JP4194128B2 - X線ct装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT装置に係り、特に、2次元状に配列された検出器を有し、被検体の複数スライスの画像を再構成するX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
(1)シングルスライスCT
近年、X線CT装置は、図13(a)に示すように、扇状のX線ビーム(ファンビーム)を発生するX線焦点101と、ファン状あるいは直線状に多数のチャンネル、例えば1000チャンネルの検出素子を1列に並べた検出器103とを有するシングルスライスCTが主流である。
【0003】
このX線焦点101と検出器103とを被検体の周囲に回転させ、被検体を通過したX線強度のデータ(投影データと称する)を収集する。1回転で例えば1000回投影データを収集し、このデータに基づいて画像再構成する。
【0004】
(2)マルチスライスCT
一方、高精細に広範囲を高速に撮影したいという要求から、図13(b)に示すように、検出器が1列ではなく、被検体の体軸方向にも複数列、例えば、2列、4列、あるいは100列配列された2次元検出器アレイ105を有するマルチスライスCTも提案されている。
【0005】
この2次元検出器アレイ105を用いて、1スキャン動作で複数スライス分の投影データをデータ収集し、複数の断層画像(ボリュームデータ)を得ることができる。
【0006】
(3)検出器(検出素子)の構成
また、データ収集系は、検出器(以下、検出素子と称する。)とデータ収集装置(DAS)で構成されており、図14に示すように、各検出素子110は、X線を光に変換するシンチレータ111と、このシンチレータ111で得られた光を電荷に変換するフォトダイオード113とで構成される。そして、DAS115は、フォトダイオード113で得られた電荷を蓄積し、A/D変換によりディジタルデータに変換する。
【0007】
また、シングルスライスCTにおいては、チャンネル方向に素子間でX線、または光、または、電荷の流出入によるクロストークが発生する。このクロストークの割合を示すためのクロストーク率は、素子のアライメントなど、さまざまな変動要因の影響で素子毎にばらつく。しかし、X線焦点の移動時にコリメータの陰の影響を除去するため、不感領域があるので、変動要因の影響が弱められる。このため、実際にはチャンネル方向のクロストーク率のバラツキは小さい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、マルチスライスCTにおいては、スライス方向(体軸方向、列方向)にも素子間でクロストークが発生する。例えば、図15に示すように、nチャンネルの検出素子がスライス方向に6列配列された2次元検出器アレイにおいて、例えば、1列の検出素子から2列の検出素子に矢印で示すようにクロストークが発生する。同様に、他の列の検出素子もスライス方向においてクロストークが発生する。このため、スライスプロファイルが劣化してしまう。
【0009】
また、マルチスライスCTでは、スライス方向に対しては、不感領域が小さいので、変動要因の影響が強く出て、スライス方向の素子間のクロストーク率のバラツキが大きい。例えば、1列目のjチャンネルから2列目のjチャンネルへのクロストーク率が10%となり、1列目の(j+1)チャンネルから2列目の(j+1)チャンネルへのクロストーク率が0%となることがある。すなわち、クロストーク率がチャンネルによって異なるので、パーシャルボリューム効果によるリングが発生する。
【0010】
本発明は、パーシャルリングを解消し、且つスライスプロファイルの劣化を防止することのできるX線CT装置を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記課題を解決するために以下の構成とした。本発明は、被検体に向けて多方向からX線を曝射するX線源と、多チャンネルの検出素子を有し且つ各チャンネル毎に被検体のスライス方向に複数の検出素子列が配列され、被検体を透過した透過X線を検出する検出手段と、この検出手段で検出された検出出力に基づく被検体の複数スライスの投影データを収集する収集手段と、この収集手段で収集された複数スライスの投影データに基づき被検体の複数スライスの画像を再構成する再構成手段とを備えたX線CT装置において、前記収集手段で収集された複数スライスの投影データに対して前記スライス方向の前記複数の検出素子列の各検出素子間における検出出力の流出入によるクロストークを補正する補正手段を備え、前記補正手段は、前記X線源がスライス方向に対して細く絞ったX線を前記複数の検出素子列の各列に順番に照射していくときに前記収集手段で収集されたデータに基づきスライス方向のクロストークプロファイルを測定する測定手段と、この測定手段で測定されたクロストークプロファイルに基づきクロストーク行列を算出する算出手段と、この算出手段で算出されたクロストーク行列を用いて前記収集手段で収集された実際の複数スライスの投影データに対して前記クロストークを補正する補正実行手段とを備え、前記算出手段は、前記クロストークプロファイルに基づき、前記複数の検出素子列の内の前記画像の再構成利用列数に2を加算して得られた列数をNとした場合にN×N行列を前記クロストーク行列として算出し、前記補正実行手段は、前記N×N行列によるクロストーク行列を用いて前記クロストークを補正し、前記補正手段は、前記収集手段が前記複数の検出素子列の内の前記画像の再構成利用列数分の投影データを収集する場合に、収集された再構成利用列数分