された吸光度から鉄濃度を求めることができる。
システムコントローラ155は、銅検量線および鉄検量線のデータが記憶された記憶装置を備えている。システムコントローラ155は、吸光度計66Aの出力信号と銅検量線のデータから銅濃度を求めることができ、吸光度計66Bの出力信号と鉄検量線のデータから鉄濃度を求めることができる。
メッキ液収容槽55、送液配管57、送液分岐配管58a〜58d、リターン分岐配管63a〜63d、リターン配管64などは、ウエハ処理部1のエンクロージャ30や隔壁でほぼ気密に囲まれた配管室73内に配置されている。配管室73には排気口34hが形成されており、排気口34hには排気ダクト34が接続されている。排気ダクト34の他端は、工場の排気設備配管に接続されており、メッキ処理部12内でメッキ液などに曝された可能性のある空気を、クリーンルーム外に強制排気することができる。排気中は、配管室73内は負圧になる。
反転駆動部43は、鉛直方向に延びた柱状の上下ベース182、上下ベース182に取り付けられ上下ベース182に垂直な回転軸を有するロータリアクチュエータ183、ロータリアクチュエータ183の回転軸に取り付けられた歯付きプーリ184、ロータリアクチュエータ183の軸に平行で上下ベース182に回転自在に支持された軸に取り付けられた歯付きプーリ185、およびロータリアクチュエータ183の回転力を伝達するために歯付きプーリ184と歯付きプーリ185との間に張設されたタイミングベルト186を備えている。
ウエハ保持回転機構74a〜74dは、回転管77および回転管77の一方端に垂直に取り付けられた円板状のスピンベース78を備えている。
スピンベース78の回転管77側とは反対側の面において、中心部と周縁部との間には、複数のウエハ受け渡しピン84が立設されている。スピンベース78の回転管77側とは反対側の面の周縁部には、複数(たとえば4本)の支柱79が立設されており、支柱79の先端には、環状のカソードリング80が取り付けられている。支柱79の長さは、ウエハ受け渡しピン84の長さより長い。
回転管77と同軸に、サセプタ81が配備されている。サセプタ81は、回転管77内に挿通された支軸81b、および支軸81bの一端(カソードリング80側)に垂直に取り付けられた円板状のウエハ裏面押圧板81aを含んでいる。支軸81bは、ボールスプライン190により、支軸81bの回転管77の軸方向移動を許容した状態で、回転管77と軸が一致するように支持されている。
サセプタ81には、サセプタ移動機構46が結合されている。サセプタ移動機構46は、反転ベース181に取り付けられたエアシリンダ46aと、エアシリンダ46aのピストンと支軸81bとを結合する伝達部材46bとを含んでいる。伝達部材46bは、支軸81bのウエハ裏面押圧板81a側とは反対側の端部近傍で、回転管77から突出した部分に固定されている。エアシリンダ46aを駆動させることにより、サセプタ81を回転管77の中心軸に沿って移動させることができる。
図11は、メッキ時のウエハW近傍を示す図解的な断面図である。図9ないし11を参照して、支軸81bおよびウエハ裏面押圧板81aの内部には、連続した流体流路81cが形成されている。支軸81b内には、支軸81bの中心軸に沿って延びる1本の流体流路81cが形成されている。ウエハ裏面押圧板81a内に入ると、流体流路81cは複数本に分岐して、ウエハ裏面押圧板81aの中心部から周縁部に向かって延び、ウエハ裏面押圧板81aの周縁部で開口している。
カソード洗浄液配管201にはカソード洗浄液供給源が接続されており、窒素ガス配管202には窒素ガス供給源が接続されている。カソード洗浄液配管201にはバルブ201Vが介装されており、バルブ201Vを開くことにより、ロータリジョイント191にカソード洗浄液(たとえば、純水)を導入できるようになっている。窒素ガス配管202にはバルブ202Vが介装されており、バルブ202Vを開くことにより、ロータリジョイント191に窒素ガスを導入できるようになっている。
供給配管203から導入されたカソード洗浄液の一部は、リーク配管204を介して排出されるように構成されている。ロータリージョイント191内の摺動部で生じるパーティクルは、カソード洗浄液とともにリーク配管204へ流し出され、流体流路81cへ流れないようになっている。
ステータ243は、ボディ247、ボディ247から突出した内筒部245、およびボディ247から突出し内筒部245の周囲に内筒部245と同軸に配された外筒部246を含んでいる。ボディ247、内筒部245、および外筒部246は、一体に形成されている。ボディ247において、内筒部245および外筒部246が延びる方向と直交する方向に、供給配管203を接続するための継ぎ手248、およびリーク配管204を接続するための継ぎ手249が設けられている。継ぎ手248および継ぎ手249からは、ボディ247の内方に、それぞれ処理流体供給孔256およびリークポート257が延びている。
密閉リング264は、第2連通部255に向かって開いた断面コ字形のフッ素樹脂製の圧接部材(リップ部)264a、圧接部材264a内に配されたコイルばね(つる巻きばね)264b、および圧接部材264aの開放方向の一部を覆う押さえ部材264cとを含んでいる。圧接部材264aは、コイルばね264bの弾力により、コイルばね264bを中心として外方に向かって付勢されており、外筒部246および円筒部250に接触している。コイルばね264bは、使用するカソード洗浄液に対する耐性を有する材料で構成されている。押さえ部材264cは、コイルばね264bを圧接部材264aから外れないように押さえている。
ステータ243とロータ244とを嵌め合わせてロータリジョイント191を組み立てる際、固定用リング269を外筒部246に締め込むことにより、Cリング266、第3スペーサ268およびベアリング267を軸方向の所定の位置まで導くことができる。
第1間隙252の幅が狭いことによって、この部分に存在する処理流体には、大きな圧力損失が生じる。したがって、主流路270を流れる処理流体の流量を大きくするために、主流路270の処理流体に大きな圧力をかけた場合でも、密閉リング264には大きな圧力(負荷)がかからない。したがって、密閉リング264の耐用期間は長くなる。処理流体がカソード洗浄液の場合、第2間隙253に存在するカソード洗浄液は、密閉リング264の潤滑および冷却の役割も果たす。これによっても、密閉リング264の耐用期間は長くなる。
内筒部245と外筒部246とは、ボディ247に一体に形成されているので、内筒部245と外筒部246との間隔は、正確に所定の値に保たれる。円筒部250は、外筒部246に対して、密閉リング264および2つのベアリング267によって3カ所で支持されているので、円筒部250と外筒部246との間隔、すなわち第2間隙253の幅も、正確に所定の値に保たれる。したがって、円筒部250と内筒部245との間隔、すなわち第1間隙252の幅も正確に所定の値に保たれ、円筒部250と内筒部245とが接触することはない。
図11および図13を参照して、カソードリング80は、スピンベース78側に近い側から遠い側に向かって順に配置されたアッパーリング80u、導通板80c、およびベースリング80bを含んでいる。アッパーリング80u、導通板80c、およびベースリング80bは、いずれもリング状である。ベースリング80bは、非弾性部材よりなる。導通板80cは、アッパーリング80uとベースリング80bとにより包み込まれて(カバーされて)いる。アッパーリング80uとベースリング80bとは、導通板80cの外周側および導通板80cのスピンベース78とは反対側の面の内周側で対向(近接)している。
当接部80aはベースリング80bに設けられている。換言すれば、ベースリング80bの内径は、アッパーリング80uの内径よりもわずかに小さい。当接部80aは、ウエハ裏面押圧板81a周縁部に対向してウエハWに接触するシール面80sを有している。
図14は、カソード電極83の形状を示す図解的な平面図(図14(a)(b)および断面図(図14(c))である。図14(a)はカソード電極83全体を示す図であり、図14(b)はその一部を拡大して示す図である。
図11を参照して、ウエハWが当接部80aとウエハ裏面押圧板81aとにより挟持された状態で、カソード電極83は、ウエハWのウエハ裏面押圧板81a側とは反対側の面において、周縁部近傍に弾性的に接触されるようになっている。すなわち、接触部83cは、一定レベルの接点圧力を有してウエハWに接触することができる。
スピンベース78および回転管77の内部には、導線198が配設されている。スピンベース78のカソードリング80側の面の周縁部には、絶縁板78iを介して導電性を有する連結部材78jが取り付けられている。導線198は、絶縁板78iを貫通する導通スタッド78sを介して、連結部材78jに電気的に接続されている。連結部材78jには位置決めピン78pが設けられている。
図9および図10を参照して、メッキ電源82と導線198との間には、電気接続機構192が介装されており、カソードリング80とともに回転する導線198と、非回転系にあるメッキ電源82との間で通電できるようになっている。
プーリ193,195は、たとえば、ベルト196との接触面に金メッキが施されたものとすることができ、ベルト196は、たとえば、表面に金メッキが施されたスチールベルトとすることができる。これらの場合、プーリ193とプーリ195との間の電気抵抗を小さくすることができる。ベルト196により、プーリ193とプーリ195とは機械的に接続されており、回転駆動機構45により回転管77が回転されると、この回転駆動力はプーリ193、ベルト196、およびプーリ195を介して回転軸194に伝えられ、回転軸194が回転する。回転管77および回転軸194が回転しているときでも、ベルト196を介してプーリ193,195間の電気的な接続は維持される。
