JP4194886B2 - 光モジュールおよび光ファイバ接続ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバ相互の接続、切替を行うため用いられる光モジュールおよび光中間接続箱や光配線盤等の光ファイバ接続ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバケーブルを光接続により光ファイバ心線へ分岐接続するには、多数の光ファイバを成端して群構造とする光配線盤が一般に使用されている。光配線盤は、光ファイバの分岐接続のためのコネクタ接続部、多心単心分岐部、およびジャンパ用の光コード、光コードの光接続に伴う余長部が収納されたトレイ(光モジュール)が高密度で多段に積層された構造になっている。
【0003】
従来、光配線盤に収納される光モジュールとして、薄板ケース状のモジュール本体内に、該モジュール本体の外側から引き込まれた光ファイバの余長を引き出し可能に湾曲収納する余長収納スペースと、この余長収納スペースを経由した前記光ファイバを別の光ファイバと接続した光接続部を収納する接続部収納部とが仕切材によって画成された構造を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−004848号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の光配線盤用の光モジュールは、光配線盤から取り出して、光ファイバ同士の融着接続部と接続余長とを収納する作業が必要であり、この接続作業に多くの手間と時間がかかるために、接続作業効率の高い光モジュールの提供が求められている。
【0006】
また、光モジュール内に融着接続部とその余長部分を収納する構造であり、かなりの長さの余長部分を湾曲収納するために余長収納スペースが大型化してしまう。さらに、多数本の光ファイバ間の接続を行うと、それぞれの余長部分が絡み合ったり、屈曲し易い問題がある。
【0007】
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、接続作業効率を向上でき、収納する光ファイバの絡み合いや屈曲を防止できる光モジュールおよび光ファイバ接続ユニットの提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するために本発明が提供する光モジュールは、光コネクタプラグにより成端された一方の光ファイバが接続される第1の光コネクタアダプタと、光コネクタプラグにより成端された他方の光ファイバが接続される第2の光コネクタアダプタとが、前面側となるケースの同じ側に配置されており、前記第1の光コネクタアダプタと第2の光コネクタアダプタとを接続する光ファイバが前記ケースに収納されており、前記一方の光ファイバの余長を収納する余長収納スペースとなる凹所が、前記ケースの前記光コネクタアダプタが配置された側から設けられ、該凹所は前記前面側及び左側に開口を有しており、前記凹所には、該凹所に余長が収納される光ファイバの余長が湾曲した状態で収納されるように維持する押え部材が、前記凹所の前面側の左側に設けられた軸を介して前記ケースに取り付けられ、前記押え部材は前記軸を中心として押え部材をケースの前面側に引き出し可能とする回転移動可能に保持されていることを特徴とする。
また、本発明が提供する光モジュールは、光コネクタプラグにより成端された一方の光ファイバが接続される第1の光コネクタアダプタと、光コネクタプラグにより成端された他方の光ファイバが接続される第2の光コネクタアダプタとが、前面側となるケースの同じ側に配置されており、前記第1の光コネクタアダプタと第2の光コネクタアダプタとを接続する光ファイバが前記ケースに収納されており、前記一方の光ファイバの余長を収納する余長収納スペースとなる凹所が、前記ケースの前記光コネクタアダプタが配置された側から設けられ、該凹所は前記前面側及び左側に開口を有しており、前記凹所には、該凹所に余長が収納される光ファイバの余長が湾曲した状態で収納されるように維持する押え部材が、前記凹所の前面側の左側に設けられた軸を介して前記ケースに取り付けられ、前記押え部材は前記軸を中心として押え部材をケースの前面側に引き出し可能とする回転移動可能に保持されており、前記押え部材は、前記軸に近い側の部分が押え部材の先端部よりも肉薄の薄板状に形成されてなる凹所を有するとともに、前記前面側において、前記押え部材を、前記余長収納スペースとなる凹所の外に引き出すことが可能になっていることを特徴とする。
