JP2004186985A - 画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラム - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の拡大縮小、解像度変換、画像の一部部分のみの高精細化処理を容易にし、処理速度の向上、回路規模の小型化を図る。
【解決手段】画像を入力し記憶する画像データ入力手段1と、入力された画像を1つ以上の正方形領域へ分割する正方形領域分割手段2と、分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割手段3と、再帰的な三角形領域への分割制御を行う三角形領域分割制御手段4と、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成手段5と、生成された符号化データを出力する符号化データ出力手段6とを有する。なお、前記正方形領域分割手段2が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素が、2のN剰+1(Nは自然数)となるようにする
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理方法及び画像処理装置並びに画像処理プログラムに関する。特に、画像を正方形領域とし、その正方形領域を三角形領域に分割し、分割された三角形領域に対し画像処理行う画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
ネットワーク環境の普及により、画像のようなデータ量の多い情報も通信対象としてごく普通に用いられるようになってきており、様々な機器の上で画像を取り扱うことが一般的になっている。このとき、同一の画像データであっても、その出力機器の能力に対応し、その大きさ、解像度などを効率よく最適化することが要求されている。
【0003】
また伝送能力の低い通信で画像が送られる場合、あるいは大量の画像を閲覧しするような場合においては、データ量を削減するために、あるいはユーザーにとって意味のある部分を優先的に表示するために、画像の一部分のみの解像度を効率良く上げることなどが要求されている。
【0004】
従来、このような要求に関連する技術として、特開平9−84002号公報、特開平9−191409号公報、特開平11−298897号公報、特開2000−125294号公報などがある。
【0005】
特開平9−84002号公報に記載の技術は、その図1のフローチャートに見られるように、入力された画像を、所定の相関を有するオブジェクト領域へ分割し、そのオブジェクト領域のそれぞれを多角形で近似し、その内部を階層的に平面近似するものである。これは画像を構成するオブジェクト毎に最適な解像度を設定でき、またユーザーが関心を持つであろうオブジェクトを優先的に伝送できるなどの利点がある。
【0006】
特開平9−191409号公報に記載の技術は、その図8に見られるように、画像を三角形領域平面の集合として表現するものである。このため、相対的に少ない計算量、メモリ量での処理が可能であると考えられ、汎用機器、小型機器においての使用に利点がある。
【0007】
特開平11−298897号公報に記載の技術は、JPEG2000規格と同様に、画像処理部分においては、ウェーブレット変換、あるいは、周波数領域で表現した画像データのオクターブ分割により、画像を表現するものであって、その図2および図3に見られるように、オクターブ分割により再帰的に縮小画像が得られる。これを組み合わせることにより、画像の部分的な解像度の改善、段階的な解像度の向上を実現することができる。
【0008】
特開2000−125294号公報に記載の技術は、特開平11−298897号公報に記載の技術と同様であるが、ウェーブレット変換を主にはハードウェアにおいて実行することを意図したものである。この場合、処理速度などの改善が期待できる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−84002号公報
【特許文献2】
特開平9−191409号公報
【特許文献3】
特開平11−298897号公報
【特許文献4】
特開2000−125294号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平9−84002号公報に記載の技術においては、オブジェクト領域抽出のための大きな計算量、また大きなメモリ量を必要とすると言う問題がある。また、オブジェクト領域抽出に失敗した場合の画像の劣化も非常に大きいものとなる。
【0011】
特開平9−191409号公報に記載の技術においては、その図7、図11に見られるように、この画像の伝送には、3頂点の座標及び画像情報が必要であり、情報量が多い事になる。最悪の場合、元データの数倍のデータ量となる場合すら考えられる。また、この技術においては、部分的な解像度の改善、段階的な解像度の向上は非常に困難である。
【0012】
特開平11−298897号公報に記載の技術においては、処理を行うために非常に大きな計算量とメモリ量が必要とされる。これは、汎用的な装置、また小型情報機器などにおいては非常に大きな問題となる。
【0013】
特開2000−125294号公報に記載の技術においては、この処理をソフトウェアで実行した場合の課題は、特開平11−298897号公報に記載の技術と同様である。また、この特開2000−125294号公報に記載の技術をハードウェアで実行した場合は、装置としての汎用性が損なわれると言う課題がある。
【0014】
そこで本発明は、より少ない計算量、メモリ量、データ量によって、画像サイズ、解像度を出力機器に最適化することを可能とし、また、画像の特定部分の解像度を上げることを可能にする画像処理方法および画像処理装置ならびに画像処理プログラムを実現することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像データの符号化および復号化を行うものであるが、その符号化および復号化を行うに際して、処理対象となる画像を正方形とすることが前提である。この画像の正方形化を行う際、本発明では二通りの手法を採用する。1つは、処理対象画像を1つ以上の正方形領域に分割する方法、もう1つは処理対象画像を正方形に変形させることで1つの正方形領域を生成する方法である。
【0016】
まず、本発明の画像処理方法について言えば、請求項1から請求項3の発明は、処理対象画像を1つ以上の正方形領域に分割して、複数の正方形領域を生成し、そのそれぞれの正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項4から請求項6はそれに対する復号化に関する発明である。また、請求項7から請求項9の発明は、処理対象画像を正方形に変形させることで1つの正方形領域を生成して、その1つの正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項10から請求項12はそれに対する復号化に関する発明である。
【0017】
すなわち、請求項1の発明は、処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、前記処理対象となる画像を入力して記憶する画像入力ステップと、入力された画像を1つ以上の正方形領域に分割する正方形領域分割ステップと、分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割する再帰的三角形領域分割ステップと、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0018】
また、請求項2の画像処理方法では、請求項1において、前記正方形領域分割ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0019】
また、請求項3の画像処理方法では、請求項1または2において、前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0020】
また、請求項4の画像処理方法は、1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、前記符号化された画像データを入力する符号化データ入力ステップと、入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、合成された正方形領域から画像データを復元して出力する画像データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0021】
また、請求項5の画像処理方法では、請求項4において、前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0022】
また、請求項6の画像処理方法では、請求項4または5において、前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0023】
また、請求項7の画像処理方法は、処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、画像を入力して記憶する画像入力ステップと、入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化ステップと、その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割ステップと、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0024】
また、請求項8の画像処理方法では、請求項7において、前記画像領域正方形化ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0025】
また、請求項9の画像処理方法では、請求項7または8において、前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0026】
