JP4195059B2 - 情報記録装置及び情報記録用プログラム - Google Patents
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Description
【技術分野】
【0001】
本願は、情報記録装置及び情報記録方法並びに情報記録用プログラム及び情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、放送番組を受信して光ディスク等の記録媒体に記録して保存するための情報記録装置及び情報記録方法、並びに当該情報記録に用いられる情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送電波を介して放送番組を受信し、その受信した放送番組を蓄積・記録しておくレコーダとして、高速且つ長時間記録可能なHDD(Hard Disc Drive)等の記録媒体を含むレコーダが普及しつつある。このとき、当該レコーダによれば、内蔵される記録媒体が大容量であるため、これまでのビデオカセットテープや記録型DVD(Digital Versatile Disc)に比して記録媒体としての残容量を気にすることなく上記放送番組等を記録(録画)することが可能である。
【0003】
一方、この種のレコーダとして、使用者が自ら番組を選択して録画していたのではせっかくの上記大容量性を活かせないことから、当該使用者に代わって当該使用者が好みそうな番組を自動的に選択・録画していくレコーダも登場している。
【0004】
他方、上記放送電波の録画として、現在では、アナログ方式で放送されている放送番組を所定のビットレートを用いてデジタル符号化してから録画するのが一般的であるが、今後は、デジタル方式により放送されている放送番組をそのデジタル方式のまま録画する方式が一般的になると思われる。
【0005】
ところで、上述したような種々の録画方式において、現状では、録画した放送番組をそのまま記録媒体内に蓄積して放置しておかれることも多い。そして、このような現状では、たとえ大容量の記録媒体を内蔵しているとしても比較的短い期間でその記録容量を消費してしまい、結果として新たな放送番組の録画ができなくなってしまう。このような点に鑑み、従来のレコーダでは、例えば古い時期に録画した放送番組から使用者自らが順次消去していくなどして、新たな放送番組を記録するための空き領域を記録媒体上に確保する事が行われていた。また、このような空き領域の確保を自動的に行うことを目的とするレコーダ等も、例えば、特許文献1又は2のように紹介されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−66018号公報
【特許文献2】
特開2003−189243公報
【0007】
このとき、上記特許文献1に記載されているレコーダ等においては、符号化された状態で受信された一つの放送番組を、複数の異なるビットレートで再符号化して録画し、時間経過と共に上位のビットレートで録画された当該放送番組のデータから順次消去することによりその録画番組としての記録容量を段階的に下げていき、記録媒体上の空き領域を確保する構成とされている。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されているレコーダ等においては、録画した放送番組を番組記録時又は最終視聴時のいずれか一方から所定時間経過後に低いビットレートで再符号化することによって記憶容量を低減し、記録媒体上の空き容量を確保する構成とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述してきた従来のレコーダ等では、録画済みの放送番組の再符号化を録画時からの経過時間等に基づき全ての放送番組に対して画一的に行うため、例えば何らかの理由で使用者が好みの放送番組を録画した日からしばらくの間視聴しなかった場合等においては、その使用者にとって楽しみにしていた放送番組の画質が同時期に録画した普通の番組と同様にその使用者が認識しないまま勝手に低下してしまうという問題点を有していた。
【0010】
また、たとえ視聴済みの放送番組であったとしても、使用者にとっては後々まで高画質なまま記録媒体内に保存しておき、その後にDVD等の光ディスク等へダビングして更に長期間保存しておきたい場合もあり、このような使用者の要請に対しても、従来のレコーダ等の構成では使用者が手動で放送番組に画質低下拒否等の保護をかけるなどしなければならないという問題点を有していた。
[0011]
そこで、本願は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、使用者にとって最適な保存形式をその使用者毎に設定しながら放送番組を録画しつつ、記録媒体の空き領域をも確保することが可能な情報記録装置及び情報記録方法、並びに当該情報記録に用いられる情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0012]
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、再生すべき記録情報を外部から取得する放送受信部等の取得手段と、取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段と、視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースと、前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定する嗜好度設定手段と、前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する番組管理部等の符号化形式設定手段と、前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段と、前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積部等の蓄積手段と、前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段と、前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段と、を備え、前記嗜好度設定手段は、前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定する。
[0013]
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、再生すべき記録情報を取得して記録する情報記録装置に含まれるコンピュータを、前記記録情報を外部から取得する取得手段、取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段、視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースを用いて、前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定し、更に前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定する嗜好度設定手段、前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する符号化形式設定手段、前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段、前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積手段、前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段、及び前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段として機能させる。
【図面の簡単な説明】
[0014]
【図1】本願の原理を説明する図である。
【図2】実施形態に係る情報記録装置の概要構成例を示す図である。
【図3】実施形態に係る知識データベースの内部構成例を示す図である。
【図4】実施形態に係る再符号化処理の一例を示す図である。
【図5】使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図6】使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図7】使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図8】使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図9】実施形態に係る放送番組データを再符号化して記録する際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0015】
6 放送受信部
7 蓄積部
7A 番組管理情報記録部
7B 知識データベース記録部
7C 番組記録部
8 番組管理部
9 再符号化部
10 ディスクドライブ
10a 光ディスク
12 バス
R 情報記録装置
N ネットワーク
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、放送電波を介して放送番組を受信し、その内容をHDD等の記録媒体に記録すると共にDVD等の光ディスクにダビングすることが可能な家庭用のレコーダに対して本願を適用した場合の実施の形態である。
【0017】
(I)本願の原理
初めに、本願に係る実施形態について具体的に説明する前に、本願の原理について、図1を用いて説明する。なお、図1は本願に係る放送番組の録画態様を例示する図である。
【0018】
本願は、HDD等を利用した大容量のレコーダにおいて、放送局等からの放送電波を受信して得られる放送番組に対応するデータ(以下、単に放送番組データ)、又は過去において受信され既に録画されている放送番組データの再符号化処理に関するものである。
【0019】
より具体的には、本願は、受信後の放送番組データ又は記録済みの放送番組データに対し使用者の「嗜好度」を反映させてその再符号化処理に用いられる符号化方式を決め、当該符号化方式により受信後の放送番組データを再符号化して記録することで、記録媒体の空き領域を確保するものである。
【0020】
