JP4192874B2 - プロテクタキャップ - Google Patents

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Description

この発明は、地中に鉄筋コンクリート基礎杭を構築する際等に用いられるプロテクタキャップ、詳しくは鉄筋コンクリート基礎杭の構成体である鉄筋籠の主筋をなす縦筋の頭部とコンクリート上部の余盛部分とを縁切りして、縦筋頭部へのコンクリートの付着を防止するプロテクタキャップに関する。
ビルその他の構造物を地上に構築するに際して、先ず地中に鉄筋コンクリート基礎杭(以下単にコンクリート基礎杭とする)を施し、そのコンクリート基礎杭の上に地上構造物を築造することが行われている。
場所打ちコンクリート基礎杭の工法としては、従来より、地盤に杭孔を所定深さまで掘削した上で、コンクリート基礎杭の設計天端レベルよりも高さの高い鉄筋籠を杭坑内に挿入し、その後に杭坑内に流動状態のコンクリートを底部から順に上方に打設して行き、その後これを鉄筋籠と一体に硬化させる工法が用いられている。
ここでコンクリート基礎杭の設計天端レベルよりも上方まで突き出した鉄筋籠の頭部は、地上に築造される構造物の鉄筋との接合に用いられる。
ところで杭孔内にコンクリートを下から上に順に打設して行くと、その上部のコンクリートは掘削した土砂その他の不純物或いは汚れを含んだものとなって、強度不足の不良コンクリートとなる。
そこで地中に構築すべきコンクリート基礎杭の設計天端レベルよりも上方までコンクリートを打設しておいて(余盛をしておいて)、硬化後にその余盛部分を斫り(はつり)取って(除去して)鉄筋籠の上部、具体的には縦筋頭部を剥き出しにすることが行われている。
しかしながらこの余盛部分のコンクリートは当然ながら鉄筋籠における縦筋頭部に付着して一体化していることから、この余盛部分のコンクリートを斫り取って鉄筋籠の縦筋頭部を剥き出しにするといった作業は極めて困難な作業であり、作業時間も長時間を有する。
その対策の一例が下記特許文献1に開示されている。
図10はその具体例を示している。
同図において200は杭孔、204は杭孔200内に挿入された鉄筋籠で、206はその主筋をなす縦筋、208は環状筋である。尚Hはコンクリート基礎杭の設計天端レベルを表わしている。
210は、略円筒形状をなし且つ中心に上下貫通の中心孔を有する合成樹脂等の発泡体から成るプロテクタキャップで、その中心孔においてプロテクタキャップ210を各縦筋206の頭部に差し込んでおき、その状態でコンクリートを打設することによって、上部の余盛部分と鉄筋籠204の上部、具体的には各縦筋206頭部とを縁切りすることができる。
この特許文献1に開示の発明によれば、確かに従来に比べてコンクリート上部の余盛部分を斫り取って、鉄筋籠204における縦筋206頭部を剥き出しにする作業を容易に行うことができる。
しかしながらこの場合、ポリエチレン等の合成樹脂の発泡体から成るプロテクタキャップ210は1回限りの使い捨てとなるものであり、また斫り取り作業に際して粉砕されたプロテクタキャップ210の合成樹脂の発泡体が産業廃棄物となって発生し、その処理処分が問題となる。
またこの合成樹脂の発泡体から成るプロテクタキャップ210は、単にその中心孔において鉄筋籠204の縦筋206頭部に差し込まれて装着されるだけのものであって固定力の弱いものであり、杭孔200内にコンクリートを打設したときに浮き上がりを生じてしまう。
そのため、その浮き上がりを防止するための手段を別途に講じることが必要となる(図10に開示のものでは浮き上がり防止のための環状部材212を各プロテクタキャップ210とは別にその上側に設けている)。
またこのポリエチレン等の合成樹脂の発泡体から成るプロテクタキャップ210は、縦筋206のサイズや種類が異なった場合に、それに対して十分対応することができない(これに対応するためにはサイズの異なった多数種類のプロテクタキャップ210を用意しておくことが必要となる)といった問題も内在する。
