JP4192767B2 - 光信号処理器製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、入力光導波路の端面から出射された光を波長分岐し処理して出力光導波路の端面に入射させる光信号処理器を製造する方法に関するものである。
一般に光通信分野で用いられる多くの光信号処理器は、光ファイバの端面から出射した光を入力し、その入力した光に対して何らかの処理を施して、その光を他の光ファイバの端面に入射させる。特に波長分割多重(WDM: Wavelength Division Multiplexing)光通信で用いられる光信号処理器は、入力した光を空間的に波長分岐する回折格子素子を備えることにより、各波長の信号光に対して処理を施すことができる。
例えば非特許文献1に記載された光信号処理器は、WDM光通信システムにおいて光合分波器として用いられるものである。この光信号処理器は、光ファイバ端面から出射した光を入力してレンズ光学系によりコリメートし、回折格子素子により波長に応じた回折角で光を回折させ、その回折した各波長の光をレンズ光学系で集光して反射鏡で反射させる。さらに、その反射させた各波長の光を回折格子素子により合波して、その合波した光を他の光ファイバ端面に入射させる。そして、各波長に対応して設けられている反射鏡の傾斜を調整することで、各波長の信号光の入出射端を選択することができる。
D. M. Marom, et al., "Wavelength-selective 1x4 switch for 128 WDM channels at 50 GHz spacing", OFC2002 Postdeadline Papers, FB7 (2002)
光を強度変調して信号光を発生させる際に、該信号光の波長が変動する場合がある。したがって、光伝送路上で用いられる光フィルタ等は、各信号光の波長が変動しても所期の特性を有するように帯域が広いことが望まれる。一方、WDM光通信では、隣接する波長の信号光を完全に分離することができないとクロストークが生じて伝送品質が劣化するので、使用する光伝送路毎に光フィルタ等の帯域幅が最適な条件で設定されることが必要である。したがって、上記のような光信号処理器の場合、回折格子素子により波長分岐される各波長の信号光についての帯域幅は、使用される光伝送路の特性等に合わせて設定されることが必要である。
上記非特許文献1に記載された光信号処理器では、各レンズ光学系の焦点距離によって反射鏡での光ビーム径が決定され、これによって、入力光ファイバから出力光ファイバへ到る光の透過特性の帯域幅が決定される。したがって、この透過特性の帯域幅を変更するには、各レンズ光学系の焦点距離を変更することが必要であり、使用する光伝送路毎に全体の光学系を改めて設計し直す必要が生じる。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、レンズ光学系等の設計変更を不要とすることができて透過特性の帯域幅を容易に設定変更することができる光信号処理器製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、光信号処理器を製造する方法に係るものである。この光信号処理器は、入力光導波路から出力光導波路へ到る光路上に設けられ光を空間的に波長分岐する空間的波長分岐素子と、空間的波長分岐素子により波長分岐される各波長の光を空間的に変調する空間的光変調素子と、入力光導波路の端面から出力される光を平行光として空間的波長分岐素子へ入射させる第1レンズ光学系と、空間的波長分岐素子により波長分岐された各波長の光を集光して空間的光変調素子へ入射させる第2レンズ光学系とを備える。なお、ここで言う「光を空間的に変調する」とは、空間を伝搬する光に、その位置に応じた強度,位相および伝搬方向などに変化を与えることを意味する。
そして、本発明に係る光信号処理器製造方法は、第1レンズ光学系の焦点距離をf とし、第2レンズ光学系の焦点距離をf とし、空間的波長分岐素子から空間的光変調素子である1つの反射鏡の反射面に主光線が到達する光の波長範囲をλ ω とし、空間的波長分岐素子による波長分岐の方向についての反射面の幅をΔLとし、入力光導波路から出力光導波路へ到る光の透過特性の帯域幅をΔλとし、入力光導波路のモードフィールド径をωとしたときに、「(f /f )ω/ΔL≦(λ ω −Δλ)/λ ω 」なる関係式を満たすようにして、入力光導波路から出力光導波路へ到る光の透過特性の帯域幅を所望の量にすることができるモードフィールド径を有する入力光導波路および出力光導波路を選択し、この選択した入力光導波路および出力光導波路を用いて光信号処理器を製造することを特徴とする。