このとき、上述した「使用者の嗜好度を反映する」とは、具体的には、第一に、使用者が主観的にDVD等に記録して保存しておきたいと考えている放送番組を、その主観を自動的に反映して所定の品質で対象となる放送番組を長期間保存することであり、第二に、使用者がよく視聴する放送番組の内容の属性を自動的に判断してその属性に応じた品質を保ちつつ長期間保存することであり、第三に、使用者があまり視聴しない放送番組であれば所定の期間経過後順次再符号化及び消去を自動的に行うことで、使用者にとって大事な他の放送番組の品質を損なうことなくその放送番組データを記録するためのHDD等の領域を確保することである。
【0021】
次に、上記本願の原理について、より具体的に図1用いて説明する。なお、図1は後述するクラス毎の再符号化及び消去の態様を例示する図である。
【0022】
上述したように、本願は、放送番組の内容や使用者の操作履歴等、使用者の使用態様からその使用者の嗜好度を決定し、この使用者の嗜好度に応じて記録する放送番組データをいくつかの階層(以下、「クラス」と称す。)に分類し、当該クラスに応じて再符号化形式を決定する。
【0023】
このとき、当該クラスは、放送番組の属性や使用者の操作履歴から学習して導き出された当該使用者の嗜好に基づいて、受信済みの放送番組データ等を、例えば、クラスS、クラスA、クラスB及びクラスCの四つに分類し、各クラス毎に放送番組データの再符号化・消去方針を定義付けている。なお、これと並行して、各クラスの中でも使用者の嗜好の度合いに応じた放送番組の優先順位付けが行われる。
【0024】
ここで、クラスSとは、使用者が長期保存のために頻繁にDVD等への保存を行う属性を有する放送番組であり、使用者嗜好度が最も高い放送番組が該当する。このため、図1に示すように、クラスSの放送番組データについてはその記録時の画質を重視し、予め設定された一定以上の高画質を維持しつつ長期に亘って保存される形態とする。
【0025】
次に、クラスAとは、使用者が頻繁に視聴する属性を有する放送番組であって当該属性上画質が求められる放送番組(例えば、ドラマ等)であり、使用者嗜好度も高いものが該当する。そのため、図1に示すように、品質は重視する必要があるが、録画後の経過時間とともに段階的にビットレートを落として再符号化し、ある程度長期に亘って記録するものの最終的には消滅する形態とする。
【0026】
更に、クラスBとは、使用者が頻繁に視聴する属性を有する放送番組ではあるが、当該属性上画質はあまり求められない放送番組(例えば、趣味・教養等の情報番組等)が該当する。即ち、使用者にとっては娯楽性よりも実用性の高い放送番組が該当するのであり、このため、図1に示すように、短い期間で所定のレベルまで品質を落とすように再符号化処理され、その再符号化処理後は、長期に渡ってその品質を維持する形態とする。なお、クラスBについては、内容の似た放送番組によって過去の放送番組が置き換えられる形態としてもよい。
【0027】
最後に、クラスCは、使用者があまり視聴しない、又は当該属性上、長期間の保存を求められない放送番組(例えば、ニュース等)、属性を有する放送番組が該当する。そのため、短い期間で段階的に再符号化処理され、最終的に消滅する形態とする。
【0028】
なお、受信した放送番組が上記いずれのクラスに属しているかの判断手法としては、例えば下記の三段階を踏んで決定される。
【0029】
(A)過去に使用者が視聴した放送番組の内容と係わりが深く、且つ相互に階層化又は関連付けされたキーワードの集合を知識データベース(以下、適宜知識DBと示す)として構築する。
【0030】
(B)記録すべき放送番組の内容又は属性を示す番組関連情報と上記知識データベース内のキーワードとの整合状態を判断する。
【0031】
(C)記録したある放送番組に対する使用者の操作履歴(具体的には、「視聴」、「視聴なし」又は「記録した」等)に基づいて、その放送番組と整合した知識データベース内のキーワードに対してその使用者の嗜好度を表すものとしてのポイントを加減算する。
【0032】
なお、上記(C)の処理に代えて、上記知識データベース内のキーワードの夫々に対して予め設定された属性に応じて、当該キーワードと整合の取れている放送番組の属性の判定を行い、この判定結果に基づいて使用者が視聴する放送番組の傾向として、画質重視のものが好まれるか、或いは長期間記録することが好まれるか等の判断を行うようにしてもよい。
【0033】
(II)本願の実施形態
次に、上述した本願の原理を踏まえた本願に係る実施形態について、図2乃至図9を用いて説明する。なお、図2は実施形態に係るレコーダの概要構成例を示すブロック図であり、図3は実施形態に係る上記知識データベースの内部構成例を示す図であり、図4は実施形態に係る再符号化処理の一例を示す図であり、図5は実施形態に係る使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図6は実施形態に係る使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図7は実施形態に係る使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図8は実施形態に係る使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図9は実施形態に係る放送番組データの記録処理を示すフローチャート図である。
【0034】
(A)レコーダの構成の実施形態
初めに、実施形態に係るレコーダの構成及び動作について説明する。
【0035】
図2に示すように、レコーダRは、外部のネットワークN(例えば、テレビジョン放送ネットワーク又はインターネット等)から送信された放送番組の情報を搬送する放送電波を受信する放送受信部6と、受信した放送番組に対応する放送番組データを蓄積(記録)するHDD等よりなる蓄積手段、記録手段及び再生状況記録手段としての蓄積部7と、選択手段としての操作部8Aが接続され、受信した放送番組データを管理する嗜好度設定手段、符号化形式設定手段、検索語重み付け手段及び関連重み付け手段としての番組管理部8と、蓄積された放送番組データを蓄積部7から読み出して再符号化処理する再符号化部9と、DVD等の光ディスク10aに対して記録・再生するためのディスクドライブ10と、を備えて構成されており、各構成部材はバス12を介して電気的に接続されている。
【0036】
また、蓄積部7は、番組管理情報記録部7Aと、知識データベース記録部7Bと、二より構成されている。
【0037】
ここで、図2においては、上記放送番組データを受信して符号化するための例えばMPEG(Moving Picture Expert Group)エンコーダや当該符号化された放送番組データをデコード(再生)するためのMPEGデコーダ等は公知であるので省略している。
【0038】
上記の構成において、放送受信部6は、一又は複数のチューナを備え、番組管理部8からの指示に応じて所定の放送チャンネルによりTV放送局から送信される放送番組データの映像/音声データを受信し、受信した放送番組データを、バス12を介して番組管理部8に出力する。
【0039】
なお、放送受信部6は、上記した放送番組データだけではなく、当該放送番組データに多重されて送信される放送番組関連情報(例えば、いわゆるARIB(Association of Radio Industries and Businesses; 社団法人電波産業会)により規格化されているSI(Service Information)情報等)も受信し、番組管理部8からの要求に応じて当該番組管理部8に必要な放送番組関連情報を出力する。
【0040】
一方、蓄積部7は、放送番組データ等を蓄積するためのHDDを備え、番組管理部8の指示に応じて、放送受信部6が出力する放送番組データを蓄積する。また、蓄積された放送番組データは番組管理部8によって一又は複数のファイルとして管理される。このとき、蓄積部7内の番組管理情報記録部7Aは番組管理部8の利用に供される番組管理情報を記録し、一方、知識データベース記録部7Bは、後述する知識データベースを構成する各種情報を記録する。更に、番組記録部7Cは、当該放送番組データ自体を記録する。
【0041】
次に、番組管理部8は、放送予定、録画予定及び録画済み(蓄積部7に蓄積されている)の放送番組の番組管理情報等を管理する。
【0042】
また、番組管理部8は、番組記録部7Cの状況(空き容量等)に応じて番組管理情報に基づく放送番組データの再符号化・消去の判断を行い、再符号化部9における該当する録画放送番組の再符号化の制御、該当する放送番組の消去制御、又は再符号化された放送番組データの光ディスク10aへ記録制御を行う。
【0043】
次に、上記知識データベース記録部7B内に記録され番組管理部8の制御下に置かれる知識データベースの構成について、図3に例示しつつ説明する。なお、図3はその一例としてスポーツに関する知識データベースを示している。
【0044】
実施形態に係る知識データベースは、使用者の視聴状態等の情報に基づいて抽出される所定のキーワードを関連づけながら蓄積するとともに、使用者の現在又は将来の視聴によって抽出される所定のキーワードを知識データベースに追加する学習機能を有するものである。
【0045】
ここで、当該キーワードとは、例えば、ジャンル、種別、名前等のキーワードである。すなわち、図3に例示するように、使用者が視聴する放送番組が○○オープン選手権であれば、抽出されるキーワードは、最上位概念としてのジャンルである「スポーツ」、その「スポーツ」の下位概念である種別としての「ゴルフ」、ゴルフの下位概念として「○○オープン」、○○オープンの下位概念である出場選手名としての「タイガーW」又は開催地としての国名「アメリカ」等が該当する。そして、図3に示すように、当該抽出されたキーワードは、知識データベース内において各放送番組の情報に基づいて所定の階層に関連付けられつつ分類される。これにより、知識データベースの下位層に行くほどメッシュ状の関連を有することになる。
【0046】
また、使用者の視聴状態に応じて、何度も同じ様な放送番組を視聴している場合には、キーワード間の繋がりが深いことを表す指標として関連ポイントを各キーワード間の繋がりに付加する。ここで、図3では当該関連ポイントの大きさを線の太さで示している。
【0047】
一方、使用者が視聴、保存又は消去等をする際、その時に抽出されるキーワードにも使用者の嗜好の判断基準としての嗜好ポイントが付加される。より具体的には、例えば、視聴、保存、消去であれば、夫々視聴の嗜好ポイントが「+1」、保存の嗜好ポイントが「+2」、消去の嗜好ポイントが「−1」等とされる。
【0048】