尚、特許文献1とは異なった対策の例として下記特許文献2,特許文献3,特許文献4に開示のものがある。
しかしながらこれらは本発明とは異なったものである。
特開平10−72823号公報 特公平7−76449号公報 特開2002−201637号公報 特開2003−20642号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、鉄筋籠の縦筋頭部に対する着脱が容易であってしかも取付状態で固定力が強く、特別な浮き上り防止のための手段を講ずる必要がないとともに、何回も繰り返し使用が可能であって産業廃棄物を発生させず、しかもコンクリート上部の余盛部分の斫り取り作業を従来に増して容易化することのできる、場所打ち鉄筋コンクリート杭の施工に際して用いられるプロテクタキャップを提供することを目的とする。
而して請求項1のものは、現場打ち鉄筋コンクリート杭の構成体である鉄筋籠の主筋を成す縦筋の頭部に被嵌されて、コンクリート上部の余盛部分と縦筋頭部とを縁切するプロテクタキャップであって、全体として内外2重構造の筒状をなし、内周側には軸心方向に向って内方に膨出可能な弾性の内周部材を有しているとともに、外周側には外方向に向って膨出可能な弾性の外周部材を有しており、更に該外周部材の内側であって該内周部材の外側に加圧室を有していて、該加圧室に連通して流体の導入孔が設けられ、該加圧室に導入された流体の加圧力で該内周部材が内方に膨出して前記縦筋頭部の外周面に密着状態に固定保持されるとともに該縦筋頭部のシールをなす一方、該外周部材が外方に膨出して全体的に大径化するようになしてあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記内周部材を膨出させる加圧室と前記外周部材を膨出させる加圧室とが共通の加圧室であることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項2において、前記内周部材及び外周部材が何れも弾性チューブから成っていることを特徴とする。
請求項4のものは、請求項3において、前記弾性チューブから成る前記内周部材と前記外周部材とが別体をなしていて、各下端部が重ね合せ状態で全周に亘り接着されていることを特徴とする。
請求項5のものは、請求項4において、前記内周部材に対して前記外周部材が長尺をなしており、該内周部材及び外周部材の各上端部に密栓が施されて、各密栓の間及び該外周部材と該内周部材との間に前記加圧室が形成されていることを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、プロテクタキャップを弾性の内周部材と外周部材とを有する、全体として内外2重構造の筒状となし、そして加圧室に導入した流体の加圧力で内周部材を内方に、また外周部材を外方にそれぞれ膨出変形させて全体的に大径化するとともに、内周部材の内方への膨出によって、これを鉄筋籠における縦筋頭部の外周面に密着させてそこに固定保持されるようになすとともに、その密着力に基づいて鉄筋頭部のシールをなすようにしたものである。
本発明のプロテクタキャップは、エアなどの流体を加圧室から抜いた状態としておくことで、容易にプロテクタキャップを鉄筋籠における縦筋頭部に挿入することができる。
また挿入後において加圧室にエア等の流体を導いて加圧することで、内周部材,外周部材をそれぞれ内方及び外方に容易に膨出させることができる。
而して内周部材の内方への膨出によって、プロテクタキャップを縦筋頭部に簡単に且つ強固に固定状態となすことができ、また併せてコンクリートを打設したとき、縦筋頭部をコンクリートに対し良好にシールすることができる。
一方外周部材は加圧室の加圧力で外方に膨出して大径化し、従ってコンクリート打設後において、詳しくは余盛部分を打設した後において加圧室からエア等の流体を抜くと、加圧力の消失によって自身の弾性力によって縮径する。