カソード電極83からメッキ電源82に至る導通経路を構成する部材は、他の金属製の部品、金属製ビス、金属製のベアリングなどから絶縁されており、アースから確実に絶縁されている。これにより、不所望の部分に電流が流れたり、カソード電極83とメッキ電源82との間に流れる電流にノイズが入ったりすることを回避できる。
次に、メッキカップ56a〜56dの構成を説明する。図9および図11を参照して、メッキ槽61a〜61dは、ウエハWの外径にほぼ等しい内径を有する筒状の側壁を有している。メッキ槽61a〜61dの底面中央部には、メッキ液供給口54が形成されており、このメッキ液供給口54を介して、送液分岐配管58a〜58dが、メッキ槽61a〜61d内にわずかに突出するように連通接続されている。送液分岐配管58a〜58dのメッキ槽61a〜61d内の端部には、半球状で多数の穴が形成されたシャワーヘッド75が取り付けられている。シャワーヘッド75により、メッキ液はメッキ槽61a〜61d内に様々な方向(角度)に分散されて導入される。
メッシュ部材49の平面形状は、メッキ槽61a〜61dの内径にほぼ等しい外径を有する円形である。積層された複数のメッシュ部材49は、平面視においてメッキ槽61a〜61d内のほぼ全域に渡って存在している。メッキ槽61a〜61dの下方から上昇してきたメッキ液は、メッシュ部材49により整流される。
アノード電極76の平面形状は、メッキ槽61a〜61dの内径にほぼ等しい外径を有する円形であり、アノード電極76は、平面視においてメッキ槽61a〜61d内のほぼ全域に渡って存在している。アノード電極76は、導線199Bにより、メッキ電源82に接続されている。
図15は、メッキ槽61a〜61d中の電気的等価回路を示す図解図である。図15を参照して、メッシュ部材49がメッキの均一性に与える影響について説明する。
アノード電極76の中心部からウエハWの中心部へと鉛直方向に流れる電流の大きさをiCとし、アノード電極76周縁部からウエハWの周縁部へと鉛直方向に流れる電流の大きさをiEとすると、V=iE(RL+RP)=iC(RL+RP+rS)となる。すなわち、アノード電極76周縁部からウエハWの周縁部へと鉛直方向に流れる電流の大きさをiEは、アノード電極76の中心部からウエハWの中心部へと鉛直方向に流れる電流の大きさをiCより小さくなる。
メッキ槽61a〜61dの上端近傍は、外周側を切り欠いて肉厚が薄くされており、また、メッキ時にカソードリング80(ベースリング80b)がメッキ槽61a〜61d上端に対向する部分は、メッキ槽61a〜61d上端近傍の形状と相補的な形状を有している。これにより、メッキ時にメッキ槽61a〜61dとカソードリング80とが干渉しないようにすることができる。メッキ槽61a〜61d上端とウエハWとの距離は、ほぼ0mmから一定の範囲内で任意に調整可能である(図11参照)。メッキ時には、カソードリング80の突出部80pが回収槽62a〜62d上部に挿入された状態となる。
メッキ処理部12によりメッキを行う際は、先ず、システムコントローラ155により反転駆動部43が制御されて、ウエハ保持回転機構74a〜74dのいずれか(以下、ウエハ保持回転機構74aとする。)のウエハ裏面押圧板81aが上方を向くようにされる。また、システムコントローラ155によりサセプタ移動機構46が制御されて、ウエハ裏面押圧板81aが回転管77側に移動され、ウエハ受け渡しピン84がウエハ裏面押圧板81aを貫通して、このウエハ裏面押圧板81aから突出した状態にされる。この状態が図16に示されている。
一方、搬送ロボットTRの進退アーム41または進退アーム42(図5参照)により、カセットCから未処理のウエハWが取り出される。このウエハWは、搬送ロボットTRにより、支柱79の間を通して搬入されて(図13参照)、ウエハWの中心が回転管77の中心軸上にのるように、ウエハWがウエハ受け渡しピン84の上に載置される。この状態で、ウエハWの処理面(メッキを施す面)は上方に向けられている。
メッキ液中で、酸化還元剤としての鉄イオンは、2価および3価の鉄イオンとして存在している。3価の鉄イオンは、主成分管理部2(図1参照)に収容された銅供給源(銅管)から電子を奪って銅イオンを溶出させ、自らは2価の鉄イオンとなる。一方、2価の鉄イオンは、アノード電極76に電子を与えて3価の鉄イオンとなる。
このため、酸化還元剤を用いなかった場合に発生する活性な酸素の泡は生じない。これにより、メッキ液の添加剤の酸化による分解を遅らせることができ、また、酸素の泡がウエハW下面に付着して、ウエハW表面(下面)に形成された微細な孔や溝を埋めてメッキできなくなる事態を回避することができる。
メッキ電源82の通電と同時に、システムコントローラ155により、バルブ201Vを開くように制御される。これにより、流体流路81cにカソード洗浄液が導入される。カソード洗浄液はウエハ裏面押圧板81a周縁部の開口から流れ出し、流体流路80fを経てカソード洗浄液回収槽210へと導かれる(図11参照)。これにより、カソード電極83はカソード洗浄液で洗浄される。
さらに、システムコントローラ155により回転駆動機構45が制御されて、ウエハWが、やや高速(たとえば、200rpmないし1000rpm)で数十秒間回転される。これにより、ウエハW下面のメッキ液は側方へと振り切られる。この際、ウエハWのメッキ面は完全に乾燥しないようにされ、液膜が存在する状態にされる。これにより、ウエハW搬送中にメッキ面が腐食されないようにすることができる。
メッキ処理は、4つのポンプP1〜P4を同時に作動させてメッキカップ56a〜56dで同時に行ってもよく、ポンプP1〜P4の一部のみ作動させて対応するメッキカップ56a〜56dのいずれかで行ってもよい。
メッキ処理ユニット20aに対して第2搬送路15とは反対側には、エンクロージャ30の隔壁の一部をなす外装カバー220が取り付けられている。外装カバー220は、エンクロージャ30から着脱自在であり、メッキ処理ユニット20aのメンテナンスを行うときは、外装カバー220を外すことができる。
回動部材221は、ガスダンパ225を介して、フレーム222aより低い位置にあるウエハ処理部1のフレーム222cに結合されている。ガスダンパ225はシリンダおよびピストンを備えており、シリンダに封入されたガスの圧力により、ピストンがシリンダ内に押し込まれる向きの力に抗することができる。フレーム222cには、ガスダンパ225のシリンダ側の端部が回動自在に取り付けられており、回動部材221には、ガスダンパ225のピストン側の端部が回動自在に取り付けられている。
図18は、メッキカップ56aの図解的な側面図である。図18を参照して、メッキカップ56aの位置を合わせたり、メッキ槽61aの上端が水平になるように調整する方法を説明する。メッキカップ56b〜56dも同様の構造を有しており、同様の方法により調整できる。
第1ベース板230の周縁部の少なくとも3箇所に、第1ベース板230を厚さ方向に貫通する固定穴233が形成されている。第2ベース板231には、固定穴233にほぼ対応する位置に、内ねじ234が形成されている。固定穴233には、外ねじが形成された固定ねじ235が挿通されており、固定ねじ235は第2ベース板231に形成された内ねじ234に締め付けられている。これにより、第1ベース板230は第2ベース板231に固定されている。
第2ベース板231は、その周縁部に互いに間隔をあけて設けられた少なくとも3対の押しねじ238Aおよび引きねじ238Bにより、フレーム236に固定されている。それぞれの対の押しねじ238Aおよび引きねじ238Bを調整して、その押しねじ238Aおよび引きねじ238Bが設けられた位置における第2ベース板231のフレーム236からの高さを調整できる。これにより、第2ベース板231の傾きを調整できる。
通常、ウエハ保持回転機構74aとメッキカップ56aとが対向された状態で、カソードリング80の中心軸とメッキ槽61aの中心軸とは、ほぼ平行になるように調整されている。したがって、上記の方法でメッキ槽61aの位置を合わせることにより、メッキ槽61aの中心軸とカソードリング80の中心軸とを一致させることができる。メッキ槽61aが適正な位置にあるとき、固定ねじ235を強く締め付けてメッキ槽61aの位置を固定する。
ほぼ円筒状のカップ85内に、ウエハWをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック86が備えられている。スピンチャック86は、ウエハWの周縁部に接触することなく、ウエハWの底面中央部のみを吸着することにより、ウエハWを保持できるようになっている。スピンチャック86は鉛直方向に沿って配された回転軸87を有しており、回転軸87には回転駆動機構88からの回転駆動力が伝達されるようになっている。また、スピンチャック86には、このスピンチャック86を昇降させる昇降機構89が結合されていて、スピンチャック86の上部をカップ85内に収容された状態と、カップ85の上端より高い状態とにできるようになっている。
カップ85の上方には、リンスノズル90が配置されている。リンスノズル90にはリンス液配管91が連通接続されており、リンス液配管91にはリンス液供給源92が接続されている。リンス液配管91にはバルブ91Vが介装されており、バルブ91Vを開くことによりリンスノズル90からリンス液を吐出して、スピンチャック86に保持されたウエハWの上面にリンス液を供給できるようになっている。
また、カップ85の上方には、エッチング処理管93がほぼ鉛直方向に沿って設けられている。エッチング処理管93下端近傍のカップ85中心側には、スピンチャック86に保持されたウエハWの表面に沿う水平方向に延びる溝94が形成されており、このウエハWの周縁部を溝94内に挿入できるようになっている。溝94の内部空間とエッチング処理管93の内部空間とは連通している。
ベベルエッチングユニット21a,21bによりウエハWの周縁部をエッチングするときは、先ず、システムコントローラ155により移動機構95が制御されて、エッチング処理管93が退避位置に退避される。
