JP4193584B2 - カバー付き撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばカメラ付き携帯電話装置など、装置本体の小型化を図りながら、固定焦点での接写撮影が可能なカバー付き撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、撮像装置は、電子技術の向上などにより小型化が進んでいる。
その小型化を達成するために、固定焦点の撮像レンズを備えた装置も多く開発され、市場を賑わせている。
【0003】
例えば、特開2002−185843号公報(特許文献1)の情報端末装置は、撮像ユニットを備え、通常撮影モードと指紋撮影モードとの切り替えに応じて、指紋撮影モード時には、焦点距離移動機構によりレンズ系の焦点距離を近接位置に設定すると共に、撮影窓を通して本体外方へ向けて光を照射する光源を点灯駆動するものである。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−185843号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の固定焦点での接写撮影が可能な撮像装置では、文字やバーコードなどを接写モードで撮影する際、ピントを合わせるのが難しかった。これは、例えばLCDなどの表示部によりピントを確認できる撮像装置であっても、小型化された装置本体に備えられた表示部の解像度は撮像装置の解像度より低いため、表示部に表示される画像は間引かれている状態となり、微妙なピントのずれまでは確認が困難となっていたからである。
【0006】
また、上述した特許文献1のものは、光源により照明しながら指紋を撮影できる好適なものであるが、ピント合わせに付いてまで考慮されたものではなく、また、装置本体の撮影窓より大きい被写体に対してピント合わせを確実に行うことまで考慮されたものではない。
すなわち、バーコードや文字などのサイズの平面の被写体に対する接写撮影についてまで考慮されたものではない。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、接写撮影が固定焦点によって行われる構成で、例えばバーコードや文字などのサイズの平面の被写体を撮影する場合であっても、簡単にピントの合った接写撮影が可能なカバー付き撮像装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、固定焦点による接写撮影が可能な撮像レンズと、撮像レンズを用いた撮影を制御する制御手段と、装置本体にヒンジ部を介して開閉可能に接続されたカバーとを備え、カバーを撮像レンズにおける光軸方向と平行になるよう開いた状態での当該カバー先端を通り、撮像レンズにおける光軸方向に対して垂直な平面が、撮像レンズによる接写撮影での固定焦点における合焦平面となるように該カバーが形成され、上記した撮像レンズが、通常撮影可能に構成され、上記したカバーは、当該カバーが閉状態である時に撮像レンズを被装する位置に開閉可能な蓋を備え、上記カバーが閉状態であっても、上記した蓋を開状態とすることにより撮像レンズによる撮影が可能であるように構成されたことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載の発明は、上記した蓋が開状態にされると、制御手段は、撮像レンズを用いる撮影機能をONにするよう制御することを特徴とする。
【0011】
請求項3記載の発明は、上記したヒンジ部が、上記したカバーが閉状態になる角度と、該カバーが撮像レンズにおける光軸方向と平行である方向まで開かれる角度とで、当該ヒンジ部における回動方向に固定可能であるように構成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項4記載の発明は、上記したヒンジ部が閉状態から開かれた角度を検知する角度検知手段を備え、上記したカバーが撮像レンズにおける光軸方向と平行になるよう開かれたことが上記の角度検知手段により検知されると、制御手段は、撮像レンズを用いる撮影機能を接写撮影可能状態にすることを特徴とする。
【0013】
請求項5記載の発明は、上記したカバーにおけるヒンジ部から離れる方向の先端から当該ヒンジ部に向かう方向に対してカバーに加えられた荷重を検知する荷重検知手段を備え、上記カバーが撮像レンズにおける光軸方向に開かれた状態で、上記の荷重検知手段により予め定められた以上の荷重が検知されると、制御手段は、撮像レンズを用いた撮像におけるシャッターをレリーズさせることを特徴とする。
