JP4194709B2 - 車輌の走行用トランスミッション - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動源から駆動輪へ至る伝動経路に介在される走行用トランスミッションに関し、詳しくは、無段変速装置(以下、HSTという)を備えた走行用トランスミッションに関する。
【0002】
【従来の技術】
斜板の操作によって出力を無段に変速し得るHSTを備えた走行用トランスミッションは、例えば、特開昭54-13131号公報に記載されているように公知である。
前記公報に記載の走行用トランスミッションは、前記HSTの後段側に多段変速装置を備え、これによって、農作業時等の低速走行及び一般道路走行時等の高速走行の双方を行い得るようになっている。
【0003】
即ち、該従来の走行用トランスミッションは、HSTだけでは低速走行及び高速走行の双方に対応することが困難であることに鑑み、HSTの後段に多段変速装置を備えるものである。そして、低速走行を行う場合には、多段変速装置を低速段に係合させた状態でHSTを操作することによって低速領域での速度調整を可能とし、一方、高速走行を行う場合には、多段変速装置を高速段に係合させた状態でHSTを操作することによって高速領域での速度調整を可能としている。
【0004】
しかしながら、前記従来の走行用トランスミッションは、車輌走行中における低速走行及び高速走行の切換を想定されていないものであった。即ち、前記従来の走行用トランスミッションは、(1)農作業時等の低速走行を要する場合には、予め多段変速装置を低速段に入れておいてから、HSTを操作して車輌を走行させ、(2)公道走行時等の高速走行を要する場合には、一旦、車輌を停止させてから、多段変速装置を高速段に入れ、そして、HSTを操作して車輌を走行させることを意図されたものであった。
【0005】
従って、前記従来の走行用トランスミッションにおいて、車輌走行時に多段変速装置を変速させると、以下の不都合が生じるものであった。
例えば、多段変速装置を第1速段に係合させた状態で、HSTを操作して車速を上げていき、そのまま、多段変速装置を第2速段にシフト操作する場合を考えてみる。多段変速装置が第1速段にある場合において最高速を得るのは、HSTの斜板が最大まで揺動させられた場合である。従って、この状態で、多段変速装置を第2速段にシフトアップすると、いきなり、HSTの最大出力状態で多段変速装置が第2速段にシフトされることになり、多段変速装置に過度の負荷が掛かって故障の原因となると共に、乗り心地が非常に悪くなるものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記問題点を解決するためになされたものであり、HSTを備えた走行用トランスミッションであって、車輌走行中において、低速走行モードから高速走行モードへの切換を無理なく行うことでき且つ各走行モードにおいて無段変速し得る走行用トランスミッションを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成する為に、駆動源から駆動輪へ至る伝動経路に介在される車輌の走行用トランスミッションであって、前記駆動源に作動的に連結された主駆動軸と、少なくとも一方が可変容積型とされた油圧ポンプ及び油圧モータを有する無段変速装置であって、前記駆動源からの動力を前記主駆動軸から入力し、斜板の操作に応じて無段変速された動力を伝動経路後段側へ延びた出力軸から出力する無段変速装置と、前記無段変速装置の後段側において前記出力軸と略平行に配設され、前記主駆動軸を介して駆動源からの動力が入力される駆動軸と、前記駆動軸及び出力軸と略平行に配設された中間軸と、前記出力軸に相対回転不能に支持された第1太陽歯車、該第1太陽歯車と噛合し該第1太陽歯車回りを公転する第1遊星歯車、該第1遊星歯車の公転に従って回転する第1キャリア、及び前記第1遊星歯車と噛合する内歯歯車が設けられた第1外輪体を有する第1遊星歯車装置と、前記中間軸に相対回転不能に支持された第2太陽歯車、該第2太陽歯車と噛合し該第2太陽歯車回りを公転する第2遊星歯車、該第2遊星歯車の公転に従って回転する第2キャリア、及び前記第2遊星歯車と噛合する内歯歯車が設けられた第2外輪体を有する第2遊星歯車装置と、前記第1キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第1クラッチ装置と、前記第1キャリアと前記駆動軸との係合/切断を行う第2クラッチ装置と、前記第2外輪体と前記駆動軸との係合/切断を行う第3クラッチ装置と、前記第2キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第4クラッチ装置とを備えている走行用トランスミッションを提供する。
【0008】
好ましくは、前記斜板に連結された走行変速操作手段と、前記走行変速操作手段の揺動角を検出する揺動角検出装置とを備え、前記揺動角検出装置からの信号に基づいて、第1クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる低速走行モードと、第2クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる中速走行モードと、第3クラッチ装置及び第4クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる高速走行モードとを切り換えるように構成することができる。
【0009】
また、好ましくは、前記走行変速操作手段を一方向へ揺動させることによって、前記低速走行モード、中速走行モード及び高速走行モードが順に切り換わるように構成することができる。
【0010】
また、好ましくは、前記第1クラッチ装置は、通常状態において係合し、且つ、前記揺動角検出装置からの信号に基づいて切断されるようにすることができる。
【0011】
また、好ましくは、前記第2クラッチ装置を強制的に係合させる係合装置を備えることができる。
【0012】