次に、システムコントローラ155により移動機構95が制御されて、エッチング処理管93が処理位置に移動される。これにより、図19に示すようにウエハWの周縁部が溝94に挿入された状態となる。このときのウエハWの回転数は、たとえば、500rpm程度とすることができる。そして、システムコントローラ155の制御により、バルブ93Vが開かれる。エッチング液の流量は、たとえば、20ml/minとすることができる。これにより、エッチング液供給源96から溝94内にエッチング液が供給される。エッチング液は溝94から溢れて流れ、溝94内はエッチング液でほぼ満たされた状態となる。
このように一定時間(たとえば、数十秒間)エッチング液を流して、ウエハW周縁部の銅薄膜のエッチングを継続した後、システムコントローラ155はバルブ93Vを閉じるように制御して、溝94内へのエッチング液の供給を停止する。これにより、溝94内にはエッチング液が存在しない状態となり、ウエハW周縁部のエッチング処理は終了する。
一定時間(たとえば、1分程度)、リンス液の供給が継続された後、システムコントローラ155の制御によりバルブ91V,100Vが閉じられてリンス液の供給が停止される。そして、システムコントローラ155により回転駆動機構88が制御されてスピンチャック86が一定時間高速回転(たとえば、1000rpm程度で数十秒間)されて、ウエハWの振り切り乾燥が行われた後、スピンチャック86の回転が停止される。
そして、搬送ロボットTRの進退アーム42または進退アーム41により処理済みのウエハWが搬出されて、1枚のウエハWの周縁部のエッチング処理が終了する。処理済みのウエハWは周縁部に銅薄膜が存在しないので、以後の工程で基板保持ハンド41,42c(図5(a)参照)により周縁部を把持されても基板保持ハンド41c、42cに銅が付着することはない。
ほぼ円筒状のカップ101内に、ウエハWをほぼ水平に保持して回転するスピンチャック102が備えられている。スピンチャック102は、鉛直方向に沿って配された回転軸102aおよびその上端に垂直に取り付けられた円板状のスピンベース102bを有しており、スピンベース102bの上面周縁部近傍には、複数のチャックピン102eが周方向に間隔をあけて立設されている。チャックピン102eは、ウエハWの下面周縁部を支持しつつ、ウエハWの端面(周面)に当接し、他のチャックピン102eと協働してウエハWを挟持できるようになっている。
カップ101の上方には、ノズル107が配置されている。ノズル107は、バルブ107Vを介してリンス液供給源に連通接続されており、バルブ107Vを開くことにより、ノズル107からスピンチャック102に保持されたウエハWに向けて、リンス液を吐出することができるようになっている。
処理液供給路102cと洗浄液供給源との間には、バルブ108Vが介装されており、処理液供給路102cとリンス液供給源との間には、バルブ109Vが介装されている。バルブ109Vを閉じ、バルブ108Vを開くことにより、処理液吐出口102dから洗浄液を吐出させることができ、バルブ108Vを閉じ、バルブ109Vを開くことにより、処理液吐出口102dからリンス液を吐出させることができる。このようにして、スピンチャック102に保持されたウエハWの下面中心部に、洗浄液またはリンス液を供給できる。
洗浄ユニット22a,22bによりウエハWを洗浄するときは、先ず、システムコントローラ155により昇降機構104が制御されてスピンチャック102が上昇されて、スピンチャック102の上部がカップ101の上端より高くされる。そして、搬送ロボットTRの進退アーム41または進退アーム42(図5参照)により、ベベルエッチングユニット21aまたは21bでベベルエッチング処理が施されたウエハWが搬入されて、ウエハWの中心が回転軸102aの中心軸上にのるように、ウエハWがチャックピン102eによりメカニカルに保持される。
そして、搬送ロボットTRの進退アーム42または進退アーム41により処理済みのウエハWが搬出されて、1枚のウエハWの洗浄処理が終了する。
システムコントローラ155により、ウエハ処理部1、主成分管理部2、微量成分管理部3、および後処理薬液供給部4を制御して、メッキ装置10全体を統括的に管理できる。具体的には、システムコントローラ155は、各部の状態を監視し、各部に適切な制御指令を出し、各部のデータを設定し、各部のデータを取り込むことができる。
各シリアル/パラレル変換器161a,161bには、パラレルケーブルを介して、電磁弁162a,162bやセンサ163a,163b(たとえば、温度センサ70、電磁導電率計71、超音波式レベル計72(図7参照))などが接続されている。電磁弁162a,162bは、たとえば、エア弁からなるバルブ(たとえば、バルブ91V,100V(図19参照),107V(図20参照))を制御することができる。
主成分管理部2は、メッキ液中に銅イオンを供給するための少なくとも1つ(この実施形態では2つ)の銅溶解タンク110a,110b、これらのうち使用されていない銅溶解タンク110a,110bに置換液を供給するためのバッファ槽111、およびバッファ槽111に置換液の元となる置換原液を供給する置換原液供給部112を含んでいる。
銅溶解タンク110a,110bは、いずれも、銅溶解タンク110a,110bの側壁を構成する外管116a,116b、および外管116a,116b内に配設された内管117a,117bを備えており、内管117a,117bの内部空間は、外管116a,116bと内管117a,117bとの間の空間(以下、「環状空間145」という。)と銅溶解タンク110a,110bの下部で連通している。銅管146は、環状空間145内に収容されている。
バッファ槽111の底部には、配管口を介して循環配管118の一端が連通接続されている。循環配管118の他端は、分岐点B1で、循環分岐配管121,122に分岐している。循環分岐配管121は、さらに、循環分岐配管121a,121bに分岐しており、循環分岐配管122は、さらに、循環分岐配管122a,122bに分岐している。
循環分岐配管119dは、蓋120に形成された配管口を挿通されて(蓋120を貫通して)、バッファ槽111内に延設されている。循環分岐配管119dには、バルブAV2−2が介装されている。
循環分岐配管119eは、分岐点B4においてメッキ液移送管P12bの途中に連通接続されている。循環分岐配管119eにはバルブAV2−1が介装されている。バルブAV2−1,AV2−2は、出口側主流路切り換え部114に集約されている。
計量カップ129側方の所定の高さ位置には、その高さ位置における計量カップ129内部の液体の有無を検知する定量確認センサ133が取り付けられている。また、置換原液移送管131の計量カップ129に近接した部分の側方には、空確認センサ134が取り付けられている。空確認センサ134は、その高さ位置における置換原液移送管131内の液体の有無を検知できる。これにより、計量カップ129内が空であるか否かを知ることができるようになっている。
バッファ槽111には、さらに、蓋120を貫通して給排気管136が導入されている。給排気管136のバッファ槽111外の端部には、エアポンプ137が接続されている。給排気管136には、三方バルブAV8−3が介装されている。三方バルブAV8−3により、バッファ槽111とエアポンプ137とが流通するようにしたり、バッファ槽111と大気とが流通するようにしたりすることができる。
メッキ処理に先立って、システムコントローラ155により、いずれの銅溶解タンク110a,110bを使用するかが決定される。銅溶解タンク110a,110bは、内部の銅管146の重量が最も小さいものが使用され、他のものは予備(リザーブ)とされ使用されない。
メッキ液中の銅イオンならびに2価および3価の鉄イオンの濃度が、所定の濃度からずれると、ウエハW表面に形成された微細な孔や溝の埋め込み性が悪くなり良好なメッキができなくなる。したがって、メッキ液中の銅イオンならびに2価および3価の鉄イオンの濃度を所定の値(所定の濃度範囲内)に保つ必要がある。すなわち、ウエハWの下面で失われる銅イオンの量と、銅管146から溶出する銅イオンの量とがほぼ同じになるようにし、アノード電極76近傍で生じる2価の鉄イオンの量と、銅管146近傍で生じる3価の鉄イオンの量とがほぼ同じになるようにしなければならない。
銅管146の表面のうち、外周面および内周面が大部分を占める。銅管146は、溶解が進行すると、肉厚が薄くなり長さが短くなるが、長さの変化率は無視できるほど小さい。したがって、外周面および内周面の面積(銅管146の表面積)は、銅管146の溶解が進行しても、銅管146が完全に溶解する直前までほぼ一定とみなせる。銅管146が完全に溶解する直前であるか否かは、重量計154aの出力信号より求めることができる。また、銅管146近傍を流れるメッキ液の流速は、銅溶解タンク110aに流入するメッキ液の流量で代用することができる。
次に、メッキ処理部12でのメッキ処理が終了したときの主成分管理部2の動作について説明する。メッキ処理ユニット20a〜20dでメッキ処理が行われていないとき、メッキ液収容槽55と銅溶解タンク110aまたは110bとの間でメッキ液を循環させると、メッキ液中の銅イオンの濃度は適正な濃度範囲を超えて上昇する。これは、メッキ液中の銅イオンが消費されないにもかかわらず、銅管146からメッキ液に銅イオンが供給されるからである。
そこで、メッキ処理部12でのメッキ処理が終了したときは、銅溶解タンク110a,110b内のメッキ液を置換液に置換し、メッキ液の銅イオン濃度の上昇および銅管146表面の変質を防ぐようにされる。以下、置換する対象を銅溶解タンク110aとする。