なお、この嗜好ポイントとしては、使用者が直接操作部8Aから各放送番組毎に入力して設定してもよい。
【0049】
知識データベースが上述した階層構造(樹形構造)を有することにより、使用者が視聴している放送番組情報に基づいて抽出されたキーワードと知識データベースに保存されているキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、当該抽出されたキーワードに付与されている嗜好ポイントを加減算し、使用者の嗜好ポイントを算出することが可能となる。そして、この嗜好ポイントが、放送番組情報に対する実施形態の使用者嗜好度となる。
【0050】
なお、知識データベースにおいては、上述したように使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から所定のキーワードを抽出し、そのキーワードを関連づけながら蓄積するが、これに加えて、新たな放送番組の視聴等による番組管理情報に基づくキーワードを追加して過去の情報に反映させつつ蓄積する。
【0051】
このように、知識データベース自体に使用者の視聴状態等の情報を蓄積すると共に学習機能を持たせることにより、使用者がどのような放送番組を良く視聴し、どのような放送番組を保存・消去しているのかを把握できる。
【0052】
次に、再符号化部9は、いくつかの符号化形式(圧縮方式、多重形式又はビットレート等)に対応した符号化・複合化機能を有し、番組管理部8からの指示によって、蓄積部7の記録媒体内に蓄積されている録画済み放送番組データの符号化形式を、その指定された符号化形式により再符号化処理する。
【0053】
ここで、当該再符号化処理の一例を図4に示す。
【0054】
当該再符号化処理の一例としては、図4の(ア)、(カ)及び(キ)に示すように圧縮形式及びビットレートを変換するもの、図4の(イ)、(エ)及び(オ)に示すようにビットレートのみを変換するもの、又は図4の(ウ)に示すように多重形式及びビットレートを変換するもの等がある。なお、再符号化の際に画像の解像度の変換を伴うようにしてもよい。
【0055】
このとき、当該再符号化形式と上記した各クラスとの関係の一例としては、例えば、図4の(ア)をクラスA又はSに相当するものとし、図4の(イ)及び(エ)をクラスAに相当するものとし、図4の(ウ)をクラスSに相当するものとし、図4の(オ)をクラスBに相当するものとし、図4の(カ)及び(キ)をクラスCに相当するものとすることができる。
【0056】
(B)学習アルゴリズムの実施形態
次に、使用者の嗜好を学習して放送番組の分類等を行う際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例について、図5乃至図8を用いて説明する。
【0057】
先ず、受信した放送番組のクラス分けを行う場合の処理について、図5を用いて説明する。なお、図5は番組管理部8が使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の学習アルゴリズムの一例であり、このクラス分けは、例えば使用者が録音予約又は録音する際に行われる。
【0058】
図5に示すように、当該クラス分け処理においては、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の属性を簡単に示すキーワード(例えば、ジャンルなど)を番組管理情報から抽出する(ステップS100)。
【0059】
次に、抽出したキーワードと関連性の高いキーワードを知識データベースから抽出し(ステップS101)、最後に知識データベースから抽出した全部のキーワードで番組管理情報(例えば、放送番組名、放送番組解説等)を検索し、マッチングしたキーワードを番組管理情報に追加して放送番組データと関連づけて管理し且つ当該知識データベースから抽出された各キーワードに付与されている嗜好ポイントを演算し、使用者の嗜好度を算出して、当該算出結果に基づいてクラス分けを行う(ステップS102)。このとき、クラス分けのための情報は番組管理情報に放送番組データを関連づけて番組管理部8によって管理される。
【0060】
このクラス分け処理により、使用者の嗜好度に応じて使用者が記録する放送番組データがどのクラスに属するかを分類できる。
【0061】
次に、使用者の使用態様(放送番組の視聴・保存・消去)による各学習処理について、図6乃至図8を用いて例示しつつ説明する。
【0062】
先ず、使用者の放送番組の視聴による学習処理について図6を用いて説明する。なお、図6は番組管理部8が使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴する放送番組情報を知識データベースに反映させるものである。
【0063】
図6に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴する放送番組の番組管理情報から過去の視聴履歴、視聴時の放送番組品質(ビットレートなど)を抽出し、視聴ポイントを算出する(ステップS103)。ここで、当該視聴ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴していたり、当該放送番組を高品質で記録していたりしている場合に付与されるポイントである。
【0064】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連づけられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに視聴ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS104)。
【0065】
このように使用者の視聴状態に応じて当該視聴放送番組と関連するキーワードに視聴ポイントを付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴していたり、当該放送番組を高品質で記録していたりしている場合には、使用者嗜好度は高いと判断できるからである。
【0066】
次に、使用者の放送番組の保存による学習処理について図7を用いて説明する。なお、図7は番組管理部が使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴した放送番組の保存情報を知識データベースに反映させるものである。
【0067】
図7に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から過去の保存履歴、保存時の放送番組品質(ビットレート等)を抽出し、保存ポイントを算出する(ステップS105)。
【0068】
ここで、当該保存ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して当該放送番組を保存している場合に付与されるポイントである。
【0069】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連づけられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに保存ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS106)。
【0070】
このように過去に使用者が視聴した放送番組の保存状態に応じて当該放送番組と関連するキーワードに保存ポイントを付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して保存している場合には、当該放送番組の使用者嗜好度は高いと判断できるからである。
【0071】
なお、上記保存ポイントは、保存状態(例えば、クラスSに該当等)を考慮して当該ポイント数を設定するようにしてもよい。
【0072】
最後に、使用者の放送番組の消去による学習処理について図8を用いて説明する。なお、図8は番組管理部8が使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴した放送番組の消去情報を知識データベースに反映させるものである。
【0073】
図8に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から過去の消去履歴、消去時の放送番組品質(ビットレートなど)を抽出し、消去ポイントを算出する(ステップS107)。
【0074】
ここで、この消去ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して当該放送番組を消去している場合に付与されるポイントである。
【0075】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連付けられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに消去ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS108)。
【0076】
このように過去に使用者が視聴した放送番組の消去状態に応じて当該放送番組と関連するキーワードに消去ポイント(負ポイント)を付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して消去している場合には、当該放送番組の使用者嗜好度は低いと判断できるからである。
【0077】
なお、当該消去ポイントは、消去状態(クラスA又はクラスCに該当していた放送番組か否か等)を考慮してポイント数を設定するようにしてもよい。
【0078】
(C)再符号化処理の実施形態
最後に、実施形態に係るレコーダRにおける再符号化処理の動作処理について、図9を用いて説明する。なお、図9は放送番組データを再符号化して記録する際における動作シーケンスであり、例えば、使用者が予約録画等を行った場合の動作を示すものである。
【0079】
図9に示すように、実施形態に係る再符号化処理においては、先ず、番組管理部8は、使用者によって予約された録画予定の放送番組データの番組管理情報に基づいて予約された時間までに録画する放送番組データの容量を算出する(ステップS1)。そして、蓄積部7に対して空き容量の問い合わせを行う(ステップS2)。
【0080】
これにより、蓄積部7は、番組管理部8からの当該問い合わせにより、蓄積部7内に別途格納されているHD管理情報に記述されている番組記録部7Cの空き容量を算出するとともに(ステップS3)、番組管理部8に当該算出した空き容量を通知する(ステップS4)。