さらに、前記第1外輪体及び前記中間軸に作動的に連結された従動軸を設け、該従動軸から駆動輪への動力を取り出すように構成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る走行用トランスミッションの好ましい実施の形態につき、添付図面を参照しつつ説明する。図1は本実施の形態に係る走行用トランスミッション1を備えた車輌の伝動経路を示した模式図である。また、図2及び図3は、それぞれ、前記走行用トランスミッション1に関連する部分の油圧回路図及びブロック線図である。
【0014】
前記走行用トランスミッション1は、駆動源100から駆動輪110へ至る伝動経路に介在される車輌の走行用トランスミッションであって、前記駆動源100に作動的に連結された主駆動軸10と、前記駆動源100からの動力を前記主駆動軸10を介して入力し、後段側に延びた出力軸23から出力する無段変速装置20と、前記無段変速装置20の後段側において前記出力軸23と略平行に配設され、前記主駆動軸10を介して駆動源100からの動力が入力される駆動軸11と、前記駆動軸11及び出力軸23と略平行に配設された中間軸12と、前記出力軸23に支持された第1太陽歯車装置30aと、前記中間軸12に支持された第2太陽歯車装置30bと、前記第1遊星歯車装置の第1キャリア34a及び前記出力軸23の係合/切断を行う第1クラッチ装置210と、前記第1キャリア34a及び前記駆動軸11の係合/切断を行う第2クラッチ装置220と、前記第2遊星歯車装置の第2外輪体33b及び前記駆動軸11の係合/切断を行う第3クラッチ装置230と、前記第2遊星歯車装置30bの第2キャリア34b及び前記出力軸23の係合/切断を行う第4クラッチ装置240とを備えている。なお、図1において、120はロータリ耕耘装置等のけん引作業機の動力取出軸となるPTO軸、160は後輪への動力取出軸である。
【0015】
前記HST20は、駆動源100からの動力を前記主駆動軸10から直接に入力する油圧ポンプ22と、出力軸23を有する油圧モータ34とを備え、前記油圧ポンプ22及び油圧モータ24の少なくとも一方が斜板25によって容積を可変とし得る可変容積型とされている。本実施の形態においては、油圧ポンプ22を可変容積型としている。前記主駆動軸10は、後端部が前記油圧ポンプを貫通して伝動経路の後段側へ延びている。一方、HST20の前記出力軸23は、前述のように、伝動経路の後段側へ延びている。なお、該出力軸23は、図1に示すように、互いに軸線回り相対回転不能に連結される複数の軸としても良いし、若しくは、一体の軸としても良い。
【0016】
図4に、前記第1及び第2遊星歯車装置30a,30b並びに第1〜第4クラッチ装置210,220,230,240付近の縦断面図を示す。
図1及び図4に示すように、前記駆動軸11は、前記主駆動軸10と同軸上に配設され且つ該主駆動軸10と軸線回り相対回転不能に連結されており、これにより、主駆動軸10を介して駆動源100からの動力が入力されるようになっている。該駆動軸11の後端部は、PTO系動力伝達経路に連結されており、該駆動軸11を介してPTO軸120に動力が伝達される。
【0017】
図5に、前記第1遊星歯車装置30aの横断面図を示す。図1,図4及び図5に示すように、前記第1遊星歯車装置30aは、前記出力軸23に相対回転不能に支持された太陽歯車31aと、該太陽歯車31aと噛合して該太陽歯車回りを公転する遊星歯車32aと、該遊星歯車32aの公転に従って回転するキャリア34aと、前記遊星歯車32aと噛合する内歯歯車が設けられてた外輪体33aとを備えいる。そして、該外輪体33aには、従動軸13が軸線回り相対回転不能に連結されている。該従動軸13には、適宜の動力伝達機構を介して、中間軸12も作動的に連結されている(図1及び図4参照)。
【0018】
図6に、前記第2遊星歯車装置30bの横断面図を示す。図1,図4及び図6に示すように、前記第2遊星歯車装置30bは、前記中間軸12に相対回転不能に支持された太陽歯車31bと、該太陽歯車31bと噛合して該太陽歯車回りを公転する遊星歯車32ab、該遊星歯車32bの公転に従って回転するキャリア34bと、前記遊星歯車32bと噛合する内歯歯車が設けられてた外輪体33bとを備えいる。
【0019】
なお、図5及び図6中の矢印は、図1に示す構成において、主駆動軸10を時計回りに回転させた場合における第1遊星歯車装置及び第2遊星歯車装置のそれぞれの外輪体、キャリア及び太陽歯車の回転方向を示している。これら遊星歯車装置の各構成部材の回転方向は、駆動源から遊星歯車装置への動力伝達機構の構成によって適宜設定することができる。
【0020】
次に、前記各クラッチ装置について説明する。
前記第1クラッチ装置210は、図1及び図4に示すように、出力軸23に相対回転不能に支持された第1駆動側部材210aと、出力軸23に相対回転自在に支持され且つ前記第1遊星歯車装置の第1キャリア34aに対し相対回転不能に連結された第1従動側部材210bとを備えている。該第1駆動側部材210a及び第1従動側部材210bには、それぞれ互いに係合可能とされたクラッチ板が備えられている。
【0021】
さらに、前記第1クラッチ装置210は、出力軸23に軸線方向移動自在に支持された第1押動部材210cと、前記第1駆動側部材210a及び第1従動側部材210bの各クラッチ板を互いに係合させるように、前記第1押動部材210cを付勢する第1付勢部材210dとを備えている。そして、前記第1押動部材210cによって画される係合側油室211及び切断側油室212にはそれぞれ後述する第1係合側吸入ライン79a及び第1切断側吸入ライン79a’が接続されている。
【0022】
該第1クラッチ装置210は、斯かる構成により、圧油が供給されない場合においては押動部材210c及び付勢部材210dの作用によって第1駆動側部材210aと第1従動側部材210bとが係合し、且つ、第1排出側吸入ライン79a’から排出側油室212に圧油が供給される場合には該圧油の作用によって第1駆動側部材210aと第1従動側部材210bとが切断されるようになっている。なお、第1係合側吸入ライン79aを介して係合側油室211に圧油を供給可能としているのは、押動部材210c及び付勢部材210dの作用に加えて、圧油の作用を利用し、これによって、第1駆動側部材210aと第1従動側部材210bとの係合をより確実に行う為である。
【0023】