先ず、システムコントローラ155の制御により、ポンプP5が停止され、主成分管理部2のすべてのバルブが閉じられる。続いて、システムコントローラ155により加圧/減圧部164が制御されて、バッファ槽111内に給気される。これによりバッファ槽111内は加圧される。次に、システムコントローラ155の制御により、バルブAV2−2,AV3−1,AV3−2,AV1−5,AV1−2が開かれる。これにより、バッファ槽111内の加圧された空気が環状空間145内に導入されて、銅溶解タンク110a内のメッキ液が押し出され、メッキ処理部12のメッキ液収容槽55内に送られる。
計量カップ129の底部が置換原液移送管131(排液口)に向かって下り傾斜がつけられていることにより、計量カップ129内の置換原液は、ほぼ完全に計量カップ129から抜き出される。システムコントローラ155により、空確認センサ134の出力信号に基づいて、計量カップ129内が空であると判断されると、バルブAV6−2,AV6−4が閉じるように制御される。
続いて、システムコントローラ155によりバルブAV8−3が制御され、バッファ槽111と大気とが流通するようにされる。これにより、バッファ槽111内は大気圧になる。その後、システムコントローラ155の制御により、バルブAV1−1,AV1−5,AV3−2,AV3−1,AV2−2が開かれ、ポンプP5が作動される。この際、ポンプP5は、所定の時間のみ作動されるか、または、重量計154aの出力信号に基づき、銅溶解タンク110a内が置換液で満たされたと判断されるまで作動される。
図23は、後処理薬液供給部4の構造を示す図解的な斜視図である。
タンクエンクロージャ291は、上部に蓋293が設けられており、正面に扉294が設けられている。蓋293または扉294を開けて、後処理薬液タンク290の出し入れなどの作業を行うことができる。蓋293および扉294を閉じた状態で、タンクエンクロージャ291はほぼ密閉された状態となる。
タンクエンクロージャ291の背面には、排気接続口295および後処理薬液配管挿通口296が形成されている。排気接続口295には排気管297が接続されており、タンクエンクロージャ291内の空気を排気できるようになっている。タンクエンクロージャ291がほぼ密閉された状態で、排気管297を介して排気することにより、タンクエンクロージャ291内を負圧に保つことができる。
後処理薬液配管挿通口296には、短い管状の保護管298が挿通されており、保護管298には後処理薬液配管P14が挿通されている。すなわち、後処理薬液配管挿通口296には二重の配管が挿通されている。
主成分管理部2は、シリアル/パラレル変換器165および操作パネル166を備えている。ウエハ処理部1に備えられたシステムコントローラ155は、RS−485規格のシリアルポートを介して、シリアル/パラレル変換器165とケーブル接続されており、RS−232C規格のシリアルポートを介して操作パネル166とケーブル接続されている。
微量成分管理コントローラ169には、ディスプレイ170、キーボード171、警報音発生装置400、ポテンショスタット(電源)172、シリンジポンプ173、シリアル/パラレル変換器174などが接続されている。ディスプレイ170およびキーボード171により、微量成分管理コントローラ169と作業者との間で、情報の入出力をできるようになっている。
シリアル/パラレル変換器174には、パラレルケーブルを介して電磁弁175やセンサ176(たとえば、液面センサ)が接続されている。電磁弁175は、たとえば、エア弁からなるバルブを制御することができる。シリアル/パラレル変換器174は、微量成分管理コントローラ169からのシリアル信号をパラレル変換して、電磁弁175等に出力し、センサ176からのパラレル信号をシリアル変換して、微量成分管理コントローラ169に出力する。
微量成分管理部3は、図25に示すように複数のウエハ処理部にそれぞれ備えられたメッキ処理部12,12Sに接続することが可能であり、各メッキ処理部12、12Sで使用されるメッキ液の微量成分を定量分析して、その微量成分に関して所定の濃度範囲になるようにメッキ液の組成を調整できる。無論、微量成分管理部3を1つのメッキ処理部12(12S)に接続して使用することも可能である。
メッキ液の微量成分の濃度は、メッキ処理部12,12Sで使用されているうちに所定の濃度(濃度範囲)より低くなるように変化する。微量成分管理コントローラ169により補充管324および補充管325のうちのいずれかを選択して、メッキ液収容槽55またはメッキ液収容槽55Sに収容されているメッキ液に促進剤、抑制剤、および塩素を補充できるようになっている。これにより、メッキ液の微量成分の濃度を所定の濃度に調整できる。
図26は、微量成分管理部3の詳細な構成を示すブロック図である。
微量成分管理部3は、分析部320、補充部321、および微量成分管理コントローラ169に加えて、微量成分管理部3で使用される純水、圧縮空気や微量成分管理部3内の排気を管理するユーティリティ部301、分析部320に分析用の試薬を供給したり補充部321にメッキ液の微量成分を含む補充液を供給する試薬供給部313、ならびに加圧または減圧することにより分析部320、補充部321、試薬供給部313、およびメッキ液収容槽55、55Sの間で液体を移送する加圧/減圧部302を備えている。
ユーティリティ部301を介して、サンプリング部319、分析カップ336、および補充部321に純水が供給されるようになっている。分析カップ336周辺の空気は、ユーティリティ部301の管理の下に、微量成分管理部3外に排出されるようになっている。
図27は、サンプリング部319の構成を示す図解図である。サンプリング部319は、サンプリング管322,323を介して送液されたメッキ液を収容するサンプリング容器305と、分析時のキャリブレーションに用いられる標準メッキ液を収容する標準メッキ液収容器303とを備えている。標準メッキ液は、促進剤濃度、抑制剤濃度、および塩素濃度が既知のメッキ液である。
排出管334の他端は、加圧/減圧部302に接続されている。排出管334にはバルブ334Vが介装されている。バルブ334Vを開いた状態で、加圧/減圧部302により、サンプリング容器305内の液体を加圧/減圧部302内に吸引できる。サンプリング容器305の底部が排液口に向かって下り傾斜がつけられていることにより、サンプリング容器305内の液体は、ほぼ完全に抜き出される。
標準メッキ液収容器303内底部とサンプリング容器305内上部との間には、標準メッキ液移送管304が配設されている。標準メッキ液移送管304は上蓋305aを貫通して配設されており、サンプリング容器305内の上蓋305a近傍で開口している。標準メッキ液移送管304には、バルブ304Vが介装されている。
図28は、分析カップ336の構造を示す図解図である。
すなわち、分析に使用するメッキ液は、メッキ液収容槽55またはメッキ液収容槽55Sから一旦サンプリング容器305内にサンプリングされ、サンプリング容器305から分析カップ336に送液される。サンプリング容器305および分析カップ336は、微量成分管理部3の共通のエンクロージャ内に設けられており、互いに近接して配されている。
さらに、純水供給源から分析カップ336に、純水配管356が延設されている。純水配管356にはバルブ356Vが介装されている。純水配管356には、分析カップ336の上部に配置されたノズル356Nが接続されており、バルブ356Vを開くことにより、ノズル356Nを介して分析カップ336内に純水を供給できる。
回転電極308は白金(Pt)からなり、絶縁材料からなる円柱状の棒体308aの一方端に設けられている。回転電極308は、棒体308aの径より小さな径を有する円板状であり、棒体308aの端面と面一に、棒体308aと同軸に取り付けられている。棒体308aは、回転電極308が取り付けられている側が下方を向けられて、鉛直方向に沿うように配置されている。棒体308aは、図示しない保持部材により、棒体308aの中心軸のまわりに回転自在に保持されている。
参照電極310は、外部ガラス管310a、外部ガラス管310a内に配置された内部ガラス管310b、および内部ガラス管310b内に配置された銀塩化銀電極310cを備えている。内部ガラス管310b内は塩化カリウムと硫酸との混合水溶液で満たされており、外部ガラス管310aと内部ガラス管310bとの間は、体積比率で10%の硫酸水溶液で満たされている。内部ガラス管310bの内部と外部ガラス管310aの外部とは、わずかに流通するようになっている。銀塩化銀電極310cは、導線を介してポテンショスタット172および微量成分管理コントローラ169に電気接続されている。
また、銀塩化銀電極311の上端には、上下機構326が結合されており、銀塩化銀電極311を上下方向に移動させることができる。上下機構326は、エアシリンダ326aを駆動源としており、エアシリンダ326aのピストンと銀塩化銀電極311とは、結合部材326bで結合されている。上下機構326により銀塩化銀電極311を上昇させて、銀塩化銀電極311が分析カップ336に収容された液体に接触しないようにすることができる。
ポテンショスタット172には、微量成分管理コントローラ169によって設定された掃引電圧が与えられるようになっている。ポテンショスタット172は、参照電極310と作用電極としての回転電極308との間の電圧がこの掃引電圧と等しくなるように、対極309と回転電極308との間に流れる電流の大きさを調整し、このときの電流値を表す電圧を微量成分管理コントローラ169に与える。
図29は、補充部321の構成を示す図解図である。
補充部321は、メッキ液を収容する調合容器(ミキシングカップ)335と、メッキ液に塩素(塩素イオン)を補充するための塩素補充液が収容された塩素補充液収容器337とを備えている。塩素補充液収容器337に収容された塩素補充液は、バッファカップ343を介して調合容器335内に供給されるようになっている。また、調合容器335には、試薬供給部313から、メッキ液に促進剤を補充するための促進剤補充液やメッキ液に抑制剤を補充するための抑制剤補充液を供給できるようになっている。