【0081】
そして、番組管理部8は、蓄積部7からの通知によって空き容量の情報を取得し(ステップS5)、更に蓄積部7に記録されている放送番組データに対して再符号化処理又は消去の必要がある放送番組データが有るか否かを判断し、当該判断が肯定された場合には、再符号化処理又は消去の必要がある放送番組データの容量「A」を算出する(ステップS6)。ここで、「A」が算出できたら次に、「A」を満足できる消去可能な番組データ、および再符号化可能な番組データの容量を算出する。
【0082】
まず、消去可能な放送番組データがある場合には、当該放送番組データの番組管理情報に基づいて当該消去可能な放送番組データの容量を算出する(ステップS7)。このとき、当該算出された容量を消去可能容量「B」と表す。
【0083】
次に、番組管理部8は、消去可能容量「B」と必要容量「A」とを比較し、「B」の値が「A」の値以上であるか否かを判断する(ステップS8)。そして、「B」の値が「A」の値以上であるならば(ステップS8;Y)、蓄積部7に対して該当する放送番組データの消去を指示する(ステップS18)。これにより、蓄積部7は、当該指示に基づいて該当する放送番組データを消去すると共に、HD管理情報を更新する(ステップS19)。更に、蓄積部7は、当該放送番組データを消去したら、番組管理部8に対して当該放送番組データの消去完了を通知する(ステップS20)。これにより、番組管理部8は、当該通知に基づいて番組管理情報を更新し(ステップS21)、一連の処理を終了する。
【0084】
このように、使用者からの予約録画等があった場合に、録画する放送番組データの容量を算出し、番組記録部7C内の空き容量を算出するとともに、再符号化又は消去の必要がある録画済みの放送番組データの容量「A」を算出し、消去可能な放送番組データの容量「B」と比較して、消去可能な放送番組データの方が多い場合には、消去可能な放送番組データを消去して処理を終了することにより、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を当該番組記録部7C内に蓄積することができる。
【0085】
一方、上記ステップS8の判定において、「B」の値が「A」の値よりも少ない場合は(ステップS8;N)、番組管理情報記録部7Aの番組管理情報に基づいて再圧縮可能な放送番組容量を算出する(ステップS9)。ここで、当該算出された容量を再符号化可能容量「C」と表す。
【0086】
そして、上記「B」の値と「C」の値とを合わせた値と上記「A」の値とを比較し、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値以上であるか否かを判断する(ステップS10)。これにより、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値以上であるときは(ステップS10;Y)、再符号化部9に対して該当する放送番組データの再符号化(形式、ビットレート等)を指示する(ステップS12)。
【0087】
これにより、再符号化部9は、蓄積部7のHD管理情報を参照して当該蓄積部7から当該放送番組データを読み出し、その放送番組データを指示された形式に再符号化処理する(ステップS14)。この再符号化処理された放送番組データは、蓄積部7のHD管理情報に再記録され、HD管理情報は更新される(ステップS15)。
【0088】
次に、再符号化処理後、再符号化部9は、番組管理部8に当該再符号化処理の完了を通知する(ステップS16)。そして、番組管理部8は、番組管理情報を更新し(ステップS17)、上記ステップS18に進む。このとき、当該ステップS18の処理では、番組管理部8は、ステップS6の処理の結果、消去可能な放送番組データがあれば蓄積部7に当該放送番組データの消去を指示し、ステップS19に進む。
【0089】
このように、消去可能な放送番組データの容量「B」が再符号化又は消去可能な放送番組データの容量「A」に満たなかった場合は、再符号化可能な放送番組データに所定の形式で再符号化すると共に、消去可能な放送番組データがあれば、該当する放送番組データを消去することにより、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を番組記録部7C内に蓄積することができる。また、再符号化の形式は、例えば、図1に示すように使用者の嗜好に応じて分類された放送番組クラス毎に適用すべき再符号化・消去ポリシー(規定)に従って決定される。
【0090】
一方、上記ステップS10の判定において、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値よりも少なければ(ステップS10;N)、番組管理部8は、消去又は再圧縮の対象となる放送番組情報の選定条件を見直し(ステップS11)、上記ステップS7に戻る。ここで、当該選定条件の見直しとは、例えば、段階的に行われる再符号化処理の期間を一時的に短くする等の処理を行う。
【0091】
このようにすれば、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を番組記録部7C内に蓄積することができる。
【0092】
ここで、上記放送番組データの再符号化処理を実際に行う場合の具体的な処理形態の一例としては、いわゆる逐次再符号化処理形態、初期同時符号化処理形態又は階層符号化処理形態が考えられる。
【0093】
このとき、上記逐次再符号化処理形態とは、番組記録部7C上の録画した放送番組データを、必要に応じて段階的に再符号化しながら放送番組を圧縮していく形態である。
【0094】
また、初期同時符号化処理形態とは、最初の録画時に想定される複数形式で予め再符号化処理し、その後の再符号化処理必要時に高品質なものから順に消去していく形態である。
【0095】
更に、階層符号化処理形態とは、最初の録画時に階層符号化技術により放送番組を所定の形式に符号化処理し、その後の再符号化処理必要時に上位レイヤーから消去していく形態である。
【0096】
以上に示すように、実施形態に係るレコーダRの動作によれば、放送番組データが使用者の嗜好度に従い再符号化されるので、使用者にとって必要度の少ない放送番組から順に再符号化できるとともに、使用者にとって大事な放送番組の品質を損なうことなく新たに放送番組を記録するための記録媒体の容量を確保することができる。
【0097】
ここで、使用者の嗜好度を、少なくとも一以上の選択肢から使用者が選択して決定するようにすれば、使用者自ら再符号化処理する形式を決定できるので、使用者にとって大事な放送番組は品質を損なうことなく保持し、使用者にとって必要度の少ない放送番組は所定の形式で再符号化等により保持又は消去できる。
【0098】
更に、使用者の嗜好度を、過去の使用者の使用態様から使用者の嗜好度を導き出す学習機能に基づいて決定するようにすれば、過去の使用者の使用態様から再符号化処理する形式を決定するので、使用者の嗜好を反映して使用者にとって大事な放送番組は品質を損なうことなく保持し、使用者にとって必要度の少ない放送番組は所定の形式で再符号化等により保持又は消去できる。
【0099】
更に、例えば、使用者がDVD等へ残したい放送番組については、使用者嗜好の学習により、放送番組を残す際の品質までは自動で再符号化を行い、それ以上の再符号化を行わないことにより、番組記録部7C内に、ある程度放送番組が蓄積されてから纏めて一気に高速かつ所望の品質でDVDに保持することが可能である。
【0100】
更にまた、例えば、よく見る放送番組の中でも、使用者嗜好の学習により、その放送番組の属性(なるべく高画質で見たい、画質には拘らないが繰り返し見たい等)を判断し、それに応じた品質を保持することができる。
【0101】
また、再符号化処理が、使用者の嗜好度に応じて少なくとも圧縮形式、ビットレート、多重形式のいずれか一つを含む符号化形式で処理されるので、使用者の嗜好を反映して放送番組を記録できる。
【0102】
なお、上記の構成において、番組管理部8により使用者の嗜好度に応じて記録された放送番組データを消去するようにしてもよい。
【0103】
このようにすれば、使用者にとって必要のない放送番組を消去できるので、新たに放送番組を記録するための番組記録部7Cの容量を確保することができる。
【0104】
更に、図5乃至図9に示すフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のCPUにおいて実行することで、当該汎用のCPUを上記番組管理部8として機能させることもできる。
【0001】
本願は、情報記録装置及び情報記録方法並びに情報記録用プログラム及び情報記録媒体の技術分野に属し、より詳細には、放送番組を受信して光ディスク等の記録媒体に記録して保存するための情報記録装置及び情報記録方法、並びに当該情報記録に用いられる情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムが記録された情報記録媒体の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送電波を介して放送番組を受信し、その受信した放送番組を蓄積・記録しておくレコーダとして、高速且つ長時間記録可能なHDD(Hard Disc Drive)等の記録媒体を含むレコーダが普及しつつある。このとき、当該レコーダによれば、内蔵される記録媒体が大容量であるため、これまでのビデオカセットテープや記録型DVD(Digital Versatile Disc)に比して記録媒体としての残容量を気にすることなく上記放送番組等を記録(録画)することが可能である。
【0003】
一方、この種のレコーダとして、使用者が自ら番組を選択して録画していたのではせっかくの上記大容量性を活かせないことから、当該使用者に代わって当該使用者が好みそうな番組を自動的に選択・録画していくレコーダも登場している。
【0004】
他方、上記放送電波の録画として、現在では、アナログ方式で放送されている放送番組を所定のビットレートを用いてデジタル符号化してから録画するのが一般的であるが、今後は、デジタル方式により放送されている放送番組をそのデジタル方式のまま録画する方式が一般的になると思われる。
【0005】