の投影データから収集されていない投影データを推定する推定手段を備え、前記補正実行手段は、前記クロストーク補正行列を用いて収集された再構成利用列数分の投影データと前記推定手段で推定された投影データに対して前記クロストークを補正することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、補正手段が収集手段で収集された複数スライスの投影データに対してスライス方向の複数の検出素子列の各検出素子間における検出出力の流出入によるクロストークを補正するので、パーシャルリングを解消することができるとともに、スライスプロファイルの劣化を防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のX線CT装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
<第1の実施の形態>
図1は、本発明の第1の実施の形態のX線CT装置の概略構成を示すシステム構成図である。図1において、第1の実施の形態のX線CT装置10は、システム制御部11、操作部12、架台・寝台制御部13、寝台移動部15、X線制御装置17、高電圧発生装置19、X線ビーム発生源21、検出器23、回転架台25、データ収集部27、収集データ記憶装置29、クロストーク補正部31、画像再構成部45、表示部47を有している。
【0017】
このX線CT装置10は、X線ビーム発生源21を被検体の回りに回転させながらX線ビームを曝射させるとともに、被検体を体軸方向に移動させて、被検体を螺旋状にスキャンする(ヘリカルスキャン)ものである。
【0018】
システム制御部11は、図示しない入力装置を用いて入力されたスライス厚、回転速度等のヘリカルスキャン条件の内、回転速度とスライス厚とファン角等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部13に対して出力する。システム制御部11は、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力する。
【0019】
システム制御部11は、X線ビームの検出のタイミングを示す検出制御信号をデータ収集部27に対して出力する。システム制御部11は、データ収集のためのデータ収集制御信号をデータ収集部27に対して出力する。さらに、システム制御部11は、検出器23のスライス方向のクロストークを補正するためのタイミングを示す補正制御信号をクロストーク補正部31に対して出力する。操作部12は、各種のデータを入力する。
【0020】
架台・寝台制御部13は、システム制御部11により出力された架台、寝台制御信号に基づき回転架台25を回転させると共に、寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する。
【0021】
寝台移動部15は、架台・寝台制御部13により出力された寝台移動信号に基づき、回転架台25の1回転当たりの寝台15aの移動量を求め、この移動量で寝台15aを移動させる。この寝台15aはスライス方向に移動するようになっている。
【0022】
X線制御装置17は、システム制御部11により出力されたX線ビーム発生制御信号に基づき、高電圧発生装置19による高電圧発生のタイミングを制御する。高電圧発生装置19は、X線ビームを曝射させるための高電圧をX線制御部17からの制御信号に従ってX線ビーム発生源21に供給する。
【0023】
X線ビーム発生源21は、高電圧発生装置19から供給された高電圧によってスライス方向に厚みを持った扇状のX線ビームを被検体に向けて多方向から曝射する。検出器23は、X線ビーム発生源21から曝射され、被検体を透過したX線ビームを検出する。
【0024】
検出器23は、図13(b)に示すように、多チャンネルの検出素子を有し且つスライス方向に複数配列された2次元検出器アレイからなる。また、各列については、従来のシングルスライスCT用検出器と同様に1,000チャンネル程度の検出器がX線ビーム発生源21の焦点を中心として円弧状に配置される。
【0025】
回転架台25は、X線ビーム発生源21と検出器23とを保持する。また、回転架台25は、図示しない架台回転機構により、X線ビーム発生源21と検出器23との中間点を通る回転軸を中心にして回転される。
【0026】
これにより、X線ビーム発生源21と検出器23との対向配置を保ちながら、X線ビーム発生源21及び検出器23が被検体の周囲を回転するので、被検体の複数スライス分の画像の再構成に要する被検体に関する多方向の投影データを収集できる。
【0027】
このタイプのCTは、いわゆる第3世代(R/R方式)と称される。なお、回転架台25としては、このタイプに限定されず、360°にわたって検出器が被検体の周囲に配列され、X線ビーム発生源21のみが回転するいわゆる第4世代(R/S方式)であってもよい。また、検出器に加えてX線ビーム発生源21も360°にわたって被検体の周囲に配置されるいわゆる第5世代(S/S方式)であってもよい。
【0028】
データ収集部27は、システム制御部11により出力されたデータ収集制御信号に基づき、検出器23の各検出器からの出力電流を増幅した後、デジタルデータに変換することによりX線パス毎のX線透過率に反映した投影データを収集し出力する。収集データ記憶装置29は、データ収集部27によって収集された複数スライス分の投影データを記憶する。
【0029】