調合容器335は樹脂製で、その容積は500ml程度である。調合容器335の側面には、少なくとも1つ(この実施形態では2つ)の液面センサ338A,338Bが取り付けられている。液面センサ338A,338Bは、その高さ位置における調合容器335内のメッキ液の有無を検知できる。液面センサ338Aは、液面センサ338Bより高い位置に取り付けられている。液面センサ338A,338Bの出力は、微量成分管理コントローラ169に入力される。
給排気管339には、2つのバルブ、すなわち、調合容器335側のバルブ339V1と加圧/減圧部302側のバルブ339V2とが介装されている。バルブ339V1,339V2を開き、調合容器335をほぼ密閉された状態にして、加圧/減圧部302により調合容器335内を加圧または減圧することができる。
調合容器335の下部は半球状になっており、調合容器335の最も低い部分(底部の中央部)には排液口が形成されている。この排液口には排出管342の一端が取り付けられている。すなわち、調合容器335の底部は、排液口(排出管342との接続部)に向かって下り傾斜がつけられている。
バッファカップ343は樹脂からなり、バッファカップ343の側面には、光学式または静電容量式の3つの液面センサ349A,349B,349Cが取り付けられている。液面センサ349A,349B,349Cは、その高さ位置におけるバッファカップ343内の塩素補充液の有無を検知できる。液面センサ349A,349B,349Cの中で、液面センサ349Aは最も高い位置に取り付けられており、液面センサ349Cは最も低い位置に取り付けられている。液面センサ349A,349B,349Cの出力は、微量成分管理コントローラ169に入力される。
バッファカップ343と給排気管339の分岐点C1とは、給排気管347を介して連通接続されている。給排気管347は上蓋343aを貫通して配設されており、バッファカップ343内の上部で開口している。給排気管347には、バルブ347Vが介装されている。バルブ347V,339V2を開き、バッファカップ343をほぼ密閉された状態にして、加圧/減圧部302によりバッファカップ343内を減圧または加圧できる。
排出管348の他端は、分岐点C2において排出管342に連通接続されている。分岐点C2は、バルブ342Vと加圧/減圧部302との間にある。排出管348にはバルブ348Vが介装されている。バルブ348Vを開いた状態で、加圧/減圧部302により、バッファカップ343内の塩素補充液を加圧/減圧部302内に吸引できる。バッファカップ343の底部が排液口(排出管348)に向かって下り傾斜がつけられていることにより、バッファカップ343内の塩素補充液はほぼ完全に抜き出される。
調合容器335と試薬供給部313との間には、促進剤補充液を移送するための促進剤補充液移送管361と、抑制剤補充液を移送するための抑制剤補充液移送管362とが配設されている。促進剤補充液移送管361および抑制剤補充液移送管362は、上蓋335aを貫通して配設されており、調合容器335内の上部で開口している。
調合容器335内において、給排気管339、塩素補充液移送管345B、促進剤補充液移送管361、抑制剤補充液移送管362、および純水配管365の開口位置は、液面センサ338Aが取り付けられた高さ位置より高い。また、調合容器335内において、補充管324,325の開口位置は、液面センサ338Bが取り付けられた高さ位置より低い。
試薬供給部313は、促進剤を収容する促進剤収容器371、抑制剤を収容する抑制剤収容器372、ベース液を収容するベース液収容器373、硝酸銀水溶液を収容する硝酸銀水溶液収容器374、およびチオ硫酸ナトリウム水溶液を収容するチオ硫酸ナトリウム水溶液収容器375を備えている。ベース液は、所定の組成のメッキ液から微量成分を除いた組成を有する。硝酸銀水溶液は、たとえば、0.01Nの濃度のものとすることができる。
排出管401〜405の他端は、排出共通配管398に連通接続されている。排出共通配管398は、加圧/減圧部302に接続されている。排出管401〜405には、バルブ401V〜405Vがそれぞれ介装されている。バルブ401V〜405Vのいずれかを開いた状態で、加圧/減圧部302により、対応するバッファカップ376〜380内の液体を加圧/減圧部302内に吸引できる。バッファカップ376〜380の底部が排液口(排出管401〜405)に向かって下り傾斜がつけられていることにより、バッファカップ376〜380内の液体はほぼ完全に抜き出される。
バッファカップ376内において、促進剤移送管381および給排気管391の開口位置は、液面センサ406Aが取り付けられた高さ位置より高い。また、バッファカップ376内において、促進剤移送管351および促進剤補充液移送管361の開口位置は、液面センサ406Cが取り付けられた高さ位置より低い。
バッファカップ378内において、ベース液移送管383および給排気管393の開口位置は、液面センサ408Aが取り付けられた高さ位置より高い。また、バッファカップ376内において、ベース液移送管353の開口位置は、液面センサ408Cが取り付けられた高さ位置より低い。
バッファカップ380内において、チオ硫酸ナトリウム水溶液移送管385および給排気管395の開口位置は、液面センサ410Aが取り付けられた高さ位置より高い。また、バッファカップ380内において、チオ硫酸ナトリウム溶液移送管355の開口位置は、液面センサ410Cが取り付けられた高さ位置より低い。
微量成分管理コントローラ169は、バッファカップ376内において、液面センサ406Bの高さ位置に促進剤が存在しないと判断されると、加圧/減圧部302およびバルブ381Vを制御して、液面センサ406Aにより促進剤が検知されるまで、バッファカップ376内を減圧する。促進剤収容器371内は大気圧にされているので、促進剤収容器371に収容された促進剤は、バッファカップ376内に移送され、バッファカップ376内の促進剤の液面は、液面センサ406Aより高くなる。
促進剤収容器371内に充分な量の促進剤が収容されている場合、促進剤の液面は、一定時間内に液面センサ406Aの高さ位置に達する。ところが、促進剤収容器371内の促進剤の量が少ない場合、所定量の促進剤がバッファカップ376内に移送されず、バッファカップ376内の促進剤の液面は、液面センサ406Aが取り付けられている高さ位置に達しない。
バッファカップ343,376〜380内の塩素補充液、促進剤、抑制剤、ベース液、硝酸銀水溶液、およびチオ硫酸ナトリウム水溶液を新しいものに交換する場合は、微量成分管理コントローラ169の制御により、バッファカップ343,376〜380内が加圧され、バルブ348V,401V〜405Vが開かれる。液面センサ349C,406C〜410Cにより、バッファカップ343,376〜380内の液体が検知されなくなってから、一定時間経過した後、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ348V,401V〜405Vが閉じられ、バッファカップ343,376〜380内が大気圧にされる。
図31は、加圧/減圧部302の構成を示す図解図である。加圧/減圧部302は、エアポンプ411と加圧/減圧タンク412とを備えている。
加圧/減圧タンク412とエアポンプ411とは、給排気管415を介して連通接続されている。エアポンプ411は排気管416および給気管417を備えており、給排気管415は排気管416および給気管417に連通接続されている。排気管416には三方バルブ416Vが介装されており、給気管417には三方バルブ417Vが介装されている。
図32は、微量成分管理部3の構造を示す図解的な斜視図である。
微量成分管理部3は、微量成分管理部エンクロージャ420内に収容されている。微量成分管理部エンクロージャ420は、ほぼ密閉された直方体の箱体である。微量成分管理部エンクロージャ420に内部は、隔壁により上下方向に3つの部分、すなわち、上段420U、中段420M、および下段420Lに分けられている。上段420Uと中段420Mとの間および中段420Mと下段420Lとの間は、空気が流通できる。
中段420Mには、分析カップ室332(図28参照)が配置されている。微量成分管理部エンクロージャ420の中段420M部には、排気口420hが形成されており、排気口420hには排気管433が接続されている。排気管433を介して、微量成分管理部エンクロージャ420内の空気を排気できる。微量成分管理部エンクロージャ420の中段420M部を貫通して、分析カップ室332内を排気するための排気管333が配設されている。排気管333,433は図外の排気設備に接続されている。
図33は、ユーティリティ部301の構成を示す図解図である。
漏液検知部424は、バット432内に配置された漏液検知センサ448と、漏液検知センサ448に接続された漏液検知アンプ449とを含んでいる。漏液検知センサ448は、バット432の底部に間隔をあけて配置された一対の電極448A,448Bを含んでいる。通常、電極448Aと電極448Bとの間は絶縁されているが、バット432内に配置された収容器から液体が漏出した場合、電極448Aと電極448Bとの間は導通する。
排液部419は、漏出液排出管450に介装された手動バルブ451、および排出管414に介装された手動バルブ452を含んでいる。手動バルブ451,452は、微量成分管理部エンクロージャ420外に設けられている。作業者は、手動バルブ451を開くことにより、バット432内に漏出した液体を抜き出すことができる。また、作業者は、バルブ414Vが開かれた状態で手動バルブ452を開くことにより、加圧/減圧タンク412に収容された液体を抜き出すことができる(図31参照)。