ところで、上述したような種々の録画方式において、現状では、録画した放送番組をそのまま記録媒体内に蓄積して放置しておかれることも多い。そして、このような現状では、たとえ大容量の記録媒体を内蔵しているとしても比較的短い期間でその記録容量を消費してしまい、結果として新たな放送番組の録画ができなくなってしまう。このような点に鑑み、従来のレコーダでは、例えば古い時期に録画した放送番組から使用者自らが順次消去していくなどして、新たな放送番組を記録するための空き領域を記録媒体上に確保する事が行われていた。また、このような空き領域の確保を自動的に行うことを目的とするレコーダ等も、例えば、特許文献1又は2のように紹介されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−66018号公報
【特許文献2】
特開2003−189243公報
【0007】
このとき、上記特許文献1に記載されているレコーダ等においては、符号化された状態で受信された一つの放送番組を、複数の異なるビットレートで再符号化して録画し、時間経過と共に上位のビットレートで録画された当該放送番組のデータから順次消去することによりその録画番組としての記録容量を段階的に下げていき、記録媒体上の空き領域を確保する構成とされている。
【0008】
また、上記特許文献2に記載されているレコーダ等においては、録画した放送番組を番組記録時又は最終視聴時のいずれか一方から所定時間経過後に低いビットレートで再符号化することによって記憶容量を低減し、記録媒体上の空き容量を確保する構成とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述してきた従来のレコーダ等では、録画済みの放送番組の再符号化を録画時からの経過時間等に基づき全ての放送番組に対して画一的に行うため、例えば何らかの理由で使用者が好みの放送番組を録画した日からしばらくの間視聴しなかった場合等においては、その使用者にとって楽しみにしていた放送番組の画質が同時期に録画した普通の番組と同様にその使用者が認識しないまま勝手に低下してしまうという問題点を有していた。
【0010】
また、たとえ視聴済みの放送番組であったとしても、使用者にとっては後々まで高画質なまま記録媒体内に保存しておき、その後にDVD等の光ディスク等へダビングして更に長期間保存しておきたい場合もあり、このような使用者の要請に対しても、従来のレコーダ等の構成では使用者が手動で放送番組に画質低下拒否等の保護をかけるなどしなければならないという問題点を有していた。
[0011]
そこで、本願は、上記の各問題点に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、使用者にとって最適な保存形式をその使用者毎に設定しながら放送番組を録画しつつ、記録媒体の空き領域をも確保することが可能な情報記録装置及び情報記録方法、並びに当該情報記録に用いられる情報記録用プログラム及び当該情報記録用プログラムが記録された情報記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
[0012]
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、再生すべき記録情報を外部から取得する放送受信部等の取得手段と、取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段と、視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースと、前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定する嗜好度設定手段と、前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する番組管理部等の符号化形式設定手段と、前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段と、前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積部等の蓄積手段と、前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段と、前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段と、を備え、前記嗜好度設定手段は、前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定する。
[0013]
上記の課題を解決するために、請求項6に記載の発明は、再生すべき記録情報を取得して記録する情報記録装置に含まれるコンピュータを、前記記録情報を外部から取得する取得手段、取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段、視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースを用いて、前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定し、更に前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定する嗜好度設定手段、前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する符号化形式設定手段、前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段、前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積手段、前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段、及び前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段として機能させる。
【図面の簡単な説明】
[0014]
【図1】本願の原理を説明する図である。
【図2】実施形態に係る情報記録装置の概要構成例を示す図である。
【図3】実施形態に係る知識データベースの内部構成例を示す図である。
【図4】実施形態に係る再符号化処理の一例を示す図である。
【図5】使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図6】使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図7】使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図8】使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図である。
【図9】実施形態に係る放送番組データを再符号化して記録する際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0015】
6 放送受信部
7 蓄積部
7A 番組管理情報記録部
7B 知識データベース記録部
7C 番組記録部
8 番組管理部
9 再符号化部
10 ディスクドライブ
10a 光ディスク
12 バス
R 情報記録装置
N ネットワーク
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
次に、本願を実施するための最良の形態について、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、放送電波を介して放送番組を受信し、その内容をHDD等の記録媒体に記録すると共にDVD等の光ディスクにダビングすることが可能な家庭用のレコーダに対して本願を適用した場合の実施の形態である。
【0017】
(I)本願の原理
初めに、本願に係る実施形態について具体的に説明する前に、本願の原理について、図1を用いて説明する。なお、図1は本願に係る放送番組の録画態様を例示する図である。
【0018】
本願は、HDD等を利用した大容量のレコーダにおいて、放送局等からの放送電波を受信して得られる放送番組に対応するデータ(以下、単に放送番組データ)、又は過去において受信され既に録画されている放送番組データの再符号化処理に関するものである。
【0019】
より具体的には、本願は、受信後の放送番組データ又は記録済みの放送番組データに対し使用者の「嗜好度」を反映させてその再符号化処理に用いられる符号化方式を決め、当該符号化方式により受信後の放送番組データを再符号化して記録することで、記録媒体の空き領域を確保するものである。
【0020】
このとき、上述した「使用者の嗜好度を反映する」とは、具体的には、第一に、使用者が主観的にDVD等に記録して保存しておきたいと考えている放送番組を、その主観を自動的に反映して所定の品質で対象となる放送番組を長期間保存することであり、第二に、使用者がよく視聴する放送番組の内容の属性を自動的に判断してその属性に応じた品質を保ちつつ長期間保存することであり、第三に、使用者があまり視聴しない放送番組であれば所定の期間経過後順次再符号化及び消去を自動的に行うことで、使用者にとって大事な他の放送番組の品質を損なうことなくその放送番組データを記録するためのHDD等の領域を確保することである。
【0021】
次に、上記本願の原理について、より具体的に図1用いて説明する。なお、図1は後述するクラス毎の再符号化及び消去の態様を例示する図である。
【0022】
上述したように、本願は、放送番組の内容や使用者の操作履歴等、使用者の使用態様からその使用者の嗜好度を決定し、この使用者の嗜好度に応じて記録する放送番組データをいくつかの階層(以下、「クラス」と称す。)に分類し、当該クラスに応じて再符号化形式を決定する。
【0023】
このとき、当該クラスは、放送番組の属性や使用者の操作履歴から学習して導き出された当該使用者の嗜好に基づいて、受信済みの放送番組データ等を、例えば、クラスS、クラスA、クラスB及びクラスCの四つに分類し、各クラス毎に放送番組データの再符号化・消去方針を定義付けている。なお、これと並行して、各クラスの中でも使用者の嗜好の度合いに応じた放送番組の優先順位付けが行われる。
【0024】
ここで、クラスSとは、使用者が長期保存のために頻繁にDVD等への保存を行う属性を有する放送番組であり、使用者嗜好度が最も高い放送番組が該当する。このため、図1に示すように、クラスSの放送番組データについてはその記録時の画質を重視し、予め設定された一定以上の高画質を維持しつつ長期に亘って保存される形態とする。
【0025】
次に、クラスAとは、使用者が頻繁に視聴する属性を有する放送番組であって当該属性上画質が求められる放送番組(例えば、ドラマ等)であり、使用者嗜好度も高いものが該当する。そのため、図1に示すように、品質は重視する必要があるが、録画後の経過時間とともに段階的にビットレートを落として再符号化し、ある程度長期に亘って記録するものの最終的には消滅する形態とする。