前記押え部材は、押え部材を前記余長収納スペースとなる凹所から取り出すためのつまみを有するものとすることが好ましい。
この光モジュールにおいては、前記押え部材の回転移動を規制して押え部材の凹所への押し込み過ぎを防止する回転規制手段を設けることができる。
本発明の光モジュールを複数をその厚み方向に積層状態に集合させることにより、光ファイバ接続ユニットを構成することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の光モジュールの実施形態を説明する。
図1〜3は本発明の光モジュールの一実施形態を示す図であって、図1は光モジュールの斜視図、図2は同じ光モジュールの平面図、図3は同じ光モジュールの蓋を取り外した状態の平面図である。これらの図中、符号1は光モジュールであり、本実施形態の光モジュール1は、縦に多段に積層して光配線盤などの光ファイバ接続ユニットに収納される横型ケースのものを例示している。
【0010】
この光モジュール1は、ケース2に、光コネクタプラグ30aにより成端された一方の光ファイバ30が接続される第1の光コネクタアダプタ5と、光コネクタプラグ31aにより成端された他方の光ファイバ31が接続される第2の光コネクタアダプタ6と、前記第1の光コネクタアダプタ5と第2の光コネクタアダプタ6とを接続する光ファイバ13aが布線された光ファイバシート13とが設けられた構成になっている。
図1〜3の例示において、前記一方の光ファイバ30は、例えば、単心光ファイバ(ここでは以下、装置側光ファイバという場合がある)であり、前記他方の光ファイバ31は、例えば4心等の多心の光ファイバ(ここでは以下、線路側光ファイバあるいは光ファイバケーブル側光ファイバという場合がある)。
また前記第1の光コネクタアダプタ5は、20本の一方の光ファイバ30をそれぞれ成端する20個の光コネクタプラグ30aを接続する、単心16連の光コネクタアダプタ5aと単心4連の光コネクタアダプタ5bとからなっている。さらに前記第2の光コネクタアダプタ6は、5本の他方の光ファイバ31(4心用)をそれぞれ成端する5つの光コネクタプラグ31a(4心)に対応して5つ設けられている。すなわち、この光モジュール1は、1本当たり4心の線路側光ファイバ5本と、単心の装置側光ファイバ20本とを接続できるように構成されている。
【0011】
本実施形態の光モジュール1に用いられる光コネクタとしては、単心用としては例えば、JIS C 5973等に規定されるSC形光コネクタ(Single fiber Coupling optical fiber connector)、SC2形光コネクタ、JIS C 5983等に規定されるMU形光コネクタ(Miniature-Unit couplimg optical fiber connector)、多心用としてはJIS C 5982等に規定されるいわゆるMPO形光コネクタ(Multifiber Push-On)が採用される。
図1〜3中に示した例示において、第1の光コネクタアダプタ5にはMU形光コネクタに適合する光コネクタアダプタが用いられ、第2の光コネクタアダプタ6には、MPO形光コネクタアダプタが用いられている。また、一方の光ファイバ30を成端する光コネクタプラグ30aとしてはMU形光コネクタプラグが用いられ、また他方の光ファイバ31を成端する光コネクタプラグ31a(ここでは多心光コネクタ)としてはMPO形光コネクタプラグが用いられる。
なお、本発明で光コネクタアダプタとは、両側の光コネクタプラグを位置決めして接続固定する中継器具を総称する。従って、光コネクタアダプタに接続される両側の光コネクタプラグは、互いに同形状のものに限定されることはない。光コネクタプラグの形状や構成が異なるものを接続可能であっても、光コネクタアダプタと称する。
【0012】
この光モジュール1は、図1に示すように、第1の光コネクタアダプタ5と第2の光コネクタアダプタ6とがケース2の前面側(図1の紙面左下方向で作業面側)に配設されている。したがって、一方の光ファイバ30と他方の光ファイバ31とを接続する作業は、この前面側のみで行うことができる。
【0013】
ケース2は、プラスチックなどで作製され、ここでは有底のケース本体3の上部が、着脱可能な略平板状の蓋4により覆われた二体構造になっている。光モジュール1は、ケース本体3の後面側に設けられたクリップ3aにより、光配線盤などに取り付け収納できるようになっている。
ケース本体3内には、第1の光コネクタアダプタ5と第2の光コネクタアダプタ6とを接続する光ファイバが布線された4心の光ファイバシート13が5枚、積層状態で収納されている。
【0014】
