JP4194174B2 - 色変換装置、色変換方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

色変換装置、色変換方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換装置、色変換方法および記録媒体に関し、特に、メモリ容量を低減しつつ効率良く色変換をおこなうことができる色変換装置、色変換方法および記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタやディスプレイなどのカラー画像機器では、原色系のRGB表色系やCMY表色系を用いて色彩表現がおこなわれていたが、かかる原色系の色彩表現では、個別の機器に依存した色信号値でその色彩が表現されるために、異なるカラー画像機器の間で色を一致させることが難しい。このため、最近では、輝度色差分離系のL* * * 表色系などを用いて、画像データをカラー画像機器に依存しない絶対的な色で表現し、画像データをプリンタに出力する際に、このL* * * 表色系で表現された色信号をCMY表色系などの色信号に変換する色変換技術を用いることが多い。
【0003】
ここで、この色変換技術の代表的なものとして、多次元変換テーブルを用いた色変換技術が知られているが、ある表色系から他の表色系へのあらゆる対応関係をすべて多次元変換テーブルに記憶するには膨大なメモリ容量が必要となるため、この多次元変換テーブルを補間演算と組み合わせて色変換をおこなう立方体補間技術(CuBeアルゴリズム)が広く用いられている。この立方体補間技術とは、多次元変換テーブルを所定の幅の格子点の集合で構成し、入力色が所在する多次元変換テーブル上の立方体を特定し、特定した立方体を形成する格子空間の8頂点の色から出力色を補間演算により算定するものである。
【0004】
図15(a)は、この立方体補間技術により、L* * * 表色系の色をCMY表色系の色に変換する際の変換座標空間の説明図である。なお、ここでは説明の便宜上、L* 値、a* 値およびb* 値をそれぞれ0〜255の範囲の値とした場合を示すこととする。同図に示すように、この変換座標空間は、L* 軸、a* 軸およびb* 軸に複数の格子点を設けた3次元の色空間であり、各格子点に出力色であるCMY値が対応づけられる。
【0005】
具体的には、各格子点には、CMY表色系の色をなすC[ L][a][b] 、M[ L][a][b] およびY[ L][a][b] が格納される。なお、このL、aおよびbは、それぞれ格子番号を示し、たとえば、w=32である場合、L* * * 値(0,0,0)が、L=0,a=0,b=0に対応し、L* * * 値(32,0,0)が、L=1,a=0,b=0に対応し、L* * * 値(32,128,128)が、L=1,a=4,b=4に対応する。このため、かかる立方体補間技術では、まず最初に変換対象となる入力色をなすLconv、aconvおよびbconvが定まると、座標位置(Lconv,aconv,bconv)を囲む8つの格子点A1〜A8を選択する。
【0006】
図15(b)は、求めた8つの格子点と座標との関係の一例を示す図であり、同図に示すように、入力色の座標(Lconv,aconv,bconv)は、8つの格子点A1〜A8で形成される格子空間の内部に所在する。このため、この入力色の各座標を格子間隔で剰余演算して、格子空間内部における入力色の座標位置(Lw,aw,bw)を算定する。このようにして、格子空間内部の入力色の座標を求めたならば、図15(c)に示すように、この座標を基準として格子空間を8つの直方体に分割し、分割した各直方体の体積V1〜V8(以下「変換パラメータV1〜V8」と言う)を算出する。
【0007】
具体的には、この変換パラメータV1〜V8は、
V8=(w−Lw)×(w−aw)×(w−bw)
V7= Lw×(w−aw)×(w−bw)
V6=(w−Lw)×aw×(w−bw)
V5= Lw×aw×(w−bw)
V4=(w−Lw)×(w−aw)×bw
V3= Lw×(w−aw)×bw
V2=(w−Lw)×aw×bw
V1= Lw×aw×bw
の算定式から算定する。
【0008】
その後、各格子点A1〜A8のCMY値にV1〜V8の重みをつけた平均値を算出し、算出した平均値を変換対象となる入力色の座標(Lconv,aconv,bconv)のCMY値とする。
【0009】
このように、従来の立方体補間技術では、まず最初に補間処理に用いる格子点A1〜A8を選択し、選択した格子点A1〜A8がなす立方体内部での座標(Lw,aw,bw)を算定し、算定した座標に基づいて8分割した直方体の体積すなわち変換パラメータV1〜V8をそれぞれ求め、求めた変換パラメータV1〜V8を用いて補間処理を実行していた。なお、かかる変換パラメータV1〜V8をその都度求めていたのでは処理遅延が生ずるため、一般には格子空間内部の座標位置ごとにあらかじめ変換パラメータV1〜V8を算定しておき、補間処理をおこなう際に該当する変換パラメータを検索する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の立方体補間技術によると、あらかじめ格子空間内部に所在するすべての点について、変換パラメータV1〜V8を算定して保持する必要があるので、極めて大量のデータを保持しなければならず、メモリ容量上の問題が生ずる。特に、格子空間の一辺の大きさである格子間隔wを広くすると、この格子空間内部に所在する座標点の数が増えるため、保持すべき変換パラメータV1〜V8のデータ量が累増する。
【0011】
もともと、かかる立方体補間技術は、すべての色変換を多次元変換テーブルのみでおこなう場合に生ずるメモリ容量の問題を計算量でカバーするためのものであるから、かかる立方体補間技術で用いる変換パラメータに多くのメモリ容量を要したのでは、この立方体補間技術を採用した意味がない。これらのことから、かかる立方体補間技術を用いて色変換をおこなう際に、いかにして変換パラメータを保持するためのメモリ容量を低減するかが極めて重要な課題となっている。
【0012】
この発明は、上記問題(課題)に鑑みてなされたものであり、立方体補間技術を用いてある表色系で表現された色を他の表色系の色に変換する際に、メモリ容量を低減しつつ効率良く色変換をおこなうことができる色変換装置、色変換方法および記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかる色変換装置は、所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換装置において、前記変換座標空間の隣接する格子点で形成される格子空間を該格子空間上の任意の座標位置を基準として分割した分割領域を変換パラメータとして記憶する記憶手段と、前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置に対応する変換パラメータをそれぞれ算定して前記記憶手段に格納する変換パラメータ算定手段と、前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換手段とを備え、前記色変換手段は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定手段と、前記座標位置算定手段により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算手段とを備え、前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、前記補間演算手段は、前記検索手段によって座標成分を並び替えて変換パラメータが検索された場合に、並び替えに応じて前記変換パラメータを入れ替えて補間演算を行うことを特徴とする。
【0014】
また、本発明にかかる色変換装置は、上記発明において、前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置の各座標成分が前記格子間隔の1/2である場合には、該座標位置を基準として前記格子空間を分割した複数の分割領域の一部のみを前記変換パラメータとして算定し、前記検索手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索した際に、検索した変換パラメータから他の変換パラメータを算定することを特徴とする。
【0015】
また、本発明にかかる色変換装置は、上記発明において、前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の平面上に所在する場合には、該平面を前記座標位置で分割した面積を前記変換パラメータとして算定し、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の線分上に所在する場合には、該線分を前記座標位置で分割した線分長を前記変換パラメータとして算定し、前記補間演算手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置の座標成分の0の数に応じて、線分長、面積または体積を変換パラメータとする補間演算処理をおこなうことを特徴とする。
【0016】
また、本発明にかかる色変換方法は、所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換方法において、前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置を基準として前記格子空間を分割した分割領域を変換パラメータとして算定して所定の記憶手段に記憶する変換パラメータ算定工程と、前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換工程とを含み、前記色変換工程は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定工程と、前記座標位置算定工程により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索工程と、前記検索工程により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算工程とを含み、前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索することを特徴とする。