【0026】
更に、クラスBとは、使用者が頻繁に視聴する属性を有する放送番組ではあるが、当該属性上画質はあまり求められない放送番組(例えば、趣味・教養等の情報番組等)が該当する。即ち、使用者にとっては娯楽性よりも実用性の高い放送番組が該当するのであり、このため、図1に示すように、短い期間で所定のレベルまで品質を落とすように再符号化処理され、その再符号化処理後は、長期に渡ってその品質を維持する形態とする。なお、クラスBについては、内容の似た放送番組によって過去の放送番組が置き換えられる形態としてもよい。
【0027】
最後に、クラスCは、使用者があまり視聴しない、又は当該属性上、長期間の保存を求められない放送番組(例えば、ニュース等)、属性を有する放送番組が該当する。そのため、短い期間で段階的に再符号化処理され、最終的に消滅する形態とする。
【0028】
なお、受信した放送番組が上記いずれのクラスに属しているかの判断手法としては、例えば下記の三段階を踏んで決定される。
【0029】
(A)過去に使用者が視聴した放送番組の内容と係わりが深く、且つ相互に階層化又は関連付けされたキーワードの集合を知識データベース(以下、適宜知識DBと示す)として構築する。
【0030】
(B)記録すべき放送番組の内容又は属性を示す番組関連情報と上記知識データベース内のキーワードとの整合状態を判断する。
【0031】
(C)記録したある放送番組に対する使用者の操作履歴(具体的には、「視聴」、「視聴なし」又は「記録した」等)に基づいて、その放送番組と整合した知識データベース内のキーワードに対してその使用者の嗜好度を表すものとしてのポイントを加減算する。
【0032】
なお、上記(C)の処理に代えて、上記知識データベース内のキーワードの夫々に対して予め設定された属性に応じて、当該キーワードと整合の取れている放送番組の属性の判定を行い、この判定結果に基づいて使用者が視聴する放送番組の傾向として、画質重視のものが好まれるか、或いは長期間記録することが好まれるか等の判断を行うようにしてもよい。
【0033】
(II)本願の実施形態
次に、上述した本願の原理を踏まえた本願に係る実施形態について、図2乃至図9を用いて説明する。なお、図2は実施形態に係るレコーダの概要構成例を示すブロック図であり、図3は実施形態に係る上記知識データベースの内部構成例を示す図であり、図4は実施形態に係る再符号化処理の一例を示す図であり、図5は実施形態に係る使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図6は実施形態に係る使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図7は実施形態に係る使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図8は実施形態に係る使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例を示すフローチャート図であり、図9は実施形態に係る放送番組データの記録処理を示すフローチャート図である。
【0034】
(A)レコーダの構成の実施形態
初めに、実施形態に係るレコーダの構成及び動作について説明する。
【0035】
図2に示すように、レコーダRは、外部のネットワークN(例えば、テレビジョン放送ネットワーク又はインターネット等)から送信された放送番組の情報を搬送する放送電波を受信する放送受信部6と、受信した放送番組に対応する放送番組データを蓄積(記録)するHDD等よりなる蓄積手段、記録手段及び再生状況記録手段としての蓄積部7と、選択手段としての操作部8Aが接続され、受信した放送番組データを管理する嗜好度設定手段、符号化形式設定手段、検索語重み付け手段及び関連重み付け手段としての番組管理部8と、蓄積された放送番組データを蓄積部7から読み出して再符号化処理する再符号化部9と、DVD等の光ディスク10aに対して記録・再生するためのディスクドライブ10と、を備えて構成されており、各構成部材はバス12を介して電気的に接続されている。
【0036】
また、蓄積部7は、番組管理情報記録部7Aと、知識データベース記録部7Bと、二より構成されている。
【0037】
ここで、図2においては、上記放送番組データを受信して符号化するための例えばMPEG(Moving Picture Expert Group)エンコーダや当該符号化された放送番組データをデコード(再生)するためのMPEGデコーダ等は公知であるので省略している。
【0038】
上記の構成において、放送受信部6は、一又は複数のチューナを備え、番組管理部8からの指示に応じて所定の放送チャンネルによりTV放送局から送信される放送番組データの映像/音声データを受信し、受信した放送番組データを、バス12を介して番組管理部8に出力する。
【0039】
なお、放送受信部6は、上記した放送番組データだけではなく、当該放送番組データに多重されて送信される放送番組関連情報(例えば、いわゆるARIB(Association of Radio Industries and Businesses; 社団法人電波産業会)により規格化されているSI(Service Information)情報等)も受信し、番組管理部8からの要求に応じて当該番組管理部8に必要な放送番組関連情報を出力する。
【0040】
一方、蓄積部7は、放送番組データ等を蓄積するためのHDDを備え、番組管理部8の指示に応じて、放送受信部6が出力する放送番組データを蓄積する。また、蓄積された放送番組データは番組管理部8によって一又は複数のファイルとして管理される。このとき、蓄積部7内の番組管理情報記録部7Aは番組管理部8の利用に供される番組管理情報を記録し、一方、知識データベース記録部7Bは、後述する知識データベースを構成する各種情報を記録する。更に、番組記録部7Cは、当該放送番組データ自体を記録する。
【0041】
次に、番組管理部8は、放送予定、録画予定及び録画済み(蓄積部7に蓄積されている)の放送番組の番組管理情報等を管理する。
【0042】
また、番組管理部8は、番組記録部7Cの状況(空き容量等)に応じて番組管理情報に基づく放送番組データの再符号化・消去の判断を行い、再符号化部9における該当する録画放送番組の再符号化の制御、該当する放送番組の消去制御、又は再符号化された放送番組データの光ディスク10aへ記録制御を行う。
【0043】
次に、上記知識データベース記録部7B内に記録され番組管理部8の制御下に置かれる知識データベースの構成について、図3に例示しつつ説明する。なお、図3はその一例としてスポーツに関する知識データベースを示している。
【0044】
実施形態に係る知識データベースは、使用者の視聴状態等の情報に基づいて抽出される所定のキーワードを関連づけながら蓄積するとともに、使用者の現在又は将来の視聴によって抽出される所定のキーワードを知識データベースに追加する学習機能を有するものである。
【0045】
ここで、当該キーワードとは、例えば、ジャンル、種別、名前等のキーワードである。すなわち、図3に例示するように、使用者が視聴する放送番組が○○オープン選手権であれば、抽出されるキーワードは、最上位概念としてのジャンルである「スポーツ」、その「スポーツ」の下位概念である種別としての「ゴルフ」、ゴルフの下位概念として「○○オープン」、○○オープンの下位概念である出場選手名としての「タイガーW」又は開催地としての国名「アメリカ」等が該当する。そして、図3に示すように、当該抽出されたキーワードは、知識データベース内において各放送番組の情報に基づいて所定の階層に関連付けられつつ分類される。これにより、知識データベースの下位層に行くほどメッシュ状の関連を有することになる。
【0046】
また、使用者の視聴状態に応じて、何度も同じ様な放送番組を視聴している場合には、キーワード間の繋がりが深いことを表す指標として関連ポイントを各キーワード間の繋がりに付加する。ここで、図3では当該関連ポイントの大きさを線の太さで示している。
【0047】
一方、使用者が視聴、保存又は消去等をする際、その時に抽出されるキーワードにも使用者の嗜好の判断基準としての嗜好ポイントが付加される。より具体的には、例えば、視聴、保存、消去であれば、夫々視聴の嗜好ポイントが「+1」、保存の嗜好ポイントが「+2」、消去の嗜好ポイントが「−1」等とされる。
【0048】
なお、この嗜好ポイントとしては、使用者が直接操作部8Aから各放送番組毎に入力して設定してもよい。
【0049】
知識データベースが上述した階層構造(樹形構造)を有することにより、使用者が視聴している放送番組情報に基づいて抽出されたキーワードと知識データベースに保存されているキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、当該抽出されたキーワードに付与されている嗜好ポイントを加減算し、使用者の嗜好ポイントを算出することが可能となる。そして、この嗜好ポイントが、放送番組情報に対する実施形態の使用者嗜好度となる。
【0050】
なお、知識データベースにおいては、上述したように使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から所定のキーワードを抽出し、そのキーワードを関連づけながら蓄積するが、これに加えて、新たな放送番組の視聴等による番組管理情報に基づくキーワードを追加して過去の情報に反映させつつ蓄積する。
【0051】
このように、知識データベース自体に使用者の視聴状態等の情報を蓄積すると共に学習機能を持たせることにより、使用者がどのような放送番組を良く視聴し、どのような放送番組を保存・消去しているのかを把握できる。
【0052】
次に、再符号化部9は、いくつかの符号化形式(圧縮方式、多重形式又はビットレート等)に対応した符号化・複合化機能を有し、番組管理部8からの指示によって、蓄積部7の記録媒体内に蓄積されている録画済み放送番組データの符号化形式を、その指定された符号化形式により再符号化処理する。
【0053】
ここで、当該再符号化処理の一例を図4に示す。
【0054】
当該再符号化処理の一例としては、図4の(ア)、(カ)及び(キ)に示すように圧縮形式及びビットレートを変換するもの、図4の(イ)、(エ)及び(オ)に示すようにビットレートのみを変換するもの、又は図4の(ウ)に示すように多重形式及びビットレートを変換するもの等がある。なお、再符号化の際に画像の解像度の変換を伴うようにしてもよい。
