JP4195110B2 - 潤滑油組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は潤滑油組成物に関し、さらに詳しくは優れた酸化安定性を有し、特に内燃機関に好適に使用することができる潤滑油組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内燃機関における潤滑油は、ピストン−シリンダー間などの高温部にさらされ、空気や燃焼ガスとの反応によって劣化してしまう。
【0003】
一方、最近は排ガス規制対策のため三元触媒を装着する自動車が増えており、内燃機関をより過酷に運転することが許容されるようになった。また、省エネルギーの観点から、燃費改善を目的として自動車車体の軽量化が推進され、それに伴ってクランクケースも小型化され、クランクケース油の量が減少している。その結果、潤滑油はより過酷な条件下で使用されることになる。
その他、近年、天然ガス、LPGまたは分解ガスなどのガスを使用するガス機関が多用されているが、このガス機関では潤滑油の使用温度はさらに高くなっている。
これらの理由で、近年、潤滑油の酸化安定性は重要性を増しているが、これに対しては従来は鉱物油又は合成油基油に対してジチオリン酸亜鉛、ヒンダードフェノール、芳香族アミンなどの酸化防止剤を添加することによって対処していたが、十分なものではなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、潤滑油の酸化安定性をさらに向上させ、酸化安定性の高い潤滑油組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、(1)単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下の鉱油からなる基油100重量部に対し、(2)硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物を提供するものである。
【0006】
また、本発明は、(1)鉱油にアルキルテトラリンを配合した混合基油からなり、当該混合基油の単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下である基油100重量部に対し、(2)硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明で使用する基油は単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%以上、好ましくは10質量%以上であり、かつ30質量%以下、好ましくは25質量%以下であることが肝要である。基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%未満である場合および30質量%を超える場合は酸化劣化に伴って粘度が増加する、潤滑性能が低下するなどの不具合が生じるため好ましくない。
また本発明で使用する基油は多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下、好ましくは1質量%以下であることが重要である。基油中の多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%を超える場合は粘度が増加する、潤滑性能が低下するなどの不具合が生じるため好ましくない。
【0008】
なお、本発明でいう基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量および多環芳香族炭化水素成分含有量はAnalytical Chemistry第44巻第6号(1972)第915〜919頁“Separation of High−Boiling Petroleum Distillates Using Gradient Elution Through Dual−Packed(Silica Gel−Alumina Gel) Adsorption Columns”に記載された方法に準拠し、但し、この方法においてシリカゲルを下に、アルミナゲルを上に充填し、また飽和炭化水素成分の溶出にn−ヘキサンを、単環芳香族炭化水素成分の溶出に5容量%ベンゼン−95容量%n−ヘキサン混合溶媒を、多環芳香族炭化水素成分の溶出にベンゼンを、樹脂分の溶出にメタノールを使用することにより、試料中の飽和炭化水素成分、単環芳香族炭化水素成分、多環芳香族炭化水素成分および樹脂分を分画することができる方法によって測定したものである。
【0009】
本発明の基油の構成成分である鉱油の製法については特に制限はないが、例えば、原油を常圧蒸留および減圧蒸留して得られた潤滑油留分を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、水素化精製、硫酸洗浄、白土処理等の精製処理を単独又は二つ以上組み合わせて精製したパラフィン系、ナフテン系などの油が使用できる。なお、これらの基油は単独でも、2種以上任意の割合で組み合わせて使用してもよい。
【0010】
本発明でいう鉱油のより好ましい製法としては以下の方法を挙げることができる。例えば、▲1▼パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留による留出油;▲2▼パラフィン基系原油および/または混合基系原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留留出油(WVGO);▲3▼▲1▼および/または▲2▼のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油(HIX);▲4▼▲1▼〜▲3▼の中から選ばれる2種以上の油の混合油;▲5▼▲1▼、▲2▼、▲3▼または▲4▼の脱れき油(DAO);▲6▼▲5▼のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油;▲7▼▲1▼〜▲6▼の中から選ばれる2種以上の油の混合油などを原料油とし、この原料油をそのまま、またはこの原料油から回収された潤滑油留分を、通常の精製方法によって精製し、潤滑油留分を回収することによって得ることができる。
【0011】
ここでいう通常の精製方法とは特に制限されるものではなく、潤滑油基油製造の際に用いられる精製方法を任意に採用することができる。通常の精製方法としては、例えば、(1)水素化分解、水素化仕上げなどの水素化精製、(2)フルフラール溶剤抽出などの溶剤精製、(3)溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう、(4)酸性白土や活性白土などによる白土精製、(5)硫酸洗浄、苛性ソーダ洗浄などの薬品(酸またはアルカリ)精製などが挙げられる。本発明ではこれらの1つまたは2つ以上を任意の組み合わせおよび任意の順序で採用することができる。
【0012】
本発明でいう鉱油としては、上記▲1▼〜▲7▼から選ばれる原料油をそのまま、またはこの原料油から回収された潤滑油留分を、水素化分解し、当該生成物をそのまま、もしくはこれから潤滑油留分を回収し、次に溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行い、その後、溶剤精製処理するか、または、溶剤精製処理した後、溶剤脱ろうや接触脱ろうなどの脱ろう処理を行って製造される成分を、基油全量基準で好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、特に好ましくは80質量%以上使用することが望ましい。
【0013】
なお、ここでいう水素化分解の条件は任意であるが、通常は水素化分解触媒の存在下、全圧力6〜25MPa、温度350〜500℃、LHSV0.1〜2.0hr-1などの反応条件で、分解率40質量%以上になるように水素化分解条件が採用される。
水素化分解触媒には任意のものが使用できるが、通常は例えば、モリブデン、クロム、タングステン、バナジウム、白金、ニッケル、銅、鉄、コバルト、これらの酸化物および/または硫化物、もしくはこれらの混合物などが使用される。これらの触媒はそのまま用いても良く、またシリカ−アルミナ、活性アルミナ、ゼオライトなどの担体に担持された形で用いても良い。
【0014】
本発明でいう基油としては以上述べてきたいずれの方法により得られた鉱油であっても、単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%であり、多環芳香族炭化水素成分含有量が1質量%以下であるという条件を満たしている限りにおいて使用することができる。
しかしながら、高度に精製された鉱油の場合、しばしば単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%に満たない場合がある。このような場合は次に挙げるいずれかの方法により単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%の範囲に入るように調製する必要がある。
【0015】
基油を鉱油のみで構成させる場合は、単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%に満たない高度に精製された鉱油に、単環芳香族炭化水素成分含有量が高い溶剤精製鉱油などの他の鉱油を3〜50質量%程度配合することにより基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%の範囲に入るように調製することができる。
【0016】