【0014】
請求項6記載の発明は、上記した蓋が、スライド式により開閉されるようカバーに設けられたことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るカバー付き撮像装置を携帯電話に適用した場合の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
本実施形態の携帯電話は、カメラ機能を備えながらも小型化を達成した好適なものを例示している。
【0016】
本発明の第1の実施形態としての携帯電話100は、図1に示すように、カバー1と、装置本体2とを備えてなり、それぞれがアンテナ105側の端部に配設されたヒンジ部11を介して開閉可能に接続されて構成される。
このことにより、カバー1は、装置本体2に対して図2に示すように開閉可能とされる。すなわち、図1には、カバー1を図2(a)の閉状態として示しているが、図2(b)の開状態とすると、カバー1は閉状態に対して90度の角度まで開くよう構成されている。
【0017】
このようにカバー1は、ヒンジ部11を介して0度から90度の範囲で可動し、図2(a)に示す閉状態(0度)と、カバー1が最大まで開かれた図2(b)に示す開状態(90度)とで、ヒンジ部11における回動方向に固定可能であるように構成されている。
【0018】
装置本体2は、カバー1が閉状態で折り畳まれる側の背面側、すなわち図1(a)正面図に示される側に、LCDディスプレイなどの表示部101と、操作ボタンによる操作部102と、送話部(マイク)103と、受話部(スピーカ)104とを備え、受話部104の側の上側面にアンテナ105が挿設されてなる。
【0019】
また、装置本体2は、上記した表示部101の背面側である図1(c)背面図に示す側に、撮像レンズ5を備える。この撮像レンズの奥にCCDなどの撮像素子(不図示)があり、撮像レンズ5を通過した光束がその撮像素子上に結像されることにより、カメラとして機能する。
このことにより、撮影した画像をメールで送信したり、装置本体に保存したりすることができる。このメール送受信機能や電話機能を実現するための機能、構成は周知のものであり、説明を省略する。また、図2以降の図面では、アンテナ105などの通信部(不図示)を省略する。
【0020】
カバー1は、装置本体2に対して、図1(b)側面図に示すように、閉状態とした際に図1(c)背面図に示す側に折り畳まれるように、アンテナ105側に配設されたヒンジ部11を介して接続されている。
すなわち、カバー1は、閉状態で上述した撮像レンズ5を被装する側に配設され、この閉状態で撮像レンズ5を被装する位置に蓋付き窓3が開設されている。
【0021】
カバー1には、蓋付き窓3の位置に、スライド蓋4が埋設され、カバー1内部で図1における上下方向、すなわちヒンジ部11による軸支方向に垂直である方向であると共にカバー1の平面方向である方向に対して、スライド可能に構成されている。
このスライド蓋4は、図3に示すように、ヒンジ部11側の端までスライドされた時に、蓋付き窓3の開口部全体を閉ざすと共に撮像レンズ5を被装する。
また、図4に示すように、スライド蓋4がヒンジ部11から離れる方向の端までスライドされた時に、蓋付き窓3の開口部は一部を残して開状態となり、撮像レンズ5は露出された状態となり、カバー1が閉状態でも撮像レンズ5による撮影が可能な状態となる。
【0022】
上述したスライド蓋4のスライド移動は、ユーザによる手動で行われる。この手動で蓋付き窓3を開ける場合、ユーザはスライド蓋4の平面部分に指をかけてヒンジ部11から離れる方向にスライドさせ、蓋付き窓3を閉じる場合、ユーザは蓋付き窓3の開口部に一部残っているスライド蓋4の端部に爪を引っかけ、スライド蓋4を引き上げる。すなわち、スライド蓋4のヒンジ部11側の端部は、ユーザが爪を引っかけやすいように形成されている。
【0023】
撮像レンズ5は、固定焦点により撮影を行うレンズであり、被写体が合焦となる平面である合焦平面までの距離を、接写撮影用と通常撮影用との2段階に切り替え可能に構成されている。また、光軸は装置本体2に対して固定され、その光軸は、カバー1が開状態(90度開いた状態)まで開かれた際に、そのカバー1と平行になる。
ここで、接写撮影とは、撮像レンズから被写体までを至近距離として行う撮影であって、例えば印刷された文字やバーコードなどを撮影するのに好適な合焦距離(焦点面である撮像素子から合焦平面までの距離)での撮影である。