前記第2クラッチ装置220は、図1及び図4に示すように、駆動軸11に相対回転不能に支持された第2駆動側部材220aと、駆動軸11に相対回転自在に支持され且つ前記第1クラッチ装置の第1従動側部材210bに適宜の動力伝達機構を介して作動的に連結された第2従動側部材220bとを備えている。該第2駆動側部材220a及び第2従動側部材220bには、それぞれ互いに係合可能とされたクラッチ板が備えられている。なお、本実施の形態においては、第1従動側部材210b及び第2従動側部材220bに互いに噛合する歯車を形成し、これによって両者を作動的に連結させている。
【0024】
さらに、前記第2クラッチ装置220は、駆動軸11に軸線方向移動自在に支持された第2押動部材220cを備えている。該第2押動部材220cは、後述する第2吸入ライン79bから供給される圧油の作用を受け、第2駆動側部材220a及び第2従動側部材220bの各クラッチ板を互いに係合させるものである。なお、図中、220dは、第2押動部材220cを第2駆動側部材220a及び第2従動側部材220bの各クラッチ板から離間させる付勢部材であり、第2クラッチ装置220に圧油が供給されない場合において、第2駆動側部材220a及び第2従動側部材220bの各クラッチ板の切断を確実に行う為のものである。
【0025】
前記第3クラッチ装置230は、図1及び図4に示すように、駆動軸11に相対回転不能に支持された第3駆動側部材230aと、駆動軸11に相対回転自在に支持され且つ前記第2遊星歯車装置30bの第2外輪体33bに適宜の動力伝達機構を介して作動的に連結された第3従動側部材230bとを備えている。該第3駆動側部材230a及び第3従動側部材230bには、それぞれ互いに係合可能とされたクラッチ板が備えられている。なお、本実施の形態においては、第3従動側部材230b及び第2外輪体33bに歯車を形成し、両者間を歯車伝達機構によって作動的に連結させている。
【0026】
さらに、前記第3クラッチ装置230は、駆動軸11に軸線方向移動自在に支持された第3押動部材230cを備えている。該第3押動部材230cは、後述する第3吸入ライン79cから供給される圧油を受け、第3駆動側部材230a及び第3従動側部材230bの各クラッチ板を互いに係合させるものである。なお、図中、230dは、第3押動部材230cを第3駆動側部材230a及び第3従動側部材230bの各クラッチ板から離間させる付勢部材であり、第3クラッチ装置230に圧油が供給されない場合において、第3駆動側部材230a及び第3従動側部材230bの各クラッチ板の切断を確実に行う為のものである。
【0027】
前記第4クラッチ装置240は、図1及び図4に示すように、出力軸23に相対回転不能に支持された第4駆動側部材240aと、出力軸23に相対回転自在に支持され且つ前記第2遊星歯車装置30bの第2キャリア34bに適宜の動力伝達機構を介して作動的に連結された第4従動側部材240bとを備えている。該第4駆動側部材240a及び第4従動側部材240bには、それぞれ互いに係合可能とされたクラッチ板が備えられている。なお、本実施の形態においては、出力軸23に相対回転自在に支持させた回転部材250を介して、第2キャリア34bと第4従動側部材240bとを作動的に連結させている。
【0028】
さらに、前記第4クラッチ装置240は、出力軸23に軸線方向移動自在に支持された第4押動部材240cを備えている。該第4押動部材240cは、後述する第4吸入ライン79dから供給される圧油を受け、第4駆動側部材240a及び第4従動側部材240bの各クラッチ板を互いに係合させるものである。なお、図中、240dは、第4押動部材240cを第4駆動側部材240a及び第4従動側部材240bの各クラッチ板から離間させる付勢部材であり、第4クラッチ装置240に圧油が供給されない場合において、第4駆動側部材240a及び第4従動側部材240bの各クラッチ板の切断を確実に行う為のものである。
【0029】
次に、主に、図2及び図3を参照しつつ、前記第1〜第4クラッチ装置の油圧回路70について説明する。
該油圧回路70は、図2に示すように、油タンク90から油を吸入し、圧油を吐出するクラッチ装置用油圧ポンプ71と、該油圧ポンプ71から吐出される圧油が流れるクラッチ装置用圧油ライン72とを備えている。該圧油ライン72は、該圧油ラインの作動油圧を設定するリリーフ弁75aの後段側で潤滑油ライン73に分岐されている。潤滑油ライン73は、各クラッチ装置210〜240へ潤滑油を供給するためのものである。なお、図中、75bは、潤滑油ライン73の潤滑油圧を設定するリリーフ弁である。
【0030】
一方、圧油ライン72は電磁比例弁76を介して作動油ライン77に接続可能になっている。該作動油ライン77は後段側が4本に分岐されている。前記電磁比例弁76は、圧油ライン72と作動油ライン77とを接続させた場合の,該作動油ライン77の急激な油圧上昇を防止する機能を有している。
【0031】
前記作動油ライン77の分岐された後端は、それぞれ、第1〜第4切換弁78a〜78dに接続されている。さらに、該第1〜第4切換弁78a〜78dの前流側には、排出ライン91が接続されている。
【0032】
前記第1切換弁78aの後流側には、第1係合側吸入ライン79a及び第1切断側吸入ライン79a’が接続されている。該第1係合側吸入ライン79a及び第1切断側吸入ライン79a’の後端は、それぞれ、前述のように、第1クラッチ装置の係合側油室211及び切断側油室212に連通されている。前記第1切換弁78aは、後述するコントローラからの信号に基づいて、作動油ライン77を第1係合側吸入ライン79aに接続し且つ第1切断側吸入ライン79a’を排出ライン91に接続させるクラッチ係合位置と、作動油ライン77を第1切断側吸入ライン79a’に接続し且つ第1係合側吸入ライン79aを排出ライン91に接続させるクラッチ切断位置とをとるようになっている。
【0033】
一方、前記第2〜第4切換弁78b〜78dの後流側には、それぞれ、第2〜第4吸入ライン79b〜79dが接続されている。そして、該第2〜第4切換弁78b〜78dは、それぞれ、作動油ライン77を第2〜第4吸入ライン79b〜79dに接続する圧油供給位置と、第2〜第4吸入ライン79b〜79dを排出ライン91に接続する圧油排出位置とをとるようになっている。
【0034】