このように、本発明によれば、所定のモードフィールド径を有する入力光導波路および出力光導波路を選択して、これを用いて光信号処理器を製造することにより、光信号処理器の全体の透過特性の帯域幅を所望の量にすることができる。また、レンズ光学系等の設計変更を不要とすることができて、透過特性の帯域幅を容易に設計変更することができる。なお、入力光導波路および出力光導波路は、別個であってもよく、共通であってもよい。また、入力光導波路および出力光導波路それぞれは、1つでもよく、複数でもよい。入力光導波路と出力光導波路とが異なる場合には、出力光導波路は第1レンズ光学系を通過して出射される光を充分に伝送できるような構造と光学特性を有するものであればよい。
ここで、空間的波長分岐素子として回折格子素子を用いて光信号処理器を製造するのが好適であり、空間的光変調素子として反射鏡を用いて光信号処理器を製造するのが好適であり、また、反射鏡として当該反射面が傾斜自在または湾曲自在であるものを用いて光信号処理器を製造するのも好適である。
本発明に係る光信号処理器製造方法は、開口数0.12以上(より好適には開口数0.3以上)の入力光導波路の端面から出射される光を受光することができる第1レンズ光学系を用いて光信号処理器を製造するのが好適であり、また、開口数0.4以上の入力光導波路の端面から出射される光を受光することができる第1レンズ光学系を用いて光信号処理器を製造するのが更に好適である。一般に、光導波路のモードフィールド径が異なると、光導波路の端面から出射される光の開口数も異なるので、光導波路の開口数に合わせて、光導波路の端面から出射される光を受光することができる第1レンズ光学系を用いることにより、挿入損失が小さい光信号処理器を製造することができる。
本発明に係る光信号処理器製造方法は、入力光導波路および出力光導波路それぞれを調芯して取り付けて光信号処理器を製造するのが好適であり、このようにすることにより、挿入損失が小さい光信号処理器を製造することができる。
本発明に係る光信号処理器製造方法は、光信号処理器として分散調整機能を有するものを製造するのが好適であり、また、光信号処理器として光合分波機能を有するものを製造するのが好適である。
また、本発明に係る光信号処理器製造方法は、選択した入力光導波路および出力光導波路を用いて光信号処理器を製造した後に、その入力光導波路および出力光導波路を取り外すのも好適である。この場合には、初めに、所定のモードフィールド径を有する入力光導波路および出力光導波路を選択して、これを用いて光信号処理器を製造することにより、光信号処理器の全体の透過特性の帯域幅を所望の量にすることができる。そして、その後に、その入力光導波路および出力光導波路を取り外しておくことで、次の仕様が決定されると直ちに新たな入力光導波路および出力光導波路を選択して取り付けることができる。
本発明に係る光信号処理器製造方法によれば、各信号光の透過帯域幅が変動してもレンズ光学系等の設計変更を不要とすることができ、透過特性の帯域幅を容易に設定変更することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、光信号処理器1の構成図である。この図に示される光信号処理器1は、光ファイバ10、第1レンズ光学系20、回折格子素子30、第2レンズ光学系40および反射鏡51〜55を備えている。光ファイバ10は、入力光導波路および出力光導波路の双方として用いられる。この光信号処理器1は、光ファイバ10の端面から出射された光を波長分岐し処理して光ファイバ10の端面に入射させる。
この図1(および、後に示される図5,図6)において、説明の便宜の為に、xyz直交座標系およびxy'z'直交座標系が示されている。xyz直交座標系は、光ファイバ10と回折格子素子30との間に適用される。xy'z'直交座標系は、回折格子素子30と反射鏡51〜55との間に適用される。xyz直交座標系のx軸とxy'z'直交座標系のx軸とは互いに平行である。レンズ光学系20の光軸はz軸に平行である。また、レンズ光学系40の光軸はz'軸に平行である。
レンズ光学系20は、光ファイバ10の端面から出射された光を平行光とし、その光を回折格子素子30へ向けてz軸に平行に出力する。空間的波長分岐素子としての回折格子素子30は、x軸方向に延びる格子が一定間隔で配列されてなる回折格子が透明平板の一方の面に形成された透過型のものである。この回折格子素子30は、レンズ光学系20から到達した平行光を入力し、波長に応じた回折角で各波長の光を回折させことで光を空間的に波長分岐し、その回折した各波長の光をy'z'平面に平行に出力する。ここでは、回折格子素子30は、5波長λ〜λそれぞれの光に波長分岐するものとする。