また、請求項10の画像処理方法は、1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域へ分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、符号化されたデータを入力する符号化データ入力ステップと、入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0027】
また、請求項11の画像処理方法では、請求項10において、前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0028】
また、請求項12の画像処理方法では、請求項10または11において、前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0029】
また、本発明の画像処理装置においては、請求項13から請求項15の発明は、処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割して、複数の正方形領域を生成し、そのそれぞれの正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項16から請求項18はそれに対する復号化に関する発明である。また、請求項19から請求項21の発明は、処理対象となる画像を正方形に変形させることで1つの正方形領域を生成して、その正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項22から請求項24はそれに対する復号化に関する発明である。
【0030】
すなわち、請求項13の画像処理装置は、処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理装置であって、その構成要素として、画像を入力し記憶する画像入力手段と、入力された画像を1つ以上の正方形領域へ分割する正方形領域分割手段と、分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割手段と、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成手段と、生成された符号化データを出力する符号化データ出力手段と、 を含むことを特徴としている。
【0031】
また、請求項14の画像処理装置では、請求項13において、前記正方形領域分割手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0032】
また、請求項15の画像処理装置では、請求項13または14において、前記再帰的三角形領域分割手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むとしている。
【0033】
また、請求項16の画像処理装置は、1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理装置であって、その構成要素として、前記符号化された画像データを入力する符号化データ入力手段と、入力された符号化データを解析する符号化データ解析手段と、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成手段と、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成手段と、合成された正方形領域から画像データを復元して出力する画像データ出力手段とを含むことを特徴としている。
【0034】
また、請求項17の画像処理装置では、請求項16において、前記正方形領域合成手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0035】
また、請求項18の画像処理装置では、請求項16または17において、前記再帰的三角形領域合成手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むとしている。
【0036】
また、請求項19の画像処理装置は、処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理装置であって、その構成要素として、画像を入力して記憶する画像入力手段と、入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化手段と、その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割手段と、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成手段と、生成された符号化データを出力する符号化データ出力手段とを含むことを特徴としている。
【0037】
また、請求項20の画像処理装置は、請求項19において、前記画像領域正方形化手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0038】
また、請求項21の画像処理装置では、請求項19または20において、前記再帰的三角形領域分割手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むとしている。
【0039】
また、請求項22の画像処理装置は、1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域へ分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理装置であって、その構成要素として、符号化されたデータを入力する符号化データ入力手段と、入力された符号化データを解析する符号化データ解析手段と、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成手段と、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成手段と、合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力手段とを含むとしている。
【0040】
また、請求項23の画像処理装置では、請求項22において、前記正方形領域合成手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0041】
また、請求項24の画像処理装置では、請求項22または23において、前記再帰的三角形領域合成手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むとしている。
【0042】
また、本発明の画像処理プログラムにおいては、請求項25から請求項27の発明は、処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割して、複数の正方形領域を生成し、そのそれぞれの正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項28から請求項30はそれに対する復号化に関する発明である。また、請求項31から請求項33の発明は、処理対象となる画像を正方形に変形させることで1つの正方形領域を生成して、その正方形領域について符号化する処理に関する発明であり、請求項34から請求項36はそれに対する復号化に関する発明である。
【0043】
すなわち、請求項25の画像処理プログラムは、処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理プログラムであって、その画像処理プログラムは、前記処理対象となる画像を入力して記憶する画像入力ステップと、入力された画像を1つ以上の正方形領域に分割する正方形領域分割ステップと、分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割する再帰的三角形領域分割ステップと、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0044】
また、請求項26の画像処理プログラムでは、請求項25において、前記正方形領域分割ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0045】
また、請求項27の画像処理プログラムでは、請求項25または26において、前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0046】
また、請求項28の画像処理プログラムは、1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、前記符号化された画像データを入力する符号化データ入力ステップと、入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、合成された正方形領域から画像データを復元して出力する画像データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0047】
また、請求項29の画像処理プログラムは、請求項28において、前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0048】
また、請求項30の画像処理プログラムでは、請求28または29において、前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0049】
また、請求項31の画像処理プログラムは、処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、画像を入力して記憶する画像入力ステップと、入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化ステップと、その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割ステップと、分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0050】