【0055】
このとき、当該再符号化形式と上記した各クラスとの関係の一例としては、例えば、図4の(ア)をクラスA又はSに相当するものとし、図4の(イ)及び(エ)をクラスAに相当するものとし、図4の(ウ)をクラスSに相当するものとし、図4の(オ)をクラスBに相当するものとし、図4の(カ)及び(キ)をクラスCに相当するものとすることができる。
【0056】
(B)学習アルゴリズムの実施形態
次に、使用者の嗜好を学習して放送番組の分類等を行う際の実施形態に係る学習アルゴリズムの一例について、図5乃至図8を用いて説明する。
【0057】
先ず、受信した放送番組のクラス分けを行う場合の処理について、図5を用いて説明する。なお、図5は番組管理部8が使用者の嗜好を学習して放送番組の分類を行う際の学習アルゴリズムの一例であり、このクラス分けは、例えば使用者が録音予約又は録音する際に行われる。
【0058】
図5に示すように、当該クラス分け処理においては、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の属性を簡単に示すキーワード(例えば、ジャンルなど)を番組管理情報から抽出する(ステップS100)。
【0059】
次に、抽出したキーワードと関連性の高いキーワードを知識データベースから抽出し(ステップS101)、最後に知識データベースから抽出した全部のキーワードで番組管理情報(例えば、放送番組名、放送番組解説等)を検索し、マッチングしたキーワードを番組管理情報に追加して放送番組データと関連づけて管理し且つ当該知識データベースから抽出された各キーワードに付与されている嗜好ポイントを演算し、使用者の嗜好度を算出して、当該算出結果に基づいてクラス分けを行う(ステップS102)。このとき、クラス分けのための情報は番組管理情報に放送番組データを関連づけて番組管理部8によって管理される。
【0060】
このクラス分け処理により、使用者の嗜好度に応じて使用者が記録する放送番組データがどのクラスに属するかを分類できる。
【0061】
次に、使用者の使用態様(放送番組の視聴・保存・消去)による各学習処理について、図6乃至図8を用いて例示しつつ説明する。
【0062】
先ず、使用者の放送番組の視聴による学習処理について図6を用いて説明する。なお、図6は番組管理部8が使用者の放送番組の視聴による知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴する放送番組情報を知識データベースに反映させるものである。
【0063】
図6に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴する放送番組の番組管理情報から過去の視聴履歴、視聴時の放送番組品質(ビットレートなど)を抽出し、視聴ポイントを算出する(ステップS103)。ここで、当該視聴ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴していたり、当該放送番組を高品質で記録していたりしている場合に付与されるポイントである。
【0064】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連づけられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに視聴ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS104)。
【0065】
このように使用者の視聴状態に応じて当該視聴放送番組と関連するキーワードに視聴ポイントを付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴していたり、当該放送番組を高品質で記録していたりしている場合には、使用者嗜好度は高いと判断できるからである。
【0066】
次に、使用者の放送番組の保存による学習処理について図7を用いて説明する。なお、図7は番組管理部が使用者の視聴した放送番組の保存情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴した放送番組の保存情報を知識データベースに反映させるものである。
【0067】
図7に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から過去の保存履歴、保存時の放送番組品質(ビットレート等)を抽出し、保存ポイントを算出する(ステップS105)。
【0068】
ここで、当該保存ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して当該放送番組を保存している場合に付与されるポイントである。
【0069】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連づけられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに保存ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS106)。
【0070】
このように過去に使用者が視聴した放送番組の保存状態に応じて当該放送番組と関連するキーワードに保存ポイントを付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して保存している場合には、当該放送番組の使用者嗜好度は高いと判断できるからである。
【0071】
なお、上記保存ポイントは、保存状態(例えば、クラスSに該当等)を考慮して当該ポイント数を設定するようにしてもよい。
【0072】
最後に、使用者の放送番組の消去による学習処理について図8を用いて説明する。なお、図8は番組管理部8が使用者の視聴した放送番組の消去情報に基づいて知識データベースの内部の情報を更新する際の学習アルゴリズムの一例であり、使用者が視聴した放送番組の消去情報を知識データベースに反映させるものである。
【0073】
図8に示すように、当該学習アルゴリズムにおいては、先ず、番組管理部8は、使用者が視聴した放送番組の番組管理情報から過去の消去履歴、消去時の放送番組品質(ビットレートなど)を抽出し、消去ポイントを算出する(ステップS107)。
【0074】
ここで、この消去ポイントとは、例えば、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して当該放送番組を消去している場合に付与されるポイントである。
【0075】
次に、放送番組の番組管理情報から放送番組等を簡単に表すキーワード等を抽出し、知識データベースから当該キーワードに関連付けられているキーワードを抽出して、当該知識データベースから抽出したキーワードに消去ポイントを加算し、知識データベースを更新する(ステップS108)。
【0076】
このように過去に使用者が視聴した放送番組の消去状態に応じて当該放送番組と関連するキーワードに消去ポイント(負ポイント)を付与することにより、使用者の嗜好状態を判断する基準とすることができる。これは、使用者が過去に同じ様な放送番組を視聴して消去している場合には、当該放送番組の使用者嗜好度は低いと判断できるからである。
【0077】
なお、当該消去ポイントは、消去状態(クラスA又はクラスCに該当していた放送番組か否か等)を考慮してポイント数を設定するようにしてもよい。
【0078】
(C)再符号化処理の実施形態
最後に、実施形態に係るレコーダRにおける再符号化処理の動作処理について、図9を用いて説明する。なお、図9は放送番組データを再符号化して記録する際における動作シーケンスであり、例えば、使用者が予約録画等を行った場合の動作を示すものである。
【0079】
図9に示すように、実施形態に係る再符号化処理においては、先ず、番組管理部8は、使用者によって予約された録画予定の放送番組データの番組管理情報に基づいて予約された時間までに録画する放送番組データの容量を算出する(ステップS1)。そして、蓄積部7に対して空き容量の問い合わせを行う(ステップS2)。
【0080】
これにより、蓄積部7は、番組管理部8からの当該問い合わせにより、蓄積部7内に別途格納されているHD管理情報に記述されている番組記録部7Cの空き容量を算出するとともに(ステップS3)、番組管理部8に当該算出した空き容量を通知する(ステップS4)。
【0081】
そして、番組管理部8は、蓄積部7からの通知によって空き容量の情報を取得し(ステップS5)、更に蓄積部7に記録されている放送番組データに対して再符号化処理又は消去の必要がある放送番組データが有るか否かを判断し、当該判断が肯定された場合には、再符号化処理又は消去の必要がある放送番組データの容量「A」を算出する(ステップS6)。ここで、「A」が算出できたら次に、「A」を満足できる消去可能な番組データ、および再符号化可能な番組データの容量を算出する。
【0082】
まず、消去可能な放送番組データがある場合には、当該放送番組データの番組管理情報に基づいて当該消去可能な放送番組データの容量を算出する(ステップS7)。このとき、当該算出された容量を消去可能容量「B」と表す。
【0083】
次に、番組管理部8は、消去可能容量「B」と必要容量「A」とを比較し、「B」の値が「A」の値以上であるか否かを判断する(ステップS8)。そして、「B」の値が「A」の値以上であるならば(ステップS8;Y)、蓄積部7に対して該当する放送番組データの消去を指示する(ステップS18)。これにより、蓄積部7は、当該指示に基づいて該当する放送番組データを消去すると共に、HD管理情報を更新する(ステップS19)。更に、蓄積部7は、当該放送番組データを消去したら、番組管理部8に対して当該放送番組データの消去完了を通知する(ステップS20)。これにより、番組管理部8は、当該通知に基づいて番組管理情報を更新し(ステップS21)、一連の処理を終了する。
【0084】
このように、使用者からの予約録画等があった場合に、録画する放送番組データの容量を算出し、番組記録部7C内の空き容量を算出するとともに、再符号化又は消去の必要がある録画済みの放送番組データの容量「A」を算出し、消去可能な放送番組データの容量「B」と比較して、消去可能な放送番組データの方が多い場合には、消去可能な放送番組データを消去して処理を終了することにより、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を当該番組記録部7C内に蓄積することができる。
【0085】