クロストーク補正部31は、収集データ記憶装置29に記憶された複数スライス分の投影データによる2次元データ基づき、検出器23のスライス方向(列方向)のクロストークに対してクロストーク補正処理を施す。なお、チャンネル方向のクロストークはリングにならないので無視する。
【0030】
画像再構成部45は、クロストーク補正部31で補正された複数スライス分の投影データに基づいて被検体の複数の断層画像(複数スライス像)を再構成する。表示部47は、画像再構成部45により再構成された被検体の複数の断層画像を図示しないモニタ上に表示する。
【0031】
次に、クロストーク補正部31の詳細な構成を説明する。第1の実施の形態のクロストーク補正部31は、6×6行列とこの行列の逆行列とによりスライス方向のクロストークを補正することを特徴とする。クロストーク補正部31は、プロファイル測定部35、補正行列算出部37、補正実行部39を有する。
【0032】
プロファイル測定部35は、同一チャンネルにおいて、複数列の検出器23のm列の検出素子のデータがm列以外の検出素子に入射することにより発生するクロストーク量/クロストークの割合を測定する。
【0033】
プロファイル測定部35は、被検体を寝台15aに乗せていない状態で、X線ビーム発生源21が検出器23のスライス方向に対して細く絞ったX線ビームを各列に順番に照射していくときにデータ収集部27で収集されたデータを収集データ記憶装置29を介して入力し、収集されたデータに基づきスライス方向のクロストークプロファイルを測定する。
【0034】
補正行列算出部37は、プロファイル測定部35で測定されたクロストークプロファイルに基づき6×6行列をクロストーク行列として算出し、算出されたクロストーク行列の逆行列をクロストーク補正行列として算出する。
【0035】
補正実行部39は、検出器23のスライス方向に対して6列に対応するX線ビームを照射したときにデータ収集部27で収集された6列の実際のデータを収集データ記憶装置29を介して入力し、補正行列算出部37で算出されたクロストーク補正行列を用いて6列の実際のデータに対してクロストーク補正を施し、真のデータを求める。すなわち、逆行列を作成して、検出素子のフォトダイオード出力から真の入射量を推定する。
【0036】
次に、このように構成された第1の実施の形態のX線CT装置の動作を図面を参照して説明する。図2は、検出器のスライス方向に対して細く絞ったX線ビームを各列毎に順番に照射していく様子を示す図である。図3は、スライス方向のクロストークプロファイルを示す図である。図4は、第1の実施の形態のクロストーク補正処理を示すフローチャートである。
【0037】
まず、検出器23のスライス方向のクロストーク補正に先立って、事前処理としてクロストーク補正行列の算出を説明する。最初に、X線ビーム発生源21は、細く絞ったX線ビームを発生し、被検体を寝台15aに乗せていない状態で、検出器23のスライス方向に対して細く絞ったX線ビームを各列毎に順番に照射していく(ステップS11)。
【0038】
図2に示すように、検出素子がチャンネル方向にnチャンネルあり、且つスライス方向に6列配列されている2次元検出器23に対して、細く絞ったX線ビーム(図2では、X線ビームが照射されたX線照射領域を斜線部分で示した。)を第1列から第6列まで順番に照射していく。
【0039】
そして、データ収集部27は、そのときのクロストークデータを収集して収集データ記憶装置29を介してプロファイル測定部35に出力する。プロファイル測定部35は、検出器23のスライス方向に対して細く絞ったX線ビームを各列毎に順番に照射していったときに、データ収集部27で収集されたクロストークデータに基づくスライス方向のクロストークプロファイルを測定する(ステップS13)。
【0040】
図3に示すクロストークプロファイルでは、縦軸が検出器23の第1列から第6列までの各列におけるX線照射位置を示し、横軸が出力を示している。例えば、図2に示すように検出器23の第2列に細く絞ったX線ビーム(斜線部分)が照射された場合には、第2列の検出素子から出力D22が得られるとともに、第1列の検出素子から出力D21が得られ、且つ第3列の検出素子から出力D23が得られる。
【0041】
この場合、第1列の検出素子からの出力D21、及び第3列の検出素子からの出力D23は、第2列からのクロストーク量であり、このクロストーク量が測定される。
【0042】
また、第2列と同様に他の列においても、他の列の検出素子の出力が他の列以外の検出素子に入射することにより発生するクロストーク量/クロストークの割合が測定される。
【0043】
次に、補正行列算出部37は、プロファイル測定部35で測定されたクロストークプロファイルに基づき6×6行列をクロストーク行列として算出する(ステップS15)。
【0044】
ここで、クロストークが無い場合の出力を表す行列を行列[a]とし、クロストークが有る場合の実際の出力を表す行列を行列[b]とすると、以下に示す式(1)が成立する。
【0045】
【数1】
Figure 0004194128
なお、式(1)における行列[XT]をクロストーク行列と呼ぶ。クロストーク行列[XT]は次のようにして求める。例えば、2列目の検出素子にX線ビームが照射された場合には、真の出力a2を“1”とし、a1,a3〜a6を“0”とする。この場合、第2列の出力D22、第2列から第1列への出力D21、第2列から第3列への出力D23に基づき、例えば、XT21が“0.1”となり、XT22が“0.8”となり、XT23が“0.1”となる。なお、XT24からXT26までのそれぞれの値は、“0”となる。
【0046】