また、鉱油起源の他の成分を添加することにより基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%の範囲に入るように調製することもできる。このような鉱油起源の他の成分としては、(1)上記▲1▼〜▲7▼から選ばれる原料油からの溶剤抽出分、またはこの原料油から回収された潤滑油留分からの溶剤抽出分、(2)前記溶剤抽出分から任意の方法により抽出された、単環芳香族炭化水素成分を主とする成分、(3)溶剤抽出分を任意の方法及び条件で水素化することにより得られる、単環芳香族炭化水素成分を主とする成分、あるいは(4)これらの混合物、が挙げられる。
【0017】
溶剤抽出処理に用いられる溶剤としては、任意のものが使用可能であり、原料油の性状に適宜選択されて用いられる。通常用いることのできる溶剤としてはフルフラール、フェノール、クレゾール、炭素数が1〜4の脂肪族アルコール、水、スルフォラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピルグリコール、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシド、フォルミルモルフォリン、メチルカーバメート、フルフリルアルコール、ジグリコールアミンなどがあげられる。
好ましくはフルフラール、フェノール、クレゾール、炭素数が1〜4の脂肪族アルコール、水、スルフォラン、N−メチルピロリドンであり、さらに好ましくはフルフラール、炭素数が1〜4の脂肪族アルコール、水、N−メチルピロリドンであり、さらに特に好ましくはフルフラール、炭素数が1〜4の脂肪族アルコール、水である。最も好ましくはフルフラール、メタノールである。これらの溶剤は単独で用いてもよく、2種類以上の溶剤を混合して用いても良い。
【0018】
上記のような溶剤を用いて、溶剤抽出処理する方法はなんら限定されるものではなく、任意の方法が使用可能である。本発明においては、抽出の方法は連続式でも回分式でも良い。連続式に抽出を行う場合には、溶剤と原料油の流れは平行流、向流のいずれでも良いが、向流が好ましい。抽出器の形式はミキサー・セトラー型、充填塔、多孔板塔、回転円盤塔などがあげられる。
【0019】
抽出条件は原料油及び溶剤の性状により異なるが、通常、温度は、常温〜200℃、好ましくは30〜180℃、さらに好ましくは40〜150℃である。なお、抽出器内に温度分布がある場合、上記の温度は最高温度を意味する。圧力は通常、0.1〜2MPa、好ましくは0.1〜1MPa、さらに好ましくは0.1〜5MPaである。なお、抽出器内で圧力分布がある場合、上記の圧力は最低圧力を意味する。
溶剤と原料油の比は通常、100:1〜1:100、好ましくは50:1〜1:50、さらに好ましくは10:1〜1:10、さらに特に好ましくは1:1〜1:5である。
【0020】
本発明でいう溶剤抽出分とは、上記したような方法で溶剤抽出処理を行った後、原料油と溶剤とからなる混合物から溶剤除去分を含有する溶剤部分(抽出液)を分離し、抽出液から蒸留などの方法で溶剤を除去することによって得られるものである。本発明において上記の分離の方法、溶剤の回収法は任意である。
また上記の溶剤抽出分をさらに溶剤抽出しても良い。複数回溶剤抽出する際の溶剤は同一の溶剤でもよく、異なる溶剤を用いても良い。
【0021】
また、鉱油にアルキルテトラリンを基油全量基準で3〜30質量%、好ましくは12〜25質量%添加することにより基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%の範囲に入るように調製することもできる。
アルキルテトラリンは、熱・酸化安定性に優れる点や入手可能性の点から、炭素数1〜40のアルキル基を1〜4個有し、かつそのアルキル基の合計炭素数が6〜40であるアルキルテトラリンであることが好ましく、炭素数1〜40のアルキル基を1〜4個有し、かつそのアルキル基の合計炭素数が12〜40であるアルキルテトラリンであることがより好ましく、炭素数1〜30のアルキル基を1〜4個有し、かつアルキル基の合計炭素数が15〜30であるアルキルテトラリンであることがさらに好ましい。
アルキル基の合計炭素数が6以上のアルキルテトラリンを使用することにより、油膜形成が十分となり、優れた潤滑性が得られ、また高温条件下での基油の蒸発損失が小さくなるため好ましい。一方、アルキル基の合計炭素数が40以下のアルキルテトラリンを使用することにより、流体抵抗が小さくなるため、潤滑箇所での摩擦抵抗が小さくなるため好ましい。アルキル基の結合部位はテトラリンのベンゼン環上であっても良く、シクロヘキサン環上であっても良い。
【0022】
アルキルテトラリンに関していう炭素数1〜40のアルキル基は、直鎖状であっても分枝状であっても差し支えなく、そうしたアルキル基の具体例を示せば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝のブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシル基、直鎖または分枝のノナデシル基、直鎖または分枝のイコシル基、直鎖または分枝のヘンイコシル基、直鎖または分枝のドコシル基、直鎖または分枝のトリコシル基、直鎖または分枝のテトラコシル基、直鎖または分枝のペンタコシル基、直鎖または分枝のヘキサコシル基、直鎖または分枝のヘプタコシル基、直鎖または分枝のオクタコシル基、直鎖または分枝のノナコシル基、直鎖または分枝のトリアコンチル基、直鎖または分枝のヘントリアコンチル基、直鎖または分枝のドトリアコンチル基、直鎖または分枝のトリトリアコンチル基、直鎖または分枝のテトラトリアコンチル基、直鎖または分枝のペンタトリアコンチル基、直鎖または分枝のヘキサトリアコンチル基、直鎖または分枝のヘプタトリアコンチル基、直鎖または分枝のオクタトリアコンチル基、直鎖または分枝のノナトリアコンチル基、直鎖または分枝のテトラコンチル基などが挙げられる。
アルキルテトラリンのアルキル基としてはエチレンのオリゴマーから誘導されるアルキル基であることが特に好ましい。
【0023】
また、アルキルテトラリンのアルキル基の個数は、1〜4個の範囲で選択できるが、熱・酸化安定性と入手可能性の点から1個または2個のアルキル基を有するアルキルテトラリン、すなわち、モノアルキルテトラリン、ジアルキルテトラリンまたはこれらの混合物がアルキルテトラリンとして最も好ましい。
【0024】
断るまでもないが、アルキルテトラリンは、炭素数1〜40のアルキル基を1〜4個有し、かつアルキル基の合計炭素数が6〜40である限り、単一構造のアルキルテトラリンであっても、構造の異なるアルキルテトラリンの混合物であっても差し支えない。
【0025】
アルキルテトラリンの製造方法は任意であり、何ら限定されるものでないが、一般には以下に示す合成法によって製造できる。
【0026】
原料となる芳香族化合物としては、例えば、テトラリン、ナフタレン、およびこれらの混合物などが用いられる。
原料としてナフタレンを用いる場合には、アルキル化した後部分核水素化することによってアルキルテトラリンを得ることができる。
またアルキル化剤としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレンなどの低級モノオレフィン、好ましくはエチレン、またはプロピレンの重合によって得られる炭素数6〜40の直鎖または分枝のオレフィン;ワックス、重質油、石油留分、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱分解によって得られる炭素数6〜40の直鎖状または分枝状のオレフィン;灯油、軽油などの石油留分からn−パラフィンを分離し、これを触媒によりオレフィン化することによって得られる炭素数6〜40の直鎖状オレフィン;およびこれらの混合物などが使用できるが、これらの中でもエチレンの重合によって得られる炭素数6〜40の直鎖オレフィンが最も好ましい。
【0027】
アルキル化の際のアルキル化触媒としては、塩化アルミニウム、塩化亜鉛などのフリーデルクラフツ型触媒;硫酸、リン酸、ケイタングステン酸、フッ化水素酸、活性白土などの酸性触媒;など、公知の触媒が用いられる。
【0028】
なお、ここでいう部分核水素化の条件は任意であるが、通常は水素化触媒の存在下、全圧力1〜15MPa、温度100〜200℃、LHSV0.1〜2.0hr-1などの反応条件で、分解率30〜70質量%になるように水素化分解条件が採用される。
水素化触媒には任意のものが使用できるが、通常は例えば、モリブデン、クロム、タングステン、バナジウム、白金、ニッケル、銅、鉄、コバルト、これらの酸化物および/または硫化物、もしくはこれらの混合物などが使用される。これらの触媒はそのまま用いても良く、またシリカ−アルミナ、活性アルミナ、ゼオライト、ケイソウ土などの担体に担持された形で用いても良い。
【0029】
本発明においては、基油中の単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量が70%以下、好ましくは50%以下、さらに好ましくは20%以下であることが望ましい。基油中のアルキルベンゼンの含有量を70%以下とすることによって基油の酸化防止性能を向上し、潤滑油の酸化安定性を高めることができるので好ましい。
【0030】
なお、本発明でいう単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量は、試料基油をアルミナ・シリカを二層充填したカラムクロマト法により分別を行い、分別されたn−ペンタン、ベンゼンおよびメタノールの各溶出分をそれぞれ飽和分、芳香族分および樹脂分とし、これらのうち芳香族分について質量分析計によってタイプ分析を行う方法によって測定する。