また、通常撮影(遠距離撮影)とは、撮像レンズから被写体までを接写撮影に比べて遠距離とし、接写撮影でない大半の被写体を対象とする撮影であって、特に人や物などを撮影するのに好適な合焦距離での撮影である。
【0024】
また、上述したカバー1は、撮像レンズ5における光軸方向に対して垂直でカバー1の開状態における先端を通る平面が、撮像レンズ5による固定焦点での接写撮影における合焦平面となるように形成されている。
すなわち、カバー1のヒンジ部11から離れる方向の長さは、撮像レンズ5における光軸方向に対して垂直でカバー1の開状態における先端を通る平面が、撮像レンズ5による固定焦点での接写撮影における合焦平面となるように調整されている。
【0025】
本実施形態としての携帯電話100は、電気的な構成として、図5に示すように、スライドレールによるスライド蓋4の開閉を検知する開閉センサ6と、電話機能など携帯電話100の動作全体を制御する制御部7(CPUなど)と、撮像レンズ5による撮影を行うためのカメラ機能部8とを備える。
この図5は、上記した開閉センサ6に関する基本的な信号の流れを示す図である。
【0026】
この開閉センサ6は、図6に示すように、蓋付き窓3の開時(解放状態)にはON信号を、蓋付き窓3の閉時(解放状態以外の状態)にはOFF信号を出力するように設定されている。出力された信号は、装置本体2の制御部7を介してカメラ機能部8と連携し、制御部7は、ON信号時にはカメラ機能部8を起動し、OFF信号時にはカメラ機能部8を終了するように制御する。
【0027】
次に、本実施形態としての携帯電話100における本発明に係る動作の概要について説明する。
本実施形態としての携帯電話100は、開閉可能なカバー1を備えることにより、このカバー1が閉状態ではカメラのレンズを保護し、開状態では撮影時のピント距離の目安ガイドとして使用できるというものである。また、カバー1に蓋付き窓3を開設し、スライド蓋4による開閉を利用することにより、簡単な操作でのカメラ機能のON/OFFを実現している。
【0028】
また、カバー1は、図1に示すように、閉状態で撮像レンズ5を覆うように装置本体2の凹部に収納される。このことにより、スライド蓋4も閉状態であれば、簡単な方法で撮像レンズ5を保護することが可能になる。
また、カバー1に蓋付き窓3を開設し、スライド蓋4による開時と閉時とをセンシングする。このことにより、ユーザが図4に示すように蓋付き窓3を開くことで、カメラ機能をONにすることが可能になる。反対に、ユーザが図3に示すように蓋付き窓3を閉じることで、カメラ機能をOFFすることも可能になる。
【0029】
さらに、カバー1のヒンジ部11から離れる方向の長さは、撮像レンズ5における光軸方向に対して垂直でカバー1の開状態における先端を通る平面が、撮像レンズ5による固定焦点での接写撮影における合焦平面となるように調整されている。このことにより、ユーザがカバー1を図7に示すように装置本体2に対して最大まで開いた状態で接写撮影を行う場合、カバー1を撮影時のピント距離の目安ガイドとして使用することが可能になる。
このように、本実施形態としての携帯電話100では、カバー1が、レンズ保護兼ピント距離目安ガイドとして機能する。
【0030】
次に、本実施形態としての携帯電話100における本発明に係る動作について、詳細に説明する。
まず、カメラ機能を使用しない時や収納時などには、ユーザは、カバー1を図1のように閉状態とすることで装置本体2の凹み部分に収納することができ、本体装置2と一体化した収納に好適な形状とすることができる。また、スライド蓋4も撮像レンズ5を被装するように閉じた状態にすることで、撮像レンズ5をキズなどから保護することができる。
【0031】
次に、ユーザが通常撮影をする場合には、カバー1を閉じたままの状態で、図4に示すようにスライド蓋4をスライドさせて蓋付き窓3を開くことにより、図5、図6に示すように、開閉センサ6からON信号が発信され、制御部7を経由して、カメラ機能部8に入力されてカメラ機能が起動され、撮影可能状態になる。
撮影終了後は、ユーザが図3に示すようにスライド蓋4をスライドさせて蓋付き窓3を閉じることにより、図5、図6に示すように、開閉センサ6からOFF信号が発信され、制御部7を経由して、カメラ機能部8に入力されてカメラ機能が終了し、カメラ起動前の状態に復帰する。
【0032】
また、ユーザが接写撮影をする場合、ユーザは表示部101に表示される機能メニューなどから操作部102により接写モードによるカメラ機能の起動を選択する。