すなわち、XT21,XT22,XT23,XT24,XT25,XT26のそれぞれの値は、2列目の検出素子にX線ビームが照射された場合における各列の出力値を表す係数であり、XT21,XT22,XT23,XT24,XT25,XT26の係数の総和は、例えば、“1”に正規化することができる。
【0047】
なお、第2列以外の他の列のXTの値も、前述した第2列におけるXTの算出方法と同様な算出方法で求めることができる。
【0048】
次に、補正行列算出部37は、算出されたクロストーク行列の逆行列をクロストーク補正行列として算出する(ステップS17)。ここで、クロストーク行列の逆行列[XTC]をクロストーク補正行列として求めると、以下の式(2)が成立する。
【0049】
【数2】
Figure 0004194128
ここで、逆行列[XTC]は、クロストーク補正行列である。以上の処理により、予めクロストーク補正行列を求めておく。なお、このクロストーク補正行列は、X線CT装置が設置されたときに、一度算出しておけばよい。あるいは他の方法で算出したクロストーク補正行列の係数を外部から与えても良い。
【0050】
次に、実際にスキャンして6列の検出器23からデータを収集する(ステップS19)。この場合には、X線ビーム発生源21と検出器23とが、被検体の周囲を回転すると、データ収集部27は、被検体の投影データを6列の検出器23から収集し、収集された被検体の6列(6スライス分)の実際のデータは、収集データ記憶装置29を介してクロストーク補正部31内の補正実行部39に入力される。
【0051】
次に、補正実行部39は、データ収集部27で収集された6列の実際のデータを入力し、補正行列算出部37で算出されたクロストーク補正行列を用いて6列の実際のデータに対してクロストーク補正を施し、真のデータを求める(ステップS21)。
【0052】
ここでは、6列の実際のデータを式(2)の行列[b]に代入する。そして、クロストークが有る場合における実際の出力(データ)bからクロストークが無い場合における真の出力aが求められる。
【0053】
従って、検出器23のスライス方向のクロストークを補正することができるので、パーシャルリングを解消することができ、且つスライスプロファイルの劣化を防止することができる。
【0054】
なお、クロストーク補正処理はチャンネル毎に独立に行う。すなわち、検出器23がnチャンネル×6列検出器からなる場合には、nチャンネル個のクロストーク補正行列[XTC]を算出して、チャンネル毎に別々のクロストーク補正行列を用いてクロストークを補正すればよい。
【0055】
また、6列の検出器23の内の内側の2列目から5列目の4列の検出器のデータを画像の再構成に用いて、外側の1列目及び6列目の1列ずつの検出器のデータは、クロストーク補正のみに用いるデータであり、画像の再構成には使用しない。
【0056】
さらに、クロストーク補正行列は、クロストーク行列の近似的逆行列であっても良い。また、クロストークを完全に除去しないようにクロストーク行列[XT]の代わりに、以下の式(3)を用いてクロストーク行列[XT′]を求め、そのクロストーク行列[XT′]の逆行列を用いても良い。
【0057】
【数3】
[b]=[XT]×[a]≒[XT′]×[a]
∴[a]≒[XT′]-1×[b] …(3)
ここで、[XT′]は、次式で表される。
【0058】
[XT′]=[Wt]×[XT]
なお、[Wt]は重み行列である。
【0059】
<第2の実施の形態>
次に、本発明のX線CT装置の第2の実施の形態を説明する。図5は、本発明のX線CT装置の第2の実施の形態の概略構成を示すシステム構成図である。第2の実施の形態のX線CT装置は、第1の実施の形態のX線CT装置に対してクロストーク補正部31bの構成が異なるのみでその他の構成は同一構成であるので、同一部分には同一符号を付する。第2の実施の形態は、6×6行列と4列の検出器の収集データとを用いてスライス方向のクロストークを補正することを特徴とする。
【0060】
クロストーク補正部31bは、プロファイル測定部35、補正行列算出部37、補正実行部39bを有する。補正実行部39bは、未測定推定部41bを有する。プロファイル測定部35、及び補正行列算出部37の処理は、第1の実施の形態のそれらと同一処理であるので、その説明を省略する。
【0061】
未測定推定部41bは、実際のスキャンで6列の検出器23の内の内側の4列の検出器しかデータを収集しない場合に、収集された4列のデータと、補正行列算出部37で算出されたクロストーク行列とに基づき、測定されていない未測定データを測定された4つのデータから推定する。
【0062】
補正実行部39bは、補正行列算出部37で算出されたクロストーク補正行列を用いて、収集された4列のデータと未測定推定部41bで推定されたデータとからなる6列のデータに対してクロストーク補正を施し真のデータを求める。
【0063】
このように構成された第2の実施の形態のX線CT装置によれば、予め事前処理としてプロファイル測定部35が6列の検出器23のクロストークプロファイルを測定し、補正行列算出部37が6列の検出器23のクロストークプロファイルに基づき、6×6行列のクロストーク行列とこのクロストーク行列の逆行列であるクロストーク補正行列を算出しておく。
【0064】
次に、図6に示すように、6列の検出器23の内の内側の2列目から5列目までの4列の検出器からのデータをデータ収集部27で収集し、収集された4列のデータは、収集データ記憶装置29を介して未測定推定部41bに入力される。
【0065】
そして、未測定推定部41bが、6×6行列の行列で、測定したデータ(収集された4列のデータ)から測定していないデータ(1列目及び6列目のデータ)を式(4)を用いて推定する。