図3に示すように、光ファイバシート13は、多心(ここでは4心)の光ファイバ13aをシート13dに接合して一体化したものである。このシート13dとしては軟質樹脂の使用が好ましく、例えばポリイミドが好適で、その他ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂などの使用が可能である。
これらの光ファイバシート13は互いに接着剤により接着され、内部にはUV被覆素線などからなる光ファイバ13aが適宜布線される。この光ファイバ13aの布線は直線状でもその他の形態でもよく、また、その本数も1本に限らず、複数本でもよく、さらに必要により光ファイバ13aの延出部分には光コネクタプラグ13b,13cが接続される。
【0015】
ここで用いられている光ファイバシート13は、平面視L字状またはコ字状のシート13d上に、多心(ここでは4心)の光ファイバ13aを、一端側では単心4本に分離して、他端側では4心の光ファイバテープ心線として、接着などにより接合して一体化したものである。この一端側の4本の光ファイバは第1の光コネクタアダプタ5に接続される光コネクタプラグ13b(MU形光コネクタプラグ)によって成端され、また他端側は第2の光コネクタアダプタ6に接続される光コネクタプラグ13c(MPO形光コネクタプラグ)によって成端されている。それぞれの光コネクタプラグ13bは、第1の光コネクタアダプタ5に接続されており、また、それぞれの光コネクタプラグ13cは、第2の光コネクタアダプタ6に接続されている。
【0016】
第1および第2の光コネクタアダプタ5,6は、該光コネクタアダプタの厚み方向がケース2の厚み方向(図1の上下方向)となり、該光コネクタアダプタの厚み方向がケース2の幅方向(図1の左上から右下への方向)となるように、ケース2の前面2a〜2cに配置されている。
ケース2の前面は、第1の光コネクタアダプタ5の配置部分2aが、第2の光コネクタアダプタ6の配置部分2bよりも、前面側(図2の下側)に向けて突出しており、これら光コネクタの配置部分2a,2bの間は、段違い部2cとなっている。
【0017】
また、本実施の形態では、MPO形光コネクタアダプタである第2の光コネクタアダプタ6の幅が、MU形光コネクタアダプタである第1の光コネクタアダプタ5の幅よりも大きいので、ケース2は、第2の光コネクタアダプタ6の配置部分2bの厚みが、第1の光コネクタアダプタ5の配置部分2aの厚みよりも大きくなるように形成されている。
第1の光コネクタアダプタ5の配置部分2aの上段は、第1の光コネクタアダプタ5に接続される一方の光ファイバ30の一部を収納するための湾曲壁部14aを有する凹所14になっている。この凹所14には、収納される一方の光ファイバ30を押さえて湾曲した状態に維持するための押え部材11が、軸12により支持されて取り付けられている。軸12は、ここでは、蓋4と一体に、凹所14の前面側(作業面側)の左側(図2における左側)に突設されている。
湾曲壁部14aの両端縁14c,14dは光ファイバに損傷を与えない程度の丸みを帯びている。
【0018】
凹所14は、押え部材11を収納する押え部材収納領域15を有している。また、前記押え部材収納領域15と湾曲壁部14aとの間は、一方の光ファイバ30が挿通して配線される配線領域16となっている。
配線領域16の左側(図2の左側)は、光ファイバ30が凹所14内の配線領域16に導入される開口17となっている。また、配線領域16の前面側(図2の下側)は、光ファイバ30が配線領域16から引き出される開口18となっている。ここでは、左側の開口17と前面側の開口18とは、押え部材11により画成されており、また、開口18は、光モジュール1の前面側の左右方向の位置において、第1の光コネクタアダプタ5と第2の光コネクタアダプタ6との間に位置している。
配線領域16は、押え部材11が押え部材収納領域15に収納された状態では、押え部材11の湾曲部分11aと凹所14の湾曲壁部14aとにより、開口17,18を残して囲まれた状態となる。
【0019】
押え部材11は、平面視でほぼ滴形(扇形)の偏平な部材として、プラスチックなどで作製されている。そして、その一端部に形成された穴11cに上記軸12を挿入することにより、凹所14内に確保された押え部材収納領域15に収納される位置11Aと、押え部材11に前面側に引き出した位置11Bとの間で、双方向に回転移動が可能なように、ケース2に連結されて保持されている。
【0020】