また、請求項32の画像処理プログラムは、請求項31において、前記画像領域正方形化ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0051】
また、請求項33の画像処理プログラムでは、請求項31または32において、前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0052】
また、請求項34の画像処理プログラムは、1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域へ分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、符号化されたデータを入力する符号化データ入力ステップと、入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力ステップとを含むことを特徴としている。
【0053】
また、請求項35の画像処理プログラムは、請求項34において、前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることが好ましいとしている。
【0054】
また、請求項36の画像処理プログラムでは、請求項34または35において、前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むとしている。
【0055】
このように、本発明は画像を正方形領域とした上で処理を行うものであり、請求項1から請求項3の発明、請求項13から請求項15の発明、請求項25から請求項27の発明によれば、処理対象となる画像データを符号化するに際して、処理対象の画像データを1つ以上の正方形領域に分割し、取り出された正方形を再帰的に三角形領域に分割し、得られたそれぞれの三角形領域の3頂点の画素情報(以下では画素値という)と斜辺中点の画素値を得るようにしている。このとき、再帰的分割処理によって得られるそれぞれの三角形の型は、元の正方形に対する分割の仕方を決めておけば、あとは分割順にしたがって自動的に決めることができる。また、それぞれの三角形の頂点の画素値は正方形の持っている画素値をそのまま継承でき、斜辺中点の画素値も元の正方形から求めることができる。そして、このような再帰的三角形分割処理による三角形の型と保持すべき画素値を2分木で表現でき、その2分木に基づいて1次元化されたデータとして出力することができる。
【0056】
これによれば、処理対象となる画像データを符号化する際、符号化を行う際に保持あるいは伝送すべきデータはごく少量ですみ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。
【0057】
また、このように符号化されたデータを復号化(請求項4から請求項6の発明、請求項16から請求項18の発明、請求項28から請求項30の発明に対応)する際も、符号化と同様、復号化に必要な保持すべきデータはごく少量ですみ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。また、画像の関心領域などに基づいて、2分木で表されるデータの伝送あるいは読み出し順に優先度を設定することによって、画像全体の中のある特定部分のみをいち早く高解像度で表示させることができる。これによって、多数の画像データの中から所望とする画像データを検索したり画像データの分類を行ったりするような場合、個々の画像の特徴的な部分のみをいち早く高解像度で表示させることができるので、画像の検索や分類を効率よく行うことができる。
【0058】
また、請求項7から請求項9の発明、請求項19から請求項21の発明、請求項31から請求項33の発明によれば、処理対象となる画像データを符号化するに際して、処理対象の画像データを正方形に変形処理することで1つの正方形領域を生成し、その1つの正方形を再帰的に三角形領域に分割し、得られたそれぞれの三角形領域の3頂点の画素値と斜辺中点の画素値を符号化するようにしている。
【0059】
このように、処理対象の画像データを正方形に変形処理することで1つの正方形領域を生成し、その1つの正方形領域に対して再帰的三角形領域分割することで、2分木表現は1つの正方形領域に対応して1つだけ生成すればよいので、符号化に必要な保持すべきデータを、より一層、少なくすることができ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。
【0060】
また、それを復号(請求項10から請求項12の発明、請求項22から請求項24の発明、請求項34から請求項36の発明に対応)する場合も同様であり、復号化に必要な保持すべきデータをより一層少なくすることができ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。
【0061】
また、以上の本発明において、生成する正方形領域に対して、その正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)となるような条件を設けることが好ましく、それによって、分割された三角形の斜辺に必ず中点に画素が存在するようになり、再帰的三角形分割処理を容易なものとすることができる。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0063】
〔実施形態1〕
図1は本発明に係る画像処理装置の実施形態1を説明する図であり、符号化側の構成を示すブロック図である。その構成を大きく分けると、画像データ入力手段1、正方形領域分割手段2、再帰的三角形領域分割手段3、三角形領域分割制御手段4、符号化データ生成手段5、符号化データ出力手段6を有した構成となっている。
【0064】
画像データ入力手段1は、図2に示すように、個々の画素データを入力する画素データ入力手段11と、入力された画素の色データを各色成分へ分離する色成分分離手段12と、分離された色データに基づき、たとえば、RGBからYUVデータへ変換する色変換手段13と、必要であるならばデータの間引きを行うデータ間引き手段14を有している。なお、この画像データ入力手段1に入力される画像データは、たとえば、カメラからの画像データ、ファイルからの画像データ、何らかの通信手段からの画像データなどが考えられる。
【0065】
再帰的三角形領域分割手段3は、少なくとも、複数種類の三角形型(これについては後述する)を記憶する形状型記憶手段31と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点画素値を記憶する頂点画素値記憶手段32と、三角形の斜辺中点の画素値を補う斜辺中点画素値取得手段33と、後述する規則(図11参照)を用いて三角形型を更新する形状型更新手段34と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点の画素値を更新する頂点画素値更新手段35とを有している。
【0066】
以下に図1で示した各構成要素の動作について詳細に説明する。
【0067】
本発明は、処理すべき画像データを正方形とし、それを再帰的に三角形領域へ分割してその三角形領域に対して画像処理を行う。たとえば、画像データ入力手段1から得られた画像データのある1つの色成分が図3(a)のようであるとする。本発明は、これを、図3(b)のように三角形領域の集合として表現する。
【0068】
このように、本発明では処理すべき画像データが正方形であることを前提に処理を行うが、画像データ入力手段1から得られる画像データは必ずしも正方形であるとは限らない。そこで、画像データが正方形ではない場合の処理について説明する。
【0069】
入力された画像データが正方形ではない場合、正方形領域分割手段2によって入力された画像データを1つ以上の正方形領域へ分割する。たとえば、入力された画像データが、図4(a)のような横長の長方形画像である場合、これを図4(b)で示すような複数の正方形領域へ分割する。この時、分割される正方形の1辺に含まれる画素数をLとすると、Lは2のN剰+1であることが望ましい。この理由は後述する。なお、Nは自然数である。
【0070】
このように、もともと正方形でない画像を正方形領域分割手段2によって正方形領域へ分割すると、図4(b)に示すように、画像の端部に重なる正方形部分には画像の存在しない空白部が生じる。また、一般的には、画像データの幅と高さは、Lの整数倍とはならない。この空白部に対する処理と画像データの幅と高さが、Lの整数倍とはならない場合の処理について図5のフローチャートと図6の画像例を参照しながら説明する。
【0071】
図5は正方形領域分割処理手段2が行う正方形領域分割処理手順を説明するフローチャートであり、まず、分割すべき正方形領域の1辺値としてLを入力する(ステップS1)。ただし、上述したように、Lは2のN剰+1とする(Nは自然数)とする。ここで、当該画像の幅WがLの整数倍ではないとき、当該画像の幅がLの整数倍となるまで0を挿入する(ステップS2)。また、同様に、当該画像の高さHがLの整数倍ではないとき、当該画像の高さHがLの整数倍となるまで0を挿入する(ステップS3)。
【0072】
図6は、ある横長の画像に対し、図5で説明した正方形領域分割処理を施した例である。この図6からもわかるように、当該画像の幅WはLの整数倍ではないので、当該画像の幅がLの整数倍であるとして、その余白部に0を補填している。同様に、当該画像の高さHはLの整数倍ではないので、当該画像の高さHがLの整数倍であるとして、その余白部に0を補填している。
【0073】
この図5および図6で説明した例は、画像の幅方向および高さ方向をLの整数倍として、それによって生じる余白部に0を補填するようにした例について説明したが、それ以外にも、たとえば、JPEGなどの処理に見られるように、幅方向においては、当該画像における最も右側の列の画素値を繰り返し、また高さ方向においては、当該画像における最も下側の行の画素値を繰り返すと言うようなものであってもよい。また、JPEG2000などに見られるように、幅方向においては、当該画像における最も右側の列で画像値を折り返す、また高さ方向においては、当該画像における最も下側の行で画像値を折り返すと言うようなものであってもよい。