【0066】
【数4】
1 =wt1×b2 , b6 =wt6×b5 …(4)
wt1,wt6は、重み係数である。重み係数wt1を用いて2列目のデータから1列目のデータを推定し、重み係数wt6を用いて5列目のデータから6列目のデータを推定する。なお、未測定データの推定法は式(4)に限定されず、その他の推定法を用いても良い。
【0067】
次に、補正実行部39bは、補正行列算出部37で算出されたクロストーク補正行列を用いて、収集された4列のデータと未測定推定部41bで推定された2列のデータとからなる6列のデータに対して、前述した式(2)を用いて、クロストーク補正を施し、真のデータを求める。
【0068】
このように、実際のスキャンで6列の検出器23の内の4列の検出器のデータしか収集できない場合であっても、未測定データを測定されたデータから推定して、スライス方向のクロストーク補正を行なうことができる。
【0069】
<第3の実施の形態>
次に、本発明のX線CT装置の第3の実施の形態を説明する。図7は、本発明のX線CT装置の第3の実施の形態の概略構成を示すシステム構成図である。第3の実施の形態のX線CT装置は、第1の実施の形態のX線CT装置に対してクロストーク補正部31cの構成が異なるのみでその他の構成は同一構成であるので、同一部分には同一符号を付する。第3の実施の形態は、6×6行列を4×4行列で近似することにより、スライス方向のクロストークを補正することを特徴とする。
【0070】
クロストーク補正部31cは、プロファイル測定部35、近似補正行列算出部37c、補正実行部39cを有する。プロファイル測定部35の処理は、第1の実施の形態のそれと同一処理であるので、その説明を省略する。
【0071】
近似補正行列算出部37cは、プロファイル測定部35で測定されたクロストークプロファイルに基づき6×6行列をクロストーク行列として算出し、算出されたクロストーク行列の逆行列をクロストーク補正行列として算出し、算出された6×6のクロストーク補正行列を、収集すべき4列のデータ位置に合わせて4×4のクロストーク近似補正行列に近似する近似処理を行う。
【0072】
補正実行部39cは、実際のスキャンで6列の検出器23の内の内側の4列の検出器しかデータを収集しない場合に、近似補正行列算出部37cで算出されたクロストーク近似補正行列を用いて、収集された4列のデータに対してクロストーク補正を施し、真のデータを求める。
【0073】
このように構成された第3の実施の形態のX線CT装置によれば、予め事前処理としてプロファイル測定部35が6列の検出器23のクロストークプロファイルを測定する。
【0074】
次に、近似補正行列算出部37cは、プロファイル測定部35で測定されたクロストークプロファイルに基づき6×6行列をクロストーク行列として算出し、算出されたクロストーク行列の逆行列をクロストーク補正行列として算出し、算出された6×6のクロストーク補正行列[XTC]を収集すべき4列のデータ位置に合わせて4×4のクロストーク近似補正行列[XTC′]に近似する。あるいは他の方法で算出したクロストーク補正行列の係数を外部から与えても良い。
【0075】
次に、6列の検出器23の内の内側の2列目から5列目までの4列の検出器からのデータをデータ収集部27で収集し、収集された4列のデータは、収集データ記憶装置29を介して補正実行部39cに入力される。
【0076】
そして、補正実行部39cは、収集された4列のデータと近似補正行列算出部37cからの4×4のクロストーク近似補正行列[XTC′]とを用いて、式(5)のように4列のデータに対してクロストーク補正を施し、真のデータを求める。
【0077】
【数5】
Figure 0004194128
ここで、式(5)において、b2,b3,b4,b5は、2列目から5列目の検出器から収集された4列のデータであり、wt1,wt6は、重み係数である。また、XTC′2jの値は、6×6の行列[XTC]の1列目のXTC1jと重み係数wt1とに関連付けされ、XTC′5jの値は、6×6の行列[XTC]の6列目のXTC6jと重み係数wt6とに関連付けされている。
【0078】
また、XTC32,XTC33,XTC34,XTC35,XTC42,XTC43,XTC44,XTC45のそれぞれの値は、第1の実施の形態で説明した式(2)における対応するものと同じである。
【0079】
このように、実際のスキャンで6列の検出器23の内の4列の検出器のデータしか収集できない場合であっても、6×6のクロストーク補正行列を収集すべき4列のデータ位置に合わせて、4×4のクロストーク近似補正行列に近似し、4×4のクロストーク近似補正行列を用いて、4列のデータに対してクロストーク補正を施し、真のデータを求めることができる。
【0080】
<第4の実施の形態>
次に、本発明のX線CT装置の第4の実施の形態を説明する。図8は、本発明のX線CT装置の第4の実施の形態の主要部の構成図である。第4の実施の形態のX線CT装置は、第1の実施の形態のX線CT装置に対してコリメータ51、及びコリメータ制御部53を追加した点が異なる。
【0081】
図8において、スライス方向に複数列配列された検出器23が設けられている(図8では、1チャンネル分を示している。)。コリメータ51は、検出器23のX線ビーム入射側に設けられ、スライス方向に沿って移動可能な2枚のX線遮蔽板を有し、移動可能な2枚のX線遮蔽板によりデータを収集すべき4列の検出器にX線ビームを入射させる。
【0082】
コリメータ制御部53は、システム制御部11からのコリメータ制御信号により、収集すべき4列の検出器に応じて2枚のX線遮蔽板相互間のコリメータ幅wdを制御する。