【0017】
また、本発明にかかる色変換方法は、上記発明において、前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置の各座標成分が前記格子間隔の1/2である場合には、該座標位置を基準として前記格子空間を分割した複数の分割領域の一部のみを前記変換パラメータとして算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索した際に、検索した変換パラメータから他の変換パラメータを算定することを特徴とする。
【0018】
また、本発明にかかる色変換方法は、上記発明において、前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の平面上に所在する場合には、該平面を前記座標位置で分割した面積を前記変換パラメータとして算定し、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の線分上に所在する場合には、該線分を前記座標位置で分割した線分長を前記変換パラメータとして算定し、前記補間演算工程は、前記座標位置算定工程により算定された座標位置の座標成分の0の数に応じて、線分長、面積または体積を変換パラメータとする補間演算処理をおこなうことを特徴とする。
【0019】
また、本発明にかかる記録媒体は、所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置を基準として前記格子空間を分割した分割領域を変換パラメータとして算定して所定の記憶手段に記憶する変換パラメータ算定工程と、前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換工程とを含み、前記色変換工程は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定工程と、前記座標位置算定工程により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索工程と、前記検索工程により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算工程とを含み、前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する各工程を実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる色変換装置、色変換方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお以下では、L* * * 表色系で表現された色信号をCMY表色系の色信号に変換する場合について説明する。
【0027】
(実施の形態1)
まず最初に、本実施の形態1にかかる色変換処理の概念について説明する。図1は、本実施の形態1にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。なお、ここでは格子サイズwを16とする。
【0028】
同図(a)は、入力色P1が格子空間の内部の座標(3,6,11)に位置する場合を示しており、同図(b)は、入力色P2が座標(3,6,5)に位置する場合を示している。かかる場合に、従来の立方体補間技術によれば、同図(a)に示す変換パラメータV1〜V8と、同図(b)に示す変換パラメータV1〜V8とをそれぞれ別個に保持することになる。たとえば、同図(a)中に斜線で示す直方体Q1は、同図(b)に示す直方体Q2とその形状が同じであり、同図(a)に示す他の直方体についても、同図(b)に同じ形状のものが存在する。
【0029】
このように、従来の立方体補間技術では、格子空間内部の座標位置が異なる場合には、たとえ同じ形状の直方体の組み合わせからなる変換パラメータであっても、これらを別個に保持していたので、変換パラメータを記憶するためのメモリ容量が累増する。
【0030】
そこで、本実施の形態1では、格子空間内部の座標位置(Lw,aw,bw)の座標成分であるLw、awまたはbwが、この格子間隔wの1/2を越える場合には、この座標位置(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを記憶しないこととし、この座標成分を格子間隔wから減じた値を座標成分とする座標位置における変換パラメータを利用することにより、変換パラメータに要するメモリ容量を低減する。
【0031】
具体的には、図1(b)に示す座標位置P2に対応する変換パラメータV1〜V8は保持するものの、同図(a)に示す座標位置P1に対応する変換パラメータについては保持せず、かかる座標位置P1のCMY値を補間演算するにあたっては、座標位置P2に対応する変換パラメータを利用する。
【0032】
つぎに、本実施の形態1にかかる色変換装置の構成について説明する。図2は、本実施の形態1にかかる色変換装置10の構成を示す機能ブロック図である。同図に示す色変換装置10は、従来の立方体補間技術のように格子空間内部のすべての座標位置に対応する変換パラメータをあらかじめ算定するのではなく、一辺がw/2の部分空間の各座標位置に対応する変換パラメータのみをあらかじめ算定する。
【0033】
たとえば、この格子空間の格子間隔がwである場合には、この格子空間の内部にw×w×w個の座標位置が存在するため、従来の立方体補間技術では、w×w×w個の座標位置に対応する変換パラメータをそれぞれ記憶する。これに対して、この実施の形態1では、一辺がw/2の部分空間の内部に所在する(w/2)×(w/2)×(w/2)個の座標位置に対応する変換パラメータのみしか記憶しないため、変換パラメータの記憶に要するメモリ容量を従来の1/8に低減することができる。
【0034】
図2に示すように、色変換装置10は、変換パラメータ算定部11と、変換パラメータ記憶部12と、色変換テーブル13と、格子点特定部14と、格子内座標算定部15と、変換パラメータ検索部16と、補間演算部17とを有する。
【0035】
変換パラメータ算定部11は、格子間隔wを受け付けた際に、一辺がw/2の部分空間に所在する各座標位置に対応する変換パラメータを算出し、算出した変換パラメータを変換パラメータ記憶部12に格納する処理部である。すなわち、この変換パラメータ算定部11は、従来のように格子空間の内部に所在するすべての座標位置の変換パラメータを算出するのではなく、あくまでもその一辺がw/2となる部分空間に所在する座標位置に対応する変換パラメータのみを算定する。
【0036】
変換パラメータ記憶部12は、変換パラメータ算定部11が算出した変換パラメータを部分空間の各座標位置に対応づけて記憶する記憶部である。このため、かかる部分空間の座標位置を指定すると、指定した座標位置に対応する変換パラメータを検索することができる。
【0037】
色変換テーブル13は、L* * * 値とCMY値とを対応づけて記憶する多次元変換テーブルである。ただし、この色変換テーブル13は、とり得るL* 値、a* 値およびb* 値をそれぞれ連続値ではなく離散値とする。たとえば、L* 値、a* 値およびb* 値が、それぞれ0〜255の範囲の値とした場合に、その格子間隔wを16とすると、0,16,32,…,240,256の値となる。その結果、L* * * 値(0,0,0)やL* * * 値(16,16,32)などは色変換テーブル13上に存在するものの、L* * * 値(1,1,1)やL* * * 値(15,16,32)などはこの色変換テーブル13上には存在しない。なお、かかるL* * * 値(16,16,32)は、格子空間の種別を特定するためにL=1、a=1およびb=2と表記される。
【0038】
格子点特定部14は、入力色であるL* * * 値が入力された際に、色変換テーブル13を用いて、当該入力色の所在する格子空間を形成する格子点を特定する処理部である。具体的には、この格子点特定部14は、L* * * 値(Lconv,aconv,bconv)が入力されたならば、
L=int (Lconv÷w)
a=int (aconv÷w)
b=int (bconv÷w)
の算定式により格子点A1(L,a,b)を求め、この格子点A1を含む格子空間を形成する他の格子点A2(L+1,a,b)、A3(L,a+1,b)、A4(L+1,a+1,b)、A5(L,a,b+1)、A6(L+1,a,b+1)、A7(L,a+1,b+1)、A8(L+1,a+1,b+1)を求める。なお、この「w」は格子間隔を示す定数であり、「int 」は小数点の切り捨てを意味するものとする。
【0039】
格子内座標算定部15は、入力色であるL* * * 値(Lconv,aconv,bconv)の各座標を格子間隔で剰余演算して、かかるA1〜A8を頂点とする格子空間内での入力色の座標位置を算定する処理部である。具体的には、この格子空間内部における入力色の座標位置を(Lw,aw,bw)とすると、
Lw=Lconv%w
aw=aconv%w
bw=bconv%w
の算定式により格子空間内部の座標位置を算定する。なお、この「%」は、除算した余りを意味するものとする。
【0040】
変換パラメータ検索部16は、格子内座標算定部15が算定した座標位置(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する処理部である。具体的には、この変換パラメータ検索部16は、Lw、awおよびbwがともにw/2よりも小さな場合には、この座標位置(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する。
【0041】
これに対して、Lw、awまたはbwのいずれかがw/2よりも大きな場合には、Lw=w−Lw、aw=w−awまたはbw=w−bwの演算をおこなって、このLw、awおよびbwをw/2以下とした後に、座標位置(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する。