この軸12と穴11cとによる連結構造としては、押え部材11がケース2に対して回転可能であればよく、特に限定はされないが、例えばラッチ(図示せず)により、押え部材収納領域15に収納される位置11Aにおいて、一定以上の操作力が加わらない限り、押え部材11が容易には動かないようにしたものとすることができる。
【0021】
あるいは、ケース2を積み重ねた場合に、一のケース2の凹所14の底面14bから隣り合ったケース本体3の底3bまでの隙間よりも若干大きい厚みのスポンジ等のクッション材よりなる押え部材11を用い、このようなクッション性のある押え部材11を凹所14の奥側に向けて押し込むことにより、隣り合うケース2の間に仮止めしても良い。
【0022】
押え部材11の穴11cから比較的離れた先端部11dの側面は、光ファイバ30を適当な曲率半径で維持して、その屈曲を抑制する湾曲部分11aとなっている。押え部材11の一端部には、つまみ11bが突出形成されている。つまみ11bは、押え部材11を押え部材収納領域15に収納した状態では該凹所14から前面側(図2の下方)に突出しており、押え部材11を凹所14から取り出しやすくなっている。
【0023】
湾曲部分11aより穴11cに近い側の部分は、押え部材11の先端部11dよりも肉薄の薄板状に形成されており、凹所19となっている。押え部材11の先端部11dと凹所19の底面19bとの間の遷移部は、湾曲壁部19aとなっている。湾曲壁部19aの両端縁19c,19dは光ファイバに損傷を与えない程度の丸みを帯びている。
なお、凹所19は、特に必須のものではなく、押え部材11はほぼ一様な厚みの板状部材であっても良い。
【0024】
さらに、押え部材11の回転を規制する回転規制手段として、蓋4上には軸12から一定距離離れた位置に突起7が設けられている。また、押え部材11には、凹所14の底面14bに臨む面に、上記一定距離を半径とし、穴11cを中心とする円周に沿って溝8が形成されている。押え部材11の穴11cおよび溝8を、ケース2側の軸12および突起7の位置にそれぞれ合わせて取り付けることにより、押え部材11の回転移動は、突起7が溝8の端部8a,8bにぶつかるところを両端とした範囲内(つまり上記の11Aと11Bとの間)で規制される。
【0025】
次に、このような光モジュール1を用いて、一方の光ファイバ30と他方の光ファイバ31とを切替可能に接続する手順について説明する。
他方の光ファイバ31は、光コネクタプラグ31aを第2の光コネクタアダプタ6に挿入することによりコネクタ接続される。
また、一方の光ファイバ30は、図2に示すように、押え部材11を軸12を中心として、押え部材収納領域15に収納された位置11Aから、前面側に引き出した位置11Bに回転移動させた状態において、左側の開口17から、凹所14の湾曲壁部14aと押え部材11の湾曲部分11aとの間の配線領域16を通って、前面側の開口18から引き出し、光コネクタ30aを第1の光コネクタ5に挿入することにより、第1の光コネクタ5に接続される。
【0026】
さらに、押え部材11を軸12を中心として、凹所14内の位置11Aに向けて回転移動させることにより、光ファイバ30の外周が押え部材11の湾曲部分11aにより押し込まれて、凹所14内の配線領域16に収納される。押え部材11が収納位置11Aまで移動すると、押え部材11は光モジュール1の前面側へはもはや突出せず、光モジュール1の前面に配線された光ファイバ30等との干渉が防がれる。
このように、光ファイバ30の余長処理は、凹所14に光ファイバ30を引込配線してから、押え部材11を押し込み収納することにより、簡単に行うことができる。
【0027】
他方の光ファイバ31に対する一方の光ファイバ30の接続切替は、押え部材11を凹所14から引き出し、凹所14に引込配線されている光ファイバ30の中から目的とするものを選択してコネクタ接続に必要な余長とともに取り出し、第1の光コネクタアダプタ5に対する光ファイバ30の接続を切り替えて、押え部材11を光ファイバ30の余長とともに凹所14に再収納することで行うことができる。
【0028】
本実施形態の光モジュールは、光ファイバの接続を光コネクタアダプタを介して行うことができ、切替作業等に伴って仕分けなければならない光ファイバ余長も、作業面側に臨んでいるから、従来のケースを開封してその中の余長を取り出して接続作業をするに比して、作業効率が向上し、線番の誤認も少なくなるから、接続作業が簡単かつ短時間で実施でき、接続作業効率を向上できる。
また、ケース2内で融着接続部を含まず、光ファイバシート13のみの配線をした場合には、従来の融着接続部を有する構造に比べ、融着接続部を収納するための収納部をケース内に設けなくて良いから、ケース2の内部構造を簡略化でき、ケース2全体を小型化できる。さらに、作業側に突き出る光ファイバの余長部分が短く、整列するのが容易となるので、多数本の光ファイバの接続を行っても余長部分が絡んだり屈曲するなどの不具合を生じ難くすることができる。