タイプ分析は、質量分析法によって得られた分子イオンを同位体補正後、その質量数からベンゼン類(Cn2n-6、本発明でいうアルキルベンゼン)、一環ナフテノベンゼン類(Cn2n-8)、二環ナフテノベンゼン類(Cn2n-10 )、三環ナフテノベンゼン類、ナフタレン類(Cn2n-12 )、四環ナフテノベンゼン類、アセナフテン、ビフェニル類(Cn2n-14 )、五環ナフテノベンゼン類、アセナフテン、フルオレン類(Cn2n-16 )およびフェナンスレン、アントラセン類(Cn2n-18 )の7タイプに分類・整理し、それぞれのイオン強度の分率を求め、芳香族炭化水素成分全体に対するベンゼン類の含有量を求める。
この方法の詳細は、「日石レビュー」第33巻第4号(1991年10月)第135〜142頁に記載されている。
【0031】
本発明で使用する基油の40℃における動粘度は特に制限されるものではないが、5mm2 /s以上、好ましくは10mm2 /s以上であり、かつ200mm2 /s以下、好ましくは100mm2 /s以下であることが望ましい。基油の40℃における動粘度を5mm2 /s以上とすることによって、油膜形成が十分であり、潤滑性に優れ、また高温条件下での基油の蒸発損失を小さくすることができるため好ましい。一方、基油の40℃における動粘度を200mm2 /s以下とすることによって、流体抵抗が小さくなるため潤滑箇所での摩擦抵抗が小さくなるため好ましい。
【0032】
また、基油の100℃における動粘度も特に制限されるものではないが、0.5mm2 /s以上、好ましくは1mm2 /s以上であり、かつ100mm2 /s以下、好ましくは50mm2 /s以下であることが望ましい。基油の100℃における動粘度を0.5mm2 /s以上とすることによって、油膜形成が十分であり、潤滑性に優れ、また高温条件下での基油の蒸発損失を小さくすることができるため好ましい。一方、基油の100℃における動粘度を100mm2 /s以下とすることによって、流体抵抗が小さくなるため潤滑箇所での摩擦抵抗が小さくなるため好ましい。
【0033】
また、基油の粘度指数も特に制限されるものではないが、50以上、好ましくは80以上であることが望ましい。基油の粘度指数を50以上とすることによって、油膜形成能力と流体抵抗低減能力を両立できるため好ましい。
【0034】
また、基油の流動点も特に制限されるものではないが、0℃以下、好ましくは−5℃以下であることが望ましい。基油の流動点を0℃以下とすることによって、低温時において機械の運動が妨げられないため好ましい
【0035】
本発明の必須成分である硫黄含有酸化防止剤としてはジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオリン酸モリブデンなどの金属ジヒドロカルビルジチオリン酸塩類;ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸モリブデン、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸銅などの金属ジチオカルバミン酸塩類;サルファイド類およびこれらの混合物が挙げられ、これらの中でもジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸モリブデン、サルファイド類などが好ましい。
【0036】
硫黄含有酸化防止剤の好適な例の一つであるジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛としては次の一般式(1)で表される化合物が挙げられる。
【0037】
【化1】
Figure 0004195110
【0038】
一般式(1)中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、別個に、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、そうした炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシル基などの炭素数1〜18のアルキル基;直鎖または分枝のブテニル基、直鎖または分枝のペンテニル基、直鎖または分枝のヘキセニル基、直鎖または分枝のヘプテニル基、直鎖または分枝のオクテニル基、直鎖または分枝のノネニル基、直鎖または分枝のデセニル基、直鎖または分枝のウンデセニル基、直鎖または分枝のドデセニル基、直鎖または分枝のトリデセニル基、直鎖または分枝のテトラデセニル基、直鎖または分枝のペンタデセニル基、直鎖または分枝のヘキサデセニル基、直鎖または分枝のヘプタデセニル基、直鎖または分枝のオクタデセニル基などの炭素数4〜18のアルケニル基; シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基:トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数7〜18の各アルキルアリール基;ベンシル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む)などの炭素数7〜12の各アリールアルキル基などが挙げられる。
【0039】
なお、上記のアルキル基やアルケニル基は、酸素に結合する部分の炭素原子が第1級炭素である、いわゆるプライマリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、当該炭素原子が第2級である、いわゆるセカンダリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、さらに当該炭素原子が第3級である、いわゆるターシャリーのアルキル基やアルケニル基でもよい。
【0040】
一般式(1)で表される化合物の中でも、R1 、R2 、R3 およびR4 が個別に直鎖状または分枝状の炭素数1〜18のアルキル基であるジアルキルジチオリン酸亜鉛は、特に酸化防止性に優れた潤滑油組成物を与える点で好ましい。
【0041】
本発明においては、一般式(1)に包含される2種以上のジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛を任意の混合で割合してジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛として使用することもできる。
【0042】
ジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛の具体例としてはジエチルジチオリン酸亜鉛、ジn−プロピルジチオリン酸亜鉛、ジイソプロピルジチオリン酸亜鉛、ジn−ブチルジチオリン酸亜鉛、ジイソブチルジチオリン酸亜鉛、ジsec−ブチルジチオリン酸亜鉛、ジtert−ブチルジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ペンチル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ヘキシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ヘプチル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝オクチル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ノニル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝デシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ウンデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ドデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝トリデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝テトラデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ペンタデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝ヘキサデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝オクタデシル)ジチオリン酸亜鉛、ジフェニルジチオリン酸亜鉛、ジエチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジプロピルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジイソプロピルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジブチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジペンチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジヘキシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジヘプチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジオクチルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジ2−エチルヘキシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジノニルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジウンデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジドデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジトリデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジテトラデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジペンタデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジヘキサデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジヘプタデシルフェニルジチオリン酸亜鉛、ジオクタデシルフェニルジチオリン酸亜鉛またはこれらの混合物を挙げることができる。