【0042】
補間演算部17は、L* * * 値が所在する格子空間の各格子点のCMY値と、変換パラメータ検索部16が検索した変換パラメータとを用いて、入力色のCMY値を補間演算により求める処理部である。具体的には、
Figure 0004194174
の算定式により、CMY値を算定する。
【0043】
ただし、上記変換パラメータ検索部16が、Lw=w−Lw、aw=w−awまたはbw=w−bwの演算をおこなった後に変換パラメータを検索した場合には、変換パラメータの入れ替えをおこなう。
【0044】
たとえば、格子間隔wが16であり、格子空間内の座標位置(Lw,aw,bw)が(4,5,9)である場合には、本来の変換パラメータは、
V8=12×11×7
V7= 4×11×7
V6=12× 5×7
V5= 4× 5×7
V4=12×11×9
V3= 4×11×9
V2=12× 5×9
V1= 4× 5×9
となる。
【0045】
しかしながら、bw>(w/2)であるために、bw=w−bwとした(4,5,7)の変換パラメータ
V8=12×11×9
V7= 4×11×9
V6=12× 5×9
V5= 4× 5×9
V4=12×11×7
V3= 4×11×7
V2=12× 5×7
V1= 4× 5×7
を変換パラメータとして用いるため、このV4とV8を入れ替え、V3とV7を入れ替え、V2とV6を入れ替え、V1とV5を入れ替えた後に、上記補間演算をおこなう。
【0046】
つぎに、図2に示す変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順について具体的に説明する。図3は、図2に示す変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【0047】
同図に示すように、まず最初に格子間隔wを入力したならば(ステップS101)、変数Lw、awおよびbwをそれぞれ初期化して0とした後(ステップS102〜S104)、格子空間内の座標位置(Lw,aw,bw)における変換パラメータV1〜V8を算出し(ステップS105)、算出した変換パラメータV1〜V8を変換パラメータ記憶部12に記憶する(ステップS106)。その後、変数bwをインクリメントして(ステップS107)、この変数bwがw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS108)、w/2以下である場合には(ステップS108否定)、上記ステップS105に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返す。
【0048】
これに対して、変数bwがw/2よりも大きな場合には(ステップS108肯定)、変数awをインクリメントした後(ステップS109)、この変数awがw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS110)、w/2以下である場合には(ステップS110否定)、上記ステップS104に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返す。
【0049】
そして、変数awがw/2よりも大きな場合には(ステップS110肯定)、変数Lwをインクリメントした後(ステップS111)、この変数Lwがw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS112)、w/2以下である場合には(ステップS112否定)、上記ステップS103に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返し、w/2よりも大きな場合には(ステップS112肯定)処理を終了する。
【0050】
上記一連の処理をおこなうことにより、変数Lw、awおよびbwが0以上w/2以下となる座標位置に対応する変換パラメータV1〜V8を算出して変換パラメータ記憶部12に記憶することができる。
【0051】
つぎに、図2に示す色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順について具体的に説明する。図4は、図2に示す色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【0052】
同図に示すように、まず最初に入力色をなすL* * * 値を入力したならば(ステップS201)、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いてL* * * 値の所在する格子空間を形成する格子点を特定し(ステップS202)、格子内座標算定部15がこのL* * * 値の格子空間上の座標(Lw,aw,bw)を算定する(ステップS203)。その後、変換パラメータ検索部16は、Lw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS204)、このLw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS204肯定)、格子間隔wからLw値を減じたw−LwをLw値とする(ステップS205)。なお、このLw値がw/2以下である場合には(ステップS204否定)、そのままステップS206に移行する。
【0053】
また、この変換パラメータ検索部16は、aw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS206)、このaw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS206肯定)、格子間隔wからaw値を減じたw−awをaw値とする(ステップS207)。なお、このaw値がw/2以下である場合には(ステップS206否定)、そのままステップS208に移行する。
【0054】
さらに、この変換パラメータ検索部16は、bw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS208)、このbw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS208肯定)、格子間隔wからbw値を減じたw−bwをbw値とする(ステップS209)。なお、このbw値がw/2以下である場合には(ステップS208否定)、そのままステップS210に移行する。
【0055】
そして、かかるLw、awおよびbwのチェックを終了したならば、変換パラメータ検索部16は、(Lw,aw,bw)の変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索し(ステップS210)、検索された変換パラメータに基づいて補間演算部17が上記補間演算をおこなってCMY値を算出する(ステップS211)。
【0056】
上記一連の処理をおこなうことにより、変換パラメータ記憶部12に記憶された(w/2)×(w/2)×(w/2)個の座標位置に対応する変換パラメータを用いて、入力色であるL* * * 値に対応するCMY値を出力することが可能となる。
【0057】
つぎに、図2に示す色変換装置10をパーソナルコンピュータを用いて実現する場合のハードウエア構成について説明する。図5は、図2に示す色変換装置10をパーソナルコンピュータを用いて実現する場合のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0058】
同図において、CPU51は、パーソナルコンピュータの全体制御をおこなう中央処理装置であり、ROM52は、オペレーティングシステムの他に、図2に示す変換パラメータ算定部11、格子点特定部14、格子内座標算定部15、変換パラメータ検索部16および補間演算部17の処理をおこなう色変換プログラムを記憶したメモリであり、RAM53は、CPU51のワークエリアとして使用されるメモリである。
【0059】
また、HDD(ハードディスクドライブ)54はCPU51の制御にしたがってHD(ハードディスク)55に対するデータのリード/ライトを制御する2次記憶装置であり、FDD(フロッピーディスクドライブ)56は、CPU51の制御にしたがってFD(フロッピーディスク)57に対するデータのリード/ライトを制御する外部記憶装置である。
【0060】
また、ディスプレイ58は、ドキュメント、画像、機能情報等を表示する表示デバイスであり、インターフェイス(I/F)59は、通信回線60を介してネットワークに接続され、そのネットワークと内部のインターフェイスを司るインターフェイス部である。
【0061】
また、キーボード61は、文字、数値、各種指示等の入力のためのキーを備えた入力デバイスであり、マウス62は、カーソルの移動や範囲選択、あるいは表示画面に表示されたアイコンやボタンの押下やウインドウの移動やサイズの変更等をおこなうポインティングデバイスである。
【0062】
また、スキャナ63は、OCR(Optical Character Reader)機能を備えたカラー画像を光学的に読み取る入力デバイスであり、プリンタ64は、表示画面に表示されたカラーデータなどを印刷する印刷装置であり、バス65は、上記各部を結合するラインである。
【0063】
そして、かかるパーソナルコンピュータを色変換装置として機能させるためには、CPU51がROM52に記憶した色変換プログラムを読み込んで実行し、適宜RAM53、HD55またはFD57上に色変換テーブル13および変換パラメータを記憶しつつ、色変換処理をおこなうことになる。
【0064】
なお、かかる色変換プログラムを実行すると、図2に示す変換パラメータ算定部11、変換パラメータ記憶部12、色変換テーブル13、格子点特定部14、格子内座標算定部15、変換パラメータ検索部16および補間演算部17がパーソナルコンピュータ上に顕在化する。
【0065】