【0029】
一方の光ファイバ30の余長を凹所14に取り出し可能に収納することができ、しかも押え部材11によって、湾曲状態を維持できるようになっているので、一方の光ファイバ30の配線の切替を容易に行うことができ、また一方の光ファイバ30は接続切替されるまで、不具合なく、適切な状態で維持される。
押え部材11は、光モジュール1のケース2に回転移動可能に取り付けられているので、押え部材11の取り外しや再取り付けなどの作業が不要になり、凹所14から引き出した押え部材11の置き場を確保する必要もない。また押え部材11の紛失も防止される。
押え部材11がいずれの位置に回転移動したとしても、凹所14の開口17,18が区分けされた状態を維持するので、切替接続の最中に、操作しているもの以外の他の光ファイバ30が凹所14から脱落するおそれがない。
【0030】
第1の光コネクタアダプタ5と、第2の光コネクタアダプタ6とが、光モジュール1の同じ側に左右に区分けされて配置されているので、一方の光ファイバ30と第1の光コネクタアダプタ5との接続も、他方の光ファイバ31と第2の光コネクタアダプタ6との接続も、互いに他の光ファイバおよび光コネクタの干渉を受けることなく極めて容易に行うことができる。従って、光ファイバ30,31が絡まったり、干渉したりすることがなくなるとともに、振動による通信の乱れ等の影響を与えない。また、線番の誤認も少なくなり、光ファイバ30と光ファイバ31との対照が容易であることは言うまでもない。
【0031】
図4は、本発明の光モジュールの改変例を示す図である。本実施の形態の光モジュール1においては、押え部材11は、押え部材収納領域15に収納される位置11Aから、押え部材11を約180°回転させた位置11Cまで、回転移動できるようになっている。位置11Cでは、収納位置11Aや前面に引き出した位置11Bに比べて、開口17,18の幅が広がり、凹所19およびその近傍部10に、配線すべき光ファイバ30を挿通するための空間が確保される。このため、配線領域16に多数の光ファイバ30が収納されていたときでも、新たな光ファイバ30の配線作業に必要な空間を確保することができる。
なお、図4では回転規制部材としての突起7と溝8の図示を省略しているが、本実施の形態の場合、例えば、溝8として、奥側の端部8aを押え部材11の端縁まで伸ばし、該端部8aが押え部材11の湾曲部分11aから開口するようにし、押え部材11を前面側に大きく開いたときには、突起7の規制が溝8の端部8aに及ばないようにすることができる。この場合、押え部材11を収納位置11Aに押し込んだときには、突起7が溝8の手前側の端部8bにぶつかることにより押え部材11の回転移動が規制され、凹所14への押し込み過ぎが防止され、押え部材11が光ファイバ30を挟み込んだり、干渉したりするのを抑制できる。
【0032】
このような光モジュール1の場合、一方の光ファイバ30は、図4に示すように、押え部材11を軸12を中心として、押え部材収納領域15に収納された位置11Aから前面側に大きく開き、ほぼ反対向きの位置11Cまで回転移動させた状態において、押え部材11の凹所19を通して、ケース2の左側(図2の左側)から前面側(図2の下側)に引き出し、光コネクタプラグ30aを第1の光コネクタアダプタ5に挿入することにより、第1の光コネクタアダプタ5に接続することができる。
【0033】
すなわち、凹所14内の配線領域16に多数の光ファイバ30が配線収納されている場合でも、配線すべき一方の光ファイバ30は、該配線領域16を避けて、凹所14の外に大きく開き出された押え部材11の凹所19を利用して、光モジュール1の前面側に引き出すことができる。従って、配線すべき光ファイバ30と配線領域16に収納された光ファイバ30とに干渉がなく、光ファイバ30の接続切替作業を極めて容易に行うことができる。
【0034】
図5は、前記光モジュール1を用いた光ファイバ接続ユニット20(光配線盤)を例示する図であって、この図中、符号20は光配線盤、21は成端ユニットである。この光配線盤20は、筐体22内に、前記光モジュール1を上下方向に沿って多段に積層して配置した成端ユニット21と、光ファイバケーブル33を固定するためのケーブル固定部23と、該光ファイバケーブル33からの他方の光ファイバ31の一部を湾曲させて保持するRガイド24と、光ファイバコードケーブル32からの一方の光ファイバ30を挿通するガイド部材25と、光ファイバコードケーブル32を束ねて保持するためのコードケーブル固定部26とを設けて構成されている。なお、筐体22の前面には、蝶番27により、図示しない扉が枢着されており、筐体22の前面を覆うことができるようになっている。