【0043】
また硫黄含有酸化防止剤の他の好適な例であるジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛としては以下の一般式(2)で表されるものが挙げられる。
【0044】
【化2】
Figure 0004195110
【0045】
上記一般式(2)中、R5 、R6 、R7 およびR8 は別個に、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、そうした炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシル基などの炭素数1〜18のアルキル基;直鎖または分枝のブテニル基、直鎖または分枝のペンテニル基、直鎖または分枝のヘキセニル基、直鎖または分枝のヘプテニル基、直鎖または分枝のオクテニル基、直鎖または分枝のノネニル基、直鎖または分枝のデセニル基、直鎖または分枝のウンデセニル基、直鎖または分枝のドデセニル基、直鎖または分枝のトリデセニル基、直鎖または分枝のテトラデセニル基、直鎖または分枝のペンタデセニル基、直鎖または分枝のヘキサデセニル基、直鎖または分枝のヘプタデセニル基、直鎖または分枝のオクタデセニル基などの炭素数4〜18のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数7〜18の各アルキルアリール基;ベンシル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む)などの炭素数7〜12の各アリールアルキル基などが挙げられる。
【0046】
なお、上記のアルキル基やアルケニル基は、窒素原子に結合する部分の炭素原子が第1級炭素である、いわゆるプライマリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、当該炭素原子が第2級である、いわゆるセカンダリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、さらに当該炭素原子が第3級である、いわゆるターシャリーのアルキル基やアルケニル基でもよい。
【0047】
一般式(2)で表される化合物の中でも、R5 、R6 、R7 およびR8 が別個に炭素数4〜13のアルキル基であるジアルキルジチオカルバミン酸亜鉛は、酸化安定性の高い潤滑油組成物を与える点で特に好ましい。
【0048】
ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛として特に好ましい具体例を摘記すると、例えば、ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ペンチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ヘキシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ヘプチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)オクチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)デシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ウンデシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)ドデシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)トリデシルジチオカルバミン酸亜鉛、ジ(直鎖または分枝)、およびこれらの混合物などを挙げることができる。
【0049】
また硫黄含有酸化防止剤の他の好適な例であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンとしては以下の一般式(3)で表されるものが挙げられる。
【0050】
【化3】
Figure 0004195110
【0051】
上記一般式(3)中、R9 、R10、R11およびR12は、別個に、炭素数1〜 18の炭化水素基を示し、そうした炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝のペンチル基、直鎖または分枝のヘキシル基、直鎖または分枝のヘプチル基、直鎖または分枝のオクチル基、直鎖または分枝のノニル基、直鎖または分枝のデシル基、直鎖または分枝のウンデシル基、直鎖または分枝のドデシル基、直鎖または分枝のトリデシル基、直鎖または分枝のテトラデシル基、直鎖または分枝のペンタデシル基、直鎖または分枝のヘキサデシル基、直鎖または分枝のヘプタデシル基、直鎖または分枝のオクタデシル基などの炭素数1〜18のアルキル基;直鎖または分枝のブテニル基、直鎖または分枝のペンテニル基、直鎖または分枝のヘキセニル基、直鎖または分枝のヘプテニル基、直鎖または分枝のオクテニル基、直鎖または分枝のノネニル基、直鎖または分枝のデセニル基、直鎖または分枝のウンデセニル基、直鎖または分枝のドデセニル基、直鎖または分枝のトリデセニル基、直鎖または分枝のテトラデセニル基、直鎖または分枝のペンタデセニル基、直鎖または分枝のヘキサデセニル基、直鎖または分枝のヘプタデセニル基、直鎖または分枝のオクタデセニル基などの炭素数4〜18のアルケニル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基などの炭素数5〜7のシクロアルキル基;メチルシクロペンチル基、ジメチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロペンチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘキシル基(全ての構造異性体を含む)、メチルシクロヘプチル基、ジメチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、メチルエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)、ジエチルシクロヘプチル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数6〜11のアルキルシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基などのアリール基;トリル基(全ての構造異性体を含む)、キシリル基(全ての構造異性体を含む)、エチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のプロピルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のブチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のペンチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘキシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のヘプチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のオクチルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のノニルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のウンデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)、直鎖または分枝のドデシルフェニル基(全ての構造異性体を含む)などの炭素数7〜18の各アルキルアリール基;ベンシル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基(プロピル基の異性体を含む)、フェニルブチル基(ブチル基の異性体を含む)、フェニルペンチル基(ペンチル基の異性体を含む)、フェニルヘキシル基(ヘキシル基の異性体を含む)などの炭素数7〜12の各アリールアルキル基などが挙げられる。
【0052】