次に、以上の構成に係る走行用トランスミッションの各構成部材間の連動機構について、主に図3を参照しつつ説明する。なお、図3中、Pfmax及びPrmaxは、それぞれ、HSTの車輌前進方向最大出力時及び車輌後進方向最大出力時における斜板の揺動端を示している。即ち、斜板は、PfmaxとPrmaxとの間で揺動可能となっている。また、Nは、斜板のニュートラル位置を示している。
【0035】
油圧ポンプ22の斜板(図3においては図示せず)は、ポンプ容量制御軸26に支持されており、該軸の回転に伴って揺動するようになっている。該軸26には、コントローラ15に接続された斜板側ポテンシオメータ29が備えられている。そして、該ポテンシオメータ29からの信号に基づいて、コントローラ15が該軸26の回転角度を検出し得るようになっている。さらに、該軸26は、シフター28の基端部を相対回転不能に支持している。
【0036】
前記シフターの外方端部は、シリンダー309に軸線方向移動自在に内挿されたピストンロッドに連結されている。即ち、ピストンロッド310の軸線方向への移動に応じてシフターの外方端が揺動し、これによって、ポンプ容量制御軸26が回転し、斜板が揺動するようになっている。
【0037】
前記シリンダー309は、ピストンロッドの大径部310aによって、前進側油室309a及び後進側油室309bに分離されている。そして、該前進側油室309a及び後進側油室309bには、それぞれ、前進側ライン306及び後進側ライン307の後端部が接続されている。
【0038】
前記前進側ライン306及び後進側ライン307の前端部は、3位置切換弁305の後流側に接続されている。一方、該3位置切換弁305の前流側には、圧油ライン303及び排出ライン308が接続されている。即ち、前記3位置切換弁305は、前進側ライン306を圧油ライン303に接続し且つ後進側ライン307を排出ライン308に接続するF位置と、前進側ライン306及び後進側ライン307を閉塞するN位置と、前進側ライン306を排出ライン308に接続し且つ後進側ライン307を圧油ライン303に接続するR位置とをとるようになっている。なお、図3中、301は油タンク、302は油圧ポンプであり、304は圧油ラインの作動油圧を設定するリリーフ弁である。
【0039】
一方、前記斜板は、適宜の動力伝達機構を介して、走行変速操作手段に連結されている。本実施の形態においては、該走行変速操作手段として、変速レバー140を用いている。該変速レバー140は、変速レバー支持軸141に相対回転不能に支持されている。そして、該変速レバー支持軸141には、コントローラ15に接続された変速レバー用ポテンシオメータ131が備えられている。即ち、コントローラ15は、前記ポテンシオメータ131からの信号に基づいて、変速レバーの揺動角を検出する。
【0040】
以下、変速レバー140を(i)レンジ1内で揺動させる場合(以下、ケース(i)という)、(ii)レンジ1からレンジ2へ移行させ、レンジ2内で揺動させる場合、(以下、ケース(ii)という)、及び、(iii)レンジ2からレンジ3へ移行させ、レンジ3内で揺動させる場合(以下、ケース(iii)という)を例に、走行用トランスミッション1の伝動機構について説明する。
【0041】
ケース(i)
変速レバー用ポテンシオメータ131からの信号に基づいて、コントローラ15は、電磁比例弁76に接続信号を出力すると共に、第1切換弁78aにクラッチ係合位置をとらせる信号を出力する。他方、コントローラ15は、第2〜第4切換弁78b〜78dに対しては、信号を出力しない。該第2〜第4切換弁78b〜78dは、圧油が作用しない状態においては、切断位置にあるから、変速レバー140がレンジ1内に位置する際には第1クラッチ装置210のみが係合状態となり、他のクラッチ装置220〜240は切断状態となる。表1に変速レバーの揺動位置とクラッチ装置の係合状態との関係を示す。表1において、○印がクラッチ係合状態、無印がクラッチ切断状態を示している。
【0042】
【表1】
Figure 0004194709
【0043】
第1クラッチ装置210が係合すると、第1遊星歯車装置30aの第1キャリア34aと出力軸23とが一体回転することになる。即ち、第1クラッチ装置は、第1キャリア34aと出力軸23との係合/切断を行う。
【0044】
第1太陽歯車31aは出力軸23に相対回転不能に支持されているから、ケース(i)の場合、第1遊星歯車装置30aの入力、制御及び出力の関係は、第1太陽歯車31a及び第1キャリア34aが入力且つ制御で、第1外輪体33aが出力となる。一方、第2遊星歯車装置30bには動力が伝達されず、該第2遊星歯車装置30bはフリー状態となる。この状態は、車輌を低速走行させる低速走行モードである。
【0045】
なお、第1クラッチ部材は、圧油が作用しない状態においても、押動部材210c及び付勢部材210dによって係合状態とされているが、前記第1切換弁78aの斯かる動作によってより確実な係合状態を得ることができる。
【0046】
一方、コントローラ15は、3位置切換弁305に対しては、以下の信号を出力する。
【0047】
・変速レバー140がニュートラル位置にある場合
コントローラ15は変速レバー用ポテンシオメータ131からの信号に基づいて、変速レバー140が斯かる位置にあることを検出する。これに応じて、該コントローラ15は、前記3位置切換弁305に対しN位置をとらせるような信号を出力する。3位置切換弁305がN位置をとる場合、シリンダー309には圧油が作用しないから、斜板はニュートラル位置に保持されたままである。従って、HSTの出力軸23は回転しない。
【0048】
前述のように、変速レバー140がレンジ1内にある場合、第2遊星歯車装置30bには動力が伝達されないから、第1遊星歯車装置30aに動力が入力されない限り、従動軸13は回転しない(図1参照)。従って、HSTの出力軸23が回転しない場合、即ち、変速レバーがニュートラル位置にある場合には、車輌は停止したままとなる。図7に、斜板角度と車速との関係を示す。
【0049】
・変速レバー140をニュートラル位置から車輌を前進させる一の方向(図3において反時計回り方向)へ揺動させた場合