【0074】
なお、これ以降の処理は、JPEGなどと同様に、この分割された正方形領域のそれぞれにおいて独立した処理となるので、一般性を損なうことなく、画像データは正方形であるとして説明を続ける。
【0075】
次に上述したように正方形領域に分割されたそれぞれの正方形を三角形に分割する処理について説明する。この三角形に分割する処理は、再帰的三角形領域分割手段3によって行われる。この再帰的三角形領域分割手段3は、それぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域へ分割するもので、たとえば、図7(a),(b)に示すように、ある1つの正方形領域は、2つの三角形に分割される。そして、この図7(a),(b)では図示されていないが、分割された三角形はさらにそれぞれ三角形に分割される。
【0076】
この正方形を三角形に分割する方法は二通りあり、その第1の方法としては図7(a)示すような分割の仕方であり、第2の方法としては図7(b)に示すような分割の仕方である。
【0077】
すなわち、正方形の4つの角部の画素値をa,b,c,dとしたとき、図7(a)は第1の方法によって2つの三角形に分割し、図7(b)は第2の方法によって2つの三角形に分割した例であり、これら第1および第2の方法を用いて分割されることによって生成される三角形の型を、それぞれの図中で示したように、#1、#2、#3、#4と表すことにする。
【0078】
ところで、この図7(a),(b)のように分割された三角形を再帰的に分割して得られる三角形は合計で8種あり、その8種類のそれぞれを図8に示すように、#1、#2、#3、#4、#5、#6、#7、#8の型番号を付す。なお、この図8に示される各三角形のそれぞれの頂点に付されたa,b,cはそれぞれその位置における画素値を表しており、また、それぞれの斜辺に付されたdは、その斜辺中点位置における画素値を表すが、これについては後に説明する。
【0079】
このような再帰的三角形領域分割されたそれぞれの三角形の型(三角形型)は相互に関連つけることができる。たとえば、図9に示すように、#6の型の三角形を分割すると、#1と#4の型の三角形が生成される。つまり、本発明の再帰的三角形領域分割処理において、分割処理後の3角形の型は、その元となる三角形の型から自動的に定まるので、出力データの中に三角形の型を保存する必要はない。
【0080】
ところで、上述した図7により正方形を三角形に分割する方法(第1の方法および第2の方法)について説明をしたが、このとき、正方形の4頂点の位置の画素値がどのようにして三角形に継承されるのかを説明する。
【0081】
ここで、正方形の4頂点の画素値がa,b,c,dであったとすると、この正方形の4頂点の画素値a,b,c,dの継承パタンとしては図7(a),(b)で説明した分割の仕方によって2種類がある。
【0082】
図10はこの継承規則を示したものである。たとえば、正方形が図7(a)のような方法(第1の方法)で三角形に分割されたとすると、図10の上段に示すように、分割前(正方形)の型をここでは#0と表すものとすると、この正方形の4頂点の画素値(a,b,c,d)は、三角形分割において得られた#1型の三角形の画素値として(a,b,c,−)が継承され、#2型の三角形の画素値として(b,c,d,−)が継承される。
【0083】
一方、正方形が図7(b)のような方法(第2の方法)で三角形分割されたとすると、図10の下段に示すように、分割前(正方形)の型をここでも#0と表すものとすると、この正方形の4頂点の画素値(a,b,c,d)は、三角形分割において得られた#3型の三角形の画素値として(a,c,d,)が継承され、#4型の三角形の画素値として(a,b,d,−)が継承される。
【0084】
なお、本発明においては、それぞれの三角形の3頂点の画素値に加え、三角形の斜辺中点の画素情報も加えた4つの画素値を考慮するが、図10の中で、ハイフン「−」で示した部分が斜辺中点の画素値であり、このハイフンはそれが不明であること、あるいは、その画素値の設定を必要とすることを示している。
【0085】
図11は図8で示した8種類の三角形をさらに分割したときの画素値の継承規則を示すものであり、この図11に示されるように、分割前にある型(#1から#8)であった三角形は、それを分割すると、それぞれ2つの型の三角形となるが、そのときの画素値はこの図11に示すように継承される。なお、この図11においても、ハイフン「−」で示した部分が斜辺中点の画素値であり、このハイフンはそれが不明であること、あるいは、その画素値の設定を必要とすることを示している。
【0086】
この図11によれば、たとえば、頂点の画素値がa,b,c、斜辺中点の画素値がdである#6型の三角形を分割すると、#1型と#4型の2つの三角形に分割され(図9参照)、#1型の三角形の画素値は(a,d,c,−)、#4型の三角形の画素値は(c,d,b,−)となる。
【0087】
以上の再帰的三角形分割処理のまとめを図12により説明する。ある1つの正方形を、たとえば、#1と#2の型の三角形に分割するものとする。この、#1と#2の型の三角形は、#1型についてはさらに#5型と#6型に分割され、#2型についてはさらに#7型と#8型に分割される。この分割された三角形は、さらに、より小さな三角形に分割される。なお、この再帰的な分割処理は、斜辺中点に画素が存在する限りは次々と分割可能であるが、分割限界に達しなくても所定の段階で分割処理を終了することも可能である。どの段階まで分割するかは予め設定しておくことができる。
【0088】
上述した再帰的三角形分割処理は、図13に示すような2分木で表現することができる。図13において、○の中の数字は三角形の型を示す。最も上部の内部に数字の無い○を正方形とし、これをルート(根)Rとした2分木が生成される。
【0089】
ルートRから生成される2つのノード(節)N11,N12の三角形型は、図7(a),(b)の2つの分割方法(第1の方法または第2の方法)に対応しているが、これが決定されてしまえば、それぞれのノードを2分割してできる三角形は、図11に示すような継承規則により一意に定まる。たとえば、#1型を持つ三角形は、図11からわかるように、#5型と#6型の三角形に2分される。同様に、#5型を持つ三角形は、図11からわかるように、#1型と#3型の三角形に2分される。
【0090】
以降、記述の簡略化のため、三角形型がT、3頂点の画素値がa,b,cであって、斜辺中点の画素値がdである三角形を、T(a,b,c,d)と表す。たとえば、三角形型が#6でその3頂点の画素値がa,b,cであって、斜辺中点の画素値がdである三角形は、#6(a,b,c,d)で表され、それは、#1(d,b,c,−)と#4(a,d,c,−)へ分割されるというように表される。
【0091】
この例から明らかなように、このそれぞれの三角形を分割した後の三角形において、ハイフンで示した不定である斜辺中点の画素値を補うことにより、図11の継承規則を用いて三角形領域分割を再帰的に行うことができる。
【0092】
これは、前述の従来技術の項で引用した特開平9−191409号公報に記載された技術のように、一つの三角形を表現するために、3つの頂点のX座標値が3個、Y座標値が3個、3つの頂点の画素値として3個の合計9個の画素情報を必要としそれを保持する必要のあるものに比較して、ワーストケースにおいて、1/9のデータ量である。
【0093】
以上より、図1に示した再帰的三角形領域分割手段3は、少なくとも、型1から型8の8通りの三角形型を記憶する形状型記憶手段31と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点の画素値を記憶する頂点画素値記憶手段32と、三角形の斜辺中点画素値を補う斜辺中点画素値取得手段33と、図11に示す継承規則用いて三角形型を更新する形状型更新手段34と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点の画素値を更新する頂点画素値更新手段35により、再帰的に三角形領域を分割することができる。
【0094】
以上の再帰的三角形領域分割処理を具体的な数値例を用いて説明する。説明を簡単にするために、図14に示すように、1辺の画素数LがL=3(この場合は、Lが2のN乗+1であるという条件において、N=1とした場合である)の正方形を例にとる。なお、図14において、それぞれの画素を黒丸で表し、それぞれの画素に付された数値はその画素における画素値を表している。
【0095】
このような正方形に対し、図7(a)で示したような方法(第1の方法)で2分割したとすると、図15(a)に示すように、2つの三角形に分割される。この左上の三角形は、#1型の三角形であり、その頂点の画素値は(3,9,1)であるので、#1(3,9,1,−)と表され、これに斜辺中点の画素値7を補うことにより、#1(3,9,1,7)という情報を生成することができる。
【0096】
このような情報が生成されたら、この情報を用い、図16のフローチャートに示す手順で分割後の三角形を得る。すなわち、現在の型情報を用いて図11で示した継承規則の検索を行い、分割後の2つの三角形の情報を求める(ステップS21)。そして、図11で示した継承規則の情報に基づき、現三角形の4つの画素値の並べ替えを行い、2つの新三角形を得る(ステップS22)。
【0097】
つまり、この例では、図17に示すように、#1(3,9,1,7)の情報を有する三角形は、#5(3,7,1,−)と、#6(3,9,7,−)に分割されることになる。これを示したものが、図15(a),(b)であり、#1(3,9,1,−)の情報を有する三角形は、その斜辺中点に7の画素値を補填し、それを2分割すると、#5(3,7,1,−)の情報を有する三角形と#6(3,9,7,−)の情報を有する三角形が得られる。以降、これら三角形のそれぞれの斜辺中点の画素値として、図15(c)に示すように、#5型の三角形については5を補填し、#6型の三角形T12については4を補填するという処理を行うことにより再帰的三角形領域分割を行う。