レンズ光学系40は、回折格子素子30により回折されて出力された5波長λ〜λそれぞれの光を入力して、波長λの光を反射鏡51の反射面上に集光し、波長λの光を反射鏡52の反射面上に集光し、波長λの光を反射鏡53の反射面上に集光し、波長λの光を反射鏡54の反射面上に集光し、また、波長λの光を反射鏡55の反射面上に集光する。
反射鏡51〜55それぞれは、レンズ光学系40により集光される光の集光点の位置に、y'軸に平行な方向に並んで設けられている。反射鏡51〜55それぞれは、x軸方向に見たときに反射面の湾曲や傾斜が自在であるのが好適である。このような反射鏡51〜55は、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術により製造され得る。
反射鏡51は、レンズ光学系40から出力された波長λの光をレンズ光学系40へ反射させる。反射鏡52は、レンズ光学系40から出力された波長λの光をレンズ光学系40へ反射させる。反射鏡53は、レンズ光学系40から出力された波長λの光をレンズ光学系40へ反射させる。反射鏡54は、レンズ光学系40から出力された波長λの光をレンズ光学系40へ反射させる。また、反射鏡55は、レンズ光学系40から出力された波長λの光をレンズ光学系40へ反射させる。これらの各波長の反射光もy'z'平面に平行に進む。
そして、レンズ光学系40は、反射鏡51〜55により反射された波長λ〜λの光を入力して平行光とし、この平行光を回折格子素子30へ出力する。回折格子素子30は、レンズ光学系40により平行光とされた波長λ〜λの光を合波して、その合波した光をレンズ光学系20へ出力する。レンズ光学系20は、回折格子素子30により合波されて出力された光を光ファイバ10の端面に集光し、その光を光ファイバ10に入射させる。
この光信号処理器1は以下のように動作する。5波長λ〜λの多重化された光が光ファイバ10の端面から出射されると、その出射された発散光はレンズ光学系20により平行光とされて、その平行光が回折格子素子30に入力する。レンズ光学系20から回折格子素子30に入力した光は、波長に応じた回折角で回折されて波長分岐される。
回折格子素子30により回折された波長λの光は、レンズ光学系40により反射鏡51の反射面上に集光され、この反射鏡51により反射され、レンズ光学系40により再び平行光とされて、回折格子素子30に入力する。回折格子素子30により回折された波長λの光は、レンズ光学系40により反射鏡52の反射面上に集光され、この反射鏡52により反射され、レンズ光学系40により再び平行光とされて、回折格子素子30に入力する。回折格子素子30により回折された波長λの光は、レンズ光学系40により反射鏡53の反射面上に集光され、この反射鏡53により反射され、レンズ光学系40により再び平行光とされて、回折格子素子30に入力する。回折格子素子30により回折された波長λの光は、レンズ光学系40により反射鏡54の反射面上に集光され、この反射鏡54により反射され、レンズ光学系40により再び平行光とされて、回折格子素子30に入力する。回折格子素子30により回折された波長λの光は、レンズ光学系40により反射鏡55の反射面上に集光され、この反射鏡55により反射され、レンズ光学系40により再び平行光とされて、回折格子素子30に入力する。
レンズ光学系40から回折格子素子30に入力した5波長λ〜λの光は、波長に応じた回折角で回折されて、これにより合波される。そして、回折格子素子30により合波された光は、レンズ光学系20により集光されて光ファイバ10の端面に入射する。
このような光信号処理器1において、光がレンズ光学系40により波長分岐されて反射鏡51〜55により反射されレンズ光学系40により再び合波される迄の光路上に、各波長の光を空間的に変調する空間的光変調素子を設けておくことにより、波長毎に光を処理することができる。なお、空間的光変調素子として、レンズ光学系40または反射鏡51〜55が用いられてもよいし、これらとは別の光学素子が挿入されてもよい。
各構成要素の具体的な例としては以下のとおりである。レンズ光学系20の焦点距離fは60mmであり、レンズ光学系40の焦点距離fは100mmである。回折格子素子30における波長1550nm付近での回折角差は約0.09deg/nmである。反射鏡51〜55それぞれの反射面上の集光点を結ぶ線上において、波長差1nmの2波長の光の集光位置の間隔は約0.157mm(=ftan(0.09deg))である。波長λ〜λの光周波数間隔が100GHz(波長間隔が0.8nm)であるとすると、反射鏡51〜55の中心間距離は0.126mmであり、反射鏡51〜55それぞれの反射面のy'軸方向の幅ΔLは0.120mmである。