なお、上記のアルキル基やアルケニル基は、窒素原子に結合する部分の炭素原子が第1級炭素である、いわゆるプライマリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、当該炭素原子が第2級である、いわゆるセカンダリーのアルキル基やアルケニル基でもよく、さらに当該炭素原子が第3級である、いわゆるターシャリーのアルキル基やアルケニル基でもよい。
【0053】
一般式(3)で表される化合物の中でも、R9 、R10、R11およびR12が別個に炭素数4〜13のアルキル基であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンは、酸化安定性の高い潤滑油組成物を与える点で特に好ましい。
【0054】
上記一般式(3)におけるX1 、X2 、X3 およびX4 は、別個に、硫黄原子または酸素原子を示しているが、高い酸化安定性を得るためX1 、X2 、X3 およびX4 の少なくとも1個は硫黄原子であることが好ましい。
【0055】
本発明においては、一般式(3)に包含されるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデンの2種以上を任意の割合で混合して使用することもできる。そしてこの場合には、一般式(3)中の下記に示す原子団(A)の平均構造を−Mo2 SaO(x−a)−で表した場合に、aが好ましくは1〜3、より好ましくは1.5〜2.5であるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン混合物を使用することが、酸化安定性および軸受の腐食に対する安定性の点で好ましい。
【0056】
【化4】
Figure 0004195110
【0057】
上記原子団(A)中のX1 、X2 、X3 およびX4 は、一般式(3)におけるX1 、X2 、X3 およびX4 をそれぞれ示す。
【0058】
ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸モリブデンとして特に好ましい具体例を摘記すると、例えば、ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ペンチルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘキシルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘプチルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)オクチルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)デシルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ウンデシルジチオカルバミン酸硫化モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ドデシルジチオカルバミン酸モリブデン、ジ(直鎖または分枝)トリデシルジチオカルバミン酸モリブデン、ジ(直鎖または分枝)ブチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ペンチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘキシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ヘプチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)オクチルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ノニルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)デシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ウンデシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)ドデシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、ジ(直鎖または分枝)トリデシルジチオカルバミン酸硫化オキシモリブデン、およびこれらの混合物などを挙げることができる。
【0059】
また硫黄含有酸化防止剤の他の好適な例であるサルファイド類としては、具体的には例えば、以下の一般式(4)で表されるジヒドロカルビルポリサルファイドが挙げられる。
【0060】
13−Sa −R14 一般式(4)
【0061】
式中、R13およびR14は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数1〜22の直鎖状または分枝状のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数7〜20のアルキルアリール基、または炭素数7〜20のアリールアルキル基を示し、aは1〜5、好ましくは1〜2、さらに好ましくは2を示す。
【0062】
13およびR14の具体例としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝ペンチル基、直鎖または分枝ヘキシル基、シクロヘキシル基、直鎖または分枝ヘプチル基、直鎖または分枝オクチル基(tert−オクチル基等)、直鎖または分枝ノニル基、直鎖または分枝デシル基、直鎖または分枝ウンデシル基、直鎖または分枝ドデシル基(tert−ドデシル基等)、直鎖または分枝トリデシル基、直鎖または分枝テトラデシル基、直鎖または分枝ペンタデシル基、直鎖または分枝ヘキサデシル基(2−メチルペンタデシル基、tert−ヘキサデシル基等)、直鎖または分枝ヘプタデシル基、直鎖または分枝オクタデシル基、直鎖または分枝ノナデシル基、直鎖または分枝イコシル基、直鎖または分枝ヘンイコシル基、直鎖または分枝ドコシル基などのアルキル基;プロペニル基、ブテニル基などのアルケニル基;フェニル基、ナフチル基(全ての異性体を含む)などのアリール基;トリル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ブチルフェニル基、ペンチルフェニル基、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル基、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基、デシルフェニル基、ウンデシルフェニル基、ドデシルフェニル基、キシリル基、エチルメチルフェニル基、ジエチルフェニル基、ジプロピルフェニル基、ジブチルフェニル基、メチルナフチル基、エチルナフチル基、プロピルナフチル基、ブチルナフチル基、ジメチルナフチル基、エチルメチルナフチル基、ジエチルナフチル基、ジプロピルナフチル基、ジブチルナフチル基などのアルキルアリール基(これらアルキルアリール基のアルキル部分は直鎖でも分枝でもよく、アルキル部分のアリール基上の置換位置は任意である。);およびベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基などのアリールアルキル基(これらアリールアルキル基のアルキル部分は直鎖でも分枝でもよく、アリール部分の置換位置は任意である。)を挙げることができる。
【0063】
これらR13およびR14の具体例として挙げたもののうち、プロピレンまたはイソブテンから誘導された炭素数3〜18のアルキル基;炭素数6〜8のアリール基;炭素数7〜8のアルキルアリール基;あるいは炭素数7〜8のアリールアルキル基が好ましい。これらの基としては例えば、イソプロピル基、プロピレン2量体から誘導される分枝状ヘキシル基、プロピレン3量体から誘導される分枝状ノニル基、プロピレン4量体から誘導される分枝状ドデシル基、プロピレン5量体から誘導される分枝状ペンタデシル基、プロピレン6量体から誘導される分枝状オクタデシル基、tert−ブチル基、イソブテン2量体から誘導される分枝状オクチル基、イソブテン3量体から誘導される分枝状ドデシル基、イソブテン4量体から誘導される分枝状ヘキサデシル基などのアルキル基(これらのアルキル基は全ての分枝異性体を含む。);プロペニル基、ブテニル基などのアルケニル基;フェニル基、トリル基、エチルフェニル基、キシリル基などのアルキルアリール基(これらアルキルアリール基のアルキル部分は直鎖でも分枝でもよく、アルキル部分のアリール基上の置換位置は任意である。);およびベンジル基、フェニルエチル基(フェニル基の置換位置は任意である。)などのアリールアルキル基が挙げられる。これらのうちプロピレンまたはイソブテンから誘導された炭素数3〜18、特に6〜15のアルキル基が特に好ましい。
【0064】