【0098】
以上の図14から図17で説明した処理は、図18に示すような2分木で表現できる。この図18の2分木表現も図13で示した2分木表現と同様に、2分木の○の中に示した三角形型は、その上位の型から一意に定まるために、データとして出力する必要はなく、その○の下に示した斜辺中点の画素値のみを補うことにより、より下位の三角形領域分割を行うことができる。
【0099】
この図18は、図14で示した正方形を三角形領域分割する場合の2分木表現であり、ルートRに相当する正方形は図14からもわかるように、その4頂点の画素値は(3,9,1,8)であって、このような正方形を図15(a),(b),(c)で説明したような三角形領域分割処理を行ったものである。
【0100】
このように、処理対象となる画像データに対し、最初の正方形の4頂点の画素値、それを最初に3角形分割したときの三角形の型、分割された三角形の斜辺中点の画素値の連鎖の3種のデータによって、正方形領域の画像を表現することができる。
【0101】
なお、このデータのうち、正方形を最初に三角形に分割する際、図7(a),(b)の第1の方法または第2の方法のいずれかで行うかを固定することは可能である。また、正方形領域の1辺に含まれる画素数Lは、2のN剰+1(Nは自然数)となるような条件を満たすようにすると、分割された三角形の斜辺中点には必ず画素が存在する。このため、処理を容易にするためには、正方形領域の1辺に含まれる画素数Lが2のN剰+1(Nは自然数)であることが望ましい。
【0102】
以上のような処理の結果、たとえば図19に示すように、ある画像が複数の正方形領域に分割されている場合、そのそれぞれの正方形領域は、図20に示されるような2分木に変換されることになる。
【0103】
ところで、2分木として表現された画像データを、伝送、記録するためには、それを1次元のデータ列に変換する必要がある。その順序には幾つもの方法が考えられるが、たとえば、以下のような2種の方法も可能である。
【0104】
図21は、2分木の幅方向優先の出力方法を示したものである。これは数字の下にアルファベットA,B,C,・・・で示した順番(アルファベット順)にデータが1次元化される。たとえば、最初に、ルートRとして正方形のデータ(4頂点の画素値)Aが出力され、その後、このルートRの下位の同じ深さのノードN11、N12のデータ(斜辺中点の画素値)B,Cが出力され、さらに、その後、ノードN11,N12の下位の同じ深さのノードN21,N22,N23,N24のデータ(斜辺中点の画素値)D,E,F,Gが出力される。
【0105】
図22は、この方法により1次元化されたデータの結果を示すものであり、アルファベットA,B,C,・・・の順に、それぞれのアルファベットA.B,C,・・・に対応した画素値が出力される。
【0106】
図23は、2分木の深さ方向優先の出力方法を示したものである。これも図21と同様にアルファベットA,B,C,・・・で出力の順番を示してある。この場合、ルートRのデータAを出力したあと、ノードN11のデータBを出力し、その後は、それの下位にあたるノードN21のデータCの出力が行われる。このように、2分木の底に到達するまでの出力が行われると、ノードN22のデータDの出力が行われる。そして、今度は、ノードN12のデータEの出力が行われ、続いて、そのノードN12の下位にあたるノードルN23のデータFを出力するというようなデータ出力順序となる。
【0107】
図24は、この方法により1次元化されたデータの結果果を示すものであり、アルファベットA,B,C,・・・の順に、それぞれのアルファベットA.B,C,・・・に対応した画素値が出力される。
【0108】
以上のようにして、処理対象となる画像データの符号化処理が終了する。これによって符号化されたデータは、たとえば、図21または図23示されるような2分木のデータ構造となっており、その2分木に基づいて、図22または図24のようなデータ形式で出力される。
【0109】
以上説明した内容をフローチャートにまとめたものが図25である。各部の詳細については説明済みであるので、ここでは概略を説明する。
【0110】
図25において、まず、正方形領域分割処理を行う(ステップS31)。これは、図3から図6で説明したように、処理対象となる画像データを1つ以上の正方形領域へ分割する処理であり、この正方形領域分割処理によって得られたそれぞれの正方形について符号化処理を行うが、すべての正方形領域を符号化したか否かを判断し(ステップS32)、すべての正方形に対してすでに符号化されていれば処理が終了したものとするが、符号化されていなければ、その正方形の4頂点画素値を出力する(ステップS33)。
【0111】
そして、三角形分割処理が終了したか否かを判断し(ステップS34)、終了していれば、ステップS32に戻り、終了していなければ、すべての三角形を符号化したかを判断する(ステップS35)。ここで、すべての三角形の符号化が終了していなければ、斜辺中点の画素値を出力し(ステップS36)、三角形領域更新処理を行い(ステップS37)、ステップS35に戻る。
【0112】
そして、すべての三角形の符号化が終了し、かつ、三角形分割処理が終了し、さらに、すべての正方形領域の符号化が終了していれば、その画像に対する符号化処理を終了する。
【0113】
以上説明したように、この実施形態1は処理対象となる画像データを符号化する処理についての説明であるが、そのおおまかな処理としては、処理対象の画像データを正方形領域として取り出し、取り出された正方形を再帰的に三角形領域に分割し、得られたそれぞれの三角形領域の3頂点の画素値と斜辺中点の画素値を得るようにしている。このとき、再帰的分割処理によって得られるそれぞれの三角形の型は、元の正方形を2分割の仕方を決めておけば、以降は分割順に従って自動的に決めることができる。また、それぞれの三角形の頂点の画素値は正方形の持っている画素値をそのまま継承できるので、斜辺中点の画素値を元の正方形から求めれば、画像全体を図18に示すような2分木で表現でき、それを図21と図22または図23と図24に示すように1次元化して出力することができる。
【0114】
このように、本発明によれば、処理対象となる画像データを表現するために保持すべきデータはごく少量ですみ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。
【0115】
〔実施形態2〕
この実施形態2は前述の実施形態1によって符号化されたデータを復号化する処理についての説明である。
【0116】
図26は本発明に係る画像処理装置の第2の実施例を説明する図であり、実施形態1に対する復号化側の構成を示すブロック図である。この復号化側の構成としては、大きく分けると、符号化データ入力手段11、符号化データ解析手段12、再帰的三角形領域合成手段13、三角形領域合成制御手段14、正方形領域合成手段15、画像データ出力手段16を有している。
【0117】
再帰的三角形領域合成手段13は、少なくとも、分割された三角形の型(前述の実施形態1においては#1型から#8型の8種類としているので、この実施形態2においても#1型から#8型の8種類とする)の三角形型を記憶する形状型記憶手段131と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点画素値を記憶する頂点画素値記憶手段132と、三角形の斜辺中点の画素値を補う斜辺中点画素値取得手段133と、前述の図11の継承規則を用いて三角形型を更新する形状型更新手段134と、三角形の3つの頂点の画素値および斜辺中点の画素値を更新する頂点画素値更新手段135とを有している。
【0118】
また、符号化データ入力手段11は、図1で示した符号化データ出力手段6からの符号化データ(たとえば、図22や図24に示したような符号化データ)を、伝送路や記憶媒体から入力する。この符号化データ入力手段11に入力される符号化データとしては、図27(a)に示されるように、最初に、正方形の4頂点の画素値が入力される。たとえば、符号化データとして図22を例にとれば、まず、図22で示す符号化データにおける下線部Aの部分が読み込まれ、正方形の4頂点の画素値(3、9、1、8)が復元される。その後、図22の下線部Bに対応する画素値(7)が読み込まれ、図27(a)に示すような2分木の太線の部分が復元される。またそれは、正方形領域の太線部分に対応する。以降、次々にデータ(画素値)が読み込まれ、図27(b),(c)のように、データの2分木の太線部分が復元され、それによって、正方形領域の太線部分が復元される。
【0119】
図28は、図27の処理内容をプログレッシブな復元の立場から説明したものである。図22で示す符号化データフォーマットによれば、最初に図28(a)のように2分木の上位層のみが復元され、続いて、同図(b)のように2分木の次の階層が復元され、さらに、同図(c)のように2分木のさらに次の階層が復元されというように、2分木の階層ごとに順次復元され、最終的には同図(d)に示すように、2分木の底までの復元がなされる。
【0120】
これによって、処理対象となる画像は、2分木の階層ごとの復元に伴って、順次、大きく、あるいは、解像度が上がったものとなる。
【0121】
なお、たとえば、図28(a)のようなデータ量が少なく小さい画像をそのまま最終画像と同じように拡大しようとすると、解像度の小さい画像となる。すなわち、これは、画像の見え方と言う観点で言えば、画像全体を縮小表示したものであると考えることができる。あるいは、画像サイズを元データと同じとした場合は、それを低い解像度で示したものであると考えることもできる。
【0122】
仮に、画像全体を低い解像度で表現したものであると考える場合、各々の三角形領域は拡大されることになる。この時、三角形領域の内部は、その3頂点の画素値を用いて平面として内挿することにより求めることもできる。勿論、その周辺の三角形領域のデータを用いて、より高次の推定を行うことも可能である。
【0123】