コントローラ15は、変速レバー用ポテンシオメータ131からの信号に基づいて、変速レバー140の斯かる揺動を検出する。そして、これに応じて、該コントローラ15は、前記3位置切換弁305に対しF位置をとらせるような信号を出力する。3位置切換弁305がF位置をとる場合、圧油ライン303と前進側ライン306とが連通し且つ排出ライン307と後進側ライン307とが連通する。これにより、シリンダー309の前進側油室309aに圧油が流入し、ピストンロッド310は図3において右方向へ移動する。従って、シフター28がPfmax方向へ揺動して、斜板がHSTを正回転させる方向(伝動経路後流側を向いて反時計回り方向、以下、正方向という)へ揺動する。
【0050】
一方、斜板側ポテンシオメータ29から斜板の揺動角に関する信号がコントローラ15にフィードバックされる。コントローラ15は、変速レバー用ポテンシオメータ及び斜板側ポテンシオメータの双方からの信号に基づいて、斜板の揺動角が変速レバーの揺動角にリンクするように、3位置切換弁の位置制御を行う。即ち、コントローラ15は、前記両ポテンシオメータ131,29の信号に基づいて、3位置切換弁305をF位置とN位置との間で適宜移動させる。このようにして、変速レバー140の揺動角に応じたHST出力を得ている。
【0051】
図8に、レンジ1における第1遊星歯車装置30aの回転速度ベクトル(角速度ベクトル)図を示す。図8(a)及び図8(b)は、それぞれ、レンジ1内において変速レバーを前記一方向へ少し傾斜させた場合及び大きく傾斜させた場合の回転速度ベクトル図である。
【0052】
前述のように、ケース(i)においては、第1太陽歯車31a及び第1キャリア34aに入力且つ制御としてのHST出力が入力し、外輪体から出力を得ているから、第1太陽歯車31aの正方向(反時計回り方向)への回転速度が速くなるに従って、外輪体33aの正方向への回転速度は速くなる(図8参照)。従って、HSTの正方向への出力増加、即ち、変速レバーの前記一方向への傾斜に従って、外輪体33aの正方向への回転速度、即ち、従動軸13の正方向への回転速度が速くなり、前進方向への車速が増加する(図7におけるレンジ1の右方向部分参照)。
【0053】
・変速レバー140をニュートラル位置から車輌を後進させる他の方向(図3において時計回り方向)へ揺動させた場合
この場合には、第1遊星歯車装置30aの各構成部材の回転方向が負方向(時計回り方向)である点を除き、変速レバー140を前記一方向へ傾斜させた場合と同様である。即ち、変速レバーを前記他方向へ傾斜させるに従って、後進方向への車速が増加する(図7におけるレンジ1の左方向部分参照)。
【0054】
ケース(ii)
次に、変速レバー140がレンジ1からレンジ2へ移行する場合、即ち、図3において変速レバーがa1点に達した場合を説明する。コントローラ15が、ポテンシオメータ131の信号に基づいて、変速レバー140がa1点に達したことを検出すると、これに応じて、コントローラ15は、クラッチ装置に対しては、第1切換弁78aをクラッチ切断位置に位置させると共に、電磁比例弁76を一旦遮断させた後再接続し且つ第2切換弁78bを圧油供給位置に位置させる。即ち、ケース(ii)においては、第2クラッチ装置220のみが係合する(表1参照)。
【0055】
第2クラッチ装置220が係合すると、駆動軸11の動力が第2従動側部材220b及び第1従動側部材210bを介して第1キャリア34aに入力される。即ち、第2クラッチ装置220は、第1キャリア34aと駆動軸11とを係合状態とさせる。
【0056】
従って、第2クラッチ装置220が係合すると、第1遊星歯車の第1キャリア34aに駆動軸の動力が入力し、且つ、第1太陽歯車31aに制御入力としてのHST出力が入力することになる。この第2クラッチ装置のみが係合する場合、走行用トランスミッション1は中速走行モードとなる。
なお、第2遊星歯車装置30bは、前記ケース(i)と同様に、フリー状態のままである。
【0057】
一方、コントローラ15は、前記3位置切換弁305に対しては、R位置をとらせる信号を出力する。3位置切換弁305がR位置をとると、圧油ライン303と後進側ライン307とが連通し且つ排出ライン307と前進側ライン306とが連通する。これにより、シリンダー309の後進側油室309bに圧油が流入し、ピストンロッド310は図3において左方向へ移動する。従って、シフター28がPrmax方向へ揺動して、斜板がHSTを負回転させる方向へ揺動する。
【0058】
そして、斜板側ポテンシオメータ29からのフィードバック信号及び変速レバー側ポテンシオメータ131の信号に基づいて、コントローラ15は、3位置切換弁305をR位置とN位置との間で適宜移動させる。即ち、レンジ2においては、変速レバーを前記一方向へ傾斜させるに従って、斜板はHST出力を負方向へ変化させるように、揺動させられる。
【0059】
図9に、レンジ2における第1遊星歯車装置30aの回転速度ベクトル図を示す。図9(a)〜(c)は、それぞれ、順に、レンジ2内において変速レバーを前記一方向(図3において反時計回り)へ傾斜させていった場合の回転速度ベクトル図である。
【0060】
レンジ1においてHST出力が最大となった状態で、レンジ1からレンジ2へ移行する。従って、図8(b)における第1太陽歯車31aの回転速度と、図9(a)における第1太陽歯車31aの回転速度は等しい。ここで、レンジ2における第1遊星歯車32aの公転速度(第1キャリア34aの回転速度)は、レンジ1のHST最高出力状態(図8(b)の状態)における第1遊星歯車32aの公転速度(第1キャリア34aの回転速度)と等しくなるように設定しておく。斯かる設定は、駆動軸11から第1キャリア34aへの動力伝達部材の歯数比により行われる。これにより、変速レバーがa1点に達した時点、即ち、レンジ2に入った時点における第1外輪体33aの回転速度は、レンジ1における最速回転速度と等しいものとなる。
【0061】
この状態において、レンジ2においては、前述のように、駆動軸11から第1キャリア34aに一定の動力が入力される。一方、第1太陽歯車31aは出力軸23に相対回転不能に支持されているから、該第1太陽歯車31aの回転速度はHSTの回転出力に比例して変化する。
【0062】
前述のように、変速レバー140がレンジ2に位置する場合、変速レバーの前記一方向への傾斜に従ってHST出力は負方向へ変化するから、第1太陽歯車は変速レバーの前記一方向への傾斜に従って正方向から負方向へ回転する。
【0063】
第1遊星歯車32aの公転速度(第1キャリア34aの回転速度)が正方向に一定で、且つ、第1太陽歯車31aの回転速度が正方向から負方向へ移行している場合、図9(a)から(c)に示すように、第1外輪体33aの正方向への回転速度は大きくなる。