【0083】
このように構成されたX線CT装置によれば、コリメータ51の2枚のX線遮蔽板を移動させて、データを収集すべき4列の検出器、例えばm列,(m+1)列,(m+2)列,(m+3)列の検出器にX線ビームを入射するように、コリメータ幅wdが調整されるので、(m−1)列,(m+4)列等の外側の検出器に入射されるX線ビームは、非常に少なくなる。
【0084】
すなわち、外側の検出器に入射される余分なX線ビームを遮蔽するので、外側の検出器から内側の検出器へのクロストークを大幅に低減することができる。また、4列マルチスライスCTで4列のデータを収集する第2の実施の形態や第3の実施の形態に第4の実施の形態を適用すれば、その効果は大である。
【0085】
<第5の実施の形態>
次に、本発明のX線CT装置の第5の実施の形態を説明する。図9は、本発明のX線CT装置の第5の実施の形態の主要部の構成図である。第5の実施の形態では、束ねモードに応じて検出器23へのX線入射をコリメートすることを特徴とする。第5の実施の形態のX線CT装置は、第1の実施の形態のX線CT装置に対してコリメータ51、コリメータ制御部53、検出器23の代わりに2次元検出器24、スイッチ群26、データ収集部27の代わりにDAS28を追加した点が異なる。コリメータ51、コリメータ制御部53の構成は、第4の実施の形態で説明したので、ここでは、その説明は省略する。
【0086】
2次元検出器24は、検出素子がアレイ状に並べられており、seg方向(スライス方向)のスライス厚は、中央の素子から端部の素子に向けてピッチが広がるように不均等に形成されている。
【0087】
ここで、2次元検出器24の各チャンネルの素子列の構成を図10に示す。図10では、第1チャンネルの素子列11a1について示している。各チャンネルの素子列は、中央に基本セグメント(1mmスライス厚のセグメント)を8セグメント(seg1a1〜seg1a8)、2mmセグメント(2mmスライス厚のセグメント)を4セグメント(seg2a1〜seg2a4)、4mmセグメント(4mmスライス厚のセグメント)を4セグメント(seg4a1〜seg4a4)、8mmセグメント(8mmスライス厚のセグメント)を4セグメント(seg8a1〜seg8a4)を配列し、合計で20segである。
【0088】
そして、2次元検出器24の各検出素子からのデータは、スイッチ群26を介して例えば各チャンネルの検出素子列11a1〜11a16のそれぞれ(20seg)に対して、20segより少ない8列分(8スライス分)のデータ収集素子(DAS−1a1〜DAS−8a1・・・DAS−1a16〜DAS−8a16)を有するDAS28に送られる。
【0089】
スイッチ群26は、スイッチ基板上にFET等のスイッチング素子を実装して構成されている。また、DAS28のデータ収集素子は、2次元検出器24の各検出素子と同様にアレイ状に配列されている。DAS28の各データ収集素子(DAS−1a1〜DAS−8a1・・・DAS−1a16〜DAS−8a16)は、送られたデータに対して増幅処理やA/D変換処理等を施して被検体の8スライス分の投影データを収集する。
【0090】
ここで、2次元検出器24の例えば第1チャンネルにおける20segの検出素子列11a1(seg1a1〜seg1a8、seg2a1〜seg2a4、seg4a1〜seg4a4、seg8a1〜seg8a4)と、第1チャンネルの検出素子列11a1に対応するDAS28の8列分のデータ収集素子DAS−1a1〜DAS−8a1とのスイッチ群26による接続関係が図10に示されている。
【0091】
図10において、seg8a1は、スイッチS11を介してDAS−1a1に接続され、スイッチS12〜S18を介してDAS−2a1〜DAS−8a1に接続されている。スイッチS1Gを介してGNDに接続されている。同様に、seg8a2は、スイッチS21〜S2Gを介してDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDに接続されている。同様にして、seg4a1からseg8a4までのそれぞれが、8つのスイッチを介してDAS−1a1〜DAS−8a1に接続されている。
【0092】
各スイッチS11〜S20Gには、それぞれシステム制御部11から図示しない制御信号線が接続され、制御信号線を介してシステム制御部11から送られる制御信号に応じてスイッチS11〜S20Gは、個別にオン/オフし、各セグメントseg1a1〜seg1a8、seg2a1〜seg2a4、seg4a1〜seg4a4、seg8a1〜seg8a4とDAS−1a1〜DAS−8a1及びGNDとの接続または非接続を個別に切り換え制御する。また、他のチャンネルも同様に動作するようになっている。
【0093】
また、システム制御部11は、スキャン条件に基づいてスイッチ群26の各スイッチの切り換え制御を行って2次元検出器24の各検出素子とDAS28との接続を切り換えることにより、その検出素子で検出されたデータを束ねて、スキャン条件に対応した複数スライスのデータとしてDAS28に送るようになっている。
【0094】
次に、このように構成されたX線CT装置により、スイッチ群26を介してX線透過データを束ねる束ねモード(収集モード)について説明する。ここでは、2次元検出器24の例えば、第1チャンネル検出素子列11a1で検出されたデータを束ねて、DAS−1a1〜DAS−8a1に送る束ねモードのみについて説明する。
【0095】
