JP4191432B2 - 廃化学物質類・有害廃棄物質類等の梱包方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明が属する技術分野】
本発明は廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の収集、運搬においての廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の漏洩及び漏出を確実に防止する技術に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
増加の一途にある廃化学物質類及び有害廃棄物質類等は、収集及び運搬方法に近年特に高い関心が持たれているが、ドラム管等に直接廃棄物を投入するか、又は、ビニール製袋等にいれドラム管等に収納し収集及び運搬が行われている為に何時ドラム管等よりの廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の漏洩及び漏出等が起きても不思議ではない。
【０００３】
廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の収集及び運搬について最も考慮すべき点は収集及び運搬において収集場所周辺及び運搬経路沿線においての廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の漏洩及び漏出である。
【０００４】
だが、現在、国の廃掃法等によると明確な基準がなく、ドラム管等の容器に収納し運搬が行なわれるのが望ましいとの規定しかない（図２、図３）のでより安全性を高める為の方法については考慮すべき余地がある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の収集及び運搬をいかに安全、確実に行う事が出来るかという事にある。
【０００６】
例えば、ＰＣＢ廃棄物等、国際条約等の比準が行われているPOPs条約指定物質類等に関して言えば、特に環境汚染物質及び環境ホルモン他等の問題があり、一般社会の関心度も非常に高くなっている現在、早急に安全性を追求した収集及び運搬方法が求められている。
【０００７】
例えば、ＰＣＢ廃棄物等のPOPs条約指定物質類等を収集及び運搬を行う場合は特に二次災害が起こらない方法を取らなければならない、又、経済的な制約も大きく、事業者負担が原則であるため梱包方法もコスト面での制約を受けざるを得ない。
【０００８】
また、技術的な側面からいうと、収集及び運搬において製品やビン及びカン類他等に使用されている保護膜や暖衝材をもうけるのみでは、万が一の場合に廃棄製品他等からの廃化学物質類及び有害廃棄物質類他等の漏洩及び漏出を防止する事は出来ない。（図８、図９）
【０００９】
しかし、収集及び運搬において環境汚染物質類及び環境ホルモン類他等の問題が一般社会の意識として浸透してきている現在において、一定のコスト制約の中でいかに廃化学物質類及び有害廃棄物質類を効率よく梱包し又、安全、確実に収集及び運搬をするかが求められている。
【００１０】
そこで本発明の目的は、収集及び運搬に関していかに安全性及び確実性を高め二次災害等の防止をするかを現実的なコスト制約の中で実現可能とする点にある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成して課題を解決するための本発明においては、廃化学物質類及び、有害廃棄物質類他の梱包方法において、万が一の場合に考えられる強度の振動及び衝撃による廃化学物質類及び有害廃棄物質類の漏洩及び漏出を梱包方法により防止する事にある。（図１、図４〜図７、図１０、図１１）
【００１２】
本発明における梱包方法は、内袋と外袋で二重になったフイルムあるいはビニール製袋の内側面低部に強化プラスッチク板又は、ＦＲＰ板の低板１２を接着し袋内部に廃化学物質あるいは有害廃棄物質９を収納した収納容器あるいは収納袋を二重になった袋に収納し低板１２を移動用台座１３に接着し低板と移動用台座を一体化し容器１５に収納を行う。
更に収納容器上部あるいは上部側面仮開口部よりプラスッチク発泡粒又は、ウレタン発泡材１４により二重になったフイルムあるいはビニール製の袋を収納物９に密着させる又、容器１５内にプラスチック発泡粒又は、ウレタン発泡材１４により圧迫又は発泡による圧迫固定を行い容器上部あるいは上部側面仮開口部を密閉する。
【００１３】
以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
図１は、本発明の１実施例の正面断面図であり本発明に係わる梱包方法を用いた梱包である。廃化学物質１あるいは有害廃棄物質１を収納した収納容器９あるいは収納袋９を内袋と外袋で二重になったビニール製袋１０、１１に収納し袋内低板上に安定させる、又、低板１２の外側袋を移動用台座１３に接着し容器１５に収納しプラスチック発泡粒あるいはウレタン発泡材１４により固定する、又は、発泡により圧迫固定する。
【００１４】
低板１２上に収納容器９又は収納袋９他等を置き、二重になったフイルムあるいはビニール製他等の袋１０、１１内部の空気を抜き取り梱包物に二重になったフイルムあるいはビニール製他等の袋内面１０を密着させ低板１２を移動用台座１３と接続する、これは低板１２と移動用台座１３を先に接続する事でもかまわない。
【００１５】
このように梱包したものを運搬用容器１５内に収納し、プラスチック発泡粒１４他等で固定する又は、ウレタン発泡材１４他等にて運搬用容器１５内に圧迫固定あるいは発泡による圧迫固定を行う事により収集及び運搬途中における内容物１の漏洩及び漏出を完全に防止する。
【００１６】
図２は、従来の廃化学物質類１あるいは有害廃棄物質類１等の収集及び運搬において行われている手法である。
ドラム管２の内側面をビニール他等においてコーティングを行い直接、廃化学物質類１あるいは有害廃棄物質類１等を投入し収集及び運搬を行う。
【００１７】
図３は、従来の廃化学物質類１あるいは有害廃棄物質類１等をビニール製３他等の袋に収納後ドラム管２他等に収納し収集及び運搬を行う。
【００１８】
図２、図３に示した収集及び運搬方法では万が一の場合において、廃化学物質類１あるいは有害廃棄物質類１等の漏洩及び漏出を防止する事は不可能と言わざるを得ない。