即ち本発明のプロテクタキャップは、加圧室の加圧力を抜くことによって、内周部材及び外周部材がそれぞれ自身の復元力で原形状に戻り、そして内周部材が原形状に戻ることによって、即ち拡径することによって鉄筋頭部から離間し、ここにおいて鉄筋頭部に対するプロテクタキャップの固定が解除される。
また外周部材が原形状に戻ることによって、即ち縮径することによって、コンクリートの余盛部分との間に隙間を生ぜしめる。
従って加圧室の加圧力を抜くことで、簡単にプロテクタキャップを抜き出すことができる。
コンクリートの余盛部分の斫り取り作業はその後において行われることとなるが、その際簡単に余盛部分を斫り取ることができる。このときプロテクタキャップが同時に粉砕されてそれが産業廃棄物となるといった問題を生じない。
また本発明のプロテクタキャップは一回限りの使い捨てのものではなく、何回も繰り返し使用できる特長も有する。
更に本発明のプロテクタキャップは、それ自身縦筋頭部に対する固定力の強いものであるため、特許文献1に示すような特別な浮き上り防止手段を設けることも要しない。
また本発明のプロテクタキャップは、加圧力を適宜コントロールすることによって内周部材の膨出量を自由にコントロールすることができ、従って様々な太さの縦筋に対応できる利点も有する。
加えて本発明のプロテクタキャップは、内周部材の内方への膨出による縦筋頭部への密着力,固定力が大であって同時に高いシール性能も併せて得られる利点を有する。
本発明においては、上記内周部材を膨出させる加圧室と外周部材を膨出させる加圧室とをそれぞれ別々に設けておくこともできるが、請求項2に従ってその加圧室を共通の加圧室として構成しておくことが望ましい(請求項2)。
またそれら内周部材,外周部材は何れも筒状の弾性チューブにて構成しておくことができる(請求項3)。
ここで弾性チューブとしてゴムチューブ(ゴムホース)を用いることができる。
また弾性チューブから成る内周部材と外周部材とは、それらを別体となしておいて、各下端部を重ね合せ状態で全周に亘り接着しておくことができる(請求項4)。
本発明のプロテクタキャップは、鉄筋籠における縦筋頭部を貫通させる形態でプロテクタキャップを構成することもできるが、請求項5に従い内周部材に対して外周部材を長尺となして、内周部材及び外周部材の各上端部に密栓を施し、それら密栓の間及び外周部材と内周部材との間に上記の加圧室を形成する形態でこれを構成すること、即ち縦筋頭部をプロテクタキャップに対して貫通させない形態で構成しておくことができる。
このようにしておけば、内周部材及び外周部材の各上端部を互いに環状に重ね合せて接着しなくても、それぞれの上端部に密栓を施すことで容易に密閉の加圧室を形成することができ、更にまた導入孔の形成も簡単に行うことができる。
加えてその導入孔を容易に外周部材の上端部の密栓に上向きに突出する形態で設けることができ、かかる導入孔が外周部材から横向きに突出した状態となるのを避けることができる。
これにより、加圧力を抜いて収縮させたプロテクタキャップの周囲のコンクリートの余盛部分からの抜き出しをより容易化することができるとともに、導入孔に対して流体導入用の配管の接続作業を簡単化することができる。
またその配管がプロテクタキャップの外周部材から横向きに延び出すことによってコンクリート打設の障害となるのを回避できる利点も得られる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1及び図2において、10は後述の鉄筋籠52における縦筋頭部56Aに被嵌されて、縦筋頭部56Aをコンクリート打設時において被覆するプロテクタキャップであって、ゴムチューブ(ゴムホース)から成る内チューブ(内周部材)12及び外チューブ(外周部材)14を有する2重筒構造をなしている。
ここで内チューブ12は、内面ゴム層16と補強層18と外面ゴム層20との積層構造をなしており、また外チューブ14においても内面ゴム層22と補強層24と外面ゴム層26との積層構造をなしている。
ここで内チューブ12と外チューブ14とは、下端部が互いに重ね合せ状態で互いに全周に亘り接着されている。ここで接着は加硫接着であっても良いし、加硫後における接着剤を用いた後接着であっても良い。