上述してきたように、本実施の形態1にかかる色変換装置10は、変換パラメータ算定部11が格子空間の一部をなす一辺がw/2の部分空間に含まれる座標位置に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12に記憶しておき、入力色であるL* * * 値が入力された際に、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いて当該入力色の所在する格子空間を形成する格子点を特定し、格子内座標算定部15が格子空間上の座標を算定し、変換パラメータ検索部16が、変換パラメータ記憶部12から該当する変換パラメータを検索し、補間演算部17が補間演算をおこなってL* * * 値に対応するCMY値を出力するよう構成したので、変換パラメータ記憶部12が変換パラメータの記憶に要するメモリ容量を低減し、もってL* * * 表色系からCMY表色系に効率良く色を変換することができる。特に、記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の1/8まで低減することができる。
【0066】
(実施の形態2)
ところで、上記実施の形態1では、一辺がw/2の部分空間に含まれる座標位置に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12に記憶することとしたが、L* 軸、a* 軸およびb* 軸の座標変換を考慮すると、変換パラメータ記憶部12に記憶する変換パラメータの量をさらに低減することができる。
【0067】
そこで以下では、L* 座標、a* 座標およびb* 座標の座標の入れ替えをおこなって、変換パラメータ記憶部12に記憶する変換パラメータの量をさらに低減する実施の形態2について説明する。
【0068】
まず最初に、本実施の形態2にかかる色変換処理の概念について説明する。図6は、実施の形態2にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。なお、ここでは格子サイズwを16とする。同図(a)は、入力色P1が座標(3,6,11)に位置する場合を示しており、同図(b)は、入力色P3が座標(13,10,5)に位置する場合を示しており、同図(c)は、入力色P4が座標(5,3,10)に位置する場合を示している。
【0069】
ここで、同図(a)中に斜線で示す直方体Q1は、同図(b)中に斜線で示す直方体Q3および同図(c)中に斜線で示す直方体Q4とその形状が同じであり、同図(a)に示す他の直方体についても、同図(b)および(c)にそれぞれ同じ形状のものが存在する。かかる場合に、従来の立方体補間技術はもちろんのこと、上記実施の形態1を用いた場合であっても、同図(a)に示すP1に対応する変換パラメータV1〜V8と、同図(b)に示すP3に対応する変換パラメータV1〜V8と、同図(c)に示すP4に対応する変換パラメータV1〜V8は、それぞれ別個に保持することになる。
【0070】
しかしながら、これらの座標P1、P3およびP4の変換パラメータは、それぞれ同じ成分からなるので、それぞれ別個独立に重複して保持するのは効率的ではない。そこで、本実施の形態2では、格子空間内部の座標成分Lw、awおよびbwの入れ替えをおこなうことによって、上記座標P1、P3およびP4の変換パラメータを共通化し、変換パラメータの保持に要するメモリ容量を低減する。
【0071】
つぎに、本実施の形態2にかかる色変換装置の構成について説明する。なお、この場合の色変換装置の機能的な構成は図2に示すものと同様のものとなり、変換パラメータ算定部11、変換パラメータ検索部16および補間演算部17の処理が変わるため、ここでは、かかる変換パラメータ算定部11、変換パラメータ検索部16および補間演算部17の処理を中心に説明する。
【0072】
変換パラメータ算定部11は、格子間隔wを受け付けた際に、一辺がw/2からなる部分空間に所在する各座標位置のうち、Lw≧aw≧bwを満たす座標位置に対応する変換パラメータのみを算出して変換パラメータ記憶部12に格納する処理部である。すなわち、この変換パラメータ算定部11は、上記実施の形態1にかかる色変換装置のように一辺がw/2の部分空間のすべての座標位置に対応する変換パラメータを算出するのではなく、Lw≧aw≧bwを満たす座標位置に対応する変換パラメータのみしか算定しない。
【0073】
変換パラメータ検索部16は、格子内座標算定部15が算定したLw、awおよびbwを大きな順に並べ替え、並べ替えた値を新たなLw、awおよびbwとした座標位置(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する。なお、Lw、awまたはbwがw/2よりも大きな場合に、Lw=w−Lw、aw=w−awまたはbw=w−bwの演算をおこなう点は上記実施の形態1と同様である。
【0074】
補間演算部17は、L* * * 値が所在する格子空間を形成する各格子点のCMY値と、変換パラメータ検索部16が検索した変換パラメータとを用いて、入力色のCMY値を補間演算により求める処理部である。なお、この変換パラメータ変換部16が変換パラメータの検索時に、Lw、awおよびbwの並べ替えをおこなった場合には、この並べ替えに対応する変換パラメータの入れ替えをおこなう。
【0075】
このように、本実施の形態2にかかる色変換装置10では、Lw≧aw≧bwを満たす座標位置に対応する変換パラメータのみを変換パラメータ記憶部12に記憶し、Lw、awおよびbwの入れ替えをおこなうことによって、変換パラメータを検索できるようにしている。
【0076】
つぎに、本実施の形態2にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順について具体的に説明する。図7は、本実施の形態2にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【0077】
同図に示すように、まず最初に格子間隔wを入力したならば(ステップS301)、変数Lw、awおよびbwをそれぞれ初期化して0とした後(ステップS302〜S304)、格子空間内の座標位置(Lw,aw,bw)における変換パラメータV1〜V8を算出し(ステップS305)、算出した変換パラメータV1〜V8を変換パラメータ記憶部12に記憶する(ステップS306)。その後、変数bwをインクリメントして(ステップS307)、この変数bwがaw以下であるか否かを判断し(ステップS308)、aw以下である場合には(ステップS308肯定)、上記ステップS305に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返す。
【0078】
これに対して、変数bwがawよりも大きな場合には(ステップS308否定)、変数awをインクリメントした後(ステップS309)、この変数awがLw以下であるか否かを判断し(ステップS310)、Lw以下である場合には(ステップS310肯定)、上記ステップS304に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返す。
【0079】
そして、変数awがLwよりも大きな場合には(ステップS310否定)、変数Lwをインクリメントした後(ステップS311)、この変数Lwがw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS312)、w/2以下である場合には(ステップS312否定)、上記ステップS303に移行して、変換パラメータの算出処理を繰り返し、w/2よりも大きな場合には(ステップS312肯定)、処理を終了する。
【0080】
上記一連の処理をおこなうことにより、変数Lw、awおよびbwが、それぞれ0以上w/2以下であり、かつ、Lw≧aw≧bwである場合の変換パラメータV1〜V8を算出して変換パラメータ記憶部12に記憶することができる。
【0081】
つぎに、本実施の形態2にかかる色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順について具体的に説明する。図8は、本実施の形態2にかかる色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【0082】
同図に示すように、まず最初に入力色であるL* * * 値を入力したならば(ステップS401)、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いてL* * * 値の所在する格子空間を形成する格子点を特定し(ステップS402)、格子内座標算定部15がこのL* * * 値の格子空間上の座標(Lw,aw,bw)を算定する(ステップS403)。その後、変換パラメータ検索部16は、Lw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS404)、このLw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS404肯定)、格子間隔wからLw値を減じたw−LwをLw値とする(ステップS405)。なお、このLw値がw/2以下である場合には(ステップS404否定)、そのままステップS406に移行する。
【0083】
また、この変換パラメータ検索部16は、aw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS406)、このaw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS406肯定)、格子間隔wからaw値を減じたw−awをaw値とする(ステップS407)。なお、このaw値がw/2以下である場合には(ステップS406否定)、そのままステップS408に移行する。
【0084】
さらに、この変換パラメータ検索部16は、bw値がw/2よりも大きいか否かを判断し(ステップS408)、このbw値がw/2よりも大きな場合には(ステップS408肯定)、格子間隔wからbw値を減じたw−bwをbw値とする(ステップS409)。なお、このbw値がw/2以下である場合には(ステップS408否定)、そのままステップS410に移行する。
【0085】
