JP4193424B2 - 高周波検波装置および高周波検波方法 - Google Patents
高周波検波装置および高周波検波方法 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高周波検波方法に関し、特に、マイクロ波及びミリ波帯で用いられる検波用回路の高周波検波方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の高周波検波方法は、マイクロ波・ミリ波送受信装置において、出力電力を高精度にかつ、広ダイナミックレンジで制御する手段が必要とされる。図7は従来の検波器の一例を示す回路図である。従来例は図7に示すように、高周波信号が信号入力端子26から入力され、信号入力端子26に、検波ダイオード21と、ローパスフィルター回路25とが接続される。ローパスフィルター回路25はインダクタンスLおよびキャパシターCとを有し、その出力は検波出力端子7に接続される。この検波器では、図4に示されるように、入力電力-20から30(dBm)と、検波電圧(V)とは、ほぼ線形な検波電圧特性を示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の高周波検波方法において、通常想定される入力電力範囲では、直流出力検波電圧として、数V〜1mV以下というような高精度な外部検出回路が要求され、信号入力の上限に関して、検波ダイオードは、一般にショットキー接合されたダイオードであるため、逆方向の耐圧が存在し、ある信号入力特性を越えると、図4に示すように、入力電力に対して検波電圧が20dB以上では点線で示すように飽和してしまい、検波器としての動作不良を起こす可能性あり、かつ、その飽和点は、ダイオード素子個別の耐圧のバラツキによって支配されるため制御が難しい。
【0004】
また、そのような大信号を入力したときに、検波ダイオード自体の過飽和、及び消費電力の観点から信頼性を大幅に損なうことになってしまう。つまり、飽和する入力電力が、動作不良を起こす検波器入力電力の上限になると考えられる。
【0005】
他方、信号入力の下限に関して、1mV以下のような微少な検波出力電圧を制御するために検波器外部に微少な電圧を増幅できる演算増幅回路等を用いる。しかし、演算増幅器は、それ自体にオフセット電流と電圧が存在するため、微少な信号電力入力時に検波ダイオードから出力される微少な検波電圧とオフセット電圧のS/N比が十分得られず、検波誤差を大きく生じさせてしまう。ここで、検波電圧の出力が適当に高くなるように入力信号電力の下限が決定される。
【0006】
本発明の目的は、広範囲な信号入力レベルに対して良好な検波特性が得られるように、入力低電力信号時には、少しでも高い検波電圧が、高入力電力時には少しでも低い電圧が得られるように信号入力対検波電圧の特性曲線を制御できる高周波検波方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の高周波検波装置は、信号入力端子と、検波ダイオードと、検波曲線補正回路と、ローパスフィルター回路と、第1の検波電圧出力端子とを備えた高周波検波装置であって、検波曲線補正回路は、直列に接続された検波曲線補正抵抗と検波曲線補正ダイオードとからなり、検波曲線補正ダイオードの極性が検波ダイオードと逆になるように、検波ダイオードに対して並列に接続され、検波ダイオードのカソードに、信号入力端子と、ローパスフィルター回路の入力と、が接続され、ローパスフィルター回路の出力に、第1の検波電圧出力端子が接続されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の高周波検波方法は、検波曲線補正ダイオードと検波曲線補正抵抗とが直列に接続された検波曲線補正回路を、検波曲線補正ダイオードの極性が検波ダイオードと逆になるように、検波ダイオードに対して並列に接続し、入力信号を、検波ダイオードのカソードと、ローパスフィルター回路の入力と、が接続された接続点に供給し、ローパスフィルター回路の出力から検波電圧を出力することを特徴とする。
【0013】
(作用)