ジヒドロカルビルポリサルファイドの具体例としてはジメチルモノサルファイド、ジメチルジサルファイド等のジメチルポリサルファイド;ジエチルモノサルファイド、ジエチルジサルファイド等のジエチルポリサルファイド;ジn−プロピルモノサルファイド、ジn−プロピルジサルファイド等のジn−プロピルポリサルファイド;ジイソプロピルモノサルファイド、ジイソプロピルジサルファイド等のジイソプロピルポリサルファイド;ジ−n−ブチルモノサルファイド、ジ−n−ブチルジサルファイド等のジ−n−ブチルポリサルファイド;ジイソブチルモノサルファイド、ジイソブチルジサルファイド等のジイソブチルポリサルファイド;ジsec−ブチルモノサルファイド、ジsec−ブチルジサルファイド等のジsec−ブチルポリサルファイド;ジtert−ブチルモノサルファイド、ジtert−ブチルジサルファイド等のジtert−ブチルポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ペンチル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ペンチル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ペンチル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ヘキシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ヘキシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ヘキシル)ポリサルファイド;ジシクロヘキシルモノサルファイド、ジシクロヘキシルジサルファイド等のジシクロヘキシルポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ヘプチル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ヘプチル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ヘプチル)ポリサルファイド;ジtert−オクチルモノサルファイド、ジtert−オクチルジサルファイド等のジtert−オクチルポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝オクチル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝オクチル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝オクチル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ノニル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ノニル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ノニル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝デシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝デシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝デシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ウンデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ウンデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ウンデシル)ポリサルファイド;ジtert−ドデシルモノサルファイド、ジtert−ドデシルジサルファイド等のジtert−ドデシルポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ドデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ドデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ドデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝トリデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝トリデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝トリデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝テトラデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝テトラデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝テトラデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ペンタデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ペンタデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ペンタデシル)ポリサルファイド;ジ2−メチルペンタデシルモノサルファイド、ジ2−メチルペンタデシルジサルファイド等のジ2−メチルペンタデシルポリサルファイド;ジtert−ヘキサデシルモノサルファイド、ジtert−ヘキサデシルジサルファイド等のジtert−ヘキサデシルポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ヘキサデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ヘキサデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ヘキサデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ヘプタデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ヘプタデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ヘプタデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝オクタデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝オクタデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝オクタデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ノナデシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ノナデシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ノナデシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝イコシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝イコシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝イコシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ヘンイコシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ヘンイコシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ヘンイコシル)ポリサルファイド;ジ(直鎖または分枝ドコシル)モノサルファイド、ジ(直鎖または分枝ドコシル)ジサルファイド等のジ(直鎖または分枝ドコシル)ポリサルファイド;ジプロペニルモノサルファイド、ジプロペニルジサルファイド等のジプロペニルポリサルファイド;ジブテニルモノサルファイド、ジブテニルジサルファイド等のジブテニルポリサルファイド;ジフェニルモノサルファイド、ジフェニルジサルファイド等のジフェニルポリサルファイド;ジナフチルモノサルファイド、ジナフチルジサルファイド等のジナフチルポリサルファイド;ジトリルモノサルファイド、ジトリルジサルファイド等のジトリルポリサルファイド;ジエチルフェニルモノサルファイド、ジエチルフェニルジサルファイド等のジエチルフェニルポリサルファイド;ジプロピルフェニルモノサルファイド、ジプロピルフェニルジサルファイド等のジプロピルフェニルポリサルファイド;ジブチルフェニルモノサルファイド、ジブチルフェニルジサルファイド等のジブチルフェニルポリサルファイド;ジペンチルフェニルモノサルファイド、ジペンチルフェニルジサルファイド等のジペンチルフェニルポリサルファイド;ジヘキシルフェニルモノサルファイド、ジヘキシルフェニルジサルファイド等のジヘキシルフェニルポリサルファイド;ジヘプチルフェニルモノサルファイド、ジヘプチルフェニルジサルファイド等のジヘプチルフェニルポリサルファイド;ジオクチルフェニルモノサルファイド、ジオクチルフェニルジサルファイド等のジオクチルフェニルポリサルファイド;ジノニルフェニルモノサルファイド、ジノニルフェニルジサルファイド等のジノニルフェニルポリサルファイド;ジデシルフェニルモノサルファイド、ジデシルフェニルジサルファイド等のジデシルフェニルポリサルファイド;ジウンデシルフェニルモノサルファイド、ジウンデシルフェニルジサルファイド等のジウンデシルフェニルポリサルファイド;ジドデシルフェニルモノサルファイド、ジドデシルフェニルジサルファイド等のジドデシルフェニルポリサルファイド;ジキシリルモノサルファイド、ジキシリルジサルファイド等のジキシリルポリサルファイド;ジエチルメチルフェニルモノサルファイド、ジエチルメチルフェニルジサルファイド等のジエチルメチルフェニルポリサルファイド;ジ(ジエチルフェニル)モノサルファイド、ジ(ジエチルフェニル)ジサルファイド等のジ(ジエチルフェニル)ポリサルファイド;ジ(ジプロピルフェニル)モノサルファイド、ジ(ジプロピルフェニル)ジサルファイド等のジ(ジプロピルフェニル)ポリサルファイド;ジ(ジブチルフェニル)モノサルファイド、ジ(ジブチルフェニル)ジサルファイド等のジ(ジブチルフェニル)ポリサルファイド;ジメチルナフチルモノサルファイド、ジメチルナフチルジサルファイド等のジメチルナフチルポリサルファイド;ジエチルナフチルモノサルファイド、ジエチルナフチルジサルファイド等のジエチルナフチルポリサルファイド;ジプロピルナフチルモノサルファイド、ジプロピルナフチルジサルファイド等のジプロピルナフチルポリサルファイド;ジブチルナフチルモノサルファイド、ジブチルナフチルジサルファイド等のジブチルナフチルポリサルファイド;ジベンジルモノサルファイド、ジベンジルジサルファイド等のジベンジルポリサルファイド;ジフェネチルモノサルファイド、ジフェネチルジサルファイド等のジフェネチルポリサルファイド;ジフェニルプロピルモノサルファイド、ジフェニルプロピルジサルファイド等のジフェニルプロピルポリサルファイドおよびこれらの混合物などが挙げられる。