3頂点の画素値を用いて平面として内挿する場合は、図29のような方法を用いることが可能である。この図29について簡単に説明する。三角形の3頂点への位置ベクトルをa,b,c(a,b,cそれぞれの上に→が付される)とし、その頂点における画素値をA,B,Cとする。ここで、画素値を求めるべき位置(pとする)の位置ベクトルをp(pの上に→が付される)とし、この位置ベクトルp(pの上に→が付される)が、
【0124】
【数1】
Figure 2004186985
で与えられるものとする。なお、画素値を求めるべき位置pがその三角形領域の内部であるためには、x、y、zは0以上の画素情報であり、かつ、
x+y+z=1 (2)
の条件を満たす必要がある。このx,y,zを用い、位置pにおける画素値Pは、
P=xA+yB+zC (3)
により求められる。
【0125】
ところで、前述の実施形態1における図21、図22または図23、図24で示したデータの1次元化方法は、画像データの内容とは無関係なものである。しかし、符号化方法あるいは記憶媒体からのデータの読み出し方法を変えることにより、関心領域あるいはROI(Region Of Interest)を優先的に高画質化することができる。
【0126】
たとえば、図30に示すように、2分木の中の斜線を施した部分を優先的に伝送あるいは読み出すとする。仮に、この2分木の階層の深い部分が、図31に示すように、本発明の実施形態1および実施形態2の説明で用いている画像例としての猿の顔画像の目の部分であるとする。そうすると、図30の2分木の浅い階層の復元処理では図32(a)のように、画像全体が低解像度で復元されたものが、階層が深くなるに連れ、図32(b)のように、先ず目の部分から高解像度化が進行し、最終的に、図32(c)のように全体が高解像度化されるというような表示が可能である。勿論、このような表示は途中の段階で中止することもできる。
【0127】
このように、2分木で表されるデータの伝送あるいは読み出し順に、関心領域あるいはROIに基づいて優先度を設定することによって、画像全体の中のある特定部分のみをいち早く高解像度で表示させることができる。
【0128】
これによって、多数の画像データの中から所望とする画像データを検索したり画像データの分類を行うような場合、個々の画像の特徴的な部分のみをいち早く高解像度で表示させることができるので、検索や分類を効率よく行うことができる。また、このとき、個々の画像の内容がわかった段階で表示処理を中止し、それ以降の表示処理を行わないようにすることもできる。
【0129】
以上説明した実施形態2の処理内容(復号化処理内容)をフローチャートにまとめたものが図33である。各部の詳細については説明済みであるので、ここでは概略を説明する。
【0130】
図33において、まず、すべての正方形領域を復号化したか否かを判断し(ステップS41)、すべての正方形領域の復号化が終了していなければ、その正方形の4頂点画素値を復号する(ステップS42)。そして、三角形合成処理が終了かを判断し(ステップS43)、終了していれば、ステップS41に戻り、終了していなければ、すべての三角形を合成したかを判断する(ステップS44)。そして、すべての三角形の合成が終了していなければ、斜辺中点の画素値を復号し(ステップS45)、三角形領域合成処理を行い(ステップS46)、ステップS44に戻る。
【0131】
そして、すべての正方形領域の復号化が終了していれば(ステップS41)、正方形領域合成処理を行い(ステップS47)、復号化処理を終了する。
【0132】
このステップS47による正方形領域合成処理された画像データは、図26で示した画像データ出力手段16によって出力処理される。この画像データ出力手段16は、図34に示すように、色データ入力手段161、間引きデータ復元手段162、色変換手段163、画素データ復元手段164を有した構成となっており、復元された画像データから、画像幅、画像高さを正方形の1辺の整数倍にするために補完されたデータを取り除き、元の画像を出力する。なお、この画像データ出力手段16が行う画像データ出力処理には、ノイズ低減処理であるとか、何らかの後処理などが含まれても良い。
【0133】
〔実施形態3〕
以上説明した実施形態1と実施形態2においては、処理対象となる画像データが正方形でない場合、その画像データから正方形領域を取り出す際は、図6で説明したように、画像データを複数の正方形領域に分割することによって、複数の正方形領域を得るようにしたが、この実施形態3は、正方形でない画像データを正方形に変形させるような画像処理を施すことによって、1つの正方形の画像を生成するようにした例である。以下、この実施形態3について説明する。
【0134】
図35は本発明の実施形態3に係る画像処理装置を説明する図であり、符号化側の構成を示すブロック図である。この図3に示す符号化側の構成は、前述の実施形態1の説明で用いた図1の構成に対し、その構成要素として、正方形領域分割手段2(図1参照)が画像領域正方形化手段10(図35参照)に置き換えられただけであり、その他は図1と同一構成であるので、ここでは同一部分には同一符号を付すことで、その構成については説明を省略する。
【0135】
画像領域正方形化手段10は、処理対象の画像データを正方形に変形させるような画像処理を施すものであって、これにより、正方形でない画像を正方形画像とすることができる。したがって、この場合は、処理対象となる画像データに対して複数の正方形領域が生成されるのではなく、1つの正方形領域が生成されることになる。
【0136】
その結果、実施形態1では1つ以上の正方形領域を取り扱う必要があったのに比較し、この実施形態3では常に1つの正方形化領域を取り扱うことになる。このように、処理対象となる画像データを1つの正方形画像とすることによって、前述の実施形態1では図18で示した2分木をそれぞれの正方形に対応して用意したが(図20参照)、この実施形態3では、1つの正方形に対応した1つの2分木のみを生成すればよい。
【0137】
なお、符号化処理などについては前述の実施形態1で説明したのでここではその説明は省略する。
【0138】
この実施形態3の処理内容をフローチャートにまとめたものが図36である。各部の詳細については説明済みであるので、ここでは概略を説明する。
【0139】
図36において、まず、処理対象の画像を正方形化するための処理として、当該画像の縦横比を求め、求められた値に基づいてその画像を正方形化する(ステップS51)。次に、その正方形化された画像の4頂点画素値を出力する(ステップS52)。
【0140】
そして、三角形分割処理が終了したか否かを判断し(ステップS53)、終了していなければ、すべての三角形を符号化したかを判断する(ステップS54)。ここで、すべての三角形の符号化が終了していなければ、斜辺中点の画素値を出力し(ステップS55)、三角形領域更新処理を行い(ステップS56)、ステップS54に戻る。
【0141】
そして、すべての三角形の符号化が終了し、かつ、三角形分割処理が終了していれば、一連の符号化処理を終了する。
【0142】
〔実施形態4〕
図37は本発明の実施形態4に係る画像処理装置を説明する図であり、実施形態3に対する復号化側の構成を示すブロック図である。この図4に示す復号化側の構成は、前述の実施形態2(実施形態1に対する復号化)の説明で用いた図26の構成に対し、その構成要素として、正方形領域合成手段15(図26参照)が画像領域形状復元手段20(図37参照)に置き換えられただけであり、その他は図26と同一構成であるので、ここでは同一部分に同一符号を付すことで、その構成については説明を省略する。
【0143】
この実施形態4では、符号化側で画像処理を行って画像を1つの正方形化しているので、この復号化側では、画像領域形状復元手段20によって、正方形化された画像を元の画像に復元する処理を行う。それ以外の復号化処理などについて実施形態2で説明したと同様であるのでここではその説明は省略する。
【0144】
以上説明した実施形態4の処理内容をフローチャートにまとめたものが図38である。各部の詳細については説明済みであるので、ここでは概略を説明する。
【0145】
図38において、まず、正方形の4頂点画素値を復号する(ステップS61)。そして、三角形合成処理が終了かを判断し(ステップS62)、終了していなければ、すべての三角形を合成したかを判断する(ステップS63)。そして、すべての三角形の合成が終了していなければ、斜辺中点の画素値を復号し(ステップS64)、三角形領域合成処理を行い(ステップS65)、ステップS63に戻る。
【0146】
一方、ステップS62におけるすべて三角形合成処理が終了していれば、元画像の縦横比への復元を行うための処理として正方形縦横比調整処理(ステップS66)を行って復号化処理を終了する。
【0147】
なお、本発明は上述の各実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能となるものである。また、本発明は以上説明した本発明を実現するための処理手順が記述された処理プログラムを作成し、その処理プログラムをフロッピィディスク、光ディスク、ハードディスクなどの記録媒体に記録させておくこともでき、本発明は、その処理プログラムの記録された記録媒体をも含むものである。また、ネットワークから当該処理プログラムを得るようにしてもよい。
【0148】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、処理対象となる画像データを符号化する際は、処理対象の画像データを1つ以上の正方形領域に分割し、取り出された正方形を再帰的に三角形領域に分割し、得られたそれぞれの三角形領域の3頂点の画素情報(以下では画素値という)と斜辺中点の画素値を得るようにしている。このとき、再帰的分割処理によって得られるそれぞれの三角形の型は、元の正方形に対する分割の仕方を決めておけば、あとは分割順にしたがって自動的に決めることができる。また、それぞれの三角形の頂点の画素値は正方形の持っている画素値をそのまま継承でき、斜辺中点の画素値も元の正方形から求めることができる。そして、このような再帰的三角形分割処理による三角形の型と保持すべき画素値を2分木で表現でき、その2分木に基づいて1次元化されたデータとして出力することができる。
【0149】