微量成分管理コントローラ169は、微量成分管理部3全体の制御を行う。微量成分管理コントローラ169のハードウェアは、中央演算処理装置(CPU ; Central Processing Unit)169Cと、半導体メモリおよび磁性体メモリを含む記憶装置169Mと、RS−232C規格のシリアルポート470と、RS−485規格のシリアルポート471と、複数のプリント基板169Pとを備えている。磁性体メモリは、たとえば、ハードディスクドライブ(HDD)に備えられたハードディスク(HD)や、フレキシブルディスクドライブ(FDD)に着脱されるフレキシブルディスク(FD)とすることができる。
微量成分管理コントローラ169は、RS−232C規格のシリアルポート470を介して、ウエハ処理部1(システムコントローラ155)および工場全体を上位のコンピュータで集中管理するCIM(Computer Integrated Manufacturing)システムにケーブル接続されている。さらに、微量成分管理部3が、他のウエハ処理部に備えられたメッキ処理部12Sに接続されている場合(図25参照)、微量成分管理コントローラ169は、RS−232C規格のシリアルポート470を介して、当該他のウエハ処理部(他のメッキ装置)のシステムコントローラにケーブル接続されている。
排気圧センサ436,437や漏液検知センサ448の出力信号は、インタロック回路465およびシリアル/パラレル変換器174を介して、微量成分管理コントローラ169に入力される。また、純水元バルブであるエアバルブ439V(図33参照)の開閉信号は、微量成分管理コントローラ169からシリアル/パラレル変換器174を介してインタロック回路465に入力され、インタロック回路465により、エアバルブ439V開閉用の電磁弁469が制御されるようになっている。
これにより、次にメッキ液をサンプリングして分析するときは、サンプリング管322,323内には前回分析を行ったときのメッキ液は存在していないので、メッキ液収容槽55またはメッキ液収容槽55Sから送液されたメッキ液をそのまま分析できる。すなわち、このような分析部320(メッキ装置10)は、従来のメッキ装置のように最初にサンプリングされた一定量のメッキ液を廃棄する必要がないので、廃棄するメッキ液の量を少なくできる。
次に、サンプリング容器305に収容されたメッキ液(以下、「対象メッキ液」という。)の抑制剤の分析が開始される。先ず、微量成分管理コントローラ169により、試薬供給部313のシリンジポンプ388が制御されて、100mlのベース液が分析カップ336に移送される。続いて、微量成分管理コントローラ169により、モータコントローラ466が制御されて、回転電極308が2500rpmで回転される。
続いて、微量成分管理コントローラ169により、小容量シリンジポンプ340Bが制御されて、150μlの対象メッキ液が分析カップ336に移送され、ベース液に添加される。ストリッピング電気量は、抑制剤を含む対象メッキ液が添加されるにしたがって、小さくなっていく。
ストリッピング電気量の大きさは、抑制剤濃度以外に促進剤濃度によっても変化する。上記の方法では、ベース液で対象メッキ液を希釈することにより、促進剤による影響が無視できる状態とすることにより、抑制剤濃度が正確に求められる。
次に、分析カップ336内が洗浄される。先ず、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ356Vが開かれて分析カップ336内に所定レベル(たとえば、液面センサ331Aの高さ)まで純水が導入される。そして、微量成分管理コントローラ169によりモータコントローラ466が制御されて、回転電極308(棒体308a)が所定時間回転され、分析カップ336内の純水が撹拌される。
また、微量成分管理コントローラ169によりポテンショスタット172が制御されて、作用電極としての回転電極308と参照電極310との間の電圧が、微量成分管理コントローラ169により指定される掃引電圧に一致するように、対極309と回転電極308との間に流れる電流が制御される。掃引電圧は、所定の電位幅でステップ的に周期変化するようにされ、ストリッピング電気量が安定するまで、掃引が繰り返される。これにより、回転電極308の表面状態が安定する。そして、回転電極308の回転が停止された後、微量成分管理コントローラ169により、加圧/減圧部302およびバルブ344Vが制御されて、分析カップ336内のベース液が抜き出される。
続いて、微量成分管理コントローラ169の制御により、所定の電位での掃引が5回行われる。これにより、ストリッピング電気量は安定する。5回目の掃引時のストリッピング電気量ARiが、記憶装置169Mに記憶される。回転電極308の回転が停止された後、微量成分管理コントローラ169により、加圧/減圧部302およびバルブ344Vが制御されて、分析カップ336内の抑制剤が添加されたベース液が抜き出される。
続いて、微量成分管理コントローラ169により、シリンジポンプ386が制御されて、100μlの促進剤が分析カップ336に移送され、対象メッキ液に添加される。微量成分管理コントローラ169の制御により、所定の電位での掃引が5回行われる。これにより、ストリッピング電気量は安定する。5回目の掃引時のストリッピング電気量AR1が、記憶装置169Mに記憶される。
分析終了後、微量成分管理コントローラ169の制御により、回転電極308の回転が停止され、バルブ344Vが開かれ、加圧/減圧部302の吸引により分析カップ336内のメッキ液が排出される。
次に、塩素の滴定分析が行われる。先ず、微量成分管理コントローラ169により、サンプリング部319の大容量シリンジポンプ340Aが制御されて、100mlの対象メッキ液が分析カップ336に移送される。続いて、微量成分管理コントローラ169により、モータコントローラ466が制御されて、回転電極308(棒体308a)が回転され、分析カップ336に収容された対象メッキ液が撹拌される。
記憶装置169Mに格納されたプログラムが実行され、微量成分管理コントローラ169の演算により、1回の硝酸銀水溶液の滴下前後における参照電極310と銀塩化銀電極311との電位差の変化量が最大になる点(当量点)Eqが求められ、さらに、当量点Eqに至るまでの硝酸銀水溶液の総滴下量DTが求められる。そして、対象メッキ液の塩素濃度が、総滴下量DT(ml)×7.09に等しい塩化物イオン濃度(mg/l)として求められ、分析年月日および分析時刻と関連づけられて記憶装置169Mに記憶される。
続いて、微量成分管理コントローラ169によりモータコントローラ466が制御されて、回転電極308(棒体308a)が所定時間回転され、分析カップ336内のチオ硫酸ナトリウム水溶液が撹拌される。これにより、分析カップ336内の塩化銀は溶解される。銀塩化銀電極311は、分析カップ336の上方に退避されているので、チオ硫酸ナトリウム水溶液に溶解することはない。
次に、微量成分管理コントローラ169により上下機構326が制御されて、銀塩化銀電極311が下降され分析カップ336内に配置される。続いて、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ356Vが開かれて、分析カップ336内に所定のレベル(たとえば、液面センサ331Aの高さ)まで純水が導入される。そして、微量成分管理コントローラ169によりモータコントローラ466が制御されて、回転電極308(棒体308a)が所定時間回転され、分析カップ336内の純水が撹拌される。その後、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ344Vが開かれ、加圧/減圧部302の吸引により分析カップ336内の純水が排出される。
次に、サンプリング容器305(図27参照)内の洗浄が行われる。先ず、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ334Vが開かれ、加圧/減圧部302の吸引によりサンプリング容器305内のメッキ液が排出される。そして、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ327Vが開かれて、サンプリング容器305内に所定のレベル(たとえば、液面センサ307Aの高さ)まで純水が導入される。
他のメッキ処理部12Sで用いられているメッキ液を分析する場合は、バルブ322Vを閉じバルブ323Vを開閉し、サンプリング管323を介してメッキ液収容槽55S内のメッキ液をサンプリングして、上記の方法と同様の方法により分析できる。このように、バルブ322V,323Vの開閉により、サンプリング管322,323を選択して、メッキ処理部12,12Sのいずれかのメッキ液をサンプリングできる。
キーボード171を介した作業者の支持に応答して、微量成分管理コントローラ169は、記憶装置169Mに記憶に記憶された促進剤濃度、抑制剤濃度、および塩素濃度濃度のうち任意のものを、表またはグラフの形で時系列でディスプレイ170に表示させることができる。これにより、作業者は、これらの微量成分が消費される速さを見積もることができる。そして、これらの微量成分が所定の濃度以下になった場合、当該微量成分をすぐにメッキ液に補充できるように、補充液を用意することができる。
先ず、記憶装置169Mに格納されたプログラムが実行されて、信号線L13(シリアルライン)を介して、システムコントローラ155から、メッキ処理部12内のメッキ液の総量に関する情報が取得される。システムコントローラ155は、超音波式レベル計72の出力信号に基づくメッキ液収容槽55内のメッキ液の液面高さ、およびメッキカップ56a〜56dの容積に関する情報などから、メッキ処理部12内のメッキ液の総量を求めることができる(図7参照)。
調合容器335からメッキ液収容槽55へのメッキ液の送液が終わると、微量成分管理コントローラ169の制御により、バルブ324Vが閉じられバルブ339V1,341Vが開放されて調合容器335内が大気圧にされる。以上で、メッキ処理部12内のメッキ液への、促進剤補充液、抑制剤補充液、および塩素補充液の補充が終了する。