一方、上記ステップS8の判定において、「B」の値が「A」の値よりも少ない場合は(ステップS8;N)、番組管理情報記録部7Aの番組管理情報に基づいて再圧縮可能な放送番組容量を算出する(ステップS9)。ここで、当該算出された容量を再符号化可能容量「C」と表す。
【0086】
そして、上記「B」の値と「C」の値とを合わせた値と上記「A」の値とを比較し、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値以上であるか否かを判断する(ステップS10)。これにより、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値以上であるときは(ステップS10;Y)、再符号化部9に対して該当する放送番組データの再符号化(形式、ビットレート等)を指示する(ステップS12)。
【0087】
これにより、再符号化部9は、蓄積部7のHD管理情報を参照して当該蓄積部7から当該放送番組データを読み出し、その放送番組データを指示された形式に再符号化処理する(ステップS14)。この再符号化処理された放送番組データは、蓄積部7のHD管理情報に再記録され、HD管理情報は更新される(ステップS15)。
【0088】
次に、再符号化処理後、再符号化部9は、番組管理部8に当該再符号化処理の完了を通知する(ステップS16)。そして、番組管理部8は、番組管理情報を更新し(ステップS17)、上記ステップS18に進む。このとき、当該ステップS18の処理では、番組管理部8は、ステップS6の処理の結果、消去可能な放送番組データがあれば蓄積部7に当該放送番組データの消去を指示し、ステップS19に進む。
【0089】
このように、消去可能な放送番組データの容量「B」が再符号化又は消去可能な放送番組データの容量「A」に満たなかった場合は、再符号化可能な放送番組データに所定の形式で再符号化すると共に、消去可能な放送番組データがあれば、該当する放送番組データを消去することにより、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を番組記録部7C内に蓄積することができる。また、再符号化の形式は、例えば、図1に示すように使用者の嗜好に応じて分類された放送番組クラス毎に適用すべき再符号化・消去ポリシー(規定)に従って決定される。
【0090】
一方、上記ステップS10の判定において、「B」の値と「C」の値とを合わせた値が「A」の値よりも少なければ(ステップS10;N)、番組管理部8は、消去又は再圧縮の対象となる放送番組情報の選定条件を見直し(ステップS11)、上記ステップS7に戻る。ここで、当該選定条件の見直しとは、例えば、段階的に行われる再符号化処理の期間を一時的に短くする等の処理を行う。
【0091】
このようにすれば、番組記録部7C内の空き容量を確保して、新たに放送番組を番組記録部7C内に蓄積することができる。
【0092】
ここで、上記放送番組データの再符号化処理を実際に行う場合の具体的な処理形態の一例としては、いわゆる逐次再符号化処理形態、初期同時符号化処理形態又は階層符号化処理形態が考えられる。
【0093】
このとき、上記逐次再符号化処理形態とは、番組記録部7C上の録画した放送番組データを、必要に応じて段階的に再符号化しながら放送番組を圧縮していく形態である。
【0094】
また、初期同時符号化処理形態とは、最初の録画時に想定される複数形式で予め再符号化処理し、その後の再符号化処理必要時に高品質なものから順に消去していく形態である。
【0095】
更に、階層符号化処理形態とは、最初の録画時に階層符号化技術により放送番組を所定の形式に符号化処理し、その後の再符号化処理必要時に上位レイヤーから消去していく形態である。
【0096】
以上に示すように、実施形態に係るレコーダRの動作によれば、放送番組データが使用者の嗜好度に従い再符号化されるので、使用者にとって必要度の少ない放送番組から順に再符号化できるとともに、使用者にとって大事な放送番組の品質を損なうことなく新たに放送番組を記録するための記録媒体の容量を確保することができる。
【0097】
ここで、使用者の嗜好度を、少なくとも一以上の選択肢から使用者が選択して決定するようにすれば、使用者自ら再符号化処理する形式を決定できるので、使用者にとって大事な放送番組は品質を損なうことなく保持し、使用者にとって必要度の少ない放送番組は所定の形式で再符号化等により保持又は消去できる。
【0098】
更に、使用者の嗜好度を、過去の使用者の使用態様から使用者の嗜好度を導き出す学習機能に基づいて決定するようにすれば、過去の使用者の使用態様から再符号化処理する形式を決定するので、使用者の嗜好を反映して使用者にとって大事な放送番組は品質を損なうことなく保持し、使用者にとって必要度の少ない放送番組は所定の形式で再符号化等により保持又は消去できる。
【0099】
更に、例えば、使用者がDVD等へ残したい放送番組については、使用者嗜好の学習により、放送番組を残す際の品質までは自動で再符号化を行い、それ以上の再符号化を行わないことにより、番組記録部7C内に、ある程度放送番組が蓄積されてから纏めて一気に高速かつ所望の品質でDVDに保持することが可能である。
【0100】
更にまた、例えば、よく見る放送番組の中でも、使用者嗜好の学習により、その放送番組の属性(なるべく高画質で見たい、画質には拘らないが繰り返し見たい等)を判断し、それに応じた品質を保持することができる。
【0101】
また、再符号化処理が、使用者の嗜好度に応じて少なくとも圧縮形式、ビットレート、多重形式のいずれか一つを含む符号化形式で処理されるので、使用者の嗜好を反映して放送番組を記録できる。
【0102】
なお、上記の構成において、番組管理部8により使用者の嗜好度に応じて記録された放送番組データを消去するようにしてもよい。
【0103】
このようにすれば、使用者にとって必要のない放送番組を消去できるので、新たに放送番組を記録するための番組記録部7Cの容量を確保することができる。
【0104】
更に、図5乃至図9に示すフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はインターネット等のネットワークを介して取得しておき、これを汎用のCPUにおいて実行することで、当該汎用のCPUを上記番組管理部8として機能させることもできる。
Claims (6)
- 再生すべき記録情報を外部から取得する取得手段と、
取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段と、
視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースと、
前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定する嗜好度設定手段と、
前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する符号化形式設定手段と、
前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段と、
前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積手段と、
前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段と、
前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段と、
を備え、
前記嗜好度設定手段は、前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、
抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定することを特徴とする情報記録装置。 - 請求項1に記載の情報記録装置において、
前記知識データベース更新手段は、更新すべきキーワードに対応した記録情報の視聴、保存および消去に連動して当該キーワードに関する嗜好ポイントを変更することを特徴とする情報記録装置。 - 請求項1、又は2に記載の情報記録装置において、
前記嗜好度設定手段は、
前記記録情報につき、複数の嗜好度の選択肢から前記使用者がいずれかの当該嗜好度を選択するために用いられる選択手段と、
前記選択された嗜好度を、記録情報毎に記録する記録手段と、
を更に備えることを特徴とする情報記録装置。 - 請求項1、2、4のいずれか一項に記載の情報記録装置において、
前記嗜好度設定手段は、
各前記記録情報の前記使用者における過去の再生状況を蓄積記録する再生状況記録手段と、
前記蓄積記録されている再生状況に基づいて前記記録情報毎の前記嗜好度を設定する設定手段と、
を備えることを特徴とする情報記録装置。 - 再生すべき記録情報を取得して記録する情報記録装置に含まれるコンピュータを、
前記記録情報を外部から取得する取得手段、
取得した前記記録情報を視聴するための視聴手段、
視聴した記録情報に関連するキーワードを抽出し、当該キーワードを蓄積して保存する知識データベースを用いて、前記知識データベースに保存されたキーワードと、再生する当該記録情報に関するキーワードとを照合することにより、当該記録情報毎に使用者の当該記録情報に対する嗜好度を設定し、更に前記知識データベースに保存されたキーワードと再生する当該記録情報に関するキーワードとの整合の度合いを判断して整合したキーワードを抽出し、抽出したキーワードに設定された前記嗜好ポイントを加減算することにより前記嗜好度を設定する嗜好度設定手段、
前記設定された嗜好度に対応して、前記取得した記録情報の再符号化形式又は消去形式を当該記録情報毎に設定する符号化形式設定手段、
前記設定された再符号化形式を用いて、対応する前記取得した記録情報を再符号化して再符号化記録情報を生成する再符号化手段、
前記生成された再符号化記録情報を蓄積する蓄積手段、
前記設定された消去形式を用いて、対応する前記蓄積手段に蓄積されている記録情報を消去する消去手段、及び
前記知識データベースに保存されている前記キーワードに対して付与される嗜好ポイントを更新する知識データベース更新手段、
として機能させるための情報記録用プログラム。 - 請求項6に記載の情報記録用プログラムにおいて、
前記知識データベース更新手段は、更新すべきキーワードに対応した記録情報の視聴、保存および消去に連動して当該キーワードに関する嗜好ポイントを変更することを特徴とする情報記録用プログラム。
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