図中27,28はそれぞれ内チューブ12,外チューブ14における接着による接合部を表わしている。
本実施形態において、外チューブ14は内チューブ12に対して長尺とされており、その内チューブ12と外チューブ14との各上端部には密栓30,32が施されている。
ここで内チューブ12の上端部の密栓30は、内金具34と外金具としてのかしめ金具36とから成っており、そのかしめ金具36が縮径方向にかしめられることによって、その内金具34とかしめ金具36とが内チューブ12の上端部を内外両側から挟み込む状態に固定され、内チューブ12の上端部を閉塞している。
他方、外チューブ14の上端部における密栓32もまた、内金具38と外金具としてのかしめ金具40とから成っており、そのかしめ金具40が縮径方向にかしめ付けられることによって、内金具38とかしめ金具40とが外チューブ14の上端部に固定され、同上端部を閉塞している。
そしてこれら密栓30と32との間及び内チューブ12と外チューブ14との間に、内部に導かれたエア(流体)の加圧力に基づいて内チューブ12と外チューブ14とを内外方向に加圧する加圧室42が形成されている。
外チューブ14の上端部に施された密栓32、詳しくはその内金具38には、エアを加圧室42に導入する導入孔を構成する口金具44が設けられている。この口金具44には、エア供給用の配管を接続する接続部46と、エア抜き用の操作部48とが設けられている。
図3〜図7はこのプロテクタキャップ10の使用例を示している。
図3において、50は掘削により地盤に形成された杭孔で、52はその内部に挿入された鉄筋籠である。
鉄筋籠52は、鉄筋コンクリート基礎杭54(以下単にコンクリート基礎杭)の構成体を成すもので、その上部がコンクリート基礎杭54の設計天端レベルHよりも所定寸法(約1m)上方に突き出している。予めそのように鉄筋籠52が構成されている。
尚、56は鉄筋籠52における主筋を成す縦筋で、58は環状筋である。
本実施形態のプロテクタキャップ10は次のようにして使用する。
即ち図3に示しているように、コンクリート基礎杭54の設計天端レベルHよりも上方に突き出した縦筋56の数に対応したプロテクタキャップ10を、それぞれ縦筋頭部56A(図4(I)参照)に取り付けておく。
即ち、図4(I)に示しているように加圧室42にエア圧を導入しない状態でプロテクタキャップ10を鉄筋頭部56Aに上側から下向きに挿し込んでおく。
ここで内チューブ12は鉄筋頭部56Aの外径に対して内径が十分大きいものとされており、従って簡単にその挿込作業を行うことができる。
図4(II)はこのようにしてプロテクタキャップ10を鉄筋頭部56Aに挿し込んだ状態を示している。
次にこの状態で口金具44を通じて加圧室42内にエア圧を導入する。
するとその加圧力で内チューブ12が径方向内方に、また外チューブ14が外方にそれぞれ膨出する。
図4(III)はこのときの状態を表している。
図4(III)に示す状態では、内チューブ12が内方への膨出により略全長に亘ってその内周面が鉄筋頭部56Aの外周面に強く密着し、鉄筋頭部56Aに固定保持されるとともに、鉄筋頭部56Aをシールした状態となる。
一方外チューブ14は、径方向外方への膨出によってプロテクタキャップ10全体の径を大径化する。
図5(IV)はこの状態で杭孔50内にコンクリートを打設した状態を表している。
図中60は、その打設したコンクリートの上部、即ち余盛部分を表している。
このようにしてコンクリート打設を行ったら、次に図5(V)に示しているように加圧室42からエアを抜いて、内チューブ12及び外チューブ14をそれぞれ自身の弾性力に基づいて元の形状、即ち図4(I)に示す形状に復帰させる。
これによりプロテクタキャップ10の内チューブ12は鉄筋頭部56Aから離れて固定が解除され、また同時に外チューブ14も縮径方向に形状復帰して、コンクリートの余盛部分60から離間する。
そこで図6(VI)に示しているようにプロテクタキャップ10を鉄筋頭部56Aから図中上方に引き抜く。