以上のような操作によりメッキ液は所定の組成に保たれる。このようなメッキ液を用いて、メッキ処理部12,12Sにより半導体ウエハ上の微細な穴(たとえば、ビアホール)や溝(トレンチ)を埋めて良好に銅メッキできる。
調合容器335と促進剤収容器371(バッファカップ376)、抑制剤収容器372(バッファカップ377)、および塩素補充液収容器337(バッファカップ343)とは、共通の微量成分管理部エンクロージャ420内に近接して配置されている。このため、促進剤補充液移送管361、抑制剤補充液移送管362、および塩素補充液移送管345Bの長さを短くできる。
図36は、CVS分析における回転電極308と参照電極310との間の電圧と、対極309と作用電極310との間に流れる電流との関係を示す図である。横軸は参照電極310を基準としたときの回転電極308の電位を示しており、縦軸は回転電極308に流れる電流を回転電極308から流れ出す方向を+として示している。
電圧がマイナスの領域(図36に
で示す。)では、電圧が小さくなるほど電流が小さく(負の値)なっている。この領域では、回転電極308に対する銅メッキが生じている。一方、電圧が0〜0.2Vのとき(図36に
で示す。)は、電流は正側に突出したピークを示す。この領域では、メッキによる銅膜が回転電極308から剥離しており、このときの電流を積分して得られるストリッピング電気量から、メッキ液中の促進剤濃度や抑制剤濃度を求めることができる。
分析部320や補充部321の構成を変更することにより、分析する成分の数や補充する補充液の種類の数なども任意に設定できる。すなわち、促進剤、抑制剤、および塩素以外の微量成分も定量分析して、不足分の当該微量成分をウエハ処理部に補うようにしてもよい。
3 微量成分管理部
4 後処理薬液供給部
10 メッキ装置
12 メッキ処理部
16 カセットステージ
18 ロボット本体
20a〜20d メッキ処理ユニット
21a,21b ベベルエッチングユニット
22a,22b 洗浄ユニット
24 垂直多関節アーム
25 回転駆動機構
30 エンクロージャ
31 フィルタ
32 純水配管32
32h 純水配管挿通口
33 圧縮空気配管
33h 圧縮空気配管挿通口
34h,35h 排気口
36 開口
37 フレーム
41,42 進退アーム
55 メッキ液収容槽
56a〜56d メッキカップ
76 アノード電極
80 カソードリング
83 カソード電極
101 カップ
102 スピンチャック
102d 処理液吐出口
103 回転駆動機構
105a 排液口
107 ノズル
110a,110b 銅溶解タンク
146 銅管
154a,154b 重量計
155 システムコントローラ
155C 中央演算処理装置
155M 記憶装置
155P プリント基板
156 ディスプレイ
157 キーボード
169 微量成分管理コントローラ
169C 中央演算処理装置
169M 記憶装置
169P プリント基板
170 ディスプレイ
171 キーボード
172 ポテンショスタット
280,281,470,471 シリアルポート
290 後処理薬液タンク
291 タンクエンクロージャ
302 加圧/減圧部
305 サンプリング容器
308 回転電極
308a 棒体
309 対極
310 参照電極
311 銀塩化銀電極
320 分析部
321 補充部
322,323 サンプリング管
324,325 補充管
326 上下機構
330A,330B メッキ液移送管
333,433 排気管
335 調合容器
336 分析カップ
336h 排液口
340A 大容量シリンジポンプ
340B 小容量シリンジポンプ
346,363,364,386〜390 シリンジポンプ
351,381 促進剤移送管
352,382 抑制剤移送管
353,383 ベース液移送管
354,384 硝酸銀水溶液移送管
355,385 チオ硫酸ナトリウム水溶液移送管
351N〜355N ノズル
361 促進剤補充液移送管
362 抑制剤補充液移送管
371 促進剤収容器
372 抑制剤収容器
373 ベース液収容器
374 硝酸銀水溶液収容器
375 チオ硫酸ナトリウム水溶液収容器
376〜380 バッファカップ
400 警報音発生装置
406A〜410A,406B〜410B,406C〜410C 液面センサ
411 エアポンプ
420 微量成分管理部エンクロージャ
420h 排気口
432 バット
436,437 排気圧センサ
C カセット
L13 信号線(シリアルライン)
TR 搬送ロボット
W ウエハ
Claims (5)
- 処理対象である基板に対して、メッキを施すためのメッキ装置であって、
処理対象の基板を収容可能なカセットを載置するためのカセットステージと、
処理対象の基板に接触可能なカソード電極を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極が配置されたメッキカップを備えたメッキ処理ユニットと、
処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニットと、
上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構と、
後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部と、
上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部を備えた微量成分管理部であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラを含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル、滴定分析を行うための参照電極および銀塩化銀電極、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極、対極、および参照電極を備えた微量成分管理部と、
上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部が内部に収容されたエンクロージャと、
装置全体を制御するシステムコントローラとを備え、
上記複数の試薬供給ノズルのいずれもが開口径1mm以下の開口を有し、さらにフッ素樹脂製のチューブの先端を引き延ばして細く加工したキャピラリチューブであることを特徴とするメッキ装置。 - 処理対象である基板に対して、メッキを施すためのメッキ装置であって、
処理対象の基板を収容可能なカセットを載置するためのカセットステージと、
処理対象の基板に接触可能なカソード電極を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極が配置されたメッキカップを備えたメッキ処理ユニットと、
処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニットと、
上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構と、
後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部と、
上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部を備えた微量成分管理部であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラを含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル、滴定分析を行うための参照電極および銀塩化銀電極、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極、対極、および参照電極を備えた微量成分管理部と、
上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部が内部に収容されたエンクロージャと、
装置全体を制御するシステムコントローラとを備え、
上記分析部は、分析に用いる試薬を収容する試薬収容器と、
ほぼ密閉された状態にできるバッファカップと、
このバッファカップ内の液体の液面高さに関する情報を得ることができ、上記微量成分管理コントローラに接続された液面センサと、
上記試薬収容器内の底部近傍と上記バッファカップとの間に配設された第1送液配管と、
上記バッファカップ内の底部近傍と上記分析カップとの間に配設された第2送液配管と、
上記バッファカップ内を排気する排気機構とを備え、
上記微量成分管理コントローラは、上記液面センサの出力信号に基づき上記バッファカップ内において上記第2送液配管の開口位置より高い第1レベルの高さ位置に液体が存在しないと判断されたことに応答して、上記バッファカップ内を排気するように上記排気機構を制御するものであり、
上記微量成分管理コントローラに、警報音発生装置およびディスプレイが接続されており、
上記液面センサは、上記第1レベルの高さにおける上記バッファカップ内の液体の有無を検知する下限センサ、およびこの第1レベルより高い位置にある第2レベルの高さにおける上記バッファカップ内の液体の有無を検知する上限センサを含み、
上記微量成分管理コントローラは、上記排気機構により所定時間上記バッファカップ内が排気された後、上記上限センサにより上記バッファカップ内の上記第2レベルに液体が検知されなかった場合に、上記警報音発生装置に警報音を発生させ、上記ディスプレイに上記試薬収容器が空である旨を表示させるように制御するものである
ことを特徴とするメッキ装置。 - 処理対象である基板に対して、メッキを施すためのメッキ装置であって、
処理対象の基板を収容可能なカセットを載置するためのカセットステージと、