そして、かかるLw、awおよびbwのチェックを終了したならば、変換パラメータ検索部16は、このLw、awおよびbwをLw≧aw≧bwとなるように並べ替え(ステップS410)、並べ替え後の(Lw,aw,bw)の変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索し(ステップS411)、検索された変換パラメータに基づいて補間演算部17が上記補間演算をおこなってCMY値を算出する(ステップS412)。
【0086】
上記一連の処理をおこなうことにより、変換パラメータ記憶部12に記憶されたw/2>Lw≧aw≧bwの条件を満たす座標位置に対応する変換パラメータを用いて、入力色であるL* * * 値に対応するCMY値を出力することが可能となる。
【0087】
上述してきたように、本実施の形態2にかかる色変換装置は、変換パラメータ算定部11が一辺がw/2の部分空間に含まれ、かつ、Lw≧aw≧bwの条件を満たす座標位置に対応する変換パラメータを作成して変換パラメータ記憶部12に記憶しておき、入力色であるL* * * 値が入力された際に、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いて当該入力色の所在する格子空間を形成する格子点を特定し、格子内座標算定部15が格子空間上の座標を算定し、変換パラメータ検索部16が、変換パラメータ記憶部12から該当する変換パラメータを検索し、補間演算部17が補間演算をおこなってL* * * 値に対応するCMY値を出力するよう構成したので、変換パラメータ記憶部12が変換パラメータの記憶に要するメモリ容量をさらに低減し、もってL* * * 表色系からCMY表色系に効率良く色を変換することができる。特に、従来の1/48までメモリ容量を低減することができる。
【0088】
なお、本実施の形態2では、座標位置(Lw,aw,bw)の各座標要素がLw≧aw≧bwの条件を満たす場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、bw≧aw≧Lwの条件を満たす場合や、aw≧Lw≧bwの条件を満たす場合に適用することもできる。その理由は、この実施の形態2のものは、各座標成分の大きさが一定の大小関係にある場合にのみ変換パラメータを作成することにより、変換パラメータに要するメモリ容量を低減する点にその本質があるからである。
【0089】
(実施の形態3)
ところで、上記実施の形態1および2では、格子空間上の一つの座標位置についてV1〜V8という8つの変換パラメータを変換パラメータ記憶部12に記憶することとしたが、たとえばbw=w−bwとなるような場合には、図15(c)に示すV1とV5、V2とV6、V3とV7、V4とV8の体積がそれぞれ等しくなるため、かかる場合に8つの体積V1〜V8を別個に保持することとすると、メモリ容量上効率的ではない。そこで、以下では、格子空間上の一つの座標位置の変換パラメータV1〜V8のいくつかが同じ値を持つ場合に、この座標位置について保持すべき変換パラメータの数を低減する実施の形態について説明する。
【0090】
まず最初に、本実施の形態3にかかる色変換処理の概念について説明する。図9は、実施の形態3にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。なお、ここでは格子サイズwが16であるものとする。
【0091】
同図(a)は、格子空間内部における入力色P5が座標(3,6,8)に位置する場合を示しており、この場合には、bw成分の分割比が等しくなるため(bw=w−bw)、変換パラメータV1〜V8は、
V8=V4=13×10×8
V7=V3= 3×10×8
V6=V2=13× 6×8
V5=V1= 3× 6×8
となる。
【0092】
したがって、かかる場合に、変換パラメータV1〜V8を独立して保持することとすると、たとえば変換パラメータV1〜V4のみを保持する場合に比べて2倍のメモリ容量を要することになる。
【0093】
また、同図(b)は、格子空間内部における入力色P6が座標(8,7,8)に位置する場合を示しており、この場合には、Lw成分とbw成分の分割比がそれぞれ等しくなるため(Lw=w−Lw、bw=w−bw)、変換パラメータV1〜V8は、
V8=V7=V4=V3=8×9×8
V6=V5=V2=V1=8×7×8
となる。
【0094】
したがって、かかる場合に、変換パラメータV1〜V8を独立して保持することとすると、たとえば変換パラメータV1およびV3のみを保持する場合に比べて4倍のメモリ容量を要することになる。
【0095】
さらに、同図(c)は、格子空間内部における入力色P7が座標(8,8,8)に位置する場合を示しており、この場合には、Lw成分、aw成分およびbw成分の分割比がそれぞれ等しくなるため(Lw=w−Lw、aw=w−aw、bw=w−bw)、変換パラメータV1〜V8は、
V8=V7=V6=V5=V4=V3=V2=V1=8×8×8
となる。
【0096】
したがって、かかる場合に、変換パラメータV1〜V8を独立して保持することとすると、たとえば変換パラメータV1のみを保持する場合に比べて8倍のメモリ容量を要することになる。
【0097】
そこで、本実施の形態3では、格子空間上の一つの座標位置に対応する変換パラメータV1〜V8のいくつかが同じ値となる場合には、重複する変換パラメータを保持しないこととして、変換パラメータの保持に要するメモリ容量を低減している。
【0098】
つぎに、本実施の形態3にかかる色変換装置の構成について説明する。なお、この場合の色変換装置の機能的な構成は図2に示すものと同様のものとなり、変換パラメータ算定部11および変換パラメータ検索部16の処理内容が変わるため、ここでは、かかる変換パラメータ算定部11および変換パラメータ検索部16の処理を中心に説明する。
【0099】
変換パラメータ算定部11は、格子間隔wを受け付けた際に、一辺が(w/2)からなる部分空間に所在する各座標位置に対応する変換パラメータのみを算出して変換パラメータ記憶部12に格納する処理部である。ここで、この変換パラメータ算定部11は、算定した変換パラメータV1〜V8が同じ値を持つ場合には、8つの変換パラメータV1〜V8をそれぞれ別個に記憶するのではなく、これらの変換パラメータのうちの重複しない要素のみを記憶する。
【0100】
具体的には、この変換パラメータ算定部11は、Lw=w/2、aw=w/2またはbw=w/2となる要素が少なくとも一つ存在するか否かを確認し、Lw、awおよびbwのいずれもがw/2でない場合には、8つの変換パラメータV1〜V8を記憶する。これに対して、Lw、awまたはbwの一つ以上が、w/2である場合には、8つの変換パラメータV1〜V8を全部記憶するのではなく、重複しない変換パラメータのみを記憶する。
【0101】
変換パラメータ検索部16は、格子内座標算定部15が算定した(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する検索部である。ただし、この変換パラメータ検索部16では、変換パラメータ記憶部12から検索した変換パラメータが、V1〜V8でない場合には、Lw、awおよびbwの値に応じて、8つの変換パラメータV1〜V8を算定する。
【0102】
このように、本実施の形態3にかかる色変換装置10では、格子空間上の一つの座標位置に対応する変換パラメータV1〜V8のいくつかが同じ値となる場合には、重複する変換パラメータを保持しないこととして、変換パラメータの保持に要するメモリ容量を低減している。
【0103】
つぎに、本実施の形態3にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順について具体的に説明する。図10は、本実施の形態3にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【0104】
同図に示すように、変換パラメータ算定部11が、格子空間上の一つの座標位置(Lw,aw,bw)の変換パラメータを算出する際に、まず最初にLw=aw=bw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS501)、この条件に該当する場合には(ステップS501肯定)、1つの変換パラメータV1のみを算出して記憶した後に(ステップS502)処理を終了する。
【0105】
つぎに、この条件に該当しない場合には(ステップS501否定)、Lw=aw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS503)、この条件に該当する場合には(ステップS503肯定)、2つの変換パラメータV1およびV5を算出して記憶した後に(ステップS504)処理を終了する。つぎに、この条件にも該当しない場合には(ステップS503否定)、Lw=bw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS505)、この条件に該当する場合には(ステップS505肯定)、2つの変換パラメータV1およびV3を算出して記憶した後に(ステップS506)処理を終了する。
【0106】
つぎに、この条件にも該当しない場合には(ステップS505否定)、aw=bw=w−awであるか否かを判断し(ステップS507)、この条件に該当する場合には(ステップS507肯定)、2つの変換パラメータV1およびV2を算出して記憶した後に(ステップS508)処理を終了する。つぎに、この条件にも該当しない場合には(ステップS507否定)、Lw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS509)、この条件に該当する場合には(ステップS509肯定)、4つの変換パラメータV1、V3、V5およびV7を算出して記憶した後に(ステップS510)処理を終了する。
【0107】
つぎに、この条件にも該当しない場合には(ステップS509否定)、aw=w−awであるか否かを判断し(ステップS511)、この条件に該当する場合には(ステップS511肯定)、4つの変換パラメータV1、V2、V5およびV6を算出して記憶した後に(ステップS512)処理を終了する。つぎに、この条件にも該当しない場合には(ステップS511否定)、bw=w−bwであるか否かを判断し(ステップS513)、この条件に該当する場合には(ステップS513肯定)、4つの変換パラメータV1、V2、V3およびV4を算出して記憶した後に(ステップS514)処理を終了する。なお、この条件にも該当しない場合には(ステップS513否定)、8つの変換パラメータV1〜V8を算出して記憶した後に(ステップS515)処理を終了する。