本発明の高周波検波装置および高周波検波方法は、アノードとカソードの極性が検波ダイオードと反転された検波曲線補正ダイオードと、それと直列接続された検波曲線補正抵抗を有する検波曲線補正回路が、検波ダイオードと並列接続され、検波曲線制御用抵抗を適当に設定することで、所望の信号入力範囲に対する直流出力電圧の曲線を適当に設定できる回路を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施例の回路図である。図1に示す本実施例は、通常用いられる検波ダイオード1と、検波曲線補正回路3を備えている。検波曲線補正回路3は、検波ダイオード1と並列接続された検波曲線補正ダイオード2と、検波曲線補正ダイオード2に直列接続された検波曲線補正抵抗4とを有する。ここで、検波曲線補正ダイオード2は、検波ダイオード1に対してアノードとカソードの極性が反転されて並列接続されていなければならない。
【0015】
次に、本実施例の動作について、図3及び図4を用いて説明する。通常用いられる検波器の入力電力対出力電圧の特性を図4に示す。この曲線の形は、検波ダイオードの物理的性質である、ビルトインポテンシャル、接合容量、内部抵抗、ショットキー耐圧等が支配的要因になって決定される。つまり、この曲線の形状は、使用する検波ダイオードによって個別に決定されてしまい、外部に付加回路を接続しない限り、その曲線自体の大幅な変更は期待できない。そこで、検波曲線補正用ダイオード2と検波曲線補正用抵抗4を図1に示すように付加した回路を考える。検波曲線補正ダイオード2は、検波ダイオード1に対してアノードとカソードの極性が反転されている。図3は本実施例の動作を説明のための相関図であり、図3は本実施例の代表的なシミュレーションデータを示す。
【0016】
はじめに図3の検波曲線を3つの領域にわけて考える。検波領域1の時は、入力信号電圧振幅が、検波曲線補正ダイオード2のVf(順方向立ち上がり電圧)よりも低いため、検波曲線補正回路3には電流が流れず、すなわち、検波曲線補正回路3が働かず、検波ダイオード1のみの図4に示す一般的な検波特性を示す。さらに、入力信号振幅が検波曲線補正ダイオードのVfを越えるような高周波信号電圧が入力され始める検波領域2では、検波曲線補正回路3には徐々に高周波電流が流れはじめ、そのことで、検波ダイオード1に流れる電流が減少し、検波電圧曲線の傾きが鈍ることになる。
【0017】
さらに、入力電圧振幅が、Vfを大きく超えるような検波領域3になると検波曲線補正抵抗4の寄与が大きくなり、入力信号に対して一定の損失回路のように働き、検波曲線の傾きは本来の特性よりも鈍るものの入力電力に対して線形な領域になる。つまり、検波領域2、3の効果で検波電圧曲線は入力信号に対して感度が鈍くなり、この結果、より広い範囲の入力信号によっても検波電圧が、高くなりすぎること(飽和)を抑制できる。
【0018】
さらに、図5に検波曲線補正用抵抗4の抵抗値をパラメーターにした結果を示すが、抵抗値0−100オームによって、検波電圧曲線を制御できることを示している。ここで、入力電力対検波電圧の特性は、線形から大きくはずれることになるが、よく用いられるように検波曲線の補正値をROMテーブルに記憶させて入出力特性を補正することで、高精度に入力電力を直流電圧に換算できる。
【0019】
また、図6に示すように、従来の検波ダイオード21にて消費される電力は、本実施例では、検波ダイオード1にて消費される電力は、検波曲線補正ダイオード2と、検波曲線補正用抵抗4とで分散して消費されることで減少し、信頼性向上を可能にすることができる。
【0020】
図2は本発明の他の実施例を示す回路図である。図2に示す他の実施例においては、信号入力端子6に、検波ダイオード1のカソードと、検波曲線補正回路3の検波曲線補正抵抗4の一端が接続され、検波曲線補正抵抗4の他端に検波曲線補正ダイオード2のアノードが接続され、信号入力端子6からローパスフィルター回路5を通して一方の検波電圧出力端子8が接続される。一方の検波電圧出力端子8には、第一の抵抗9を通して第一のバイアス電圧E1が印加される。
【0021】