図8は、携帯電話100における本発明に係る電気的な構成と信号の流れの概要を示す図である。この図8に示すように、ユーザが機能メニューなどにより設定した操作部102からの設定入力が、制御部7を経由してカメラ機能部8を起動させ、撮像レンズ5を接写モードに設定させる。あるいは、ユーザが蓋付き窓3を開けることでカメラ機能部8を起動し、機能メニューなどによる操作部102からの設定入力で撮像レンズ5を接写モードに設定してもよい。
【0033】
こうして接写モードでカメラ機能が起動されると、ユーザはカバー1を最大まで開き、図2(b)に示すように、カバー1と装置本体2とが垂直状態になうように固定し、接写モードでの撮影可能状態にする。この状態で、図7に示すように、カバー1をガイドとして撮影面Xに接触させるように、かつ、装置本体2の平面方向(長手方向)と撮影面Xとが平行になるように対象物を接写撮影する。この撮影面Xが、例えば文字やバーコードなどの平面印刷物が卓上などに置かれたものである場合、上述した図7にしめすように接写撮影するだけで、撮影面Xを合焦平面に合致させることができ、高精度なピントによる接写撮影が特に簡単にできるようになる。
【0034】
以上のように、本実施形態としての携帯電話100によれば、第1の効果として、高精度な接写撮影が簡単に行えるようになるということである。
その理由は、カバー1をピント距離のガイドとして用いているため、いつでもジャストピントで撮影することが可能になるからである。また、特に文字やバーコードなどの平面印刷物を撮影する場合、より簡単に高精度なピントでの接写撮影を行うことができる。
【0035】
また、従来、携帯電話などに搭載されているカメラ機能は、起動までに数ステップの動作を必要とする事が多く、折角のシャッターチャンスを逃してしまうことも多かった。これは、配置できるボタンの数に制約があるため、すべての機能をボタン1つに割り付けること(ワンタッチ呼出にすること)が難しいためである。
このことに対し、第2の効果として、折角のシャッターチャンスを逃さないで済むようにすることができる。
その理由は、スライド蓋4を開けるだけでカメラ機能が起動するためである。
【0036】
また、従来、携帯電話などに搭載されている撮像レンズは、むき出しのものが多く、落としたり、ぶつけたりすることで、レンズを傷つける可能性が高かった。レンズカバーなどを付ければ撮像レンズ表面を保護することは可能であるが、レンズカバーの付け外しが面倒であるし、レンズカバー自体を無くしてしまう恐れもあった。
このことに対し、第3の効果として、面倒な手間をかけることなくカメラ機構の耐久性を向上させることができる。
その理由は、カバー1とスライド蓋4とにより、撮像レンズ5を保護しているためである。
【0037】
次に、本発明の第2の実施形態としての携帯電話200について説明する。
この第2の実施形態は、図10に示すように、カバー201の開閉状態、すなわちヒンジ部11における回動角度を検知する角度センサ12を、上述した第1の実施形態に加えたものである。
【0038】
動作としては、図11に示すように、カバー201が最大まで開かれた状態、すなわちヒンジ部11を介して装置本体202との角度が90度である状態になったことを角度センサ12が検知した場合、制御部7はカメラ機能部8をON状態にするとともに、撮像レンズ5を接写モードに設定させ、接写撮影可能状態とする。
このことにより、ユーザは接写撮影可能状態にするまでの一連の動作を、カバー201を開状態にするだけで自動的に行うことができる。
【0039】
次に、本発明の第3の実施形態としての携帯電話300について説明する。
この第3の実施形態は、図11に示すように、カバー301に対して、ヒンジ部11から離れる方向の先端からそのヒンジ部11に向かう方向に加えられる荷重を検知する荷重センサ13を、上述した第2の実施形態にさらに加えたものである。
【0040】
動作としては、第2の実施形態で上述したようにして接写撮影可能状態となった後、図12に示すように、荷重センサ13が、予め設定された一定の荷重以上の荷重がカバー301に対して先端からヒンジ部11への方向に加えられたことを検知すると、制御部7は、自動的にカメラ機能部8を経由してシャッター14をレリーズさせる。
このことにより、ユーザは、図13に示すように、携帯電話300から撮影面Xに対して力Fを加えるだけで、シャッターをレリーズして高精度なピントによる接写撮影を行うことができる。