【0108】
上記一連の処理をおこなうことにより、同じ変換パラメータを重複して記憶することなく、異なる変換パラメータのみを変換パラメータ記憶部12に記憶することができる。
【0109】
つぎに、本実施の形態3にかかる変換パラメータ検索部16による変換パラメータの検索手順について具体的に説明する。図11は、本実施の形態3にかかる変換パラメータ検索部16による変換パラメータの検索手順を示すフローチャートである。
【0110】
同図に示すように、変換パラメータ検索部16が変換パラメータ記憶部12から変換パラメータを検索したならば(ステップS601)、まず最初にこの変換パラメータの個数が8であるか否かを調べ(ステップS602)、変換パラメータの個数がV1〜V8の8つである場合には(ステップS602肯定)、検索した変換パラメータを補間演算部17に出力して処理を終了する。これに対して、この変換パラメータの個数が8つではない場合には(ステップS602否定)、Lw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS603)、この条件に該当する場合には(ステップS603肯定)、変換パラメータV2にV1を代入し、V4にV3を代入し、V6にV5を代入し、V8にV7を代入して(ステップS604)処理を終了する。
【0111】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS603否定)、aw=w−awであるか否かを判断し(ステップS605)、この条件に該当する場合には(ステップS605肯定)、変換パラメータV3にV1を代入し、V4にV2を代入し、V7にV5を代入し、V8にV6を代入して(ステップS606)処理を終了する。
【0112】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS605否定)、bw=w−bwであるか否かを判断し(ステップS607)、この条件に該当する場合には(ステップS607肯定)、変換パラメータV5にV1を代入し、V6にV2を代入し、V7にV3を代入し、V8にV4を代入して(ステップS608)処理を終了する。
【0113】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS607否定)、Lw=aw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS609)、この条件に該当する場合には(ステップS609肯定)、変換パラメータV2、V3、V4にV1を代入し、V6、V7、V8にV5を代入して(ステップS610)処理を終了する。
【0114】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS609否定)、Lw=bw=w−Lwであるか否かを判断し(ステップS611)、この条件に該当する場合には(ステップS611肯定)、変換パラメータV2、V5、V6にV1を代入し、V4、V7、V8にV3を代入して(ステップS612)処理を終了する。
【0115】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS611否定)、aw=bw=w−awであるか否かを判断し(ステップS613)、この条件に該当する場合には(ステップS613肯定)、変換パラメータV3、V5、V7にV1を代入し、V4、V6、V8にV2を代入して(ステップS614)処理を終了する。なお、この条件にも該当しない場合には(ステップS613否定)、エラー処理をおこなう(ステップS615)。
【0116】
上記一連の処理をおこなうことにより、変換パラメータ記憶部12に8つの変換パラメータV1〜V8が記憶されていない場合であっても、記憶された変換パラメータから省略された変換パラメータを求めることができる。
【0117】
上述してきたように、本実施の形態3にかかる色変換装置10は、変換パラメータ算定部11が8つの変換パラメータV1〜V8のうちの必要最小限のもののみを変換パラメータ記憶部12に記憶し、変換パラメータ検索部16が、この変換パラメータ記憶部12から検索した必要最小限の変換パラメータから8つの変換パラメータV1〜V8を求めるよう構成したので、変換パラメータ記憶部12が変換パラメータの記憶に要するメモリ容量をより一層低減し、もってL* * * 表色系からCMY表色系に効率良く色を変換することができる。特に、q個の成分が格子間隔wの1/2となる場合に、記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の1/2q まで低減することができる。
【0118】
(実施の形態4)
ところで、上記実施の形態1〜3では、入力色であるL* * * 値をCMY値に変換する際に、格子空間すなわち3次元空間上の体積V1〜V8を変換パラメータとした場合を示したが、たとえばLwが0となる場合には、格子空間のaw−bw平面上に座標位置が所在することとなるため、体積V1〜V8ではなく面積を変換パラメータとすることもできる。また、Lwおよびawがともに0となる場合には、格子空間のbw軸上に座標位置が所在することとなるため、線分の比を変換パラメータとして用いることもできる。
【0119】
このように、ある条件を満たす場合に面積や線分の比を変換パラメータとすると、補間演算部17の処理も高速化できるだけでなく、変換パラメータ記憶部12に記憶する変換パラメータの数を低減することもできる。そこで、以下では、3次元の変換パラメータだけでなく、1次元および2次元の変換パラメータをも用いて、入力色であるL* * * 値をCMY値に変換する実施の形態4について説明する。
【0120】
まず最初に、本実施の形態4にかかる色変換処理の概念について説明する。図12は、実施の形態4にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。なお、ここでは格子サイズwが16であるものとする。
【0121】
同図(a)は、格子空間内部における入力色P8が座標(3,0,11)に位置する場合を示しており、この場合には、awが0であるために座標位置P8がABFE平面上に位置することになり、3次元の変換パラメータを用いる必要がない。
【0122】
たとえば、この場合の3次元の変換パラメータV1〜V8は、すでに従来技術で説明したように、
V8=(w−Lw)×(w−aw)×(w−bw)
V7= Lw×(w−aw)×(w−bw)
V6=(w−Lw)×aw×(w−bw)
V5= Lw×aw×(w−bw)
V4=(w−Lw)×(w−aw)×bw
V3= Lw×(w−aw)×bw
V2=(w−Lw)×aw×bw
V1= Lw×aw×bw
の算定式から算定されるため、aw=0を考慮すると、
V8=(w−Lw)×w×(w−bw)=13×16×5
V7= Lw×w×(w−bw)=3×16×5
V4=(w−Lw)×w×bw=13×16×11
V3= Lw×w×bw=3×16×11
を求めることとなるが、この変換パラメータV1〜V8は各格子点に乗算する一種の重みであるため、各変換パラメータV3、V4、V7およびV8にそれぞれwを乗算することに意味はない。
【0123】
換言すると、かかる場合にも3次元の変換パラメータを用いることとすると、0にすぎない変換パラメータV1、V2、V5およびV6を変換パラメータ記憶部12に記憶する必要があるためにメモリ容量の増加を招く。
【0124】
そこで、この実施の形態4では、この座標位置P8のようにaw=0の場合には、2次元の変換パラメータV3、V4、V7およびV8のみを記憶し、この4つの変換パラメータを用いて補間演算をおこなうことによって、変換パラメータ記憶部12のメモリ容量を低減する。
【0125】
なお、この場合の2次元の変換パラメータV3、V4、V7およびV8は、
V8=(w−Lw)×(w−bw)=13×5
V7= Lw×(w−bw)=3×5
V4=(w−Lw)×bw=13×11
V3= Lw×bw=3×11
となる。
【0126】
同図(b)は、格子空間内部における入力色P9が座標(3,0,0)に位置する場合を示しており、この場合には、awおよびbwが0であるために座標位置P9が線分AB上に位置することになり、2次元や3次元の変換パラメータを用いる必要がない。このため、かかる場合には、変換パラメータをV7およびV8の2つのみとし、この2つの変換パラメータを用いて補間演算をおこなうことによって、変換パラメータ記憶部12のメモリ容量が低減できる。
【0127】
なお、この場合の1次元の変換パラメータV7およびV8は、
V8=(w−Lw)=13
V7= Lw=3
となる。
【0128】
つぎに、本実施の形態4にかかる色変換装置の構成について説明する。なお、この場合の色変換装置の機能的な構成は図2に示すものと同様のものとなり、変換パラメータ算定部11、変換パラメータ検索部16および補間演算部17の処理内容が変わるため、ここでは、かかる変換パラメータ算定部11、変換パラメータ検索部16および補間演算部17の処理を中心に説明する。
【0129】
変換パラメータ算定部11は、格子空間に所在する座標位置(Lw,aw,bw)のうち、Lw、awおよびbwがともに0でない場合には、8つの要素V1〜V8からなる3次元の変換パラメータを算定して変換パラメータ記憶部12に記憶し、Lw、awまたはbwのいずれか1つが0である場合には、4つの要素からなる2次元の変換パラメータを算定して変換パラメータ記憶部12に記憶し、Lw、awまたはbwのいずれか2つが0である場合には、2つの要素からなる1次元の変換パラメータを算定して変換パラメータ記憶部12に記憶する。
【0130】
変換パラメータ検索部16は、格子内座標算定部15が算定した(Lw,aw,bw)に対応する変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索する検索部である。なお、この変換パラメータ検索部16では、Lw、awまたはbwの0の個数に応じて、1つの座標位置について2つ、4つまたは8つの変換パラメータを検索する。