本実施形態に係る光信号処理器製造方法では、以上に説明したような光信号処理器1を以下のようにして製造する。すなわち、光信号処理器1の全体の透過特性(光ファイバ10から出射され反射鏡51〜55の何れかにより反射されて再び光ファイバ10に入射する迄の光の透過特性)の帯域幅を所望の量にすることができるモードフィールド径を有する光ファイバ10を選択し、この選択した光ファイバ10を用いて光信号処理器1を製造する。
このように、所定のモードフィールド径を有する光ファイバ10を選択して、これを用いて光信号処理器1を製造することにより、光信号処理器1の全体の透過特性の帯域幅を所望の量にすることができる。また、レンズ光学系20から反射鏡51〜55へ到る迄の間の光学系の設計変更を不要とすることができて、光信号処理器1の全体の透過特性の帯域幅を容易に設定変更することができる。この製造方法について以下に更に詳細に説明する。
図2は、光信号処理器1において光ファイバ10から出射され反射鏡51〜55の何れかにより反射されて再び光ファイバ10に入射する迄の光の透過特性を示す図である。この図に示されるような透過特性は以下のようにして求められる。すなわち、MEMS技術により製造された反射鏡51〜55を用い、これらのうちの何れか1つの反射鏡Aの反射面をz'軸方向に直角になるようにし、残りの4つの反射鏡の反射面をずらしておいて、光ファイバ10から白色光を出射させ、反射鏡Aにより反射された光のみが光ファイバ10に戻るようにすることで、透過特性を求めることができる。
図2において、透過特性が略平坦となる波長範囲の帯域幅をΔλで表している。光ファイバ10のモードフィールド径が0.015mmであると、透過特性の帯域幅Δλは約0.6nmである。また、光ファイバ10のモードフィールド径が0.005mmであると、透過特性の帯域幅Δλは約0.7nmである。
図3は、光信号処理器1に含まれる反射鏡51〜55の何れか1つの反射鏡への光入射の様子を示す図である。1つの反射鏡の反射面に全エネルギが到達し得る光の波長範囲をλ〜λとすると、透過特性の帯域幅Δλは下記(1)式で表される。
Δλ=λ−λ …(1)
光ファイバ10のモードフィールド径をωとすると、通常の幾何光学の理論から、反射鏡の反射面における集光径は (f/f)ω と表される。また、y'軸方向についての反射鏡の反射面の幅をΔLとし、1つの反射鏡の反射面に主光線が到達する光の波長範囲をλωとする。狭い波長範囲では、反射鏡の反射面における集光位置と波長との間の関係は略線形であるから、上記の各パラメータの間には下記(2)式で表される関係がある。
(f/f)ω/ΔL=(λω−Δλ)/λω …(2)
なお、1つの反射鏡における反射による透過特性が平坦である帯域幅Δλは、光ビームの断面形状や実際の光学系によっては、上記(2)式により算出される値より小さくなる場合がある。したがって、使用する光ファイバ10のモードフィールド径ωを決定するには、先ず上記(2)式によりωの値を求め、そのωの値と実際の光学系のパラメータとを用いて、ビーム伝播解析などにより透過特性を計算し、その計算された透過特性が所望のものとなるよう、ωの値を調整することが望ましい。それ故、一般には下記(3)式で表される関係を満たす光ファイバ10を選択し、この選択した光ファイバ10を用いて光信号処理器1を製造する。
(f/f)ω/ΔL≦(λω−Δλ)/λω …(3)
また、一般に、光ファイバのモードフィールド径が異なると、光ファイバの端面から出射される光の開口数も異なる。したがって、図1に示される光信号処理器1において、開口数が大きい光ファイバ10が用いられた場合にも、レンズ光学系20は、該光ファイバ10の端面から出射される光を受光できることが好ましい。このように、光ファイバ10の開口数に合わせて、光ファイバ10の端面から出射される光を受光することができる第1レンズ光学系20を用いることにより、挿入損失が小さい光信号処理器1を製造することができる。
一般に光伝送路として用いられる標準的なシングルモード光ファイバの開口数は約0.12であるので、開口数0.12以上の光ファイバ10の端面から出射される光を受光することができるレンズ光学系20を用いるのが好ましい。また、開口数が0.3程度の光ファイバは容易に製造され得るので、開口数0.3以上の光ファイバ10の端面から出射される光を受光することができるレンズ光学系20を用いるのが更に好ましい。また、より厳しい特性要求を満たすためには、開口数0.4以上の光ファイバ10の端面から出射される光を受光することができるレンズ光学系20を用いるのが好ましい。