【0041】
このため、この第3の実施形態としての携帯電話300によれば、ユーザがシャッターをレリーズするボタンを押下する時に発生する手ぶれを防止することができる。また、接写撮影でのシャッターレリーズを行うまでの一連の動作を、まずユーザがカバー301を開状態として装置本体302の平面方向(長手方向)と撮影面Xとが平行になるようにした後、カバー1をガイドとして撮影面Xに接触させて押しつけるだけで、自動的に行うことができる。
すなわち、接写撮影でのシャッターレリーズまでの一連の動作を、操作ボタンや機能メニューを用いることなく、簡単な操作で感覚的に行うことができ、かつ、高精度なピントでの接写撮影を行うことができる。
【0042】
なお、上述した第3の実施形態では、荷重センサ13の位置は、開状態でカバー301に対して先端からヒンジ部11への方向に加えられる荷重を検知することができれば任意の位置であってよく、例えば、カバー301の先端やヒンジ部11の部分であってもよい。
【0043】
以上のように、本発明の各実施形態としての携帯電話によれば、カバー11が固定焦点の接写撮影におけるピント距離目安ガイド機能を備えることにより、文字やバーコードなどの接写撮影を簡単に行うことができる。
また、カバー11のスライド蓋4を、撮像レンズ5を被装する構造として付加することにより、カメラ機構へのキズを防止し、耐久性を向上させることができる。
また、スライド蓋4の開閉を利用してカメラ機能の起動を簡単にすることにより、ユーザがシャッターチャンスを逃さないよう利便性を高めることができる。
【0044】
また、角度センサ12によりカバーの開閉状態をセンシングすることにより、ユーザがカバーを開状態にするだけで接写モードでのカメラ起動を行うことができる。
また、荷重センサ13を用いることにより、接写撮影時に安定した状態で、自動的にシャッターをレリーズする機能を実現している。
【0045】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、操作部102が操作ボタンであることとして説明したが、入力に用いるものであればこのものに限定されず、例えば、ダイヤルや多方向入力キーなどであってもよい。
【0046】
また、撮像レンズ5による合焦距離は、2段階に切り替え可能として説明したが、固定焦点による接写撮影が可能であればこのものに限定されず、2段階以上何段階であってもよい。また、通常撮影時には自動焦点(AF)により制御される構成であってもよい。
【0047】
また、カバー1がヒンジ部11を介して90度まで開くことが可能な構成として説明しているが、少なくとも撮像レンズ5における光軸方向と平行になる角度まで開くことができればこの角度に限定されず、例えば、180度まで開く構成であってもよい。
【0048】
また、カバー1がヒンジ部11を介して90度まで開かれた際に撮像レンズ5における光軸方向と平行になることとして説明しているが、カバー1がヒンジ部11を介して開かれることで撮像レンズ5における光軸方向と平行になる角度は90度に限定されず、筐体形状に応じて任意の角度であってよい。
【0049】
また、以上に、本発明に係るカバー付き撮像装置を携帯電話に適用したものについて説明したが、このものに限定されず、例えば、カメラを備えたPDA(Personal Digital Assistant)などのカメラ付き携帯情報端末装置や、デジタルカメラなどにも本発明は同様に適用可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、カバーが固定焦点での接写撮影におけるピント距離のガイドとして使用可能に形成されることにより、接写撮影が固定焦点によって行われる構成で、例えばバーコードや文字などのサイズの平面の被写体を撮影する場合であっても、簡単にピントの合った接写撮影ができる。
【0051】
また、ユーザが開閉可能な蓋を開状態とするだけで、撮影可能な状態にすることができる。
また、ヒンジ部が閉状態から開かれた角度を角度検知手段が検知することで、ユーザは撮像レンズにおける光軸方向と平行になるようカバーを開くだけで撮影機能を接写撮影可能状態にすることができる。
また、荷重検知手段により、ユーザが接写撮影時に安定した状態で、シャッターをレリーズさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態としての携帯電話100の外観を示す図であり、(a)正面図、(b)側面図、(c)背面図である。