【0065】
サルファイド類の他の化合物としては、以下の一般式(5)で表されるジエステルポリサルファイドが挙げられる。
【0066】
15OCO(CH2bc (CH2d COOR16 一般式(5)
【0067】
式中、R15およびR16は同一でも異なっていてもよく、それぞれ炭素数2〜20、好ましくは4〜20の直鎖状または分枝状のアルキル基を、bおよびdは同一でも異なっていてもよく、それぞれ2〜5、好ましくは2を、cは1〜2、好ましくは1を示す。
【0068】
15およびR16の具体例としてはエチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、直鎖または分枝ペンチル基、直鎖または分枝ヘキシル基、直鎖または分枝ヘプチル基、直鎖または分枝オクチル基、直鎖または分枝ノニル基、直鎖または分枝デシル基、直鎖または分枝ウンデシル基、直鎖または分枝ドデシル基、直鎖または分枝トリデシル基、直鎖または分枝テトラデシル基、直鎖または分枝ペンタデシル基、直鎖または分枝ヘキサデシル基、直鎖または分枝ヘプタデシル基、直鎖または分枝オクタデシル基、直鎖または分枝ノナデシル基、直鎖または分枝イコシル基を挙げることができる。
【0069】
ジエステルポリサルファイドの具体例としては
49 OCO(CH22 S(CH22 COOC49
49 OCO(CH222 (CH22 COOC49
511OCO(CH22 S(CH22 COOC511
511OCO(CH222 (CH22 COOC511
613OCO(CH22 S(CH22 COOC613
613OCO(CH222 (CH22 COOC613
715OCO(CH22 S(CH22 COOC715
715OCO(CH222 (CH22 COOC715
817OCO(CH22 S(CH22 COOC817
817OCO(CH222 (CH22 COOC817
919OCO(CH22 S(CH22 COOC919
919OCO(CH222 (CH22 COOC919
1021OCO(CH22 S(CH22 COOC1021
1021OCO(CH222 (CH22 COOC1021
1123OCO(CH22 S(CH22 COOC1123
1123OCO(CH222 (CH22 COOC1123
1225OCO(CH22 S(CH22 COOC1225
1225OCO(CH222 (CH22 COOC1225
1327OCO(CH22 S(CH22 COOC1327
1327OCO(CH222 (CH22 COOC1327
1429OCO(CH22 S(CH22 COOC1429
1429OCO(CH222 (CH22 COOC1429
1531OCO(CH22 S(CH22 COOC1531
1531OCO(CH222 (CH22 COOC1531
1633OCO(CH22 S(CH22 COOC1633
1633OCO(CH222 (CH22 COOC1633
1735OCO(CH22 S(CH22 COOC1735
1735OCO(CH222 (CH22 COOC1735
1837OCO(CH22 S(CH22 COOC1837
1837OCO(CH222 (CH22 COOC1837
1939OCO(CH22 S(CH22 COOC1939
1939OCO(CH222 (CH22 COOC1939
2041OCO(CH22 S(CH22 COOC2041
2041OCO(CH222 (CH22 COOC2041
またはこれらの混合物が挙げられる。
【0070】
サルファイド類の他の化合物としては、以下の一般式(6)で表されるテトラエステルテトラサルファイドが挙げられる。
【0071】
(R17SCH2 CH2 COOCH24 C 一般式(6)
【0072】
式中、R17は炭素数8〜20、好ましくは10〜18の直鎖状または分枝状のアルキル基を示す。R17の具体例としては直鎖または分枝オクチル基、直鎖または分枝ノニル基、直鎖または分枝デシル基、直鎖または分枝ウンデシル基、直鎖または分枝ドデシル基、直鎖または分枝トリデシル基、直鎖または分枝テトラデシル基、直鎖または分枝ペンタデシル基、直鎖または分枝ヘキサデシル基、直鎖または分枝ヘプタデシル基、直鎖または分枝オクタデシル基、直鎖または分枝ノナデシル基、直鎖または分枝イコシル基を挙げることができ、特に直鎖または分枝ドデシル基、直鎖または分枝トリデシル基が好ましい。
【0073】
テトラエステルテトラサルファイドの具体例としては
(C817SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C919SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1021SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1123SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1225SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1327SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1429SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1531SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1633SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1735SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1837SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C1939SCH2 CH2 COOCH24 C、
(C2041SCH2 CH2 COOCH24 Cまたはこれらの混合物が挙げられ、特に
(C1225SCH2 CH2 COOCH24 Cが好ましい。
【0074】
本発明において硫黄含有酸化防止剤は基油100重量部に対し、0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以上であり、かつ10重量部以下、好ましくは5重量部以下の範囲で配合する。硫黄含有酸化防止剤の配合量が上記0.01重量部未満である場合は十分な酸化防止効果が得られないため好ましくなく、また硫黄含有酸化防止剤の配合量が上記10重量部を超える場合は摩耗が発生するおそれがあるため好ましくない。
【0075】
本発明の潤滑油組成物は、それ自体でも優れた酸化安定性を備えるが、これらの各種性能をさらに高める目的で、公知の潤滑油添加剤を単独で、または数種類組み合わせた形で、本発明の潤滑油組成物に配合することができる。
【0076】
配合可能な公知の添加剤としては、例えば、中性、塩基性、炭酸カルシウム過塩基性、ホウ酸カルシウム過塩基性のアルカリ土類金属スルホネート、アルカリ土類金属サリシレート、アルカリ土類金属フェネートなどの清浄剤;有機リン酸エステル、有機亜リン酸エステル、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪族アルコールなどの摩耗防止剤;ポリブテニルコハク酸イミド、長鎖アルキルポリアミン、長鎖脂肪酸とポリアミンのアミドまたはこれらのホウ素化物などの無灰分散剤;フェニル−α−ナフチルアミン、アルキルフェニル−α−ナフチルアミン、ジアルキルジフェニルアミンなどのアミン系酸化防止剤;フェノール系無灰酸化防止剤;モリブデンジチオホスフェート、二硫化モリブデン、長鎖脂肪族アミン、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸エステル、長鎖脂肪族アルコールなどの摩擦低減剤;石油スルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ジノニルナフタレンスルホネート、アルケニルコハク酸エステル、多価アルコールエステルなどの防錆剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテルなどのポリアルキレングリコール系非イオン系界面活性剤に代表される抗乳化剤;イミダゾリン、ピリミジン誘導体、アルキルチアジアゾール、メルカプトベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾールまたはその誘導体、1,3,4−チアジアゾールポリスルフィド、1,3,4−チアジアゾリル−2,5−ビスジアルキルジチオカーバメート、2−(アルキルジチオ)ベンゾイミダゾール、β−(o−カルボキシベンジルチオ)プロピオンニトリルなどの金属不活性化剤;シリコーン、フルオロシリコーン、フルオロアルキルエーテルなどの消泡剤;ポリメタクリレート、オレフィンコポリマーまたはその水素化物などの粘度指数向上剤が挙げられる。