このときプロテクタキャップ10を容易に鉄筋頭部56A及びコンクリートの余盛部分60から上方に抜き出すことができる。
その後、余盛部分60を斫り取ることによって、図7に示すようにコンクリート基礎杭54を杭孔50内に残し、余盛部分60を取り除いて鉄筋籠52における縦筋頭部56Aを剥き出し状態とすることができる。
以上のように本実施形態のプロテクタキャップ10は、弾性の内チューブ12と外チューブ14とを有する全体として内外2重構造の筒状をなし、そして加圧室42に導入したエアの加圧力で内チューブ12を内方に、また外チューブ14を外方にそれぞれ膨出変形させて全体的に大径化するとともに、内チューブ12の内方への膨出によってこれを鉄筋籠52における縦筋頭部56Aの外周面に密着させてそこに固定保持されるようになすとともに、その密着力に基づいて鉄筋頭部56Aのシールをなすようにしたものである。
本実施形態のプロテクタキャップ10は、エアを加圧室42から抜いた状態としておくことで、容易にプロテクタキャップ10を鉄筋籠52の縦筋頭部56Aに挿し込むことができる。
また挿込後において加圧室42にエアを導いて加圧することで、内チューブ12,外チューブ14をそれぞれ内方及び外方に容易に膨出させることができる。
そしてコンクリート打設後においては、加圧室42からエアを抜くことで、縦筋頭部56A及びコンクリートの余盛部分60との間に全長に亘って隙間を形成でき、従って容易にプロテクタキャップ10を上方に抜き出すことができる。従って、その後における余盛部分60の斫り取り作業を簡単に行うことができる。
その際、プロテクタキャップ10が同時に粉砕されてそこに産業廃棄物を発生させてしまうといった問題を生じない。
また本実施形態のプロテクタキャップ10は一回限りの使い捨てのものではなく何回も繰り返し使用できる利点も有し、更に縦筋頭部56Aに対する固定力の強いものであるため特別な浮き上り防止手段を設けることも要しない。
また本実施形態のプロテクタキャップ10は、加圧力を適宜コントロールすることによって内チューブ12の膨出量を自由にコントロールでき、従って様々な太さの縦筋56に対して対応することができる。
加えて本実施形態のプロテクタキャップ10は、内チューブ12の内方への膨出による縦筋頭部56Aへの密着力,固定力が大であるため、高いシール性能も併せて得られる利点を有する。
また本実施形態のプロテクタキャップ10は、内チューブ12及び外チューブ14の各上端部を互いに接着しなくても、それぞれの上端部に密栓30,32を施すことで容易に密閉の加圧室42を形成でき、また口金具44の取付けによるエアの導入孔の形成も簡単に行うことができる。
加えてその導入孔を外チューブ14の上端部の密栓32に上向きに突出する形態で設けることができ、導入孔がプロテクタキャップ10から横向きに突出した状態となるのを避けることができる。
これによりコンクリート打設後において加圧力を抜いて収縮させたプロテクタキャップ10を、周囲のコンクリートの余盛部分60からの抜き出しを容易に行うことができるとともに、導入孔に対してエア導入用の配管を接続したとき、その配管がプロテクタキャップ10から横向きに突き出した状態となってコンクリート打設の障害となるのを回避できる利点も得られる。
図8は本発明の他の実施形態を示している。
上記の実施形態は、縦筋頭部56Aを貫通させない非貫通タイプのものであるが、この図8の実施形態は貫通タイプのもので、内チューブ12と外チューブ14とが略同じ長さとされており、各下端部が互いに接着されて接合されている外、上端部もまた互いに重ね合せ状態で加硫接着その他により互いに接着されて接合されている。
図中62,64は上端部における内チューブ12と外チューブ14との接合部を表している。
42はこのようにして内チューブ12と外チューブ14との間に形成された環状の加圧室で、その加圧室42に連通する状態でエア導入のための口金具44が外チューブ14に横向きに突出する状態で設けられている。