【図2】該携帯電話100の側面を示す図であり、(a)閉状態、(b)開状態である。
【図3】該携帯電話100におけるスライド蓋4の閉状態を示す側面図、背面図、A−A断面図である。
【図4】該携帯電話100におけるスライド蓋4の開状態を示す背面図、B−B断面図である。
【図5】該携帯電話100における開閉センサ6に関する基本的な信号の流れを示す図である。
【図6】開閉センサ6による開閉検知での動作を示す図である。
【図7】第1の実施形態としての携帯電話100による接写撮影で、カバー1をピント距離の目安ガイドとして使用した状態を示す図である。
【図8】該携帯電話100における本発明に係る電気的な構成と信号の流れの概要を示す図である。
【図9】第2の実施形態としての携帯電話200における本発明に係る電気的な構成と信号の流れの概要を示す図である。
【図10】該携帯電話200における角度センサ12による角度検知での動作を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施形態としての携帯電話300における本発明に係る電気的な構成と信号の流れの概要を示す図である。
【図12】該携帯電話300における荷重センサ13による荷重検知での動作を示すフローチャートである。
【図13】該携帯電話300による接写撮影で、荷重センサ12によりシャッターをレリーズする状態でのユーザによる力Fが加えられる方向を示す図である。
【符号の説明】
1、201、301 カバー
2、202、302 装置本体
3 蓋付き窓
4 スライド蓋
5 撮像レンズ
6 開閉センサ(開閉検知手段)
7 制御部
8 カメラ機能部
11 ヒンジ部
12 角度センサ(角度検知手段)
13 荷重センサ(荷重検知手段)
14 シャッター
101 表示部
102 操作部
103 送話部
104 受話部
105 アンテナ
Claims (6)
- 固定焦点による接写撮影が可能な撮像レンズと、前記撮像レンズを用いた撮影を制御する制御手段と、装置本体にヒンジ部を介して開閉可能に接続されたカバーとを備え、
前記カバーを前記撮像レンズにおける光軸方向と平行になるよう開いた状態での当該カバー先端を通り、前記撮像レンズにおける光軸方向に対して垂直な平面が、前記撮像レンズによる接写撮影での前記固定焦点における合焦平面となるように該カバーが形成され、
前記撮像レンズは、通常撮影可能に構成され、
前記カバーは、当該カバーが閉状態である時に前記撮像レンズを被装する位置に開閉可能な蓋を備え、
前記カバーが閉状態であっても、前記蓋を開状態とすることにより前記撮像レンズによる撮影が可能であるように構成されたことを特徴とするカバー付き撮像装置。 - 前記蓋が開状態にされると、前記制御手段は、前記撮像レンズを用いる撮影機能をONにするよう制御することを特徴とする請求項1記載のカバー付き撮像装置。
- 前記ヒンジ部は、前記カバーが閉状態になる角度と、前記カバーが前記撮像レンズにおける光軸方向と平行である方向まで開かれる角度とで、当該ヒンジ部における回動方向に固定可能であるように構成されたことを特徴とする請求項1または2記載のカバー付き撮像装置。
- 前記ヒンジ部が閉状態から開かれた角度を検知する角度検知手段を備え、
前記カバーが前記撮像レンズにおける光軸方向と平行になるよう開かれたことが前記角度検知手段により検知されると、前記制御手段は、前記撮像レンズを用いる撮影機能を接写撮影可能状態にすることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のカバー付き撮像装置。 - 前記カバーにおける前記ヒンジ部から離れる方向の先端から当該ヒンジ部に向かう方向に対して前記カバーに加えられた荷重を検知する荷重検知手段を備え、
前記カバーが前記撮像レンズにおける光軸方向に開かれた状態で、前記荷重検知手段により予め定められた以上の荷重が検知されると、前記制御手段は、前記撮像レンズを用いた撮像におけるシャッターをレリーズさせることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のカバー付き撮像装置。 - 前記蓋は、スライド式により開閉されるよう前記カバーに設けられたことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載のカバー付き撮像装置。
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