同一のスライス厚で8スライスを収集する場合のX線通過データのスイッチ群26による束ね方を図11及び図12に示す。図11及び図12中、網掛け部分が検出されたX線透過データを使用する検出素子の範囲を示し、太線が束ねたX線透過データの切れ目を示す。
【0096】
図11(A)では、スライス厚として最小のスライス厚(1mm)で8スライスを収集する場合におけるスイッチ群26によるX線透過データの束ね方を示す。この場合には、システム制御部11は、入力されたスライス厚条件(1mm)を含むスキャン条件に基づいてスイッチ群26のスイッチS11〜S20Gをオン/オフ制御して、各検出素子列で検出されたX線透過データを束ねる。すなわち、seg1a1〜seg1a8とDAS−1a1〜DAS−8a1とを接続するスイッチS71,S82,S93,S104,S115,S126,S137,S148がオンされ、それ以外のスイッチはそれぞれオフされる。
【0097】
従って、第1チャンネルの検出素子列11a1のデータとして、1mm厚の8スライス(1mm−slice×8−slice、1mmスライス厚モード)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
【0098】
また、システム制御部11は、入力されたスライス厚条件(1mm)に応じたコリメータ制御信号をコリメータ制御部53に出力し、コリメータ制御部53は、システム制御部11からのコリメータ制御信号により、8スライス(1mm−slice×8−slice)、すなわち、8mm幅に応じて2枚のX線遮蔽板相互間のコリメータ幅wdを制御する。
【0099】
次に、図11(B)では、スライス厚として2mmスライス厚で8スライスを収集する場合におけるスイッチ群26によるX線透過データの束ね方を示す。この場合には、システム制御部11は、入力されたスライス厚条件(2mm)を含むスキャン条件に基づいてスイッチ群26のスイッチS11〜S20Gをオン/オフ制御して、seg2a1をDAS−1a1、seg2a2をDAS−2a1に接続し、seg1a1〜seg1a2を束ねてDAS−3a1、seg1a3〜seg1a4を束ねてDAS−4a1、seg1a5〜seg1a6を束ねてDAS−5a1、seg1a7〜seg1a8を束ねてDAS−6a1にそれぞれ接続する。さらに、seg2a3をDAS−7a1、seg2a4をDAS−8a1に接続する。
【0100】
従って、第1チャンネルの検出素子列11a1のデータとして、2mm厚の8スライス(2mm−slice×8−slice、2mmスライス厚モード)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。
【0101】
また、システム制御部11は、入力されたスライス厚条件(2mm)に応じたコリメータ制御信号をコリメータ制御部53に出力し、コリメータ制御部53は、システム制御部11からのコリメータ制御信号により、8スライス(2mm−slice×8−slice)、すなわち、16mm幅に応じて2枚のX線遮蔽板相互間のコリメータ幅wdを制御する。
【0102】
以下、同様なやり方で図12(A)に示すように、第1チャンネルの検出素子列11a1のデータとして、4mm厚の8スライス(4mm−slice×8−slice、4mmスライス厚モード)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。このとき、コリメータ制御部53は、システム制御部11からのコリメータ制御信号により、8スライス(4mm−slice×8−slice)、すなわち、32mm幅に応じて2枚のX線遮蔽板相互間のコリメータ幅wdを制御する。
【0103】
また、図12(B)に示すように、第1チャンネルの検出素子列11a1のデータとして、8mm厚の8スライス(8mm−slice×8−slice、8mmスライス厚モード)のX線透過データを各DAS−1a1〜DAS−8a1に送ることができる。このとき、コリメータ制御部53は、システム制御部11からのコリメータ制御信号により、8スライス(8mm−slice×8−slice)、すなわち、64mm幅に応じて2枚のX線遮蔽板相互間のコリメータ幅wdを制御する。
【0104】
このように、設定されたスライス厚条件に合わせて、例えば1mmスライス厚の8スライス分のデータを収集すれば、体軸方向に高い分解能を有する画像を生成することができる。また、設定されたスライス厚条件に合わせて、例えば8mmスライス厚の8スライス分のデータを収集すれば、体軸方向に沿ったワイドな撮影領域を実現することができる。
【0105】
また、束ねモード(例えば、1mmスライス厚モード、2mmスライス厚モード、4mmスライス厚モード、8mmスライス厚モード等である。)に応じて、コリメータ51の幅やコリメート率などを調節するので、データ収集する列の外側に対するX線の入射を少なくすることができる。
【0106】
さらに、図1に示す第1の実施の形態のプロファイル測定部35が、クロストークプロファイルを測定する際に、コリメータ53によりX線入射をコリメートすれば、データ収集する列の外側に対するX線の入射を少なくすることができるので、より正確なクロストークプロファイルを測定することができる。
【0107】
また、各束ねモード毎に、プロファイル測定部35が、クロストークプロファイルを測定し、且つ補正行列算出部37がクロストーク行列[XT]あるいは[XT′]′,クロストーク補正行列[XTC]を算出すれば、各束ねモード毎に対応したクロストーク補正を行うことができる。
【0108】