処理対象の基板に接触可能なカソード電極を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極が配置されたメッキカップを備えたメッキ処理ユニットと、
処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニットと、
上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構と、
後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部と、
上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部を備えた微量成分管理部であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラを含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル、滴定分析を行うための参照電極および銀塩化銀電極、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極、対極、および参照電極を備えた微量成分管理部と、
上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部が内部に収容されたエンクロージャと、
装置全体を制御するシステムコントローラとを備え、
上記分析部は、上記分析カップに近接して配置されほぼ密閉された状態にできるサンプリング容器と、
上記基板処理部と上記サンプリング容器との間に配設されたサンプリング管と、
上記サンプリング容器と上記分析カップとの間に配設されたメッキ液移送管と、
上記サンプリング容器に連通接続され、このサンプリング容器内を排気する排気機構とを備え、
上記排気機構は、上記サンプリング容器に接続された加圧/減圧タンクと、この加圧/減圧タンクに接続されたエアポンプとを有し、上記加圧/減圧タンクを介して上記サンプリング容器内を排気するものである
ことを特徴とするメッキ装置。 - 上記サンプリング管は、上記サンプリング容器内の上部で開口しており、
上記微量成分管理部は、上記サンプリング容器内に給気する給気機構をさらに備えたことを特徴とする請求項3記載のメッキ装置。 - 処理対象である基板に対して、メッキを施すためのメッキ装置であって、
処理対象の基板を収容可能なカセットを載置するためのカセットステージと、
処理対象の基板に接触可能なカソード電極を備えこのカソード電極が接触された当該基板とともに回転可能なカソードリング、ならびに、メッキを促進する添加剤、メッキを抑制する添加剤、および塩素を微量成分として含有するメッキ液を収容可能で内部にアノード電極が配置されたメッキカップを備えたメッキ処理ユニットと、
処理対象の基板を洗浄するための洗浄ユニットと、
上記カセットステージに載置されたカセット、上記メッキ処理ユニット、および上記洗浄ユニットの間で処理対象の基板を搬送する基板搬送機構と、
後処理薬液を上記洗浄ユニットに供給するための後処理薬液供給部と、
上記メッキ処理ユニットで使用されるメッキ液の上記促進剤、抑制剤、および塩素について定量分析するための分析部を備えた微量成分管理部であって、この微量成分管理部を制御するための微量成分管理コントローラを含み、上記分析部が分析対象のメッキ液を収容可能な分析カップ、この分析カップ内に分析用の液状の試薬を供給するための複数の試薬供給ノズル、滴定分析を行うための参照電極および銀塩化銀電極、ならびにCVS分析またはCPVS分析を行うための回転電極、対極、および参照電極を備えた微量成分管理部と、
上記メッキ処理ユニット、上記洗浄ユニット、および上記基板搬送機構を含む基板処理部が内部に収容されたエンクロージャと、
装置全体を制御するシステムコントローラとを備え、
上記微量成分管理部は、排気口が形成された微量成分管理部エンクロージャに収容されており、
上記排気口には、上記微量成分管理部エンクロージャの内部を排気するための排気管を接続可能であり、
上記微量成分管理部は、上記排気管に取り付けられ排気圧を測定する排気圧センサをさらに含み、
上記分析カップは分析カップ室に収容されており、
上記排気管は上記分析カップ室内を排気するための分析カップ室用排気管を含む
ことを特徴とするメッキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006141194A JP4195713B2 (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | メッキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006141194A JP4195713B2 (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | メッキ装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002368581A Division JP3860111B2 (ja) | 2002-12-19 | 2002-12-19 | メッキ装置およびメッキ方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006214009A JP2006214009A (ja) | 2006-08-17 |
JP4195713B2 true JP4195713B2 (ja) | 2008-12-10 |
Family
ID=36977465
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006141194A Expired - Lifetime JP4195713B2 (ja) | 2006-05-22 | 2006-05-22 | メッキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4195713B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101536720B1 (ko) * | 2014-07-18 | 2015-07-15 | (주)스마트코리아 | 모니터링 시스템을 갖는 태양전지의 버퍼층 증착장치 |
JP6878056B2 (ja) * | 2017-03-14 | 2021-05-26 | 株式会社荏原製作所 | めっき方法 |
JP7398292B2 (ja) * | 2020-02-10 | 2023-12-14 | 株式会社荏原製作所 | めっき方法 |
JP6936928B1 (ja) * | 2021-02-22 | 2021-09-22 | 株式会社荏原製作所 | めっき装置 |
-
2006
- 2006-05-22 JP JP2006141194A patent/JP4195713B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006214009A (ja) | 2006-08-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3860111B2 (ja) | メッキ装置およびメッキ方法 | |
JP4303484B2 (ja) | メッキ装置 | |
JP4015531B2 (ja) | メッキ装置およびメッキ方法 | |
JP3819840B2 (ja) | メッキ装置およびメッキ方法 | |
CN104233451B (zh) | 利用场与特征对比的tsv浴评估 | |
US6808611B2 (en) | Methods in electroanalytical techniques to analyze organic components in plating baths | |
JP4195713B2 (ja) | メッキ装置 | |
US20230366120A1 (en) | Plating apparatus | |
JP4295032B2 (ja) | めっき装置 | |
CN110622288B (zh) | 电镀过程中监测籽晶层上的表面氧化物 | |
JP2008196055A (ja) | メッキ装置 | |
JP4213728B2 (ja) | メッキ装置に用いるカートリッジ | |
JP3924490B2 (ja) | 電極システムおよびこれを用いる溶液の電気化学的状態の評価方法 | |
JP2004149894A (ja) | メッキ装置、それに用いるカートリッジ、メッキ装置に用いる銅供給源およびカートリッジの取り扱い方法、ならびにそれらの方法に用いる台車 | |
CN116411330A (zh) | 基板保持器、镀覆装置以及镀覆方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060522 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080627 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080703 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080822 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080918 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080926 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111003 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121003 Year of fee payment: 4 |