【0064】
前述のように、ケース(ii)に入った時点における第1外輪体33aの最低回転速度と(図9(a))、ケース(i)における第1外輪体33aの最速回転速度(図8(b))とが等しいから、レンジ(ii)においては、前記レンジ(i)の最速回転速度よりも、さらに第1外輪体33aが高速回転することになる。即ち、ケース(ii)は、ケース(i)の低速走行モード場合に比して、より高速出力を得る中速走行モードとなる。
【0065】
このように、変速レバーがレンジ2に位置する場合、変速レバーの前記一方向への傾斜に応じて、第1外輪体33aはレンジ1におけるよりも高速範囲において、正方向に増速回転し、これによって、従動軸13が正方向に増速回転して車輌の前進速度が増速する(図7におけるレンジ2部分参照)。
【0066】
ケース(iii)
次に、変速レバー140がレンジ2からレンジ3へ移行する場合、即ち、図3において変速レバーがa2点に達した場合を説明する。コントローラ15が、ポテンシオメータ131の信号に基づいて、変速レバー140がa2点に達したことを検出すると、これに応じて、コントローラ15は、クラッチ装置に対しては、第2切換弁78bを圧油排出位置に位置させると共に、電磁比例弁76を一旦遮断させた後再接続し且つ第3切換弁78c及び第4切換弁78dを圧油供給位置に位置させる。なお、第1切換弁78aはクラッチ切断位置に位置させたままである。即ち、ケース(iii)においては、第3クラッチ装置230及び第4クラッチ装置240のみが係合する(表1参照)。
【0067】
第3クラッチ装置230が係合すると、該第3クラッチ230を介して、駆動軸11の動力が第2遊星歯車装置の第2外輪体34bに入力される。即ち、第3クラッチ装置230は、駆動軸11と第2外輪体34bとを係合させる(図1参照)。
【0068】
一方、第4クラッチ装置240が係合すると、該第4クラッチ装置240を介して、出力軸の動力が第2遊星歯車装置の第2キャリアに入力される。即ち、第4クラッチ装置240は、出力軸23と第2キャリアとを係合させる(図1参照)。
【0069】
従って、第3クラッチ装置230及び第4クラッチ装置240が係合すると、第2遊星歯車装置30bの第2外輪体33bに駆動軸から動力が入力し、第2キャリア34bに制御入力としてのHST出力が入力することになる。この第3クラッチ装置及び第4クラッチ装置だけが係合することによって、走行用トランスミッションは高速走行モードとされる。
【0070】
即ち、ケース(iii)においては、第2外輪体に入力し、第2太陽歯車から出力を得るようにしているので、前記ケース(ii)の中速走行モードよりも、さらに、高回転出力を得ることができる。
なお、第1クラッチ装置210及び第2クラッチ装置220は切断状態とされるから、第1遊星歯車装置には動力が入力されず、従って、該第1遊星歯車装置はフリー状態となる。
【0071】
一方、コントローラ15は、前記3位置切換弁305に対しては、F位置をとらせる信号を出力する。従って、ケース(i)の場合と同様に、変速レバーを前記一方向(図3において反時計回り)へ傾斜させるに従って、HST出力が負方向(時計回り方向)へ増速することになる。
【0072】
図10に、レンジ3における第2遊星歯車装置30bの回転速度ベクトル図を示す。図10(a)及び(b)は、それぞれ、レンジ3内において変速レバーを前記一方向へ少し傾斜させた場合及び大きく傾斜させた場合の回転速度ベクトル図である。
【0073】
変速レバー140がレンジ3に位置する場合には、前述のように、駆動軸11から第2外輪体34aに一定の動力が入力される。一方、出力軸23に対して係合状態となる第2キャリア34bには、該出力軸23からHST出力が入力する。即ち、レンジ3においては、外輪体入力、キャリア制御で、太陽歯車出力となる。
【0074】
本実施の形態においては、第2外輪体34bと第3従動側部材230bとが直接噛合しているから、該第2外輪体34bの回転方向は主駆動軸10の回転方向と反対になる。即ち、主駆動軸10を時計回りに回転させた場合、該第2外輪体34bは負方向(時計回り方向)に回転する。
【0075】
第2外輪体34bの回転速度が負方向に一定で、且つ、第2キャリアの回転速度が負方向へ増速すると、図10に示すように、第2太陽歯車の負方向への回転速度は大きくなる。該第2太陽歯車31bは中間軸12に相対回転不能に支持され、該中間軸12は従動軸13に一対の歯車を介して連結されているから、第2太陽歯車の負方向への回転速度が増速すると、それに伴って、従動軸は正方向へ増速する
【0076】
従って、変速レバーがレンジ3に位置する場合、変速レバーの前記一方向への傾斜に応じて第2太陽歯車が負方向に増速回転し、これによって、従動軸が正方向に増速回転して車輌の前進速度が増速する(図7におけるレンジ3部分参照)。
【0077】
このように構成された本実施の形態に係る走行用トランスミッションにおいては、前記種々の効果に加えて、以下の効果を得ることができる。
即ち、駆動源に作動的に連結された主駆動軸と、該主駆動軸を介して入力される動力を無段変速して出力軸から出力するHSTと、前記該出力軸に略平行に配設された駆動源から動力が入力される駆動軸と、前記出力軸及び駆動軸に略平行に配設された中間軸と、前記出力軸に相対回転不能に支持された第1太陽歯車を有する第1遊星歯車装置と、前記中間軸に相対回転不能に支持された第2太陽歯車を有する第2遊星歯車装置と、前記第1遊星歯車装置の第1キャリア及び前記出力軸の係合/切断を行う第1クラッチ装置と、前記第1キャリア及び前記駆動軸の係合/切断を行う第2クラッチ装置と、前記第2遊星歯車装置の第2外輪体及び前記駆動軸の係合/切断を行う第3クラッチ装置と、前記第2遊星歯車装置の第2キャリア及び前記出力軸の係合/切断を行う第4クラッチ装置とを備えるようにしたので、前記各クラッチ装置の係合/切換を制御することによって、車輌走行中に、無理なく低速走行から高速走行までの無段変速を行うことができる。
【0078】