【0131】
補間演算部17は、格子空間を形成する各格子点のCMY値と、変換パラメータ検索部16が検索した変換パラメータとを用いて、入力色のCMY値を補間演算により求める処理部である。
【0132】
具体的には、この補間演算部17では、Lw、awおよびbwがともに0でない場合には、
Figure 0004194174
の算定式により、CMY値を算定する。
【0133】
また、たとえばawが0の場合には、
Figure 0004194174
の算定式により、CMY値を算定する。
【0134】
さらに、たとえばawおよびbwがともに0の場合には、
C={C[ L][a][b] ×V8 + C[ L+1][a][b] ×V7}÷w
M={M[ L][a][b] ×V8 + M[ L+1][a][b] ×V7}÷w
Y={Y[ L][a][b] ×V8 + Y[ L+1][a][b] ×V7}÷w
の算定式により、CMY値を算定する。
【0135】
このように、本実施の形態4にかかる色変換装置10では、Lw、awおよびbwの0の個数に応じて3次元、2次元または1次元の変換パラメータを用いることとし、その結果として変換パラメータ記憶部12に記憶する変換パラメータの数を低減している。
【0136】
つぎに、本実施の形態4にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順について具体的に説明する。図13は、本実施の形態4にかかる変換パラメータ算定部11による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【0137】
同図に示すように、変換パラメータ算定部11が、格子空間上の一つの座標位置(Lw,aw,bw)の変換パラメータを算出する際に、まず最初にLw=aw=0であるか否かを判断し(ステップS701)、この条件に該当する場合には(ステップS701肯定)、2つの1次元変換パラメータV4およびV8を算出して記憶した後に(ステップS702)処理を終了する。また、この条件に該当しない場合には(ステップS701否定)、Lw=bw=0であるか否かを判断し(ステップS703)、この条件に該当する場合には(ステップS703肯定)、2つの1次元変換パラメータV6およびV8を算出して記憶した後に(ステップS704)処理を終了する。
【0138】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS703否定)、aw=bw=0であるか否かを判断し(ステップS705)、この条件に該当する場合には(ステップS705肯定)、2つの変換パラメータV7およびV8を算出して記憶した後に(ステップS706)処理を終了する。また、この条件にも該当しない場合には(ステップS705否定)、Lw=0であるか否かを判断し(ステップS707)、この条件に該当する場合には(ステップS707肯定)、4つの2次元変換パラメータV2、V4、V6およびV8を算出して記憶した後に(ステップS708)処理を終了する。
【0139】
また、この条件にも該当しない場合には(ステップS707否定)、aw=0であるか否かを判断し(ステップS709)、この条件に該当する場合には(ステップS709肯定)、4つの2次元変換パラメータV3、V4、V7およびV8を算出して記憶した後に(ステップS710)処理を終了する。また、この条件にも該当しない場合には(ステップS709否定)、bw=0であるか否かを判断し(ステップS711)、この条件に該当する場合には(ステップS711肯定)、4つの2次元変換パラメータV5、V6、V7およびV8を算出して記憶した後に(ステップS712)処理を終了する。また、この条件にも該当しない場合には(ステップS711否定)、8つの3次元変換パラメータV1〜V8を算出して記憶した後に(ステップS713)処理を終了する。
【0140】
上記一連の処理をおこなうことにより、Lw、awおよびbwの0の数に応じて、1次元、2次元または3次元の変換パラメータを変換パラメータ記憶部12に記憶することができる。
【0141】
つぎに、本実施の形態4にかかる色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順について具体的に説明する。図14は、本実施の形態4にかかる色変換装置10によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【0142】
同図に示すように、まず最初に入力色であるL* * * 値を入力したならば(ステップS801)、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いてL* * * 値の所在する格子空間を形成する格子点を特定し(ステップS802)、格子内座標算定部15がこのL* * * 値の格子空間上の座標(Lw,aw,bw)を算定する(ステップS803)。
【0143】
その後、変換パラメータ検索部16は、この座標(Lw,aw,bw)の変換パラメータを変換パラメータ記憶部12から検索するとともに(ステップS804)、Lw、awおよびbwの0の個数を調べる(ステップS805)。その結果、このLw、awおよびbwがいずれも0でない場合には、直方体の体積を変換パラメータとする補間演算処理を実行し(ステップS806)、0の個数が1つである場合には、平面の面積を変換パラメータとする補間演算処理を実行し(ステップS807)、0の個数が2つである場合には、線分の比率を変換パラメータとする補間演算処理を実行する(ステップS808)。
【0144】
上記一連の処理をおこなうことにより、変換パラメータ記憶部12に記憶された変換パラメータの種別に応じて、変換パラメータを保持するメモリ容量を低減しつつL* * * 値に対応するCMY値を効率良く出力することが可能となる。
【0145】
上述してきたように、本実施の形態4にかかる色変換装置10は、変換パラメータ算定部11がLw、awまたはbwの0の個数に応じて1次元、2次元または3次元の変換パラメータを作成して変換パラメータ記憶部12に記憶しておき、入力色であるL* * * 値が入力された際に、格子点特定部14が色変換テーブル13を用いて当該入力色が所在する格子空間を形成する格子点を特定し、格子内座標算定部15が格子空間上の座標を算定し、変換パラメータ検索部16が、変換パラメータ記憶部12から該当する変換パラメータを検索し、補間演算部17が1次元、2次元または3次元の補間演算をおこなってL* * * 値に対応するCMY値を出力するよう構成したので、変換パラメータ記憶部12が変換パラメータの記憶に要するメモリ容量をさらに低減し、もってL* * * 表色系からCMY表色系に効率良く色を変換することができる。特に、記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の2乗根分に低減することができる。
【0146】
なお、本実施の形態1〜4では、L* * * 表色系からCMY表色系に色を変換する場合を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の表色系から他の表色系に色を変換する場合に適用することができる。この表色系は、3次元表色系に限定されるものではなく、4次元以上の表色系に適用することもできる。
【0147】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを記憶手段から検索し、座標成分を並び替えて変換パラメータが検索された場合に、並び替えに応じて変換パラメータを入れ替えて補間演算を行うよう構成したので、p次元の色空間の色変換をおこなう場合に、記憶手段に記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の1/(pの階乗)まで低減することができる。
【0148】
また、本発明によれば、部分空間に所在する座標位置の各座標成分が格子間隔の1/2である場合には、該座標位置を基準として格子空間を分割した複数の分割領域の一部のみを変換パラメータとして算定し、入力色の格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを記憶手段から検索した際に、検索した変換パラメータから他の変換パラメータを算定するよう構成したので、q個の成分が格子間隔の1/2となる場合に、記憶手段に記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の1/2 q まで低減することができる。
【0149】
また、本発明によれば、部分空間に所在する座標位置が格子空間の平面上に所在する場合には、該平面を座標位置で分割した面積を変換パラメータとして算定し、部分空間に所在する座標位置が格子空間の線分上に所在する場合には、該線分を座標位置で分割した線分長を変換パラメータとして算定し、入力色の格子空間内での座標位置の座標成分の0の数に応じて、線分長、面積または体積を変換パラメータとする補間演算処理をおこなうよう構成したので、r次元の色空間で色変換をおこなう場合に、記憶手段に記憶する変換パラメータのメモリ容量を従来の(r−1)乗根に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。
【図2】実施の形態1にかかる色変換装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】実施の形態1にかかる変換パラメータ算定部による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態1にかかる色変換装置によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【図5】実施の形態1にかかる色変換装置をパーソナルコンピュータを用いて実現する場合のハードウエア構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態2にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。