また、光ファイバ10は、伝送路として用いられる光ファイバとの接合ロスが高くならないよう設定されることが好ましい。あるいは、このようにして光信号処理器を製造した後、あらためて、伝送路に用いられる光ファイバに合わせて選択した他の光ファイバまたは光導波路と光ファイバ10を交換してもよい。
図4は、光信号処理器1における光ファイバ10の取り付け機構を説明する図である。この図に示されるように、光ファイバ10の先端を含む一定長さの部分は、中空構造のフェルール61の内部に挿入されており、光ファイバ10の先端は、フェルール61の先端部分に達している。このフェルール61の先端は半球形状とされている。
円環状部材62は、その中央に円形の開口62Aを有している。開口62Aは、フェルール61の外径より幾らか小さい内径を有している。円筒状部材63は、中空構造のものであって、その内部にレンズ光学系20が収納され固定されている。ねじ64により、円筒状部材63の一方の端部に円環状部材62が固定される。
フェルール61の先端の半球形状部分を円環状部材62の開口62Aに押し当てて、光ファイバ10から出射されて再び光ファイバ10に戻ってくる光の透過率をモニタしながら、フェルール61を調芯する。この調芯に際しては、フェルール61を3軸それぞれの方向に平行移動させるとともに、フェルール61の方位を調整する。そして、フェルール61の最適な位置が得られたら、フェルール61と円環状部材62とを接着剤や溶接により固定する。
この例では、円環状部材62と円筒状部材63とはねじ止めされるので、両者は取り外しが可能である。したがって、光ファイバ10が挿入されたフェルール61を円環状部材62に固定したとしても、これらを円筒状部材63から取り外せば、新たな光ファイバ,フェルールおよび円環状部材を光信号処理器に取り付けることができる。
このように、光信号処理器に対する要求仕様が変更されたとしても、レンズ光学系20、回折格子素子30、レンズ光学系40および反射鏡51〜55を従前のまま使用して、光ファイバ10のみを交換することで、新たな要求仕様に容易に対応することができる。
図5は、分散調整機能を有する光信号処理器1Aの構成図である。この図に示される光信号処理器1Aは、図1に示された構成と比較すると、反射鏡51〜55それぞれの反射面が湾曲自在である点で相違する。すなわち、反射鏡51〜55それぞれは、個々に、x軸方向に見たときに反射面の湾曲が自在である。各反射鏡の反射面の曲率を調整することで、各反射鏡により反射される際に光の波長分散を調整することができ、しかも、その調整量を可変とすることができる。
図6は、光合分波機能を有する光信号処理器1Bの構成図である。同図(a)は、x軸方向に光信号処理器1Bを見た図であり、同図(b)は、y軸(y'軸)方向に光信号処理器1Bを見た図である。この図に示される光信号処理器1Bは、図1に示された構成と比較すると、光ファイバ10に替えて4本の光ファイバ11〜14を備える点、レンズ光学系20に替えて4つのレンズ光学系21〜24を備える点、および、反射鏡51〜55それぞれの反射面が傾斜自在である点、で相違する。
光ファイバ11〜14は、xz平面に平行な1つの面上に配列されており、各々の光軸が平行である。レンズ光学系21〜24も、xz平面に平行な1つの面上に配列されており、各々の光軸が平行である。
レンズ光学系21は、光ファイバ11の端面から出射される光をコリメートすることができ、回折格子素子30から到達する光を光ファイバ11の端面に集光することができる。レンズ光学系22は、光ファイバ12の端面から出射される光をコリメートすることができ、回折格子素子30から到達する光を光ファイバ12の端面に集光することができる。レンズ光学系23は、光ファイバ13の端面から出射される光をコリメートすることができ、回折格子素子30から到達する光を光ファイバ13の端面に集光することができる。また、レンズ光学系24は、光ファイバ14の端面から出射される光をコリメートすることができ、回折格子素子30から到達する光を光ファイバ14の端面に集光することができる。
反射鏡51〜55それぞれは、個々に、y'軸方向に見たときに反射面の傾斜が自在である。各反射鏡の反射面の傾斜を調整することで、各波長の信号光について、光ファイバ11〜14のうちから入力光ファイバまたは出力光ファイバを選択することができて、入出力ポートが可変の光合分波機能を有することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では回折格子素子30は透過型のものであったが、反射型の回折格子素子を用いてもよい。