さらに、本実施の形態においては、HSTの斜板を操作する変速レバーと、該変速レバーの揺動角を検知するポテンシオメータ131とを備え、該変速レバー140の揺動角に応じて、第1クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる低速走行モードと、第2クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる中速走行モードと、第3クラッチ装置及び第4クラッチ装置を係合させ且つ他のクラッチ装置を切断させる高速走行モードとを切り換えるようにしたので、1つの操作レバーでHST及び各クラッチ装置の操作ができ、操作性を向上させることができる。
【0079】
さらに、前記変速レバーを一方向へ揺動させることによって、低速走行モード、中速走行モード及び高速走行モードが順に切り換わるように構成しているので、より操作性を向上させることが可能となっている。
【0080】
また、本実施の形態においては、第1クラッチ装置を、圧油の作用がない限り係合状態をとるように構成しているので、各クラッチ装置用の油圧回路が正常に作動しなくなった場合であっても、レンジ1における車輌走行が可能となる。即ち、クラッチ装置用油圧回路が故障した場合であっても、第1クラッチ装置は係合状態のままである。従って、レンジ1(低速走行モード)における走行が可能となる。
【0081】
さらに、第2クラッチ装置を強制的に係合状態とさせる係合装置を備えておけば、HSTが故障した場合であっても、車輌を走行させることが可能となる。例えば、図3に示すように、コントローラ15に接続された緊急スイッチ350を設けておき、該緊急スイッチ350からの信号に基づいてコントローラ15が第2クラッチ装置を強制的に係合させるように構成することができる。
【0082】
このように、第2クラッチ装置を強制的に係合可能としておけば、HSTが故障した場合であっても、動力を駆動輪へ伝達することが可能となる。即ち、第1クラッチ装置によって第1太陽歯車と第1キャリアとが一体となった状態で、第2クラッチ装置を介して駆動軸11から第1キャリアに動力が伝達されるから、第1キャリアの回転に応じて第1外輪体が回転することになる。
【0083】
さらに、本実施の形態においては、第1遊星歯車装置を出力軸上に支持させ且つ第2遊星歯車装置を中間軸上に支持させておき、前記第1遊星歯車装置の第1外輪体及び前記中間軸の双方に作動的に連結される従動軸から、駆動輪への動力を取り出し得るように構成し、第1遊星歯車装置及び第2遊星歯車装置をそれぞれ別々の軸に支持させているので、各遊星歯車装置の構成が簡略化,低コスト化すると共に、さらに、トランスミッションの組立効率が向上する。
【0084】
なお、本実施の形態においては、前記主駆動軸10からHST20へ直接に動力を入力させたが、本発明は斯かる形態に限られるものではない。例えば、これに代えて、図11に示すように、HST20に入力軸21を備え、該入力軸21と主駆動軸10とを適宜の動力伝達機構で連結することも可能である。
【0085】
さらに、本実施の形態においては、主駆動軸10と駆動軸11とを別体とし、両者を軸線回り相対回転不能に連結したが、両者を一体とすることもできる。斯かる場合、主駆動軸のうち,第2クラッチ装置及び第3クラッチ装置を支持する部分が駆動軸となる。
【0086】
また、本実施の形態においては、主駆動軸10と駆動軸11とを同軸上に配設したが、本発明は斯かる形態に限られるものではない。例えば、図11に示すように、HST20に入力軸21を備える場合には、該入力軸21を後段側へ延在させ、該入力軸21と駆動軸11とを軸線回り相対回転不能に連結させ、これにより、駆動軸11に主駆動軸10を介して駆動源からの動力が伝達されるように構成することもできる。
【0087】
【発明の効果】
本発明に係る車輌の走行用トランスミッションによれば、駆動源に作動的に連結された主駆動軸と、前記駆動源から前記主駆動軸から入力し、斜板の操作に応じて無段変速された動力を出力軸から出力する無段変速装置と、前記無段変速装置の出力軸と略平行に配設され、前記主駆動軸を介して駆動源からの動力が入力される駆動軸と、前記駆動軸及び出力軸と略平行に配設された中間軸と、前記出力軸に相対回転不能に支持された第1太陽歯車を有する第1遊星歯車装置と、前記中間軸に相対回転不能に支持された第2太陽歯車を有する第2遊星歯車装置と、第1キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第1クラッチ装置と、第1キャリアと前記駆動軸との係合/切断を行う第2クラッチ装置と、第2外輪体と前記駆動軸との係合/切断を行う第3クラッチ装置と、第2キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第4クラッチ装置とを備えるようにしたので、車輌走行中において、低速走行モードから高速走行モードに亘る変速操作を無理なく行うことができ且つ各走行モードにおいて無段変速することができる。
【0088】
また、前記斜板に連結された走行変速操作手段と、前記走行変速操作手段の揺動角を検出する揺動角検出装置とを備え、前記揺動角検出装置からの信号に基づいて、第1クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる低速走行モードと、第2クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる中速走行モードと、第3クラッチ装置及び第4クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる高速走行モードとを切り換えるように構成すれば、1つの走行変速操作手段によって、無段変速装置及びクラッチ装置の操作を行うことが可能となり、操作性を向上させることができる。
【0089】
また、前記走行変速操作手段を一方向へ揺動させることによって、前記低速走行モード、中速走行モード及び高速走行モードが順に切り換わるようにすれば、さらに操作性を向上させることができる。
【0090】
また、前記第1クラッチ装置は、通常状態において係合し、且つ、前記揺動角検出装置からの信号に基づいて切断されるようにしておけば、前記クラッチ装置の係合/切換を行う装置が故障した場合であっても、低速走行モードでの車輌走行が可能となる。即ち、例えば、前記クラッチ装置が油圧式クラッチである場合において、油圧回路が故障した場合であっても、低速走行モードでの車輌走行が可能となる。