これによれば、処理対象となる画像データを符号化する際、符号化を行う際に保持あるいは伝送すべきデータはごく少量ですみ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。
【0150】
また、このように符号化されたデータを復号化する際も、符号化と同様、復号化に必要な保持すべきデータはごく少量ですみ、それによって、演算を大幅に簡略化することができるとともにメモリの使用量を大幅に減らすことができる。また、2分木で表されるデータの伝送あるいは読み出し順に、画像の関心領域などに基づいて優先度を設定することによって、画像全体の中のある特定部分のみをいち早く高解像度で表示させることができる。これによって、多数の画像データの中から所望とする画像データを検索したり画像データの分類を行ったりするような場合、個々の画像の特徴的な部分のみをいち早く高解像度で表示させることができるので、検索や分類処理を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1を説明する図であり、画像処理装置の符号化側の構成図である。
【図2】図1で示した画像データ入力手段の構成を説明する図である。
【図3】実施形態1において用いる画像が正方形である場合、その画像を三角形に分割した例を示す図である。
【図4】実施形態1において用いる画像が正方形でない場合、その画像を複数の正方形領域に分割した例を示す図である。
【図5】画像を複数の正方形領域に分割する際の分割処理手順を説明するフローチャートである。
【図6】画像を複数の正方形領域に分割する際に生じる空白部分へ画素値0を補填する例を説明する図である。
【図7】ある1つの正方形を2つの三角形に分割する2つの方法(第1の方法と第2の方法)について説明する図である。
【図8】ある1つの正方形を2分割して2つの三角形を得て、さらに、その2つの三角形を再帰的に分割して得られた三角形の8種類の型を示す図である。
【図9】図8で示した三角形の型が相互に関連つけられることを説明する図である。
【図10】図7で示した2つの分割方法によって分割された三角形と元の正方形との画素値の継承規則を示す図である。
【図11】図8で示した8種類の型をそれぞれ2分割して得られた三角形の型とその画素値の継承規則を示す図である。
【図12】ある1つの正方形を第1の方法で2分割して得られた2つの三角形をさらに2分割して得られる三角形の型を示す図である。
【図13】ある1つの正方形を第1の方法で2分割して得られた2つの三角形をさらに2分割し、それをさらに2分割して得られる三角形の型を2分木で表現した図である。
【図14】実施形態1を具体的に説明するために一辺の画素数が3で、それぞれの画素に具体的な数値(画素値)を与えた図である。
【図15】図14を用いて三角形領域の再帰的分割処理を行う例を説明する図である。
【図16】図15で示した三角形領域の再帰的分割処理手順を説明するフローチャートである。
【図17】図15で示した三角形領域の再帰的分割処理手順を行う際の求めるべき画素値を図11に示す継承規則を参照して得る処理を説明する図である。
【図18】図15から図17で示した処理を2分木で表現した図であり、図13の2分木表現に斜辺中点の画素値を加えた図である。
【図19】実施形態1で用いる画像例を複数の正方形領域に分割した例を示す図である。
【図20】図19で得られた正方形領域それぞれを図19で示した2分木で表現した例を説明する図である。
【図21】ある1つの2分木で表現される画像データを符号化する手順の一例を説明する図である。
【図22】図21で説明した符号化手順によって符号化されたデータ例を示す図である。
【図23】ある1つの2分木で表現される画像データを符号化する手順の他の例を説明する図である。
【図24】図23で説明した符号化手順によって符号化されたデータ例を示す図である。
【図25】実施形態1の全体的な処理手順を説明するフローチャートである。
【図26】本発明の実施形態2を説明する図であり、画像処理装置の復号化側の構成図である。
【図27】図22の符号化データを復号化する手順を説明する図である。
【図28】図27の復号化手順を実際の画像の復元を例にとって説明する図である。
【図29】画像データを復号化する際の三角形内部にデータを補間する処理の一例を説明する図である。
【図30】画像データを復号化する際、ある特定の領域(たとえば関心領域)を優先的に高解像度で複合する処理を説明する図である。
【図31】図30におけるある特定の領域を処理対象となる画像に対応させた例を示す図である。
【図32】図30による復号化手順によって復元される画像の復元度合い変化を示す図である。
【図33】実施形態2の全体的な処理手順を説明するフローチャートである。
【図34】図26で示した画像データ出力手段の構成を説明する図である。
【図35】本発明の実施形態3を説明する図であり、画像処理装置の符号化側の構成図である。
【図36】実施形態3の全体的な処理手順を説明するフローチャートである。
【図37】本発明の実施形態4を説明する図であり、画像処理装置の復号化側の構成図である。
【図38】実施形態4の全体的な処理手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 画像データ入力手段
2 正方形領域分割手段
3 再帰的三角形領域分割手段
4 三角形領域分割制御手段
5 符号化データ生成手段
6 符号化データ出力手段
10 画像領域正方形化手段
11 符号化データ入力手段
12 符号化データ解析手段
13 再帰的三角形領域合成手段
14 三角形領域合成制御手段
15 正方形領域合成手段
16 画像データ出力手段
20 画像領域復元手段
31,131 形状型記憶手段
32,132 頂点画素値記憶手段
33,133 斜辺中点画素値取得手段
34,134 形状型更新手段
35,135 頂点画素値更新手段
#1〜#8 三角形型

Claims (36)

  1. 処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、
    前記処理対象となる画像を入力して記憶する画像入力ステップと、
    入力された画像を1つ以上の正方形領域に分割する正方形領域分割ステップと、
    分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割する再帰的三角形領域分割ステップと、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記正方形領域分割ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  3. 前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理方法。
  4. 1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、
    前記符号化された画像データを入力する符号化データ入力ステップと、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、
    合成された正方形領域から画像データを復元して出力する画像データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  5. 前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項4に記載の画像処理方法。
  6. 前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項4または5に記載の画像処理方法。
  7. 処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、
    画像を入力して記憶する画像入力ステップと、
    入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化ステップと、
    その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割ステップと、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  8. 前記画像領域正方形化ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項7に記載の画像処理方法。
  9. 前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項7または8に記載の画像処理方法。
  10. 1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域へ分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理方法であって、その画像処理手順として、
    符号化されたデータを入力する符号化データ入力ステップと、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、
    合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  11. 前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項10に記載の画像処理方法。
  12. 前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項10または11に記載の画像処理方法。
  13. 処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理装置であって、その構成要素として、
    画像を入力し記憶する画像入力手段と、
    入力された画像を1つ以上の正方形領域へ分割する正方形領域分割手段と、