【0035】
この光配線盤20にあっては、光ファイバコードケーブル32および光ファイバケーブル33は、それぞれ開口部22a,22bから筐体22内に引き込まれて、コードケーブル固定部26およびケーブル固定部23に固定されて保持される。
光ファイバコードケーブル32からは装置側の一方の光ファイバ30が引き出され、この光ファイバ30はガイド部材25を経て、各光モジュール1の凹所14(配線領域16)を通して第1の光コネクタアダプタ5に接続される。一方、光ファイバケーブル33側(線路側)の他方の光ファイバ31は、Rガイド24に余長処理されて第2の光コネクタアダプタ6に接続される。
【0036】
このような光配線盤20は、複数の光モジュール1を多段に積層して配置すつことにより、容易に成端ユニット21を構成することができるので、光ファイバ接続ユニットの設置を容易かつ短時間で実施できる。光モジュール1に対する光ファイバ30,31の切替接続は、上述したように容易かつ確実に行うことができる。
光モジュール1を、前記第1の光コネクタアダプタ5と第2の光コネクタアダプタ6とが光配線盤20の操作側の前面に向くように配置しているので、その前面のみで接続作業を実施でき、作業効率をより一層向上できる。
余長を収納するための凹所14および押え部材11は、光モジュール1ごとに設けられているので、接続切替すべき光ファイバ30の選択作業は、光モジュール1ごとに行うことができ、光ファイバ30が絡まったり干渉したりせず、また、接続に必要な余長を容易に確保することができる。
【0037】
なお、前記各実施形態は本発明の例示に過ぎず、本発明はこれらの実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。
例えば、本発明の光モジュールは光配線盤用の光モジュール(トレイ)に限定されることなく、複数本の光ファイバを接続する接続部を有する各種製品に適用が可能である。
また、図6に示すように、横に多段に積層して収納される縦型ケースの光モジュール1によっても、光配線盤などの光ファイバ接続ユニット20の成端ユニット21を構成することができる。
【0038】
また、第1の光コネクタアダプタと第2の光コネクタアダプタとを接続する光ファイバとしては前記例示に限定されることなく、各種の光ファイバコード、光ファイバテープ心線などを用いることができる。また、必要に応じて、光カプラや光スプリッタなどの光部品や、融着接続による融着接続部などを介在させても良い。
また、押え部材11において、凹所19は、特に必須のものではなく、押え部材11が、例えば、ほぼ一様な厚みの板状部材であっても良い。
光コネクタアダプタおよび光コネクタプラグとしては前記例示に限定されることなく、従来より光通信分野で用いられているものを用いることができる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の光モジュールは、光ファイバ間の接続を光コネクタを介して行うことができ、従来の融着接続を行う構造に比べて装置設置場所での接続作業が簡単かつ短時間で実施でき、接続作業効率を向上できる。光ファイバの余長部分が短く、整列するのが容易となるので、線番の誤認が少なくなり、多数本の光ファイバの接続を行っても余長部分が絡んだり屈曲するなどの不具合を生じ難くすることができる。第1の光コネクタと第2の光コネクタとをケースの同じ側に配置したので、その側のみで接続作業を実施でき、作業効率をより一層向上できる。
【0040】
また、ケースに一方の光ファイバの余長を収納する凹所を設け、この凹所に一方の光ファイバの余長を湾曲した状態に維持する押え部材が、回転移動可能に取り付けられて保持されているので、一方の光ファイバの余長を不具合なく、適切な状態で収納して維持することができ、接続切替に必要な余長を適宜に確保することができる。押え部材の操作は簡単に行うことができ、また、押え部材紛失も抑制される。
【0041】
前記押え部材の回転移動を規制する回転規制手段を設けることにより、押え部材の位置を適切な範囲に規制することができ、押え部材の過度の引き出しや押し込みが防止され、押え部材で光ファイバと挟み込んだり、干渉したりするのを抑制できる。