この図8の形態のプロテクタキャップ10は、鉄筋頭部56Aに対し適宜の位置(高さ位置)までこれを挿し込んで、そこの部分でこれを鉄筋頭部56Aに固定できる特長を有する。
図9は本発明の更に他の実施形態を示している。
この実施形態のプロテクタキャップ10は、一本の長い弾性を有する樹脂チューブを2重筒状に折り返して内チューブ12と外チューブ14とを形成し、それぞれの上端部に密栓30,32を設けた例である。
ここで樹脂チューブは単層のもので、上記のような補強層18,24を断面中間部に有していない。
尚ここでは口金具44が単に細いパイプからなっており、また内チューブ12の上端の密栓30、詳しくはその内金具34からはロッド66が外チューブ14の上端部の内金具38を貫通して上向きに突き出しており、その突き出した部分において固定具68により内金具38に固定されている。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれらはあくまで一例示である。
例えば上記実施形態では内チューブ12,外チューブ14の何れもが弾性チューブにて2重筒状に構成されているが、場合によって内周部材12をプロテクタキャップ10の下端部等に部分的に設けておいて、その内周部材12を内方への膨出により縦筋頭部56Aに密着させ、その密着力によりプロテクタキャップ10を鉄筋頭部56Aに固定保持させるとともに併せてシール作用させるようになすことも可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた形態で構成可能である。
本発明の一実施形態であるプロテクタキャップの斜視図である。 同プロテクタキャップの断面図である。 同プロテクタキャップの使用方法の説明図である。 同プロテクタキャップの作用説明図である。 図4に続く作用説明図である。 図5に続く作用説明図である。 図6に続く工程の説明図である。 本発明の他の実施形態を示す断面図である。 本発明の更に他の実施形態を示す断面図である。 従来のプロテクタキャップをその使用例とともに示す説明図である。
符号の説明
10 プロテクタキャップ
12 内チューブ(内周部材)
14 外チューブ(外周部材)
30,32 密栓
42 加圧室
44 口金具(導入孔)
52 鉄筋籠
54 鉄筋コンクリート基礎杭
56 縦筋
56A 縦筋頭部
60 余盛部分

Claims (5)

  1. 現場打ち鉄筋コンクリート杭の構成体である鉄筋籠の主筋を成す縦筋の頭部に被嵌されて、コンクリート上部の余盛部分と縦筋頭部とを縁切りするプロテクタキャップであって、
    全体として内外2重構造の筒状をなし、内周側には軸心方向に向って内方に膨出可能な弾性の内周部材を有しているとともに、外周側には外方向に向って膨出可能な弾性の外周部材を有しており、更に該外周部材の内側であって該内周部材の外側に加圧室を有していて、該加圧室に連通して流体の導入孔が設けられ、該加圧室に導入された流体の加圧力で該内周部材が内方に膨出して前記縦筋頭部の外周面に密着状態に固定保持されるとともに該縦筋頭部のシールをなす一方、該外周部材が外方に膨出して全体的に大径化するようになしてあることを特徴とするプロテクタキャップ。
  2. 請求項1において、前記内周部材を膨出させる加圧室と前記外周部材を膨出させる加圧室とが共通の加圧室であることを特徴とするプロテクタキャップ。
  3. 請求項2において、前記内周部材及び外周部材が何れも弾性チューブから成っていることを特徴とするプロテクタキャップ。
  4. 請求項3において、前記弾性チューブから成る前記内周部材と前記外周部材とが別体をなしていて、各下端部が重ね合せ状態で全周に亘り接着されていることを特徴とするプロテクタキャップ。
  5. 請求項4において、前記内周部材に対して前記外周部材が長尺をなしており、該内周部材及び外周部材の各上端部に密栓が施されて、各密栓の間及び該外周部材と該内周部材との間に前記加圧室が形成されていることを特徴とするプロテクタキャップ。
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