リファレンス回路10の他方の検波出力端子8には、第二の抵抗13を通して第二のバイアス電圧E2が印加され、差動用のダイオード11のカソードが第三の抵抗12の一端に接続され、第二の抵抗12の他端が他方の検波出力端子8に接続される。このようにすると、温度特性を考慮した、差動検波出力回路にも適用できる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、高周波で用いられる検波用回路の検波ダイオードと、この検波ダイオードに対してアノードとカソードの極性が反転された検波曲線補正ダイオードとを並列接続することにより、検波特性曲線を制御し、より広い信号入力範囲に対して、より狭い直流出力電圧の範囲を容易に設定できる効果がある。
【0023】
また、検波ダイオードにて消費される電力は、検波曲線補正ダイオードと、検波曲線補正抵抗とで分散して消費されることで減少し、信頼性向上を可能にする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の回路図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す回路図である。
【図3】本実施例の動作を説明するための入力電力と検波電圧との相関図である。
【図4】従来例の動作を説明するための入力電力と検波電圧との相関図である。
【図5】本実施例の検波曲線補正抵抗による動作を説明するための入力電力と検波電圧との相関図である。
【図6】本実施例の各素子の消費電力を説明するための入力電力と検波電圧との相関図である。
【図7】従来の検波器の一例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 検波ダイオード
2 検波曲線補正ダイオード
3 検波曲線補正回路
4 検波曲線補正抵抗
5 ローパスフィルター回路
6 信号入力端子
7、8 検波電圧出力端子
9、12 抵抗
10 リファレンス回路
11 ダイオード
Claims (4)
- 信号入力端子と、検波ダイオードと、検波曲線補正回路と、ローパスフィルター回路と、第1の検波電圧出力端子とを備えた高周波検波装置であって、
前記検波曲線補正回路は、直列に接続された検波曲線補正抵抗と検波曲線補正ダイオードとからなり、前記検波曲線補正ダイオードの極性が前記検波ダイオードと逆になるように、前記検波ダイオードに対して並列に接続され、
前記検波ダイオードのカソードに、
前記信号入力端子と、
前記ローパスフィルター回路の入力と、
が接続され、
前記ローパスフィルター回路の出力に、前記第1の検波電圧出力端子が接続されていることを特徴とする高周波検波装置。 - 請求項1に記載の高周波検波装置であって、
第1の抵抗と、第1のバイアス電源と、第2の抵抗と、第2のバイアス電源と、第2の検波電圧出力端子と、第3の抵抗と、差動用のダイオードとをさらに備え、
前記ローパスフィルター回路の出力に前記第1の抵抗の一端が接続され、
前記第1のバイアス電源は、前記第1の抵抗の他端に第1のバイアス電圧を印加し、
前記第2の検波電圧出力端子には、前記第2の抵抗の一端と、前記第3の抵抗の一端とが接続され、
前記第3の抵抗の他端には前記差動用のダイオードのカソードが接続され、
前記第2のバイアス電源は、前記第2の抵抗の他端に第2のバイアス電圧を印加し、
前記第1の検波電圧出力端子の電圧と前記第2の検波電圧出力端子の電圧との電圧差を、差動検波出力として出力することを特徴とする、高周波検波装置。 - 検波曲線補正ダイオードと検波曲線補正抵抗とが直列に接続された検波曲線補正回路を、前記検波曲線補正ダイオードの極性が検波ダイオードと逆になるように、前記検波ダイオードに対して並列に接続し、
入力信号を、
前記検波ダイオードのカソードと、
ローパスフィルター回路の入力と、
が接続された接続点に供給し、
前記ローパスフィルター回路の出力から、検波電圧を出力することを特徴とする高周波検波方法。 - 請求項3に記載の高周波検波方法であって、
前記ローパスフィルター回路の出力に第1の抵抗を接続し、
前記第1の抵抗を介して前記ローパスフィルター回路の出力に第1のバイアス電圧を印加し、
第2の抵抗の一端に第2のバイアス電圧を印加し、
第3の抵抗の一端に差動用のダイオードのカソードを接続し、
前記検波電圧と、前記第2の抵抗の他端と前記第3の抵抗の他端との接続点の電圧との電圧差を、差動検波出力として出力することを特徴とする、高周波検波方法。
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