【００１９】
図４は、本発明の１実施例の平面図である。
【００２０】
図５は、図１で示した梱包方法の低部１２をわかりやすく拡大した図面である。
廃化学物質類１あるいは有害廃棄物質類１等を収納した容器９又は収納袋９を二重になったフイルム又はビニール製他等の内側袋１０及び外側袋１１により包み込み内部の空気を抜き取り収納容器９又は収納袋９に密着する。
底部低板１２と移動用台座１３を図６で示す方法で接続し収納物の漏洩及び漏出を完全に防止する。
【００２１】
図６は、二重になったフイルムあるいはビニール製他等の内側袋１０と外側袋１１を密着させた低板１２を移動用台座１３に取り付ける方法として、移動用台座１３から低板１２へ向けてのビスあるいはボルトによる接続方法であり低板１２を貫通しないで接続する、又は接続部材１６の上部面を低板１２の下部面に接着材他等により接着させ接続部材１６の下部面を移動用台座１３上部面に接着材他等において接着し低板１２と移動用台座１３接続させても良い。
【００２２】
図７は、低板１２と移動用台座１３を接続するときの接続ヶ所を表したもので体積及び重量等に合わせ２ヶ所から４ヶ所以上となる場合もある事を示した。
【００２３】
図８は、市販されている製品等にて行われている包装方法として、製品７をビニール他等で破損防止のコーティング５で覆い破損防止の発泡材４で保護をし販売用ケース６に入れている方法である。
【００２４】
図９は、市販されている電気製品等で良く見かける梱包である。製品７の各コーナー部分を発泡スチロール他等８で保護をし販売用ケース６に入れている方法である。
【００２５】
図１０は、ＰＣＢ油入り廃棄コンデンサー他等の梱包実施例の正面図である。
【００２６】
図１１は、ＰＣＢ油入り廃棄コンデンサー他等の梱包実施例の側面図である。
【００２７】
強化プラスチック板もしくはＦＲＰ板の低板１２下部外面に内袋と外袋で二重になったフイルムあるいはビニール製の袋１０、１１を接着させておき低板１２と移動用台座１３を接着し固定を行う。
尚、二重になったフイルムあるいはビニール製の袋は、内側面袋１０と外側面袋１１とは剥離しやすい材質を用いる、このように二重になったフイルムあるいはビニール製袋内に接着した低板１２の上に廃化学物質１及び有害廃棄物質１を収納した容器９あるいは袋９を収納し移動用台座１３と低板１２を接着し容器１５内に収納し二重になったフイルムあるいはビニール製の外側面袋１１と容器１５の間にプラスチック発泡粒１４あるいはウレタン発泡材１４により圧迫固定又は、発泡による圧迫固定を行う事により強度の振動及び衝撃に対して暖衝効果を得る事ができる為に保管・収集及び運搬において安全を確実に確保する事ができる。
【００２８】
二重になったフイルムあるいはビニール製他等の袋内面１０が廃化学物質類１及び有害廃棄物質類１等収納容器９あるいは収納袋９に密着する事により内容物１の漏洩及び漏出を防止する事でき、又、万が一漏洩及び漏出が起きても二重になったフイルムあるいはビニール製他等の内側袋１０及び外側袋１１により漏洩及び漏出を完全に防止する事ができる。
又、目的地に到着後は、二重になったフイルムあるいはビニール製他等の外側面袋１１を取り外し内側面袋１０を収納容器９あるいは収納袋他９等に密着しておくことにより環境への万が一の内容物質類１等の拡散を完全に防止する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の梱包方法の正面図である。
【図２】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の運搬に係わる従来の方法である。
【図３】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の運搬に係わる従来の方法である。
【図４】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の梱包方法の平面図である。
【図５】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の梱包方法の底部拡大図である。
【図６】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の梱包方法の低板及び移動用台座の接続拡大図である。
【図７】廃化学物質類及び有害廃棄物質類等の梱包方法の低板と移動用台座の接続における底面図である。
【図８】一般製品の運搬他等の梱包方法である。
【図９】一般製品の運搬他等の梱包方法である。
【図１０】ＰＣＢ油入り廃棄コンデンサー他等の梱包実施例の正面図である。
【図１１】ＰＣＢ油入り廃棄コンデンサー他等の梱包実施例の側面図である。
【符号の説明】
１ 廃化学物質類又は有害物質類等
２ ドラム管又は類似運搬用容器
３ ビニール製他等による収納袋
４ 発泡粒他等
５ 破損防止フイルム他等
６ 梱包箱
７ 製品
８ 発泡ポリエチレン材他等
９ 収納容器あるいは収納袋他等
１０ 二重袋の内側面袋
１１ 二重袋の外側面袋
１２ 低板
１３ 移動用台座
１４ プラスチック発泡粒又は発泡ウレタン材他等
１５ 運搬用容器
１６ 低板あるいは移動用台座接続用突起又は接続用部材
１７ ＰＣＢ油入りコンデンサー本体
１８ ＰＣＢ油入り廃棄物

Claims (1)

1. 廃化学物質及び有害廃棄物質の保管・収集及び運搬において廃化学物質類あるいは有害廃棄物質類を収納した収納容器あるいは収納袋を二重になったフイルムあるいはビニール製袋に収納し、内袋と外袋により二重になったフイルムあるいはビニール製の袋内側面低部に強化プラスチック板又は、ＦＲＰ板の低板を接着材により接着させ、二重になったフイルムあるいはビニール製の袋外側低部を移動用台座に接続部材の上部面を低板の下部面に接着材により接着し、接続部材の下部面を移動用台座の上部面に接着材により接着し移動用台座に一体化し容器内に収納し、更に容器上部あるいは上部側面仮開口部よりプラスチック発泡粒又は、ウレタン発泡材により容器内に圧迫固定あるいは、発泡による圧迫固定を行い密封する廃化学物質・有害廃棄物質の梱包方法。

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