【0077】
これらの添加剤を本発明の潤滑油組成物に添加する場合には、その添加量は潤滑油組成物100重量部に対し、消泡剤では0.0005〜1重量部、金属不活性化剤では0.005〜1重量部、その他の添加剤ではそれぞれ0.1〜15重量部の範囲で通常選ばれる。
【0078】
本発明の潤滑油組成物は2輪車、4輪車などのガソリンエンジン、陸用ディーゼルエンジン、舶用ディーゼルエンジンなどの内燃機関用潤滑油として特に好ましく使用できるが、その他、自動変速機油、手動変速機油、デファレンシャル油などの自動車用ギヤ油;工業用ギヤ油;油圧作動油;圧縮機油;冷凍機油;切削油;圧延油、プレス油、鍛造油、絞り加工油、引き抜き油、打ち抜き油などの塑性加工油;熱処理油、放電加工油などの金属加工油;すべり案内面油;軸受け油;錆止め油;熱媒体油など、各種用途に使用することができる。
【0079】
【実施例】
以下、本発明の内容を実施例および比較例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによりなんら限定されるものではない。
【0080】
使用した基油および添加剤を以下に示す。
1.基油
(1)高度水素化精製鉱油
40℃における動粘度18.73mm2 /s。
(2)モノエイコシルテトラリン
40℃における動粘度40.27mm2 /s。
(3)溶剤精製鉱油
40℃における動粘度22.7mm2 /s。100℃における動粘度4.4mm2 /s。粘度指数101。流動点−12.5℃。
(4)芳香族系抽出鉱油1
溶剤精製鉱油から抽出された芳香族分。
(5)芳香族系抽出鉱油2
フルフラール溶剤精製により抽出された芳香族分。
【0081】
2.硫黄含有酸化防止剤
(1)ジアルキルジチオリン酸亜鉛
アルキル基はsec−ブチル基とsec−ヘキシル基の混合アルキル基。有効濃度100質量%。
(2)モリブデンジオクチルジチオカーバメート
鉱油で希釈されている。有効濃度30質量%。
(3)ジベンジルジスルフィド
(4)ジラウリルチオジプロピオネート
【0082】
3.添加剤パッケージ
金属清浄剤、無灰分散剤、フェノール系酸化防止剤、腐食防止剤および摩擦調整剤を含む。
【0083】
(実施例1〜6)
表1に示す組成を有する混合物を、温度80℃で2時間加熱撹拌し、本発明の潤滑油組成物を得た。
高圧示差熱分析計を用いて温度200℃、酸素圧2MPaの条件下で酸化寿命を測定した。結果を表1に示す。
【0084】
(比較例1〜5)
実施例と同様にして、表2に示す組成を有する比較のための潤滑油組成物を得た。実施例と同様にして酸化寿命を測定した。結果を表2に示す。
【0085】
【表1】
Figure 0004195110
【0086】
【表2】
Figure 0004195110
【0087】
実施例1〜6の潤滑油組成物はいずれも優れた酸化安定性を示した。それに対して基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が30質量%を超えている比較例1および比較例3、基油中の単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%未満である比較例2および比較例4、硫黄系酸化防止剤を添加しなかった比較例5の酸化安定性は十分なものではなかった。
このように、本発明の潤滑油組成物は各構成要素の一つが本発明の範囲から外れても十分な酸化安定性を得られないものであり、これらの構成要素を全て満たすことが重要である。
【0088】
【発明の効果】
本発明の潤滑油組成物は高い酸化安定性を達成したものであり、従来の潤滑油よりも過酷な条件において使用することができる。

Claims (7)

  1. (1)単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下の鉱油からなる基油100重量部に対し、(2)硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物であって、該基油中の単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量が20質量%以下である前記潤滑油組成物。
  2. (1)単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%、該単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量が50質量 % 以下、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下の鉱油からなる基油100重量部に対し、(2)硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物であって、該基油が、単環芳香族炭化水素成分含有量が3質量%に満たない鉱油に、単環芳香族炭化水素含有量がこれより高い、他の鉱油又は鉱油起源の他の成分を配合してなる鉱油からなる基油である前記潤滑油組成物。
  3. 前記鉱油起源の他の成分が、鉱油の原料油からの溶剤抽出分、前記原料油から回収された潤滑油留分からの溶剤抽出分、前記溶剤抽出分から抽出された単環芳香族炭化水素成分を主とする成分、前記溶剤抽出分を水素化することにより得られる単環芳香族炭化水素成分を主とする成分、及びこれらの混合物から選ばれる少なくとも一つである請求項2記載の潤滑油組成物であって、ここで、前記鉱油の原料油は、以下の(1)〜(7)から選ばれるものである前記潤滑油組成物。
    (1) 原油の常圧蒸留留出油;
    (2) (2)原油の常圧蒸留残渣油の減圧蒸留留出油(WVGO);
    (3) (1)及び/又は(2)のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油(HIX);
    (4) (1)〜(3)の中から選ばれる2種以上の混合油;
    (5) (1)、(2)、(3)または(4)の脱れき油(DAO);
    (6) (5)のマイルドハイドロクラッキング(MHC)処理油;
    (7) (1)〜(6)の中から選ばれる2種以上の混合油。
  4. (1)単環芳香族炭化水素含有量が3〜30質量%、該単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量が50質量 % 以下、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下の鉱油からなる基油100重量部に対して、(2)一般式(3)で表されるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸銅、及びサルファイド類から選ばれる少なくとも1種の硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物。
    Figure 0004195110
    上記一般式(3)中、R、R10、R11およびR12は、別個に、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、X、X、XおよびXは、別個に、硫黄原子または酸素原子を示す。
  5. (1)鉱油にアルキルテトラリンを基油全量基準で3〜30質量%配合した混合基油からなり、当該混合基油の単環芳香族炭化水素成分含有量が3〜30質量%、該単環芳香族炭化水素成分中のアルキルベンゼンの含有量が50質量 % 以下、多環芳香族炭化水素成分含有量が2質量%以下である基油100重量部に対し、(2)硫黄含有酸化防止剤0.01〜10重量部を配合してなる潤滑油組成物。
  6. (2)成分として、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸亜鉛、ジヒドロカルビルジチオカルバミン酸銅、一般式(3)で表されるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン、及びサルファイド類から選ばれる少なくとも1種を配合してなる請求項1〜3又は5のいずれかに記載の潤滑油組成物。
    Figure 0004195110
    上記一般式(3)中、R 、R10、R11およびR12は、別個に、炭素数1〜18の炭化水素基を示し、X、X、XおよびXは、別個に、硫黄原子または酸素原子を示す。
  7. (2)成分として、一般式(1)で表されるジヒドロカルビルジチオリン酸亜鉛を配合してなる請求項1〜のいずれかに記載の潤滑油組成物。
    Figure 0004195110
    一般式(1)中、R、R、RおよびRは、別個に、酸素に結合する部分の炭素原子が第2級炭素である炭素数1〜18のアルキル基を示す。
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