【0091】
さらに、前記第2クラッチ装置を強制的に係合させる係合装置を備えておけば、無段変速装置が故障した場合であっても、第2クラッチ装置を介して駆動軸から第2キャリアに動力を伝達することができる。従って、無段変速装置の故障時においても車輌を走行させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明に係る走行用トランスミッションの好ましい一実施の形態が適用された車輌の伝動経路図である。
【図2】 図2は、図1に示す走行用トランスミッションに関連する部分の油圧回路図である。
【図3】 図3は、図1に示す走行用トランスミッションに関連する部分のブロック線図である。
【図4】 図4は、図1に示す走行用トランスミッションにおける各クラッチ装置及び各遊星歯車装置付近の縦断面図である。
【図5】 図5は、図1に示す走行用トランスミッションにおける第1遊星歯車装置の横断面図である。
【図6】 図6は、図1に示す走行用トランスミッションにおける第2遊星歯車装置の横断面図である。
【図7】 図7は、図1に示す車輌における車速と油圧ポンプ斜板の傾斜角との関係を示す波形図である。
【図8】 図8は、レンジ1における第1遊星歯車装置の速度ベクトル図である。
図8(a)及び(b)は、それぞれ、レンジ1において無段変速装置を正方向へ低出力及び高出力とした場合の速度ベクトル図を示している。
【図9】 図9は、レンジ2における第1遊星歯車装置の速度ベクトル図である。
図9(a)〜(c)は、それぞれ、レンジ2において無段変速装置の出力を正方向か負方向へ変化させていった場合の速度ベクトル図を示している。
【図10】 図10は、レンジ3における第2遊星歯車装置の速度ベクトル図である。
図10(a)及び(b)は、それぞれ、レンジ3において無段変速装置を負方向へ低出力及び高出力とした場合の速度ベクトル図を示している。
【図11】 図11は、図1に示す走行用トランスミッションの変形例が適用された車輌の伝動経路図である。
【符号の説明】
1 走行用トランスミッション
10 主駆動軸
11 駆動軸
12 中間軸
13 従動軸
20 HST
22 油圧ポンプ
23 出力軸
24 油圧モータ
25 斜板
30a 第1遊星歯車装置
31a 第1太陽歯車
32a 第1遊星歯車
33a 第1外輪体
34a 第1キャリア
30b 第2遊星歯車装置
31b 第2太陽歯車
32b 第2遊星歯車
33b 第2外輪体
34b 第2キャリア
100 駆動源
110 駆動輪
210 第1クラッチ装置
220 第2クラッチ装置
230 第3クラッチ装置
240 第4クラッチ装置

Claims (6)

  1. 駆動源から駆動輪へ至る伝動経路に介在される車輌の走行用トランスミッションであって、
    前記駆動源に作動的に連結された主駆動軸と、
    少なくとも一方が可変容積型とされた油圧ポンプ及び油圧モータを有する無段変速装置であって、前記駆動源からの動力を前記主駆動軸から入力し、斜板の操作に応じて無段変速された動力を伝動経路後段側へ延びた出力軸から出力する無段変速装置と、
    前記無段変速装置の後段側において前記出力軸と略平行に配設され、前記主駆動軸を介して駆動源からの動力が入力される駆動軸と、
    前記駆動軸及び出力軸と略平行に配設された中間軸と、
    前記出力軸に相対回転不能に支持された第1太陽歯車、該第1太陽歯車と噛合し該第1太陽歯車回りを公転する第1遊星歯車、該第1遊星歯車の公転に従って回転する第1キャリア、及び前記第1遊星歯車と噛合する内歯歯車が設けられた第1外輪体を有する第1遊星歯車装置と、
    前記中間軸に相対回転不能に支持された第2太陽歯車、該第2太陽歯車と噛合し該第2太陽歯車回りを公転する第2遊星歯車、該第2遊星歯車の公転に従って回転する第2キャリア、及び前記第2遊星歯車と噛合する内歯歯車が設けられた第2外輪体を有する第2遊星歯車装置と、
    前記第1キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第1クラッチ装置と、
    前記第1キャリアと前記駆動軸との係合/切断を行う第2クラッチ装置と、
    前記第2外輪体と前記駆動軸との係合/切断を行う第3クラッチ装置と、
    前記第2キャリアと前記出力軸との係合/切断を行う第4クラッチ装置とを備えていることを特徴とする走行用トランスミッション。
  2. 前記斜板に連結された走行変速操作手段と、
    前記走行変速操作手段の揺動角を検出する揺動角検出装置とを備え、
    前記揺動角検出装置からの信号に基づいて、
    第1クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる低速走行モードと、
    第2クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる中速走行モードと、
    第3クラッチ装置及び第4クラッチ装置を係合させ、且つ、他のクラッチ装置を切断させる高速走行モードとを切り換えるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の走行用トランスミッション。
  3. 前記走行変速操作手段を一方向へ揺動させることによって、前記低速走行モード、中速走行モード及び高速走行モードが順に切り換わることを特徴とする請求項2に記載の走行用トランスミッション。
  4. 前記第1クラッチ装置は、通常状態において係合し、且つ、前記揺動角検出装置からの信号に基づいて切断されることを特徴とする請求項2又は3に記載の走行用トランスミッション。
  5. 前記第2クラッチ装置を強制的に係合させる係合装置が備えられていることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の走行用トランスミッション。
  6. 前記第1外輪体及び前記中間軸に作動的に連結された従動軸を設け、該従動軸から駆動輪への動力を取り出すように構成されていることを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の走行用トランスミッション。
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