本発明の光ファイバ接続ユニットによれば、光モジュールを積層状態に配置するだけで、余長収納スペースを光モジュールごとに確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光モジュールの第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】 同じ光モジュールを示す平面図である。
【図3】 同じ光モジュールの蓋を外したケース本体の平面図である。
【図4】 本発明の光モジュールの第2実施形態を示す平面図である。
【図5】 本発明の光モジュールを適用した光ファイバ接続ユニットを例示する斜視図である。
【図6】 本発明の光モジュールおよび光ファイバ接続ユニットの改変例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…光モジュール、2…ケース、5…第1の光コネクタアダプタ、6…第2の光コネクタアダプタ、7…突起(回転規制手段)、8…溝(回転規制手段)、11…押え部材、11b…つまみ、11d…押え部材の先端部、12…軸、13a…光ファイバ、14…余長収納スペースとなる凹所、17…左側の開口、18…前面側の開口、19…押え部材に形成された凹所、20…光ファイバ接続ユニット(光配線盤)、30…一方の光ファイバ、30a…光コネクタプラグ、31…他方の光ファイバ、31a…光コネクタプラグ。

Claims (5)

  1. 光コネクタプラグ(30a)により成端された一方の光ファイバ(30)が接続される第1の光コネクタアダプタ(5)と、光コネクタプラグ(31a)により成端された他方の光ファイバ(31)が接続される第2の光コネクタアダプタ(6)とが、前面側となるケース(2)の同じ側に配置されており、
    前記第1の光コネクタアダプタと第2の光コネクタアダプタとを接続する光ファイバ(13a)が前記ケースに収納されており、
    前記一方の光ファイバの余長を収納する余長収納スペースとなる凹所(14)が、前記ケースの前記光コネクタアダプタが配置された側から設けられ、該凹所は前記前面側及び左側に開口(18,17)を有しており、前記凹所には、該凹所に余長が収納される光ファイバの余長が湾曲した状態で収納されるように維持する押え部材(11)が、前記凹所の前面側の左側に設けられた軸(12)を介して前記ケースに取り付けられ、前記押え部材は前記軸を中心として押え部材をケースの前面側に引き出し可能とする回転移動可能に保持されていることを特徴とする光モジュール(1)。
  2. 光コネクタプラグ(30a)により成端された一方の光ファイバ(30)が接続される第1の光コネクタアダプタ(5)と、光コネクタプラグ(31a)により成端された他方の光ファイバ(31)が接続される第2の光コネクタアダプタ(6)とが、前面側となるケース(2)の同じ側に配置されており、
    前記第1の光コネクタアダプタと第2の光コネクタアダプタとを接続する光ファイバ(13a)が前記ケースに収納されており、
    前記一方の光ファイバの余長を収納する余長収納スペースとなる凹所(14)が、前記ケースの前記光コネクタアダプタが配置された側から設けられ、該凹所は前記前面側及び左側に開口(18,17)を有しており、前記凹所には、該凹所に余長が収納される光ファイバの余長が湾曲した状態で収納されるように維持する押え部材(11)が、前記凹所の前面側の左側に設けられた軸(12)を介して前記ケースに取り付けられ、前記押え部材は前記軸を中心として押さえ部材をケースの前面側に引き出し可能とする回転移動可能に保持されており、
    前記押え部材は、前記軸に近い側の部分が押え部材の先端部(11d)よりも肉薄の薄板状に形成されてなる凹所(19)を有するとともに、前記前面側において、前記押え部材を、前記余長収納スペースとなる凹所(14)の外に引き出すことが可能になっていることを特徴とする光モジュール(1)。
  3. 前記押え部材は、押え部材を前記余長収納スペースとなる凹所(14)から取り出すためのつまみ(11b)を有することを特徴とする請求項1または2に記載の光モジュール。
  4. 前記押え部材の回転移動を規制して押え部材の凹所への押し込み過ぎを防止する回転規制手段(7,8)が設けられていることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の光モジュール。
  5. 請求項1ないしのいずれかに記載の光モジュールを複数、その厚み方向に積層状態に集合させることにより構成されたことを特徴とする光ファイバ接続ユニット(20)。
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