光信号処理器1の構成図である。 光信号処理器1において光ファイバ10から出射され反射鏡51〜55の何れかにより反射されて再び光ファイバ10に入射する迄の光の透過特性を示す図である。 光信号処理器1に含まれる反射鏡51〜55の何れか1つの反射鏡への光入射の様子を示す図である。 光信号処理器1における光ファイバ10の取り付け機構を説明する図である。 分散調整機能を有する光信号処理器1Aの構成図である。 光合分波機能を有する光信号処理器1Bの構成図である。
符号の説明
1…光信号処理器、10〜14…光ファイバ、20〜24…第1レンズ光学系、30…回折格子素子、40…第2レンズ光学系、51〜55…反射鏡、61…フェルール、62…円環状部材、63…円筒状部材、64…ねじ。

Claims (11)

  1. 入力光導波路から出力光導波路へ到る光路上に設けられ光を空間的に波長分岐する空間的波長分岐素子と、前記空間的波長分岐素子により波長分岐される各波長の光を空間的に変調する空間的光変調素子と、前記入力光導波路の端面から出力される光を平行光として前記空間的波長分岐素子へ入射させる第1レンズ光学系と、前記空間的波長分岐素子により波長分岐された各波長の光を集光して前記空間的光変調素子へ入射させる第2レンズ光学系と、を備える光信号処理器を製造する方法であって、
    前記第1レンズ光学系の焦点距離をf とし、前記第2レンズ光学系の焦点距離をf とし、前記空間的波長分岐素子から前記空間的光変調素子である1つの反射鏡の反射面に主光線が到達する光の波長範囲をλ ω とし、前記空間的波長分岐素子による波長分岐の方向についての前記反射面の幅をΔLとし、前記入力光導波路から前記出力光導波路へ到る光の透過特性の帯域幅をΔλとし、前記入力光導波路のモードフィールド径をωとしたときに、「(f /f )ω/ΔL≦(λ ω −Δλ)/λ ω 」なる関係式を満たすようにして、前記入力光導波路から前記出力光導波路へ到る光の透過特性の帯域幅を所望の量にすることができるモードフィールド径を有する前記入力光導波路および前記出力光導波路を選択し、この選択した前記入力光導波路および前記出力光導波路を用いて前記光信号処理器を製造する、
    ことを特徴とする光信号処理器製造方法。
  2. 前記空間的波長分岐素子として回折格子素子を用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  3. 前記空間的光変調素子として反射鏡を用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  4. 前記反射鏡として当該反射面が傾斜自在または湾曲自在であるものを用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項3記載の光信号処理器製造方法。
  5. 開口数0.12以上の前記入力光導波路の端面から出射される光を受光することができる前記第1レンズ光学系を用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  6. 開口数0.3以上の前記入力光導波路の端面から出射される光を受光することができる前記第1レンズ光学系を用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  7. 開口数0.4以上の前記入力光導波路の端面から出射される光を受光することができる前記第1レンズ光学系を用いて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  8. 前記入力光導波路および前記出力光導波路それぞれを調芯して取り付けて前記光信号処理器を製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  9. 前記光信号処理器として分散調整機能を有するものを製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  10. 前記光信号処理器として光合分波機能を有するものを製造することを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
  11. 選択した前記入力光導波路および前記出力光導波路を用いて前記光信号処理器を製造した後に、前記入力光導波路および前記出力光導波路を取り外す、ことを特徴とする請求項1記載の光信号処理器製造方法。
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