    分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割手段と、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成手段と、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  14. 前記正方形領域分割手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項13に記載の画像処理装置。
  15. 前記再帰的三角形領域分割手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むことを特徴とする請求項13または14記載の画像処理装置。
  16. 1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理装置であって、その構成要素として、
    符号化されたデータを入力する符号化データ入力手段と、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析手段と、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成手段と、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成手段と、
    合成された正方形領域にから画像データを出力する画像データ出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  17. 前記正方形領域合成手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項16に記載の画像処理装置。
  18. 前記再帰的三角形領域合成手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むことを特徴とする請求項16または17に記載の画像処理装置。
  19. 処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域の画像を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理装置であって、その構成要素として、
    画像を入力し記憶する画像入力手段と、
    入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化手段と、
    その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割手段と、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成手段と、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  20. 前記画像領域正方形化手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項19に記載の画像処理装置。
  21. 前記再帰的三角形領域分割手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むことを特徴とする請求項19または20に記載の画像処理装置。
  22. 1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理装置であって、その構成要素として、
    符号化されたデータを入力する符号化データ入力手段と、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析手段と、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成手段と、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成手段と、
    合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力手段と、
    を含むことを特徴とする画像処理装置。
  23. 前記正方形領域合成手段が生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項22に記載の画像処理装置。
  24. 前記再帰的三角形領域合成手段が、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶手段と、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得手段と、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新手段と、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新手段とを含むことを特徴とする請求項22または23に記載の画像処理装置。
  25. 処理対象となる画像を1つ以上の正方形領域に分割し、それぞれの正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理をコンピュータで実行するための画像処理プログラムであって、その画像処理プログラムは、
    前記処理対象となる画像を入力して記憶する画像入力ステップと、
    入力された画像を1つ以上の正方形領域に分割する正方形領域分割ステップと、
    分割されたぞれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割する再帰的三角形領域分割ステップと、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  26. 前記正方形領域分割ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項25に記載の画像処理プログラム。
  27. 前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項25または26に記載の画像処理プログラム。
  28. 1つ以上の正方形領域に分割された画像のそれぞれの正方形領域を再帰的に三角形領域に分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理をコンピュータで実行するための画像処理プログラムであって、その画像処理プログラムは、
    前記符号化された画像データを入力する符号化データ入力ステップと、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、
    合成された正方形領域から画像データを復元して出力する画像データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  29. 前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項28に記載の画像処理プログラム。
  30. 前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項28または29に記載の画像処理プログラム。
  31. 処理対象となる画像を1つの正方形領域に変形させ、その正方形領域を三角形領域に分割して、分割された三角形領域を符号化する画像処理をコンピュータで実行するための画像処理プログラムであって、その画像処理プログラムは、
    画像を入力して記憶する画像入力ステップと、
    入力された画像を1つの正方形領域へ変形させる画像領域正方形化ステップと、
    その正方形化された領域を再帰的に三角形領域へ分割する再帰的三角形領域分割ステップと、
    分割された三角形領域を符号化する符号化データ生成ステップと、
    生成された符号化データを出力する符号化データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  32. 前記画像領域正方形化ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項31に記載の画像処理プログラム。
  33. 前記再帰的三角形領域分割ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含むことを特徴とする請求項31または32に記載の画像処理プログラム。
  34. 1つの正方形領域に変形された画像を再帰的に三角形領域へ分割して、その分割された三角形領域を符号化して得られた符号化データを復号化する画像処理をコンピュータで実行するための画像処理プログラムであって、その画像処理プログラムは、
    符号化されたデータを入力する符号化データ入力ステップと、
    入力された符号化データを解析する符号化データ解析ステップと、
    解析された符号化データにより再帰的に三角形領域を合成する再帰的三角形領域合成ステップと、
    合成された三角形領域により正方形領域を合成する正方形領域合成ステップと、
    合成された正方形領域を元の画像データ領域へ変形させる画像データ出力ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理プログラム。
  35. 前記正方形領域合成ステップが生成する正方形領域の1辺に含まれる画素数が、2のN剰+1(ここでNは自然数)であることを特徴とする請求項34に記載の画像処理プログラム。
  36. 前記再帰的三角形領域合成ステップが、三角形領域の形状の型を記憶する形状型記憶ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を記憶する頂点画素情報記憶ステップと、三角形領域の斜辺中点の画素情報を得る斜辺中点画素情報取得ステップと、三角形領域の形状の型を更新する形状型更新ステップと、三角形領域の頂点および斜辺中点の画素情報を更新する頂点画素情報更新ステップとを含む事を特徴とする請求項34または35に記載の画像処理プログラム。
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