【図7】実施の形態2にかかる変換パラメータ算定部による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【図8】実施の形態2にかかる色変換装置によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【図9】実施の形態3にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。
【図10】本実施の形態3にかかる変換パラメータ算定部による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態3にかかる変換パラメータ検索部による変換パラメータの検索手順を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態4にかかる色変換処理の概念を説明するための説明図である。
【図13】本実施の形態4にかかる変換パラメータ算定部による変換パラメータの算定手順を示すフローチャートである。
【図14】実施の形態4にかかる色変換装置によるL* * * 値からCMY値への色変換手順を示すフローチャートである。
【図15】従来の立方体補間技術によりL* * * 表色系の色をCMY表色系の色に変換する説明図である。
【符号の説明】
10 色変換装置
11 変換パラメータ算定部
12 変換パラメータ記憶部
13 色変換テーブル
14 格子点特定部
15 格子内座標算定部
16 変換パラメータ検索部
17 補間演算部
51 CPU
52 ROM
53 RAM
54 HDD(ハードディスクドライブ)
55 HD(ハードディスク)
56 FDD(フロッピーディスクドライブ)
57 FD(フロッピーディスク)
58 ディスプレイ
59 I/F(インターフェース)
60 通信回線
61 キーボード
62 マウス
63 スキャナ
64 プリンタ
65 バス

Claims (7)

  1. 所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換装置において、
    前記変換座標空間の隣接する格子点で形成される格子空間を該格子空間上の任意の座標位置を基準として分割した分割領域を変換パラメータとして記憶する記憶手段と、
    前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置に対応する変換パラメータをそれぞれ算定して前記記憶手段に格納する変換パラメータ算定手段と、
    前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換手段とを備え、
    前記色変換手段は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定手段と、前記座標位置算定手段により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索手段と、前記検索手段により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算手段とを備え、
    前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、前記補間演算手段は、前記検索手段によって座標成分を並び替えて変換パラメータが検索された場合に、並び替えに応じて前記変換パラメータを入れ替えて補間演算を行う
    ことを特徴とする色変換装置。
  2. 前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置の各座標成分が前記格子間隔の1/2である場合には、該座標位置を基準として前記格子空間を分割した複数の分割領域の一部のみを前記変換パラメータとして算定し、前記検索手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索した際に、検索した変換パラメータから他の変換パラメータを算定することを特徴とする請求項1に記載の色変換装置。
  3. 前記変換パラメータ算定手段は、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の平面上に所在する場合には、該平面を前記座標位置で分割した面積を前記変換パラメータとして算定し、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の線分上に所在する場合には、該線分を前記座標位置で分割した線分長を前記変換パラメータとして算定し、前記補間演算手段は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置の座標成分の0の数に応じて、線分長、面積または体積を変換パラメータとする補間演算処理をおこなうことを特徴とする請求項1又は2に記載の色変換装置。
  4. 所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換方法において、
    前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置を基準として前記格子空間を分割した分割領域を変換パラメータとして算定して所定の記憶手段に記憶する変換パラメータ算定工程と、
    前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換工程とを含み、
    前記色変換工程は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定工程と、前記座標位置算定工程により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索工程と、前記検索工程により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算工程とを含み、
    前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、前記補間演算工程は、前記検索工程によって座標成分を並び替えて変換パラメータが検索された場合に、並び替えに応じて前記変換パラメータを入れ替えて補間演算を行う
    ことを特徴とする色変換方法。
  5. 前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置の各座標成分が前記格子間隔の1/2である場合には、該座標位置を基準として前記格子空間を分割した複数の分割領域の一部のみを前記変換パラメータとして算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索した際に、検索した変換パラメータから他の変換パラメータを算定することを特徴とする請求項3に記載の色変換方法。
  6. 前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の平面上に所在する場合には、該平面を前記座標位置で分割した面積を前記変換パラメータとして算定し、前記部分空間に所在する座標位置が前記格子空間の線分上に所在する場合には、該線分を前記座標位置で分割した線分長を前記変換パラメータとして算定し、前記補間演算工程は、前記座標位置算定工程により算定された座標位置の座標成分の0の数に応じて、線分長、面積または体積を変換パラメータとする補間演算処理をおこなうことを特徴とする請求項4又は5に記載の色変換方法。
  7. 所定の格子間隔をもつ多次元の変換座標空間の各格子点に、第1の色空間の入力色に対応する第2の色空間の出力色を格納した多次元変換テーブルを有し、前記変換座標空間の各格子点以外の入力色に対応する出力色を補間演算により算出する色変換方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記格子空間の一部をなす部分空間に所在する各座標位置を基準として前記格子空間を分割した分割領域を変換パラメータとして算定して所定の記憶手段に記憶する変換パラメータ算定工程と、
    前記第1の色空間の入力色を受け付けた際に、該入力色の前記格子空間内での座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、検索した変換パラメータに基づいて前記第2の色空間の出力色を算定する色変換工程とを含み、
    前記色変換工程は、前記入力色を受け付けた際に、該入力色が所在する前記格子空間内での当該入力色に対応する座標位置を算定する座標位置算定工程と、前記座標位置算定工程により算定された座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索する検索工程と、前記検索工程により検索された変換パラメータおよび前記入力色が所在する格子空間を形成する各格子点に格納した第2の色空間の出力色から前記入力色に対応する出力色を補間演算する補間演算工程とを含み、
    前記変換パラメータ算定工程は、前記部分空間に所在する座標位置が第1の座標成分、第2の座標成分および第3の座標成分からなる場合に、第1の座標成分の値が第2の座標成分の値以上であり、かつ、第2の座標成分の値が第3の座標成分の値以上となる場合にのみ当該座標位置に対応する変換パラメータを算定し、前記検索工程は、前記入力色の前記格子空間内での座標位置を示す各座標成分をその値が大きな順に並べ替え、並べ替えたものを新たな座標成分とした座標位置に対応する変換パラメータを前記記憶手段から検索し、前記補間演算工程は、前記検索工程によって座標成分を並び替えて変換パラメータが検索された場合に、並び替えに応じて前記変換パラメータを入れ替えて補間演算を行う
    各工程を実行させるためのプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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