なお、本発明は前述した実施の形態に限定されるものではない。第1の実施の形態乃至第4の実施の形態では、クロストーク補正部を収集データ記憶装置29の後に設けたが、例えば、クロストーク補正部を収集データ記憶装置29の後に設ける代わりに、クロストーク補正部を、データ収集部27と収集データ記憶装置29との間に設けてもよい。
【0109】
また、第1の実施の形態乃至第3の実施の形態では、プロファイル測定部35、及び補正行列算出部37をクロストーク補正部31に設けたが、例えば、プロファイル測定部35、及び補正行列算出部37をクロストーク補正部31に設ける代わりに、プロファイル測定部35、及び補正行列算出部37をシステム制御部11内に設けても良い。
【0110】
また、第1の実施の形態乃至第4の実施の形態では、ヘリカルスキャンに本発明を適用したが、例えば、本発明はコンベンショナルスキャンに適用することも可能である。
【0111】
【発明の効果】
本発明によれば、補正手段が収集手段で収集された複数スライスの投影データに対してスライス方向の複数の検出素子列の各検出素子間における検出出力の流出入によるクロストークを補正するので、パーシャルリングを解消することができるとともに、スライスプロファイルの劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のX線CT装置の概略構成を示すシステム構成図である。
【図2】検出器のスライス方向に対して細く絞ったX線ビームを各列毎に順番に照射していく様子を示す図である。
【図3】スライス方向のクロストークプロファイルを示す図である。
【図4】第1の実施の形態のクロストーク補正処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明のX線CT装置の第2の実施の形態の概略構成を示すシステム構成図である。
【図6】6列の検出器の内の内側の4列の検出器のデータの収集を示す図である。
【図7】本発明のX線CT装置の第3の実施の形態の概略構成を示すシステム構成図である。
【図8】本発明のX線CT装置の第4の実施の形態の主要部の構成図である。
【図9】本発明のX線CT装置の第5の実施の形態の主要部の構成図である。
【図10】8スライス分のDASでデータを収集する際のスイッチ群の構成の一例を示す図である。
【図11】同一ピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は1mm×8スライスを示し、(B)は2mm×8スライスを示す図である。
【図12】同一ピッチで8スライスのデータを収集する際のデータの束ね方を示すものであり、(A)は4mm×8スライスを示し、(B)は8mm×8スライスを示す図である。
【図13】シングルスライスCT及びマルチスライスCTを示す図である。
【図14】検出素子の構成図である。
【図15】検出器のスライス方向のクロストークを示す図である。
【符号の説明】
10…X線CT装置、11…システム制御部、12…操作部、13…架台・寝台制御部、15…寝台移動部、17…X線制御装置、19…高電圧発生装置、21…X線ビーム発生源、23…検出器、25…回転架台、27…データ収集部、29…収集データ記憶装置、31…クロストーク補正部、35…プロファイル測定部、37…補正行列算出部、37c…近似補正行列算出部、39…補正実行部、41b…未測定推定部、45…画像再構成部、47…表示部、51…コリメータ、53…コリメータ制御部。

Claims (1)

  1. 被検体に向けて多方向からX線を曝射するX線源と、多チャンネルの検出素子を有し且つ各チャンネル毎に被検体のスライス方向に複数の検出素子列が配列され、被検体を透過した透過X線を検出する検出手段と、この検出手段で検出された検出出力に基づく被検体の複数スライスの投影データを収集する収集手段と、この収集手段で収集された複数スライスの投影データに基づき被検体の複数スライスの画像を再構成する再構成手段とを備えたX線CT装置において、
    前記収集手段で収集された複数スライスの投影データに対して前記スライス方向の前記複数の検出素子列の各検出素子間における検出出力の流出入によるクロストークを補正する補正手段を備え
    前記補正手段は、前記X線源がスライス方向に対して細く絞ったX線を前記複数の検出素子列の各列に順番に照射していくときに前記収集手段で収集されたデータに基づきスライス方向のクロストークプロファイルを測定する測定手段と、
    この測定手段で測定されたクロストークプロファイルに基づきクロストーク行列を算出する算出手段と、
    この算出手段で算出されたクロストーク行列を用いて前記収集手段で収集された実際の複数スライスの投影データに対して前記クロストークを補正する補正実行手段とを備え、
    前記算出手段は、前記クロストークプロファイルに基づき、前記複数の検出素子列の内の前記画像の再構成利用列数に2を加算して得られた列数をNとした場合にN×N行列を前記クロストーク行列として算出し、
    前記補正実行手段は、前記N×N行列によるクロストーク行列を用いて前記クロストークを補正し、
    前記補正手段は、前記収集手段が前記複数の検出素子列の内の前記画像の再構成利用列数分の投影データを収集する場合に、収集された再構成利用列数分の投影データから収集されていない投影データを推定する推定手段を備え、
    前記補正実行手段は、前記クロストーク補正行列を用いて収集された再構成利用列数分の投影データと前記推定手段で推定された投影データに対して前記クロストークを補正することを特徴とするX線CT装置。
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